第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、経営理念を「我々は信用を第一とし、情報の具現化によって、相互の利益を追求する」と定め、自らの意思で情報を具体的なビジネスへと形にし、今までにないマーケットを創出することを目指しています。

当社グループが運営するBESS事業においては、『「住む」より「楽しむ」』をブランドスローガンに、ログハウスなど自然材をふんだんに使った個性的な木の家の提供を通じて、「ユーザー・ハピネス」の実現を目指します。家がモノとして完成した際の満足=カスタマー・サティスファクションよりも、ユーザーが暮らしてからの満足=“楽しい暮らし”を大切にし、日本人の暮らし文化の「明日」を造っていきます。

 

(2)経営環境

わが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染対策と社会経済活動の両立を進める中、業種等により所得や雇用環境改善等の景気持ち直しの動きも見られる一方、足元ではロシアによるウクライナ侵攻により、世界経済は不安定かつ先行きの不透明感がいっそう強まっております。

住宅市場においては、コロナ禍での生活様式の変化を背景に、グリーン住宅ポイント制度やこどもみらい住宅支援事業、住宅ローン減税延長等の住宅取得支援策が消費を後押しする形で新設住宅着工数は増加し、2021年4月~2022年3月の新設住宅着工数は前年同期比6.7%増、うち新設戸建持家木造住宅着工数は同6.7%増となりました。

しかし、ログハウスを主力事業とし、無垢の木材を多用する当社にとって、欧米や中国における木材需要の増加に端を発した木材供給不足や相場上昇(ウッドショック)による急激な資材の高騰は当期収益を大きく圧迫する要因となりました。

 

(3)経営戦略等

当社は、この厳しい環境下における黒字確保を至上命題と捉え、まず感性に訴えるマーケティング活動に磨きをかけ、いわゆる口コミ効果も最大限に活かして潜在客のLOGWAY来場を促進します。BESS事業の利益を圧迫する部材コスト高に対しましては、その影響を柔軟に吸収すべく、原価管理方式を見直すとともに、木材の価値(経年価値等)の再訴求を前提とした販売価格の適時改定や、契約~着工の期間短縮などの施策により、収益構造の立て直しを急ぎ進めてまいります。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するために客観的な指標等

当社グループでは、新中期3ヵ年計画における最終年度の2023年度に連結売上高200億円、連結営業利益率5%の達成を目標に掲げておりますが、現状の厳しい事業環境を踏まえると、同修正目標に対し、遺憾ながら未達で着地する見通しとなっております。そのほか、成長性、収益性(営業効率)の観点から、売上高の先行指標としてBESS LOGWAY数、全国LOGWAYにおける新規来場件数及びLOGWAYクラブ入会者数、契約(受注)高及び件数、また、資本効率及び株主価値創造の尺度としてROE(自己資本当期純利益率)、加えてDOE(純資産配当率)を重要な経営指標と認識しております。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上課題

① 中期経営計画における事業戦略

イ 「LOGWAY戦略のベストサイクル追求」

「LOGWAY戦略」を更に加速させ、BESSファンと共に、「ユーザー・ハピネス」を拡散させていきます。「LOGWAY戦略」成功の決め手は、LOGWAYコーチャー(BESSの暮らしの伝道師、すでにBESSでの暮らしを楽しんでいる先輩ユーザー)の活動とLOGWAYクラブ会員(会費制BESSファンクラブ、建設時期は未定でも、いつかはBESSの家に暮らす選択をすると意思表明された方)の会員数です。

LOGWAYクラブ会員数については、コロナ禍でLOGWAYへの新規来場者数が減少しているにもかかわらず、当連結会計年度末における未契約のクラブ入会者数が1,134組(前年同期比20.3%増)と順調に増加しております。この会員数が将来の成約にスムーズに繋がるフローを確立させ、安定的に売上計上を確保できるよう引き続き取組んでまいります。

 

また、LOGWAYコーチャーについては、すでに2,000組超のコーチャーに活動いただいておりますが、この中期計画においては、コーチャーの活動を更に盛り上げ、クラブ会員の増加へと繋げ、BESSの暮らしをより広く世の中に伝えていくとともに、こうしたファン同士の繋がりを通じて、クラブ会員へのサービスの充実を図ってまいります。さらに、ユーザーとの関係を強化し、コーチャーになっていただけるユーザーを拡げていきます。これらにより、「BESSファンづくりサイクル」をより効率的に循環させていきます。

 

ロ 「『梺ぐらし』の本格化~地方を真の主役に」

自然を身近に感じながら、おおらかに。そんなメッセージを込めた新しい暮らし方「梺ぐらし」を先の中期計画で創出し、直販部門で着実に成功実績を積み上げながら、今後はその開発・供給エリアを首都圏から全国の地方都市へと拡大していく予定です。

この中期計画では、地方の良さを活かした「梺ぐらし」を更に本格化させ、開発案件数の拡大を図るとともに、住替え・移住・再販等、BESS元来の強みが発揮できる企画も推進します。また、全国展開するBESSグループの強みを活かし、地区販社での企画・開発も推進します。

 

