当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
当連結会計年度の第3四半期連結累計期間は、世界的な新型コロナウイルス感染者数は概ね横ばい圏内で推移し、景気回復が進んだ一方、急速な需要回復に物流や工業生産など供給が追いつかず、各国でインフレ率が上昇、一部地域では利上げ圧力が強まっています。足元、オミクロン株など変異株を含むコロナウイルスの感染が再拡大しており、グローバルな需給ひっ迫の長期化とそれに伴うインフレの進行、更にはFRBをはじめとする各国中銀の金融引き締めによる今後の新興国からの資本流出に起因した通貨下落など、市場への影響にも引き続き注視が必要です。
米国は、2021年11月にFRBがテーパリングを開始しましたが、インフレ高止まりへの警戒から、同年12月のFOMCでテーパリング完了時期の前倒しを決定、2022年中に3回の利上げを行うとの見通しを示唆しました。バイデン政権の政策として、育児・医療支援、気候変動対策向け歳出法案による成長再拡大が期待される一方、インフレ抑制を狙った積極的な利上げによる景気動向の変化には注意が必要です。
欧州は、感染者数の再増加により、国によっては部分的なロックダウンの再開や行動制限の再強化に乗り出しています。ECBの緩和的な金融政策の継続が景気の下支えとなることが期待されますが、製造業における半導体などの部品・原材料の供給制約長期化、エネルギー価格の高騰といった消費への下押し圧力には引き続き注視が必要です。
中国は、製造業の不振を招いた電力不足が解消されてきた一方、コロナ変異株による散発的な感染の発生と局所的なロックダウンに伴う消費の抑制、不動産ディベロッパー向け融資規制を背景とした不動産開発投資の減少など、景気減速の要因が懸念されます。2022年後半に予定されている共産党全国大会に向けたインフラ投資、中小企業向け減税といった景気対策なども注目されます。
アジアについては、変異株の流行とロックダウン実施による経済成長の鈍化に加えて、米FRBの利上げによる資本流出に対抗した自国通貨の利上げを迫られる可能性があり、注視が必要です。また、エネルギー価格の高止まりや電力不足による資源ナショナリズムの動きも懸念されます。
日本は、9月末の緊急事態宣言解除後、家計消費の回復と企業業績の改善がみられましたが、足元の感染再拡大によって、今後は経済活動への再度の下押し圧力が懸念されます。ウィズコロナ下でのASEAN各国の現地生産再開、中国の景気回復などが、主力工業製品の生産・輸出の回復を左右すると想定されます。また、日銀は12月の金融政策決定会合において、これまでの緩和的な金融政策を維持すると決定しており、今後日米金利差が拡大し、大きな為替変動を招く可能性にも注意が必要です。
当第3四半期連結累計期間の当社グループの経営成績につきましては、次のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間の収益は、石炭価格の上昇や、貴金属の価格上昇及び取扱数量増加による金属・資源・リサイクルでの増収に加え、合成樹脂取引の増加やメタノール価格の上昇による化学での増収、海外自動車事業での販売台数増加による自動車の増収により、1兆5,485億79百万円と前年同期比33.5%の増収となりました。
売上総利益は、石炭価格の上昇による金属・資源・リサイクルの増益に加え、メタノール価格の上昇や合成樹脂取引の増加による化学での増益、海外自動車事業での販売台数増加による自動車での増益などにより、前年同期比581億82百万円増加の1,906億55百万円となりました。
税引前四半期利益は、売上総利益の増益に加え、持分法による投資損益の増加などにより、前年同期比608億83百万円増加の849億75百万円となりました。
四半期純利益は、税引前四半期利益849億75百万円から、法人所得税費用198億87百万円を控除した結果、前年同期比463億38百万円増加の650億87百万円となりました。また、親会社の所有者に帰属する四半期純利益は前年同期比453億5百万円増加し、620億23百万円となりました。
四半期包括利益は、四半期純利益にFVTOCIの金融資産や在外営業活動体の換算差額などを計上した結果、前年同期比706億79百万円増加し、932億58百万円となりました。また、親会社の所有者に帰属する四半期包括利益は前年同期比682億83百万円増加し、889億13百万円となりました。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
当社グループは、2021年4月1日付にて「機械・医療インフラ」、「エネルギー・社会インフラ」及び「産業基盤・都市開発」の一部事業領域を再編し、「インフラ・ヘルスケア」へ変更しており、「食料・アグリビジネス」、「リテール・生活産業」及び「産業基盤・都市開発」の一部事業領域を再編し、「生活産業・アグリビジネス」、「リテール・コンシューマーサービス」へ変更しております。また、「金属・資源」の名称を「金属・資源・リサイクル」へ変更しております。
なお、従来の「自動車」、「航空産業・交通プロジェクト」、「機械・医療インフラ」、「エネルギー・社会インフラ」の区分に属していた四輪・二輪部品、舶用機械、産業機械、先端産業、軸受及び原子力産業関連機器事業の事業区分を「その他」へ変更しております。
(以下「四半期純利益」は「親会社の所有者に帰属する四半期純利益」を指しております。)
(自動車)
収益は、海外自動車事業での販売台数増加などにより、1,800億68百万円と前年同期比40.0%の増収となりました。売上総利益の増益などにより、四半期純利益は、前年同期比62億90百万円改善し、58億56百万円となりました。
(航空産業・交通プロジェクト)
収益は、航空機関連取引における増収や船舶市況の回復などにより、574億52百万円と前年同期比253.4%の増収となりました。売上総利益の増益などにより、四半期純利益は、前年同期比23億96百万円改善し、23億35百万円となりました。
(インフラ・ヘルスケア)
収益は、ガス販売事業会社における収益の増加などにより、420億76百万円と前年同期比1.7%の増収となりました。売上総利益の増益があったものの、前年同期におけるガス火力発電事業会社の一部売却の反動によるその他の収益・費用の減少などにより、四半期純利益は、前年同期比6億90百万円減少し、27億98百万円となりました。
(金属・資源・リサイクル)
収益は、石炭価格の上昇や、貴金属の価格上昇及び取扱数量増加などにより、4,128億13百万円と前年同期比62.2%の増収となりました。売上総利益の増益に加え、鉄鋼事業会社の増益による持分法による投資損益の増加などにより、四半期純利益は、前年同期比307億48百万円改善し、282億51百万円となりました。
