第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「合掌の心」を社是とし、お客様・お取引先様の皆様及び地域に対する感謝の心を企業活動の原点においています。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは収益力の向上を目指し、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のみならず、「自己資本利益率(ROE)8%以上」を中長期的な目標として取組み、企業価値の向上を通じて株主・投資家の皆様のご期待に応えていく所存であります。

 

(3) 経営環境

    当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、個人消費や企業活動が停滞し

  たことで、厳しい状況で推移しました。経済活動は段階的に再開の動きがみられるものの、依然として先行き不透

  明な情勢となっています。

    このような状況下、当社グループにおいては、服飾事業は4月の緊急事態宣言からの百貨店などの休業により、大

  きく影響を受けたものの、賃貸・倉庫事業に関しては稼働率も高く、引き続き底堅く推移しました。また、更なる

  コスト削減に取り組み、利益体質の強化を図りました。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

基本方針のもと、服飾事業につきましては、「THE BEST FROM THE WORLD -いいものを世界から-」をテーマに、世界各地から良いものを安く・早くをモットーに独創的な製品を提供することを基本理念としています。市場において既に浸透した当社ブランドである「レイクアルスター」の更なる強化のため、①新製品の開発、②販売チャネルの拡大等の施策の推進に努めてまいります。また、各経営指標を改善させるため、引続き在庫削減にも努めてまいります。

 

①新製品の開発

当社グループの服飾事業には、団塊の世代が大きなビジネスチャンスと考えられます。ただし、この世代の嗜好は従来とは異なっており、当社の培ってきたイメージを尊重しながらも新しいニーズに対応していく必要があります。このため同業他社に先んじて時代にマッチしたデザインを開発し、かつオリジナリティに溢れた新製品の開発に努めております。

 

②販売チャネルの拡大

従来は服飾事業の取引基盤を、主として百貨店と専門店に置いておりましたが、今後は通販や各種の宣伝媒体等を通じて流動的に販売チャネルの拡大に努め、当社グループの事業基盤である服飾部門をさらに強固なものにいたします。 

 

賃貸・倉庫事業につきましては、立地面の優位性のみならず、オペレーションしやすい倉庫の提供により倉庫需要への対応に応え、顧客満足の向上を図っていく所存であります。

 

③倉庫需要への対応

倉庫業界には内外のファンドが参入し新しい形態の倉庫産業が生まれつつあります。この動向に立遅れないように設備の大型化・近代化を図り、立地の有利性を生かして倉庫需要の動きに即応し、併せて当社全体の安定基盤の確立に努める所存であります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 特定製品への依存度について

 当社グループの主要事業である服飾事業において、シェニール織物関係の売上高が約20%を占めており、50歳代以上の婦人が購買層の中心となっております。しかし、景気の変動による個人消費の低迷や、競合する他社の動向に加え、消費者の嗜好の変化によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 

(2) 在庫リスクについて

当社グループの製品は、主に海外で生産されており、単品当たりのコスト削減、さらには営業活動における欠品リスクを回避するために、見込生産で発注しております。景気の変動による個人消費の低迷や、競合する他社の動向に加え、消費者の嗜好の変化によって需要予測を誤った場合、季越品、廃番品として余分な在庫を抱えることとなります。
 季越品、廃番品については、経営の安全性を確保するため評価減を実施しておりますが、過剰在庫を抱えた場合、在庫評価損の計上により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 為替変動の影響について

当社グループは主要事業である服飾事業において、主な原材料・製品を輸入しております。2018年9月でデリバティブ契約は終了しており、輸入による為替変動の影響を直接的に受ける立場にあります。よって、ドル円レート、ユーロ円レートの変動により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 海外業務に関連するリスクについて

