第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、昨年度に下記のパーパス・ビジョンを策定しました。

(パーパス・ビジョン)

 

本文

説明文

パーパス

《グループの存在意義》

どこかにいる、だれかの未来のために

当社グループが取り扱い、製造している原料・素材・製品の多くは、そのままでは用途が分からないものですが、全てが地球のどこかにいるだれかの豊か(well-being *)な未来のためのものであるという誇りを持っています。

*“Health is a state of complete physical, mental and social well-being.” (WHO憲章)

ビジョン

《グループのありたい姿》

ヒトをつなぐ、モノをつなぐ、技術をつなぐ

当社グループは、“どこかにいる、だれかの未来のために”あらゆる機会をとらえ、ヒト、モノ、技術を縦横無尽につなぐ存在でありたいと考えています。

 

目指すべき「存在意義・ありたい姿」を明確にすると共に、上場企業として「資本コストや株価を意識した経営」という株主要請にも応え、グループの持続可能性を維持向上していく道筋を、方針・戦略としてグループ全体に明示すると共に、グループの全ての事業活動において、「パーパス・ビジョン適合性」「株主期待適合性」「戦略適合性」の3軸のバランスで議論し、「注力」「効率化」「変革」を判断、実行して参ります。

 

(2)当面の対処すべき課題の内容等

当社グループは昨年度に2030年度を最終年度とする6年間の「長期経営計画2030」を策定しました。また、「中期経営計画2024」最終年度である2026年度の数値目標につき、過年度実績及び足許の内外環境変化を踏まえ見直し、下記の数値目標の達成を目指します。

 

(数値目標)

 

 (「中計2024」2026年度目標数値見直し)

「長計2030」

 

当初目標

  見直し後目標

2030年度目標

連結売上高

2,300億円以上

2,350億円

連結経常利益

110億円以上

100億円

 150億円以上

EBITDA

160億円以上

157億円

ROE(株主資本利益率)

12%以上

10.6%

  12%以上

ROIC(投下資本利益率)

6%以上

5.9%

  8%以上

DOE(株主資本配当率)

4%以上

4%以上

 

数値目標の達成と持続可能な成長を目指す為、

 

・グループ収益力の安定性と成長力を高め、新たな成長曲線を描く

・「パーパス・ビジョンの具現化」と「資本コストや株価を意識した経営」を両立し、「商品・資本・人財」の好循環を生み出す

・グループの持続的な事業成長を支える経営基盤を充実させ、事業活動を通じた社会の課題解決への貢献を果たす を掲げ、下記の基本方針・重点課題に基づき、具体的な戦略・アクションプランを遂行していくこととします。

 

(基本方針・重点課題)

 

基本方針

重点課題(マテリアリティ)

事業戦略

-収益力強化

・創出-

・収益力を磨く

・成長の為の新規投資(M&A、設備投資)

・既存事業の収益力強化

・グループ会社の自走力(自律成長)促進

・グループ間のシナジー追求

財務戦略

-資本活用と配分最適化-

・投下資本の積極・有効活用

・収益の再投資+株主還元

・低採算事業の構造改革

・資本効率向上へグループ牽引枠組整備

・収益再投資と株主還元のバランス

 

 

 

基本方針

重点課題(マテリアリティ)

人財戦略

-人財育成と生産性向上-

・戦略に適合した人財投資(確保・育成)

・人財パフォーマンスの最大化(生産性向上)

・戦略に沿ったグループワイドな人財配置の最適化

・グループ全体を見渡せるマネジメント人財育成

サステナビリティ戦略

-グループと社会の持続可能性-

・事業活動を通じて「どこかにいる、だれか」の豊かさ(well-being)を実現しようとしている当社グループのパーパスは、社会を持続させるための課題解決に向けた取組とは不可分の関係にあります。

・当社グループは、 E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)・H(人財)を重点課題(マテリアリティ)と定め、取組を続けていきます。

E(環境):リサイクル事業を重点事業とし、適正・適法な循環型社会の実現を目指します。更に、事業活動を通じた環境負荷の軽減に努めます。

S(社会):人権と環境に配慮した調達、製造、販売を行い、公正なサプライチェーン構築に寄与すると共に、地域社会との共生を図ります。

G(ガバナンス):内部統制システムの基本方針に則り、グループとしての社会責任を全うしながら、リスクの統制を不断に行います。

H(人財):自律的・能動的に社会課題解決を行う人財を確保・育成する一方で、多様性・公平性・包括性に満ちたグループ風土を醸成していきます。

DX戦略

-デジタル利活用-

・事業・財務・人財戦略と連動したソリューションの提供

・グループに最適化したデジタル技術の活用

・的確・迅速な判断に向けたグループデータの把握・統合

・グループ全体の事業活動・業務の効率化・質の向上

 

(戦略)

