第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度における世界経済は、原油価格の緩やかな上昇とともに、米国経済の堅調な個人消費や雇用の回復に支えられながらも、農業並びにエネルギーを中心とした分野に力強い動きが見られず、また中国をはじめとする新興国経済の長引く成長鈍化、英国のEU離脱問題、米国新大統領の政策運営による経済への影響等、先行きに不安定な要因も残りました。日本経済におきましては、世界経済の不透明感に起因する円高・株安傾向により、設備投資への慎重姿勢が見られましたが、政府・日本銀行による政策発動を背景とした雇用・所得環境に支えられ、力強さを欠きながらも、景気は緩やかな回復基調で推移しました。

 

このような経済環境の中、当社グループの連結売上高は448億29百万円(前年比1.8%減)、営業利益は19億88百万円(前年比32.9%減)、経常利益は22億86百万円(前年比33.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は15億66百万円(前年比36.0%減)となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度より、従来「その他事業」に含まれていた「ホテル事業」について量的な重要性が増したため、報告セグメントとして記載する方法に変更しております。前期比較につきましては、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

[北米事業]

昨年9月下旬のOPEC減産合意に伴う原油価格の上昇から今後回復が見込まれるであろうシェール・オイル&ガス市場向け販売については、当連結会計年度を通して、未だ低迷状態となりました。飲料用ホースや配管ホース、プール等の送水に使用されるホース等の販売は堅調に推移しましたものの、農業市場向けホース販売が低調だったことやシェール関連先への販売軟調の影響を受け、現地通貨ベースでの売上高は対前年比3.8%減となりました。さらに、為替の円高も影響し、売上高は195億18百万円(前年比13.1%減)となり、営業利益は14億84百万円(前年比19.4%減)となりました。

[産業資材事業]

船舶関連におきまして、長崎にて建造された大型客船の一番船工事が売上に貢献しました。また、建機・農機向けの排ガス規制に対応する尿素SCRモジュール・タンクの販売が堅調に推移したことから、売上高は99億71百万円(前年比7.8%増)となりました。利益面では、平成27年9月に㈱サンエー(尿素SCRセンサーメーカー)を子会社化したことに伴い当社グループに取込むこととなった同社営業損失と、のれんの償却等の影響により、営業利益は34百万円(前年比94.7%減)となりました。

[建設資材事業]

商業施設等の床材として使用される「スーパー・マテリアルズ」(セラミックタイル)や、鉄道施設や歩道等で使用される「ブレイルタイル」(点字タイル及びブロック)等の当社オリジナルブランド商品の販売が堅調に推移しましたが、前期販売が伸びた鉄道施設向けの「ECOセンタン」(ノンスリップ形状のホーム先端用タイル)や、「スキマモール」(列車とホームの隙間緩衝材)では、今期大型物件の着工延期等が発生し、販売が減少したこと等から、売上高は73億37百万円(前年比2.5%減)となり、営業利益は1億38百万円(前年比36.0%減)となりました。

[スポーツ施設資材事業]

「タラフレックス」(弾性スポーツ床材:国際バレーボール/ハンドボール/テニス/卓球連盟認証品)の販売が堅調に推移しました。しかしながら、「スーパーX」(全天候型舗装材:国際陸上競技連盟認証品)や「モンドターフ」(人工芝:国際サッカー連盟認証品)は、大型物件の受注が相次いだ前年ほど売上が伸びなかったことや、 2020年東京オリンピック・パラリンピック関連工事が未だ本格化しなかったこと等から、売上高は20億91百万円(前年比17.1%減)となり、営業利益は一部セグメント間の振替による販管費の減少もあり、4億32百万円(前年比10.6%増)となりました。

[欧州事業]

 原油価格下落に伴い、米国シェール・オイル&ガス市場向け大口径・長尺ホースの輸出販売が昨年に引き続き低迷した他、農業や鉱山採掘市場向け販売が低迷しました。しかしながら、消防市場向けホースやノズルの販売は堅調に推移しました。また、前年比につきましては、前期の業績が平成27年6月から7か月間のみを連結に含んだ数値であるのに対し、当期は通期で寄与したことから大幅に増加しており、売上高は38億71百万円(前年比92.3%増)となりましたが、価格競争激化等により営業利益は2億79百万円(前年比27.0%減)となりました。

[ホテル事業]