当社グループの製品の加工は、コストの安い中国及び台湾等海外での生産比率が拡大することが予想されます。従いまして、当社グループ製品の調達・加工を行う国における政治的・経済的不安定要素、予期せぬ法律または規制の変更、貿易保護措置及び輸出入許可要件変更、税制の変更、為替相場の変動、知的財産権保護制度の相違が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 知的財産権の保護防衛について

 当社グループの中心となる服飾事業にとりましては、デザインが生命であります。最近国内のみならず、海外の業者においても当社の製品を模倣する兆しが見えており、これを放置すれば当社の市場を侵食されるおそれがあるばかりでなく、当社のイメージダウンにつながる可能性があります。このため2020年8月31日現在、国内において商標登録14件、意匠登録6件を行い、海外においてはマドリッド・プロトコル(注)により海外の複数国の特許庁へ商標を登録申請し、商標権の防衛を図っております。

(注)マドリッド・プロトコル(標章の国際登録に関するマドリッド協定議定書)は、わが国では2000年3月に発効し、商標について世界知的所有権機関(WIPO)が管理する国際登録簿に登録することにより複数の国の登録を一括して行うことが可能となり、これにより海外における商標権の取得が簡易、迅速かつ低廉に行うことができます。

 

(6) 固定資産の減損について

当社グループにおいては「固定資産の減損に係る会計基準」を適用し、減損処理の必要性について検討をしております。その結果、当連結会計年度の損益に与える影響はありませんでした。ただし、今後の固定資産の時価の動向、固定資産の利用状況及び固定資産から得られるキャッシュ・フローの状況などによっては、減損損失を計上する可能性もあり、その場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 借入金の依存度について

当社グループは、必要資金を金融機関からの借入により調達しているため、総資産に占める有利子負債の比率が高い水準にあります。今後、資金調達手段の多様化に積極的に取り組み、自己資本の充実に注力する方針でありますが、現行の金利水準が変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(8) 新型コロナウイルス感染症の影響について

新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大に伴い、経済や企業活動に広範な影響が生じており、今後の収束時期やその影響の程度を合理的に予測することは、現時点では極めて困難な状況であります。

新型コロナウイルス感染症の影響が長期化した場合、当社グループの販売活動や生産活動に大きな制約がかかる可能性があり、また景気悪化に伴う顧客の消費購買意欲の減退等により、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、個人消費や企業活動が停滞したことで、厳しい状況で推移しました。経済活動は段階的に再開の動きがみられるものの、依然として先行き不透明な情勢となっています。

このような状況下、当社グループにおいては、服飾事業は4月の緊急事態宣言からの百貨店などの休業により、大きく影響を受けたものの、賃貸・倉庫事業に関しては稼働率も高く、引き続き底堅く推移しました。また、更なるコスト削減に取り組み、利益体質の強化を図りました。この結果、当連結会計年度の連結業績は売上高は1,574,948千円(前連結会計年度比17.3%の減少)となり、営業利益は297,645千円(前連結会計年度比14.8%の減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は204,511千円(前連結会計年度比15.2%の減少)となりました。

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 a.服飾事業

当事業部門におきましては、新型コロナウイルス感染症による百貨店などの休業の影響が大きく、販売体制の見直し、一層のコストダウン、販売在庫品目の整理などで収益体質の改善に努めました。この結果、売上高は564,128千円(前連結会計年度比36.8%の減少)となり、営業損失は68,392千円(前連結会計年度は営業損失61,808千円)となりました。

b.賃貸・倉庫事業

当事業部門におきましては、新型コロナウイルス感染症による影響は軽微であり、売上高は稼働率高く底堅く推移したものの、修繕による設備更新工事が重なり、費用が増加することとなりました。この結果、売上高は1,010,820千円(前連結会計年度比0.1%の減少)となり、営業利益は364,915千円(前連結会計年度比11.0%の減少)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローを374,695千円確保し、投資活動によるキャッシュ・フローは11,635千円の収入に対して、財務活動によるキャッシュ・フローは383,620千円の支出となったことなどにより、前連結会計年度末に比べ2,731千円増加(前連結会計年度は41,831千円の増加)し、127,634千円となりました。

