第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

 当社グループは、現在の厳しい経営環境を乗り越え、今後も継続企業として株主をはじめとするステークホルダーの利益を高めるため、財務体質の改善、経営基盤の構築、コーポレートガバナンス体制の強化に取り組み、継続して経営改善に努めてまいります。

 

対処すべき課題は下記のとおりです。

(1) 収益基盤の強化

  激しく変化する経営環境の中で、安定的な収益の確保ができる企業体質を構築するために、さらなる収益の構造改革に取り組んでまいります。

(2) 内部統制の強化

  財務報告に関する業務の標準化を進め、業務記述書、フローチャート及びリスクコントロールマトリックス等の一層の精度向上を図り、内部統制が十分機能する体制を構築します。

(3) 堅実な経営計画の策定

  今後も顧客満足度の高い品質の商品を低価格で提供し、売上の維持を図るとともに、低コスト構造の構築及び財務体質の強化に努めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

 1 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、次のようなものがあります。

  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 在庫リスクについて

当社グループのアパレル商品は、コスト、納期、ロットなど競争力確保のため、一部見込生産で発注しているものもあり、需要予測を誤った場合には、過剰な在庫を季越品として抱える可能性があります。季越品は、販売可能価額を基準として会計年度に応じて一定の評価減を実施しているため、著しく過剰在庫を抱えた場合、商品評価損の計上により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 生産体制と為替変動等の影響について

当社グループが企画したカジュアルウェアは、製造コストメリットのある中国で生産を行い、完成品を輸入することで原価の低減を図っているため、中国国内の環境変化や為替相場の変動が、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (3) 天候要因について

当社グループの属するアパレル業界は、季節性の高い商品を扱っていることから、冷夏、長雨、暖冬等の気候・気温の変動並びに震災などの災害の発生により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 事業構造の転換リスク

当社グループは、従前の損失体質から利益体質への転換を図るべく、貿易事業を主体とした取扱製品領域の拡大及び営業拡大に取り組んでおります。当連結会計年度において営業損失を計上しておりますが、当該状況を解消すべく、プラスチック加工技術をもつ株式会社大都商会を完全子会社化したことに加え、同業他社と合弁会社を立ち上げ、継続的に事業構造の転換を図ることにより、利益体質への転換を目指します。しかしながら、合弁会社における新規事業立ち上がりの時期が予定より遅延した場合や完全子会社である株式会社大都商会の収益が予想と異なった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 訴訟事件等について

当社グループは、仕入れた衣料品の売掛債権の不払い等に関する訴訟を仕入先より複数件提起されております。これらの訴訟案件に係る判決如何では、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 貿易事業に係るリスク管理体制

当社グループの貿易事業は、売上受注と同時に、ほとんどの国内外の仕入先に対して仕入代金を前払いで支払うため、万が一、仕入先が倒産した場合による仕入商品や仕入原材料の未納、あるいは仕入代金の回収不能のリスクがあります。リスク回避に備え、定期的に仕入先の与信情報を入手すると同時に、常に相互に連絡・訪問ができる管理体制を構築します。

 

 (7) 継続企業の前提に関する重要事象等

当社グループは、前連結会計年度以前から継続して営業損失を計上しており、改善を図るための営業拡大及び収益構造等を推進した結果、第2四半期連結累計期間において業績の持ち直しが見られたものの、当連結会計年度の業績は厳しい内容となりました。その結果、当連結会計年度においては、営業損失136,284千円、経常損失163,366千円、親会社株主に帰属する当期純損失164,319千円を計上しております。また営業活動によるキャッシュ・フローにおきましても、当連結会計年度においては342,730千円のマイナスとなっております。

これらにより継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象または状況が存在しているものと認識しており、収益性と財務体質の改善を迫られております。

このような状況を解消する方策は、「第5 経理の状況、1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(継続企業の前提に関する事項)」に記載しておりますが、これらの対応策は実施途中にあることから、現時点においては、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認めれます。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績等の状況の概要

 

  ①経営成績及び財政状態の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済情勢は、経済政策及び金融政策による下支えがなされる一方、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大、米国の政策動向、中国経済の持続的成長への懸念等により、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。

当社グループにおきましては、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により、当該関連商材の取扱いを積極的に取組みながら、第三者割当による新株予約権の発行及び当該新株予約権の行使による資金調達も実施しました。また、当社グループは、2019年4月25日付適時開示「中期経営計画の策定に関するお知らせ」にて公表しましたとおり、売上高の拡大と収益力強化による将来に向けた磐石な事業基盤の形成を目指し、貿易事業を主体とした取扱製品領域の拡大及び営業拡大に取組んでまいりました。その中核施策として、2020年12月30日を株式交換効力発生日とし、簡易株式交換による株式会社大都商会を完全子会社にしました。そして、大都商会を完全子会社とすることにより、今後当社の主力事業となる貿易事業を加速させ、事業拡大に向け鋭意努力してまいります。

