文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「徳・体・智」という経営理念を持ち、体を動かし汗水を流すことが自分のためになり人のためになるという思いで業務を遂行し、人々に尽くす経営をするという経営理念のもと、野菜を食したときの健康への影響を常に考え、安全で安心な野菜を供給することに取り組んでおります。
また、カット野菜のリーディングカンパニーとしてお客様の多大なニーズに応え、新たな野菜需要の創造と野菜を使用したメニューの提案を通じて市場の拡大に努めております。
事業活動にあたっては、お客様、そして株主の皆様の信頼と期待にお応えするように努め、企業価値の一層の向上を目指しております。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、昭和54年の創業より「日本農業の発展」、「国民の健康増進」への貢献を目的に事業を展開してまいりました。
青果物流通事業のリーディングカンパニーとして、安全・安心な青果物の加工・流通はもちろん、研究・開発・分析など独自のノウハウを基に新たな野菜の価値向上と市場の拡大に努めております。
当社グループでは、今後更なる成長を遂げるため、第三次中期経営計画「Next Change 2020」(2017年4月~2020年3月)を策定し、平成29年2月に公表いたしました。
本計画では、「経営基盤の改革」、「成長基盤の構築」、「研究開発部門の強化」を基本方針に掲げ、下記の事業戦略を骨子とした施策を実践してまいります。
<販売・成長戦略>
① カット野菜・加熱野菜・個食商品を柱に外食および外食以外への分野へ積極展開
② 当社が推進する「デポ化」を関東圏から全国圏へ事業展開
③ メニュー・食材・産地提案から、物流・CSR支援など提案力・対応力による売上拡大
④ 幹線便・エリア配送網などグループインフラを活用した物流事業の拡大
<調達戦略>
① 購買部門を統括する「商品統括本部」の新設により調達量と価格の安定を目指す
② 調達難時のリスクヘッジを目的とした国内および海外産地の開拓と育成
③ グループインフラを活用した調達網を構築し多種多様な調達を展開
④ 農業への参入(種苗・栽培・農業経営ノウハウ取得)
<各子会社の戦略>
・デザイナーフーズ㈱
① ビッグデータを活用した抗酸化研究の強化および外部研究機関との連携推進
② 次世代に向けた「農・食・健康」を繋ぐ新規研究分野の開拓
・エフエスロジスティックス㈱
① 名古屋・大阪・神奈川での営業所開設および幹線便によるグループインフラの構築
② 物流事業への参入(当社グループ外商品・当社グループ外配送業務受託)
<企業力・組織力向上戦略>
① 事業会社の統合による全体最適化およびグループシナジーの追求
② ノウハウ・技術・経験値の共有による現場改革・経営改革の推進
③ 経営人財・部門長クラスの育成による人財基盤・育成基盤の強化
④ 働き方改革・労働環境改革による能率の向上および従業員満足度の向上
<資本・財務戦略>
① 財務健全性を維持しつつ成長への積極投資を実施
② ROEを重要な経営指標と位置づけ目標を8.0%以上に設定
③ 継続的かつ安定的な配当を実現(配当性向20%以上を目安)
今後は、2020年3月期の連結売上高400億円、連結経常利益11億円を業績目標として更なる経営成績の向上に取り組んでまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、売上高経常利益率を重視しております。生鮮食料品を扱う会社の性質上、日々の買付け、品質管理及び製造・流通におけるコスト管理に注力することが経営体質の強化につながると考えております。当連結会計年度における売上高経常利益率は、2.0%となっております。新工場の稼動等の影響により、一時的な低下はあるものの、事業会社の統合によるグループシナジーの更なる追求、調達価格の低減や天候不順による調達難時のリスクヘッジを目的とした国内及び海外産地の開拓、工場のオートメーション化、グループインフラの構築等のコスト削減による収益構造の強化に努めることにより、今後の売上高経常利益率の上昇を確信しております。
(4) 当社グループを取り巻く経営環境
当社グループを取り巻く経営環境は、近年、毎年のように発生する異常気象に伴う野菜価格の高騰や品質悪化、消費者の「食の安全・安心意識の高まり」、人手不足による人員確保リスクの増大やそれに伴う労働コストの上昇など、引続き厳しい状況が継続することが予想されます。
(5) 会社の対処すべき課題
当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。
①食の安全・安心の確保
当社グループでは、食品事業者の責務として常に高い安全衛生管理水準を維持し続けることが重要な経営課題であると認識しております。すでに当社グループの主要カット野菜工場では食品安全の国際標準規格であるISO22000認証の取得を完了しており、平成30年2月にはデリカフーズ株式会社西東京事業所にてISO22000の発展版であるFSSC22000認証を取得するなど、引続き高いレベルで食品安全マネジメントシステムを構築・維持してまいります。
