(1) 経営方針
当社グループは、産業用小型プリンタ専門の開発・製造・販売会社として、「世界的視野に立ち、社会の発展に必要な質の高い技術、商品知識、ノウハウを提供することにより、社会の構成員の一翼を担うと共に、社会的責任を履行する」を経営理念としております。
めまぐるしく進化する情報技術やお客様のニーズが多様化する中、この経営理念を確実に実行するために、「堅実経営」を柱としながら、国内外の市場に対し、当社独自の質の高い技術・商品・サービスを広く社会に提供し、社会とともに永続的な発展を図り強固な企業基盤を確立し企業価値を高めて行くことが重要な使命であると考えております。
また当社グループは、顧客に提供するサービスの高品質化を図るとともに、環境と調和した社会基盤の形成に資する事業活動を推進しつつ、事業の生産性を向上させる事を目的として、全社レベルでのISO14001 の認証取得、開発・生産部門におけるISO9001の認証取得などに積極的に取り組んで参りました。
今後もお客様志向を基に、企業としての成長と利益を確実なものとして、株主・取引先・従業員・社会に対する責務を果たしていくために、事業に邁進して参ります。
(2) 経営環境
① 市場動向
当社グループの経営環境といたしましては、近年は、小売業向けのPOSプリンタの需要増から、各種POSシステムに対応可能なプリンタについて、自社製品の他、代理店商品の拡販を積極的に行うとともに、既存顧客約1万社に対し、交換・機種変更需要を獲得すべく、定期的な訪問営業により、顧客業界の動向や価格競争の状況に応じた各種製品の提案を行ない、安定した受注を確保する事により、市場の変化に追従出来る、販路の開拓、経営環境の実現を目指します。
② 生産体制
製造における主な構造改革テーマは、メカニズム製造と製品修理を担当する富士吉田事業所の立上げ、作業者の習熟度向上による品質の安定化、物流業務の効率化などですが、これらは製造の合理化と部材の在庫削減目標の達成に効果があります。また製品在庫つきましても、フォーキャストの精度向上・内容分析等により削減目標を達成することが出来ます。
(3) 対処すべき課題
① 製販一体
当社は、他社商品を扱うディーラーとしての営業面およびメーカー販社としての営業面の両面を併せ持ち、それにより培ったマーケティング力と営業力に強い日本プリメックスと、優れた商品開発力・安定した製造力を持つ日本プリンタエンジニアリングが共働して新商品の企画・開発から製造・販売・サービスに至る事業を推進しており、ディーラーとして、顧客ニーズを的確に把握すべく常に市場にアンテナを張り巡らし、メーカーとタイムリーに商品・市場情報を共有することにより販売活動の更なる連携強化と、より高度なウイン・ウインの関係、各社との共存共栄を目指します。
② 体制整備
マネージメント力の向上を目指し、経営トップによる全ての業務を対象とした“見える化”の実施と“徹底したコスト削減”を推進して参ります。これは開発人材資源を効率的且つ有効に活かして行くことを目的に、商品開発のプロセスとマネージメントを見直し、顧客ニーズに合ったより付加価値の高い商品を安価で提供することです。既にそのための組織体制整備と人のアサイン、スケジュール化を終了し、具体的な商品企画・テーマの推進に入っております。これらの活動により、当社製品の特長である“高品質で、安く、使い勝手の良い商品の提供”がスピーディに出来るものと確信しております。
③ 販路拡大
新商品による新たな市場開拓とともに地域戦略によるビジネス拡大を目指します。東北地方、中四国地方など、まだ開拓の余地がある地域について今後ビジネスチャンスを見出して販売を促進して参ります。
海外については、特に北米に於けるガソリンスタンドマーケット、中南米に於ける自販機マーケット、及び欧州でのゲーミングマーケットなどポテンシャルの高い市場の掘り起しを推進します。
当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を把握したうえで、その発生の回避及び発生した場合の迅速・的確な対応に努める方針であります。
なお、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末において、当社が判断したものであります。
① 仕入先・販売部門
当社の売上高の大半はプリンタメーカーからの仕入商品の販売によるものであります。一方、主要仕入先である大手プリンタメーカーまたはその販売子会社は、産業用小型プリンタに関して独自の販売部門を有しております。これらの販売部門と当社は常に競業関係にあります。当社は取引先ユーザーに対して定期的な訪問を行うことにより顧客ニーズの把握に努めております。
また、少量の受注であっても子会社である日本プリンタエンジニアリング㈱において、カスタマイズ等の対応を行うことにより、一定の顧客層を確保しております。しかしながら、今後、大手仕入先の販売方針の変更等が行われた場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
② 業界動向と業績の変動について
当社グループは、産業用小型プリンタの販売を主要業務としており、当社グループの取扱商品及び製品の需要動向は企業の設備投資動向に影響される可能性があります。当社グループでは幅広い業界に販売を行うことにより、個別企業からの受注減少による影響を軽減するよう留意しております。