・事業戦略:事業の仕分・組替とグループの連携により価値創造を極大化

  グループ各事業単位で個別取引毎に、「注力」事業の展開・開拓、安定・成熟事業の「効率化」、低採算事業

  の「変革」を図ります。

  事業ポートフォリオを不断・柔軟に仕分・組替の上、経営資源を適切に配置します。

  グループの持つ様々なリソース(知見、能力、経験、技術)をつなぎあわせ、追加的な企業価値の向上を目指

  します。

・事業戦略:成長市場領域とグループが提供する価値が合致する事業に注力

  「中計2024」における注力分野(半導体・自動車・リサイクル)を再整理し、市場拡大が期待できる領域

  「勝ち筋」とグループが提供する価値「ソリューション」のマトリックスをグループで共有し、2030年度に向

  けた事業戦略を策定します。

  「勝ち筋」と「ソリューション」が交わるエリア(ホットスポット)で今後のグループ付加価値増大に寄与し

  うる事業に注力すると共に、新たな「勝ち筋」と「ソリューション」を開拓します。

・財務戦略:成長投資と株主還元を両立し、資本効率を最大化

  事業成長・資本効率両立の為の資本活用と配分を最適化します。

  資本効率向上の為の打ち手を総動員し、資本の好循環を生み出します。

  「中計2024」におけるDOE3%目標は4%に引上げます。

・人財戦略:ヒトをつなぎ、コア人財を育成し、稼ぐ力を強化

  従業員のスキルや経験値を上げることにより、仕事へのモチベーションとパフォーマンスを向上させます。

  事業ポートフォリオ組替に応じた人財の最適配置と、新規ビジネスを創出できるコア人財の確保・育成を

  します。

  商社から製造・開発まで幅広い業務や経験を通じた、グループ経営の次世代を担うマネジメント人財の育成を

  します。

・DX戦略:デジタル技術でグループの今を把握し、未来の付加価値創造につなぐ

  事業戦略、財務戦略、人財戦略と連動し、グループの各種データを迅速かつ的確に把握、加工、抽出できる

  仕組みを構築します。

  グループにおける様々なプロセスの効率化・合理化へのデジタル技術活用に取り組み、グループ付加価値創造と

  業務環境の改善に寄与します。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 当社グループは、サステナビリティに関連する方針や施策について、サステナビリティ戦略を管掌する取締役専務執行役員CSOを委員長とするサステナビリティ委員会で審議を行い、その内容について経営会議を通じて取締役会へ報告しております。

 

 当社グループは、昨年度に2030年度を最終年度とする6年間の「長期経営計画2030」、及び、従前の企業理念を刷新し新たな「パーパス・ビジョン」を策定しており、関連する新たなサステナビリティ戦略をサステナビリティ委員会にて審議し、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、サステナビリティ基本方針及びサステナビリティ重点課題(マテリアリティ)を策定いたしました。マテリアリティへの対応推進については、E(環境)とS(社会)に関してはサステナビリティ委員会及び傘下の分科会にて、G(ガバナンス)とH(人財)に関しては内部統制委員会にてPDCAサイクルを回していくこととし、両委員会が相互に連携することとしております。

 

(2)方針・戦略

 当社グループは、サステナビリティ戦略 ~グループと社会の持続可能性~ と題し、サステナビリティ基本方針を以下の通り策定し、サステナビリティ重点課題(マテリアリティ)を特定します。(「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」参照)

 

・サステナビリティ基本方針

事業活動を通じて「どこかにいる、だれか」の豊かさ(well-being)を実現しようとしている当社グループのパーパスは、社会を持続させるための課題解決に向けた取組とは不可分の関係にあります。

当社グループは、 E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)・H(人財)を重点課題(マテリアリティ)と定め、取組を続けていきます。

 

・サステナビリティ重点課題(マテリアリティ)

E(環境):リサイクル事業を重点事業とし、適正・適法な循環型社会の実現を目指します。更に、事業活動を通じた

      環境負荷の軽減に努めます。

S(社会):人権と環境に配慮した調達、製造、販売を行い、公正なサプライチェーン構築に寄与すると共に、地域社

      会との共生を図ります。

G(ガバナンス):内部統制システムの基本方針に則り、グループとしての社会責任を全うしながら、リスクの統制を

         不断に行います。

H(人財):自律的・能動的に社会課題解決を行う人財を確保・育成する一方で、多様性・公平性・包括性に満ちたグ

      ループ風土を醸成していきます。

 

 特にH(人財)については、一般的にはS(社会)に含まれる人的資本に関するマテリアリティを括り出し、全ての戦略を支える最重要の課題として最後尾に位置づけます。

 

 人財育成方針については、

人財戦略:ヒトをつなぎ、コア人財を育成し、稼ぐ力を強化 と題し、①従業員のスキルや経験値を上げることにより、仕事へのモチベーションとパフォーマンスを向上させる、②事業ポートフォリオ組替に応じた人財の最適配置や新規ビジネスを創出できるコア人財の確保・育成、③商社から製造・開発まで幅広い業務や経験を通じたグループ経営の次世代を担うマネジメント人財の育成、の3点を掲げます。

