当連結会計年度におけるわが国経済は、一部弱さが残るものの、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に個人消費の持ち直しがみられるなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。また、世界経済は米国の個人消費や設備投資の改善等を背景に緩やかな回復を示しております。為替は米国大統領選挙以降円安に進行したものの、前期に比べ円高で推移いたしました。
このような状況のもと、当連結会計年度の売上高は1,318億5千5百万円(前期比11.9%増)、営業利益は16億6千5百万円(前期比11.7%増)、為替変動に伴う為替差損等により、経常利益は13億7千7百万円(前期比15.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億7千2百万円(前期比5.0%増)となりました。
当社グループにおける報告セグメントに係る業績については、次のとおりであります。
[半導体及び電子デバイス事業]
半導体需要は総じて好調に推移いたしました。またデータセンター及び自動車における半導体搭載量の増加や産業機器が堅調であることなどから、期末にかけて一部の製品に供給不足を感じるなど、半導体市場は活況であります。
このような状況のもと、当社におきましてはスマートフォン関連の商権が大きく寄与したことに加え、ストレージ向け専用ICや自動車向け製品が伸長したことなどから、売上高は1,150億1千8百万円(前期比15.1%増)、製品構成の変化等により、セグメント利益(経常利益)は5億9千1百万円(前期比24.3%減)となりました。
[コンピュータシステム関連事業]
ITの設備投資は、データ量増大に対応する効率的なネットワーク運用技術に加え、サイバー攻撃に対応するためのセキュリティ製品等が注目を集めております。
このような状況のもと、当社におきましては前期に好調であった金融業界向けのストレージ機器販売や官公庁向けのネットワーク機器販売が低調に推移したことなどから、売上高は168億3千6百万円(前期比5.9%減)、セグメント利益(経常利益)は7億8千6百万円(前期比7.1%減)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前期末に比べて2億4百万円減少し、24億3千3百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は46億8千5百万円(前期は35億4千3百万円の収入)となりました。これは、売上債権の増加及びたな卸資産の増加等の資金減少要因が、仕入債務の増加等の資金増加要因を上回ったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2億6千2百万円(前期は3億4千7百万円の支出)となりました。これは主に、工具、器具及び備品並びに関係会社株式の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は47億3千9百万円(前期は28億4千1百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金及び長期借入金の増加によるものであります。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
仕入高 (百万円) |
前期比 (%) |
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半導体及び電子デバイス事業 |
106,142 |
22.3 |
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コンピュータシステム関連事業 |
11,583 |
△8.1 |
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合計 |
117,725 |
18.5 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高 |
前期比 |
受注残高 |
前期比 |
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半導体及び電子デバイス事業 |
121,788 |
20.9 |
22,101 |
44.2 |
|
コンピュータシステム関連事業 |
17,685 |
△2.5 |
8,061 |
11.8 |
|
合計 |
139,474 |
17.3 |
30,163 |
33.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高 (百万円) |
前期比 (%) |
|
半導体及び電子デバイス事業 |
115,018 |
15.1 |
|
コンピュータシステム関連事業 |
16,836 |
△5.9 |
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合計 |
131,855 |
11.9 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日 (平成29年6月21日) 現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは技術力向上に努め、高付加価値ビジネスを志向し、安定した利益成長を図り、高度情報化社会の発展へ貢献することを経営の基本方針としております。
