第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績

当社グループでは、2023年5月に発表した2032年度までの中長期的な事業戦略および財務・資本戦略「アルフレッサグループ中長期ビジョン」に掲げた目標達成に向けて、今年度新たに「25-27 中期経営計画 Vision2032 Stage2 ~総合力で未来を切り拓く~(以下「25-27中計」という。)」を策定し、以下のグループ経営方針に取り組んでおります。

・TSCS※1進化拡大のためのグループ総合力発揮

・成長事業・新規事業への戦略的投資

・基盤事業のさらなる競争力強化

・コストコントロールの徹底

・サステナビリティ経営の推進

2025年6月、当社は第22回定時株主総会での承認決議を経て監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行いたしました。これを機に、業務執行の決定権限を取締役会から取締役へ大幅に委任することで監督と執行の分離と権限委譲を通じた迅速な経営の意思決定を行うとともに、監査等委員である取締役を置くことで、取締役会のモニタリング機能の強化を図り、コーポレートガバナンスを一層充実させ、さらなる企業価値の向上を図ってまいります。

当中間連結会計期間における当社グループの業績は、売上高1兆5,297億62百万円(前年同期比5.0%増)、営業利益162億7百万円(同8.1%増)、経常利益174億85百万円(同7.4%増)、親会社株主に帰属する中間純利益115億21百万円(同18.1%減)となりました。

※1

TSCS(Total Supply Chain Service)

トータルサプライチェーンサービス

 

 

セグメント別の業績は、以下のとおりであります。

 

① 医療用医薬品等卸売事業

医療用医薬品等卸売事業におきましては、「TSCS実現に向けた事業機会の拡大」を目指し、「25-27中計」に掲げた以下の重点施策に取り組んでおります。

・「MS力の最大化」

・「全国ネットワークの強化」

・「ソリューション事業の推進による収益基盤の構築」

・「ステークホルダーが求めるロジスティクス体制構築」

・「グループ一体となった人的資本の戦略強化」

「MS力の最大化」の取り組みとして、業界№1の圧倒的なMS数でネオプライマリー戦略※2を遂行し、プロダクトサービス活用による業務改善を進めながら積極的な営業展開を図ることで、特に処方元医師への営業活動に注力し診療所販路で高い売上成長を実現しております。

あわせて、「グループ一体となった人的資本の戦略強化」として、グループ会社間での積極的な人財交流を進めております。これにより、より一層の連携強化を図り、高機能・高品質なサービスを全国一律で提供する体制を構築し、地域の生活者の皆様の健康およびお得意様・お取引先の発展により一層貢献してまいります。

「ステークホルダーが求めるロジスティクス体制構築」への取り組みでは、流通品質強化の一環として品質マネジメントシステムに関する国際規格ISO9001の認証取得を当社グループ全体で推進しているなか、今年度9月までの間に連結子会社4社※3において新たに「ISO9001」の認証を取得いたしました。当社グループは、引き続きグループ全体でISO認証取得の取り組みを進め、お得意様・お取引先の満足度の向上に取り組んでまいります。

 

 

2025年9月、医療機器分野における「全国ネットワークの強化」として、ティーエスアルフレッサ株式会社が医療機器専門商社である株式会社ミヤノメディックス(本社:広島県福山市)の全株式を取得し子会社化するとともに、東北アルフレッサ株式会社が医療機器専門商社である東日本メディカルシステム株式会社(本社:仙台市青葉区)の全株式を取得する株式譲渡契約を締結いたしました(10月31日取得完了)。TSCSにおけるメディカル品の流通機能の強化に繋げ、地域医療へのさらなる貢献を目指します。

当セグメントの当中間連結会計期間の業績は、2025年4月に実施された薬価の中間年改定によるマイナス影響および人件費を含む物流費高騰等厳しい経営環境であったものの、市場伸長を上回る売上伸長による増収効果およびコストコントロールへの注力による経費抑制等により売上高1兆3,672億29百万円(前年同期比5.4%増)、営業利益147億54百万円(同16.6%増)となりました。

