第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、80年の歴史で培った技術と信頼を基に、「顧客の信頼をもとに、たゆまなく発展する会社」の経営理念の実践によって、株主、顧客、地域社会、全従業員との良好な信頼関係を築き、環境、安全のコンセプトを守りながら社会的貢献に努めてまいります。

海外におきましては、北米事業では、ホースメーカーとして、研究、開発、製造、販売を含めた一体型の経営を推進してまいりました。また、北米全土の物流拠点の拡充により“ONE-STOP SHOPPING(一箇所で各種商品の調達可能)”、“SAME DAY DELIVERY(同日出荷)”を基本にして、顧客満足のより一層の向上に挑戦しております。欧州及び南米は、ゴム製レイフラットホースの製造販売を、北米事業と融合を図りながら、グローバル展開を加速させてまいります。一方、国内では建機・農機メーカーのTier1サプライヤー、鉄道駅舎・商業施設やスポーツ施設の床材メーカー、スポーツアパレルの販売と多角的に事業を展開しており、良質な品質と迅速な顧客対応能力を強みとしたメーカー機能を強化し、事業ポートフォリオ経営による安定した収益確保を実現してまいります。この中で各事業分野での選択と集中の徹底を行い、成長事業や競争優位事業に対し、経営資源の適切な配分を実施しつつ、収益力及び営業キャッシュ・フローの向上に努め、企業価値向上に努めてまいります。

また、当社グループは、地域社会に身近な幅広い分野の製品を取り扱っているため、持続可能な社会の実現を目指し、地球環境や人々の安全・安心を追求した製品の開発と拡販、ダイバーシティの推進、コーポレートガバナンス改革やESGに関わる取組みを進めてまいります。特に、グローバル企業として経営成績を高め、経営を安定させるためにも、今後も海外グループとの連携を深め、自然体でESGに対応出来る企業として成長してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

目標とする経営指標につきましては、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益を掲げております。通期(2020年12月期)の連結の経営成績目標は、1ドル105円を想定為替レートとし、売上高565億円、営業利益32億円、経常利益33億円及び親会社株主に帰属する当期純利益22億円としております。

 なお、当連結会計年度の経営成績におきましては、売上目標555億円に対し0.7%減の551億30百万円となり、また、アジア事業が好調だったことから営業利益目標30億50百万円に対し2.1%増の31億14百万円となりました。経常利益は為替差損2億8百万円が影響し、経常利益目標32億50百万円に対し2.3%減の31億75百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は目標21億円に対し3.3%減の20億30百万円となりました。

 

(3)経営環境

 今後の世界経済は、米中貿易摩擦の長期化による影響や中国湖北省武漢市で発生した新型肺炎の影響などの不透明な状況が続くことが予想されます。

 このような経済状況の中、当社グループの北米及び欧州事業は、価格競争や労働市場の逼迫を背景とした人員不足等により人件費や物流費の増加等、コスト面では厳しい状況が続くものと予想されますが、当社グループの強みである製販一体に基づくグループネットワークの活用と豊富な製品群によりホース市場(産業、農業、鉱山、飲料等)への供給を一層推進し、世界市場でのマーケットシェア拡大を図ってまいります。特に欧州事業の業績改善に向けた取り組みとして北米市場への欧州製品の販売強化が重要課題となっていることから北米事業との連携の下、米国シェールガス・オイル市場調査とその市場への深耕に注力し、同事業の業績改善に努めてまいります。

 アジア事業の産業資材事業は、米中貿易摩擦の影響による中国経済の成長鈍化に伴い、建設機械向けの販売減が懸念されますが、ディーゼルエンジンが必要とされる建設機械・農業機械・トラック業界は、世界各国で排ガス規制が益々強化されており、尿素水識別センサー及び尿素SCR用モジュール・タンクの需要は今後も拡大すると思われます。なお、2020年度はディーゼル乗用車向けの尿素水識別センサーの販売が好調を維持することが予想されるものの、EV化の流れにより長期的にはディーゼル乗用車市場の縮小が予測されます。これを踏まえ、建設機械・農業機械市場のみならず、トラック市場への参入強化を更に図るべく、その受注活動推進と製品開発強化を図ってまいります。

