当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日本銀行の金融緩和に伴う円安や株高などを背景として、企業収益の拡大や雇用情勢に改善等が見られるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で世界経済は、米国経済が堅調に推移しているものの、欧州における景気低迷、中国経済の減速、また、一部新興国の経済成長の鈍化等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況下、当社グループの服飾事業におきましては、収益体質の強化を図り、一層のコストダウンの促進、販売品目の整理等に取り組みましたが、為替の影響により売上原価は増加することとなりました。また、平成27年8月10日、連結子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)を行い、連結決算に与える影響はありませんが、個別決算の当期純利益につきましては、これに伴う抱合せ株式消滅差益により、前期を上回りました。賃貸・倉庫事業におきましては、空き倉庫の賃貸先募集を積極的に進めました。これらの結果により、当連結会計年度の連結業績は売上高2,156,892千円(前連結会計年度比3.7%の減少)、営業利益193,750千円(前連結会計年度比22.7%の増加)、経常利益228,703千円(前連結会計年度比21.5%の減少)、当期純利益154,428千円(前連結会計年度比59.3%の増加)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
①服飾事業
当事業部門におきましては、収益体質の強化を図りましたが、為替の影響により売上原価の増加となり、売上高は1,494,377千円(前連結会計年度比8.8%の減少)、営業損失が133,599千円(前連結会計年度は営業損失68,197千円)となりました。
②賃貸・倉庫事業
当事業部門におきましては、空き倉庫の賃貸先募集を積極的に進めました。その結果、売上高は662,514千円(前連結会計年度比10.0%の増加)、営業利益は327,881千円(前連結会計年度比46.0%の増加)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローは299,118千円を確保し、投資によるキャッシュ・フローは358,320千円の収入となりましたが、財務活動によるキャッシュ・フローが659,639千円の支出となったこと等により、前連結会計年度末に比べ14,591千円(4.5%)増加し、337,198千円となりました。
また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益は218,937千円、減価償却費126,461千円等による資金の増加はありましたが、たな卸資産の増加額70,759千円、法人税等の支払額32,197千円等による資金の減少により、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、299,118千円の収入(前年同期は94,536千円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の売却による収入376,662千円等により、当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは358,320千円の収入(前年同期は148,344千円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の減少額300,000千円、長期借入金の返済による支出227,540千円等により、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは659,639千円の支出(前年同期は111,493千円の収入)となりました。
当社は、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
当社は、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
服飾事業 | 1,494,377 | △8.8 |
賃貸・倉庫事業 | 662,514 | 10.0 |
合計 | 2,156,892 | △3.7 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループの服飾事業につきましては、シニア層の女性に当社レイクアルスターのブランドイメージは浸透しておりますが、引き続きブランド力強化のため、①新製品の開発、②販売チャネルの拡大等の施策の推進に努めてまいります。また、賃貸・倉庫事業につきましては、賃貸物件の新たな取得を行い、更に安定的な収益基盤の強化に努めてまいります。
当社グループの服飾事業には、団塊の世代が大きなビジネスチャンスと考えられます。ただし、この世代の嗜好は従来とは異なっており、当社の培ってきたイメージを尊重しながらも新しいニーズに対応していく必要があります。このため同業他社に先んじて時代にマッチしたデザインを開発し、かつオリジナリティに溢れた新製品の開発に努めております。
従来は服飾事業の取引基盤を、主として百貨店と専門店に置いておりましたが、今後は直営店の充実を図るほか、通販や各種の宣伝媒体等を通じて流動的に販売チャネルの拡大に努め、当社グループの事業基盤である服飾部門をさらに強固なものにいたします。