ハ 「ブランドパートナー型フランチャイズ制度の確立」

先の中期計画においても取り組んできたBESS事業の「価値観の統一」を更に進め、ブランド価値を共有するファンづくりパートナー関係を強化していきます。

また、元販社の一部から拠点を引き継いだBP社については、本部による経営指導強化を通じて拠点ごとの収益性を高めており、営業損益の黒字化転換を果たしております。今後も引き続き経営強化を図りながら、BESSブランドを担ぐパートナーとしての独立、のれん分けの道筋を作っていきます。

 

ニ 「長寿企業を目指す収益構造改革」

先の中期計画においては、ブランド力が収益性に結びつかず課題が残りました。また、昨今では、新型コロナウイルス感染症拡大をはじめ自然災害発生などによる外部環境の急激な変化が、企業業績に多大な影響を及ぼすことが少なくありません。長寿企業を目指すためにはそうした外部要因による業績影響への耐性を高めていくことが必須であり、そのためにも収益性の高い筋肉質な企業体質にすべく継続的に取組んでまいります。この中期計画においては、受注平準化と着工/引渡平準化、ログ構法における施工・収益力改善、生産・物流コスト削減等に、BESS本部・地区販社一体となった組織力で取り組むことにより、収益性の向上を目指していきます。

 

② 新型コロナウイルス感染症への対応

当社は社員の安全確保のため、リモートワーク・WEB会議を活用した在宅勤務を導入し、また、出社する場合は、外出前の検温、マスクの着用、手指の消毒、換気・相互の離隔による「3密」防止を実施し感染防止に努めております。BESS事業に従事する全国拠点スタッフにおきましても同様の防止策を徹底しております。施工現場におきましては、毎朝の検温と異常時の報告、手洗い・うがいの徹底、マスクの着用、十分な換気、密集を避ける工程管理等により、感染防止を徹底した上で工事を実施しております。

全国の営業拠点「LOGWAY」の運営におきましては、必要なお客様への「予約制」にて運営し、お客様の安全を確保しながら商談を進めております。また、BESS単独で運営するLOGWAYならではの営業活動として、モデルハウスでの「貸切り暮らし体験」をお勧めしております。また、お客様との個別商談をはじめ各種セミナー等のイベントについてもWEBを最大限に活用しながら3密を避けるよう努めてまいります。当面は、新規来場客の減少など営業活動への影響は避けられない見通しですが、このように、十分な対策を施していることをご理解いただきつつ、これまで築き上げてきたBESS事業の特長を活かして運営していくことで、この未曽有の難局に対処してまいります。

工事進捗におきましては、資材調達や公的手続き、お客様との打合せの進捗の遅延等により、売上計上が遅れるケースが想定されます。特に、コロナ禍でグローバルな需給バランスが大きく変化したことなどによる木材の調達難及び急激な資材価格高騰(ウッドショック)が生じているため、仕入購買先の複数化や部材の汎用化等、対応樹種の拡大によるサプライチェーンの強化等を通じて対策を講じてまいります。

 

③ 財務戦略

イ 「財務の健全性確保」

当社グループは、積極的な事業拡大を財務面から支えるために、複数の金融機関との間でシンジケーション方式による金銭消費貸借契約を締結し、資金調達の機動性及び効率性を高めておりますが、当連結会計年度末において、当該契約に付されている財務制限条項に抵触しています。各金融機関から期限の利益喪失についての権利行使を行わない旨の合意を得ていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は存在していないものの、こうした状況の速やかな解消を目指してまいります。

木材供給不足や相場上昇(ウッドショック)による急激な資材の高騰による収益圧迫要因は長期に及んでおり、依然警戒が必要な状況にあることから、当社グループの財務の健全性を確保するために、既存取引金融機関との連携をこれまで以上に密にしながら新規の資金調達等に継続的に取り組み、手元流動性資金の残高維持(月商の3ヵ月分以上)に努めてまいります。

 

ロ 「資本効率の向上」

当社は、地区販社とのパートナーシップ(フランチャイズシステム)により、本部(当社)の陣容拡大を抑えながら売上成長を可能にする高効率の収益構造を目指しております。これにより、事業成長局面でも最小限の設備投資・在庫でフリーキャッシュ・フローを増大させるビジネスモデルを確立しています。

金融機関からの資金調達により経営環境の変化に対して機動的かつ柔軟に対応しつつ、販社の営業拠点拡大等による少資本型事業のメリットを最大限に活かして更なる資本効率の向上を目指し、株主資本比率の改善及び財務体質強化を図ってまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあると考えております。ただし、これらは当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

1.外部環境に起因するリスク

(1)経済環境、金利動向、住宅関連税制等

 当社グループの主たる顧客は一般個人であることから、雇用情勢、地価の推移、金利の動向、住宅関連税制の変更、自然災害ならびに疫病の発生・蔓延等による個人消費低下の影響を受ける可能性があります。開業当初、当社の商品は経済的に比較的余裕のある層を対象とした別荘が主であり、このような影響を受けにくい面がありましたが、近年、自宅用途の比率が90%以上を占めており、消費動向と極めて密接な繋がりがあります。

(2)自然災害の発生

 地震や台風などの自然災害の発生により、当社の施工物件、LOGWAY設備等への直接的な被害のほか、建設材料・資材の調達先企業における被害により部資材の調達等への支障が生じた場合など、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(3)原材料、資材等の調達

 調達先において、異常気象による被害、社会不安(テロ、戦争、伝染病等)により調達が困難になった場合や、当社の主要構造部材である木材ほか建設資材等の急激な価格高騰や為替相場の変動などの局面等で仕入価格が上昇した場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(4)輸入取引に関するリスク

