第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、経営理念を「我々は信用を第一とし、情報の具現化によって、相互の利益を追求する」と定め、自らの意思で情報を具体的なビジネスへと形にし、今までにないマーケットを創出することを目指しています。

当社グループが運営するBESS事業においては、『「住む」より「楽しむ」』をブランドスローガンに、ログハウスなど自然材をふんだんに使った個性的な木の家の提供を通じて、「ユーザー・ハピネス」の実現を目指します。家がモノとして完成した際の満足=カスタマー・サティスファクションよりも、ユーザーが暮らしてからの満足=“楽しい暮らし”を大切にし、日本人の暮らし文化の「明日」を創っていきます。

 

(2)経営環境

わが国経済は2022年3月にまん延防止等重点措置が全て解除されて以降、ウィズコロナの下で消費と設備投資が前期比プラスで推移するなど、緩やかに持ち直し、多くの需要項目でコロナ禍前水準を回復しました。一方、ロシアのウクライナ侵攻等による原材料価格の上昇や円安による輸入物価の上昇は国内物価を上昇させ、家計・企業の活動に影響を与えています。また、世界的な金融引締めの動き等により、海外景気減速も懸念される状況となりました。

国内の住宅市場では、コロナ禍において持家住宅建築需要をある程度けん引した助成金や減税等の支援制度が2021年度末に終了し、2022年度のローン減税控除率の引き下げ等の税制改正並びに世界的な木材価格の高騰(ウッドショック)・建築資材不足による建築費高騰の影響により、新設住宅着工数は前期比0.6%減、うち新設戸建持家木造住宅着工数は同12.0%減となり、今後も弱含みで推移していくと見られています。

当社においては、コロナ禍の影響による全国のBESS展示場(LOGWAY)への来場減少に加え、木材供給不足や相場上昇(ウッドショック)による資材の高騰により、ログハウス等無垢の木材を多用する当社にとって、昨期に引き続き厳しい経営環境となりました。

 

(3)経営戦略等

当社グループでは、中期3ヵ年計画“曲がり真直ぐ、BESSの道”を掲げ、最終年度に当たる当連結会計年度に連結売上高200億円、連結営業利益率5%の達成を目標に掲げておりましたが、厳しい事業環境に加え社内経営管理体制における不備もあり、3期連続の赤字計上を余儀なくされました。この事態を厳粛に受け止め、2022年11月に策定した経営基盤強化策を実行に移し、創業来初の希望退職者募集による社員21名減員、本社の移転、連結子会社BESSパートナーズ(以下、BP社)における不採算拠点の閉鎖(金沢、千秋)等による固定費削減(年換算7億円減)を行いました。更に保有不動産(東京・代官山BESS MAGMA用地・建物)の売却により譲渡益42億円を確保し、財務体質の大幅な改善を果たしました。これらに併せて経営責任を明確にし、立直しを図るべく経営管理体制のスリム化及びフラット化(役位降格)を実施しました。

これら経営基盤強化策による固定費削減効果を維持しつつ、早期の業績回復を最優先課題と捉え、感性マーケティング、マーケットプライス、農耕型営業等のBESS本来の強みに立ち返り、集客・営業・商品開発等の施策を進め、事業の立て直しを図ります。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するために客観的な指標等

現在の経営状況を踏まえ、経営再建による営業利益の黒字化を最重要指標と考えております。そのほか、成長性、収益性(営業効率)の観点から、売上高の先行指標としてBESS LOGWAY数、全国LOGWAYにおける新規来場件数及び再来場件数、契約(受注)高及び件数、また、資本効率及び株主価値創造の尺度としてROE(自己資本当期純利益率)、加えてDOE(純資産配当率)を重要な経営指標と認識しております。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上課題

①事業戦略

イ 「BESS営業の原点回帰」

ここ数年のコロナ禍及びウッドショック等の影響により、新規来場件数の減少や商品価格の値上げを余儀なくされた事もあり、BESS本来の営業方針にズレが生じてしまった状況がありました。これに対し、BESSの原点に立ち返り、LOGWAY等での感動を起点としたファンづくりをベースとする農耕型営業を徹底して進めていきます。その担い手である担当営業(ホームナビゲーター)への研修内容を見直し、BESS全体での営業力の底上げを図ります。

 

ロ 「梺(ふもと)ぐらし BESS流 真の地方活性化“の推進」

“自然を身近に感じながら、おおらかに”そんなメッセージを込めた新しい暮らし方「梺ぐらし」については、開発案件を少しずつ広げている状況です。BESSでの暮らしは地方にこそマッチするとの考えから、BESSに適した用地の開発(FuMoTo事業)や行政及び地方企業との連携や提携などを通して、地方の活性化を図るべく推進していきます。また本年4月に売却した東京・代官山の不動産(BESS MAGMA)についても、2年間の明渡し猶予を活用しながら、この地方活性化戦略に沿って新たなブランド発信基地構想を進めてまいります。

 

ハ 「新商品/モデルの開発」

昨年8月に発売したBESSの平小屋「栖ログ」については仕様等の見直しによる魅力アップを図るほか、主力シリーズの期間限定キャンペーンモデルを引き続き投入していきます。更に新たな商品の開発も進めて行きます。その中で、改めてマーケットプライスへ挑戦するとともに、価格帯の幅を拡大することで、受注回復を図ります。ウッドショックについては収束方向にはありますが、引き続き、原価低減に注力し収益構造の改善を図ります。

 