なお、売上高には、セグメント間の内部売上高97億89百万円(同1.9%増)を含んでおります。

※2

ネオプライマリー戦略

限定された適応症を有する等の特徴があるスペシャリティ医薬品でありながら、対象患者が比較的多く、専門病院に限らずプライマリー領域でも処方される製品のプロモーション活動に注力する営業戦略。製薬企業MR数の減少・適正化が進むなか、処方医へ広く情報提供が求められることから当社グループMSの人的リソースを最大限活用し差別化を図る。

 

※3

ティーエスアルフレッサ株式会社(本社:広島市西区)…ロジスティクス本部品質管理部および尾道物流センター

 

株式会社琉薬(本社:沖縄県浦添市)…管理本部ロジスティクス部

 

明祥株式会社(本社:石川県金沢市)…管理本部物流部(現コーポレートサポートユニット流通戦略部)

 

東北アルフレッサ株式会社(本社:仙台市若林区・福島県郡山市)…ロジスティクス本部および郡山物流センター

 

 

② セルフメディケーション卸売事業

セルフメディケーション卸売事業におきましては、連結子会社のアルフレッサ ヘルスケア株式会社(本社:東京都中央区)が、「『健康』×つなぐ×しあわせ」をテーマに、「25-27中計」の重点施策として掲げた「外部環境の変動に強い販売戦略の展開」「自社主体的な新たなソリューションの展開」に取り組んでおります

当セグメントの当中間連結会計期間の業績は、市場伸長および販路拡大による増収効果に加えて、物流費の上昇はあるもののコストコントロールに注力したこと等により、売上高1,355億53百万円(前年同期比2.4%増)、営業利益17億56百万円(同1.8%増)となりました。

なお、売上高には、セグメント間の内部売上高2億16百万円(同16.4%減)を含んでおります。

 

③ 医薬品等製造事業

医薬品等製造事業におきましては、「事業ポートフォリオの再構築による安定的な経営基盤の確立」を目指し、「25-27中計」の重点施策として掲げた「利益率・効率性のさらなる向上」「受託製造拡大と製品パイプライン拡充」「API(原薬)製造部門の新規事業開発」に取り組んでおります。

2025年9月、連結子会社のアルフレッサ ファーマ株式会社(本社:大阪市中央区)がアナフィラキシー補助治療剤「ネフィー®点鼻液1mg/2mg」(一般名:アドレナリン)の日本国内における製造販売承認を取得いたしました。本製品はアドレナリンを有効成分とする点鼻液で、蜂毒、食物および薬物等に起因するアナフィラキシー反応に対する補助治療剤として、点鼻による簡便で迅速な投与を可能とすることから医療現場より注目されております。

当セグメントの当中間連結会計期間の業績は、原薬の売上伸長および販管費抑制への取り組みの一方で、薬価改定および2024年10月から導入された長期収載品の選定療養制度の影響による医薬品の販売減少および診断薬の需要落ち込み等による減収の影響により、売上高255億83百万円(前年同期比5.3%減)、営業損失98百万円(前年同期は営業利益1億88百万円)となりました。

なお、売上高には、セグメント間の内部売上高68億81百万円(前年同期比15.4%減)を含んでおります。

 

 

④ 調剤薬局等事業

調剤薬局等事業におきましては、連結子会社のアポクリート株式会社(本社:東京都豊島区)が、「地域に求められる『かかりつけ薬局』を目指す」をテーマに、「25-27中計」の重点施策として掲げた「対患者様業務の充実・処方箋確保」「門前医療機関以外からの処方箋獲得強化」「新たな薬局機能の拡充」「介護事業への参入」に取り組んでおります。

当セグメントの当中間連結会計期間の業績は、薬価改定によるマイナス影響ならびに仕入原価上昇および人件費や減価償却費等の販管費増の影響により、売上高182億84百万円(前年同期比0.5%減)、営業利益1億56百万円(同36.9%減)となりました。

 

⑤ その他(事業)