 国内外の宿泊需要取込みのための積極的な集客活動や顧客サービス向上により、海外顧客向けインターネット予約販売が好調に推移しました。また、宿泊客の朝食売上も好調だったことから、売上高は7億83百万円(前年比13.4%増)となり、営業利益は2億91百万円(前年比37.7%増)となりました。

[その他]

中国事業におきましては、建機顧客の増産に伴い量産機械用部材の販売が回復基調で推移したこと等から、売上高は12億56百万円(前年比6.4%増)となり、営業利益は21百万円(前年比-%増)となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ4億92百万円増加し、58億71百万円(前年比9.2%増)となりました。

 なお、上記金額のうち、非連結子会社でありましたIndustrias Quilmes S.A.を連結の範囲に含めたことにより増加した資金は、71百万円であります。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、26億40百万円の増加(前年は26億53百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益22億84百万円等が主な要因であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、17億19百万円の減少(前年は44億91百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9億9百万円及び、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得に対する前期未払分の支払による支出4億92百万円が要因であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、2億97百万円の減少(前年は27億93百万円の増加)となりました。これは主に長期借入れによる収入20億円、長期借入金の返済による支出20億75百万円及び、配当金の支払額3億54百万円等が主な要因であります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年1月1日

至 平成28年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

北米事業

6,657,675

89.1

産業資材事業

1,000,385

266.4

欧州事業

2,317,791

210.0

合計

9,975,851

111.5

(注)1 上記金額は製造原価によっております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

(2)商品仕入実績

 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年1月1日

至 平成28年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

北米事業

10,335,117

86.7

産業資材事業

7,555,483

101.5

建設資材事業

4,943,548

100.2

スポーツ施設資材事業

627,672

69.9

欧州事業

1,448,783

158.4

ホテル事業

23,736

115.4

 報告セグメント計

24,934,341

95.4

その他

805,228

129.3

合計

25,739,569

96.2

(注)1 上記金額は実際仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

 

(3)受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年1月1日

至 平成28年12月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

産業資材事業

1,501,734

131.9

712,205

119.2

建設資材事業

3,017,755

95.6

681,724

108.0

スポーツ施設資材事業

1,980,321

78.6

748,047

111.0

合計

6,499,810

95.4

2,141,976

112.6

(注)1 上記金額は連結子会社であるクリヤマ㈱の工事完成高(工事進行基準を適用しているものを含む)に係るものを表示しております。

2 製造子会社は、販売計画に基づく生産計画によって生産しており、受注生産は行っておりません。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年1月1日

至 平成28年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

北米事業

19,518,747

86.9

産業資材事業

9,971,486

107.8

建設資材事業

7,337,345

97.5

スポーツ施設資材事業

2,091,206

82.9

欧州事業

3,871,125

192.3

ホテル事業

783,033

113.4

 報告セグメント計

43,572,943

98.0

その他

1,256,411

106.4

合計

44,829,355

98.2

(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2 販売実績の内、工事完成高(工事進行基準を適用しているものを含む)は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年1月1日

至 平成28年12月31日)

金額(千円)

金額(千円)

産業資材事業

793,382

1,387,101

建設資材事業

3,131,131

2,967,122

スポーツ施設資材事業

2,407,685

1,906,045

3 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

 今後の日本経済は、少子高齢化と共に人口が段階的に減少し、日本国内での消費財需要も減少していくことが想定されることから、世界で販売機会を益々得なければなりません。このような中、当社は、中長期的に安定収益を確保し、営業赤字に陥らない企業体質を持続発展させていくためにも、平成24年10月1日より持株会社体制(事業持株会社から純粋持株会社)へ移行し、各国による地域別の事業運営強化を図ることとしました。この持株会社体制の下、平成27年6月にLGグループを子会社化し、南米・欧州にホース事業を展開する拠点を新たに設けました。今後も引き続き北米・欧州のホース事業をコア事業とし、グローバル展開を一層推進してまいります。また、アジアにおきましては、産業資材事業、建設資材事業、スポーツ施設資材事業、その他事業を含め、良質な品質と迅速な顧客対応能力を中心にメーカー機能を強化し、事業ポートフォリオ経営による安定した収益確保を実現してまいります。この中で各事業分野での選択と集中の徹底を行い、成長事業や競争優位事業に対し、経営資源の適切な配分を実施しつつ、収益力及び営業キャッシュ・フローの向上に努め、企業価値向上に努めてまいる所存です。

 なお、当社グループが更に収益力向上、また企業体質の強化を図るためにも、下記其々の重点施策に対し、全力をあげて取り組んでまいる所存であります。

 

(北米事業)