ニ 「ブランドの強みを生かした集客策」

ここ数年に渡るコロナ禍により、LOGWAYへの来場数は大きく減少しました。これに対応するため、BESSブランドの強みを活かした集客策を講じます。BESSにおいては、LOGWAYコーチャーに代表されるように、ファンによるLike attracts like(類は友を呼ぶ)が現実化しております。それを強みとし、SNS(YouTube、Instagram等)での発信を更に強化するとともに、LOGWAYを活用した地域文化活動を含めた幅広いイベントを実施する事で地域での認知も広げ、集客拡大を図ります。

 

ホ 「BtoB事業(特建事業)の推進」

BESSブランドの拡がりを背景に、木造施設を対象とした法人に対する(BtoB)事業につき、今期は戦略や体制を改めて構築していくとともに、低炭素社会実現に向けて木造建築への関心が高まっている事を追い風とし、昨期に取得したCLT(直交集成板)ログ特許及び90分準耐火認定を活用し、商業施設等の大型受注も視野に活動を進めます。

 

 

②財務戦略

イ 「財務の健全化」

当社は複数の金融機関との間でシンジケーション方式による金銭消費貸借契約を締結し資金調達の機動性及び効率性を高めておりましたが、当連結会計年度末においては当契約に付されている財務制限条項に抵触している状況にあります。しかしながら2023年3月30日付の代官山資産売却に係る不動産売買契約に基づく売却代金の精算が2023年3月30日及び2023年4月25日に行われ、2023年4月25日において財務制限条項に抵触していた借入金全額を返済しており、従って本件は解消しております。今後につきましては、木材市況等の経営環境や事業の行方を注視しながら、引き続き、金融機関との関係性を保持しつつ、手元流動性資金の残高維持(月商の3か月分以上)に努めてまいります。

 

ロ 「資本効率の向上」

当社は、地区販社とのパートナーシップ(フランチャイズシステム)により、本部(当社)の陣容拡大を抑えながら売上成長を可能にする高効率の収益構造を目指しております。これにより、事業成長局面でも最小限の設備投資・在庫でフリーキャッシュフローを増大させるビジネスモデルを確立しています。引き続き経営環境の変化に対して機動的かつ柔軟に対応しつつ、販社の営業拠点等による小資本型事業のメリットを最大限に活かして更なる資本効率の向上を目指します。

 

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

  当社グループは、BESS事業において、「人間も、自然の一部」という考え方のもと、自然の恵みを活かした、大らかで心豊かな暮らしの提案を行っています。自然にとっても人間にとってもサステナブルな事業活動を推進しております。

  気候変動に係る重要事項は、経営会議の下部組織として、グループ全体のサステナビリティ活動の中長期戦略を策定・実践状況のレビューを行う「サステナビリティ委員会」を設置しており、定期的に(半期に1回以上)代表取締役が議長であり全ての常勤取締役が参加者に含まれる経営会議に報告することで、監督が適切に図られる体制をとっています。当社のコーポレート・ガバナンス体制については「第4提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載の通りであります。

 

(2)戦略

 当社グループでは、事業活動の軸に「健康」を据え、WHO憲章の3つの観点をBESS流に展開させた宣言として「BESSの家 健康宣言」を掲げており、人の心と身体の健康、そして環境の健康―これを意識して行動することがサステナブルな社会につながると考えています。

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 また、当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する考え方では、社員一人ひとりが入社と同時にその社員にとっての創業期が始まるという「万年創業の精神」のもと、主体社員(コア社員)として、その個性を活かし、活き活きと働くことで実力を発揮していくことが企業成長の原動力であるとしております。また、主体社員(コア社員)の定義については、「コア社員イメージ」として人柄と逞しさの両面から求める人物像を具体化しています。加えて、能力発揮度合いに基づく公正な評価を踏まえた登用・処遇を行うことで、性別、年齢別、国籍別、新卒・中途採用者別に拘らず、多様な個性、特徴、多様な経験をもつ人材が中核人材として活躍し、当社の持続的成長に資する人的資本価値の向上につながると考えております。

(3)リスク管理

  当社グループは、木材を多用するログハウスを主力商材としていますが、原材料及び資材等の調達において主要部材の一部を海外から輸入しており、気候変動による異常気象等に伴う調達難や急激な価格高騰の影響を受ける可能性があります。一方、国内では、戦後植林された樹木が生長し、その積極的な活用が求められており、BESSでは持続的な国産材の調達に積極的に取り組んでおります。

  また、当社グループは、木造戸建住宅の提供を主な事業として営んでおり、日本国内における建築基準法、住宅品質確保促進法、建築物省エネ法等多数の法令により規制を受けています。今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制に適切に対応するとともに、高い断熱性や耐震性、遮音性、耐火性を持つ、当社保有特許のCLT(直交集成板)ログを含む法人向け等の木造施設事業にも注力してまいります。

 

(4)指標及び目標

 当社グループは、具体的なCO2排出量削減目標値に替えて、(2)で掲げた「BESSの家 健康宣言」のもと、長持ちするサステナブルな家づくりに取り組むことや経年による価値を見出す当社独自の再販(歳時住宅)システムを構築することにより、建替え等によるCO2排出を抑えることにつながり、結果として環境負荷の低減にも資すると考えております。また、1998年にBESSフォレストクラブを設立し、自然・環境保全活動にも積極的に取り組んでおります。

BESSフォレストクラブ https://www.rccore.co.jp/environment/forestclub.html

 

1)サステナブルな家づくり

 自然材にこだわって、自然の恵みを活かす家づくりを行ってきており、丈夫で長持ちする飽きのこないデザインの木の家(サステナブルな家)に、長く愛着を持って住んでいただくことで、環境の持続性に貢献すると考えております。当社では独自の最大60年間の住宅瑕疵保証を提供しており、ユーザーが安心して長く住んでいただけるようメンテナンス等の充実したサポートも行っております。

 