 当社グループは、住宅部材の一部をフィンランド等から直接輸入しているため、これに伴い以下のようなリスクが存在しています。

① 為替変動リスク

 欧州から部資材を直接買い付けする際に、ユーロ建て決済(年間2百万ユーロ強)を行っており、為替変動による業績への影響の可能性があります。これに対して、為替予約等のリスクヘッジ策を講じているため、期中の為替変動に伴う業績への影響は比較的軽微ですが、対ユーロの円安傾向が長期化する場合や、期末の急激な為替変動が生じた場合などには、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

② 海上輸送に伴うリスク

 欧州からの部資材の輸送を、主に海上輸送に依存しているため、テロや地域紛争、国際関係の悪化による治安、情勢不安などによる運航リスク、原油価格の高騰などによる輸送コストの上昇、コンテナ需給の逼迫による輸送遅延などのリスクがあり、これらの事象が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(5)法的規制等

 当社グループは住宅事業を営んでおり、日本国内において建築基準法、住宅品質確保促進法、建築物省エネ法その他多数の法令により、規制を受けています。今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

① 建築基準法

 当社グループの商品には、外壁に天然木を使用しているために、各地域の防火規制により建設可能地域が限定されているものがあります。これまでの技術開発により、BESS商品ラインナップ5シリーズについて、既に準防火地域での建設が可能になっておりますが、今後の規制の動向によって影響を受ける可能性があります。

② 住宅品質確保促進法

 住宅品質確保促進法により、住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵に対する補修等が10年間義務付けられていますが、当社は独自の「BESS安心総合保証制度」を設け、住宅瑕疵担保責任保険法人を通して、5年ごとに定期点検及び必要な修補、保証更新の手続きを行うことで、最大60年間の瑕疵保証を供与しています。そのため、同業他社に比してその度合いは相当に低減されるものの、当社グループの引渡件数の増加に伴ってクレーム件数や保証工事が増加した場合、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、顧客に引渡した商品に重大な瑕疵があるとされた場合には、それが当社グループの責によるか否かを問わず、また、実際の瑕疵の有無によらず、当社グループの評判が低下し、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

③ 営業登録等

 当社グループは、住宅事業を営むに際し、建築士法に基づく建築士事務所登録、建設業法に基づく建設業許可及び宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業免許を取得し、各法令の規定に基づいて業務を遂行しており、それぞれの登録等において届出が必要な資格を有する者は当社内に複数在籍しております。当社グループでは、これらの登録等の諸条件や各法令の遵守に努めており、現状においては、これらの登録等が取消しとなる事由は認識しておりません。しかしながら、万一法令違反等によって登録等が取消された場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(6)新型コロナウイルス等の感染症の拡大によるリスク

 当社グループの従業員及びBESS事業に従事する全国拠点スタッフに新型コロナウィルスをはじめとする感染症が発生又は蔓延した場合、一時的な営業活動の自粛などにより、当社グループの経営成績、財務状況等に影響を与える可能性があります。

 当社グループではこれらのリスクに対応するため、予防や拡大防止に対して適切な管理体制を構築しております。特に、今般のコロナウイルスの感染拡大に伴い、当社グループでは、リモートワーク・WEB会議を活用した在宅勤務を導入し、また、出社する場合は、外出前の検温、マスクの着用、手指の消毒、換気・相互の離隔による「3密」防止を実施し感染防止に努めております。BESS事業に従事する全国拠点スタッフにおきましても同様の防止策を徹底しております。施工現場におきましては、毎朝の検温と異常時の報告、手洗い・うがいの徹底、マスクの着用、十分な換気、密集を避ける工程管理等により、感染防止を徹底した上で工事を実施しております。

 

2.当社グループ事業独自のリスク

(1)BESS事業への依存

 当社グループは、ブランド名称「BESS」を使用し、ログハウスに代表される自然材(無垢材)を多用した住宅の販売及び施工事業(BESS事業)を展開しております。現在、当社グループにおいては、BESS事業に経営資源のほとんどを投入しており、BESS事業に依存しております。BESS事業は、「こころを遊ばせる暮らしを求めるユーザー」に対して、その道具としてふさわしい「自然派個性住宅」を商品として提供するビジネスです。当社グループといたしましては、その事業コンセプトは流行に左右されない普遍性があると考えており、今後も主力事業として販売等の拡大を図っていく方針であります。しかしながら、一般住宅との競合や市場環境の急激な変化等、不測の事態が生じ、販売拡大に支障を来たした場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(2)地区販社への依存

 当社グループの主要な事業セグメントである販社部門では、フランチャイズ契約に基づき全国に21社(連結子会社3社を含む。)、37拠点(連結子会社3社の12拠点を含む。)の地区販社を展開しております。その当社グループ連結売上高に占める割合は28.2%(2022年3月期)となっており、今後も全国に地区販社の営業拠点を増やす計画であります。このような状況において、以下のようなリスクが存在しております。