①北米におけるホース市場のマーケットシェア拡大。

②中南米・欧州・アジア市場への参入強化。

③樹脂、ゴム双方の技術開発力と強固な営業活動を融合させた技術革新。

④北米における新商品・新用途の開発・投入、品質管理、製造・物流能力の改善による顧客へのサービス向上。

⑤製品群の更なる拡充と差別化製品の投入による収益力の向上。

⑥北米におけるOEMビジネス参入強化。

 

(産業資材事業)

尿素SCRモジュール・タンク等排ガス規制関連商品の開発及び販売強化。

②顧客のグローバル化への対応。(海外現地商品調達力及び供給力の強化)

③モジュール化の推進等による高付加価値商品の販売強化。

組織連携の強化による品質・物流管理能力の向上。

 

(建設資材事業)

①商業施設(百貨店、鉄道、チェーンストア市場等)向けにスペックイン営業、ブランド力強化を図り、当社オリジ ナル商品である「スーパー・マテリアルズ」(セラミックタイル)等の受注活動の展開。

②バリアフリー、安全、都市景観をキーワードとして、鉄道関連施設、駅舎、歩道橋、駅前広場等向けに「Mブレイ ル」(レジン製軟質点字タイル)や「エーストン」(ノンスリップタイル)等のオリジナルブランド商品の販売強化。

③中国物流提携会社との連携強化を図り、ローコストオペレーションによるコスト競争力の強化を図ると共に、品質 管理体制の更なる強化。

④東日本復興需要、インフラメンテナンス等、公共投資取込強化。

⑤工事管理及び品質管理体制の整備と充実。

⑥ストライビング工法(セラミックタイル施工技術)を活かした受注取込強化。

 

(スポーツ施設資材事業)

①サッカー競技場等向けのモンドターフ(人工芝:国際サッカー連盟認証品)、陸上競技場向けの「スーパーX」

(全天候型舗装材:国際陸上競技連盟認証品)、体育館向け「タラフレックス」(弾性スポーツ床材:国際バレーボ ール/卓球/ハンドボール/テニス連盟等認証品)の改修マーケットへの参入強化。

②世界標準品を強みとした全国ネットワーク作り(代理店網構築)に注力し、北海道、東北地方の開拓、更に首都圏 巨大マーケットに対し、迅速かつ適切な営業活動の推進。

東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う国内スポーツ競技場や練習場の新設及び改修物件の受注取込強化。

 

(欧州事業)

①生産・販売両面におけるグローバル展開の加速。

②消防、鉱山、石油、灌漑、水関連産業の各業界への更なる深耕。

③ロシア、アフリカ、アジア、中東地域への新規顧客開拓の推進。

④生産能力の増強並びに、新商品、新用途開発のスピード化と積極的なマーケティング活動による拡販。

⑤製造技術面におけるシナジー効果の最大化。

 

(ホテル事業)

①インターネット販売による国内外宿泊客の受注取込強化。

 

(その他)

①中国やASEAN諸国等、アジア市場拡大による日系進出企業等への高付加価値商品の安定供給及びサービス体制の強化。

②アウトドア商品の取扱ブランドの認知度向上と販売強化。

4【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書提出日(平成29年3月28日)現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

1 価格低下

 当社グループが取り扱う製商品は多岐に亘りますが、顧客からの値下げ要請、価格競争の激化、景気低迷による需要の減少等により、販売価格が全般的に低下傾向にあります。特に北米事業において、中国や韓国等のアジア諸国から安価な製品が多量に流入し、当社グループは商品の一部においてアジア製品との価格競争を余儀なくされています。現在のところ、品質上の理由からアジア製品と直接に競合する範囲は限られますが、今後、アジア製品の品質向上により競争が激化する可能性があります。

2 公共投資の動向

 当社グループは、建設資材事業において、道路橋梁用資材、港湾土木用資材、建設用資材、都市景観用資材等を取り扱っております。これらの商品を用途別にみると道路・土木等の公共投資向けが過半を占めるため、公共投資の動向が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

3 原材料価格の変動

 当社グループが製造する樹脂ホースの主要原材料であるレジンの価格は、原油価格の変動により影響を受けます。当社グループは原材料の調達にあたり、安定調達に十分配慮したうえで、経済環境や市況等を検討しながら仕入先との価格交渉を行い、また、年間ベースでの大量・一括契約を行うことでコスト削減に努めております。しかしながら、レジン等の原材料の価格変動が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、生産性の改善や販売先への価格転嫁等により、原材料コストの上昇による業績への影響の吸収を図りますが、かかる対策が期待どおりの効果を生む保証はありません。

