当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善に加え、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は緩やかな回復基調となりました。しかしながら欧米・東アジアの政治や経済情勢の不確実性への懸念などにより、依然として先行き不透明な状況で推移致しました。
このような状況下、当社グループの服飾事業におきましては、利益体質の強化を図るため、不採算店舗からの撤退や一層のコストダウンの促進、更には販売品目の整理等に取り組みました。賃貸・倉庫事業におきましては、空き倉庫の賃貸先募集を積極的に進めました。その結果、当連結会計年度の連結業績は売上高1,979,466千円(前連結会計年度比0.1%の減少)、営業利益194,661千円(前連結会計年度比43.8%の増加)、経常利益246,251千円(前連結会計年度比442.8%の増加)、親会社株主に帰属する当期純利益155,968千円(前連結会計年度比367.6%の増加)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(服飾事業)
当事業部門におきましては、不採算店舗からの撤退や一層のコストダウンの推進による利益体質の強化を図りましたが、売上高は1,231,497千円(前連結会計年度比9.1%の減少)、営業損失が160,207千円(前連結会計年度は営業損失93,581千円)となりました。
(賃貸・倉庫事業)
当事業部門におきましては、空き倉庫の賃貸先募集を積極的に進めました。その結果、売上高は747,968千円(前連結会計年度比19.6%の増加)、営業利益は353,747千円(前連結会計年度比55.3%の増加)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローは715,068千円を確保し、投資によるキャッシュ・フローは10,241千円の支出に加え、財務活動によるキャッシュ・フローが641,150千円の支出となったこと等により、前連結会計年度末に比べ37,321千円(前連結会計年度は175,064千円の減少)増加し、199,455千円となりました。
また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益は238,640千円、減価償却費159,535千円等及び棚卸資産の減少額174,460千円等による資金の増加により、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、715,068千円の収入(前年同期は104,133千円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
差入保証金の差入による支出25,435千円等により、当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは10,241千円の支出(前年同期は568,256千円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入による収入額300,000千円はありましたが、短期借入金の返済による支出700,000千円及び長期借入金の返済による支出187,430千円より、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは641,150千円の支出(前年同期は314,090千円の収入)となりました。
当社は、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
当社は、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
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服飾事業 |
1,231,497 |
△9.1 |
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賃貸・倉庫事業 |
747,968 |
19.6 |
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合計 |
1,979,466 |
△0.1 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループの服飾事業につきましては、シニア層の女性に当社レイクアルスターのブランドイメージは浸透しておりますが、引き続きブランド力強化のため、①新製品の開発、②販売チャネルの拡大等の施策の推進に努めてまいります。また、賃貸・倉庫事業につきましては、賃貸物件の新たな取得を行い、更に安定的な収益基盤の強化に努めてまいります。
当社グループの服飾事業には、団塊の世代が大きなビジネスチャンスと考えられます。ただし、この世代の嗜好は従来とは異なっており、当社の培ってきたイメージを尊重しながらも新しいニーズに対応していく必要があります。このため同業他社に先んじて時代にマッチしたデザインを開発し、かつオリジナリティに溢れた新製品の開発に努めております。
従来は服飾事業の取引基盤を、主として百貨店と専門店に置いておりましたが、今後は通販や各種の宣伝媒体等を通じて流動的に販売チャネルの拡大に努め、当社グループの事業基盤である服飾部門をさらに強固なものにいたします。
