第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、次の社訓、経営理念、経営基本方針及び企業行動指針を企業理念として掲げ、企業活動を行っております。

「社訓」

 共存共栄を旨とし、商道を通じ社会に貢献するを経営の目的とする。

「経営理念」

 私たちは「夢と喜びあふれるファッション」を提供し、豊かな社会の創造に貢献します。

「経営基本方針」

 1.お客様第一の行動: 美しくありたい、楽しく幸せでありたいお客様へ価値ある商品を提供します。

 2.社員の尊重: 社員一人ひとりの個性や能力を発揮する環境を整え、社員を大切にします。

 3.チャレンジの姿勢: 新しく、常に前向きに、高い目標にチャレンジします。

「企業行動指針」

 1.企業活動の目的

  私たちは、すべてのお客様に対して、夢と喜びを安全な商品とサービスに託して届けます。

 2.責任ある企業活動
   私たちは、社会の一員として、法令や規則を遵守していきます。
   私たちは、株主に対して、誠実かつ信頼のおける経営で応えていきます。

 3.人権・社員の尊重
   私たちは、人権を尊重し、ハラスメントを行いません。
   私たちは、意欲ある人材の育成に努め、成果を重視し、公正な評価を行います。

 4.情報の管理・公開
   私たちは、企業情報を適切に管理します。
   私たちは、株主はもとより、広く社会とのコミュニケーションを行い、企業情報を適時・適切に開示します。

 

(2)経営戦略

当社グループの経営戦略は、「(5)当面の対処すべき課題の内容」をご参照願います。

 

(3)目標とする経営指標

当社グループは、2019年2月からスタートする中期経営計画を策定し、2020年1月期の連結業績予測として、売上高640億円、営業利益3億円の目標を掲げ、企業価値の向上を目指してまいりました。

 

(4)経営環境

当社グループが属するアパレル業界では、平年を上回る台風の上陸や暖かな秋冬となったこと、また消費増税の影響もあり、ファッション衣料の販売にとっては厳しい環境となりました

 

(5)当面の対処すべき課題の内容

足元の喫緊の課題は新型コロナウイルスに関する対応です。アパレル卸売では中国での生産遅延に伴う納期遅れや国内小売店舗の集客減少等が売上に影響を及ぼしています。生産面では、中国現地法人の生産管理支援やアセアンへ生産地の振替を進めています。販売面では、盛夏以降の商品企画の見直しやEC販売の強化等をすることで、生産や販売の状況変化に機動的な対応をしてまいります。

また中長期では、国内市場では人口減少や少子高齢化に伴う市場規模の縮小や、ライフスタイルの変化に伴い消費構造の多様化が進んでいます。当社は、2019年2月からスタートした中期経営計画において、アパレル事業の創る力をベースに業態・機能を掛け合わせることにより、収益の回復と業態転換を進めてまいります。多様化する消費動向に対応するため、ECビジネスの強化やブランドビジネスの拡大を図り、新業態の確立を進めてまいります。また、変化する流通チャネルに対応するため、専門店販路の拡大や商品企画の強化を行い、アパレルの機能強化を図ってまいります。さらにアパレル事業においては、M&Aや事業提携等による事業の拡大を進めていきます。

今後も、収益基盤の強化に努め、企業価値の向上に取組んでまいります。

 

(6)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

① 基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務及び事業の内容、当社グループの独自性及び当社グループの企業価値の源泉を十分に理解し、当社が中長期的な経営を行っていくことで当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保し、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。

当社は、当社の支配権の移転を伴う買付提案についての判断は、最終的には株主の皆様全体の意思に基づき行われるべきものであると考えております。また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。

しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、当社取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは当社取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、当社が買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするもの等、当社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社としては、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。

 

② 基本方針の実現に資する取組み

(イ) 企業価値向上への取組み

当社は、1953年に櫻屋商事株式会社を設立し、婦人服の企画・製造・販売を行う総合アパレル企業として、量販店を中心に多くのお取引先を通じ、業容を拡大してまいりました。2001年にクロスプラス株式会社に社名変更し、「夢と喜びあふれるファッションを提供し、豊かな社会の創造に貢献する。」の経営理念のもと、製造卸売事業を主軸としながら店舗、EC販売での小売事業を加えたグループ戦略を通じ、持続的成長と経営基盤の強化に取組んでまいりました。

