第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当事業年度におけるわが国の経済は、世界経済の回復や年度後半の円高一巡による追い風を受けた輸出関連企業、製造業を中心とした企業収益の改善傾向の中、設備投資も持ち直しの動きがみられ、緩やかな回復傾向にありました。また、為替水準は、英国のEU離脱決定や、米国の利上げの見送りを背景として、通期で見ると前事業年度と比較して1ドル当たり10円程度の円高水準で推移することとなりました。

医療機器業界におきましては、平成28年4月に診療報酬が改定されました。これに伴い、当社の取扱商品に係る保険償還価格が、全般的に引き下げられることとなりました。また、社会保障の徹底した効率化を重要課題とした財政健全化に向けた取組みの策定開始や、薬価制度の抜本改革に向けた基本方針で示された薬価の毎年改定の考え方を医療機器についても適用することへの議論がなされるなど、一層の経営効率化が求められる状況となっております。

このような情勢のもと、当社では、販売代理店としては営業エリアの拡大を進めるとともに、輸入総代理店としては独自商品の販売拡大と新商材の獲得に努めることで、業容の拡大を目指してまいりました。

これらの結果、当事業年度の売上高は35,266,794千円(前期比12.4%増)、営業利益1,524,970千円(同2.2%増)、経常利益1,491,444千円(同2.1%増)となりました。当期純利益は、前事業年度において保有する株式の一部を売却したことによる投資有価証券売却益482,675千円が特別利益に計上されていたこともあり、1,025,999千円(同20.4%減)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりです。

(不整脈事業)

既存顧客に対するサービスの充実に努めるとともに、前事業年度に引き続き西日本エリアを中心として新規顧客の開拓にも注力いたしました。その結果、アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)類、検査用電極カテーテル等の主力商品の販売数量が増加したことから、当事業年度の売上高は29,542,345千円(前期比15.1%増)、セグメント利益は3,645,510千円(同3.8%増)となりました。

 

(虚血事業)

国内総代理店として取り扱っている自動造影剤注入装置「ACIST」やエキシマレーザ血管形成システムの販売が堅調に推移するとともに、円高の影響によりこれら輸入商品の仕入価格が全般的に下落したため、利益率が改善しました。その結果、当事業年度の売上高は4,821,898千円(前期比1.0%減)、セグメント利益は1,553,019千円(同12.1%増)となりました。

なお、自動造影剤注入装置「ACIST」は製造元であるACIST Medical Systems, Inc.からの申し出により、平成28年12月31日付で同商品に関する日本国内独占販売契約を終了しております。

平成29年1月以降、当社は同製造元及びその子会社であるアシスト・ジャパン株式会社と平成29年5月31日までを移管期間とする業務委託契約を締結し、その間は、従来通り当社から顧客に対する販売を継続しておりましたが、平成29年5月31日付で販売を終了しております。

 

(その他)

脳外科関連商品等が好調に推移したこと等から、当事業年度の売上高は902,550千円(前期比8.5%増)、セグメント利益は115,552千円(同9.8%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の獲得1,152,166千円、投資活動による資金の支出△136,882千円、財務活動による資金の支出△295,173千円等により、前事業年度末と比較して697,844千円増加し、5,375,654千円(前期比14.9%増)となりました。

 

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税引前当期純利益1,490,455千円に加え、減価償却費141,275千円、仕入債務の増加936,656千円等の収入要因があった一方、売上債権の増加△388,678千円、法人税等の支払額△736,632千円等の支出要因により、1,152,166千円の資金の獲得(前期は1,311,925千円の資金の獲得)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 有形固定資産の取得による支出△126,580千円、差入保証金の差入による支出△57,908千円等の支出要因があった一方、投資有価証券の売却による収入59,150千円等の収入要因があったことから、△136,882千円の資金の支出(前期は327,010千円の資金の獲得)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 長期借入れによる収入30,000千円の収入要因があった一方、長期借入金の返済による支出△65,792千円、配当金の支払額△259,310千円等の支出要因により、△295,173千円の資金の支出(前期は△240,091千円の資金の支出)となりました。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当社の事業は、商品の仕入販売であり、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2)仕入実績

当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前期比(%)

不整脈事業(千円)

26,044,654

17.8

虚血事業(千円)

3,286,611

△4.0

報告セグメント計(千円)

29,331,266

14.9

その他(千円)

