第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

第1四半期連結会計期間より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用による会計方針の変更および受取情報料等について表示方法の変更を行っております。当該変更に伴い、以下の経営成績に関する説明については、前年同期比を記載しておりません。

なお、2021年3月期の諸数値につきましては、受取情報料等の表示方法の変更を反映した遡及適用後の諸数値を記載しております。詳細につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項」をご参照ください。

 

(1) 経営成績

当社グループでは、当期を最終年度とする3か年の中期経営計画「19-21中期経営計画 さらなる成長への挑戦 ~健康とともに、地域とともに~(以下「19-21中計」という。)」のなかでグループ経営方針に掲げた「グループ連携体制の構築」「事業モデルの変革」「地域の人々の健康への貢献」「さらなる生産性の向上」「人づくり」に引き続き取り組んでおります。

当第3四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染拡大が続くなか、生命関連商品を取り扱う社会インフラとしての使命を果たすべく、感染拡大防止の対策を行うとともに、お取引先様および当社グループ従業員の安全を確保しながら医薬品等の安定供給に努めてまいりました。

当社は、株主還元の充実および資本効率向上のため、2021年11月開催の取締役会において会社法第459条第1項および当社定款の規定に基づく自己株式の取得を決議いたしました(株式の種類:普通株式、取得価額の総額150億円(上限)、取得株式の総数11,000千株(上限)、期間:2021年11月5日から2022年3月24日、取得方法:東京証券取引所における市場買付)。

また、当社および連結子会社のアルフレッサ株式会社(本社:東京都千代田区、以下「アルフレッサ」という。)は、九州エリアにおける事業基盤強化および大規模災害などへの対応力向上を通じた企業価値向上を図るべく、株式会社しんようフォレストホールディングス(本社:長崎県諫早市)および同社の完全子会社である株式会社宮崎温仙堂商店(本社:長崎県諫早市)と、資本業務提携に向けた協議を開始する旨の合意をいたしました。

当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、売上高1兆9,653億96百万円(前年同期は1兆9,909億43百万円)、営業利益187億57百万円(同203億45百万円)、経常利益215億8百万円(同234億30百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益187億54百万円(同190億84百万円)となりました。

収益認識会計基準等の適用により、売上高は133億33百万円減少、営業利益は28百万円増加、受取情報料等の表示方法を変更したことに伴い、売上高および営業利益がそれぞれ60億36百万円増加しております。

なお、2021年6月、アルフレッサが、独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)を発注者とする医療用医薬品の入札における独占禁止法違反により、東京地方裁判所において有罪判決を受け、同年7月に罰金2億50百万円の刑が確定しております。

また、2021年11月、アルフレッサは、独立行政法人国立病院機構(NHO)または独立行政法人労働者健康安全機構(JOHAS)が運営する九州エリアに所在する病院が調達する医薬品に関して独立行政法人国立病院機構本部が行う入札等において、独占禁止法違反の疑いがあるとして、公正取引委員会による立入検査を受けております。

 

 

セグメント別の業績は、以下のとおりであります。

 

① 医療用医薬品等卸売事業

医療用医薬品等卸売事業におきましては、新型コロナウイルス感染拡大、はじめて実施された薬価の中間年改定後の医療機関との価格交渉および独占禁止法違反による医療機関の入札指名停止に伴う影響等により、当社グループにとって厳しい事業環境となっております。新型コロナウイルス感染拡大が続くなか、当社グループでは、感染予防に十分配慮しながら医薬品の安定供給や、新型コロナウイルスワクチンおよび治療薬の配送業務を最優先に事業活動を行っております。あわせて、欠品や供給調整が続くジェネリック医薬品への対応にも尽力しております。

当社グループは、医療用医薬品NO.1卸として勝ち続けるために「19-21中計」の重点施策として掲げた「MS機能のさらなる進化」「スペシャリティ商品への注力」「グループ物流の高度化、効率化と標準化」に引き続き取り組んでおります。