この結果、当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、売上高711,682千円(前年同期比19.64%減)、営業損失136,284千円(前年同期は294,820千円の営業損失)、経常損失163,366千円(前年同期は321,646千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は164,319千円(前年同期は327,599千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

 

  セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

  ⅰ アパレル事業

アパレル事業につきましては、消費者の衣料品に関する購買行動の多様化と長梅雨や暖冬等の天候条件に加え、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により、総じて厳しい状況が続きました。

このような状況の中、アパレル卸売事業につきましては、既存ブランドのポートフォリオを見直しながら、キャリー品の販売を中心に取組んでまいりました。その結果、在庫を一掃することができました。今後は当社が持つプロパティを有効に活用しつつ、素材及び機能性に着目した商品企画・開発を行ってまいります。ライセンス事業につきましては、当社が保有するブランド価値を精査し当社の中長期戦略及び売上高や収益構造の改善が見通しにくいブランドの整理を行いました。その結果、PIKOブランドに関するライセンス契約は2020年春夏シーズンをもって終了することし、今後は当社が持つプロパティのブランドクォリティの向上を図るべく、新規サブライセンシー先の発掘を積極的行って参ります。

そして、中国子会社を中心に行っている中国市場向けの自社ユニフォームブランドの企画・販売事業につきましては、大口受注の獲得を強化するとともに商品そのもののブランド価値を向上させる施策を行い、自社ブランドの確立を推進して参りました。

このような結果、売上高は61,983千円(前年同期比66.81%減)、セグメント損失は22,276千円(前年同期は39,299千円のセグメント損失)となりました。

    ⅱ 不動産関連サービス事業

不動産関連サービス事業につきましては、販売を目的に購入した収益物件についての賃貸収入を計上しました。

この結果、売上高は22,760千円(前年同期比0.28%減)、セグメント利益は8,283千円(前年同期比36.33%減)となりました。

    ⅲ 貿易事業

 当社グループの収益性の改善、安定的な収益の柱の構築を目的に、日用雑貨品及びその他製品の輸出取引に加え、ポリエチレンテレフタレート(PET)の輸入及びプラスチック再生製品等の輸出入業務を行っております。また、取扱製品領域の拡大による売上高及び収益力強化のため、新型コロナウィルス関連製品の輸出入業務を開始しました。

 この結果、売上高は626,939千円(前年同期比7.26%減)、セグメント利益は58,000千円(前年同期は16,596千円のセグメント損失)となりました。

 

 

 ② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ、180,644千円減少し、126,587千円となりました。この主な増減は、次のとおりであります。

 

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)

    当連結会計年度の営業活動により支出した資金は、342,730千円(前事業年度は227,056千円の支出)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純損失の計上、前渡金134,539円の増加、訴訟損失引当金129,544千円の減少等によるものであります。

 

  (投資活動によるキャッシュ・フロー)

    当連結会計年度の投資活動により取得した資金は、147千円(前事業年度は5,994千円の支出)となりました。この主な要因は、敷金・保証金の払戻によるものであります。

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の財務活動により取得した資金は、164,011千円(前事業年度は372,076千円の取得)となりました。この主な要因は、第6回新株予約権の発行並びに行使によるものであります。

 

  (その他)

 これらに加え、現金及び現金同等物に係る換算差額3,277千円及び株式交換に伴う現金及び現金同等物の増加額1,205千円が発生しております。

 

 

 ③ 仕入及び販売の状況

  ⅰ 仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

アパレル事業

27,326

△78.62

不動産関連サービス事業

6,845

7.33

貿易事業

558,029

△12.21

合計

592,201

△23.07

 

(注) 1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.当連結会計年度において当社及び中国子会社のアパレル事業の売上減少に伴い仕入実績に著しい変動がありました。

 

 ⅱ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

アパレル事業

61,983

△66.81

不動産関連サービス事業

22,760

△0.28

貿易事業

626,939

△7.26

合計

711,682

△19.64

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

   2.当連結会計年度において、当社及び中国子会社のアパレル事業における事業構造の変化により売上が著しい減少したため、販売実績に変動がありました。

3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度
(自  平成31年2月1日
 至  令和2年1月31日)

当連結会計年度
(自  令和2年2月1日
 至  令和3年1月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