②コーポレートガバナンスの充実
当社グループではコーポレートガバナンス・コードの精神を尊重し、各原則を実施するための各種施策を実行してまいりました。平成29年6月にはコーポレートガバナンス・コードの実施状況に関するコーポレートガバナンス報告書を提出いたしましたが、求められる73項目の原則のうち3項目(前期比△2項目)については原則を実施していないものとして、その理由を説明(エクスプレイン)しており、当該事項の遵守(コンプライ)が今後の課題であると認識しております。また既にコンプライしている各原則についても改めてその内容を見直すことといたします。
③新規事業を含めた収益構造の強化
当社グループでは、成長戦略を推し進めるにあたり、更なる売上獲得には当社グループの強みである研究開発と連動した提案型営業の強化が重要であると認識しております。また同時にコスト削減のため、契約産地の拡充による調達価格の低減や工場へのIoT化による労務費低減といった施策を実行し、収益構造を強化することが当社グループ全体の継続的な課題であると認識しております。新規事業につきましては、引続き「真空加熱野菜」をカット野菜・ホール野菜に続く第三の基軸商品とするため販路拡大を進めてまいります。
④リスクマネジメント
当社グループがさらされるリスクは単に災害、訴訟、金融、風評等にとどまらず、多岐にわたり、しかも複雑化・複合化しております。こうしたリスクに対応するため、当社グループでは「食品安全」や「労働安全」、「物流安全」といった当社事業を遂行する上で想定しうる様々なリスクを部門別に検討する「危機管理委員会」を設置し、担当取締役を中心にリスクの見積もりや評価、予防策の検討・実施する体制を構築しております。
⑤経済社会情勢への柔軟な対応
当社グループをめぐる政治経済情勢のうち、海外の政治経済に起因するリスクとして東アジアの地政学的なリスク、輸入食材の安全性、米国のTPP脱退/復帰議論などを認識しております。また国内の政治経済に起因するリスクとして、卸売市場法・食品流通構造改善促進法改正の動向、農業人口の減少や農協改革などを認識しております。いずれも引続き情報収集を怠らず、時宜に応じて柔軟に対応すべき課題であると認識しております。
これらの課題に対する施策を実践し、野菜を中心に生産地から消費者までの食をコーディネートし、「日本農業の発展」及び「国民の健康増進」という社会的責任を担う企業として、企業品質と企業価値の向上に邁進努力いたします。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①青果物の生産・収穫に影響を及ぼす天候や気象、自然災害について
当社グループは、主に、国内産青果物を生産地取引や各地の市場で買い付け、お客様に販売しております。青果物の生産・収穫は天候や気象、自然災害に左右されます。特に近年は、異常気象に見舞われ世界的に農産物の収穫に悪影響を与えているほか、平成23年3月11日に発生した東日本大震災により広大な農地が冠水や流出、放射能汚染などの被害を受けております。過去に経験した大きな異常気象や自然災害を教訓として、そのような状況が発生した場合、輸入青果物の仕入や代替商品による納品をお客様の同意の下に行う体制を持っていることや、同じ天候や気象、自然災害の影響を受けない複数の国内産地を持つことで、リスクを分散した生産地取引も行っております。
こうした対応にもかかわらず、青果物の生産・収穫が天候や気象、自然災害により著しく減少する状況に陥った場合には、仕入価格が高騰し、あるいは販売機会を逃すなど、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
②食品の安全性について
食品の安全性と品質保証に関する消費者の関心は、残留農薬、偽装表示問題や異物混入事件等により高まっております。当社グループは、製・商品の品質、安全性を経営の最重要課題のひとつと考えており、安全で高品質の食品を供給するため、徹底した衛生管理と品質の向上に努めております。具体的には、当社グループの全ての工場において食品安全マネジメントシステムの国際規格ISO22000認証の取得を進めることにより、当該システムの継続的改善に取り組みながら、衛生管理・品質管理の改善に努め、食品安全確保ならびに品質保証・危機管理などのリスク管理体制の充実を目指すとともに、ISO22000による食品安全の内部監査を実施し、製品クレームや事故の発生防止活動、製品表示の適正化に取り組んでおります。加えてデリカフーズ株式会社東京FSセンター、西東京FSセンターにおいては、昨今のフードテロリズム等への世間一般の関心の高まりに鑑み、より厳密な衛生管理基準やフードディフェンスの要求が求められるFSSC22000認証を取得しております。また仕入業者と連携して品質向上のための情報交換を積極的に行っております。そのような結果、過去に食中毒事件等の問題が発生した事例はありません。