① 地区販社の経営リスク

 地区販社に対しては、マーケティング活動に主眼を置いた顧客創造のためのフランチャイズシステムを導入し、BESS営業システムに基づくきめ細かな指導育成を行っているほか、次期中期経営計画においても「ブランドパートナー型フランチャイズ制度の確立」を重要施策に掲げ、ブランド価値を共有するファンづくりパートナー関係の強化に取り組んでまいります。しかしながら、地域経済の動向、自然災害、新型コロナウイルス等の感染症拡大、BESS以外の事業等に起因する経営不振など、様々な要因で地区販社がBESS事業を継続することが困難な状況に陥った場合、当社グループの売上減少等の影響に加えて、債権の貸倒れ発生やブランドイメージの低下を招くなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

② 地区販社に対するLOGWAY設備の一括譲渡

 地区販社に対する本部支援策の一環として、新規のBESS LOGWAYを出店する際に、新拠点の設計からモデルハウスの建設及び演出設定までを行ったうえ一括で地区販社へ譲渡し、展示場パッケージ売買契約に基づき分割で代金回収を行う支援策を、一部の地区販社に対し実施しております。この施策は、本部の考えるブランド要件を満たしたBESS LOGWAYを新設、運営する地区販社側の財務負担軽減が目的であります。しかしながら、当該新拠点の運営成績が目論み通り進捗しなかった場合、又は運営する地区販社の業績悪化等により経営不振に陥った場合、当該代金の回収遅延や貸倒れの発生などにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(3)ブランドイメージの低下

 当社グループの重要な販売網である地区販社は、当社と共通の「BESS」ブランドを使用しております。これらの地区販社における不正なブランド使用(顧客の流用、無断の広告使用など)、不祥事の発生などにより、BESS事業のブランドイメージの低下を通じて、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(4)工事の外注管理

 当社グループは、ログハウス等の工事を請負っておりますが、その施工を外注先に委託しております。外注管理については、外注先との定例会議や各施工現場の一般公開等を通じて徹底を図っておりますが、外注先の不手際等により重大なクレーム等が発生した場合には、当社グループの評判が低下し、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(5)個人情報の管理

 当社グループ及び地区販社では、LOGWAYの来場客等についての個人情報を管理しております。当該管理には、十分な注意を払い適切な対策を講じるとともに、今後、情報管理のセキュリティ機能強化等により一層の管理強化を図る方針ですが、これらの情報が何らかの事由により外部に漏洩した場合、当社グループの信用が低下し、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

3.その他全般

借入金に係る財務制限条項

 当社グループでは、積極的な事業拡大を支える運転資金の調達方法として、その機動性及び効率性、並びに中期的な財務の安定性確保の観点から、複数の金融機関との間でシンジケーション方式による金銭消費貸借契約を締結しております。本契約には一定の財務制限条項が付されており、当社がこれらに抵触した場合、期限の利益を喪失し、当社グループの財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(重要事象)

 当社グループは、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で締結しているシンジケーション方式による金銭消費貸借契約の財務制限条項に抵触しております。しかしながら、当社グループとしては、本契約に係る各金融機関より、期限の利益喪失についての権利行使を行わないことについて合意を得ており、継続企業の前提に関する重要な不確実性はないと判断しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は、以下の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績等の概要

当連結会計年度における世界経済は、先進国を中心とした新型コロナウイルス感染症ワクチンの普及に伴って、段階的に経済活動が再開されましたが、再び変異株の流行等による感染者数が拡大するなど、地域や業種により状況は異なるものの、総じて新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況が継続しました。わが国経済においては、感染対策と社会経済活動の両立を進める中、業種等により所得や雇用環境改善等の景気持ち直しの動きも見られ、コロナ禍での生活様式の変化を背景に、グリーン住宅ポイント制度やこどもみらい住宅支援事業、住宅ローン減税延長等の住宅取得支援策が消費を後押しする形で新設住宅着工数は増加しました。一方で、足元ではロシアによるウクライナ侵攻により、世界経済は不安定かつ先行きの不透明感がいっそう強まっております。

このような事業環境の下、当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染拡大防止策としての行動制限により、全国に展開するLOGWAY(展示場)への新規来場者数は前年同期比で93%に留まりましたが、営業システムの改善やLOGWAYコーチャー(BESSの家に暮らすユーザー)による口コミ発信等により、経営の先行指標である連結契約高は昨年同期比110.8%と伸長しました。また、連結子会社である株式会社BESSパートナーズ(以下、BP社)につきましては、業務効率改善の経営指導に努めた結果、前期に続き黒字決算となり収益体質への転換が定着しつつあります。

一方、ログハウスを主力事業とし、無垢の木材を多用する当社にとって、欧米や中国における木材需要の増加に端を発した木材供給不足や相場上昇(ウッドショック)による急激な資材の高騰は当期収益を大きく圧迫する要因となりました。売価改定や部材の複数購買化、固定費の削減等、収益率改善に向けた施策にも取り組んでまいりましたが、同業他社に比べ、契約から着工までの期間が長い特性もあり、昨年来の急激な原価高騰に対して収益力の維持・回復には及びませんでした。

その結果、当社グループの当連結会計年度における連結売上高は16,341百万円(前年同期比3.5%増)となったものの、利益面においては、連結営業損失は336百万円(前年同期は252百万円の損失)、連結経常損失は362百万円(同357百万円の損失)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は436百万円(同534百万円の損失)となりました。

 

(営業活動の状況)

