第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、80年の歴史で培った技術と信頼を下に、「顧客の信頼をもとに、たゆまなく発展する会社」の経営理念の実践によって、株主、顧客、地域社会、全従業員との良好な信頼関係を築き、環境、安全のコンセプトを守りながら社会的貢献に努めてまいります。

海外におきましては、北米事業では、ホースメーカーとして、研究、開発、製造、販売を含めた一体型の経営を推進してまいりました。また、北米全土の物流拠点の拡充により“ONE-STOP SHOPPING(一箇所で各種商品の調達可能)”、“SAME DAY DELIVERY(同日出荷)”を基本にして、顧客満足のより一層の向上に挑戦しております。欧州及び南米は、ゴム製レイフラットホースの製造販売を、北米事業と融合を図りながら、グローバル展開を加速させてまいります。一方、国内では建機・農機メーカーのTier1サプライヤー、鉄道駅舎・商業施設やスポーツ施設の床材メーカー、スポーツアパレルの販売と多角的に事業を展開しており、良質な品質と迅速な顧客対応能力を強みとしたメーカー機能を強化し、事業ポートフォリオ経営による安定した収益確保を実現してまいります。この中で各事業分野での選択と集中の徹底を行い、成長事業や競争優位事業に対し、経営資源の適切な配分を実施しつつ、収益力及び営業キャッシュ・フローの向上に努め、企業価値向上に努めてまいります。

また、当社グループは、地域社会に身近な幅広い分野の製品を取り扱っているため、持続可能な社会の実現を目指し、地球環境や人々の安全・安心を追求した製品の開発と拡販、ダイバーシティの推進、コーポレートガバナンス改革やESGに関わる取組みを進めてまいります。特に、グローバル企業として経営成績を高め、経営を安定させるためにも、今後も海外グループとの連携を深め、自然体でESGに対応出来る企業として成長してまいる所存です。

 

(2)目標とする経営指標

目標とする経営指標につきましては、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益を掲げております。通期(平成31年12月期)の連結の経営成績目標は、1ドル107円を想定為替レートとし、売上高555億円、営業利益30億50百万円、経常利益32億50百万円及び親会社株主に帰属する当期純利益21億円としております。

 なお、当連結会計年度の経営成績におきましては、目標とする経営指標に対する想定為替レートを1ドル115円としていたことから円高傾向が続いた為替相場の影響を受け、売上目標535億円に対し2.8%減の520億6百万円となり、また、北米経済の堅調の影響による受注残高に対応するための臨時労働力確保や残業代支払等の人件費の増加、さらに運送費の高騰等の影響が予想より大きかったことから、営業利益目標24億円に対し11.3%減の21億28百万円となりました。経常利益に関しましてはアルゼンチン子会社の保有するドルの為替益がペソ安により発生しましたが、上記営業利益の低下が影響し、経常利益目標28億円に対し1.8%減の27億49百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は目標16億50百万円に対し5.4%増の17億39百万円となりました。

 

(3)経営環境

 今後の世界経済は、米中貿易摩擦をはじめとした不確定要素はあるものの、米国経済中心に緩やかな拡大が続くものと見込まれます。日本経済におきましては、設備投資や個人消費の回復が継続するとともに、相次いだ自然災害も徐々に復興に向かい、景気は緩やかに回復していくことが見込まれます。このような経済状況の中、当社グループを取り巻く環境におきましては、北米経済の拡大を背景に、各種ホースの販売が引続き堅調に推移すると思われます。しかしながら、原材料の価格上昇や労働市場の逼迫を背景とした人員不足等により、人件費や物流費の増加等、コスト面では厳しい状況が予想されます。また、米国のシェール・オイル&ガスの生産性向上に伴い、リグ(石油掘削装置)稼働数も安定していることから、今後もシェール関連市場向けホース販売は堅調に推移すると思われます。さらに、アルゼンチンにも拠点を持つ欧州グループとのシナジー効果を活かし、シェール・オイル&ガスの生産が活発なアルゼンチンでの営業活動を強化することで、シェール関連市場での更なる販売拡大が進むと思われます。しかし原油価格の動向については引き続き留意する必要があります。なお、欧州グループにおきましては、現在、工場の生産性向上に向け外部専門家の知識・経験を取り入れつつ、大型設備投資等に取り組んでおり、今後はその成果が期待されます。

