(1)業績
当連結会計年度は、日本経済が緩やかながらも回復基調にあったことに加え、訪日外国人の増加に伴うインバウンド需要により、国内百貨店は売上を伸ばしてまいりました。しかしながら、世界経済の不透明感が影響し先行きは予断を許さない状況にあります。このような環境のもと、当社グループは百貨店を中心に地域との共創及びグループの不動産事業を担う東神開発株式会社のノウハウを活用し、街・館の魅力を最大化する「まちづくり戦略」を推進し、業績の改善に努めてまいりました。その結果、連結業績は6期連続の経常利益増を果たすことができました。
当連結会計年度におきましては、下記の取り組みの結果により、連結営業収益は929,588百万円(前年比1.9%増)、連結営業利益は32,972百万円(前年比3.0%増)、連結経常利益は37,785百万円(前年比5.2%増)となり、連結当期純利益は23,829百万円(前年比5.5%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
<百貨店業>
百貨店業におきましては、昨年10月「タカシマヤ ウオッチメゾン」を日本橋再開発計画の一環として、日本橋店本館斜め向い側にオープンいたしました。世界最大級の品揃えを誇り、外商お得意様をはじめ幅広いお客様にご利用いただき、売上は約24億円(目標比37%増)と堅調に推移しました。新宿店と玉川店では東神開発株式会社と一体となり、「まちづくり戦略」に取り組んでまいりました。新宿駅新南口の再開発に伴う来街者の増加を見据え、新宿店では食料品を中心とした売場改装とレストラン街のリニューアルを実施し、玉川店でも、昨年6月近隣商業施設「二子玉川ライズⅡ期」開業にあわせ、玉川髙島屋S・Cの専門店とともに一連の改装計画を完了いたしました。横浜店は、食料品フロアを最後に全館リニューアルが完成したことに加え、昨年10月新業態へのチャレンジとして婦人雑貨中心の小型店舗「タカシマヤ スタイルメゾン」(神奈川県海老名市)を開業し、横浜店を核に港南台店、食料品専門店「タカシマヤフードメゾン新横浜店」とともにシナジー効果を発揮し新たな髙島屋ファンの開拓・深耕に努めてまいりました。
商品面では、地域特性を活かした品揃えの実現に向け、各店へのバイヤー配置を強化し、各店の独自性が強い品揃えや売場展開を実現してまいりました。婦人服では「エクセラウンジ」を日本橋店、新宿店に導入し、女性のビジネスシーンにおけるニーズに応えるとともに、大人の女性のためのカジュアルスタイル提案として「デニムスタイルラボ」を大型店中心に導入いたしました。また、「フォション」、「ペック」、「ダルマイヤー」といった当社を象徴するブランドを仕入れから販売まで一括運営する「食料品PB運営部」を新設し、運営効率化による営業力強化を図りました。
集客面では、「追悼・山崎豊子展」や「リトルプリンス 星の王子様と私 展」など話題性の高い企画を開催し幅広い層のお客様にご来店いただきました。
インバウンドへの対応につきましては、「NIPPONものがたり」などの販促強化やS・C一括免税対応の実施、「VIPカード」発行による訪日客の定着化に取り組んだことにより、大阪店(前年比138%増)をはじめ全店の免税売上高は前年2倍の約300億円に達しました。オムニチャネル化の推進としては、店頭でサンプルを展示しオンラインストアでの購買を促進する「ショールームストア」や、外商お得意様限定サイト「タカシマヤ・イーサロン」を開設するなど、お客様の利便性向上に努めております。
海外では、シンガポール髙島屋が、お客様の声を活かした売場の改装とハウスカード戦略に取り組み売上の拡大に努めました。また、上海髙島屋では日本製品を販売する売場「日本館」の開設で売上と集客の拡大を図りました。
この結果、百貨店業での営業収益は814,095百万円(前年比1.4%増)、営業利益は収益性の高い衣料品の売上比率の低下が影響し14,975百万円(前年比3.5%減)となりました。
<不動産業>
不動産業におきましては、東神開発株式会社のショッピングセンター売上が堅調に推移し増収増益となりました。「まちづくり戦略」の一環としては、9月に玉川髙島屋S・Cが別館「マロニエコート」をリニューアルオープンし、更なる収益拡大に取り組みました。また、博多リバレインでは、昨年、施設名称を「博多リバレインモールby TAKASHIMAYA」へと改め、新たにキッズゾーン「タカシマヤキッズパティオ」をオープンしました。「福岡アンパンマンこどもミュージアムinモール」とともに親子3世代の利用者が増加し好調に推移しました。また、海外では、シンガポール髙島屋S・Cが3・4階のリニューアル完成による賃料収入の増加などにより堅調に推移しました。
この結果、営業収益は39,942百万円(前年比4.8%増)、営業利益は10,294百万円(前年比8.0%増)となりました。
<金融業>
金融業におきましては、髙島屋クレジット株式会社が、カード取扱高が堅調に推移したことに加え、新規会員獲得と利用促進策の実施による収益拡大に努めた結果、増収増益となりました。
この結果、営業収益は12,865百万円(前年比3.9%増)、営業利益は4,376百万円(前年比4.8%増)となりました。
<建装事業>
建装事業におきましては、髙島屋スペースクリエイツ株式会社がホテルや商業施設などの受注が好調に推移したことと百貨店と連携した住宅リフォーム事業が拡大し、増収増益となりました。
この結果、営業収益は26,710百万円(前年比8.3%増)、営業利益は1,898百万円(前年比31.9%増)となりました。
<その他の事業>
クロスメディア事業におきましては、堅調な伸びを示すネット事業に対し、売上の要であるカタログ事業において特に収益性の高いファッション分野の売上拡大が計画通りに推移せず、結果として増収減益となりました。