4 在庫の必要性

 当社グループは、品揃えを確保し商社機能を果たすため顧客からの注文に先行して製造又は仕入を行い一定の在庫水準を維持する必要があります。このため、当社グループが商品の需要予測を誤った場合、在庫不足による販売機会の喪失、過剰在庫の処分のための値引き販売、場合によっては商品評価損又は廃棄損の計上を余儀なくされ、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

5 物流体制

 連結子会社のクリヤマ㈱は、物流サービスを必要とする顧客が関西地域に多いため、㈱日立物流と3PL契約を結んでおり、在庫・物流機能を集約することで配送を効率化していますが、当該物流センターが災害その他の理由により操業不能に陥った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、北米地域において、当社グループは、“SAME DAY DELIVERY(同日配達)”を目指し、契約運送トラックで日に何便も卸売業者又はユーザーに商品を直送するほか、量や大きさにより宅配便会社等を利用し、きめ細かな配送サービスを実施しております。かかる配送体制は競合企業との差別化要因となる一方、北米地域における物流コストを増加させる可能性があります。

6 海外事業の重要性

 当社グループでは、北米地域で製造したゴム・樹脂・金属製の産業用ホース等の殆どを当地域で販売しております。当連結会計年度において、海外売上高は当社グループの54.5%を占めますが、海外売上高の殆どは北米地域におけるものであり、営業利益は同地域にさらに集中しております。当社グループでは今後も海外展開を積極的に行う方針であり、為替変動のほか、進出先各地域の景気・消費など経済動向及び政治・社会情勢の変化が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの国内顧客の一部が、中国等のアジア地域に生産拠点の移転を進めております。かかる顧客に対して当社グループは主に日本からの輸出で対応しておりますが、顧客のコスト削減ニーズが強いため、今後、現地供給体制の整備、優良な仕入先の確保と仕入れコストの低下が順調に進まない場合等には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

7 販売経路

 当社グループの多くの製商品は、現地のディストリビューターを経由してユーザーに販売されています。当社グループは特定のディストリビューターに対する著しい依存はありませんが、販売先のディストリビューターは競合商品も取り扱っているため、かかるディストリビューターの購買政策の変更が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

8 為替変動の影響

 連結財務諸表作成のために、現地通貨建ての財務諸表は円換算されます。このため、為替通貨の変動は、現地通貨における価値に変動がなかったとしても、連結財務諸表ベースでは経営成績と財政状態に影響を与える可能性があります。また、当グループが原材料及び商品を調達している国外との取引は、為替変動の影響を受ける可能性があることから、当グループでは、為替変動リスクを回避する為にヘッジ方針に従ったヘッジ取引(為替予約取引)を行っておりますが、中長期的な為替変動は、経営成績と財政状態に影響を与える可能性があります。

9 法的規制

 連結子会社のクリヤマ㈱は、商品によっては販売にとどまらず設置・施工まで実施しているため、建築基準法及び建設業法等の規制を受けております。また、連結子会社のクリヤマコンソルト㈱が営むホテル業は旅館業法の規制を受けております。グループ各社が、万が一、何らかの事由により国土交通省その他の監督官庁から行政処分等を受けた場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。主な許認可、免許及び登録の状況は下表の通りであります。

取得年月

許認可等の名称

取得・登録者名

許認可等の内容

有効期限

平成24年6月

特定建設業

(許可)

クリヤマ㈱

国土交通大臣許可(特-24)

第24558号

建築工事業

土木工事業

平成24年6月19日から

平成29年6月18日迄。

以後5年ごとに更新

平成24年6月

一般建設業

(許可)

同上

国土交通大臣許可(般-24)

第24558号

左官工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、防水工事業、大工工事業、石工事業、ほ装工事業、内装仕上工事業、とび・土工工事業、鋼構造物工事業、塗装工事業、屋根工事業、板金工事業

同上

昭和49年7月

旅館業

(許可)

クリヤマコンソルト㈱

ホテル営業

10 会計制度・税制等の変更

 当社グループが予期しない会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社グループの業績や財政状態が悪影響を受ける可能性があります。また、税務申告における各国税務当局との見解の相違により、当社グループに予想以上の税負担が生じる可能性があります。

 

 

 

5【経営上の重要な契約等】

  該当事項はありません。

 

 