しかしながら、異物混入、健康被害を与える可能性のある欠陥製・商品、表示違反など、当社グループで生産する製品、あるいは仕入商品に万一事故が発生した場合には、当社グループの製・商品の販売に支障を来たし、この結果、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループに起因する食品の安全性問題だけでなく、無認可添加物の使用等による食品製造工程における消費者の不信、あるいは外食企業に起因する衛生管理問題による連鎖的風評など、社会全体的な食品の安全・衛生上の問題が発生した場合につきましても、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③設備投資について
当社グループは、これまで主要取引先であった外食産業向けに加え、需要が増加している中食産業及び小売業向けの青果物卸売、カット野菜製造のために新工場(FSセンター)の建設を計画しております。また、継続的に事業を拡大していくうえで、新製品対応や技術革新、あるいは生産能力の増強等のため、新規または更新のための設備投資が必要となります。当社グループでは市場環境、競合他社動向、事業戦略及び当該投資の収益性等を総合的に勘案し、適時・適切に設備投資を実施していくように努めております。
しかしながら、新工場建設に伴う人件費・消耗品費増加等による立ち上げ費用、減価償却費等により過去の事業年度で生じたように一時的に当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、経営環境の急激な変化等により、売上が大きく減少し、使用設備の除却や減損が生じた場合、更なる悪影響を及ぼす可能性があります。
④有利子負債依存度について
当社グループは、工場・物流センター等の設備投資資金を主に金融機関からの借入れにより調達しているため、総資産に占める有利子負債の割合が平成30年3月決算期で38.4%(有利子負債残高(リース債務を含む)7,398百万円/総資産19,288百万円)と比較的高い水準にあります。したがって、今後有利子負債依存度が高い状態で金利が上昇した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤法的規制について
当社グループが営んでいる青果物事業に関する主たる法的規制には、食品の規格・衛生監視・営業許可等を定めた「食品衛生法」、食品循環資源の再生利用等を促進するために再生利用等の量に関する目標を定めた「食品リサイクル法」、工場・事業場の排水規制を定めた「水質汚濁禁止法」、「水道法」、欠陥製造物からの消費者保護を目的とした「製造物責任法(PL法)」等があります。
当社グループは、「食品衛生法」をはじめとした法令の遵守を徹底するとともに、「食品リサイクル法」における食品廃棄物の再処理にも充分な取り組みを実施しております。しかしながら、今後「食品衛生法」、「食品リサイクル法」等の法的規制が強化された場合、新たな費用負担が発生する可能性があり、その場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥業務委託について
当社グループでは、各子会社が直接配送できない地域につきましては、各子会社が業務委託先に製品の製造及び製・商品の配送を依頼しております。
委託先につきましては、納品する製・商品の品質には十分に気をつけるよう指導管理しておりますが、納品する製・商品の品質が悪い等の不測の事態が生じた場合等に、投資者及びその他一般の方々が当社グループにも同様の問題が生じていると誤解する可能性があります。また、業務委託先が当社グループの意に背いて、食品の安全性に欠けるものを納品した場合、当社グループにも影響があり、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の回復や雇用環境の改善が続く中、個人消費は横ばい傾向であるものの、全体として緩やかな回復基調で推移しております。その一方、依然として東アジア地域の地政学的リスクや米国の金利上昇による影響など不確実性が存在しています。
当社グループの属する青果物流通業界におきましては、青果物の出荷量・価格とも上半期こそ概ね平年並みで推移いたしましたが、秋口以降の相次ぐ台風上陸、記録的な長雨や日照不足は青果物の生育に重大な影響をおよぼし、葉菜類・根菜類を中心に青果物全般の収穫量が大幅に減少いたしました。ほぼ半年間という長期に及んだ不作の影響は価格高騰だけでなく、品質の悪化を招き、加工や出荷における作業効率を著しく阻害するなど全般的に非常に厳しい経営環境が続きました。
このような経営環境の中、当社グループは、平成29年2月に発表した中期経営計画を軸として、「事業会社の統合による全体最適化」、「拠点増設政策の継続」、「研究開発部門の再編と強化」等の経営施策を進めてまいりました。
第三次中期経営計画「Next Change 2020」は、昭和54年の創業より「日本農業の発展」、「国民の健康増進」を掲げてきた当社が、青果物流通業のリーディングカンパニーとして安全・安心な青果物の加工・流通、研究開発など独自のノウハウを基に青果物の新たな需要創造と企業価値向上・市場拡大に向けて、更なる成長戦略を推し進めるために策定したものです。