しかしながら、長期にわたる不況の影響、メーカーの生産拠点の海外移転、競合商品に対するコスト競争力の低下、主要販売分野であるPOSや計測器分野におけるメーカーの統合、IT技術の急激な革新等により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
③ 為替変動
輸出売上に関しましてはスポットレートにて決済を行っており、為替相場により売上および収益の計上額が影響を受けます。また、外貨取引におきましては、保有外貨(米ドル)を一部輸入代金の決済に回しておりますが、為替に対するヘッジ策をとっておらず外貨預金及び外貨建債権に係る為替差損益の発生等により業績が影響を受ける可能性があります。
④ 知的所有権の侵害について
当社グループは、子会社である日本プリンタエンジニアリング㈱において、新製品の開発を積極的に行っております。そのため新製品開発に係る知的所有権の調査、確認、管理、保全等に努めておりますが、当社グループの認識していない知的所有権等が既に成立している可能性もあるため、今後当社グループが第三者の知的所有権等を侵害しないということを現時点において保証することはできません。従いまして、当社グループが第三者の知的所有権等を侵害し、当該知的所有権等の所有者から当社グループに対して権利侵害を主張してきた場合、当社グループが損害賠償請求を受けたり、当該知的所有権等を使用する製品を提供できなくなったり、使用継続を認められる場合でもロイヤリティ等の支払いを要求される可能性があります。そのような事態が発生した場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
⑤ 製造物責任について
当社グループは子会社である日本プリンタエンジニアリング㈱において、製品の製造、開発を行っており、製造物責任法(以下、PL法という)の適用を受けております。現時点までにPL法に関する訴訟は生じておりませんが、そのような事態が発生した場合、当社グループの製品への信頼性の低下や損害賠償請求等により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。また、OEM製品及び自社製品の開発の遅れ等によりクレームが発生し、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
当連結会計年度の国内実質GDP成長率は、前期比1.8%のプラス成長見込みとなり、景気の回復が続いてきております。しかし、これは諸外国に比較して非常に低い値であり、隣国中国では、前年比6%強、韓国でも2017年中は前年比プラス3.1%となっております。本年度の予測としては、景気の回復は続くと予想されておりますが、個人消費の伸び悩みから国内景気は厳しい状況が予想されております。
また海外では、米国の鉄鋼製品等関税引上げ政策に対し、各国で対抗措置を検討するなどの保護貿易主義が台頭し始めており、貿易立国である我国の経済に悪影響を及ぼしかねない状況です。
このような経済環境の中、当連結会計年度の売上高は、54億45百万円(前年同期比5.0%増)となりました。
営業利益は、4億82百万円(前年同期比14.6%増)となりました。
期末において、保有外貨につき円高により1億6百万円の為替差損が発生しており、経常利益は、4億6百万円(前年同期比14.4%減)となりましたが、投資有価証券の売却により、69百万円の売却益を計上しております。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、3億22百万円(前年同期比1.4%増)となりました。
商品群別の売上高は、ミニプリンタメカニズムが1億91百万円(前年同期比28.2%減)、ケース入りミニプリンタの売上高は32億27百万円(前年同期比1.4%増)となりました。また、ミニプリンタ関連商品は7億36百万円(前年同期比6.5%増)、消耗品は4億59百万円(前年同期比6.2%増)、大型プリンタは1億29百万円(前年同期比8.1%増)、その他は7億1百万円(前年同期比42.5%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
① 財政状態
資産、負債および純資産の状況
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて 13.1%増加し、58億54百万円となりました。これは、主として現金及び預金が2億97百万増加、受取手形及び売掛金が66百万円増加、有価証券が1億5百万円の増加、商品及び製品が85百万円増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて 5.8%減少し、18億38百万円となりました。これは、主として有形固定資産のリース資産が57百万円増加し、投資有価証券が1億69百万円減少したことによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度と比べて7.9%増加し、76億92百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ21.1%増加し、18億14百万円となりました。主な増減は、支払手形及び買掛金が3億44百万円の増加、未払法人税等が41百万円の減少となっております。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて16.8%増加し、3億97百万円となりました。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて20.3%増加し、22億11百万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて3.6%増加し、54億80百万円となりました。主な要因は利益剰余金 2億17百万円の増加及びその他有価証券評価差額金27百万円の減少であります。