「グループ物流の高度化、効率化と標準化」への取り組みとして、アルフレッサは、2021年5月、静岡県藤枝市に静岡県全域と愛知県の一部をカバーする最新鋭の物流拠点として「静岡物流センター」を稼働いたしました。同センターは、厳格な温度管理、RFIDタグを使用したトレーサビリティの実現および庫内作業における作業負荷を軽減するためのロボットなどの設備を導入しております。また、災害対策として建物全体に免震構造を採用し、72時間稼働する大型非常用電源を設置するなど災害時でも持続可能な物流センターであります。

また、アルフレッサは、2021年8月、ヤマト運輸株式会社(本社:東京都中央区)とのヘルスケア商品の共同配送スキーム構築の第一弾として、ビッグデータとAIを活用した配送業務量を予測するシステムと適正配車を行うシステムを開発・導入いたしました。当システムの導入により、配送生産性の向上、走行距離およびCO排出量の削減ならびに医療機関における対面作業時間の削減を目指してまいります。

さらに、アルフレッサは、2021年11月、国立大学法人 東京医科歯科大学との個別化医療支援プラットフォーム「NOVUMN(ノヴァム)」に関する共同研究について発表いたしました。共同研究では、東京医科歯科大学病院の電子カルテシステム(富士通Japan株式会社製)と「NOVUMN」のデータ連携を進めており、「NOVUMN」の機能拡充ならびに医療機関における利便性向上および業務効率化を図ってまいります。

事業領域の拡大を視野に入れたベンチャー企業への投資として、アルフレッサは、2021年5月、ドーナッツロボティクス株式会社(本社:東京都港区)と資本業務提携契約を締結し、ロボット技術とデジタル技術を活用した医療分野における社会課題の解決を目指し協業を進めております。

また、アルフレッサは、2021年8月、再生医療等製品を開発するNCメディカルリサーチ株式会社(本社:東京都港区)へ出資いたしました。同社は、ヒト骨髄由来間葉系幹細胞を原材料とした再生医療等製品の開発を進めており、両社は今般の出資にあたり、同製品の承認・上市後の国内における独占流通契約も締結しております。

当セグメントの当第3四半期連結累計期間の業績は、新型コロナウイルス感染拡大および独占禁止法違反による医療機関の入札指名停止の影響に加えて、2021年4月に薬価の中間年改定が実施されたなか、販売価格の管理を強化し売上総利益率を維持した一方で、減価償却費等の経費が増加したこと等の影響により、売上高1兆7,379億25百万円(前年同期は1兆7,519億33百万円)、営業利益158億4百万円(同175億95百万円)となりました。

なお、売上高には、セグメント間の内部売上高125億58百万円(同117億82百万円)を含んでおります。

※ 出典:「2021最新オール・データ&ランキング」 卸グループ別医療用医薬品事業シェア(株式会社ドラッグマガジン)

 

② セルフメディケーション卸売事業

セルフメディケーション卸売事業におきましては、「トータルヘルスケア・マーチャンダイジング・ホールセラー」を推進し、新たな付加価値による差別化と創造性を持つオンリーワン卸を目指し、「19-21中計」の重点施策として掲げた「安定的かつ持続的な事業基盤の確立」「消費者視点に立った商品提案」「専売メーカー・専売商品の取り組み強化」などに引き続き取り組んでおります。

2021年4月、連結子会社のアルフレッサ ヘルスケア株式会社(本社:東京都中央区)と同社の完全子会社である株式会社茂木薬品商会(本社:東京都中央区)は、アルフレッサ ヘルスケア株式会社を存続会社とする吸収合併をいたしました。今後は両社の経営資源を有効かつ効率的に活用して、経営基盤のさらなる強化を図ってまいります。

当セグメントの当第3四半期連結累計期間の業績は、2020年4月の全国を対象とした緊急事態宣言下における感染予防関連商品の急激な需要増の反動減および物流関連費用の増加等により、売上高1,890億2百万円(前年同期は2,012億94百万円)、営業利益15億1百万円(同22億78百万円)となりました。