 スポーツ・建設資材事業においては、2020年東京五輪に向け、新国立競技場の陸上競技用トラックに「モンドトラック」(全天候型ゴム製トラック)が採用された他、室内球技場(バレーボール、ハンドボール、バスケットボール)では「タラフレックス」(弾性スポーツシート)、更にその他競技会場でも当社取扱商品が採用されることになりました。スポーツによる健康意識への高まりと老朽化対策等を背景に建設需要が期待されることから体育館等の文教施設やスポーツ施設等への受注活動を推進してまいります。また2025年の大阪万博を控え、その関連施設工事やインフラ整備、都市再開発や鉄道関連工事等による建設需要が期待されることから、当社オリジナルブランド商品である「スーパー・マテリアルズ」(大判セラミックタイル)や「エーストン」(ノンスリップタイル・点字タイル)を中心に引き続き、大型商業施設、鉄道施設、遊歩道及び歩道橋、駅前広場向けに受注活動を推進してまいります。

 その他事業は、引き続きMONTURA」(イタリア製スポーツアパレル)の国内認知度向上に努め、スポーツアパレル市場への参入強化を推進してまいります。

 

(4)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは下記をクリヤマグループグローバル戦略として掲げ、更なる成長と発展を目指しております。

 1.日本の建機・農機のグローバルTier1サプライヤーを目指す

 2.産業用ホースメーカーとして世界NO.1ブランドを目指す

 3.現地生産・現地販売を推進する

 

 また、当社の社是に「企業の生命は、社員の成長と発展によって支えられる」を掲げており、「働き方改革」を経営戦略の1つとして捉えております。多様な働き方の実現やワークライフバランスの推進等により、生産性や品質の更なる向上を図り、「社員の豊かな生活を築き、家族ぐるみで愛される会社」を目指しております。

 

(5)会社の対処すべき課題

 当社グループがさらに収益力向上、また企業体質の強化を図るためにも、下記の重点課題に対し、全力をあげて取り組んでまいります。

 

◆アジア事業

[産業資材事業]

建設機械,農業機械,トラック市場向けに排ガス規制関連製品尿素水識別センサー及び尿素SCR用モジュール・

 タンク等)の開発及び販売強化。

②顧客のグローバル化への対応。(海外現地調達力及び商品供給力の強化)

③製造メーカーとしての品質のさらなる向上及び迅速な顧客対応能力の強化。

④㈱サンエーにおける次世代新製品の研究・開発強化。

[スポーツ・建設資材事業]

①大型商業施設向けにオリジナルブランド商品である「スーパー・マテリアルズ」(大判セラミックタイル)等の受注活動の強化。

②バリアフリー、安全、都市景観をキーワードとして、鉄道施設、遊歩道及び歩道橋、駅前広場等向けに「エース

 トン」(ノンスリップタイル・点字タイル)等のオリジナルブランド商品の販売強化。

③中国の関連会社及び協力会社との連携強化を図り、ローコストオペレーションによるコスト競争力の強化。

④2025年大阪万博開催等に伴うインフラ整備等の建設投資の取込強化。

⑤体育館等の文教施設等向けのスポーツ施設資材の新規及び改修物件受注強化。

⑥工事管理及び品質管理体制の整備と充実。

[その他事業]

①「MONTURA」(イタリア製スポーツアパレル)の国内認知度向上と販売強化。

ダストコントロール用マットの開発強化

 

◆北米事業

①受発注と納品におけるスピードと正確性を活かしホース市場での更なるシェア拡大。

②欧州事業とのさらなるシナジー効果の発揮及びグローバル展開の加速。

③在庫管理とロジスティックス費の改善。

④研究開発技術・体制の強化。

⑤新商品開発体制の確立と品質管理、製造・物流能力の強化。

⑥顧客ニーズ変化に伴うIT関連、アッセンブリー機能等の付加価値の向上。

 