787,615

7.2

合計

30,118,881

14.7

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)受注実績

当社の事業形態は、原則として受注と販売が同時に発生するため、記載を省略しました。

 

(4)販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前期比(%)

不整脈事業(千円)

29,542,345

15.1

虚血事業(千円)

4,821,898

△1.0

報告セグメント計(千円)

34,364,243

12.5

その他(千円)

902,550

8.5

合計

35,266,794

12.4

(注)1 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

当事業年度

(自  平成28年4月1日

至  平成29年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

エム・シー・ヘルスケア株式会社

4,234,756

13.5

4,551,789

12.9

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)経営方針

 当社は、「生命とQOL(Quality of Life : 生活の質)を守る」を経営理念とし、循環器疾病分野の医療機器を中心に高度な専門性を追求し医療現場のニーズに応えることで、「人に優しい医療」へ貢献しながら継続的に成長・発展することを目指しております。

 また、透明性の高い健全な企業経営を目指し、適時、公平な情報開示に努めるとともに、コンプライアンスを重視し、広く社会から信頼される経営を目指しております。

 

(2)経営環境及び経営戦略等

 医療機器業界におきましては、超高齢社会の進展による医療ニーズの高まりが予測される一方で、そのことが国民医療費の増大につながることから、今後も医療費抑制策の一環として診療報酬の引き下げや患者負担率の改定、継続的な特定保健医療材料の保険償還価格の引き下げが予測されております。また、医療機器メーカーによる医療施設への直接販売や販売代理店の選別、顧客である医療施設でも共同購入による仕入単価の引下げ等の効率経営推進の動きがすでに見受けられます。このような市場の変化を捉え、当社では販売代理店機能を有する不整脈事業と、国内総代理店機能を有する虚血事業のそれぞれの強みを伸長させるとともに、相乗効果を発揮することで業績の拡大を目指しております。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は、安定的に業容の拡大を図ることを経営の基本と考えており、継続的かつ効率的に販売の拡大を図ることを目指しております。そうした観点から、自己資本当期純利益率(ROE)20%以上、売上高経常利益率4%以上を確保することを目標としております。医療現場のニーズを捉えた商品の導入、高付加価値サービスの提供、管理機能の整備・強化により経営効率を向上させることで、当該目標の達成を目指しております。

 

(4)対処すべき課題

 当社は、継続的な成長を実現していくために、以下の事項を課題と認識しております。

① 販売拡大

当社は、主力の不整脈事業において、関東地区に特化して営業展開をしてきた経緯から、同地区への売上依存度が非常に高い状況にあります。そのため、さらなる業容拡大を目指すためには、不整脈事業の営業エリアを拡大することが不可欠であるとの認識を持っております。

今後も、不整脈事業の全国展開に向けて、人材育成をはじめとする体制の整備を行い、既存顧客とともに新規顧客の期待に応えられるよう総合的な販売力の強化を図ることで、売上拡大に努めてまいります。

 

② 新商品ラインナップの拡充

顧客基盤の構築と新規顧客の開拓には、顧客ニーズにあった医療機器をいち早く、継続的に提案することが必要であると認識しております。

そのためには、常に国内外の最新医療情報を把握し新商品の早期の販売権獲得と、迅速な薬事承認の取得が求められるところであります。当事業年度においては、エキシマレーザ血管形成システムによる冠動脈血管形成用レーザカテーテルの拡販に注力しました。また、下肢末梢動脈治療用レーザカテーテルの薬事承認に向け実施した治験が終了しましたが、PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)臨床評価相談に基づき、同治験結果をもって浅大腿動脈狭窄を適用として申請を行うのは困難と判断し、海外治験結果を用い、下肢動脈留置ステント内狭窄を適用とする方針に変更し申請準備を進めました。

 当面は、同商品の薬事承認を取得することを第一目標に据えるとともに、海外コンサルタントの活用やメーカーとの連携強化を行い、社内的にもマーケティング部門や薬事部門の強化に取り組むことで、さらなる新商品の獲得と提案に努めてまいります。

 

4【事業等のリスク】

当社の経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、文中における将来に関する事項は本書提出日(平成29年6月29日)現在において当社が判断したものでありますが、以下の記載は当社の事業等及び当社株式への投資にかかわるリスクを全て網羅するものではありません。

 

