文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは80年の歴史で培った技術と信頼を基に、「顧客の信頼をもとに、たゆまなく発展する会社」の経営理念の実践によって、株主、顧客、地域社会、全従業員との良好な信頼関係を築き、環境、安全のコンセプトを守りながら社会的貢献に努めてまいります。
北米におきましては、ホースメーカーとして、研究、開発、製造、販売を含めた一体型の経営を推進してまいりました。また、北米全土の物流拠点の拡充により“ONE-STOP SHOPPING(一箇所で各種商品の調達可能)”、“SAME DAY DELIVERY(同日出荷)”を基本とし、顧客満足度の更なる向上に挑戦しております。欧州及び南米におきましては、ゴム製レイフラットホースの製造販売を行っており、北米事業との融合を図りながらグローバル展開を加速させてまいります。一方、日本国内では建機・農機メーカーのTier1サプライヤー、鉄道駅舎・商業施設やスポーツ施設の総合床材メーカー、スポーツアパレルの販売と多角的に事業を展開しており、高い品質と迅速な顧客対応能力を強みとしたメーカー機能を強化し、事業ポートフォリオの最適化を図り、安定した収益確保を実現してまいります。
また、当社グループは、地域社会に身近な幅広い分野の製品を取り扱っているため、持続可能な社会の実現を目指し、地球環境や人々の安全・安心を追求した製品の開発と拡販、ダイバーシティの推進、コーポレートガバナンス改革やSDGS「Sustainable Development Goals(持続的な開発目標)」及びESG「Environment(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(ガバナンス)」に関わる取組みを進めてまいります。特に、グローバル企業として経営成績を高め、経営を安定させるためにも、海外グループとの連携を深め、自然体でSDGS及びESGを推進出来るグローバルカンパニーを目指してまいります。
(2)目標とする経営指標
目標とする経営指標につきましては、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益を掲げております。通期(2022年12月期)の連結経営目標は、対米ドル為替レートを112円と想定し、売上高630億円、営業利益43億円、経常利益47億円及び親会社株主に帰属する当期純利益32億円としております。
なお、当連結会計年度の経営成績におきましては、各国でのワクチン接種が進展したことで先進国を中心に経済活動の正常化が進んだことで業績が改善したことから売上目標520億円に対し14.5%増の595億49百万円となり、営業利益は目標28億円に対し53.6%増の43億2百万円、経常利益は目標30億円に対し59.3%増の47億78百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は米国の連結子会社において米国中小企業向けの「給与保護プログラム(Paycheck Protection Program、通称PPP)」を活用した融資を受けておりましたが政府当局から当融資の債務を免除する通知を受けたことにより、5億14百万円を債務免除益として特別利益に計上したことで目標17億円に対し124.1%増の38億9百万円となりました。
(3)経営環境
今後の世界情勢は、新型コロナウイルス変異株の出現、世界的なサプライチェーンの混乱、エネルギー価格の高騰をはじめとしたインフレの長期化、中国経済の失速等の懸念があるものの、防疫措置と経済活動の正常化をバランスさせていくことで個人消費や生産活動が改善し、景気は緩やかに回復していくことが予想されます。我が国においても三回目のワクチン接種と治療薬の普及に合わせ、景気は緩やかに回復していくことが予想されます。
このような経済状況の中、アジア事業における産業資材事業は、世界各国の排ガス規制厳格化が進む中においても、建設機械・農業機械・トラック市場では高い動力性能が求められるディーゼルエンジンの採用が見込まれるため、尿素SCR用モジュール・タンクの需要が持続すると想定されます。当社といたしましては、引き続き日本の建機・農機のグローバルTier1サプライヤーの地位を確立すると共に、国内トラック市場への参入強化を図ることで一層の事業拡大を目指してまいります。また、新用途のセンサー開発にも積極的に取り組んでまいります。
スポーツ・建設資材事業は、気候変動による自然災害が増加する中で、防災拠点としての活用も考慮した体育館などの文教施設の改修需要が増加することを見込んでおります。当社といたしましては、インドア施設用床材「タラフレックス」(弾性スポーツシート)の受注活動に注力することで市場シェアを拡大してまいります。また、スタジアム・アリーナ改革をはじめとする再開発事業等の関連施設工事、鉄道を始めとしたインフラ整備等の建設需要が期待されることから、当社オリジナル商品である「スーパー・マテリアルズ」(大判セラミックタイル)や「エーストン」(ノンスリップタイル・点字タイル)を中心に受注活動を推進し、スポーツ施設や商業施設などの総合床材メーカーとしてのNo.1ブランドを目指してまいります。