2)材料代替による排出削減効果

 下のグラフは、136㎥の住宅を想定して、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、木造の住宅を建てた場合に、材料を加工する時に排出する炭素の量を比較したものです(*注)。家を建てるときに木造を選べば、材料を製造するときの温室効果ガス排出量が鉄筋コンクリート4分の1、鉄骨造の3分の1で済むことになります。これが、材料代替による排出削減効果と呼ばれるものです。

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3)CO2を固着するBESSの家

 二酸化炭素(CO2)を吸収して育った樹木は、木材になってもCO2を貯蔵し続けます。普通の木造住宅の3倍以上である約50本分もの木材を組み合わせて作ったログハウスでは、より多くのCO2を固着し、地球温暖化防止にも一役買っています。

 木は生長の過程でCO2を吸収していきますが、吸収力は木の生長とともに衰えるため、木を計画的に伐採して使い、そこに若木を植えることが、CO2吸収力の高い森林を育てることにつながります。木の家に住むことは、「CO2を固着」し、「森のCO2吸収力を促進」するという2つの点で地球温暖化防止に貢献すると考えております。

 

 また、当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する考え方について、全ての社員に公正な評価及び登用の機会を設けているため、属性毎の目標数値を敢えて掲げていませんが、当事業年度の実績は「第1企業の概況 5従業員の状況」に記載の通りであります。

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあると考えております。ただし、これらは当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

1.外部環境に起因するリスク

(1)経済環境、金利動向、住宅関連税制等

 当社グループの主たる顧客は一般個人であることから、雇用情勢、地価の推移、金利の動向、住宅関連税制の変更、自然災害ならびに疫病の発生・蔓延等による個人消費低下の影響を受ける可能性があります。

(2)自然災害の発生

 地震や台風などの自然災害の発生により、当社の施工物件、LOGWAY設備等への直接的な被害のほか、建設材料・資材の調達先企業における被害により部資材の調達等への支障が生じた場合など、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(3)原材料、資材等の調達

 調達先において、異常気象による被害、社会不安(テロ、戦争、伝染病等)により調達が困難になった場合や、当社の主要構造部材である木材ほか建設資材等の急激な価格高騰や為替相場の変動などの局面等で仕入価格が上昇した場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(4)輸入取引に関するリスク

 当社グループは、住宅部材の一部を北欧から直接輸入しているため、これに伴い以下のようなリスクが存在しています。

① 為替変動リスク

 欧州から部資材を直接買い付けする際に、ユーロ建て決済(年間2百万ユーロ強)を行っており、為替変動による業績への影響の可能性があります。これに対して、為替予約等のリスクヘッジ策を講じているため、期中の為替変動に伴う業績への影響は比較的軽微ですが、対ユーロの円安傾向が長期化する場合や、期末の急激な為替変動が生じた場合などには、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

② 海上輸送に伴うリスク

 欧州からの部資材の輸送を、主に海上輸送に依存しているため、テロや地域紛争、国際関係の悪化による治安、情勢不安などによる運航リスク、原油価格の高騰などによる輸送コストの上昇、コンテナ需給の逼迫による輸送遅延などのリスクがあり、これらの事象が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(5)法的規制等

 当社グループは住宅事業を営んでおり、日本国内において建築基準法、住宅品質確保促進法、建築物省エネ法その他多数の法令により、規制を受けています。今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

① 建築基準法

 当社グループの商品には、外壁に天然木を使用しているために、各地域の防火規制により建設可能地域が限定されているものがあります。これまでの技術開発により、BESS商品ラインナップ6シリーズについて、既に準防火地域での建設が可能になっておりますが、今後の規制の動向によって影響を受ける可能性があります。

② 住宅品質確保促進法

 住宅品質確保促進法により、住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵に対する補修等が10年間義務付けられていますが、当社は独自の「BESS安心総合保証制度」を設け、住宅瑕疵担保責任保険法人を通して、5年ごとに定期点検及び必要な修補、保証更新の手続きを行うことで、最大60年間の瑕疵保証を供与しています。そのため、同業他社に比してその度合いは相当に低減されるものの、当社グループの引渡件数の増加に伴ってクレーム件数や保証工事が増加した場合、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、顧客に引渡した商品に重大な瑕疵があるとされた場合には、それが当社グループの責によるか否かを問わず、また、実際の瑕疵の有無によらず、当社グループの評判が低下し、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

③ 建築物省エネ法

建築物省エネ法の改正により2025年4月から全ての新築住宅及び非住宅に省エネ基準適合が義務付けられる事となりました。これに伴い当社の商品についても本基準に合わせた商品の改良が必要となります。ログハウスについては、本基準適合の方法について現状は検討段階でありますが、丸太組という構法上からも外壁に断熱材を用いていないため、デザイン・価格・取り扱える地域等に影響が出る可能性があります。

 

④ 営業登録等

当社グループは、住宅事業を営むに際し、建築士法に基づく建築士事務所登録、建設業法に基づく建設業許可及び宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業免許を取得し、各法令の規定に基づいて業務を遂行しており、それぞれの登録等において届出が必要な資格を有する者は当社内に複数在籍しております。当社グループでは、これらの登録等の諸条件や各法令の遵守に努めており、現状においては、これらの登録等が取消しとなる事由は認識しておりません。しかしながら、万一法令違反等によって登録等が取消された場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