(化学)
収益は、合成樹脂取引の増加やメタノール価格の上昇などにより、3,977億14百万円と前年同期比37.8%の増収となりました。売上総利益の増益などにより、四半期純利益は、前年同期比74億97百万円増加し、112億26百万円となりました。
(生活産業・アグリビジネス)
収益は、木材取引や海外肥料事業の価格上昇などにより、2,209億99百万円と前年同期比24.5%の増収となりました。売上総利益の増益などにより、四半期純利益は、前年同期比30億79百万円増加し、67億64百万円となりました。
(リテール・コンシューマーサービス)
収益は、食肉取引の取扱数量増加があったものの、繊維製品取引の減少などにより、1,469億16百万円と前年同期比1.6%の減収となりました。前年同期における商業施設の売却の反動によるその他の収益・費用の減少などにより、四半期純利益は、前年同期比15億39百万円減少し、31億4百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローは421億83百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは1,042億3百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは63億14百万円の収入となりました。これに現金及び現金同等物に係る換算差額を調整した結果、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は2,335億61百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間の営業活動による資金は、営業収入及び配当収入などにより421億83百万円の収入となりました。前年同期比では393億36百万円の収入減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間の投資活動による資金は、航空機関連取引や米国省エネルギーサービス事業への投資などにより1,042億3百万円の支出となりました。前年同期比では840億31百万円の支出増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間の財務活動による資金は、配当金の支払い及び自己株式の取得などの支出があったものの、借入金による調達などにより63億14百万円の収入となりました。前年同期比では758億96百万円の収入増加となりました。
通期連結業績の見通し
2022年3月期の連結業績予想につきましては、石炭価格が引き続き高値で推移していることなどを踏まえ、以下のとおり修正しました。
当期純利益(当社株主帰属) 800億円
(2021年11月2日付公表 連結業績予想比100億円(14.3%)増加)
「中期経営計画2023」における当社の利益配分に関する基本方針に基づき、連結配当性向を30%程度としております。また、各年度末時点でPBRが1倍未満の場合は、時価ベースのDOE(※1)4%を下限配当とし、PBRが1倍以上の場合は、簿価ベースのDOE(※2)4%を下限配当として設定しております。
(※1)時価ベースのDOE=1株当たり年間配当÷株価(各年度の終値年間平均)
(※2)簿価ベースのDOE=1株当たり年間配当÷1株当たり親会社所有者帰属持分(各年度末)
2022年3月期第3四半期連結業績及び2022年3月期の連結業績予想を踏まえ、期末配当(予想)につきましては、前回予想の45円00銭から58円00銭に修正(13円00銭増配)致します。本修正に伴い、株式併合後の株式数に基づく2022年3月期の1株当たり中間配当金(当期実績)45円00銭を加えた2022年3月期の1株当たり年間配当予想額は103円00銭となり、当期純利益(当社株主帰属)に対する連結配当性向は30.1%となります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
特記事項はありません。
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、営業債権及びその他の債権が化学や煙草により増加したことや、棚卸資産が化学や販売用不動産で増加したことなどにより、前期末比2,090億58百万円増加の2兆5,091億73百万円となりました。
負債合計は、営業債務及びその他の債務が煙草や化学により増加したことや、新規借入による有利子負債の増加などにより、前期末比1,546億63百万円増加の1兆8,001億39百万円となりました。
資本のうち親会社の所有者に帰属する持分合計は、四半期純利益の積み上がりや、為替や株価の変動によるその他の資本の構成要素の増加などにより、前期末比555億72百万円増加の6,746億83百万円となりました。
この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は26.9%となりました。また、有利子負債総額から現金及び現金同等物、及び定期預金を差し引いたネット有利子負債は前期末比1,148億54百万円増加の7,255億31百万円となり、ネット有利子負債倍率は1.08倍となりました。
※ 自己資本比率及びネット有利子負債倍率の算出には、親会社の所有者に帰属する持分を使用しております。
また、有利子負債総額にはリース負債を含めておりません。
当社グループは、当年度を初年度とする「中期経営計画2023」におきまして、従来と同様に資金調達構造の安定性維持・向上を財務戦略の基本方針とし、一定水準の長期調達比率の維持や、経済・金融環境の変化に備えた十分な手元流動性の確保により、安定した財務基盤の維持に努めており、当第3四半期連結会計期間末の流動比率は161.6%、長期調達比率は85.7%となっております。
長期資金調達手段のひとつである普通社債につきましては、2021年5月に100億円を発行いたしました。引き続き金利や市場動向を注視し、適切なタイミング、コストでの起債を検討してまいります。
また、資金調達の機動性及び流動性確保の補完機能を高めるため、円貨1,200億円(未使用)及び18億米ドル(13.1億米ドル使用)の長期コミットメントライン契約を有しております。
(6) 主要な設備
特記事項はありません。
※将来情報に関するご注意
本資料に掲載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、業績を確約するものではありません。実際の業績等は、新型コロナウイルス感染症の収束時期や、内外主要市場の経済環境、為替相場の変動など様々な要因により、大きく変動する可能性があります。重要な変更事象等が発生した場合は、適時開示等にてお知らせします。
特記事項はありません。