当社事業の特徴は、婦人服業界トップクラスの企画・生産力を持ち、年間5,000万枚の高感度・高品質・リーズナブルな価格の商品を製造することです。主力となる製造卸売事業では、トップスからボトムまでのフルアイテムを専門店、量販店、無店舗等、マルチチャネルに販売しております。小売事業では、多彩なブランドを店舗やECを通じ直接消費者に販売しております。

また、グループ会社では、専門店へのメンズODM販売の株式会社サードオフィス、レディスの帽子の株式会社中初がグループ会社に加わったことにより、当社の事業領域を補完しております。これらを支える生産及び物流の基盤として、中国やアセアンの海外有力工場との取組みによる効率的な生産体制、海外検品と国内自社センターとの連携による物流ネットワークなど、グローバルなサプライチェーンを構築しております。

 

(ロ)コーポレート・ガバナンスの強化の取組み

当社は、コーポレート・ガバナンスの強化にも取組んでおります。コーポレート・ガバナンスの確立は、経営の効率性、公正性、適法性を高め、多様なステークホルダーと適切な関係を維持し、企業の社会的責任を果たすことに繋がり、長期的には企業価値・株主共同の利益の向上に資すると考えております。したがって、当社はコーポレート・ガバナンスの強化を経営の重要課題と認識しており、意思決定及び業務執行において監視・監督機能が適切に組み込まれた体制の構築やコンプライアンス体制の強化など、その強化・確立に努めてまいります。

当社は、経営の意思決定と業務執行を明確化するため、業務執行機関として執行役員制度を導入しております。

また、現在当社の取締役6名のうち2名は社外取締役であり監査役4名のうち2名は社外監査役であることから独立性の高い役員により取締役の業務執行を監視できる体制となっております。

また、取締役の任期は、事業年度ごとに経営陣の責任を明確化するため、1年となっております。

さらに、コンプライアンス体制の強化のため法令順守の具体策の審議や社内の啓蒙活動を行う機関として、コンプライアンス委員会を設置しております。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止する取組みとして「当社株券等の大量買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)を導入しており、有効期間は、2022年1月期の事業年度に関する定時株主総会の終結の時までとなっております。

本プランは、当社株券等に対する買付等(以下に定義されます。)が行われる場合に、当社が、当該買付等についての情報収集、検討等を行う期間を確保した上で、株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案等を提示したり、買付者等との交渉等を行っていくことにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させることを目的としております。

本プランは、(i)当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付その他の取得、もしくは(ⅱ)当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合及びその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け、又はこれに類似する行為又はこれらの提案(以下 併せて「買付等」といいます。)を適用対象とし、こうした場合に上記目的を実現するために必要な手続を定めております。

当社の株券等について買付等が行われる場合、買付等を行う者(以下「買付者等」といいます。)には、買付等の内容の検討に必要な情報及び当該買付者等が買付等に際して本プランに定める手続を遵守する旨の誓約文言等を記載した書面の提出を求めます。その後、買付者等から提出された情報、当社取締役会の買付者等による買付等の内容に対する意見、その根拠資料及び代替案(もしあれば)等が、当社経営陣から独立した社外者のみから構成される独立委員会に提供され、その検討を経るものとします。独立委員会は、必要に応じて、独立した第三者の助言を独自に得た上、買付者等の買付等の内容の検討、当社取締役会による代替案の検討、当社取締役会等を通じて買付者等との協議・交渉を行い、当社は本プランの手続の進捗状況や独立委員会による勧告等の概要について情報開示を行います。

独立委員会は、買付者等が本プランに定める手続を遵守しなかった場合、又は買付者等の買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉の結果、買付者等による買付等が当社の企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等である場合等、本プランに定める要件のいずれかに該当し、新株予約権の無償割当てを実施することが相当であると判断した場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。

当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等を決議いたします。ただし、独立委員会が新株予約権の無償割当ての実施の勧告に際して、株主意思の確認を得るべき旨の留保を付した場合等には、当社取締役会は、株主意思確認総会を招集し株主の皆様の意思を確認します。

本プランの詳細な内容につきましては、インターネット上の当社ウェブサイト(http://www.crossplus.co.jp/)に掲載しております。

 

④ 上記の各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

上記②の取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を最大化させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに基本方針の実現に資するものです。

また、本プランは、上記③に記載のとおり、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としたものであり、基本方針に沿ったものであり、また、以下の理由により当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

・買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること

本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則((i)企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、(ⅱ)事前開示・株主意思の原則、(ⅲ)必要性・相当性の原則)を完全に充足しております。また、経済産業省に設置された企業価値研究会が2008年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえた内容となっております。