◆欧州事業

①生産効率の更なる向上と、生産能力増強による収益力の強化。

②消防、鉱山、石油産業への更なる深耕。

③北米、南米、アフリカ、アジア、中東地域における新規顧客開拓の推進。

④品質向上への取り組み強化と新商品開発や新用途開発のスピード化。

⑤販売及び製造技術面における北米事業とのシナジー効果の最大化。

⑥欧州持株会社の事業化に伴う商流の変更や欧州市場における物流拠点拡大。

2【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

1 販売価格

 当社グループが取り扱う製商品は多岐に亘りますが、顧客からの値下げ要請、価格競争の激化、景気低迷による需要の減少等により、販売価格が全般的に低下傾向にあります。特に北米及び欧州事業において、中国や韓国等のアジア諸国から安価な製品が多量に流入し、商品の一部においてアジア製品との価格競争を余儀なくされています。現在のところ、トランプ政権による中国製品への関税措置による影響や、品質上の理由からアジア製品と直接に競合する範囲は限られますが、今後、アジア製品の品質向上により競争が激化する可能性があります。

2 公共投資の動向

 当社グループは、スポーツ・建設資材事業において、道路橋梁用資材、港湾土木用資材、建設用資材、都市景観用資材、室内用スポーツ施設資材、屋外用スポーツ施設資材等を取り扱っております。これらの商品を用途別にみると道路・土木等の公共投資向けが約2~3割を占めるため、公共投資の動向が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

3 原材料価格

 当社グループが製造する樹脂ホースの主要原材料であるレジンの価格は、原油価格の変動により影響を受けます。当社グループは原材料の調達にあたり、安定調達に十分配慮したうえで、経済環境や市況等を検討しながら仕入先との価格交渉を行い、また、年間ベースでの大量・一括契約を行うことでコスト削減に努めております。しかしながら、レジン等の原材料の価格変動が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、生産性の改善や販売先への価格転嫁等により、原材料コストの上昇による経営成績への影響の吸収を図りますが、かかる対策が期待どおりの効果を生む保証はありません。

4 在庫の必要性

 当社グループは、品揃えを充実させ商社機能を果たすために顧客からの注文に先行して製造又は仕入を行い、一定の在庫水準を維持する必要があります。このため、当社グループが商品の需要予測を誤った場合、在庫不足による販売機会の喪失、過剰在庫の処分のための値引き販売、場合によっては商品評価損又は商品廃棄損の計上を余儀なくされ、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

5 物流体制

 連結子会社のクリヤマ㈱は、物流サービスにおいて外部物流会社との3PL契約を結んでおり、在庫・物流機能を集約することで配送を効率化していますが、当該物流センターが災害その他の理由により操業不能に陥った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、海外拠点において、当社グループは、迅速な出荷を目指し、契約運送トラックで日に何便も卸売業者又はユーザーに商品を直送するほか、量や大きさにより宅配便会社等を利用し、きめ細かな配送サービスを実施しております。かかる配送体制は競合企業との差別化要因となる一方、海外拠点の物流コストを増加させる可能性があります。

6 海外事業の重要性

 当社グループでは、北米、欧州及び中南米地域で製造したゴム・樹脂・金属製の産業用ホース等の殆どを当地域で販売しております。当連結会計年度において、海外売上高は当社グループの56.7%を占めますが、海外売上高の殆どは当地域におけるものであり、営業利益は同地域にさらに集中しております。当社グループでは今後も海外展開を積極的に行う方針であり、為替変動のほか、進出先各地域の景気・消費等経済動向、政治・社会情勢の変化及び法的規制や慣習等に起因する予測不能な事態の発生が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの国内顧客の一部が、中国等のアジア地域に生産拠点の移転を進めております。かかる顧客に対して当社グループは主に日本からの輸出で対応しておりますが、顧客のコスト削減ニーズが強いため、今後、現地供給体制の整備、優良な仕入先の確保と仕入れコストの低下が順調に進まない場合等には、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

7 販売経路

 当社グループの多くの製品や商品は、現地の代理店(ディストリビューター)を経由してユーザーに販売されています。当社グループは特定の代理店に対する著しい依存はありませんが、競合商品も取り扱っているため、代理店の購買政策の変更が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