 また、世界の排ガス規制がますます強化される中で、EV化の流れが進んでおりますが、当社主力市場の一つである建機・農機業界におきましては、ディーゼルエンジンが必要とされており、当社が取扱う排ガス規制に対応する尿素SCRセンサー及びモジュール・タンクの需要は今後も拡大すると思われます。

 一方、国内におきましては、2019年ラグビーワールドカップ、2020年東京オリンピック・パラリンピック、2021年関西ワールドマスターズゲームズの「ゴールデン・スポーツイヤーズ」、さらに2025年大阪万博に向けて、当社としても関連施設工事やインフラ整備、都市再開発や鉄道関連工事等による需要増加が期待されます。今期は、2020年東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場となるオリンピックスタジアム(新国立競技場)の陸上トラックに採用された当社が国内で取り扱う全天候型舗装材(モンドトラック)を含む工事を受注しております。

 

 

(4)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは下記をクリヤマグループグローバル戦略として掲げ、更なる成長と発展を目指しております。

 1.日本の建機・農機のグローバルTier1サプライヤーを目指す

 2.産業用ホースメーカーとして世界NO.1ブランドを目指す

 3.現地生産・現地販売を推進する

 

 また、当社の社是に「企業の生命は、社員の成長と発展によって支えられる」を掲げており、「働き方改革」を経営戦略の1つとして捉えております。多様な働き方の実現やワークライフバランスの推進等により、生産性や品質の更なる向上を図り、「社員の豊かな生活を築き、家族ぐるみで愛される会社」を目指しております。

 

(5)会社の対処すべき課題

 当社グループがさらに収益力向上、また企業体質の強化を図るためにも、下記の重点課題に対し、全力をあげて取り組んでまいる所存であります。

 

◆アジア事業

[産業資材事業]

①尿素SCRセンサー及びモジュール・タンク等、排ガス規制関連商品の開発及び販売強化。

②顧客のグローバル化への対応。(海外現地調達力及び商品供給力の強化)

③製造メーカーとしての品質のさらなる向上及び迅速な顧客対応能力の強化。

④㈱サンエーにおける欧州乗用車向け小型化新製品の本格的量産と次世代新製品の研究・開発強化。

[スポーツ・建設資材事業]

①商業施設向けにオリジナルブランド商品である「スーパー・マテリアルズ」(セラミックタイル)等の受注活動の強化。

②バリアフリー、安全、都市景観をキーワードとして、鉄道関連施設、駅舎、歩道橋、駅前広場等向けに「エーストンシリーズ」(点字・ノンスリップタイル等床材)等のオリジナルブランド商品の販売強化。

③中国の関連会社及び協力会社との連携強化を図り、ローコストオペレーションによるコスト競争力の強化。

④2020年東京オリンピック・パラリンピックや2025年大阪万博開催等に伴う建設需要やインフラ整備等の建設投資の取込強化。

⑤学校・文教施設、スポーツ施設向けのスポーツ資材の更なる販売強化。

⑥工事管理及び品質管理体制の整備と充実。

[その他事業]

①イタリアのスポーツアパレルブランド「MONTURA」の国内認知度向上と販売強化。

②商品コンセプトを明確にした「MONTURA」の商品開発強化。

 

◆北米事業

①受発注と納品におけるスピードと正確性を活かしたホース市場での更なるシェア拡大。

②欧州事業とのさらなるシナジー効果の発揮及びグローバル展開への加速。

③在庫管理とコスト戦略による利益率改善。

④研究開発技術・体制の強化。

⑤新商品開発体制の確立と品質管理、製造・物流能力の強化。

⑥顧客ニーズ変化に伴うIT関連、アセンブリ機能等の付加価値の向上。

 

◆欧州事業

①生産効率の更なる向上と、生産能力増強による収益力の強化。

②消防、鉱山、石油、灌漑、水関連産業への更なる深耕。

③南米、アフリカ、アジア、中東地域における新規顧客開拓の推進。

④品質向上への取り組み強化と新商品開発や新用途開発のスピード化。

⑤製造技術面と取扱商品における北米グループとのシナジー効果の最大化。

⑥欧州持株会社の事業化に伴う商流の変更や欧州市場における在庫拠点拡大。

 

2【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

1 価格低下

 当社グループが取り扱う製商品は多岐に亘りますが、顧客からの値下げ要請、価格競争の激化、景気低迷による需要の減少等により、販売価格が全般的に低下傾向にあります。特に北米及び欧州事業において、中国や韓国等のアジア諸国から安価な製品が多量に流入し、商品の一部においてアジア製品との価格競争を余儀なくされています。現在のところ、トランプ政権による中国製品への関税措置による影響や、品質上の理由からアジア製品と直接に競合する範囲は限られますが、今後、アジア製品の品質向上により競争が激化する可能性があります。