① 商品面の取り組み

・ログ小屋の新たな提案として、「走るログ小屋」である可動式IMAGOを開発し、2021年10月に発売しました。走行実験を実施し、自動車けん引での安全走行確認を行った商品です。本物のログ小屋を自由気ままに暮らしを楽しむ道具として、「面白い暮らしを走らせる」ことで遊び心を引き出し、世の中を元気づけようという提案です。

・おおらかなカネ勾配(45°の直角三角形)の屋根に空中リビングとも言える大空間のベランダ「NIDO」を備え、家族が自然と集まる吹き抜け下のリビングが特徴的なG-LOG(なつ)のキャンペーンモデル「イスカⅡ」を、2021年4月から9月、同年11月から2022年2月までそれぞれ期間限定で販売しました。

・カントリーログキャンペーンモデル「クルード」の開発

  国産杉のログ材をシンプルに組み上げた、骨太で個性的な特徴を持つカントリーログ(不常識人)のキャンペーンモデル「クルード」を開発しました。2021年6月から9月、同年11月から2022年2月までそれぞれ期間限定で販売しました。

・ワンダーデバイスの特別モデル「ワンダーボイドS」の開発

  遊び心を取り込こんだワンダーデバイスの特別モデル「ワンダーボイドS」を開発しました。外と内をつなげる大きな窓、たくさんの窓を特徴に梺(ふもと)ぐらしを楽しむ家です。特別モデルとして2021年7月から2022年3月まで期間限定で販売しました。

 

 

② 営業面の取り組み

・BESSの旗艦店である東京代官山の「BESSスクエア」において開設時以来の大規模な改修工事を行い、2021年4月に「BESS MAGMA」と改称してリニューアルオープンしました。訪れた方の“感性”が動き出す場所として未来に向けた暮らし文化を発信する拠点となり、新たなシンボル“センタードーム”を中心に屋外空間は悠久の時間をイメージし、これまでの枠にとらわれない暮らし提案へと全てのモデルをリニューアルしています。暮らしを文化する“MAGMA”となり、地殻変動を起こし、ニッポンの未来の暮らしの地平を広げることを目指してまいります。

・当連結会計年度では、昨年に引き続きコロナ禍での行動制限の期間が続きましたが、BESSファンの裾野の拡大を目指し、TVやラジオの新CMを投入し宣伝を行うとともに、LOGWAYを地域の文化活動や教育活動への活用と展開し、地域に根差した活動により認知向上を促進しました。また、LOGWAYコーチャーやLOGWAYのスタッフが、自身の活動拠点のLOGWAYへBESSに関心を持たれる方に向けて誘っていただく口コミ発信を強化し、来場者数の減少影響を最小限に留める工夫を凝らした取り組みを行いました。

・また、コーチャー座談会と称するユーザーのリアルなBESSライフの紹介を、移住(クラシガエ)オンラインセミナーと称して移住した先輩BESSユーザーの暮らしぶりを住宅の内部や周辺環境などの映像を交えてリアルタイムで配信するなど、コロナ禍にて人々の感性価値観が変容し始めている兆しを捉えた取組みを行っております。また、その移住先として、「梺(ふもと)」用地を紹介する「FuMoTo事業」を行っており、感性、価値観を共有するコミュニティーを全国に展開する取り組みを始めております。

・BESSの暮らしを検討する方を応援する「LOGWAYクラブ」制度を運営し、会員向けのサービスとして特別モデルの販売をはじめ、各種案内の優先提供など様々な会員特典を用意しています。上記のような取組みの効果もあり、当連結会計年度においては、多くのBESSファンが新たにクラブに入会しており、LOGWAYへの新規来場数は減少したものの、LOGWAYクラブの新規入会者数は1,428組(前年同期比1.4%増)となり、2022年3月末現在の未契約会員数は1,134組(前年同期比20.3%増)に達しております。

 

③ その他の取り組み

・ログハウスをはじめとする天然木材を多用している住宅商品を販売する当社では、自然の恵みを活かした、大らかで心豊かな暮らしの提案を行っており、自然にとっても人間にとってもサステナブルな事業活動を目指しています。BESS事業においては、事業活動の軸に「健康」を据え、「BESSの家健康宣言」として、BESS事業の活動方針を宣言しております。

・1988年に設立した「BESSフォレストクラブ」は、世界各地の自然保護プロジェクトの支援を行ってまいりました。2011年より森林保全活動に参加し、2016年より全国のLOGWAYで木や森と触れ合う様々なイベントを開催しています。

・ログハウス等に使用する国産材の比率を増やし、国内の木材使用を高める取り組みを行っています。これにより世界的な木材価格の高騰(ウッドショック)や海運の混乱の影響も軽減されることが期待されます。

 

(業績先行指標の状況)

先行指標となる全国BESS LOGWAY(展示場)への集客面では、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため外出自粛などの行動制限が強いられた結果、全国のLOGWAYにおける新規来場者数は前年同期比6.7%減少しております。BESSでは暮らし体感型の展示場を展開していることから、この新規来場者数の減少が新規契約の獲得に及ぼす影響が大きいところですが、営業効率の改善の取り組みが奏功し、LOGWAYクラブの新規入会数は前年同期比で1.4%増、連結契約(受注)高は前年同期比10.8%増の15,076百万円、期末契約(受注)残高は12,139百万円(同4.0%減)となりました。