具体的施策のうち、まず「事業会社の統合による全体最適化」といたしましては、平成29年10月に連結子会社東京デリカフーズ株式会社を吸収合併存続会社、名古屋デリカフーズ株式会社及び大阪デリカフーズ株式会社を吸収合併消滅会社とする会社合併を実施し、新たにデリカフーズ株式会社に商号変更のうえ再出発いたしました(それに伴い当社も「デリカフーズホールディングス株式会社」に商号変更)。この事業会社の統合はスケールメリットをいかした調達コストや管理コストの低減、人材配置の最適化などといった効果を発揮しており、今後もグループの全体最適を追求してまいります。
「拠点増設政策の継続」といたしましては、青果物流通事業における新たな拠点としてデリカフーズ株式会社の中京FSセンター(愛知県弥富市)が平成30年5月に、埼玉FSセンター(埼玉県八潮市)が同12月にそれぞれ開設する予定です。また当社グループの物流を担う連結子会社エフエスロジスティックス株式会社においてもデリカフーズの各事業拠点を結ぶ形で営業所を増強しており、平成29年4月には名古屋営業所(愛知県名古屋市)を開設し、中京地区における物流の内製化を進めております。
「研究開発部門の再編と強化」につきましては、当社グループの強みのひとつである研究開発部門を平成29年6月に連結子会社デザイナーフーズ株式会社と株式会社メディカル青果物研究所に分割・再編いたしました。現在、デザイナーフーズでは抗酸化研究や次世代に向けた新規研究分野の開拓及び研究成果をいかしたコンサルティング事業を中心に、メディカル青果物研究所では鮮度保持技術の開発や受託分析事業を中心に行っており、未来への投資と現業への貢献のバランスを考慮しつつ、研究開発にも力を注いでまいります。
これら各種経営施策の結果、当連結会計年度における売上高は37,252百万円(前期比7.8%増)となりました。利益につきましては、7月下旬からの日照不足、秋口以降の台風や低温等による野菜価格の高騰・品質悪化の影響が長期継続的に発生したことに加え、物流網構築費用等を計上いたしましたが、生産性改善・廃棄ロス削減活動にグループを挙げて取り組んだこと及び10月以降の組織再編効果等により、営業利益694百万円(前期比24.5%増)、経常利益762百万円(前期比26.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は475百万円(前期比44.4%増)となりました。
資産は、前連結会計年度末に比べ1,225百万円増加し、19,288百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ782百万円増加し、11,748百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ443百万円増加し、7,539百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
青果物事業
当セグメントの売上高は、平成29年10月に高槻センター(大阪府高槻市)、平成29年12月に平和島センター(東京都大田区)を開設したことにより販売マーケットが拡大したこと、当社グループの主要取引先である外食産業において売上が堅調に推移したことに加え、継続的な人手不足の影響に伴いカット野菜の需要が増加したことにより、37,144百万円と前期と比べ2,668百万円(7.7%)の増収となりました。セグメント利益(経常利益)は、7月下旬からの長雨・曇天による日照不足、10月以降の台風や低温等による野菜の調達価格の高騰及び品質悪化の影響が長期継続的に発生したことに加え、組織再編に伴う費用が発生いたしましたが、売上が順調に伸張したこと、生産性改善・廃棄ロス削減活動にグループを挙げて取り組んだこと等により、692百万円と前期と比べ147百万円(27.1%)の増益となりました。
物流事業
当セグメントの売上高は、平成29年4月よりエフエスロジスティックス株式会社が名古屋事業所を開設したこと、デリカフーズ株式会社の東京、名古屋、大阪の各事業所を結ぶ幹線便の運行を開始したことに加え、青果物以外の資材の運搬を開始したこと等により、2,105百万円と前期と比べ609百万円(40.7%)の増収となりました。セグメント利益(経常利益)は、ドライバーの人手不足に伴う人件費の上昇、規模拡大による車両費用の増加、物流網構築費用の発生等により、0百万円と前期と比べ5百万円(86.7%)の減益となりました。
研究開発・分析事業
当セグメントの売上高は、コンサルティング業務及び分析業務の受託件数は順調に増加いたしましたが、デリカフーズホールディングス株式会社からの研究委託費が減少したこと等により、155百万円と前期と比べ4百万円(2.7%)の減収となりました。セグメント利益(経常利益)は、売上が減少したこと、研究開発・分析事業の再編に伴う費用が発生したこと等により、1百万円と前期と比べ18百万円(94.0%)の減益となりました。
持株会社