2 公共投資の動向

 当社グループは、スポーツ・建設資材事業において、道路橋梁用資材、港湾土木用資材、建設用資材、都市景観用資材、室内用スポーツ施設資材、屋外用スポーツ施設資材等を取り扱っております。これらの商品を用途別にみると道路・土木等の公共投資向けが約2~3割を占めるため、公共投資の動向が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

3 原材料価格の変動

 当社グループが製造する樹脂ホースの主要原材料であるレジンの価格は、原油価格の変動により影響を受けます。当社グループは原材料の調達にあたり、安定調達に十分配慮したうえで、経済環境や市況等を検討しながら仕入先との価格交渉を行い、また、年間ベースでの大量・一括契約を行うことでコスト削減に努めております。しかしながら、レジン等の原材料の価格変動が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、生産性の改善や販売先への価格転嫁等により、原材料コストの上昇による経営成績への影響の吸収を図りますが、かかる対策が期待どおりの効果を生む保証はありません。

4 在庫の必要性

 当社グループは、品揃えを充実させ商社機能を果たすために顧客からの注文に先行して製造又は仕入を行い、一定の在庫水準を維持する必要があります。このため、当社グループが商品の需要予測を誤った場合、在庫不足による販売機会の喪失、過剰在庫の処分のための値引き販売、場合によっては商品評価損又は商品廃棄損の計上を余儀なくされ、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

5 物流体制

 連結子会社のクリヤマ㈱は、物流サービスにおいて㈱日立物流と3PL契約を結んでおり、在庫・物流機能を集約することで配送を効率化していますが、当該物流センターが災害その他の理由により操業不能に陥った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、北米地域において、当社グループは、“SAME DAY DELIVERY(同日出荷)”を目指し、契約運送トラックで日に何便も卸売業者又はユーザーに商品を直送するほか、量や大きさにより宅配便会社等を利用し、きめ細かな配送サービスを実施しております。かかる配送体制は競合企業との差別化要因となる一方、北米地域における物流コストを増加させる可能性があります。

6 海外事業の重要性

 当社グループでは、北米、欧州及び中南米地域で製造したゴム・樹脂・金属製の産業用ホース等の殆どを当地域で販売しております。当連結会計年度において、海外売上高は当社グループの57.7%を占めますが、海外売上高の殆どは当地域におけるものであり、営業利益は同地域にさらに集中しております。当社グループでは今後も海外展開を積極的に行う方針であり、為替変動のほか、進出先各地域の景気・消費等経済動向、政治・社会情勢の変化及び法的規制や慣習等に起因する予測不能な事態の発生が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの国内顧客の一部が、中国等のアジア地域に生産拠点の移転を進めております。かかる顧客に対して当社グループは主に日本からの輸出で対応しておりますが、顧客のコスト削減ニーズが強いため、今後、現地供給体制の整備、優良な仕入先の確保と仕入れコストの低下が順調に進まない場合等には、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

7 販売経路

 当社グループの多くの製品や商品は、現地のディストリビューターを経由してユーザーに販売されています。当社グループは特定のディストリビューターに対する著しい依存はありませんが、販売先のディストリビューターは競合商品も取り扱っているため、かかるディストリビューターの購買政策の変更が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

8 為替変動の影響

 連結財務諸表作成のために、現地通貨建ての財務諸表は円換算されます。このため、為替相場の変動は、現地通貨における価値に変動がなかったとしても、連結財務諸表ベースでは経営成績と財政状態に影響を与える可能性があります。また、当グループが原材料及び商品を調達している国外との取引は、為替変動の影響を受ける可能性があることから、当グループでは、為替変動リスクを回避する為にヘッジ方針に従ったヘッジ取引(為替予約取引)を行っておりますが、中長期的な為替変動は、経営成績と財政状態に影響を与える可能性があります。

9 法的規制

 連結子会社のクリヤマ㈱は、商品によっては販売にとどまらず設置・施工まで実施しているため、建築基準法及び建設業法等の規制を受けております。グループ各社が、万が一、何らかの事由により国土交通省その他の監督官庁から行政処分等を受けた場合、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。主な許認可、免許及び登録の状況は下表の通りであります。