6【研究開発活動】

 当社はグループ全体の発展に寄与する商品開発・技術開発のために、製造技術・製造機械のレベル向上、解析業務・評価試験の拡充等、日々研究を積み重ねております。

 研究開発体制は、国内においては主に㈱クリヤマ技術研究所が行い、海外においては、Accuflex Industrial Hose, Ltd.(カナダ)、Kuriyama Canada, Inc.、Piranha Hose Products, Inc.及びTécnicas e Ingeniería de Protección, S.A.U.の製造子会社4社が主に行っております。

 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は3億94百万円であります。

各セグメント別の研究開発活動を示すと次のとおりであります。

①北米事業

 北米市場の種々のホースに関して、独自性を持った競争力のある製品の開発を行うために、米国製造子会社(1社)とカナダ製造子会社(2社)が夫々の製造技術の融合を図りながら、環境の変化や用途の変更に対応した新製品の開発を推進しております。当連結会計年度においては、エアブレーキホースや造園及び環境関連ホースの開発等を進めました。当連結会計年度における研究開発費の金額は98百万円であります。

②産業資材事業

 ゴム、プラスチック、新素材について材料の試験・研究及び新しい製品の開発、さらに製造技術の研究等新素材、新商品の開発及び既存製法の改良等を行っております。当連結会計年度においては、尿素SCRセンサー及び当該システム製品の開発等を進めてまいりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は2億49百万円であります。

③建設資材事業

 顧客からの信頼性を高めるためにオリジナル商品であるブレイルタイルの商品改良等に取り組んでまいりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は16百万円であります。

④スポーツ施設資材事業

 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技場向け特別仕様のスーパーX(全天候型舗装材)製品化を実現するため、原料となるゴムの配合技術を改良し、対熱性及び対候性の向上に取り組んでまいりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は4百万円であります。

⑤欧州事業

 採掘用の大口径ポリウレタンホースやFM規格、MIL規格等の規格認証製品の開発に取り組んでまいりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は25百万円であります。

 

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、本書提出日(平成29年3月28日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されており、その作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値及び収益、費用の報告数値について影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は過去の実績や状況に応じた合理的な見積り、判断及び仮定により継続的に検証し意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高

 当連結会計年度における売上高は、448億29百万円(前年比1.8%減)となりました。売上高の分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」をご参照下さい。

② 売上総利益

 当連結会計年度における売上総利益は、120億79百万円(前年比3.8%減)となりました。主な減少要因としましては、売上高の減少によるものであります。

③ 販売費及び一般管理費

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、100億90百万円(前年比5.2%増)となりました。主な増加要因としましては、欧州事業及び㈱サンエー(尿素SCRセンサーメーカー)の販売費及び一般管理費が当連結会計年度は通期で発生したことによるものであります。

④ 営業利益

 当連結会計年度における営業利益は、19億88百万円(前年比32.9%減)となりました。主な減少要因としましては、売上高が減少したことによるものであります。

⑤ 経常利益

 当連結会計年度における経常利益は、22億86百万円(前年比33.6%減)となりました。主な減少要因としましては、為替差益が減少したことによるものであります。

⑥ 親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、22億84百万円(前年比34.5%減)となりました。主な減少要因としましては、負ののれん発生益が減少したことによるものであります。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、15億66百万円(前年比36.0%減)となりました。

 

(3)財政状態の分析

  資産・負債及び純資産

(資産)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて2.3%減少し、414億72百万円となりました。これは、主に受取手形及び売掛金が9億52百万円減少したことによるものであります。

 (負債)

 負債合計は、前連結会計年度末に比べて6.4%減少し、213億77百万円となりました。これは、主に支払手形及び買掛金が4億46百万円、長期借入金が4億79百万円それぞれ減少したことによるものであります。

 (純資産)

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べて、2.5%増加し、200億95百万円となりました。これは、主に利益剰余金が13億20百万円増加したことによるものであります。

 

(4)流動性及び資金の源泉

① キャッシュ・フロー

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

② 資金需要

 当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。

 運転資金需要のうち主なものは商社として機能するための商品の仕入、製造子会社では製品を製造するための材料仕入、製造費、共通するものとして販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては、主に工場設立などによる建物や機械装置等固定資産購入によるものであります。

③ 財務政策

 当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、設備資金につきましては、設備資金計画に基づき調達計画を作成し、内部資金で不足する場合は、長期借入金又は社債等により調達を行っております。

 なお、海外子会社につきましては、運転資金、設備資金とも、直接邦銀現地法人等より調達を行っております。