8 為替変動の影響

 連結財務諸表作成のために、現地通貨建ての財務諸表は円換算されます。このため、為替相場の変動は、現地通貨における価値に変動がなかったとしても、連結財務諸表ベースでは経営成績と財政状態に影響を与える可能性があります。また、当グループが原材料及び商品を調達している国外との取引は、為替変動の影響を受ける可能性があることから、当グループでは、為替変動リスクを回避する為にヘッジ方針に従ったヘッジ取引(為替予約取引)を行っておりますが、中長期的な為替変動は、経営成績と財政状態に影響を与える可能性があります。

9 法的規制

 連結子会社のクリヤマ㈱は、商品によっては販売にとどまらず設置・施工まで実施しているため、建築基準法及び建設業法等の規制を受けております。グループ各社が、万が一、何らかの事由により国土交通省その他の監督官庁から行政処分等を受けた場合、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。主な許認可、免許及び登録の状況は下表の通りであります。

取得年月

許認可等の名称

取得・登録者名

許認可等の内容

有効期限

2017年6月

特定建設業

(許可)

クリヤマ㈱

国土交通大臣許可(特-29)

第24558号

建築工事業

土木工事業

2017年6月19日から

2022年6月18日迄。

以後5年ごとに更新

同上

一般建設業

(許可)

同上

国土交通大臣許可(般-29)

第24558号

左官工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、防水工事業、大工工事業、石工事業、舗装工事業、内装仕上工事業、とび・土工工事業、鋼構造物工事業、塗装工事業、屋根工事業、板金工事業

同上

2017年7月

同上

同上

国土交通大臣許可(般-29)

第24558号

電気工事業

2017年7月18日から

2022年7月17日迄。

以後5年ごとに更新

10 会計制度・税制等の変更

 当社グループが予期しない会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社グループの経営成績や財政状態が悪影響を受ける可能性があります。また、税務申告における各国税務当局との見解の相違により、当社グループに予想以上の税負担が生じる可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識並びに分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における世界経済は全体として緩やかな回復を続けましたが、米中貿易摩擦の影響や英国のEU離脱問題等の懸念材料があり、不透明な状況で推移しました。このような中、米国では設備投資低迷や外需減少により企業業績は減益傾向が見受けられたものの、好調な個人消費や雇用増加を背景に景気は堅調に推移しました。更に欧州では自動車産業の生産活動鈍化等が見受けられたものの、雇用情勢改善や内需が景気の下支えとなり緩やかに回復しました。又、中国は米中貿易摩擦を背景に製造業を中心に弱い動きが見られ、景気減速感がありました。

 日本経済におきましては、輸出や生産活動に弱さが見受けられたものの、好調な建設投資、雇用及び所得環境の

改善を背景に緩やかな回復が続きました。

 このような経済状況の中、当社グループは「日本の建機・農機のグローバルTier1サプライヤーを目指す」「産業用ホースメーカーとして世界No1ブランドを目指す」「現地生産・現地販売を推進する」という基本戦略の下、グローバル展開を推進し、主にアジア事業の業績が好調に推移した結果、当連結会計年度における連結売上高は551億30百万円(前年同期比6.0%増)、営業利益は31億14百万円(前年同期比46.3%増)、経常利益は31億75百万円(前年同期比15.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20億30百万円(前年同期比16.8%増)となりました。

また、当連結会計年度の目標とする経営指標に対する経営成績の達成度合いにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載の通りであります。

 セグメントごとの経営成績は次の通りであります。

 

◆アジア事業

[産業資材事業]

 排ガス規制に対応する尿素SCR用モジュール・タンク等の販売が建設機械及び農業機械顧客向けに堅調に推移し、また乗用車向けに使用される尿素水識別センサーにおいても販売が好調でした。また、2015年度に子会社化した㈱サンエーは、同事業にとって重要な役割を担い、当連結会計年度は黒字転換を果たしました。この結果、売上高は159億99百万円(前年同期比14.5%増)となり、営業利益は17億96百万円(前年同期比61.7%増)となりました。

[スポーツ・建設資材事業]