2.当社グループ事業独自のリスク

(1)BESS事業への依存

 当社グループは、ブランド名称「BESS」を使用し、ログハウスに代表される自然材(無垢材)を多用した住宅の販売及び施工事業(BESS事業)を展開しております。現在、当社グループにおいては、BESS事業に経営資源のほとんどを投入しており、BESS事業に依存しております。BESS事業は、「こころを遊ばせる暮らしを求めるユーザー」に対して、その道具としてふさわしい「自然派個性住宅」を商品として提供するビジネスです。当社グループといたしましては、その事業コンセプトは流行に左右されない普遍性があると考えており、今後も主力事業として販売等の拡大を図っていく方針であります。しかしながら、一般住宅との競合や市場環境の急激な変化等、不測の事態が生じ、販売拡大に支障を来たした場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(2)地区販社への依存

 当社グループの主要な事業セグメントである販社部門では、フランチャイズ契約に基づき全国に21社(連結子会社3社を含む。)、35拠点(連結子会社3社の11拠点を含む。)の地区販社を展開しております。その当社グループ連結売上高に占める割合は29.2%(2023年3月期)となっており、今後も全国に地区販社の営業拠点を増やす計画であります。このような状況において、以下のようなリスクが存在しております。

① 地区販社の経営リスク

 地区販社に対する本部支援策の一環として、新規のBESS LOGWAYを出店する際に、新拠点の設計からモデルハウスの建設及び演出設定までを行ったうえ一括で地区販社へ譲渡し、展示場パッケージ売買契約に基づき分割で代金回収を行う支援策を、一部の地区販社に対し実施しております。この施策は、本部の考えるブランド要件を満たしたBESS LOGWAYを新設、運営する地区販社側の財務負担軽減が目的であります。しかしながら、当該新拠点の運営成績が目論み通り進捗しなかった場合、又は運営する地区販社の業績悪化等により経営不振に陥った場合、当該代金の回収遅延や貸倒れの発生などにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

② 地区販社に対するLOGWAY設備の一括譲渡

 地区販社に対する本部支援策の一環として、新規のBESS LOGWAYを出店する際に、新拠点の設計からモデルハウスの建設及び演出設定までを行ったうえ一括で地区販社へ譲渡し、展示場パッケージ売買契約に基づき分割で代金回収を行う支援策を、一部の地区販社に対し実施しております。この施策は、本部の考えるブランド要件を満たしたBESS LOGWAYを新設、運営する地区販社側の財務負担軽減が目的であります。しかしながら、当該新拠点の運営成績が目論み通り進捗しなかった場合、又は運営する地区販社の業績悪化等により経営不振に陥った場合、当該代金の回収遅延や貸倒れの発生などにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(3)ブランドイメージの低下

 当社グループの重要な販売網である地区販社は、当社と共通の「BESS」ブランドを使用しております。これらの地区販社における不正なブランド使用(顧客の流用、無断の広告使用など)、不祥事の発生などにより、BESS事業のブランドイメージの低下を通じて、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(4)工事の外注管理

 当社グループは、ログハウス等の工事を請負っておりますが、その施工を外注先に委託しております。外注管理については、外注先との定例会議や各施工現場の一般公開等を通じて徹底を図っておりますが、外注先の不手際等により重大なクレーム等が発生した場合には、当社グループの評判が低下し、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(5)個人情報の管理

 当社グループ及び地区販社では、LOGWAYの来場客等についての個人情報を管理しております。当該管理には、十分な注意を払い適切な対策を講じるとともに、今後、情報管理のセキュリティ機能強化等により一層の管理強化を図る方針ですが、これらの情報が何らかの事由により外部に漏洩した場合、当社グループの信用が低下し、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

3.その他全般

継続企業の前提に関する重要事象等

(1)借入金に係る財務制限条項

 当社グループでは、積極的な事業拡大を支える運転資金の調達方法として、その機動性及び効率性、並びに中期的な財務の安定性確保の観点から、複数の金融機関との間でシンジケーション方式による金銭消費貸借契約を締結しております。本契約には一定の財務制限条項が付されており、当社がこれらに抵触した場合、期限の利益を喪失し、当社グループの財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)重要事象

 当社グループは、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で締結しているシンジケーション方式による金銭消費貸借契約の財務制限条項に抵触しております。しかしながら、2023年3月30日付の代官山資産の売却に係る不動産売買契約に基づく売却代金等の精算が行われたことにより、2023年4月25日をもって、財務制限条項に抵触していた借入金全額を返済し、先の財務制限条項の抵触は解消されました。

 更に、営業損失を解消・改善するため、「第2「事業の状況」1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上課題」に記載の対策を講じる事により、当社グループには継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しています。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は、以下の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績等の概要

当連結会計年度における世界経済は、ウィズコロナの下、社会経済活動が正常化していくなか、緩やかに持ち直してきましたが、世界的な金融引き締めや不安定な国際情勢により依然不透明な状況にあります。わが国経済においても消費と設備投資が前期比プラスで推移するなど、緩やかに持ち直しは見られるものの、ウクライナ情勢や円安に起因した物価上昇が、家計・企業の活動に影響を与えています。国内の住宅市場は、新設住宅着工数は前期比0.6%減、うち新設戸建持家木造住宅着工数は同12.0%減となり弱含みで推移しました。

このような状況の下、当社は、中期経営3か年計画”曲がり真直ぐ、BESSの道”を掲げ、2020年4月から取り組みを開始し、最終年度に当たる当連結会計年度に連結売上高200億円、営業利益率5%の達成を目指してきました。しかし、その間、コロナ禍やウッドショック等の外部要因に加え、社内経営管理体制における不備もあり、3期連続の赤字計上を余儀なくされました。