・株主共同の利益の確保・向上を目的として継続されていること

本プランは、当社株式に対する大量買付がなされた際に、当該大量買付に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保したり、株主の皆様のために買付者と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上を目的とするものです。

・株主意思を重視するものであること

本プランは、2019年4月25日に開催の当社第66回定時株主総会で株主の皆様のご承認をいただき継続されたものであり、株主の皆様のご意向が反映されております。また、本プランの発動の是非について、株主意思確認総会において株主の皆様の意思を確認するものとされており、その有効期間の満了前であっても、当社株主総会において本プランを撤回する決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになっております。

・独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示

当社は、当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主の皆様のために本プランの発動等の運用に際しての実質的な判断を客観的に行う機関として、独立委員会を設置しております。

独立委員会は、当社株式に対して買付等がなされた場合、当該買付等が当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するか否か等の実質的な判断を行い、当社取締役はその判断を最大限尊重することとします。さらに、同委員会の判断の概要は株主の皆様に情報開示をすることとされており、本プランの透明な運営が行われる仕組みが確保されております。

・合理的な客観的発動要件の設定

本プランは、予め定められた合理的かつ客観的要件が充足されなければ新株予約権の無償割当てが実施されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みが確保されています。

・第三者専門家の意見の取得

独立委員会は、公認会計士、弁護士等の独立した第三者の助言を得ることができます。これにより、独立委員会による判断の公正性・客観性がより強く担保される仕組みとなっています。

・当社取締役の任期は1年であること

当社取締役の任期は1年とされており、当社株主総会で選任された取締役で構成される当社取締役会により本プランを廃止することができるものとされております。従って、毎年の当社取締役の選任を通じても、本プランにつき、株主の皆様のご意向を反映させることが可能となります。

・デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策でないこと

本プランは、当社取締役会により廃止することができるものとされており、当社の株券等を大量に買い付けた者が自己の指名する取締役を株主総会で選任し、かかる取締役で構成される取締役会により、本プランを廃止することが可能であり、デッドハンド型買収防衛策ではありません。また、当社は、取締役の期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策でもありません。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

①景気や消費低迷に関するリスク

 当社グループが扱っております衣料品は、景気や消費動向により販売が影響を受けることがあります。国内外の影響で景気低迷となることや生活必需品値上等で消費マインドが低下することとなった場合、販売不振や販売価格の低下をもたらし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

②天候不順や自然災害に関するリスク

 当社グループが扱っております衣料品は、シーズン性が高く天候により売上が変動しやすいため、冷夏暖冬などの天候不順により販売不振となったり、地震、火災、風水害等の自然災害により事業運営上の困難が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

③ファッショントレンドや消費者嗜好の変化に関するリスク

 当社グループは、常にファッション情報の収集・分析を行い商品企画の精度向上に努めておりますが、ファッショントレンドの移り変わりによる消費者の嗜好の変化により適切な商品が提供できなかった場合には、販売不振等により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

④アパレル市場の構造的変化に関するリスク

 衣料品市場でも百貨店や総合スーパーでは主力の衣料品の売上減少等で、店舗閉鎖や流通チャネルの再編等がある一方で、セレクトショップ等の専門店の拡大やインターネットを通じた販売拡大、中古流通市場やファッションレンタル等の新しい業態での消費が広がってきております。これらの市場の構造的変化に対し適切な対応ができなかった場合、売上高の減少や過剰な在庫を抱える等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑤海外からの商品調達に関するリスク

 当社グループの商品は、中国を始めとするアジア諸国等にて生産し国内に輸入、販売しておりますが、海外における自然災害、パンデミック、テロ、戦争、政変や経済情勢の悪化等の発生などにより、海外からの商品調達を適切に行うことができなかった場合や原材料価格の高騰により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥為替レート変動に関するリスク

 当社グループの商品は、ほとんど海外生産し国内に輸入しており、決済の大半はドル建となっております。取引の一部について為替予約等を利用して輸入為替レートの平準化を図ることにより、仕入コストの安定化を図っておりますが、急激な為替相場の変動や極端な為替レートは商品原価の上昇を招くことになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑦税制改正に関するリスク

 当社グループが扱っております衣料品は、消費マインドの状況により販売が影響を受けることもあり、今後消費税の引き上げ、個人の税や社会負担の増加等により消費者心理が冷え込んだ場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑧情報管理に関するリスク