当セグメントの売上高は、682百万円と前期と比べ26百万円(4.1%)の増収となりました。セグメント利益(経常利益)は、186百万円と前期と比べ40百万円(28.0%)の増益となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、3,921百万円となり、前連結会計年度末に比べ540百万円減少しました。当連結会計年度のキャッシュ・フローの内容は概ね次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益761百万円、減価償却費651百万円が主要な収入であります。また、売上債権の増加1,175百万円が主要な支出であります。以上の結果、810百万円の収入(前期は1,254百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入162百万円、保険積立金の払戻による収入45百万円が主要な収入であります。また、有形固定資産の取得による支出749百万円、投資有価証券の取得による支出196百万円、投資不動産の取得による支出119百万円が主要な支出であります。以上の結果、939百万円の支出(前期は1,471百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入1,100百万円が主要な収入であります。また、長期借入金の返済による支出1,089百万円、短期借入金の減少による支出230百万円が主要な支出であります。以上の結果、412百万円の支出(前期は114百万円の収入)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
青果物事業 |
11,304,800 |
9.4 |
|
物流事業 |
― |
― |
|
研究開発・分析事業 |
― |
― |
|
持株会社 |
― |
― |
|
合計 |
11,304,800 |
9.4 |
(注) 1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
また、当連結会計年度における生産実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
|
事業部門の名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
カット野菜部門 |
11,304,800 |
9.4 |
|
ホール野菜部門 |
― |
― |
|
その他 |
― |
― |
|
合計 |
11,304,800 |
9.4 |
(注) 1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
青果物事業 |
23,423,370 |
6.7 |
|
物流事業 |
― |
― |
|
研究開発・分析事業 |
96 |
△91.5 |
|
持株会社 |
― |
― |
|
合計 |
23,423,466 |
6.7 |
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
また、当連結会計年度における仕入実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
|
事業部門の名称 |
仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
カット野菜部門 |
6,502,249 |
10.5 |
|
ホール野菜部門 |
12,841,538 |
3.5 |
|
その他 |
4,079,678 |
11.1 |
|
合計 |
23,423,466 |
6.7 |
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「その他」は野菜外商品(卵、豆腐、冷凍食品等)の仕入高、委託販売先を通じた仕入高等であります。
当社グループは、出荷日の前日ないし前々日に受注をすることが多く、受注から売上計上までの期間が極めて短いことから受注規模を金額で示すことはしておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
青果物事業 |
37,144,629 |
7.7 |
|
物流事業 |
2,105,477 |
40.7 |
|
研究開発・分析事業 |
155,258 |
△2.7 |
|
持株会社 |
682,400 |
4.1 |
|
調整額 |
△2,835,492 |
|
|
合計 |
37,252,272 |
|
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.「調整額」は、セグメント間の内部売上高又は振替高であります。
また、当連結会計年度における販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
|
事業部門の名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
カット野菜部門 |
15,103,948 |
16.7 |
|
ホール野菜部門 |
17,616,711 |
1.2 |
|
その他 |
4,531,611 |
7.8 |
|
合計 |
37,252,272 |
|