倉庫業界には内外のファンドが参入し新しい形態の倉庫産業が生まれつつあります。この動向に立遅れないように設備の大型化・近代化を図り、立地の有利性を生かして倉庫需要の動きに即応し、併せて当社全体の安定基盤の確立に努める所存であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの主要事業である服飾事業において、シェニール織物関係の売上高が約30%を占めており、50歳代以上の婦人が購買層の中心となっております。しかし、景気の変動による個人消費の低迷や、競合する他社の動向に加え、消費者の嗜好の変化によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、シェニール織物に関しましては、長期安定的に輸入仕入れができるよう対処しておりますが、供給先の環境問題、従業員の高齢化等の問題で当社の要求する高品質の製品の輸入仕入れが困難となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの製品は、主に海外で生産されており、単品当たりのコスト削減、さらには営業活動における欠品リスクを回避するために、見込生産で発注しております。景気の変動による個人消費の低迷や、競合する他社の動向に加え、消費者の嗜好の変化によって需要予測を誤った場合、季越品、廃番品として余分な在庫を抱えることとなります。
季越品、廃番品については、経営の安全性を確保するため評価減を実施しておりますが、過剰在庫を抱えた場合、在庫評価損の計上により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは主要事業である服飾事業において、主な原材料・製品を輸入しており、為替変動の影響を受ける立場にあります。為替変動の影響を軽減するため、通貨・クーポンスワップ、通貨オプションを行い、長期的に有利かつ安定した為替レートを確保しておりますが、当該デリバティブ取引は会計上「包括的長期為替予約」に該当し、期末ごとに時価評価した上で損益処理することが要請されております。従って、今後当該取引の時価評価に影響を及ぼすドル円レート、ユーロ円レートの変動により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの製品の加工は、コストの安い中国及び台湾等海外での生産比率が拡大することが予想されます。従いまして、当社グループ製品の調達・加工を行う国における政治的・経済的不安定要素、予期せぬ法律または規制の変更、貿易保護措置及び輸出入許可要件変更、税制の変更、為替相場の変動、知的財産権保護制度の相違が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの中心となる服飾事業にとりましては、デザインが生命であります。最近国内のみならず、海外の業者においても当社の製品を模倣する兆しが見えており、これを放置すれば当社の市場を侵食されるおそれがあるばかりでなく、当社のイメージダウンにつながる可能性があります。このため平成27年8月31日現在、国内において商標登録13件、意匠登録5件を行い、海外においてはマドリッド・プロトコル(注)により海外の複数国の特許庁へ商標を登録申請し、商標権の防衛を図っております。
(注)マドリッド・プロトコル(標章の国際登録に関するマドリッド協定議定書)は、わが国では平成12年3月に発効し、商標について世界知的所有権機関(WIPO)が管理する国際登録簿に登録することにより複数の国の登録を一括して行うことが可能となり、これにより海外における商標権の取得が簡易、迅速かつ低廉に行うことができます。
当社グループにおいては「固定資産の減損に係る会計基準」を適用し、減損処理の必要性について検討をしております。その結果、当連結会計年度の損益に与える影響はありませんでした。ただし、今後の固定資産の時価の動向、固定資産の利用状況及び固定資産から得られるキャッシュ・フローの状況などによっては、減損損失を計上する可能性もあり、その場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、必要資金を金融機関からの借入により調達しているため、総資産に占める有利子負債の比率が高い水準にあります。今後、資金調達手段の多様化に積極的に取り組み、自己資本の充実に注力する方針でありますが、現行の金利水準が変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)仕入契約
契約会社名 | 相手方の名称 | 国名 | 契約内容 | 契約期間 |
当社 | AMLING & SCHÖNROCK | ドイツ | 「レイクアルスター」シェニール織物の独占供給契約 | 平成27年1月1日から |
(2)当社は、平成27年6月29日開催の取締役会において、連結子会社であった株式会社リードを吸収合併することを決議し、同日付で合併契約を締結いたしました。
なお、詳細は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ37,442千円(2.6%)減少し、1,400,374千円となりました。これは主に、商品及び製品が80,282千円増加したものの、未収入金が106,101千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ427,256千円(8.5%)減少し、4,571,160千円となりました。これは主に、建物及び構築物が158,218千円、土地が243,566千円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ290,755千円(15.2%)減少し、1,619,178千円となりました。これは主に、短期借入金が300,000千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ196,229千円(26.6%)減少し、541,689千円となりました。これは主に、長期借入金の減少204,000千円等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ22,287千円(0.6%)増加し、3,810,666千円となりました。これは主に、自己株式の取得83,230千円、剰余金の配当48,869千円及び当期純利益154,428千円等によるものであります。
第2「事業の状況」1「業績等の概要」(1) 業績の項目をご参照ください。
キャッシュ・フローの分析につきましては、第2「事業の状況」1「業績等の概要」(2) キャッシュ・フローの状況の項目をご参照ください。