 

 社内環境整備方針については、

引き続き「働き甲斐」「働きやすさ」「働くための健康」を重視し、「給与」「教育」「機会」の改善・拡充・提供に重点的に取り組み、「ウェル・ビーイング(well-being)」から始まる「従業員エンゲージメント」「多様性・公平性・包括性」「キャリアの自律的形成」の好循環の形成を追求します。

 

(3)リスク及び機会・リスク管理

① E(環境)

 当社グループの本課題における主要なリスク及び機会は、グループ事業活動の拡大に伴う、温室効果ガス(GHG)を中心とした環境負荷増加リスク、事業戦略上の重点事業であるリサイクル事業の成長を通じた、循環型社会の実現という社会要請への貢献機会、と認識しております。特に前者については、2024年3月期における気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同表明以降、グループ全体のGHG排出量算定に取り組み、連結でのScope1+2の算定手法を確立、リスク評価・管理の枠組みを整備してまいりました。そして2026年3月には、グループ全体の削減目標・計画を策定し開示いたしました。今後は策定した計画に沿って、PDCAサイクルを運営してまいります。

 

② S(社会)

 当社グループの本課題における主要なリスク及び機会は、人権と環境に配慮した調達・製造・販売を行っているとの評価を得られず、サプライチェーンから排除されるリスク、国内外のグループ各社での事業活動を通じた、地域共生という社会要請への貢献機会、と認識しております。特に前者については、2025年3月期において「アルコニックスグループ人権方針」を策定・開示し、人権をはじめとするESG諸課題について、当社グループ各社及び主要サプライヤーへのデューディリジェンス(当社グループの事業活動により負の影響が生じるリスクのある課題を明確にし、評価・特定するプロセス)を実施してまいりました。今後も実施したデューディリジェンスの結果・評価を踏まえ、PDCAサイクルを運営してまいります。

 

③ G(ガバナンス)

 コンプライアンス・リスクマネジメントを中心とした内部統制強化については、第4「提出会社の状況」4コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要及び、第2「事業の状況」3事業等のリスクの記載内容をご参照ください。

 

④ H(人財)

 当社グループの本課題における主要なリスクは、多様性・公平性・包括性に満ちたグループ風土が醸成されず、心理的安全性の低下と同調圧力の高まりで多様な知見経験を持った人財が言うべきことを言えない職場環境に陥るリスク、上記状況がグループ内外に伝わることにより、自律的・能動的に社会課題解決を行う人財が流出する、若しくは確保できなくなるリスク、と認識しております。当リスクについては、前述の人財育成方針や社内環境整備方針の徹底と後述のH(人財)関連指標の向上を図るとともに、パーパス・ビジョンのグループ内における浸透を継続的に図ることで、ありたいグループ風土の醸成を図ってまいります。風土醸成から始まる好循環は機会につながると認識しております。

 

(4)指標及び目標

①E(環境)

 本項目における指標と実績は、次のとおりであります。

指標

セグメント

2024年3月期(基準年)

2025年3月期

2026年3月期

目標

GHG排出量Scope1

商社流通

659t-CO2

622t-CO2

604t-CO2

基準年:2023年度

37,756t-CO2

 

目標年:2030年度

27,940t-CO2

(基準年対比▲26%)

製造

5,911t-CO2

5,890t-CO2

5,935t-CO2

6,571t-CO2

6,513t-CO2

6,539t-CO2

GHG排出量Scope2

商社流通

784t-CO2

930t-CO2

1,014t-CO2

製造

30,402t-CO2

28,635t-CO2

29,893t-CO2

31,186t-CO2

29,565t-CO2

30,907t-CO2

GHG排出量Scope1+2

商社流通

1,443t-CO2

1,553t-CO2

1,618t-CO2

製造

36,313t-CO2

34,525t-CO2

35,828t-CO2

37,756t-CO2

36,078t-CO2

37,446t-CO2

売上高1億円当たり原単位

グループ全体

21.6

18.3

17.0

(注) 1.端数調整により数値が一致しない箇所あり。

    2.国内拠点のScope1は日本国環境省のDBに記載の燃料別排出係数を用いて算出、Scope2は日本国環境省の

      DBに記載の電気事業者別排出係数を用いて算出。海外拠点のScope1はIPCCのEFDB Emission Factorに

      記載の燃料別排出係数を用いて算出、Scope2は国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局公表のDBに

      ある各国の平均電力排出係数を用いて算出。

        3.対象は当社単体及び連結子会社。

 

 

指標(Scope3)

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期

カテゴリ1

購入した製品・サービス

1,042,601t-CO2

1,464,166t-CO2

958,220t-CO2

カテゴリ2

資本財

9,875t-CO2

23,977t-CO2

16,266t-CO2

カテゴリ3

Scope1,2に含まれない燃料活動及びエネルギー関連活動

2,779t-CO2

3,064t-CO2

2,862t-CO2

1,055,255t-CO2

1,491,207t-CO2

977,348t-CO2

(注) 1.カテゴリ1は仕入商品の購入量もしくは購入金額に日本国環境省DBの排出原単位を乗じて算出。

    2.カテゴリ2は資本財(固定資産)の取得金額に日本国環境省DBの排出原単位を乗じて算出。

    3.カテゴリ3は購入した電気・蒸気については日本国環境省DB、購入した燃料についてはLCI-DBの

      排出原単位を乗じて算出。

    4.対象は当社単体及び国内連結子会社。

 

②H(人財)

 本項目における指標・実績・目標は、次のとおりであります。

(当社単体-教育研修)

指標 (注)1.