取得年月

許認可等の名称

取得・登録者名

許認可等の内容

有効期限

平成29年6月

特定建設業

(許可)

クリヤマ㈱

国土交通大臣許可(特-29)

第24558号

建築工事業

土木工事業

平成29年6月19日から

平成34年6月18日迄。

以後5年ごとに更新

同上

一般建設業

(許可)

同上

国土交通大臣許可(般-29)

第24558号

左官工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、防水工事業、大工工事業、石工事業、舗装工事業、内装仕上工事業、とび・土工工事業、鋼構造物工事業、塗装工事業、屋根工事業、板金工事業

同上

平成29年7月

同上

同上

国土交通大臣許可(般-29)

第24558号

電気工事業

平成29年7月18日から

平成34年7月17日迄。

以後5年ごとに更新

10 会計制度・税制等の変更

 当社グループが予期しない会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社グループの経営成績や財政状態が悪影響を受ける可能性があります。また、税務申告における各国税務当局との見解の相違により、当社グループに予想以上の税負担が生じる可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識並びに分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における世界経済は、米国の通商政策の動向や政策金利の段階的な引き上げによる経済への影響、新興国通貨への不安等、依然として先行き不透明な状況が続いておりますが、堅調な米国経済に牽引され、総じて緩やかな回復基調が続きました。米国では減税効果等を背景に企業業況は堅調であり、設備投資や個人消費が増加、労働市場が逼迫するほど、景気回復が継続しました。また、シェール・オイル増産により原油生産量が世界最大水準となる等、原油市場にも大きく影響を与えました。欧州では、政治の不安定さが深刻化し、景気は減速局面にありますが、内需が下支えとなり総じて緩やかに回復しました。中国では、米国トランプ政権による貿易摩擦が深刻化する中で、インフラ投資が鈍化する等、景気回復に停滞局面がみられる状況となりました。

 日本経済におきましては、各地で発生した自然災害による影響を受けながらも、企業収益や所得環境の改善による底堅い設備投資や個人消費の持ち直し等により緩やかな回復基調が続きました。一方で、雇用情勢は改善傾向にあるものの、労働需要逼迫による人件費や物流費の上昇懸念や、貿易摩擦の激化による世界経済への影響等、先行き不透明感を払拭できない状況となりました。

 このような経済状況の中、当社グループの連結売上高は520億6百万円(前年比6.3%増)、営業利益は21億28百万円(前年比6.2%増)、経常利益は27億49百万円(前年比16.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に計上されていたクリヤマコンソルト株式会社売却による特別利益がなくなり、17億39百万円(前年比31.6%減)となりました。

また、当連結会計年度の目標とする経営指標に対する経営成績の達成度合いにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載の通りであります。

 セグメントごとの経営成績は次の通りであります。

 なお、従来、建設資材とスポーツ施設資材について、それぞれ別の営業部が設置されていたことから「建設資材事業」と「スポーツ施設資材事業」に分けておりました。しかし、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、スポーツ施設及び都市インフラの整備を一体化した営業活動を推進していることや、今後の経営管理体制をより明確にするために、損益管理単位の見直しを行ったことから、当連結会計年度よりアジア事業の「建設資材事業」と「スポーツ施設資材事業」を「スポーツ・建設資材事業」と統合し記載しております。

 なお、前連結会計年度において、当社子会社であるクリヤマ株式会社が、「ホテル事業」を構成するクリヤマコンソルト株式会社の保有する全株式を譲渡したことに伴い、前連結会計年度より報告セグメント「ホテル事業」を廃止しております。

 また、前年比較につきましては、前年の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

◆アジア事業

[産業資材事業]

 建機・農機メーカーのTier1サプライヤーとして、排ガス規制に対応する尿素SCRセンサー及びモジュール・タンク等の量産機械用製品の販売が引続き堅調に推移したほか、一部乗用車向け販売も経営成績に寄与しました。また、中国におきましても建機顧客向けの販売が好調だったことから、売上高は139億70百万円(前年比16.8%増)となり、営業利益は11億11百万円(前年比185.0%増)となりました。

[スポーツ・建設資材事業]

 駅舎の改修・新築工事や公共工事の増加を背景に、「エーストンシリーズ」(点字・ノンスリップタイル等床材)の販売が堅調に推移いたしました。また、「スーパーX」(全天候型舗装材)、「タラフレックス」(弾性スポーツ床材)及び「モンドターフ」(人工芝)の改修及び新設物件の受注が増加したこと等から、売上高は99億35百万円(前年比3.0%増)となり、営業利益は6億56百万円(前年比25.1%増)となりました。