1株当たり純資産は、前連結会計年度末に比べて36円1銭増加し、1,041円45銭となりました。また、自己資本比率は、前連結会計年度末の74.2%から71.3%となりました。
② 財政政策
当社グループの財政政策の基本につきましては、運転資金は内部資金により賄うこととしており、設備投資資金を除き、当面借入金による資金調達を行わない方針であります。
(3) 経営成績の分析
① 経営成績
a. 売上高
当連結会計年度における売上高は54億45百万円(前年同期比5.0%増加)となりました。主な要因は、国内売上の増加によるもので、小売業向けPOSレジ関連製品の売上増によるものです。
b. 売上総利益
売上高が前年同期比で増加したことにより、当連結会計年度の売上総利益は、前年同期比5.0%増の15億71百万円となりました。なお、売上総利益率は、前連結会計年度と同様28.9%となっております。
c. 販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、10億88百万円と前連結会計年度に比べ13百万円(対前年同期比1.3%)の増加となりました。主な要因は人件費が2百万円の増加、新製品の開発による開発消耗品費が8百万円の増加、業務委託費が4百万円の増加に対し、広告宣伝費が2百万円の減少となっております。
d. 営業利益
当連結会計年度における営業利益は4億82百万円(前連結会計年度の営業利益4億21百万円に比べ61百万円の増加)となりました。
e. 経常利益
当連結会計年度における経常利益は4億6百万円(前連結会計年度の経常利益4億74百万円に比べ68百万円の減少)となりました。主な要因は、前期の為替差益26百万円が、当期は、為替差損1億6百万円となったことによるものです。
f. 親会社株主に帰属する当期純利益
税金等調整前当期純利益は4億76百万円(前連結会計年度の税金等調整前当期純利益4億74百万円に比べ1百万円の増加)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は1億53百万円(前連結会計年度1億56百万円に比べ3百万円の減少)となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は3億22百万円(前連結会計年度3億18百万円に比べ4百万円の増加)となりました。
② 生産、受注及び販売の状況
当社グループの報告セグメントは「ミニプリンタの開発・製造・販売事業」のみですが、以下ではより詳細な区分に分類し開示を行っております。
(注) 1 金額は、製造原価によっております。
2 金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、(以下「資金」という。)前連結会計年度に比べ7百万円増加し12億57百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によって得られた資金は、5億85百万円(前年同期6億84百万円)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益の計上4億76百万円、仕入債務の増加3億44百万円のインフローに対し法人税等の支払額2億10百万円のアウトフローとなったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によって支出した資金は、3億55百万円(前年同期16億33百万円)となりました。これは主に、定期預金の払戻しによる収入27億33百万円に対して、預入による支出30億62百万円、投資有価証券の取得による支出が1億52百万円、投資有価証券の売却による収入が92百万円であったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により支出した資金は1億62百万円(前年同期2億2百万円)であり、これは主に配当金の支払1億5百万円による支出であります。
仕入関係契約
当社グループにおける研究開発活動は、従来どおり、市場ニーズを先取りし、顧客に信頼される耐久性ある商品の企画・開発を旨としております。
流通業向けのプリンタについては、従来のレジスター組込みタイプの他、PCと販売・在庫管理などのシステム、キャッシュドロワー(現金収納箱)、ディスプレーやタブレットと一体で販売される卓上プリンタの出荷も増加しており、それらWi-Fi無線LAN接続などのIT技術に対応するため、当社における営業情報や、営業受注の内容に基づき、日本プリンタエンジニアリング㈱において新技術の開発に注力すると同時に、新製品の開発、製造を行っております。
最近では、高齢化社会に向け、フォントのサイズを大きくしたデカ文字プリンタや、用紙のサイズの大きな幅広プリンタ、低価格の卓上プリンタなどの開発・製品化を実現しております。
また、今後につきましては、「海外市場特化モデル」である主に北米や欧州の製品需要者ニーズに合った外観や機能を備えた製品の開発に注力する方針です。
当社グループの報告セグメントは「ミニプリンタの開発・製造・販売事業」のみであり、当連結会計年度における研究開発費は2億46百万円であります。