財務の健全性・資本効率・株主還元の観点から、バランスのとれた最適な資本構成のもと、継続的に企業価値を向上させることを基本といたします。財務の健全性についてはDEレシオ(負債資本倍率)や自己資本比率の改善を図り、資本効率を示すROE(株主資本利益率)については中期的に10%を目指してまいります。
当社は株主重視を経営の最重要事項の一つと位置付けており、株主の皆様に対する利益還元と経営基盤を強化するための内部留保とのバランスを考慮しつつ、株主還元の充実を図ることを基本方針といたします。
継続的かつ安定的な配当実施に加え、業績を反映した利益還元の視点に基づく配当政策として、配当性向の目安は親会社株主に帰属する当期純利益の50%以上、かつ、資本効率を示すROEと連動するDOE(株主資本配当率)※を採用し、DOEは2.5%を下限としてまいります。
また、自己株式の取得については、資本政策や経営環境の変化を勘案し、機動的・弾力的に実施してまいります。
※ DOE(株主資本配当率):株主資本に対し、どの程度の配当が利益還元として実施されているのかを示す指標であり、「配当性向×ROE(株主資本利益率)」という算定式によって導き出されます。
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平成27年3月期 |
⇒ |
平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
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ROE(株主資本利益率) |
3.2% |
4.2% |
4.3% |
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配当性向 |
83.3% |
64.8% |
62.0% |
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DOE(株主資本配当率) |
2.7% |
2.7% |
2.7% |
(ビジネス成長と売上構成比のイメージ)
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(2015年3月期) |
(2020年頃) |
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ビジネス規模 |
1.0 |
⇒ |
1.8~2.0倍 |
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<売上構成比> |
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EC事業 |
80% |
60% |
( 2.0%)※ |
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自社ブランド事業 |
5% |
20% |
(10.0%) |
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CN事業 |
15% |
20% |
(10.0%) |
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※ ( )内の数値は経常利益率のイメージを示したものであります。
海外の半導体メーカーを中心に従来の垣根を越えた再編が起こるなど変わり行く時代に対応するため、業務体制の構築等を推進してまいります。また、取り扱い製品の更なる拡充や海外展開を行うとともに、引き続き業務の効率化等により収益基盤の安定化に努めてまいります。
自社ブランド「inrevium(インレビアム)」を担う事業は、これまで培った技術力や株式会社アバールデータとの業務資本提携を活かし、受託設計・製造サービスを重点領域と位置付け、「ものづくり」の強化を図ります。顧客満足度の高い競争力のある製品・サービスを提供することで利益の拡大を目指してまいります。
また、中長期的な視点に基づき開発に投資するとともに、技術提携など様々な協業体制の構築に努め、当社が得意とする技術で新たな領域への展開を目指し、自社ブランドの製品ラインナップを厚くしてまいります。
様々な顧客ニーズへ対応すべく、引き続き北米を中心に革新的な製品のマーケティングに磨きをかけることで製品群の充実を図り、技術サービス向上を目指してまいります。
セキュリティ対策や保守体制も含めた最適なシステム環境を総合的に提案していくとともに、データ処理技術を活用したサービス等を開発してまいります。
上記の3事業が一体となり、各事業が有する製品群を駆使し、これまでのビジネスで培ってきた技術やノウハウを用いて発展させ、新たなIoT領域に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日 (平成29年6月21日) 現在において当社グループが判断したものであります。
①需要動向又は商品価格による影響
当社グループでは、半導体をはじめとした国内外のエレクトロニクス商品、自社ブランド製品、ネットワーク機器及びソフトウェア等を主に取り扱っております。半導体及び電子デバイス事業では、得意先が大手エレクトロニクスメーカー等であることから、半導体需要や設備投資動向に影響を受ける可能性があります。コンピュータシステム関連事業では、顧客がネットワークやシステムの構築・整備に関連した企業や団体等であることから、IT投資等の設備投資に係る動向に影響を受ける可能性があります。当社グループでは従来より、付加価値が高く、価格変動が比較的少ない商品の取り扱いを増やすことなどを通じ、これらの影響を回避する方策を採っておりますが、取引相手先を含めたエレクトロニクス業界全体の需給バランスが悪化することにより、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