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.「その他」は野菜外商品(卵、豆腐、冷凍食品等)の販売高、委託販売先を通じた販売高、コンサルティング業務による売上高等であります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績等は、以下のとおりであります。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は37,252百万円となり、前連結会計年度の34,559百万円に対し、2,692百万円の増収(前期比7.8%増)となりました。当社グループを取り巻く経営環境は、秋口以降の相次ぐ台風の上陸、記録的な長雨や日照不足は青果物の生育に重大な影響をおよぼし、葉菜類・根菜類を中心に品薄が続き相場が高騰いたしました。また、労働市場の需給逼迫に伴う人件費・求人費の上昇、物流コスト上昇等、非常に厳しい経営環境が続きました。
このような経営環境の中、当社グループは中期経営計画の事業戦略の一環として、平成29年10月に高槻センター(大阪府高槻市)、平成29年12月に平和島センター(東京都大田区)を開設し、販売マーケットの拡大、青果物流通における独自インフラ構築に注力いたしました。また、当社グループの主要取引先である外食産業において売上が堅調に推移したことに加え、継続的な人手不足によるカット野菜・真空加熱野菜の需要が増加したこと等により、新規顧客の獲得及び既存取引の深耕が順調に進展しました。この結果、当社グループは当初計画(平成30年3月期 業績予想35,500百万円 平成29年5月10日発表)を上回る売上高を確保いたしました。
(売上総利益)
売上原価は、前連結会計年度の26,578百万円に対し、2,042百万円増加(同7.7%増)の28,620百万円となりました。これは主として、売上高の増加、天候不順や台風の影響による調達価格の高騰及び品質悪化、人手不足による人件費の上昇等に伴う商品仕入高・製造原価の増加によります。しかしながら、生産性改善・廃棄ロス削減活動にグループを挙げて取り組んだこと等のより、売上総利益は前連結会計年度の7,981百万円に対し、650百万円増加(同8.1%増)の8,631百万円となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の7,423百万円に対し、513百万円増加(同6.9%増)の7,937百万円となりました。これは主として、人手不足による人件費・求人費の増加、物流網構築に伴う物流コストの増加等によります。しかしながら、10月以降の組織再編に伴うコスト削減効果等により、営業利益は前連結会計年度の557百万円に対し、136百万円増加(同24.5%増)の694百万円となりました。
(経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度の89百万円に対し、12百万円増加(同13.6%増)の101百万円となりました。これは主として、受取賃貸料が増加したこと等によります。営業外費用は、前連結会計年度の41百万円に対し、8百万円減少(同20.9%減)の32百万円となりました。これは主として、組織再編に伴い資金効率が向上したことによる支払利息の減少によります。その結果、経常利益は前連結会計年度の605百万円に対し、157百万円増加(同26.0%増)の762百万円となりました。
特別利益は、補助金収入40百万円、保険解約返戻金18百万円を計上したこと等により59百万円となり、特別損失は、固定資産圧縮損40百万円、固定資産除却損9百万円、合併関連費用8百万円を計上したこと等により60百万円となりました。その結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の536百万円に対し、225百万円増加(同42.1%増)の761百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税効果会計適用後の法人税等の負担額は、前連結会計年度の206百万円に対し、79百万円増加(同38.3%増)の285百万円となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の329百万円に対し、146百万円増加(同44.4%増)の475百万円となりました。
財政状態の分析
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ5.7%増加し、9,437百万円となりました。これは、主として、売掛金が1,172百万円増加した一方、現金及び預金が681百万円減少したことなどによります。
(固定資産)