(1) 医療行政の動向について

現行医療保険制度においては、当社が販売する特定保険医療材料の保険償還価格が定められており、保険償還価格は医療費抑制を目的として概ね2年毎に改定され引き下げられております。今後も、病院の統廃合や医療費の患者負担比率の引き上げ等、医療費抑制を目的とした医療制度の改革は積極的に推進されるものと想定され、このような医療行政の動向は、当社の顧客である医療施設の購買方針に対して影響を及ぼすとともに、特定保険医療材料の保険償還価格引き下げは当社の医療施設への販売価格の引き下げに直結し、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 競合等について

当社が属する医療機器業界においては、近年の保険償還価格引き下げ等の影響もあり、医療機器メーカーの医療施設への直販、販売代理店の選別等の動きが一部見られております。また、医療施設側の共同購入等もあり、当業界においては総じて競争が激化する傾向にあります。とりわけ、当社においては、関東地域における売上高の割合が高いため、当該地域において当社が想定した以上に競争が激化し、相対的に当社の競争力が低下した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 仕入リスクについて

当社は、他の医療機器商社及び国内外の医療機器メーカー等から仕入を行っておりますが、当社が主要仕入先と締結している取引契約については、仕入先の買収、合併等の影響やその他の理由により、解約となる、または更新が不可能となる場合があります。当社といたしましては、複数の仕入先の確保等、安定的な商品仕入に努めておりますが、当社が取り扱っている商品の中には代替不能な商品も含まれているため、何らかの事由により商品の仕入に支障が生じた場合には、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 薬事関連法規等の規制について

当社が行う医療機器の開発、製造、輸入及び販売等の事業は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(以下「医薬品医療機器等法」といいます。)等関連法規の厳格な規制を受けており、事業遂行にあたり「高度管理医療機器等販売業・貸与業」「第一種医療機器製造販売業」「医療機器修理業」の許可及び「医療機器製造業」の登録を受けております。当社はこれらの許可及び登録を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において当該許可及び登録が取り消される事由は発生しておりません。しかし、法令違反等によりその許可及び登録が取り消された場合または規制当局から業務停止等の処分を受けた場合には、規制の対象となる商品を回収し、またはその販売を中止することが求められる可能性及び事業を継続できない可能性があり、当社の事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

なお、当社が取得しております主な許可及び登録は以下のとおりです。

許可・登録の名称

許可・登録の内容

管轄官庁等

有効期限

主な許可・登録取消

又は業務停止事由

事業所

高度管理医療機器等販売業・貸与業

医薬品医療機器等法第39条第1項の規定により許可された高度管理医療機器の販売業者又は貸与業者であること。

厚生労働省

平成30年7月17日

(6年ごとの更新)

行政処分に対する違反や役員等の欠格事由に該当した場合は許可の取消(医薬品医療機器等法第75条)

本社他22事業所

第一種医療機器製造販売業

医薬品医療機器等法第23条の2第1項の規定により許可された第一種医療機器製造販売業者であること。

厚生労働省

平成31年1月31日

(5年ごとの更新)

行政処分に対する違反や役員等の欠格事由に該当した場合は許可の取消(医薬品医療機器等法第75条)

本社

医療機器製造業

医薬品医療機器等法第23条の2の3第1項の規定により登録された医療機器製造業者であること。

厚生労働省

平成31年5月7日

(5年ごとの更新)

行政処分に対する違反や役員等の欠格事由に該当した場合は登録の取消(医薬品医療機器等法第75条の2)

本社他2事業所

 

 

許可・登録の名称

許可・登録の内容

管轄官庁等

有効期限

主な許可・登録取消

又は業務停止事由

事業所

医療機器修理業

医薬品医療機器等法第40条の2第1項の規定により許可された医療機器修理業者であること。

厚生労働省

平成33年7月25日

(5年ごとの更新)

行政処分に対する違反や役員等の欠格事由に該当した場合は許可の取消(医薬品医療機器等法第75条)

本社

 

  (注) 高度管理医療機器等販売業・貸与業の許可及び医療機器製造業の登録は複数の事業所で取り扱っている為、本社の許可及び登録情報を記載しております。

 

(5) 医療機器業公正競争規約について

医療機器業公正競争規約は、事業者団体(医療機器業公正取引協議会)が業界の公正な競争秩序を確保することを目的として、景品類の提供に関して定めた規約であります。当該規約は、平成10年11月に公正取引委員会の認定を受けて告示されたものであり、自主規制でありながら法的裏付けのある規制となっております。