②事業環境変化及び人材の確保による影響
当社グループの属するエレクトロニクス業界は、技術革新及び事業環境の変化のスピードが速く、高度な開発力、技術力、サポート力が必要とされます。当社グループにおいても、このような環境変化に対応すべく、社内の技術力を高め、販売活動・技術サポート・設計開発ビジネス・保守サービス等における付加価値の向上によって競争力の強化に努めております。しかしながら、想定していた人材の獲得が困難になった場合や人材が流出した場合、商品やサービスを事業計画どおりに提供することが困難となり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
③販売先の海外生産移管による影響
当社グループは、販売先の生産拠点が海外へ移管することに伴い、アジア及び北米地域を中心に営業拠点を展開することで、現地におけるマーケティングや販売促進活動に取り組んでおりますが、当社グループの営業拠点がない地域への販売先の生産移管、現地における生産・販売に係る制約等により販売活動が困難になった場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは、エレクトロニクス商品の輸出入取引を行っており、また、一部の国内顧客との間において外貨建取引を行っております。取引発生時と決済時の為替変動リスクに関しては、為替予約によってリスク回避に努めております。為替変動による仕入価格の変動に関しては、仕入価格の動向を勘案して販売価格を改定する等の方策を採っておりますが、急激な為替変動により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。また、当社グループは、運転資金の一部を金融機関からの借入れにより調達しており、資金調達手段の多様化等により金利変動リスクを軽減するよう努めておりますが、急激な金利変動により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
当社グループの主要な仕入先は、日本テキサス・インスツルメンツ株式会社であり、平成29年3月期における当社グループの総仕入実績に対する割合は14.6%となっております。同社とは取引基本契約を締結し、これまで取引関係は安定的に推移してきましたが、このような取引関係が継続困難となった場合や、主要仕入先の製品需要の動向によっては、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
当社グループでは、国内外の多くの取引先と製品販売、サービス提供を行っており、十分な与信管理を行うとともに、売上債権等に対して一定の貸倒引当金を計上する等、信用リスク管理に努めております。しかしながら、与信先の信用不安等により、貸倒損失の発生や貸倒引当金を追加で計上する場合は、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(5) 投資有価証券等の減損による影響について
当社グループは、ビジネス上のパートナーシップを強化するための政策保有等を目的とする投資有価証券等を計上しております。これらの資産について、収益性の悪化等による価値の毀損により、当該投資有価証券等の減損処理を実施する場合は、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
①法的規制による影響
当社グループは、国内外に事業を展開しており、国内及び事業を展開する諸外国の輸出入に関する規制、独占禁止等の様々な法令・規制を受けております。これらの法令・規制を遵守できなかった場合、当社グループの活動が制限され、業績に影響が及ぶ可能性があります。
②情報漏洩・流出による影響
当社グループは、顧客や取引先に関する機密情報及び個人情報を有しております。これらの情報を守ることを重大な社会的責務と認識し、情報の適切な取扱い・管理・保護・維持に努めております。しかしながら、万が一情報漏洩等の問題が発生した場合には、社会的信用の失墜や損害賠償責任のために多額の費用負担が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
③自然災害による影響
当社グループは、地震等の災害に備え、事業継続計画の策定や防災訓練等の対策に取り組んでおりますが、想定外の大規模地震や洪水等の自然災害が発生した場合、業務の全部又は一部の停止、若しくは仕入先・販売先の生産機能及び物流機能不全等により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(1) 仕入先との主要な契約
当社が締結している仕入先との主要な契約は次のとおりであります。
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契約の名称 |
相手先 |
契約の概要 |
契約期間 |
|
販売特約店契約書 |
日本テキサス・インスツルメンツ㈱ |
代理店 (非独占) として製品を販売するため |
1年 |
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取引先 |
契約締結日 |
使途 |
契約期間 |
借入金額 |
担保 |