実績

目標

2025年3月期

2026年3月期

2027年3月期

1人当たり教育研修費

11.9万円

9.2万円

18.0万円以上

1人当たり教育研修時間

18.6時間

14.3時間

18.6時間以上

(参考 当社単体と国内連結子会社-教育研修)

指標

実績

2025年3月期

2026年3月期

1人当たり教育研修費

2.9万円

2.3万円

1人当たり教育研修時間

8.1時間

6.8時間

 

(当社単体-機会・環境)

指標

実績

目標

2025年3月期

2026年3月期

2027年3月期

管理職に占める女性従業員割合

6.8%

7.5

10.0%以上

従業員の男女賃金差異

(注)2.3.

管理職  87.3

非管理職 88.4

全従業員 60.5

管理職  85.6

非管理職 94.7

全従業員 62.0

全従業員 62.0以上

男性従業員の育児休業取得率

100.0%

100.0%

100.0%維持

(参考 当社単体と国内連結子会社-機会・環境)

指標

実績

2025年3月期

2026年3月期

管理職に占める女性従業員割合

4.9%

5.2%

従業員の男女賃金差異

72.3

76.1

男性従業員の育児休業取得率

68.2%

60.8%

(注) 1. 就労時間内の教育研修のみを集計。他に自己啓発目的の選択型研修あり。

    2. 男性従業員を100とした場合の女性従業員数値。

    3. 同一職位グレードにおける男女間賃金差はないが、職位グレード毎の男女比率差によって差異が生じてい

       るもの。

 

3【事業等のリスク】

 本報告書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の投資判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事業等の主要なリスクを以下に記載しています。当社グループは、当社グループを取り巻くさまざまなリスクを回避、又はその影響を最小限に抑えるため、リスクの発生可能性・影響度を分析した「リスクマップ」を適時適切に見直し、環境の変化等に応じた重大リスクを特定し、対策を講じることによりリスク管理に取り組んでいます。各リスクについては主管部署が主体的にリスク対応を行い、リスクの極小化を図る取り組みを行うとともに、リスク管理委員会、内部統制委員会及びその傘下にあるコンプライアンス会議、情報管理・セキュリティ会議等の組織横断的な委員会活動等を通じて、リスク対策に取り組んでいます。

 なお、本項中の記載内容については、特に断りがない限り有価証券報告書提出日現在の事項であり、将来に関する事項は同日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)マクロ経済環境の影響による業績変動のリスク

 当社グループは、アルミニウム、銅、チタン、レアメタル等の非鉄金属の商材流通、及びそれらを素材とした部品・製品等の製造販売をグローバルベースで事業展開しており、国内における商材の流通・製造・販売のほか海外との貿易取引・製造・販売等を通じ幅広い事業を行っています。そのため、世界的あるいは特定の地域、特に比重の高い日本及びアジア地域での需要低迷や景気減速等は、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、当社グループでは、既存事業の非鉄金属等「素材」と金属加工・検査装置等「技術」を活用して、社会の需要や技術進展に対応した取り組みや、グループ会社間のシナジーを最大限発揮できるよう、製造部門における協業体制の構築等を実施することや、市場拡大が期待できる「注力」事業の展開・開拓、安定・成熟事業の「効率化」に取り組むことで収益力を強化してまいります。また、低採算事業の「変革」や運転資本の最適化を通じて投資資金を創出し、新規M&Aや新規事業といった戦略投資により、安定的な成長を実現することで業績変動リスクの低減に努めてまいります。

 

(2)相場等の変動が与える業績への影響に対するリスク

①非鉄市況の変動に起因するリスク

 当社グループの主要取扱商材であるアルミニウム、銅等の非鉄金属の価格は国際市況によって変動していますが、売り契約のある取引では、価格変動リスクは基本的に需要家又はメーカーが負担することとなるため価格変動リスクは限定的となります。一方で、在庫品の一部については売り契約がない在庫もあり、相場変動等による価格変動は、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、当社グループでは、ロンドン金属取引所(LME)に上場されている商材については原則として、商品先物予約を活用して価格変動リスクをヘッジするとともに、非上場の商材等を含め、社内組織単位・商材毎に保有限度を定めて保有数量・含み損益の管理を行い、ロスカットを判断する基準を定めて運用することにより相場変動影響への適切な対応を行っています。また、リスク管理委員会内に市場リスク分科会を設置する等、在庫水準の最適化等のリスク抑制施策の検討を行う等の必要な対応を行っています。