[その他事業]

 スポーツアパレルブランド「MONTURA」の販売におきまして、引続きブランディング強化とSNSによる広告・宣伝活動を実施し、店舗及びWeb販売増加を図りました。その結果、売上高は7億39百万円(前年比8.7%増)となりましたが、新商品販売やブランド認知度強化に伴うマーケティング費用等が引続き発生したことから、営業損失は1億72百万円(前年は1億21百万円の営業損失)となりました。

 以上のことからアジア事業全体では、売上高は246億46百万円(前年比8.9%増)となり、営業利益は15億94百万円(前年比74.6%増)となりました。

 

◆北米事業

 引続き堅調な米国経済を背景に、農業市場・建設市場向けホースや飲料用ホース等、各種のホース販売が堅調に推移したことに加え、秋のハリケーン災害からの復興需要もあり、当市場向けホース販売が増加しました。また、シェール・オイル&ガスの生産性向上を背景に、シェール関連市場向けホース販売が堅調に推移したこと等から、売上高は233億39百万円(前年比5.9%増)となりました。営業利益は、受注残高に対応するための臨時労働力確保や残業代支払等の人件費増加、さらに運送費の高騰等の影響で16億10百万円(前年比23.1%減)となりましたが、値上げによる価格転嫁実施により、利益改善の兆しも見られる状況となりました。

 

◆欧州事業

 買収後の営業体制と生産体制の本格的な見直しに着手しております。このような状況下、欧州市場向けホース販売が順調に回復し、南米においては、消防関連市場向け販売やシェール関連市場向けホースの販売が堅調に推移しましたが、売上高は40億20百万円(前年比5.8%減)となりました。前連結会計年度に発生した品質管理基準の改定による評価損は当連結会計年度には計上されておりませんが、営業体制や生産体制の見直しに伴う人件費やコンサルティング費用等が増加したことから、営業利益は90百万円の営業損失(前年は1億39百万円の営業損失)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ1億55百万円減少し、54億45百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、4億76百万円の増加(前年同期は17億51百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が25億9百万円となり、たな卸資産が22億64百万円増加したことが主な要因であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、18億10百万円の減少(前年同期は52百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出14億99百万円が主な要因であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、16億43百万円の増加(前年同期は20億70百万円の減少)となりました。これは短期借入金が13億86百万円増加したことが主な要因であります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

アジア事業

産業資材事業

2,148,981

135.1

北米事業

7,863,964

104.0

欧州事業

2,671,829

98.4

合計

12,684,775

106.9

(注)1 上記金額は製造原価によっております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

b.商品仕入実績

 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

アジア事業

産業資材事業

10,491,873

114.4

スポーツ・建設資材事業

6,073,522

102.2

その他事業

358,869

118.0

北米事業

13,920,521

108.6

欧州事業

2,043,747

114.0

合計

32,888,535

109.5

(注)1 上記金額は実際仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

 

c.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

アジア事業

産業資材事業

796,110

91.6

288,623

64.7

スポーツ・建設資材事業

4,636,053

89.4

1,496,994

91.8

合計

5,432,163

89.7

1,785,617

86.0

(注)1 上記金額は連結子会社であるクリヤマ㈱の工事完成高(工事進行基準を適用しているものを含む)に係るものを表示しております。

2 製造子会社は、販売計画に基づく生産計画によって生産しており、受注生産は行っておりません。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

d.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

アジア事業

産業資材事業

13,970,845

116.8

スポーツ・建設資材事業

9,935,673

103.0

その他

739,561

108.7

北米事業

23,339,770

105.9

欧州事業

4,020,528

94.2

合計

52,006,378

106.3

(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2 販売実績の内、工事完成高(工事進行基準を適用しているものを含む)は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 平成29年1月1日

至 平成29年12月31日)

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

金額(千円)

金額(千円)

アジア事業

産業資材事業

1,135,794

953,466

スポーツ・建設資材事業

4,983,137

4,769,118

3 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されており、その作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値及び収益、費用の報告数値について影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は過去の実績や状況に応じた合理的な見積り、判断及び仮定により継続的に検証し意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

②当事業年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

1)経営成績

① 売上高

 当連結会計年度における売上高は、520億6百万円(前年比6.3%増)となりました。売上高の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。

② 売上総利益

 当連結会計年度における売上総利益は、138億61百万円(前年比6.9%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高の増加によるものであります。