経営の先行指標となるLOGWAYの新規来場数は、SNS等の広告施策により前期並みの1万3千件まで持ち直しましたが、ウッドショックに起因する値上げの影響から当社の主力商品の販売価格帯と従来の顧客層との予算面でのミスマッチが生じたことなどから、受注件数が大幅に減少する事態となりました。顧客との契約においては、契約からの工期短縮や業務効率を高めるための契約精度向上に取り組むとともに、改めて既存の未着工物件の確認やそれに係る契約の見直しも行ったことから、顧客事情等により着工が直ちに見込めない物件についてのキャンセルが増加しました。結果、契約(受注)棟数は343棟(前年同期比55.8%減)、連結契約(受注)高は、10,020百万円となり、期末契約(受注)残高は、8,659百万円となりました。

このような厳しい事態を踏まえ、2022年11月に策定した経営基盤強化策を実行に移し、創業来初の希望退職者募集による社員21名減員、本社の移転、連結子会社BESSパートナーズ(以下、BP社)における不採算拠点の閉鎖(金沢、千秋)等による固定費削減(年換算7億円減)を行いました。更に、保有不動産(東京・代官山BESS MAGMA用地・建物)の売却により譲渡益42億円を確保し、財務体質の大幅な改善を果たしました。なお、金融機関との間で締結している金銭消費貸借契約の財務制限条項の抵触については、本不動産の売却後の借入金の返済により、解消されております。これらに併せて、経営責任を明確にし、立直しを図るべく経営管理体制のスリム化及びフラット化(役位降格)を実施しました。

以上の結果、当社グループの当連結会計年度における売上高は13,940百万円(前年同期比14.7%減)となりました。上期の受注の減少が下期の売上に大きく影響するため、通期での減収を免れませんでした。利益面は、減収の影響により、営業損失は881百万円(前年同期は336百万円の損失)、経常損失は886百万円(同362百万円の損失)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は、経営基盤強化策実行に係る費用及び保有する展示場資産と本社資産の減損による特別損失919百万円の計上等の影響もあり、1,338百万円(同436百万円の損失)となりました。

 

(営業活動の状況)

①商品面の取り組み

・2022年8月にBESSの平小屋「栖ログ」を発売しました。小屋×平屋×ログハウスで、暮らしの新たなジャンルを提案する「栖ログ」は新シリーズです。住宅市場では平屋住宅はこの10年で1.8倍に伸びており、従来の住宅取得の価値観と異なる層が増えてきています。リモートワークを交えた働き方の変容や、50代以上の層では二人暮らしサイズへの住み替えや二拠点居住など、身軽さや自由を求める新たな発想が動き始めています。そんな市場の胎動に向けたBESSの新提案が「BESSの平小屋」です。栖とは鳥の巣を意味し、余計なモノは持たず、余計な部屋もつくらない、土に近く自然に近い平屋の暮らし。外とのつながりが自由を生む小屋のような軽やかな暮らしを提案します。大きさによりS、M、Lの3タイプです。

・2022年11月にG-LOGの特別モデル「コルリ」を定番モデルより価格を抑えた特別価格で発売しました。G-LOGらしい伸びやかな暮らしに自分好みの工夫をいろいろと加えていける特別モデルです。自分好みを楽しむおおらかな暮らしの提案です。

 

②営業面の取り組み

・LOGWAYの来場数の減少もあり、BESS本来の営業方針にズレが出てきた状況から、BESS独自の営業システムである、具体的な計画を持たない潜在顧客にLOGWAYでの体感等を通してBESSファンになっていただき、BESSの暮らしへとナビゲートする「農耕型営業」への原点回帰に舵を切りました。

・営業システムの原点回帰を促進するため、ホームナビゲーターを中心とするLOGWAYスタッフへの研修会・勉強会及び定例会議等を見直しました。

・集客においては、SNSの活用を広げるとともにLOGWAYでのイベント等の開催を通して認知拡大及び集客に努めました。またLOGWAYコーチャーによるLOGWAYでの活動を引き続き推進しました。

・2022年4月より特建事業室を新設し、木造の施設・店舗建築等を対象としたBtoB事業をスタートさせました。また2023年2月にCLT(直交集成板)ログの準耐火認定を取得しております。幼稚園の多目的棟やスポーツ施設のクラブハウスなど、既に複数のCLTログハウスを受注しております。更に2021年10月に発売した“可動式のログ小屋”IMAGOについてもキャンプ場の宿泊ロッジや店舗利用などの活用が進んでおり、独自性の高い商品で今後発展を目指します。

 

(業績先行指標の状況)

先行指標となる全国LOGWAYへの新規来場者数は昨年並みの前年同期比0.2%増となりましたが、これまでの来場数の低迷からLOGWAYクラブの新規入会数は前年同期比で36.9%減、連結契約(受注)高は前年同期比33.5%減の10,020百万円、期末契約(受注)残高は8,659百万円(同28.7%減)となりした。

LOGWAY展開については、BESS南愛知がBESS北愛知に統合したこと及び、BESS金沢の閉鎖により、現在の稼働拠点数は直営拠点を含めて38拠点となりました。

営業体制は、BESS事業全体(販社含む)の専任営業員数(BESS専任の営業として在籍する営業員数)は、110名と前期末より34名減少いたしました。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(連結経営成績に関する分析)

当社グループの当連結会計年度における連結売上高は、上期の受注の減少が下期の売上に大きく影響し、前年同期比14.7%減の13,940百万円となりました。一方、利益面は、減収の影響により、営業損失は881百万円(前年同期は336百万円の損失)、経常損失は886百万円(同362百万円の損失)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は、経営基盤強化策実行に係る費用及び保有する展示場資産と本社資産の減損による特別損失919百万円の計上等の影響もあり、1,338百万円(同436百万円の損失)となりました。

 

(連結財政状態に関する分析)

当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末比で826百万円減少の11,195百万円、負債は同484百万円増加の10,313百万円、純資産は同1,311百万円減少の881百万円となりました。それぞれの主な増減要因につきましては、次の通りであります。