その他事業の「MONTURA」(イタリア製スポーツアパレル)は、その国内認知度を高めるべく、トップアスリートとのスポンサー契約による広告宣伝活動で市場認知度を高めると共に、日本国内向けオリジナル商品の開発に注力することで、Eコマースと店舗販売の更なる拡大を図ってまいります。また、衛生環境への高まる要求に対応すべく、国内グループ会社間の連携によりダストコントロール事業の商品開発と提案強化に取り組んでまいります。
北米事業は、製販一体のグループネットワークによる迅速なサービスを軸にホース市場での更なるシェア拡大を図ると共に、新たな市場ニーズとして定着したDIY需要における住宅外壁塗装用の「ペイントスプレーホース」や、住宅屋外プール用の「Spaホース」等の生産設備を増強することで販売シェアを拡大してまいります。また、物流費や人件費の上昇に対応すべく、ロジスティクス最適化と適正な取引条件の設定により収益性向上に努めてまいります。
欧州・南米事業は、各種ホースの生産効率を改善することで消防機関向け、灌漑を含む農業分野向け市場への更なる深耕に注力してまいります。また、欧州地域にとどまらず、中東・南米・アフリカ・アジア地域の認証規格取得をはじめとした顧客ニーズに沿った商品開発を推進することで、新規顧客の獲得を目指してまいります。また、米国内における消防ホースのアセンブリ能力増強をはじめ、北米事業とのシナジー効果を加速させることで事業規模拡大に努めてまいります。
(4)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは下記をクリヤマグループグローバル戦略として掲げ、更なる成長と発展を目指しております。
1.日本の建機・農機のグローバルTier1サプライヤーとしての地位を確立する
2.産業用総合ホースメーカーとして品質と信頼のNO.1ブランドを目指す
3.現地生産・現地販売を推進し、各国の経済発展に貢献する
また、当社の社是に「企業の生命は、社員の成長と発展によって支えられる」を掲げており、「働き方改革」を経営戦略の1つとして捉えております。多様な働き方の実現やワークライフバランスの推進等により、生産性や品質の更なる向上を図り、「社員の豊かな生活を築き、家族ぐるみで愛される会社」を目指しております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループがさらに収益力向上、また企業体質の強化を図るためにも、下記の重点課題に対し、全力をあげて取り組んでまいります。
◆アジア事業
[産業資材事業]
① 建設機械、農業機械、トラック市場向けに排ガス規制関連商品(尿素水識別センサー及び尿素SCR用モジュール・タンク等)の開発及び販売強化
② 顧客のグローバル化に向けた海外現地調達力及び商品供給力強化
③ メーカーとしての品質のさらなる向上及び迅速な顧客対応能力強化
④ 各種センサーにおける次世代新商品の研究・開発強化
[スポーツ・建設資材事業]
① 大型商業施設向けにオリジナルブランド商品である「スーパー・マテリアルズ」(大判セラミックタイル)等の受注活動強化
② バリアフリー、安全、都市景観等をキーワードとして鉄道施設、遊歩道及び歩道橋、駅前広場等向けに 「エーストン」(ノンスリップタイル・点字タイル)等のオリジナルブランド商品の販売強化
③ 体育館等の文教施設等向けインドア施設用床材「タラフレックス」の新規及び改修物件受注強化
④ ポストコロナの行動変容に伴う建設投資需要の取込強化
⑤ 中国の関連会社及び協力会社との連携強化による、高品質且つ安定した供給体制による優位性確保
[その他事業]
①「MONTURA」(イタリア製スポーツアパレル)の広告宣伝(テレビCM等)による国内認知度向上と販売強化
② 国内グループ会社連携によるダストコントロール関連事業の商品販売、提案強化
◆北米事業
① 製販一体による迅速なサービスと変化する需要に対応した適切な在庫保有によるホース市場でのシェア拡大
② 巣ごもり需要、DIY需要の取り込み強化
③ ロジスティクスの最適化による管理体制の進化
④ 欧州・南米事業とのシナジー効果によるグローバル展開の加速
⑤ 研究開発の促進に資する人材拡充
◆欧州・南米事業
① 営業管理体制の再構築及び販売網の整備による売上拡大
② 生産効率の更なる向上による収益力強化
③ 欧州域内及び北米、南米地域における新規顧客開拓
④ 商品ラインナップ拡充に向けた開発強化
⑤ 販売及び技術面における北米事業とのシナジーの最大化
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1 販売価格
当社グループが取り扱う製品及び商品は多岐に亘りますが、顧客からの値下げ要請、価格競争の激化、景気低迷による需要の減少等により、販売価格が全般的に低下傾向にあります。特に北米及び欧州・南米事業において、中国や韓国等のアジア諸国から安価な製品が多量に流入し、製品の一部においてアジア製品との価格競争を余儀なくされています。現在のところ、中国製品への関税措置による影響や、品質上の理由からアジア製品と直接に競合する範囲は限られますが、今後、アジア製品の品質向上により競争が激化する可能性があります。
当該リスクの対応策につきましては、製造子会社と販売子会社連携の下、製品の付加価値と品質の向上、納期短縮に加え、販売先とのコミュニケーションを強化することで、当社製品の優位性を市場に周知することにより、販売先からの信頼を高めるように努めております。
2 公共投資の動向