 当社グループは、個人情報や開発・営業に関する秘密情報を保有しております。情報管理については、秘密保持契約書の締結及び情報の管理を徹底するとともに、社員には入社時に秘密保持の誓約書の提出を義務付けております。しかしながら、停電、ネットワーク等の通信障害、人為的ミスやウイルス等の外部からの不正アクセス等、予期せぬ事で情報が外部漏洩した場合、修復のための多額の費用や重要なデータの消失・毀損、業務の中断又は遅延等の発生や社会的信用の低下、損害賠償責任が生じる等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑨M&Aに関するリスク

 当社グループでは、成長戦略の一環として、M&Aや事業提携等による事業の拡大を経営戦略のひとつとして進めております。グループでのシナジー効果や、事業ポートフォリオの最適化を図ることにより、事業価値の最大化を目指してまいりますが、市場経済状態の悪化や期待した収益や効果が得られないことにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑩新規事業に関するリスク

 当社グループでは、顧客や市場の変化に柔軟に対応した商品、販路の拡大や非アパレル事業を含く務む新規の業態開発を進めています。新規事業は、十分な調査・研究を行い判断しておりますが、計画どおりに進捗しない場合や市場環境の変化等により成果が上がらない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑪感染症拡大に関するリスク

 感染症の拡大(パンデミック)が、国内及び海外において蔓延した場合、海外からの商品調達が適切に行われず、国内の小売店舗が閉鎖される等、深刻な経済的影響が生じます。このことは、衣料品市場の縮小や個人消費の冷え込みに繋がり、当社グループの商品の売上高の減少等、業績に影響を与える可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

 当連結会計年度(2019年2月1日~2020年1月31日)におけるわが国経済は、景気全体としては消費増税による個人消費の落ち込みなど景気の後退感が強まり、米中貿易摩擦や欧州の政治・経済の不安定化等で世界経済の減速懸念が増す中、先行きの不透明な状況が続きました。

 当アパレル業界では、平年を上回る台風の上陸や暖かな秋冬となったこと、また消費増税の影響もあり、ファッション衣料の販売にとっては厳しい環境となりました。

 このような環境の中、当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のため、今期を初年度とする中期経営計画の基本方針として、アパレル事業の創る力をベースに業態・機能を掛け合わせることで、新業態の確立、アパレルの機能強化、事業領域の拡大を掲げ、推進してまいりました。

 売上高は、アパレル卸売部門では7月の記録的な低気温により夏物商品が販売不振となり、また暖冬の影響により冬物商品が振るわなかったこと等で494億93百万円(前年同期比8.6%減)と前年を下回りました。アパレル小売部門ではEC販売が伸長し89億29百万円(前年同期比1.6%増)と増加しました。

 利益面ではアパレル卸売部門で各販売チャネルにおける採算性の見直しを進めたことや、主力工場での生産強化、アセアン工場の活用による原価低減に努めました。また、アパレル小売部門ではEC販売が拡大したことや、店舗の採算性の向上に努めました。以上により、売上総利益率が前年から2.8ポイント改善したことで、売上総利益は129億69百万円(前年同期比6.5%増)となりました。経費は売上減少による物流費減少があったものの、EC関連のシステム投資や販売促進費用、貸倒引当金繰入額の増加により、販売費及び一般管理費は124億47百万円(前年同期比2.4%増)となりました。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は584億93百万円(前年同期比7.0%減)、営業利益は5億21百万円(前年同期比1,969.2%増)、経常利益は受取家賃の計上等により7億1百万円(前年同期比194.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益の計上等により6億22百万円(前年同期比92.4%増)となりました。

 なお、当社グループは、衣料品事業の割合が高く、開示情報としての重要性が乏しいと考えられることから、セグメント情報の記載を省略しております。

 

 

②財政状態の状況

a.資産

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ20億33百万円減少の258億86百万円となりました。流動資産は、受取手形及び売掛金が10億21百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ16億33百万円減少の170億44百万円となりました。固定資産は、投資有価証券が2億18百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ3億96百万円減少の88億29百万円となりました。

b.負債

 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ26億57百万円減少の134億80百万円となりました。流動負債は、電子記録債務が6億63百万円減少し、短期借入金が6億57百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ19億77百万円減少の113億44百万円となりました。固定負債は、長期借入金が4億56百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ6億79百万円減少の21億36百万円となりました。

c.純資産

 当連結会計年度末の純資産は、利益剰余金が5億58百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ6億23百万円増加の124億5百万円となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4億72百万円減少し、34億92百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、7億53百万円の収入(前期は7億43百万円の収入)となりました。これは、仕入債務の減少が11億91百万円となったものの、売上債権の減少が12億34百万円、税金等調整前当期純利益が8億4百万円となったこと等によります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、1億34百万円の収入(前期は1億57百万円の支出)となりました。これは、無形固定資産の取得による支出が67百万円となったものの、投資有価証券の売却による収入が2億70百万円となったこと等によります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、13億56百万円の支出(前期は6億37百万円の支出)となりました。これは、短期借入金の減少による支出が6億57百万円、長期借入金の返済による支出が6億30百万円となったこと等によります。