LOGWAY展開については、BESSスクエアを改修しBESS MAGMAとしてリニューアルオープンを行いました。現在の稼働拠点数は直営拠点を含めて40拠点となりました。

営業体制は、BESS事業全体(販社含む)の専任営業員数(BESS専任の営業として在籍する営業員数)は、144名と前期末より15名減少いたしました。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(連結経営成績に関する分析)

当社グループの当連結会計年度における連結売上高は、直販部門及びBP社(連結子会社部門)の売上高の増加が寄与し前年同期比3.5%増の16,341百万円となりました。一方、利益面においては、固定費の削減等に努めたものの、ウッドショックによる原価高騰の影響が大きく、連結営業損失は336百万円(前年同期は252百万円の損失)、連結経常損失は362百万円(同357百万円の損失)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、当社グループの現状を会計に反映し繰延税金資産の一部取崩し等を計上した影響もあり436百万円(同534百万円の損失)となりました。

 

(連結財政状態に関する分析)

当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末比で1,176百万円減少の12,021百万円、負債は同512百万円減少の9,828百万円、純資産は同663百万円減少の2,192百万円となりました。それぞれの主な増減要因につきましては、次の通りであります。

総資産につきましては、「仕掛販売用不動産」が461百万円、「売掛金及び完成工事未収入金」が357百万円、前連結会計年度末比でそれぞれ増加した一方、「現金及び預金」が同2,045百万円減少したこと等によります。

負債につきましては、「買掛金及び工事未払金」が568百万円、「長期借入金」が459百万円、前連結会計年度末比でそれぞれ増加した一方、「短期借入金」が同1,500百万円減少したこと等によります。

純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純損失436百万円を計上したこと等によります。

その結果、自己資本比率は18.2%となりました。

 

(個別業績の概要)

当事業年度における売上高は、営業施策が奏功した効果もあったものの、全国的な新型コロナウィルス感染症による行動制限が継続された影響による集客の伸び悩み、さらにウッドショック等に端を発した資材調達の遅延等により、前年同期比0.8%増の12,609百万円に留まりました。また、利益面においては、上記連結経営成績に記載の状況により、営業損失347百万円(前年同期は250百万円の損失)、経常損失365百万円(同363百万円の損失)となりました。また、繰延税金資産の一部取崩しを計上した影響により当期純損失は440百万円(同470百万円の損失)となりました。

 

 

(報告セグメントの業績概要)

当社グループの単一事業であるBESS事業は、暮らしのブランド『BESS』の下、『「住む」より「楽しむ」』をスローガンに、個性的で楽しい暮らし方のデザインにまで踏み込んで開発した企画型住宅(=ログハウス等の自然派個性住宅)の提供を行っております。住宅引渡時点での顧客満足以上に、暮らしをスタートしてからの「“ユーザー・ハピネス”の実現」を使命としています。

その業績概要については、以下の3つの報告セグメントに区分されます。

 

イ 直販部門

連結売上高の33.7%(外部顧客売上高ベース)を占める直販部門は、東京都・代官山の「BESS MAGMA」(2021年4月にBESSスクエアをリニューアルオープン)、東京都・昭島の「BESS多摩」及び神奈川県の「BESS藤沢」の直営3拠点で、東京・神奈川圏を中心とする顧客との直接の工事元請契約によるBESS企画型住宅等の提供を主要事業としております。

当連結会計年度の業績は、期初の契約残高は減少していたものの(前年同期比19.8%減)、単価アップ等により、セグメント売上高は5,511百万円(同10.9%増)、セグメント利益は603百万円(同8.5%増)となりました。

一方、業績先行指標となる受注状況については、感染症拡大防止のための外出自粛要請などの影響により集客数が大幅に減少する中、全国LOGWAYの旗艦店として2021年4月に開設した「BESS MAGMA」のオープン効果や営業システムの改善などにより、セグメント契約(受注)高は、4,885百万円(同37.2%増)となりました。

 

ロ 販社部門

連結売上高の28.2%を占める販社部門は、全国の地区販社に対して、BESSブランドと販売システム等を提供するとともに、BESS企画型住宅の部材キット等を供給する事業を行っております。

当連結会計年度の業績は、期初の契約残高の減少(前年同期比18.1%減)、ウッドショックによる原材料の調達遅延などにより、セグメント売上高は7,101百万円(同4.6%減)、セグメント利益は、ウッドショック影響による原価率の上昇などにより、192百万円(同53.5%減)となりました。

また、セグメント契約(受注)高につきましては、3,913百万円(同4.2%減)となりました。

 

ハ BP社

連結売上高の38.1%を占める国内連結子会社のBP社は、千秋(秋田県)、金沢(石川県)、熊谷(埼玉県)、水戸、つくば(茨城県)、富士、浜松(静岡県)、東愛知(愛知県)、糸島(福岡県)、熊本(熊本県)及びその連結子会社である株式会社BESS札幌が担う札幌(北海道)、同じく株式会社BESS岐阜が担う岐阜(岐阜県)による合計12拠点のBESS LOGWAYを営業拠点として、顧客との直接の工事元請契約によるBESS企画型住宅等の提供を主要事業としております。

当連結会計年度の業績は、直近引き継いだ3拠点(糸島、熊本、千秋)の売上進捗化及び事業効率性の高い経営への体質改善が奏功し、セグメント売上高が6,500百万円(前年同期比15.5%増)となり、セグメント利益は166百万円(同775.0%増)となりました。