総資産につきましては、「繰延税金資産」が前連結会計年度末比で439百万円増加した一方、「売掛金及び完成工事未収入金」が同519百万円、「仕掛販売不動産」が同140百万円、「有形固定資産」が同585百万円減少したこと等によります。

負債につきましては、「短期借入金」が同1,094百万円、「一年以内返済予定長期借入金」が同695百万円、「仮受金」が同705百万円、前連結会計年度末比でそれぞれ増加した一方、「買掛金及び工事未払金」が同718百万円、「長期借入金」が同1,541百万円減少したこと等によります。

純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純損失1,338百万円を計上したこと等によります。

その結果、自己資本比率は7.9%となりました。

なお、2024年3月期については、2023年4月に代官山資産売却及びそれに伴う借入金返済を行うことにより自己資本比率は回復する見込みです。

 

 

(個別業績の概要)

当事業年度における売上高は、上期の受注の減少が下期の売上に大きく影響し、前年同期比13.9%減の10,862百万円となりました。また、利益面においては、上記連結経営成績に記載の状況により、営業損失1,052百万円(前年同期は347百万円の損失)、経常損失1,055百万円(同365百万円の損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、経営基盤強化策実行に係る費用及び保有する展示場資産と本社資産の減損による特別損失867百万円の計上等の影響もあり、1,382百万円(同440百万円の損失)となりました。

 

(報告セグメントの業績概要)

当社グループの単一事業であるBESS事業は、暮らしのブランド『BESS』の下、『「住む」より「楽しむ」』をスローガンに、個性的で楽しい暮らし方のデザインにまで踏み込んで開発した企画型住宅(=ログハウス等の自然派個性住宅)の提供を行っております。住宅引渡時点での顧客満足以上に、暮らしをスタートしてからの「“ユーザー・ハピネス”の実現」を使命としています。

その業績概要については、以下の3つの報告セグメントに区分されます。

 

イ 直販部門

連結売上高の34.9%(外部顧客売上高ベース)を占める直販部門は、東京都・代官山の「BESS MAGMA」、東京都・昭島の「BESS多摩」及び神奈川県の「BESS藤沢」の直営3拠点で、東京・神奈川圏を中心とする顧客との直接の工事元請契約によるBESS企画型住宅等の提供を主要事業としております。なお、「BESS MAGMA」は、経営基盤強化策の一環として売却しましたが、2025年4月まで引き続きBESSブランドの発信拠点として営業いたします。

当連結会計年度の業績は、セグメント売上高は、4,873百万円(前年同期比11.6%減)、減収によりセグメント利益は332百万円(同44.9%減)となりました。

業績の先行指標となる受注状況は、セグメント契約高が3,633百万円(同25.6%減)となりました。

 

ロ 販社部門

連結売上高の29.2%を占める販社部門は、全国18社の地区販社(パートナーズ社・株式会社BESS札幌・株式会社BESS岐阜を除く)の24拠点に対して、BESSブランドと販売システム等を提供するとともに、BESS企画型住宅の部材キット等を供給する事業を行っております。

当連結会計年度の業績は、セグメント売上高5,991百万円(前年同期比15.6%減)、セグメント損失207百万円(前年同期はセグメント利益192百万円)となりました。

また、セグメント契約高は2,768百万円(同29.3%減)となりました。

 

ハ BP社

連結売上高の35.9%を占めるBP社は、千秋(秋田県)、熊谷(埼玉県)、水戸、つくば(茨城県)、富士、浜松(静岡県)、東愛知(愛知県)、糸島(福岡県)、熊本(熊本県)及びその連結子会社である株式会社BESS札幌が担う札幌(北海道)、同じく株式会社BESS岐阜が担う岐阜(岐阜県)による合計11拠点のLOGWAYを営業拠点として、顧客との直接の工事元請契約によるBESS企画型住宅等の提供を主要事業としております。なお、金沢(石川県)におきましては、2023年2月、経営基盤強化策の一環として、閉鎖をいたしました。新規営業活動は停止いたしますが、引き続き既存ユーザーへのメンテナンス事業は継続しております。また、千秋につきましても、同様に2023年6月をもって閉鎖する予定です。

当連結会計年度の業績は、セグメント売上高は5,256百万円(前年同期比19.1%減)となり、セグメント損失は112百万円(前年同期はセグメント利益166百万円)となりました。

また、セグメント契約(受注)高は3,618百万円(同42.4%減)となりました。

 

②受注及び販売の実績

前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)                (単位:百万円)

セグメント

区分

品目名称

前連結会計年度繰越高

当連結会計年度契約高

当連結会計年度売上高

次期繰越高

当連結会計年度施工高

契約残高

うち施工高

直販部門

ログハウス等

部材キット販売

69

362

432

260

171

ログハウス等工事

4,980

4,494

9,475

5,050

4,425

122

5,006

その他

28

28

197

0

(小計)

5,050

4,885

9,936

5,508

4,597

122

5,006

販社部門

ログハウス等

部材キット販売

2,690

3,913

6,603

4,032

2,570

その他

574

(小計)

2,690

3,913

6,603

4,607

2,570

 BP社

ログハウス等

部材キット販売

69

69

54

15

ログハウス等工事

4,908

6,208

11,117

6,161

4,956

30

6,178

 その他

10

(小計)

4,908

6,277

11,186

6,225

4,971

30

6,178

 合計

 