当社グループは、スポーツ・建設資材事業において、道路橋梁用資材、港湾土木用資材、建築用資材、都市景観用資材、室内用スポーツ施設資材、屋外用スポーツ施設資材等を取り扱っております。これらの商品を用途別にみると道路・土木等の公共投資向け販売が5割程度を占めるため、公共投資の動向が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応策につきましては、「スーパー・マテリアルズ」(大判セラミックタイル)等のオリジナル商品の民間商業施設向け販売の拡大に努め、公共投資の受注減少リスクに備えております。
3 原材料価格
当社グループが製造する樹脂ホースの主要原材料であるレジンの価格は、原油価格の変動により影響を受けます。当社グループは原材料の調達にあたり、安定調達に十分配慮したうえで、経済環境や市況等を検討しながら仕入先との価格交渉を行い、また、年間ベースでの大量・一括契約を行うことでコスト削減に努めております。しかしながら、レジン等の原材料の価格変動が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、生産性の改善や販売先への価格転嫁等により、原材料コストの上昇による経営成績への影響低減を図りますが、かかる対策が期待どおりの効果を生む保証はありません。
4 在庫の必要性
当社グループは、品揃えを充実させ、適時に供給を果たすために顧客からの注文に先行して製造又は仕入を行い、一定の在庫水準を維持する必要があります。このため、当社グループが商品の需要予測を誤った場合、在庫不足による販売機会の喪失、過剰在庫の処分のための値引き販売、場合によっては商品評価損又は商品廃棄損の計上を余儀なくされ、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。
当該リスクの対応策につきましては、当社グループでは顧客からの購買情報、増減産、生産終了、設計変更等の情報を適時に入手し、製造子会社や協力会社にも展開した上で、適正な在庫を維持できるよう、手配及び在庫管理体制の強化に努めております。
5 物流体制
連結子会社のクリヤマ㈱は、物流サービスにおいて外部物流会社との3PL契約を結んでおり、在庫・物流機能を集約することで配送を効率化していますが、当該物流センターが災害その他の理由により操業不能に陥った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、海外拠点において、当社グループは、迅速な出荷を目指し、契約している配送会社を通じて商品を直送するほか、荷姿や物量により最適な運送手段を利用することで、きめ細かな配送サービスを実施しております。かかる配送体制は競合企業との差別化要因となる一方、海外拠点の物流コストを増加させる可能性があります。
当該リスクの対応策につきましては、国内の外部物流会社はその危機管理として「事業継続計画(BCP)」を策定し、自然災害等のリスクの最小化に努めております。また、海外拠点においては、配送会社との間で価格交渉を行い、物流コストの適正化に努めております。
6 海外事業の重要性
当社グループでは、北米、欧州及び中南米地域で製造したゴム・樹脂・金属製の産業用ホース等の殆どを同地域で販売しております。当連結会計年度において、海外売上高は当社グループの60.5%を占めますが、海外売上高の殆どは北米地域におけるものであり、営業利益も集中しております。当社グループでは今後も海外展開を積極的に行う方針であり、為替変動のほか、進出先各地域の景気・消費等経済動向、政治・社会情勢の変化及び法的規制や慣習等に起因する予測不能な事態の発生が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの国内顧客の一部が、海外地域に生産拠点の移転を進めております。かかる顧客に対して当社グループは主に日本からの輸出で対応しておりますが、顧客のコスト削減ニーズが強いため、今後、現地供給体制の整備、優良な協力会社の確保と仕入れコストの低下が順調に進まない場合等には、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。
7 販売経路
当社海外グループの多くの製品及び商品は、現地の販売代理店を経由して顧客に販売されています。当社グループは特定の販売代理店に対する著しい依存はありませんが、販売代理店は競合商品も取り扱っているため、購買政策の変更が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応策として当社グループは現地生産、現地販売を基本方針とし価格競争力向上に努めております。製造子会社と販売子会社連携の下、販売価格の妥当性検証、製品の付加価値及び品質向上、更に納期短縮に努め、市場優位性を確保することで販売代理店からの信頼を高めるようにしております。
8 為替変動の影響
連結財務諸表作成のために、現地通貨建ての財務諸表は円換算されます。このため、為替相場の変動は、現地通貨における価値に変動がなかったとしても、連結財務諸表ベースでは経営成績と財政状態に影響を与える可能性があります。また、当グループが原材料及び商品を調達している国外との取引は、為替変動の影響を受ける可能性があることから、当グループでは、為替変動リスクを回避する為に為替予約取引を行っておりますが、中長期的な為替変動は、経営成績と財政状態に影響を与える可能性があります。