また、セグメント契約(受注)高につきましても、BESSつくばの移転リニューアルの効果や営業システムの改善などにより、6,277百万円(同5.2%増)となりました。

 

 

② 受注及び販売の実績

前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)                (単位:百万円)

セグメント

区分

品目名称

前連結会計年度繰越高

当連結会計年度契約高

当連結会計年度売上高

次期繰越高

当連結会計年度施工高

契約残高

うち施工高

直販部門

ログハウス等

部材キット販売

158

230

389

319

69

ログハウス等工事

6,137

3,313

9,450

4,469

4,980

166

4,572

その他

18

18

179

(小計)

6,296

3,561

9,858

4,968

5,050

166

4,572

販社部門

ログハウス等

部材キット販売

3,285

4,085

7,370

4,680

2,690

その他

587

(小計)

3,285

4,085

7,370

5,267

2,690

 BP社

ログハウス等

部材キット販売

23

23

23

ログハウス等工事

4,487

5,943

10,430

5,521

4,908

13

5,523

 その他

9

(小計)

4,487

5,966

10,453

5,554

4,908

13

5,523

 合計

 

14,069

13,613

27,682

15,790

12,649

180

10,096

(注)1 前連結会計年度以前に契約したもので、契約の更改等により金額に変更のあるものについては、当期契約高に含めております。

2 次期繰越高のうち施工高については、未成工事支出金により手持工事の施工高を推定したものであります。

3 「ログハウス等工事」の施工高は(売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。

4 各部門の「その他」(販促物販売収入等)は、契約高の繰越管理を行っておりませんので、「前期繰越高」「当期契約高」及び「次期繰越高」の欄の記載は行っておりません。

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)                (単位:百万円)

セグメント

区分

品目名称

前連結会計年度繰越高

当連結会計年度契約高

当連結会計年度売上高

次期繰越高

当連結会計年度施工高

契約残高

うち施工高

直販部門

ログハウス等

部材キット販売

69

362

432

260

171

ログハウス等工事

4,980

4,494

9,475

5,050

4,425

122

5,006

その他

28

28

197

0

(小計)

5,050

4,885

9,936

5,508

4,597

122

5,006

販社部門

ログハウス等

部材キット販売

2,690

3,913

6,603

4,032

2,570

その他

574

(小計)

2,690

3,913

6,603

4,607

2,570

 BP社

ログハウス等

部材キット販売

69

69

54

15

ログハウス等工事

4,908

6,208

11,117

6,161

4,956

30

6,178

 その他

10

(小計)

4,908

6,277

11,186

6,225

4,971

30

6,178

 合計

 

12,649

15,076

27,726

16,341

12,139

153

11,184

(注)1 前連結会計年度以前に契約したもので、契約の更改等により金額に変更のあるものについては、当期契約高に含めております。

2 次期繰越高のうち施工高については、未成工事支出金により手持工事の施工高を推定したものであります。

3 「ログハウス等工事」の施工高は(売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。

4 各部門の「その他」(販促物販売収入等)は、契約高の繰越管理を行っておりませんので、「前期繰越高」「当期契約高」及び「次期繰越高」の欄の記載は行っておりません。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(キャッシュ・フロー)

連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、3,129百万円となり、前連結会計年度末5,174百万円に対し2,045百万円の減少となりました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により568百万円の資金減少(前年同期は421百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純損失359百万円(同500百万円の損失)、棚卸資産の増加額596百万円(同52百万円の減少)、売上債権の増加額353百万円(同1,232百万円の減少)、前受金及び未成工事受入金の減少額160百万円(同309百万円の増加)等による資金減少要因が、仕入債務の増加額568百万円(同721百万円の減少)、減価償却費267百万円(同295百万円)等の資金増加要因を上回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動により使用した資金は361百万円(前年同期は577百万円)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出283百万円(同476百万円)及び無形固定資産の取得による支出46百万円(同72百万円)等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動により減少した資金は1,111百万円(前年同期は1,803百万円の増加)となりました。これは、短期借入金の純減少額1,500百万円(同1,667百万円の増加)、長期借入金の返済による支出1,211百万円(同581百万円)等の資金減少要因が、長期借入れによる収入1,600百万円(同920百万円)等の資金増加要因を上回ったことによるものであります。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

当社グループの運転資金の主要な需要は営業費用であります。具体的には、ログハウス等部材キットに係る部材等の調達費、施工に要する外注費等の「売上原価」と、人件費、広告宣伝販促費、研究開発費等の「販売費及び一般管理費」であります。

当社グループの運転資金及び設備資金につきましては、内部資金のほか金融機関からの借入により資金調達することとしております。そのうち、運転資金は複数の金融機関との間で締結しているシンジケーション方式によるコミットメントライン契約(総額2,000百万円、うち借入実行残高1,400百万円)をはじめとする短期借入金を中心に、設備投資などの長期性資金については、長期借入金(2022年3月末残高3,151百万円)を中心にそれぞれ調達しています。

資金の流動性につきましては、顧客契約から売上計上及び代金の回収までのサイクルが長い(直販部門では元請工事の一般的な工期が約1年)ことなどを勘案して、借入金による調達実行を機動的に活用しながら、常に不測の事態に備えて厚めの残高(月商の3ヵ月を目安)を維持するよう努めております。