 

②為替相場の変動に起因するリスク

 当社グループが行う海外企業等との貿易取引と海外子会社等における事業活動は、主に外国通貨によって行われています。当社グループの連結決算上の報告通貨が日本円であるため、外国通貨の為替変動は、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、当社グループでは、原則として為替予約により取引金額を確定することで為替相場の変動による期間業績への影響の抑制を図っています。また、リスク管理委員会内に市場リスク分科会を設置し、為替ヘッジ状況のモニタリング報告やリスク抑制施策の検討を行う等の必要な対応を行っています。

 

③金利変動に起因するリスク

 当社グループは、取引先に対する信用供与を伴う資金立替え及び在庫保有等の運転資金、また子会社の設立及び運営を含む投融資等の多くを金融機関からの借入金等で賄っています。そのため、金利水準の上昇等による調達コストの増加が、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、当社グループでは、取引条件見直しや適正在庫運用による運転資金の抑制、キャッシュマネジメントシステム導入による資金管理を通じた借入金の圧縮、また、金利の固定・変動比率の最適化を図る等により金利変動による期間業績への影響の抑制を図っています。また、リスク管理委員会内に市場リスク分科会を設置し、運転資金の状況推移に基づき借入金の圧縮や固定・変動比率の最適化等のリスク抑制施策の検討を行う等の必要な対応を行っています。

 

④取引先使用計画変動に起因するリスク

 当社グループでは、販売商品の製造期間と取引先要求納期の差異を埋める目的で、一部取引において取引先の正式受注前に使用計画等に基づき販売商品を発注して当社名義の在庫とする場合があります。この形態の在庫取引においては、実際の使用量が計画に対して大幅に減少した場合などに、在庫商品を販売できず、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、当社グループでは、この形態の在庫取引の内容・規模、及び取引先の業績等をリスク管理部が事前に評価し、社内組織単位・取引先毎に保有限度を定めて管理しています。また、リスク管理委員会内の市場リスク分科会等を通し、リスクが顕在化する予兆が出た段階で速やかに対策を講じて影響の抑制に努める等の対応を行っています。

 

(3)取引先の信用リスク

 当社グループは、国内・海外の多数の取引先に対し多様な商品・製品を販売しており多額の債権残高を有し

ています。また、同様に国内・海外の多数の取引先から多様な商品・製品を仕入れています。そのため、販売

先の業績悪化や破綻等により売上債権が回収困難となった場合や、仕入先の業績悪化や破綻等により契約した

商品供給責任を果たせなくなった場合等により、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす

可能性があります。

 このため、当社グループでは、販売先等に対し、業況や取引内容等に応じた与信限度枠を設け1年毎の見直

しを行いながら債権残高をコントロールし、一部の販売先等については取引信用保険等を活用することで信用

リスクが顕在化した際のリスクの低減を図ることに加え、リスク管理委員会内に信用リスク分科会を設置し、

大口与信先の審議や与信先のグループや所属国等を含めたポートフォリオ管理を通じてリスク抑制を図ってい

ます。また、仕入先についても新規取引時、長期契約時に業績・財務状況・供給能力を適切に把握して契約す

ることでリスクの低減に努め、所属国等を含めたポートフォリオ管理を通じたリスク抑制を図っています。

 

(4)カントリーリスク

 当社グループは、貿易又は海外投融資の相手国や偏在している鉱物資源等の主要産出国での政策変更、政治・社会・経済環境等が急激に変化したことで、債権又は投融資資金の回収が困難となる場合や鉱物資源等が従来通り仕入れできなくなる等計画通りに事業活動ができなくなった場合には、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、当社グループでは、外部格付機関の格付をもとにカントリーリスクの高い国や地域を特定し、リスクの把握とともに、販売に際しては必要に応じ貿易保険等を活用、仕入に際しては特定の国や地域に偏らないよう恒常的に代替仕入先の選定を行う等によりリスクの低減を図っています。また、リスク管理委員会内に信用リスク分科会を設置し、国別の債権ポートフォリオを管理するとともに、国や地域の政治・経済情報・制度変更等の情報収集と分析や共有を行い、有事の際に適切な対応がとれるよう努めています。

 

(5)コンプライアンスリスク(法的規制及び法令遵守)