恒逸JAPAN株式会社

416,699

47.04

145,490

20.44

株式会社ジェネレーションパス

201,113

28.25

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 

① 重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、経営者による会計方針の採用、資産・負債及び収益・費用の計上については会計基準及び実務指針等により見積りを行っております。この見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。

 

② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 財政状態の分析

  (資産)

 当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比べて437,865千円増加し、1,387,188千円となりました。

流動資産は、1,026,859千円(前連結会計年度末比89,012千円増)となりました。この主な原因は、期末棚卸商品が43,658千円、未収入金が165,828千円、前渡金が138,325千円、短期貸付金が27,000千円それぞれ増加し、現金及び預金が180,644千円、受取手形及び売掛金が41,576千円、供託金が55,970千円、及び貸倒引当金が2,273千円それぞれ減少したことによるものであります。

固定資産は、360,329千円(前連結会計年度末比348,854千円増)となりました。この主な原因は、当該連結会計期間中に実施しました簡易株式交換による株式会社大都商会の完全子会社化によるものであり、有形固定資産が235,008千円(前連結会計年度末比234,951千円増)、無形固定資産のうちのれんが106,045千円(前連結会計年度比106,045千円増)、投資その他資産が18,963千円(前連結会計年度比7,546千円増)それぞれ増加したことによるものであります。

 

  (負債)

当連結会計年度末における負債合計は、777,182千円(前連結会計年度末比161,343千円増)となりました。この主な原因は、短期借入金が243,427千円、繰延税金負債16,540千円及び未払法人税11,038千円それぞれ増加し、買掛金が19,868千円、訴訟損失引当金が129,544千円それぞれ減少したことによるものであります。

 

  (純資産)

  当連結会計年度末における純資産は、610,006千円(前連結会計年度末比276,521千円増)となりました。この主な原因は、親会社株主に帰属する当期純損失164,319千円を計上したものの、第6回新株予約権の行使により資本金が76,235千円、資本剰余金が76,235千円、及び当該連結会計年度中に簡易株式交換による株式会社大都商会の完全子会社化の実施により資本剰余金が272,728千円それぞれ増加したことによるものであります

 

 経営成績の分析

  当社は、経営理念に基づき、コンプライアンスの順守と内部統制システムの確立を行いながら、セグメントごとの部門収益の確保を図ることが重要課題であると捉えて営業活動に取り込んでまいりました。

 アパレル卸売事業につきましては、既存ブランドのポートフォリオを見直しながら、キャリー品の販売を中心に取組んでまいりました。ライセンス事業につきましては、当社が保有するブランド価値を精査し当社の中長期戦略並びに売上高や収益構造の改善が見通しにくいブランドの整理を行いました。

 不動産関連サービス事業につきましては、販売を目的に購入した収益物件の販売活動を積極的に行ってまいりました。一方、貿易事業におけましては、取扱製品領域の拡大に積極的に営業活動を行ってまいりましたことに加え、プラスチック加工技術をもつ株式会社大都商会を完全子会社にしました。

しかしながら、各事業とも部門収益の確保が図れておらず、更なる業績の改善が必要な状況となっております。

当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、売上高711,682千円(前年同期比19.64%減)、営業損失136,284千円(前年同期は294,820千円の営業損失)、経常損失163,366千円(前年同期は321,646千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は164,319千円(前年同期は327,599千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況、2 事業等のリスク」をご参照下さい。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりです。

 当社は、事業運営上必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持することを基本方針としております。

 運転資金については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入を基本としております。また、状況に応じて直接金融による調達により、資金の確保を行います。

 なお、当連結会計年度につきましては、第三者割当による第6回新株予約権の発行及び行使により、直接金融市場にて166,189千円の資金調達を実施し、事業運営上必要な資金を確保及び流動性の維持を図っております。

 その結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、126,587千円となりました。

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 借入金の契約条件の変更

当社は、令和2年12月28日付で当社の販売用不動産を担保とする、株式会社アサックスとの抵当権設定金銭消費貸借契約に関して、変更契約を締結いたしました。変更の概要は以下のとおりであります。

・借入金額:150,000千円から149,167千円へ

・借入金利:年4.2%から年4.5%へ

・最終弁済期日:令和2年12月25日から令和3年12月27日へ

 

(2) 簡易株式交換による企業統合

当社は、令和2年12月8日開催の取締役会決議に基づき、株式会社大都商会との間で、同日付で株式交換契約を締結し、令和2年12月30日に株式交換を行い、株式会社大都商会を完全子会社化といたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」をご参照ください。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。