 

(財務政策)

当社の株主還元としてはDOE(連結純資産配当率)を重視した長期的な視点での安定的配当を基本とし、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保の確保にも配慮していく考えであります。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産、負債の報告数値、並びに報告期間における収入、費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行う必要があります。当社の経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び過程を過去の実績や状況に応じ、合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。特に、新型コロナウイルス感染症について、当社グループとしては、徐々に収束に向かうものの、展示場来場者の回復には相当の期間を要するものとするシナリオを想定し、一部の会計上の見積りを行っておりますが、その影響は不確実であり予測が困難な状況です。これらの見積りと実際の結果が異なった際は、当社グループの連結財務諸表及びセグメントの業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、重要な会計上の見積りに係る計上基準については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4 会計方針に関する事項(3)重要な引当金の計上基準及び(追加情報)」に記載の通りであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

<BESS販社基本契約>

 当社は、効率的な事業の全国展開を図ることを基本方針として、フランチャイズ形態のBESS販社基本契約を締結しております。

 契約の要旨は次の通りであります。

契約内容

<当社の業務>

 

① BESSブランドの統括、方針、及び戦略の策定

② 商品の開発、関連商品の開発、及びそれらの標準価格の設定

③ 部材キットの供給

④ 全国宣伝、広報の実施

⑤ 販売促進、営業、受注におけるノウハウの提供

⑥ 商品施工における技術ノウハウの提供

⑦ 事業運営ノウハウの提供

⑧ BESS街区事業のノウハウの提供、推進支援

⑨ 顧客情報の管理

⑩ BESS商品の物件に関する情報の管理

 

<販社の業務>

 

① エリア宣伝、広報の実施

② 顧客の開拓

③ 開拓した顧客情報の提供

④ 物件企画、設計

⑤ 設計監理、施工、メンテナンス

⑥ BESS街区事業等の不動産事業

契約品目

当社の開発したBESS商品及び当社の選定した関連商品

ロイヤリティー

顧客との個別契約に基づく一定料率

契約期間

1年間。協議のうえ更に1年間更新。(以降も同様)

販社契約先

株式会社BESSパートナーズ、株式会社BESS札幌、株式会社BESS岐阜、

株式会社BESS京神、株式会社BESS信州、株式会社BESS福岡、

株式会社BESS髙勝、株式会社BESS愛知、株式会社BESS群馬、

株式会社BESS廣岡、株式会社BESS-L、株式会社高橋建築、

橋本建設株式会社、長電建設株式会社、株式会社アービスホーム、

安田建設株式会社、谷口建設興業株式会社、株式会社エスケー住建、

株式会社日本中央住販、epm不動産株式会社、株式会社imayama

                        (2022年3月31日現在、21社)

 

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、主としてログハウス等の部材キット製造及び販売等のサービスを提供しており、商品の開発にかかるコンセプト、デザイン企画並びに研究開発を商品開発部にて行っております。

 当連結会計年度の研究開発活動におきましては、商品開発のスタンスとして「ハードは競争、ソフトは我が道!」を掲げ、当社商品の特徴である『自然を身近に感じながら、大らかに過ごせる暮らし方』をより深めた商品群の開発に引続き注力し、「ログハウス」と「エポックス」の2つのカテゴリーで計5つの商品シリーズを展開し、それぞれの個性を強めて区別化を進めてまいりました。

 新商品の開発におきましては、新モデルを開発し市場拡大を目指すとともに、継続モデルにおいても付加価値を高める新仕様を取り入れております。研究開発においては、当社住宅性能の基本方針である「丈夫で長もち」、「健康で快適」、「環境への配慮」を実現し、高次元にバランスすべく技術の開発を進めております。

 当連結会計年度の主な活動は次の通りであり、研究開発費の総額は169百万円であります。

・可動式IMAGOの開発

 ログ小屋の新たな提案として、「走るログ小屋」である可動式IMAGOを開発し、2021年10月に発売しました。走行実験を実施し、自動車けん引での安全走行確認を行った商品です。本物のログ小屋を自由気ままに暮らしを楽しむ道具として、「面白い暮らしを走らせる」ことで遊び心を引き出し、世の中を元気づけようという提案です。

・G-LOGキャンペーンモデル「イスカⅡ」の開発

 おおらかなカネ勾配(45°の直角三角形)の屋根に空中リビングとも言える大空間のベランダ「NIDO」を備え、家族が自然と集まる吹き抜け下のリビングが特徴的なG-LOG(なつ)のキャンペーンモデル「イスカⅡ」を、2021年4月から9月、同年11月から2022年2月までそれぞれ期間限定で販売しました。

・カントリーログキャンペーンモデル「クルード」の開発

 国産杉のログ材をシンプルに組み上げた、骨太で個性的な特徴を持つカントリーログ(不常識人)のキャンペーンモデル「クルード」を開発しました。2021年6月から9月、同年11月から2022年2月までそれぞれ期間限定で販売しました。

・ワンダーデバイスの特別モデル「ワンダーボイドS」の開発

 遊び心を取り込こんだワンダーデバイスの特別モデル「ワンダーボイドS」を開発しました。外と内をつなげる大きな窓、たくさんの窓を特徴に梺(ふもと)ぐらしを楽しむ家です。特別モデルとして2021年7月から2022年3月まで期間限定で販売しました。