 当社グループは、国内のみならず海外でも多種多様な事業活動を行っており、これらの事業活動に関連する、法令・規則は会社法・税法・独占禁止法や貿易取引に関する国家安全保障上の規制等多岐にわたります。当社グループでは法令・規則を遵守した事業活動を行うよう取り組んでいますが、万一法令・規則に違反する事態が起きた場合等は、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、当社グループでは、グループ共通の監査体制の強化や内部通報制度の構築といった内部統制システムの整備拡充を行っています。また、内部統制委員会及びその傘下にあるコンプライアンス会議において規程の完備や当社グループ内での啓蒙活動を行うとともに、「アルコニックスグループコンプライアンスハンドブック」を制定しグループ全役職員に法令遵守を徹底しています。中でも国家安全保障上の規制については、経営企画部とリスク管理部が共同で当社グループ全体の管理体制を整え、輸出取引のモニタリングを行い適切な輸出取引を推進しています。

 

(6)製造物責任に関するリスク

 当社グループは、原材料及び機械部品等をメーカー等の取引先に納入し、取引先がそれらを使用して最終製品を製造する、いわゆる川上工程のビジネスが中心で一般消費者が何らかの被害を被った場合の責任は通常メーカーが負うものの、原材料・機械部品等の品質や不具合が原因の場合でメーカーから求償を求められた場合や一部製品の製造や販売を行う取引において、何らかの被害が発生した場合には、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、当社グループでは、原材料・機械部品等の品質管理には万全の取り組みを行う他、万一に備えた製造物責任賠償保険に加入することで損失影響の極小化を図っています。

 

(7)事業投資リスク

 当社グループは、国内外の連結子会社、及び合弁企業等を多数保有し、更なる事業の拡充やシナジー創出のためのM&Aや設備投資を含む投融資の推進を計画しています。これらの投融資案件が本来想定していた期待収益を下回り投下資本を回収できなかった場合等には、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、当社グループでは、2023年4月に新設した事業戦略部を2026年4月に事業推進部へと改組し、国内外の連結子会社及び合弁企業に対しきめ細かい事業活動支援や改善にかかる取り組みを行うことで、期待収益の低下を未然に防ぐ対策を講じてまいります。また、リスク管理委員会内に投融資分科会を設置し、新たに投融資にかかる業務フローを整備し、新規M&Aや設備投資などの事業投資に対する投資効果の検証や投融資内容に関するアセット全体に対する検証・モニタリングを通じ、定期的に事業性を評価して適時適切な対策を講じています。

 

(8)情報システム・情報セキュリティに関するリスク

 当社グループの事業活動に関して、外部からの不正アクセスやウイルス感染による個人情報を含めた情報資産の漏洩や予期せぬ障害が発生した場合には、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、当社グループでは、情報システム部を中心にネットワークインフラの整備や、社内情報共有システムの導入及びネットワークセキュリティに関する対策を推進してリスクの極小化に努めています。また、内部統制委員会及びその傘下にある情報管理・セキュリティ会議において当社グループでのIT利活用、情報管理、情報セキュリティ対策の推進を図るとともに情報セキュリティに関する重大インシデントに備えた対策をリスク管理委員会内に設置した事業継続分科会とも連携して協議・検討しています。

 

(9)自然災害等に関するリスク

 自然災害や感染症の大規模な流行により事業所・工場設備・当社従業員とその家族に多大な被害が発生した場合、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、当社グループでは、自然災害等に関するリスクの極小化を図るために、各事業所・子会社ごとの事業継続計画(BCP)・災害時行動マニュアル等の整備や、安否確認システムの導入、防災訓練の実施等の対策を推進しています。また、リスク管理委員会内に事業継続分科会を設置し、当社グループ全体の事業継続に万全を期すべく情報収集、分析、報告、施策検討を行う等の必要な対応を行っています。

 

(10)サステナビリティ課題等に関するリスク

 近年、地球温暖化等の環境問題や、人権課題等に対して、自社だけではなくサプライチェーン全体に対しても、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを求める声が強まっています。そのような中で、環境問題や労働安全衛生、人権などにかかわるサステナビリティ課題に対する取り組みが不十分であった場合、企業としての風評悪化・信用力の低下を招き、サプライチェーンからの離脱を余儀なくされる等、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、当社グループでは、持続可能な社会を実現するために、E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)・H(人財)を重点課題(マテリアリティ)と定め、パーパス・ビジョンである「どこかにいる、だれかの未来のために」「ヒトをつなぐ、モノをつなぐ、技術をつなぐ」を実現すべくサステナビリティ課題の解決に強力に取り組んでいます。E(環境)課題については温室効果ガス(GHG)について2026年4月に排出削減目標・削減計画を策定し、当社グループ一丸となって取り組むとともに、重点事業であるリサイクルを通じた環境負荷の低減に貢献してまいります。また、S(社会)については2025年9月に「アルコニックスグループ人権方針」を改定し、より一層人権を尊重した事業活動を推進してまいります。サステナビリティ課題に対する取り組みについては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を併せてご参照ください。

 