固定資産は、前連結会計年度末に比べ7.8%増加し、9,851百万円となりました。これは、主として、建物仮勘定が461百万円、投資有価証券が303百万円増加したことなどによります。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ13.5%増加し、5,408百万円となりました。これは、主として、未払金が352百万円、買掛金が291百万円、未払法人税等が131百万円増加した一方、短期借入金が230百万円減少したことなどによります。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度末に比べ2.2%増加し、6,339百万円となりました。これは、主として、リース債務が87百万円、繰延税金負債が28百万円増加したことなどによります。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6.3%増加し、7,539百万円となりました。これは、主として、利益剰余金が365百万円増加したことなどによります。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は7,398百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,921百万円となっております。
当社は、平成29年5月10日開催の取締役会において、東京デリカフーズ株式会社(出資比率100%)を吸収合併存続会社、名古屋デリカフーズ株式会社 (出資比率100%) 及び大阪デリカフーズ株式会社 (出資比率100%) を吸収合併消滅会社とする吸収合併契約を決議し、平成29年10月1日付で合併いたしました。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
急速な高齢化社会を迎え、医療費の高騰が大きな社会問題となる中、国民一人一人が日々の食生活に基づき自己の責任において健康を維持増進すること、すなわち「食によるセルフメディケーション」が強く求められております。
国の施策として平成12年(2000年)にスタートした「21 世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」では、循環器疾患(高血圧、高脂血症、虚血性心疾患、脳卒中等)や糖尿病、がん、骨粗しょう症などの、いわゆる生活習慣病と関連の深い「栄養・食生活」の内、カリウム、カルシウム、抗酸化ビタミン(ビタミンC)、食物繊維等の摂取量を国民栄養調査データから解析したところ、野菜の摂取が寄与する割合が高かったことから、これら栄養素の適量摂取のためとして、野菜摂取量目標値350グラム以上(内、緑黄色野菜120グラム以上)が設定されました。
平成25年(2013年)からスタートした「健康日本21(第2次)」でも同様の目標値ですが、日本人平均で70グラムの野菜摂取が不足している状況となっており、国のスマートプロジェクトの中でもスマートイーとしてさらに70gの野菜を食べようと働きかけをしていることから、日本ヘルスケア協会の中で「野菜で健康推進部会」を設立し、外食・中食産業、量販店、ドラッグストアー等で野菜の摂取を増やす運動をし、「食(野菜)によるセルフメディケーション」の活動を活発に行っております。
このような状況の中、当社グループでは過去18年間、野菜・果物等の成分分析(ビタミンC、抗酸化力、Brix糖度、硝酸イオン等)に積極的に取組み、その分析数は25,000検体を超え、ビッグデータと言える規模になってまいりました。これらの分析データベースをもとに、野菜の品質と栽培方法との関連性を明らかにするとともに、非破壊で野菜の品質を選果できる装置開発、野菜の抗酸化成分を摂取することによるヒト体中への影響を明らかにする研究、野菜の抗酸化力を自動的に測定できる装置開発、野菜の抗酸化力等「野菜が持つチカラ」に関する情報を一般消費者に届ける手法開発等、野菜と健康に関する研究開発を進めてまいりました。
研究開発体制は、当社の子会社であるデザイナーフーズ株式会社、株式会社メディカル青果物研究所が密接な連携・協力関係を保ち、効率的かつ迅速に活動を推進しております。
主な成果として、当社グループが開発した「トマトの非破壊大量迅速測定・選果装置」を利用してリコペン量と糖度で選別したトマトを量販店で一般消費者向けに試食販売の実証を行うことにより、高付加価値トマトならば高単価でも受容性があることがわかりました。また、トマトの次世代植物工場に選果装置を導入し、高付加価値トマトの効率的生産方法の構築に努めております。
今後は、当社グループが開発した「野菜の抗酸化力自動分析装置」を活用し、新たな分析データベースの構築を目指しております。また、「野菜が持つチカラ」として野菜の健康診断を行い、デリカスコア(野菜品質評価基準)としてウエブ情報で提供し、一般消費者から良い評価を得ていることから、これら研究の成果を「野菜が持つチカラ」として、生産者と実需者、一般消費者をつなぐことで、野菜の需給と消費を拡大し、サプライチェーンの最適化・効率化を目指すとともに、消費者ニーズに基づいた新たなバリューチェーンの構築を目指しております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は74百万円であります。
なお、当社グループでの研究開発活動は、概ね報告セグメントである研究開発・分析事業(デザイナーフーズ株式会社、株式会社メディカル青果物研究所)で行っております。