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㈱三井住友銀行 |
平成26年7月29日 |
運転資金 |
平成26年7月31日から |
1,500百万円 |
特段の定めは |
|
三菱UFJ信託銀行㈱ |
平成26年7月31日 |
運転資金 |
平成26年7月31日から |
1,500百万円 |
特段の定めは |
|
㈱三井住友銀行 |
平成27年11月27日 |
運転資金 |
平成27年11月30日から |
1,000百万円 |
特段の定めは |
|
㈱横浜銀行 |
平成27年11月30日 |
運転資金 |
平成27年11月30日から |
1,000百万円 |
特段の定めは |
|
三菱UFJ信託銀行㈱ |
平成27年11月30日 |
運転資金 |
平成27年11月30日から |
500百万円 |
特段の定めは |
|
㈱山梨中央銀行 |
平成27年11月30日 |
運転資金 |
平成27年11月30日から |
500百万円 |
特段の定めは |
|
㈱みずほ銀行 |
平成28年12月26日 |
運転資金 |
平成28年12月30日から |
1,000百万円 |
特段の定めは |
|
㈱三井住友銀行 |
平成28年12月28日 |
運転資金 |
平成28年12月30日から |
1,000百万円 |
特段の定めは |
|
三菱UFJ信託銀行㈱ |
平成28年12月28日 |
運転資金 |
平成28年12月30日から |
500百万円 |
特段の定めは |
|
㈱横浜銀行 |
平成28年12月30日 |
運転資金 |
平成28年12月30日から |
500百万円 |
特段の定めは |
当社グループの研究開発活動は、半導体及び電子デバイス事業に関わるものに加えて、画像処理技術や、3次元形状測定技術、霧化分離装置の開発を行っております。
昭和60年に開設した設計開発センターの豊富な開発経験を活かした設計・開発力と、顧客に密着した営業力を活用し、メーカー各社の半導体商品を販売することに止まらず、自社ブランド「inrevium(インレビアム)」製品の開発及び販売に注力しております。
主な製品は、1,000フレーム/秒の映像投影を可能とする「超高速プロジェクター」、薄膜ムラが検出可能な「マクロ検査装置」、精密加工部品などの形状測定を目的とした「3次元形状測定装置」、超音波振動により混合液体をミスト化し各成分に分離・回収する「霧化分離装置」等であります。また、ボード・モジュール製品として、8K/4K放送機器向け画像処理ボード、IoTワイヤレス・センサーモジュール、FAネットワーク向け各種組み込みボード、大規模SoC/ASIC開発評価プラットフォーム、LSI/IP製品として、AV機器向けSD/MMCメモリカードホストコントローラ、NAND型フラッシュメモリ制御IPを開発、販売しております。
当連結会計年度における研究開発費は8千4百万円となっております。これにより、超高速プロジェクター製品の改良、マクロ検査・3次元形状測定に関連した画像処理技術の開発、IoTワイヤレス・センサーモジュール製品の開発、電波センサーを用いた物体検知技術の開発、ALTERA社製FPGAを搭載した評価ボードの開発等を行いました。
今後も引き続き、当社の主力製品を軸としたラインアップを充実させる製品の開発を行うとともに、産学連携によるボード製品等の開発や各取り扱いメーカーとの相乗効果を狙った各種製品の開発を計画しております。更に、成長市場へ向けた新たな製品ラインアップの拡充に向けて、マーケティング活動、研究開発活動を推進していく予定であります。
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日 (平成29年6月21日) 現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社グループは特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表作成において行われる判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
① 収益の認識
当社グループの売上高は通常、注文書に基づき得意先に対して商品が出荷された時点、またはサービスが提供された時点で計上されます。なお、輸出販売については通関完了時、仕入先から得意先への商品直納販売については得意先受領時、預託在庫販売については得意先使用時、受託開発取引については得意先検収時に計上されます。
② 貸倒引当金
当社グループは、得意先の債務不履行等により発生する損失の見込額について、貸倒引当金を計上しております。なお、得意先の財政状態が悪化しその支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
③ たな卸資産の評価
当社グループは、たな卸資産の評価について、原則として原価法 (貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法) を採用しております。今後、経営環境が悪化した場合、たな卸資産の収益性の低下により、簿価切下げが必要となる可能性があります。
④ 固定資産又は投資の減損
当社グループは、減損会計の対象となる建物及び構築物、工具、器具及び備品並びにソフトウエア等を有しております。現状、減損損失の認識が必要な資産はありませんが、今後、将来キャッシュ・フローの総額の見積りが帳簿価額を下回った場合に、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