なお、売上高には、セグメント間の内部売上高4億67百万円(同4億30百万円)を含んでおります。

 

 

③ 医薬品等製造事業

医薬品等製造事業におきましては、グループシナジーの強化とさらなる規模拡大を推進するため、「19-21中計」の重点施策として掲げた「安心・安全・誠実なモノづくりの推進」「グループニーズに沿った製品の拡充」「製造受託・医薬品原薬事業の拡大」などに引き続き取り組んでおります。

当セグメントの当第3四半期連結累計期間の業績は、前期に製造販売承認を譲り受けた長期収載品の売上寄与および2021年3月に販売を開始した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原迅速検査キット「アルソニック® COVID-19 Ag」等の感染症迅速検査キットの売上増ならびに受託製造が堅調であったこと等により、売上高348億23百万円(前年同期は313億98百万円)、営業利益14億31百万円(同3億57百万円)となりました。

なお、売上高には、セグメント間の内部売上高90億77百万円(同66億7百万円)を含んでおります。

 

④ 医療関連事業

医療関連事業におきましては、「19-21中計」の重点施策として掲げた「機能に応じた店舗の再編」「収益改善を目指した効率化・高度化」「多機能化による地域社会への貢献」などを引き続き推進しております。

2021年4月、連結子会社のアポロメディカルホールディングス株式会社(本社:東京都豊島区)および株式会社日本アポック(本社:埼玉県川越市)ならびに当社の完全子会社の株式会社中日ファーマシー(本社:名古屋市中区)は、アポロメディカルホールディングス株式会社を存続会社とする吸収合併を行い、アポクリート株式会社へ商号変更いたしました。この3社が経営統合することで、調剤薬局事業の経営基盤の強化と効率化を図り、これまで以上にコンプライアンスへの取り組みを強化するとともに顧客視点に立った新たな価値の創造を目指してまいります。

当セグメントの当第3四半期連結累計期間の業績は、合併による店舗数の増加、薬価改定および新型コロナウイルス感染拡大等の影響により、売上高257億47百万円(前年同期は251億37百万円)、営業損失3億4百万円(同3億39百万円)となりました。

 

(2) 財政状態

① 資産の部

資産は、前連結会計年度末と比較して750億9百万円増加し、1兆3,916億68百万円となりました。

流動資産は、954億78百万円増加し、1兆879億59百万円となりました。これは主として、「現金及び預金」が223億84百万円増加、「受取手形及び売掛金」が517億66百万円増加、「商品及び製品」が119億74百万円増加および返品資産等の「その他」が86億37百万円増加したことによるものです。

固定資産は、204億68百万円減少し、3,037億8百万円となりました。これは主として、保有株式の売却等に伴い「投資有価証券」が200億25百万円減少したことによるものです。

 

② 負債の部

負債は、前連結会計年度末と比較して871億12百万円増加し、9,138億13百万円となりました。

流動負債は、947億11百万円増加し、8,786億40百万円となりました。これは主として、「支払手形及び買掛金」が880億78百万円増加および返金負債等の「その他」が105億98百万円増加した一方で、「賞与引当金」が29億47百万円減少したことによるものです。

固定負債は、75億98百万円減少し、351億72百万円となりました。これは主として、「退職給付に係る負債」が5億12百万円減少および繰延税金負債等の「その他」が67億6百万円減少したことによるものです。

 

③ 純資産の部

純資産は、前連結会計年度末と比較して121億2百万円減少し、4,778億55百万円となりました。

これは主として、「利益剰余金」が74億24百万円増加した一方で、株主還元の充実および資本効率向上のための自己株式の取得に伴い「自己株式」が70億9百万円増加および保有株式の売却等に伴い「その他有価証券評価差額金」が123億83百万円減少したことによるものです。

 

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間に係る四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成しておりません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は10億55百万円(前年同期比0.9%減)であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。