また、医療機器の適切な使用を確保するため、従来医療施設からの要請に応じて、いわゆる「立会い」業務を行う場合がありますが、平成20年4月より医療機器業公正取引協議会が「医療機関等における医療機器の立会いに関する基準」の運用を開始し、「立会い」業務に基準を設けております。

 当社においても、平成16年9月末に当該規約に準じた「DVx行動ガイドライン」を策定し、社員の行動規範を定め運用をはかる等、社員への教育啓蒙にも努めておりますが、医療機器業公正取引協議会及び公正取引委員会との認識の違いが生じ、入札停止や違約金等の罰則を適用された場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 医療事故について

当社は、医薬品医療機器等法において、商品を市場に出荷する「製造販売業」として許可を受けており、社内においては医療機器製造販売業三役(医療機器等総括製造販売責任者・国内品質業務運営責任者・医療機器安全管理責任者)を置き、必要十分な品質管理、安全管理体制を整備しているものと認識しております。しかしながら、万一、製品の不具合に起因する医療事故が発生した場合には、損害賠償請求等の訴訟を提起される可能性があり当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 販売先の信用状況について

当社は、販売先である医療施設等の取引先に対して債権の回収リスクを負っております。当社は過年度において、販売先の経営破たん等により重大な損失が発生した事実はなく、また、取引先の定期的な信用調査の実施など与信管理の強化に努めておりますが、近年においては、診療報酬及び保険償還価格の引き下げ等により、医療施設、医療機器商社を取り巻く環境は厳しくなっております。

 そのため、当社の販売先の経営の悪化等により、債権の回収が困難となった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 医療業界における技術革新について

当社は、循環器系の医療機器の売上高構成比率が高くなっております。そのため、医療業界における革新的な治療技術の開発、新生医療分野における急速な技術の進歩により、医療施設において既存商品の使用頻度が低下した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 為替レートの変動について

当社の虚血事業では、主要商品を米国から輸入するにあたって外貨建て取引を行っていることから、米ドル為替レートの変動の影響を受けます。虚血事業の売上高構成比率は平成28年3月期において15.5%、平成29年3月期において13.7%であり、為替レートの変動に対する対策も講じておりますが、為替レートに急激な変動が生じた場合には、当該セグメントにおける仕入コストの上昇や外貨建て仕入債務の為替差損が、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(10) 投資有価証券について

当社は、新商品ラインナップの拡充に向け、医療機器開発を行う会社からいち早く販売権を獲得することを目的として、当該会社の投資有価証券を保有しております。当該会社の財政状態や経営成績の把握に努めておりますが、その資産価値が大幅に減少し、減損処理を行う必要が生じた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当事業年度においては、不整脈事業に係る心疾患治療用デバイス等の研究開発を行っており、研究開発費の総額は36,967千円となっております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、本書提出日(平成29年6月29日)現在において当社が判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成においては、経営者による会計上の見積りを行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]1[財務諸表等]の「重要な会計方針」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、財務諸表作成における重要な見積りと判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。

 

(たな卸資産の評価基準及び評価方法)

商品につきましては、移動平均法による原価法を採用しております。ただし一部の商品に関しては個別法による原価法を適用しております。

(いずれも貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)

(引当金の計上基準)

① 貸倒引当金

債権等の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率等により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。

② 賞与引当金

従業員に対する賞与の支給に備えるため、従業員への賞与支給見込額に基づく当期負担額を計上しております。

③ 退職給付引当金

従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見込額に基づき計上しております。

なお、退職給付引当金の対象人員が300名未満であるため、簡便法によっており、退職給付債務の金額は期末自己都合要支給額としております。

④ 役員退職慰労引当金

役員(執行役員含む)の退職慰労金の支出に備えるため、役員退職慰労金内規に基づく期末要支給額を計上しております。

 

(2)財政状態の分析

① 流動資産

当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度末と比較して1,235,946千円増加し、15,378,944千円となりました。その主な要因は、現金及び預金が、通常の営業活動により697,844千円増加したこと、売上高の増加に伴い売掛金が297,970千円増加したことによるものです。

② 固定資産

当事業年度末における固定資産の残高は、前事業年度末と比較して119,288千円増加し、1,002,570千円となりました。その主な要因は、営業用固定資産の購入等により工具、器具及び備品が69,311千円、差入保証金が55,560千円それぞれ増加したことによるものです。