9 法的規制
連結子会社のクリヤマ㈱は、商品によっては販売にとどまらず設置・施工まで実施しているため、建築基準法及び建設業法等の規制を受けております。グループ各社が、万が一、何らかの事由により国土交通省その他の監督官庁から行政処分等を受けた場合、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。主な許認可、免許及び登録の状況は下表の通りであります。
当該リスクの対応策につきましては、各種業界団体から必要な情報を的確に収集するとともに、グループ経営会議を通じて、当社グループ内で定期的に想定される経営上のリスクの洗い出しとその評価・対応について協議しております。
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取得年月 |
許認可等の名称 |
取得・登録者名 |
許認可等の内容 |
有効期限 |
|
2017年6月 |
特定建設業 (許可) |
クリヤマ㈱ |
国土交通大臣許可(特-29) 第24558号 建築工事業 土木工事業 |
2017年6月19日から 2022年6月18日迄。 以後5年ごとに更新 |
|
同上 |
一般建設業 (許可) |
同上 |
国土交通大臣許可(般-29) 第24558号 左官工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、防水工事業、大工工事業、石工事業、舗装工事業、内装仕上工事業、とび・土工工事業、鋼構造物工事業、塗装工事業、屋根工事業、板金工事業 |
同上 |
|
2017年7月 |
同上 |
同上 |
国土交通大臣許可(般-29) 第24558号 電気工事業 |
2017年7月18日から 2022年7月17日迄。 以後5年ごとに更新 |
10 会計制度・税制等の変更
当社グループが予期しない会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社グループの経営成績や財政状態が悪影響を受ける可能性があります。また、税務申告における各国税務当局との見解の相違により、当社グループに予想以上の税負担が生じる可能性があります。
当該リスクの対応策につきましては、外部機関が主催するセミナーへの参加や専門書の定期購読などによる情報収集を行うとともに、社外専門家の助言を受けております。
11 自然災害・疫病等について
当社グループはグローバルで事業活動を推進しております。この結果、想定外の自然災害、政治経済状況の変化、
感染症・伝染病等の流行、法律・規制の変更、テロ・戦争・その他社会情勢の混乱などが、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
当該リスクの対応策につきましては、その危機管理として「事業継続計画(BCP)」の策定を進めており、そのリスクの最小化に努めております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大による停滞状況から、各国でのワクチン接種をはじめとした対策により中国や欧米諸国を中心に経済活動の正常化が進んだことで、景気は緩やかに回復いたしました。我が国においても緊急事態宣言の発出と解除が繰り返された中、新規感染者数の増減に合わせた対策が講じられたことにより景気持ち直しの動きが見られました。
当社グループは、コロナ禍におけるサプライチェーンの混乱や原油をはじめとしたエネルギー価格の高騰が続く環境下において、感染症に対する防疫措置を徹底しつつ、顧客要求への機動的な対応を継続したことで、アジア事業、北米事業、欧州・南米事業共に増収増益となりました。
これらの結果、当社グループの連結売上高は595億49百万円(前年同期比19.2%増)、営業利益は43億2百万円(前年同期比48.4%増)、経常利益は47億78百万円(前年同期比43.9%増)となりました。また、米国の連結子会社において中小企業向けの「給与保護プログラム(Paycheck Protection Program、通称PPP)」を活用した融資を受けておりましたが、政府当局から当融資の債務を免除する通知を受けたことにより、5億14百万円を債務免除益として特別利益に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は38億9百万円(前年同期比163.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次の通りであります。なお、当連結会計年度より、「欧州事業」のセグメント名称を「欧州・南米事業」に変更しております。セグメント名称変更によりセグメント情報へ与える影響はありません。
◆アジア事業
[産業資材事業]
国内の建機・農機メーカー各社における生産台数が年間を通じて高水準となり、環境問題に対応するための需要も旺盛であったため、尿素SCR用モジュール・タンクの販売が好調に推移いたしました。また、中国では政府による公共投資が下期にかけて鈍化しつつも、現地建機メーカーの生産台数は高止まりの状態で推移し、当社の販売も高水準となりました。これらの結果、売上高は177億7百万円(前年同期比17.5%増)、営業利益は27億82百万円(前年同期比30.7%増)となりました。