③ 販売費及び一般管理費

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、117億33百万円(前年比7.0%増)となりました。主な増加要因としましては、運賃荷造費や人件費の増加によるものであります。

④ 営業利益

 当連結会計年度における営業利益は、21億28百万円(前年比6.2%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高が増加したことによるものであります。

⑤ 経常利益

 当連結会計年度における経常利益は、27億49百万円(前年比16.8%増)となりました。主な増加要因としましては、為替差損益が前連結会計年度の為替差損から為替差益に転じたことによるものであります。

⑥ 親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、25億9百万円(前年比37.4%減)となりました。主な減少要因としましては、関係会社株式売却益が無くなったことによるものであります。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、17億39百万円(前年比31.6%減)となりました。

 

2)財政状態

(資産)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて2.3%増加し、457億44百万円となりました。これは、主に商品及び製品が15億3百万円増加したことによるものであります。

(負債)

 負債合計は、前連結会計年度末に比べて4.2%増加し、250億59百万円となりました。これは、主に短期借入金が13億88百万円増加したことによるものであります。

(純資産)

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べて、0.1%増加し、206億85百万円となりました。これは、主に利益剰余金が9億31百万円増加する一方で、為替換算調整勘定が4億78百万円減少したことによるものであります。

 

3)流動性及び資金の源泉

① キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が25億9百万円(前年同期比37.4%減)となり、需要予測に基づくたな卸資産の増加や建屋拡張、設備更新等における有形固定資産の取得に対して、それぞれ短期借入金と長期借入金で資金調達を行ったため、資金が前連結会計年度末に比べ1億55百万円減少し、当連結会計年度末において54億45百万円となりました。

 なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

② 資金需要

 当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。

 運転資金需要のうち主なものは商社として機能するための商品の仕入、製造子会社では製品を製造するための材料仕入、製造費、共通するものとして販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては、主に工場設立などによる建物や機械装置等固定資産購入によるものであります。

 

③ 財務政策

 当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、設備資金につきましては、設備資金計画に基づき調達計画を作成し、内部資金で不足する場合は、長期借入金又は社債等により調達を行っております。

 なお、海外子会社につきましては、運転資金、設備資金とも、直接邦銀現地法人等より調達を行っております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

 当社はグループ全体の発展に寄与する商品開発・技術開発のために、製造技術・製造機械のレベル向上、解析業務・評価試験の拡充等、日々研究を積み重ねております。

 研究開発体制は、国内においては主に㈱クリヤマ技術研究所、㈱サンエーが行い、海外においては、Accuflex Industrial Hose, Ltd.(カナダ)、Kuriyama Canada, Inc.、Piranha Hose Products, Inc.、Técnicas e Ingeniería de Protección, S.A.U.及びIndustrias Quilmes S.A.U.の製造子会社5社が主に行っております。

 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は3億28百万円であります。

各セグメント別の研究開発活動を示すと次のとおりであります。なお、その他事業にかかる研究開発費の記載は省略しております。

◆アジア事業

[産業資材事業]

 ゴム、プラスチック、新素材について材料の試験・研究及び新しい製品の開発、さらに製造技術の研究等新素材、新商品の開発及び既存製法の改良等を行っております。当連結会計年度においては、尿素SCRセンサー及び当該システム製品について、機能性向上のために設計・構造の改良を行いました。当連結会計年度における研究開発費の金額は2億円であります。

[スポーツ・建設資材事業]

 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技場向け特別仕様のスーパーX(全天候型舗装材)の原料となるゴムの配合を改良し、より耐候性の高い製品実現に向けて開発を行ってまいりました。また、オリジナル商品であるブレイルタイルに関しましては、蓄光材料を使用した製品の改良を行い、安全面での機能性向上に取り組んでまいりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は23百万円であります。

◆北米事業

 北米市場の種々のホースに関して、独自性を持った競争力のある製品の開発を行うために、米国製造子会社(1社)とカナダ製造子会社(2社)がそれぞれの製造技術の融合を図りながら、環境の変化や用途の変更に対応した新製品の開発を推進しております。当連結会計年度においては、抗菌性クリアチュービング及びビール用バンドル等の開発・改良を進めてまいりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は57百万円であります。

◆欧州事業

 採掘用の大口径ポリウレタンホースやFM規格、MIL規格等の規格認証製品の開発、及び既存製品の改良に取り組んでまいりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は45百万円であります。