また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純利益308,679千円、減価償却費263,179千円により、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは374,695千円の収入(前年同期は906,921千円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

有形固定資産取得による4,629千円の支出、差入保証金の回収による16,265千円の収入により当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは11,635千円の収入(前年同期は111,248千円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

短期借入金の返済250,000千円、および長期借入金の返済279,900千円等により当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは383,620千円の支出(前年同期は753,980千円の支出)となりました。

 

 

③生産、受注及び販売の状況

  a.生産実績

当社は、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。

  b.受注実績

当社は、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。

  c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

 

服飾事業

564,128

△36.8

 

賃貸・倉庫事業

1,010,820

△0.1

 

合計

1,574,948

△17.3

 

 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

 

相手先

前連結会計年度

(自 2018年9月1日

至 2019年8月31日)

当連結会計年度

(自 2019年9月1日

至 2020年8月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

大阪運輸倉庫㈱

196,800

12.5

 

3  前連結会計年度の大阪運輸倉庫㈱については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

4 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

  a.財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ309,203千円(4.6%)減少し、6,340,761千円となりました。内訳としては、流動資産は前連結会計年度末と比べ36,052千円(5.9%)減少し、573,980千円となりました。

 これは、主に売掛金が18,300千円(33.7%)減少したことによるものであります。固定資産は前連結会計年度末と比べ273,152千円(4.5%)減少し、5,766,780千円となりました。これは、有形固定資産が247,911千円(4.3%)減少したことによるものであります。

(負債)

 当連結会計年度における負債は、前連結会計年度末と比べ459,994千円(18.1%)減少し、2,085,627千円となりました。内訳としては、流動負債は前連結会計年度末と比べ341,589千円(24.3%)減少し、1,066,560千円となりました。

 これは主に短期借入金が250,000千円(33.3%)および未払法人税等が65,019千円(57.5%)減少したことによるものであります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度と比べ150,792千円(3.7%)増加し、4,255,134千円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益で204,511千円を計上したものの、剰余金の配当53,720千円により減少したものであります。

  b.経営成績の分析

   第2「事業の状況」3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1) 財政状態

  及び経営成績の状況の項目をご参照ください。

 

 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

   a.キャッシュ・フローの状況の分析

    キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参

   照ください。

 

   b.資本の財源及び資金の流動性についての分析

  イ.資本の財源

当社グループは、運転資金、設備資金等の所要資金につきましては、原則として自己資金で賄うこととしております。大規模な設備資金等の資金需要が生じた場合には、主に金融機関からの借入により資金を調達しております。

 

  ロ.資金の流動性

資金の流動性の分析につきましては、第2「事業の状況」3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(2) キャッシュ・フローの状況の項目をご参照ください。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しておりますが、判断時には予期し得なかった事象等の発生により、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
 当社グループが採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
 
 なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

a.たな卸資産の評価
  当社グループは、たな卸資産については、収益性の低下に基づく簿価切下げ額の測定を行っております。将

 来、正味売却可能価額がさらに低下した場合又は滞留資産が増加した場合、追加の評価減が必要となる可能性が

 あります。

 
b.繰延税金資産
  繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減

 算一時差異について計上しております。なお、当該課税所得を見積るにあたって前提とした条件や仮定に変更が

 生じこれが減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。また、実際の結果

 は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
 

c.固定資産の減損
   固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割

  引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減

 少額を減損損失として計上しております。事業計画や市場環境の変化により、見積りの前提とした条件や仮定に

 変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

  (吸収合併契約)

 当社は、2020年10月14日開催の取締役会において、当社を存続会社、当社の連結子会社であるオーアンドケイ株式会社を消滅会社とする吸収合併を行う決議をし、同日付で合併契約を締結いたしました。

 なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。