(11)人財リスク

 当社グループは、「人財」こそが価値創造の源泉と捉え、経営上の最重要項目に人的資本の強化を掲げており、事業戦略の実現に向けた人財の確保・育成に努めていますが、人財を採用できなかったり、人財が流出した場合やグループ経営の次世代を担うマネジメント人財を育成できなかった場合には、将来的に事業戦略の推進に遅れが生じることで、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、当社グループでは、「働きやすさ」「働き甲斐」「働くための健康」を重視して社内環境を整備し、「給与」「教育」「機会」の改善・拡充・提供を通じて人財の確保・専門性の高い人財育成に取り組んでいます。人財リスクに対する取り組みについては「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を併せてご参照ください。

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.業績等の概要

(1)業績

 当連結会計年度における世界規模の経済情勢では、米国政府の関税政策や北米を中心とするEV減速、不動産業界の低迷に端を発した中国国内経済の停滞、中国当局によるレアメタル・レアアースの輸出規制等が当社グループの経営に影響を及ぼす要因となりました。

 当社グループとして関与の深い業界、市場においては、アルミや銅市況については下半期から緩やかに上昇、数量もアルミ圧延品や伸銅品共に前年度比では着実に増加、スクラップ市場についても需要は回復傾向です。ニッケルも第3四半期末から上昇基調に転じ、レアメタルもタングステンを中心に第2四半期から大幅上昇しました。半導体関連は、前年度の中国半導体国産化の動きによる製造装置・実装装置関連特需が消えたものの、下半期より世界的なデータセンター向け需要が旺盛となり、伸長しました。モビリティ関連は関税や北米EV減速影響等で完成車メーカーによりまだら模様の展開が続いている一方、安全保障の観点から航空・宇宙・防衛を担う重工業各社の部材需要が伸長しました。電池関連は、車載向けは北米EV減速影響で需要は踊り場に、スマホ・タブレット向けは需要回復傾向ながら、当社グループにおいてはモデルチェンジによる材料変更の影響が顕在化しつつあります。

 このような環境のもと、当連結会計年度における当社グループの売上高は、アルミ・銅原料、半導体製造装置関連金属加工品、メッキ材料などの取引が寄与して電子機能材事業、アルミ銅事業、装置材料事業、金属加工事業の4セグメント全てで前期比増となりました。同期間におけるセグメント利益は、自動車関連部材不振の影響でアルミ銅事業、一部事業での事業構造改善費用増の影響で装置材料事業がそれぞれ前期比減となりましたが、ニッケルやレアメタルの市況上昇に加え取扱数量を伸ばした電子機能材事業、半導体関連や航空・宇宙・防衛関連で伸長した金属加工事業がそれぞれ前期比増となりました。

 

当連結会計年度における主な経営成績は次の通りであります。

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前期比増減額

(百万円)

前期比増減率

(%)

売上高

197,004

219,720

22,715

11.5

営業利益

6,919

9,743

2,823

40.8

経常利益

7,528

8,947

1,419

18.9

親会社株主に帰属する

当期純利益

4,805

5,598

793

16.5

 

当連結会計年度におけるセグメントの業績は次の通りであります。また、各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前期比増減額

(百万円)

前期比増減率

(%)

商社流通

-電子機能材

売上高

34,141

45,701

11,560

33.9

セグメント利益

2,235

2,875

640

28.6

商社流通

-アルミ銅

売上高

83,667

91,533

7,865

9.4

セグメント利益

又は損失(△)

492

△65

△558

製造

-装置材料

売上高

46,317

49,070

2,753

5.9

セグメント利益

1,610

1,482

△127

△7.9

製造

-金属加工

売上高

36,833

41,120

4,286

11.6

セグメント利益

3,241

4,630

1,389

42.9

 

商社流通-電子機能材事業

 本セグメントの売上高は、海外における電池関連材料取引やニッケル・レアメタル価格の上昇等が寄与して前期比増となりました。本セグメントのセグメント利益は、ニッケル・レアメタル取引などが寄与して前期比増となりました。

 

商社流通-アルミ銅事業

 本セグメントの売上高は、アルミ及び銅の地金・スクラップ取引が寄与して前期比増となりました。本セグメントのセグメント利益は、自動車関連部材取引不振の影響で前期比減となりました。

 

製造-装置材料事業

 本セグメントの売上高は、北米市場のメッキ材料、非破壊検査用材料等が寄与して前期比増となりました。本セグメントのセグメント利益は、カーボンブラシ事業の事業構造改善費用の影響で前期比減となりました。

 

製造-金属加工事業

 本セグメントの売上高は、半導体実装装置関連金属加工品、二次電池用部品等が寄与して前期比増となりました。本セグメントのセグメント利益は、航空・宇宙・防衛関連金属加工品の収益伸長も寄与し前期比増となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3,032百万円増加し、20,813百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

キャッシュ・フローの状況

 営業活動による
キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは2,424百万円の増加となりました。主な増

加要因は税金等調整前当期純利益10,600百万円、のれん償却を含む減価償却費等

4,775百万円、及び仕入債務の増加額6,379百万円であります。また主な減少要因

は、売上債権の増加額4,158百万円、棚卸資産の増加額10,280百万円、法人税等の

支払額3,799百万円、及び利息の支払額1,055百万円あります。

 投資活動による
キャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは3,218百万円の減少となりました。主な増