12,649

15,076

27,726

16,341

12,139

153

11,184

(注)1 前連結会計年度以前に契約したもので、契約の更改等により金額に変更のあるものについては、当期契約高に含めております。

2 次期繰越高のうち施工高については、未成工事支出金により手持工事の施工高を推定したものであります。

3 「ログハウス等工事」の施工高は(売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。

4 各部門の「その他」(販促物販売収入等)は、契約高の繰越管理を行っておりませんので、「前期繰越高」「当期契約高」及び「次期繰越高」の欄の記載は行っておりません。

当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)                (単位:百万円)

セグメント

区分

品目名称

前連結会計年度繰越高

当連結会計年度契約高

当連結会計年度売上高

次期繰越高

当連結会計年度施工高

契約残高

うち施工高

直販部門

ログハウス等

部材キット販売

171

406

578

467

110

ログハウス等工事

4,425

3,203

7,629

4,194

3,434

183

4,276

その他

0

22

23

209

0

(小計)

4,597

3,633

8,230

4,870

3,546

183

4,276

販社部門

ログハウス等

部材キット販売

2,570

2,768

5,339

3,793

1,546

その他

277

(小計)

2,570

2,768

5,339

4,070

1,546

 BP社

ログハウス等

部材キット販売

15

28

44

41

2

ログハウス等工事

4,956

3,589

8,545

4,981

3,564

32

4,982

 その他

△24

(小計)

4,971

3,618

8,589

4,998

3,567

32

4,982

 合計

 

12,139

10,020

22,159

13,940

8,659

216

9,259

(注)1 前連結会計年度以前に契約したもので、契約の更改等により金額に変更のあるものについては、当期契約高に含めております。

2 次期繰越高のうち施工高については、未成工事支出金により手持工事の施工高を推定したものであります。

3 「ログハウス等工事」の施工高は(売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。

4 各部門の「その他」(販促物販売収入等)は、契約高の繰越管理を行っておりませんので、「前期繰越高」「当期契約高」及び「次期繰越高」の欄の記載は行っておりません。

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、3,199百万円となり、前連結会計年度末3,129百万円に対し70百万円の増加となりました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により539百万円の資金減少(前年同期は568百万円の減少)となりました。これは、税金等調整前当期純損失1,761百万円(同359百万円の損失)、仕入債務の減少額718百万円(同568百万円の増加)等による資金減少要因が、売上債権の減少額523百万円(同353百万円の増加)、棚卸資産の減少額162百万円(同596百万円の増加)及び減損損失673百万円等による資金増加要因を上回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動により増加した資金は359百万円(前年同期は361百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産売却による収入595百万円(前年同期は16百万円)、固定資産取得による支出159百万円(同330百万円)及び保証金の差入れによる支出89百万円(同7百万円)等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動により増加した資金は239百万円(前年同期は1,111百万円の減少)となりました。これは、短期借入金1,094百万円(同1,500百万円の減少)の増加等の資金増加要因が、長期借入金846百万円(同1,211百万円)の返済等の資金減少要因を上回ったことによるものであります。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

当社グループの運転資金の主要な需要は営業費用であります。具体的には、ログハウス等部材キットに係る部材等の調達費、施工に要する外注費等の「売上原価」と、人件費、広告宣伝販促費、研究開発費等の「販売費及び一般管理費」であります。

当社グループの運転資金及び設備資金につきましては、内部資金のほか金融機関からの借入により資金調達することとしております。そのうち、運転資金は複数の金融機関との間で締結しているシンジケーション方式によるコミットメントライン契約(総額2,000百万円、うち借入実行残高2,000百万円)をはじめとする短期借入金を中心に、設備投資などの長期性資金については、長期借入金(2023年3月末残高2,305百万円)を中心にそれぞれ調達しています。なお、これら借入金の大半となる4,291百万円は、2023年3月30日付の代官山資産の売却に係る不動産売買契約に基づく売却代金等の精算が行われたことにより2023年4月25日をもって返済いたしましたので、当面の運転資金及び設備資金は内部資金によるものとなります。

資金の流動性につきましては、顧客契約から売上計上及び代金の回収までのサイクルが長い(直販部門では元請工事の一般的な工期が約1年)ことなどを勘案して、借入金による調達実行の活用を含め、常に不測の事態に備えて厚めの残高(月商の3ヵ月を目安)を維持するよう努めております。

 

(財務政策)

当社は、株主の皆様に当社株式を長期的に保有いただくために、連結純資産配当率(DOE)を重視した「長期的な視点での安定的配当」を利益還元の柱とするとともに、将来の事業成長と経営体質の強化のために 必要な内部留保の確保にも配慮していくことを基本方針としております。

 

④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産、負債の報告数値、並びに報告期間における収入、費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行う必要があります。当社の経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び過程を過去の実績や状況に応じ、合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。これらの見積りと実際の結果が異なった際は、当社グループの連結財務諸表及びセグメントの業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、重要な会計上の見積りに係る計上基準については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4 会計方針に関する事項(3)重要な引当金の計上基準」に記載の通りであります。

5【経営上の重要な契約等】

<BESS販社基本契約>

 当社は、効率的な事業の全国展開を図ることを基本方針として、フランチャイズ形態のBESS販社基本契約を締結しております。

 契約の要旨は次の通りであります。

契約内容

<当社の業務>

 

① BESSブランドの統括、方針、及び戦略の策定

② 商品の開発、関連商品の開発、及びそれらの標準価格の設定

③ 部材キットの供給

④ 全国宣伝、広報の実施

⑤ 販売促進、営業、受注におけるノウハウの提供

⑥ 商品施工における技術ノウハウの提供

⑦ 事業運営ノウハウの提供

⑧ BESS街区事業のノウハウの提供、推進支援

⑨ 顧客情報の管理

⑩ BESS商品の物件に関する情報の管理

 

<販社の業務>

 