倉庫業界には内外のファンドが参入し新しい形態の倉庫産業が生まれつつあります。この動向に立遅れないように設備の大型化・近代化を図り、立地の有利性を生かして倉庫需要の動きに即応し、併せて当社全体の安定基盤の確立に努める所存であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの主要事業である服飾事業において、シェニール織物関係の売上高が約20%を占めており、50歳代以上の婦人が購買層の中心となっております。しかし、景気の変動による個人消費の低迷や、競合する他社の動向に加え、消費者の嗜好の変化によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、シェニール織物に関しましては、長期安定的に輸入仕入れができるよう対処しておりますが、供給先の環境問題、従業員の高齢化等の問題で当社の要求する高品質の製品の輸入仕入れが困難となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの製品は、主に海外で生産されており、単品当たりのコスト削減、さらには営業活動における欠品リスクを回避するために、見込生産で発注しております。景気の変動による個人消費の低迷や、競合する他社の動向に加え、消費者の嗜好の変化によって需要予測を誤った場合、季越品、廃番品として余分な在庫を抱えることとなります。
季越品、廃番品については、経営の安全性を確保するため評価減を実施しておりますが、過剰在庫を抱えた場合、在庫評価損の計上により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは主要事業である服飾事業において、主な原材料・製品を輸入しており、為替変動の影響を受ける立場にあります。為替変動の影響を軽減するため、通貨・クーポンスワップ、通貨オプションを行い、長期的に有利かつ安定した為替レートを確保しておりますが、当該デリバティブ取引は会計上「包括的長期為替予約」に該当し、期末ごとに時価評価した上で損益処理することが要請されております。従って、今後当該取引の時価評価に影響を及ぼすドル円レート、ユーロ円レートの変動により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの製品の加工は、コストの安い中国及び台湾等海外での生産比率が拡大することが予想されます。従いまして、当社グループ製品の調達・加工を行う国における政治的・経済的不安定要素、予期せぬ法律または規制の変更、貿易保護措置及び輸出入許可要件変更、税制の変更、為替相場の変動、知的財産権保護制度の相違が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの中心となる服飾事業にとりましては、デザインが生命であります。最近国内のみならず、海外の業者においても当社の製品を模倣する兆しが見えており、これを放置すれば当社の市場を侵食されるおそれがあるばかりでなく、当社のイメージダウンにつながる可能性があります。このため平成29年8月31日現在、国内において商標登録15件、意匠登録8件を行い、海外においてはマドリッド・プロトコル(注)により海外の複数国の特許庁へ商標を登録申請し、商標権の防衛を図っております。
(注)マドリッド・プロトコル(標章の国際登録に関するマドリッド協定議定書)は、わが国では平成12年3月に発効し、商標について世界知的所有権機関(WIPO)が管理する国際登録簿に登録することにより複数の国の登録を一括して行うことが可能となり、これにより海外における商標権の取得が簡易、迅速かつ低廉に行うことができます。
当社グループにおいては「固定資産の減損に係る会計基準」を適用し、減損処理の必要性について検討をしております。その結果、当連結会計年度の損益に与える影響はありませんでした。ただし、今後の固定資産の時価の動向、固定資産の利用状況及び固定資産から得られるキャッシュ・フローの状況などによっては、減損損失を計上する可能性もあり、その場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、必要資金を金融機関からの借入により調達しているため、総資産に占める有利子負債の比率が高い水準にあります。今後、資金調達手段の多様化に積極的に取り組み、自己資本の充実に注力する方針でありますが、現行の金利水準が変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)仕入契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約期間 |
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当社 |
AMLING & SCHÖNROCK |
ドイツ |
「レイクアルスター」シェニール織物の独占供給契約 |
平成29年1月1日から |
該当事項はありません。
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ209,103千円(17.0%)減少し、1,019,106千円となりました。これは主に、商品及び製品が170,561千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ112,875千円(2.2%)減少し、4,995,535千円となりました。これは主に、建物及び構築物等の有形固定資産が146,262千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ585,297千円(31.1%)減少し、1,296,925千円となりました。これは主に、短期借入金が700,000千円の減少、通貨スワップ契約等が59,658千円減少したことに加え、未払法人税等が76,044千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ161,013千円(21.8%)増加し、899,772千円となりました。これは主に、長期借入金が129,910千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ102,305千円(2.8%)増加し、3,817,944千円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益で155,968千円を計上したものの、剰余金の配当53,720千円等により減少したものであります。
第2「事業の状況」1「業績等の概要」(1) 業績の項目をご参照ください。
キャッシュ・フローの分析につきましては、第2「事業の状況」1「業績等の概要」(2) キャッシュ・フローの状況の項目をご参照ください。