[スポーツ・建設資材事業]
防災拠点としての活用も考慮した体育館などの文教施設にて改修、新設物件の受注が順調なことからインドア施設用床材「タラフレックス」(弾性スポーツシート)の販売が堅調に推移しました。また、東京五輪などの国際イベント需要への対応により、陸上競技用トラック「モンドトラック」(全天候型ゴム製トラック)の販売が増加しました。一方で、民間の設備投資が引き続き低調であることから鉄道駅舎向け「エーストン」(ノンスリップタイル・点字タイル)、大型ショッピングモールをはじめとする各種商業施設向け「スーパー・マテリアルズ」(大判セラミックタイル)の販売が減少しました。これらの結果、売上高は94億70百万円(前年同期比5.7%減)となり、営業利益は4億76百万円(前年同期比46.1%減)となりました。
[その他事業]
イタリア製スポーツアパレル「MONTURA」は、Web広告の拡充からEコマースでの新規会員の獲得により、オンライン販売が増加しました。また、行動制限の緩和に合わせた販促活動により、実店舗における販売が伸長したことで、売上高は6億33百万円(前年同期比7.3%増)となりましたが、営業費用を吸収するに至らず、営業損失は95百万円(前年同期は1億45百万円の営業損失)となりました。
以上のことから、アジア事業全体の売上高は278億11百万円(前年同期比8.2%増)となり、営業利益は31億63百万円(前年同期比10.3%増)となりました。
◆北米事業
ワクチン接種に加え、大規模な経済対策により米国における経済活動が活発化し、外食産業での積極的な設備投資が続いたことで、飲料用ホースの販売が増加しました。公共事業、製造業、農業分野においても需要が持ち直したため各種産業用ホース・継手の販売が増加しました。また、コロナ禍で拡大したDIY需要、巣ごもり需要が新たな市場として定着したことに合わせて、住宅外壁塗装用の「ペイントスプレーホース」製造ラインを増設したことが増収増益に寄与しました。この他に為替相場が円安基調で推移したことも追い風となり、売上高は275億71百万円(前年同期比28.8%増)となりました。また、原材料やロジスティクスコストの上昇に対して、段階的な価格改定と生産効率の改善に注力したことで営業利益は18億58百万円(前年同期比63.0%増)となりました。
◆欧州・南米事業
域内横断的な行動制限の緩和に伴い、経済の正常化が進んだことでスペインとアルゼンチンの製造販売子会社にて消防機関向け消防用ホース・ノズル、灌漑を含む農業分野向けレイフラットホースの販売が増加しました。これらの結果、売上高は41億66百万円(前年同期比47.1%増)となりました。また、2020年度12月期に実施した減損処理およびスペイン製造販売子会社の固定費削減により収益性も改善されたことから、営業利益は3億27百万円(前年同期は2億13百万円の営業損失)となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べて13.7%増加し、522億22百万円となりました。これは商品及び製品が16億67百万円増加した他、受取手形及び売掛金が19億6百万円増加したこと等によるものです。
(負債)
負債合計は前連結会計年度末と比べて3.0%増加し、239億17百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が18億68百万円増加したことによるものです。
(純資産)
純資産合計は前連結会計年度末に比べて24.6%増加し、283億5百万円となりました。これは利益剰余金が35億68百万円増加した他、為替換算調整勘定が19億円増加したことによるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ89百万円減少し、72億20百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、32億21百万円の増加(前年同期は45億7百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益52億58百万円、たな卸資産の増加額17億36百万円等が主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、12億10百万円の減少(前年同期は20億40百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出10億92百万円等が主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、26億20百万円の減少(前年同期は10億41百万円の減少)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出27億46百万円等が要因であります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
||
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
||
|
アジア事業 |
産業資材事業 |
4,258,130 |
126.4 |
|
北米事業 |
9,095,216 |
134.6 |
|
|
欧州・南米事業 |
2,539,545 |
116.1 |
|