 好調な国内の建設投資を背景に、体育館等で使用される「タラフレックス」(弾性スポーツシート)の販売が増加し、遊歩道や鉄道施設で使用される「エコ&セーフティーエクステリア」(外部用タイル・ブロック)や橋梁用資材の販売も堅調、更に大型商業施設やチェーンストアで使用される「スーパー・マテリアルズ」(大判セラミックタイル)の販売も堅調に推移しました。また、2020年東京五輪に向け、新国立競技場の陸上競技用トラックに「モンドトラック」(全天候型ゴム製トラック)を施工し、各メディアに世界標準品としてその優位性や採用実績等が紹介され、今後、スポーツ施設資材を販売施工する上で布石を打つ重要な年となりました。これらの結果、売上高は114億59百万円(前年同期比15.3%増)となり、営業利益は10億54百万円(前年同期比60.6%増)となりました。

[その他事業]

 ダストコントロール用マットの売上が減少したものの、「MONTURA」(イタリア製スポーツアパレル)の販売強化により売上が増加したことから、売上高は7億95百万円(前年同期比7.6%増)となりました。利益面では

「MONTURA」販売店舗の出店先選別を行い、賃借料や広告宣伝費等、販売管理費抑制に努めましたが、固定費を吸収できなかったことから営業損失は1億21百万円(前年同期は1億72百万円の営業損失)となりました。

 以上のことからアジア事業全体では、売上高は282億54百万円(前年同期比14.6%増)となり、営業利益は27億29百万 円(前年同期比71.2%増)となりました。

 

◆北米事業

 年初の厳しい寒波の影響がありましたが、春先より農業用ホース等の販売が持ち直した他、飲料関連ホースや下水関連ホース等の販売が好調に推移しました。この結果、売上高は232億97百万円(前年同期比0.2%減)となりました。しかしながら利益面では、米中貿易摩擦により中国からの輸入商品価格が上昇した他、ロジスティックス費や社会保障費等の増加により、営業利益は14億9百万円(前年同期比12.5%減)となりました。

 

◆欧州事業

 前連結会計年度に続き、営業体制及び生産体制の立て直しを引き続き推進しております。このような状況下、

欧州及び南米市場で消防用ホースの販売が堅調に推移しましたが、北米向け輸出販売が減少しました。この結果、売上高は35億79百万円(前年同期比11.0%減)となりました。利益面では、新規生産設備導入により減価償却費が増加したこと、更に価格競争激化により原価率が上昇したことから営業損失は2億20百万円(前年同期は90百万円の営業損失)となりました。

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ5億円増加し、59億46百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、29億72百万円の増加(前年同期は4億76百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益31億16百万円等が主な要因であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、14億11百万円の減少(前年同期は18億10百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出16億59百万円等が主な要因であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、9億34百万円の減少(前年同期は16億43百万円の増加)となりました。これは短期借入金の純減額4億58百万円等が主な要因であります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

アジア事業

産業資材事業

3,300,114

153.6

北米事業

7,687,521

97.8

欧州事業

2,045,492

76.6

合計

13,033,127

102.7

(注)1 上記金額は製造原価によっております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

b.商品仕入実績

 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

アジア事業

産業資材事業

13,576,721

129.4

スポーツ・建設資材事業

△952,984

-

その他事業

350,550

97.7

北米事業

12,158,893

87.3

欧州事業

2,143,713

104.9

合計

27,276,894

82.9

(注)1 上記金額は実際仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

c.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

アジア事業

産業資材事業

828,588

104.1

217,844

75.5

スポーツ・建設資材事業

6,285,255

135.6

1,630,504

108.9

合計

7,113,844

131.0

1,848,348

103.5

(注)1 上記金額は連結子会社であるクリヤマ㈱の工事完成高(工事進行基準を適用しているものを含む)に係るものを表示しております。

2 製造子会社は、販売計画に基づく生産計画によって生産しており、受注生産は行っておりません。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

d.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

アジア事業

産業資材事業

15,999,141

114.5

スポーツ・建設資材事業

11,459,215

115.3

その他

795,882

107.6

北米事業

23,297,103

99.8

欧州事業

3,579,267

89.0

合計

55,130,609

106.0

(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2 販売実績の内、工事完成高(工事進行基準を適用しているものを含む)は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

金額(千円)

金額(千円)

アジア事業

産業資材事業

953,466

899,367

スポーツ・建設資材事業

4,769,118

6,151,745

3 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されており、その作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値及び収益、費用の報告数値について影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は過去の実績や状況に応じた合理的な見積り、判断及び仮定により継続的に検証し意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