③ 流動負債

当事業年度末における流動負債の残高は、前事業年度末と比較して579,583千円増加し、9,295,868千円となりました。その主な要因は、仕入高の増加に伴い買掛金が936,656千円増加した一方、未払法人税等が285,000千円減少したことによるものです。

④ 固定負債

当事業年度末における固定負債の残高は、前事業年度末と比較して9,240千円増加し、317,388千円となりました。その主な要因は、退職給付引当金が27,285千円増加した一方、長期借入金を返済したことにより20,102千円減少したことによるものです。

⑤ 純資産

当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末と比較して766,410千円増加し、6,768,258千円となりました。その主な要因は、当期純利益により1,025,999千円増加する一方、配当金の支払いにより259,383千円減少したことによるものです。

 

(3)当事業年度の経営成績の分析

① 売上高

当事業年度の売上高は35,266,794千円(前期比12.4%増)となりました。これは主に、不整脈事業において、既存顧客に対するサービスの充実に努めるとともに、前事業年度に引き続き西日本エリアを中心として新規顧客の開拓に注力し、アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)類、検査用電極カテーテル等の主力商品の販売が好調に推移したことや、虚血事業において、輸入代理店として取り扱っている自動造影剤注入装置「ACIST」やエキシマレーザ血管形成システムの販売が全般的に堅調に推移したことによるものです。

② 売上原価

当事業年度の売上原価は29,952,712千円(前期比13.6%増)でありますが、これは主に、円高による輸入商品の仕入価格の下落はありましたが、売上高の増加に伴う仕入高の増加や、新商品の仕入価格上昇等によるものです。

③ 販売費及び一般管理費

当事業年度の販売費及び一般管理費は3,789,111千円(前期比8.0%増)となりました。これは主に、業容拡大に伴う人件費や営業活動経費の増加によるものであります。販売費及び一般管理費の総額は増加しておりますが、効率化や生産性の向上に取り組んだ結果、前事業年度において11.2%であった売上高販管費比率は、当事業年度において10.7%に減少しております。

④ 営業外損益

営業外損益は、前事業年度の31,913千円の損失(純額)から33,526千円の損失(純額)へと1,613千円損失(純額)が増加しました。これは、前事業年度は為替差損が2,718千円、デリバティブ評価損が38,357千円発生していましたが、当事業年度はデリバティブ評価益が32,519千円発生しましたが、為替差損が58,671千円、貸倒引当金繰入が14,267千円発生したこと等によるものです。

⑤ 特別損益

特別損益は、前事業年度の458,624千円の利益(純額)から988千円の損失(純額)へと459,612千円利益(純額)が減少しました。これは、前事業年度に投資有価証券売却益が482,675千円発生したこと等によるものです。

⑥ 当期純利益

当期純利益は、上記の結果、前事業年度の1,289,737千円から20.4%減少して1,025,999千円となりました。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

第2[事業の状況] 4[事業等のリスク]に記載のとおりであります。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

当社の経営戦略については、第2[事業の状況] 3[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載した内容について、それぞれ計画を立案し、取り組んでおります。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フロー

第2[事業の状況] 1[業績等の概要] (2)キャッシュ・フローに記載のとおりであります。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

平成25年3月期

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

自己資本比率(%)

35.4

37.1

39.0

39.9

41.3

時価ベースの自己資本比率(%)

86.8

104.3

101.4

81.4

91.1

債務償還年数(年)

0.1

0.5

0.3

0.1

0.1

インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)

526.3

228.8

649.6

2,254.9

3,922.2

(注)1 各指標は以下の計算式により算出しております。

・自己資本比率:自己資本/総資産

・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

・債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

3 営業キャッシュ・フローはキャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象にしております。

② 資金需要

当社の運転資金需要のうち主なものは、商品仕入代金の支払資金のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用の支払資金であります。営業費用の主なものは人件費及び営業活動のための旅費交通費であります。

③ 財務政策

当社の運転資金及び設備投資資金については、内部資金を充当するほか、借入等による資金調達を行っております。

平成29年3月31日現在の長期借入金残高は70,118千円(うち、1年内返済予定の長期借入金49,269千円)、現金及び預金の残高は5,375,654千円となっております。

純資産は、6,768,258千円(自己資本比率41.3%)となっております。

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

第2[事業の状況] 3[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載のとおりであります。