加要因は有形固定資産の売却による収入3,104百万円、及び投資有価証券の売却による収入2,314百万円であります。また主な減少要因は製造子会社を中心とした設備増強に伴う有形及び無形固定資産の取得による支出8,660百万円、及び子会社株式の取得による支出84百万円であります。

 財務活動による
キャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは3,341百万円の増加となりました。主な増

加要因は短期借入金の純増加額10,709百万円であります。主な減少要因は長期借

入金の純減少額2,298百万円、及び配当金の支払額2,556百万円であります。

 

(3)仕入及び販売の実績

①仕入実績

当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2025年4月1日

  至 2026年3月31日)

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

電子機能材事業

41,444

135.6

アルミ銅事業

82,593

107.4

装置材料事業

34,146

105.7

金属加工事業

19,433

112.3

合計

177,618

113.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.金額は実際仕入価格によっております。

 

②販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2025年4月1日

  至 2026年3月31日)

販売高(百万円)

前年同期比(%)

電子機能材事業

39,763

124.1

アルミ銅事業

90,601

109.7

装置材料事業

48,428

105.7

金属加工事業

40,926

111.9

合計

219,720

111.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度において総販売実績に対する販売割合が10%を超過する販売先はありません。

 

2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

・財政状態

①流動資産

当連結会計年度における流動資産は162,291百万円であり、前連結会計年度末比17,916百万円の増加となりました。主な内訳は受取手形及び売掛金、電子記録債権の増加4,734百万円、棚卸資産の増加10,480百万円、現金及び預金の増加2,774百万円であります。

②固定資産

当連結会計年度における固定資産は60,136百万円であり、前連結会計年度末比7,876百万円の増加となりました。主な内訳は、有形固定資産の増加2,027百万円、及び投資その他の資産の増加6,194百万円であります。

③流動負債

当連結会計年度における流動負債は120,429百万円であり、前連結会計年度末比17,233百万円の増加となりました。主な内訳は支払手形及び買掛金、電子記録債務の増加6,671百万円、短期借入金の増加10,897百万円、及びコマーシャル・ペーパーの減少1,998百万円であります。

④固定負債

当連結会計年度における固定負債は22,055百万円であり、前連結会計年度末比1,070百万円の減少となりました。主な内訳は繰延税金負債の増加2,710百万円、長期未払金の減少1,773百万円、及び長期借入金の減少1,675百万円であります。

⑤純資産

当連結会計年度における純資産は79,942百万円であり、前連結会計年度末比9,630百万円の増加となりました。主な内訳は利益剰余金の増加3,042百万円、為替換算調整勘定の増加397百万円、その他有価証券評価差額金の増加5,806百万円であります。

・経営成績

①売上高

当連結会計年度における売上高は219,720百万円(前期比11.5%増加)となりました。

②売上総利益

当連結会計年度における売上総利益は30,625百万円(前期比17.7%増加)となりました。

③販売費及び一般管理費

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は20,882百万円(前期比9.3%増加)となりました。

④営業利益

 上記の結果、当連結会計年度における営業利益は9,743百万円(前期比40.8%増加)となりました。

⑤営業外収益、営業外費用

営業外収支(営業外収益-営業外費用)は795百万円の支出超となりました。(前期は608百万円の収入超)。

⑥経常利益

上記の結果、当連結会計年度における経常利益は8,947百万円(前期比18.9%増加)となりました。

⑦特別利益、特別損失

投資有価証券売却益等の特別利益3,452百万円を計上する一方、貸倒引当金繰入額等の特別損失1,799百万円を計上いたしました。

⑧親会社株主に帰属する当期純利益

税金等調整前当期純利益10,600百万円から法人税等4,926百万円、非支配株主に帰属する当期純利益75百万円を差引き、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は5,598百万円(前期比16.5%増加)となりました。

 

5【重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 当連結会計年度における研究開発費の総額は394百万円であり、主な研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次の通りであります。

・製造-装置材料事業

 当事業セグメントに所属するマークテック株式会社及びその一部子会社において、非破壊検査事業及びマーキング事業(主に水性ペイント用印字装置)に関わる装置及び化学品の設計、開発及び改良を行っており、当該事業に係る研究開発費は178百万円であります。

 また株式会社富士カーボン製造所において、カーボンブラシ製品及び特殊炭素製品に使用する原材料、製造手法の新規開発・改良、また当該製品の評価手法の改善・確立を行っており、当該事業に係る研究開発費は84百万円であります。

・製造-金属加工事業

 当事業セグメントに所属する株式会社富士プレスにおいて、金属プレス加工に関する開発及び改良を行っており、当該事業に係る研究開発費は48百万円であります。また、ジュピター工業株式会社において、中国拠点にてプレス用金型の開発及び試作を行なっており、当該事業に係る研究開発費は69百万円です。