① エリア宣伝、広報の実施

② 顧客の開拓

③ 開拓した顧客情報の提供

④ 物件企画、設計

⑤ 設計監理、施工、メンテナンス

⑥ BESS街区事業等の不動産事業

契約品目

当社の開発したBESS商品及び当社の選定した関連商品

ロイヤリティー

顧客との個別契約に基づく一定料率

契約期間

1年間。協議のうえ更に1年間更新。(以降も同様)

販社契約先

株式会社BESSパートナーズ、株式会社BESS札幌、株式会社BESS岐阜、

株式会社BESS京神、株式会社BESS信州、株式会社BESS福岡、

株式会社BESS髙勝、株式会社BESS愛知、株式会社BESS群馬、

株式会社BESS廣岡、株式会社BESS-L、株式会社高橋建築、

橋本建設株式会社、長電建設株式会社、株式会社アービスホーム、

安田建設株式会社、谷口建設興業株式会社、株式会社エスケー住建、

株式会社日本中央住販、epm不動産株式会社、株式会社imayama

                        (2023年3月31日現在、21社)

 

<固定資産の譲渡契約>

 当社は財務体質の強化を目的として、2023年3月29日開催の取締役会において、当社の所有する東京都目黒区の不動産(当社本店・BESS MAGMA)の譲渡について決議し、2023年3月30日付で不動産売買契約を締結しました。本契約に基づき2023年4月25日付で不動産の引渡し手続きが完了しております。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)をご参照ください。

 なお、売却資産の明渡しは2025年4月であり、約2年間は従来通り当社本店・BESS MAGMAとして営業活動を継続いたします。

 

6【研究開発活動】

 当社グループは、主としてログハウス等の部材キット製造及び販売等のサービスを提供しており、商品の開発にかかるコンセプト、デザイン企画並びに研究開発を商品本部にて行っております。

 当連結会計年度の研究開発活動におきましては、商品開発のスタンスとして「ハードは競争、ソフトは我が道!」を掲げ、当社商品の特徴である『自然を身近に感じながら、大らかに過ごせる暮らし方』をより深めた商品群の開発に引き続き注力し、「ログハウス」と「エポックス」の2つのカテゴリーで計6つの商品シリーズを展開し、それぞれの個性を強めて区別化を進めてまいりました。

 新商品の開発におきましては、新モデルを開発し市場拡大を目指すとともに、継続モデルにおいても付加価値を高める新仕様を取り入れております。研究開発においては、当社住宅性能の基本方針である「丈夫で長もち」、「健康で快適」、「環境への配慮」を実現し、高次元にバランスすべく技術の開発を進めております。

 当連結会計年度の主な活動は次の通りであり、研究開発費の総額は135百万円であります。なお、当社グループの行っている研究開発活動は各報告セグメントに共通するものであることから、以下の概要は研究開発の項目別に記載しております。

・BESSの平小屋「栖(すみか)ログ」の開発

小屋×平屋×ログハウスで、暮らしの新たなジャンルを提案する「栖ログ」を新たなシリーズとして開発しました。栖とは鳥の巣を意味し、余計なモノは持たず、余計な部屋もつくらない、外とのつながりが自由を生むような軽やかな暮らしを提案します。大きさによりS、M、Lの3タイプです。

・G-LOGキャンペーンモデル「イスカⅡ」及び「コルリ」の開発

おおらかなカネ勾配(45°の直角三角形)の屋根に空中リビングとも言える大空間のベランダ「NIDO」を備え、家族が自然と集まる吹き抜け下のリビングが特徴的なG-LOG(なつ)のキャンペーンモデル「イスカⅡ」を2022年4月から9月、同年11月から「コルリ」を期間限定で販売しました。

・ワンダーデバイスのキャンペーンモデルの開発

遊び心を取り込こんだワンダーデバイスのキャンペーンモデルを4つのタイプで開発しました。「ワンダーデバイス6ss」「フランク7ss」「ファントム7ss」「ボイド7」です。ウッドショックのコスト上昇に対抗する工夫を凝らし、定番モデルより価格を抑えた特別価格での発売です。テーマはSTAGE&STORAGEで、好きなものを満たせるストレージを備え、大空間をステージの様に暮らしを表現する場として楽しむ暮らしの自由度が高いプランです。2022年10月から2023年3月まで期間限定で販売しました。

・CLT(直交集成板)構造材において90分準耐火構造認定を取得

2023年2月にはCLT構造材において、「木材現わし」かつ「石こう等の燃え止まり層無し」で90分準耐火構造認定を取得しました。地球環境保全に向け、SDGs目標達成が大きな課題となっていますが、中でも、木材活用はCO2削減・地球温暖化対策のキーとしてその重要度が高まっています。このような状況の下、今回の認定には次のような意義があります。

従来は、「木材現わし」のログハウスは、規制により建物の密集度が高い「防火地域」では2階までしか建築できませんでしたが、今回の認定取得により4階までの中層ビル建築が可能となりました。(ただし、構造評定等の取得が必要です。)これにより、住宅のみならず、商業施設など非住宅建築物への用途が広がり、ログハウス普及~木材使用量増加へとつながります。

また、従来の「木材現わし」の中高層木造ビル建物の構造は、「木材現わし(燃えしろ層)」の内側に「不燃材(石こう等)の燃え止まり層」があり、さらにその内側に木製構造材があるという3層構造となっています。その「木材現わし(燃えしろ層)」と「不燃材の燃え止まり層」は、建築現場で施工する工程となっており、現場での手間がかかりますが、今回の認定取得では「不燃材の燃え止まり層」は無く、いわば ″100%純木製構造″で、建築現場での手間が省け、施工工期短縮~建築件数増~木材使用量増へとつながることが期待されます。