|
合計 |
15,892,892 |
129.1 |
|
(注)1 上記金額は製造原価によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
||
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
||
|
アジア事業 |
産業資材事業 |
16,148,931 |
127.8 |
|
スポーツ・建設資材事業 |
4,853,504 |
92.1 |
|
|
その他事業 |
246,247 |
95.9 |
|
|
北米事業 |
15,316,233 |
140.5 |
|
|
欧州・南米事業 |
2,457,308 |
128.9 |
|
|
合計 |
39,022,225 |
126.0 |
|
(注)1 上記金額は実際仕入価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
c.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
||||
|
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
||
|
アジア事業 |
産業資材事業 |
764,782 |
94.5 |
296,689 |
151.7 |
|
スポーツ・建設資材事業 |
4,211,196 |
90.4 |
1,450,210 |
93.4 |
|
|
合計 |
4,975,978 |
91.0 |
1,746,899 |
99.9 |
|
(注)1 上記金額は連結子会社であるクリヤマ㈱の工事完成高(工事進行基準を適用しているものを含む)に係るものを表示しております。
2 製造子会社は、販売計画に基づく生産計画によって生産しており、受注生産は行っておりません。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
||
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
||
|
アジア事業 |
産業資材事業 |
17,707,776 |
117.5 |
|
スポーツ・建設資材事業 |
9,470,034 |
94.3 |
|
|
その他 |
633,636 |
107.3 |
|
|
北米事業 |
27,571,671 |
128.8 |
|
|
欧州・南米事業 |
4,166,143 |
147.1 |
|
|
合計 |
59,549,262 |
119.2 |
|
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 販売実績の内、工事完成高(工事進行基準を適用しているものを含む)は以下のとおりであります。
|
|
前連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
|
|
金額(千円) |
金額(千円) |
||
|
アジア事業 |
産業資材事業 |
831,916 |
663,671 |
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スポーツ・建設資材事業 |
4,735,024 |
4,313,445 |
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3 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)経営成績
① 売上高
当連結会計年度における売上高は、595億49百万円(前年同期比19.2%増)となりました。売上高の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照下さい。
② 売上総利益
当連結会計年度における売上総利益は、172億55百万円(前年同期比20.0%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高の増加によるものであります。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、129億53百万円(前年同期比12.9%増)となりました。主な
増加要因としましては、運賃荷造費や給与手当の増加によるものであります。
④ 営業利益
当連結会計年度における営業利益は、43億2百万円(前年同期比48.4%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高が増加したことによるものであります。
⑤ 経常利益
当連結会計年度における経常利益は、47億78百万円(前年同期比43.9%増)となりました。主な増加要因としましては売上高が増加した他、持分法による投資利益が増加したことによるものであります。
⑥ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、52億58百万円(前年同期比133.1%増)となりました。主な増加要因としましては、債務免除益を計上したことによるものであります。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、38億9百万円(前年同期比163.7%増)となりました。