当中間連結会計期間の期首より再生医療関連事業を営む当社の完全子会社のセルリソーシズ株式会社(本社:東京都千代田区)を新たに連結子会社といたしました。マスターセルの製造と保管、CMO※4・CDMO※5事業の開発を重点的に進め、各案件を早期にローンチすべく体制整備に取り組んでおります。

その他(事業)の当中間連結会計期間の業績は、案件受注に向けた人件費や研究開発費等の販管費計上により、売上高-百万円営業損失5億9百万円となりました。

※4

※5

CMO(Contract Manufacturing Organization)

CDMO(Contract Development and
Manufacturing Organization)

 

製薬企業などからの医薬品製造の受託・代行

医薬品の製造工程の開発から、治験薬や商用製造までを受託するサービス

 

 

(2) 財政状態

① 資産の部

資産は、前連結会計年度末と比較して608億48百万円増加し、1兆5,007億33百万円となりました。

流動資産は、533億74百万円増加し、1兆1,478億71百万円となりました。これは主として、「受取手形及び売掛金」が351億74百万円増加、「有価証券」が99億91百万円増加および「商品及び製品」が94億11百万円増加した一方で、未収入金等の「その他」が5億77百万円減少したことによるものであります。

固定資産は、74億73百万円増加し、3,528億62百万円となりました。これは主として、物流センター等の設備投資などに伴い有形固定資産が32億63百万円増加および繰延税金資産等の投資その他の資産の「その他」が32億44百万円増加したことによるものであります。

 

② 負債の部

負債は、前連結会計年度末と比較して547億18百万円増加し、1兆123億56百万円となりました。

流動負債は、537億97百万円増加し、9,487億58百万円となりました。これは主として、「支払手形及び買掛金」が654億23百万円増加および「未払法人税等」が35億85百万円増加した一方で、「独占禁止法関連損失引当金」が49億37百万円減少および未払金等の「その他」が87億52百万円減少したことによるものであります。

固定負債は、9億21百万円増加し、635億97百万円となりました。これは主として、リース債務等の「その他」が8億94百万円増加したことによるものであります。

 

③ 純資産の部

純資産は、前連結会計年度末と比較して61億29百万円増加し、4,883億77百万円となりました。これは主として、「利益剰余金」が42億87百万円増加および保有株式の時価上昇等に伴い「その他有価証券評価差額金」が21億43百万円増加したことによるものであります。

 

 

(3) キャッシュ・フロー

現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、78億93百万円増加(前年同期は76億77百万円の減少)し、1,827億6百万円となりました。当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況は、前中間連結会計期間と比較して以下のとおりであります。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果、増加した資金は305億57百万円(前年同期は29億38百万円の増加)となりました。これは主として、「税金等調整前中間純利益」178億64百万円および「減価償却費」69億94百万円の計上ならびに運転資本の増減等によるものであります。なお、営業活動におけるキャッシュ・イン・フローは前年同期と比較して276億19百万円増加しておりますが、これは主として、運転資本増減の影響等によるものであります。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果、減少した資金は157億99百万円(前年同期は84億40百万円の減少)となりました。これは主として、物流センター建設等の物流設備投資および製造事業強化のための製造設備投資を中心とした「有形固定資産の取得による支出」116億24百万円および「無形固定資産の取得による支出」27億49百万円ならびにベンチャー企業への出資等の「投資有価証券の取得による支出」24億50百万円があった一方で、「投資有価証券の売却による収入」が19億89百万円あったこと等によるものであります。なお、投資活動におけるキャッシュ・アウト・フローは前年同期と比較して73億58百万円増加しておりますが、これは主として、有形固定資産の取得支出が増加したことおよび投資有価証券の売却収入が減少したことによるものであります。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果、減少した資金は68億1百万円(前年同期は75億26百万円の減少)となりました。これは主として、剰余金の配当を実施したこと等によるものであります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当中間連結会計期間における研究開発費の総額は12億70百万円(前年同期比41.2%増)であります。

なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【重要な契約等】

当中間連結会計期間において、重要な契約等の決定または締結等はありません。