②当事業年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

1)経営成績

① 売上高

 当連結会計年度における売上高は、551億30百万円(前年同期比6.0%増)となりました。売上高の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。

② 売上総利益

 当連結会計年度における売上総利益は、151億87百万円(前年同期比9.6%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高の増加によるものであります。

③ 販売費及び一般管理費

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、120億72百万円(前年同期比2.9%増)となりました。主な増加要因としましては、減価償却費や保険料の増加によるものであります。

④ 営業利益

 当連結会計年度における営業利益は、31億14百万円(前年同期比46.3%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高が増加したことによるものであります。

⑤ 経常利益

 当連結会計年度における経常利益は、31億75百万円(前年同期比15.5%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高が増加したことによるものであります。

⑥ 親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、31億16百万円(前年同期比24.2%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高が増加したことによるものであります。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、20億30百万円(前年同期比16.8%増)となりました。

 

2)財政状態

(資産)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて2.0%増加し、465億7百万円となりました。これは、主に受取手形及び売掛金が4億69百万円増加したこと等によるものであります。

(負債)

 負債合計は、前連結会計年度末に比べて3.0%減少し、241億52百万円となりました。これは、主に支払手形及び買掛金が11億33百万円減少したこと等によるものであります。

(純資産)

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べて8.1%増加し、223億55百万円となりました。これは、主に利益剰余金が16億16百万円増加したこと等によるものです。

 

3)流動性及び資金の源泉

① キャッシュ・フロー

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

② 資金需要

 当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。

 運転資金需要のうち主なものは商社として機能するための商品の仕入、製造子会社では製品を製造するための材料仕入、製造費、共通するものとして販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては、主に工場設立などによる建物や機械装置等固定資産購入によるものであります。

③ 財務政策

 当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、設備資金につきましては、設備資金計画に基づき調達計画を作成し、内部資金で不足する場合は、長期借入金等により調達を行っております。

 なお、海外子会社につきましては、運転資金、設備資金とも、直接邦銀現地法人等より調達を行っております。

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

 当社はグループ全体の発展に寄与する商品開発・技術開発のために、製造技術・製造機械のレベル向上、解析業務・評価試験の拡充等、日々研究を積み重ねております。

 研究開発体制は、国内においては主に㈱クリヤマ技術研究所、㈱サンエーが行い、海外においては、Accuflex Industrial Hose, Ltd.(カナダ)、Kuriyama Canada, Inc.、Piranha Hose Products, Inc.、Técnicas e Ingeniería de Protección, S.A.U.及びIndustrias Quilmes S.A.U.の製造子会社5社が主に行っております。

 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は345百万円であります。

各セグメント別の研究開発活動を示すと次のとおりであります。なお、その他事業にかかる研究開発費の記載は省略しております。

◆アジア事業

[産業資材事業]

 ゴム、プラスチック、新素材について材料の試験・研究及び新しい製品の開発、さらに製造技術の研究等新素材、新商品の開発及び既存製法の改良等を行っております。当連結会計年度においては、尿素SCRセンサー及び当該システム製品について、機能性向上のために設計・構造の改良を行いました。当連結会計年度における研究開発費の金額は231百万円であります。

[スポーツ・建設資材事業]

 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技場向け特別仕様のスーパーX(全天候型舗装材)の原料となるゴムの配合を改良し、より耐候性の高い製品実現に向けて開発を行ってまいりました。また、オリジナル商品であるブレイルタイルに関しましては、蓄光材料を使用した製品の改良を行い、安全面での機能性向上に取り組んでまいりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は28百万円であります。

◆北米事業

 北米市場の種々のホースに関して、独自性を持った競争力のある製品の開発を行うために、米国製造子会社(1社)とカナダ製造子会社(2社)がそれぞれの製造技術の融合を図りながら、環境の変化や用途の変更に対応した新製品の開発を推進しております。当連結会計年度においては、抗菌性クリアチュービング及びビール用バンドル等の開発・改良を進めてまいりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は59百万円であります。

◆欧州事業

 採掘用の大口径ポリウレタンホースや規格認証製品の開発、及び既存製品の改良に取り組んでまいりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は25百万円であります。