2)財政状態
当連結会計年度における財政状態の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
3)流動性及び資金の源泉
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
② 資金需要
当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。
運転資金需要のうち主なものは商社として機能するための商品の仕入、製造子会社では製品を製造するための材料仕入、製造費、共通するものとして販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては、主に工場設立などによる建物や機械装置等固定資産購入によるものであります。
③ 財務政策
当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、設備資金につきましては、設備資金計画に基づき調達計画を作成し、内部資金で不足する場合は、長期借入金等により調達を行っております。
なお、海外子会社につきましては、運転資金、設備資金とも、直接邦銀現地法人等より調達を行っております。
4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されており、その作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値及び収益、費用の報告数値について影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は過去の実績や状況に応じた合理的な見積り、判断及び仮定により継続的に検証し意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。なお、新型コロナウイルス感染症の影響を含めた重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
該当事項はありません。
当社はグループ全体の発展に寄与する商品開発・技術開発のために、製造技術・製造機械のレベル向上、解析業務・評価試験の拡充等、日々研究を積み重ねております。
研究開発体制は、国内においては主に㈱クリヤマ技術研究所、㈱サンエーが行い、海外においては、Accuflex Industrial Hose, Ltd.(カナダ)、Kuriyama Canada, Inc.(カナダ)、Piranha Hose Products, Inc.(米国)、Técnicas e Ingeniería de Protección, S.A.U.(スペイン)及びIndustrias Quilmes S.A.U.(アルゼンチン)の製造子会社5社が主に行っております。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は
各セグメント別の研究開発活動を示すと次のとおりであります。なお、その他事業にかかる研究開発費の記載は省略しております。
◆アジア事業
[産業資材事業]
ゴム、プラスチック、新素材について材料の試験・研究及び新しい製品の開発、さらに製造技術の研究等新素材、新商品の開発及び既存製法の改良等を行っております。当連結会計年度においては、尿素SCRセンサーについて、機能性向上のために材質及び設計の改良を図った他、薄膜技術を応用することで新分野のセンサー開発に取り組んでおります。当連結会計年度における研究開発費の金額は
[スポーツ・建設資材事業]
橋梁工事等でモルタルの漏れを防止するために使用されるモルトメールについて製品改良を行ってまいりました。
また、「モンドトラック」(全天候型ゴム製トラック)は対候性の高い製品実現に向けて開発を行ってまいりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は
◆北米事業
北米市場の種々のホースに関して、独自性を持った競争力のある製品の開発を行うために、米国製造子会社(1社)とカナダ製造子会社(2社)がそれぞれの製造技術の融合を図りながら、環境の変化や用途の変更に対応した新製品の開発を推進しております。当連結会計年度においては、米国製造子会社が引き続き水圧・油圧用をはじめとした各種高圧樹脂ホースの改良に努めた他、主に建設業界で使用されるコーティング用など複雑な構造を要求されるホースの研究に注力しました。また、カナダ製造子会社は、ホース着色のために使用する顔料の開発製造を行い、本格的に内製化を推し進めた他、従来リサイクルが出来なかった一部ホースの原材料においてリサイクルにより地球環境保護の貢献に努め、原材料が高騰する中で原価低減に取り組んでまいりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は
◆欧州・南米事業
スペイン製造子会社では、ホース改良に向け、耐薬品性と耐摩耗性の両方の特性を有する材料開発に努めると共に採掘用の大口径ポリウレタンホース開発に取り組んでまいりました。またスペイン製造子会社及びアルゼンチン製造子会社共に販路を拡大すべく、国内外の各種団体の規格認証の取得に努めてまいりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は