 

④仕入及び販売の状況

 当社グループは衣料品事業の割合が高く、開示情報としての重要性が乏しいと考えられることから、セグメント情報の記載を省略しております。

 また、当期より事業部門別の仕入実績、売上高を記載しております。アパレル卸売は自社企画商品を小売店に販売する事業部門、アパレル小売は自社企画商品を直接消費者に販売する事業部門となっております。

 

a.仕入実績

当連結会計年度における事業部門別の仕入実績は、次のとおりであります。

区分

金額(百万円)

前年同期比(%)

アパレル卸売

39,057

△11.5

アパレル小売

5,425

△1.4

その他

△129

合計

44,353

△10.5

   (注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.販売実績

当連結会計年度における事業部門別の売上高は、次のとおりであります。

区分

金額(百万円)

前年同期比(%)

アパレル卸売

49,493

△8.6

アパレル小売

8,929

+1.6

その他

69

合計

58,493

△7.0

 

当連結会計年度における販売チャネル別の売上高の状況は、次のとおりであります。

区分

金額(百万円)

前年同期比(%)

専門店

27,128

△1.8

量販店

21,365

△13.0

無店舗

5,774

△16.1

百貨店他

2,939

△6.7

EC

1,003

+113.0

その他

281

合計

58,493

△7.0

   (注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

  2 当期より販売チャネル別売上高の表記の見直しを行い、旧区分「専門店」「量販店」「無店舗」「その

他卸売」「小売」「その他」「消去」から新区分「専門店」「量販店」「無店舗」「百貨店他」「EC」

「その他」に変更しております。なお、前年同期比は新区分による同水準比較としております。

 

  3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年2月1日

至 2019年1月31日)

当連結会計年度

(自 2019年2月1日

至 2020年1月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社しまむら

16,273

25.9

16,763

28.7

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成は、期末における資産、負債の報告金額、報告期間における収益、費用の報告金額に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りは過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる方法によって行っておりますが、見積りには不確実性を伴うため実際の結果と異なる場合があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討結果

 

2020年1月期予想

(A)

2020年1月期実績

(B)

増減額

(B-A)

2019年1月期

参考

売上高  (百万円)

64,000

58,493

△5,507

62,901

営業利益 (百万円)

300

521

+221

25

 売上高は、7月の記録的な低気温によりアパレル卸売部門にて夏物商品が販売不振となり、また暖冬の影響により冬物商品が振るわなかったこと等で予想を下回りました。

 利益面では、経費はEC関連のシステム投資や販売促進費用の増加があったものの、アパレル卸売部門で各販売チャネルにおける採算性の見直しを進めたことや、主力工場での生産強化及びアセアン工場の活用による原価低減に努めたこと等により売上総利益率が予想を上回り、営業利益は予想を上回る結果となりました。

 

③資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入代金、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資、M&A及び長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は28億42百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は34億92百万円となっております。

4【経営上の重要な契約等】

(1) 商標ライセンス契約(2020年1月31日現在)

会社名

相手方の名称

契約内容

契約期間

提出会社

伊藤忠商事株式会社

登録商標HEADの商標使用権の許諾に係わる契約

自 2005年4月1日

至 2022年12月31日

(以降、協議の上、更新契約)

提出会社

株式会社パーソンズデザインスタジオ

登録商標A/C DESIGN BY ALPHA CUBIC等の商標使用権の許諾に係わる契約

自 2003年2月1日

至 2021年1月31日

(以降、協議の上、更新契約)

提出会社

ジュンコ シマダ
インターナショナル株式会社

登録商標PART2JUNKO SHIMADA、

49AV JUNKO SHIMADA等の商標使用権の許諾に係わる契約

自 2001年3月1日

至 2021年1月31日

(以降、2年毎の更新契約)

提出会社

株式会社ヒロココシノ

登録商標HK WORKS等の商標使用権

の許諾に係わる契約

自 2014年2月1日

至 2021年1月31日

(以降、1年毎の更新契約)

 (注) 上記商標契約については、対価として一定率のロイヤリティを支払っております。

 

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。