有価証券等への投資につきましては、株式、関連会社に対する出資金及びゴルフ会員権等の保有があります。金融商品の投資価値の下落がその時点の帳簿価額のおおむね50%相当額を下回ることとなり、かつ、近い将来その価額の回復が見込まれない場合には投資の減損又は貸倒引当金の計上を行っております。将来の市況悪化等により、投資の減損又は貸倒引当金の計上が必要となる可能性があります。
⑤ 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、入手可能な情報や資料に基づき将来の課税所得の発生の可能性を毎決算期に見積もり、回収可能性を検討した上で計上しております。今後、業績の悪化等により繰延税金資産の全部又は一部の回収可能性に懸念が生じた場合、繰延税金資産の取崩額が費用として計上される可能性があります。
⑥ 退職給付に係る負債又は資産
当社グループの退職給付に係る負債又は資産については、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等が含まれます。割引率は、期末における安全性の高い債券の利回りを基礎として決定しております。長期期待運用収益率は、年金資産が投資されている資産の種類毎の長期期待運用収益率の加重平均に基づいて計算しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
(2) 経営成績の分析
① 売上の状況
売上高を報告セグメントで示しますと、売上高の87.2%を占める半導体及び電子デバイス事業は前期比15.1%増加の1,150億1千8百万円、売上高の12.8%を占めるコンピュータシステム関連事業は前期比5.9%減少の168億3千6百万円となりました。
半導体及び電子デバイス事業は、スマートフォン関連の商権が大きく寄与したことに加え、ストレージ向け専用ICや自動車向け製品が伸長いたしました。コンピュータシステム関連事業は、金融業界向けのストレージ機器販売や官公庁向けのネットワーク機器販売が低調に推移いたしました。以上の結果、当期の売上高は前期比11.9%増加の1,318億5千5百万円となりました。
② 損益状況
売上原価は売上高の増加に伴い前期比13.5%増加の1,167億9百万円、売上総利益は前期比1.1%増加の151億4千6百万円となりました。この結果、売上総利益率は前期比1.2ポイント低下し11.5%となりました。半導体及び電子デバイス事業におきましては、製品構成の変化等から売上総利益率は低下しました。
販売費及び一般管理費は、前期に比べ7百万円減少し、134億8千1百万円となりました。この結果、営業利益は前期比11.7%増加の16億6千5百万円となりました。
営業外損益は、前期に比べ費用(純額)が4億2千5百万円増加し、2億8千7百万円の費用(純額)となりました。主な増加理由は、前期において為替差益1億8千1百万円を計上していた一方、当期は為替差損2億2千万円を計上したことによります。
経常利益は前期比15.4%減少の13億7千7百万円となりました。
特別損益は、前期に比べ利益(純額)が7千1百万円増加し、5千7百万円の利益(純額)となりました。主な増加理由は、当期において退職年金制度移行益60百万円を計上したことによります。
税金等調整前当期純利益は前期比11.1%減少の14億3千5百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比5.0%増加の9億7千2百万円となりました。また、1株当たり当期純利益は前期に比べ4円16銭増加し96円71銭となりました。
(3) 財政状態の分析
当連結会計年度末の流動資産は前期末に比べ94億2千7百万円増加し687億6千8百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が89億6百万円増加したことによります。
固定資産は前期末に比べ3百万円減少し49億4千万円となりました。
この結果、総資産は前期末に比べ94億2千3百万円増加し737億8百万円となりました。
流動負債は前期末に比べ57億2千3百万円増加し339億1千3百万円となりました。これは主に、短期借入金が42億7千4百万円増加したことによります。
固定負債は前期末に比べ29億4千6百万円増加し168億6千7百万円となりました。これは主に、長期借入金が29億4百万円増加したことによります。
純資産は前期末に比べ7億5千4百万円増加し229億2千8百万円となりました。これは主に、利益剰余金が3億4千5百万円増加したことによります。
この結果、自己資本比率は、31.1%(前期比3.4ポイント低下)、自己資本利益率(ROE)は4.3%(前期比0.2ポイント向上)となりました。
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況」の「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 資金需要及び財務政策
当社グループの運転資金需要は主に商品の仕入代金、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。販売費及び一般管理費等の主なものは人件費、電算機経費、地代家賃及び業務委託費等であります。
当社グループは現在、これら運転資金あるいは設備投資資金につきましては、内部資金、銀行借入金及び売上債権の流動化により資金調達することとしております。また、今後につきましては、毎年の安定的な内部留保の蓄積や債権流動化による売上債権の早期資金化等を通じ、財政状態の健全化を図ってまいります。