この結果、クロスメディア事業等その他の事業全体での営業収益は35,974百万円(前年比4.5%増)、営業利益は1,496百万円(前年比5.9%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、25,638百万円の収入となり、前年に比べ15,380百万円の収入の減少となりました。主な要因は、有価証券及び投資有価証券売却損益が13,733百万円減少したことをはじめ、たな卸資産の増減額が3,061百万円減少したこと、仕入債務の増減額が2,321百万円減少したこと、法人税等の支払額が3,151百万円増加したことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、16,081百万円の支出となり、前年に比べ99,967百万円の支出の減少となりました。主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出が101,023百万円減少したことをはじめ、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入が8,419百万円増加した一方、有形及び無形固定資産の売却による収入が5,677百万円減少したこと、有価証券及び投資有価証券の取得による支出が3,695百万円増加したことなどによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、19,239百万円の支出(前年度は11,619百万円の収入)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出が20,007百万円増加したことをはじめ、長期借入れによる収入が4,900百万円減少したこと、自己株式の取得による支出が5,576百万円増加したことなどによるものです。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ12,960百万円減少し、73,536百万円となりました。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
建装事業 |
30,148 |
127.4 |
|
その他 |
518 |
103.8 |
|
合計 |
30,666 |
126.9 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去をしております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 上記以外のセグメントについては該当事項はありません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
建装事業 |
32,280 |
133.1 |
11,561 |
122.6 |
|
その他 |
520 |
104.7 |
9 |
138.7 |
|
合計 |
32,800 |
132.5 |
11,570 |
122.6 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去をしております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 上記以外のセグメントについては該当事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
百貨店業 |
814,095 |
101.4 |
|
不動産業 |
39,942 |
104.8 |
|
金融業 |
12,865 |
103.9 |
|
建装事業 |
26,710 |
108.3 |
|
その他 |
35,974 |
104.5 |
|
合計 |
929,588 |
101.9 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去をしております。
2 販売高には、「その他の営業収入」を含めて表示しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
世界経済の不透明感が増す中、「髙島屋グループ長期プラン」の達成に向け、本年度の経営目標を「百貨店営業力強化を柱としたグループの更なる成長」と掲げました。その実現のため、「商品利益率の向上と、店舗収益力の向上による国内百貨店事業の利益増大」、及び「グループ総合力発揮による成長戦略の加速」に取り組んでまいります。
百貨店業におきましては、開店20周年を迎える新宿店が、新宿駅新南口の再開発の完了にあわせた改装を行い、来街者の回遊性向上と入店客数増大を図ってまいります。京都店では、四条通沿いに婦人アクセサリー売場を新設するとともに、婦人雑貨売場の再編や継続した食料品売場の改装、また「ポケモンセンターキョウト」の導入により集客力向上を図ってまいります。
商品面では、当社ならではの品揃え実現と商品利益率向上を最重点課題として取り組みます。
本年、自主編集売場「CSケーススタディ」がオープン15周年、「スタイル&エディット」が10周年を迎えます。この実績を活かし「自ら仕入れ・自ら売り切る仕組み」を更に強化すべく、婦人雑貨・紳士雑貨・リビングの自主運営売場拡大を継続し売上拡大を目指します。また、阪急阪神百貨店との提携を強化する中、スケールメリットを活かした商品調達と新商品の開発を推進してまいります。あわせて、婦人服では日常生活を自分らしくアップグレードするための編集ショップ「シーズンスタイルラボ」を大型店中心に展開するとともに、健康志向を捉え、ウェルビーイング・ライフをコンセプトにライフスタイル提案型の新ゾーンを新宿店で開発してまいります。
集客策としましては、「笑点放送50周年特別記念展」、「ガレとドーム 美しき至高のガラスたち展」など当社ならではの企画で来店促進を図ってまいります。
また、株式会社NTTドコモとの提携によるポイントサービスの導入や紀伊國屋サザンシアターとの提携など、外部アライアンスによる成長マーケットへの対応や新たな顧客層の獲得にも積極的に取り組んでまいります。
オムニチャネル化の推進につきましては、会員が急増する「友の会お買物カード」でのオンライン決済を可能とするなど利便性の向上を図ってまいります。
海外では、本年夏にベトナム・ホーチミン市に「ホーチミン髙島屋」を核テナントとする大型複合施設「サイゴンセンター」を開業いたします。同事業は、百貨店事業の収益に加え不動産事業の配当収益やショッピングセンターの運営によるテナント収益により早期黒字化を目指してまいります。
また、タイ・バンコクでは、大型複合施設「ICONSIAM」の核テナント「サイアム髙島屋」の開業(2017年度予定)に向け、当社グループが有する経営資源とASEAN諸国における知名度を最大限活用してまいります。
新規事業開発としましては、全日空商事株式会社、株式会社ホテル新羅(本社:大韓民国ソウル市)と当社の3社で空港型免税店事業に向けた合弁企業設立に合意し、来春、1号店を新宿店に出店すべく準備を進めてまいります。2号店につきましてはインバウンド需要の主要拠点である大阪地区での出店を検討してまいります。
不動産業におきましては、東神開発株式会社が、「日本橋再開発計画」や既存のS・Cで、街の将来像を長期的に見据えた「まちづくり戦略」を引き続き進めてまいります。玉川髙島屋S・Cでは近隣商業施設や地元との連携を強化し、流山おおたかの森S・C(千葉県)では、「子育て世代が住みたい街」というコンセプトに応え、子育てや教育関連のサービス・物販を提供できるテナント誘致を進めてまいります。海外ではシンガポール髙島屋S・Cのノウハウとブランド力をもとに、ベトナム「サイゴンセンターⅡ期事業」などの新規開発案件に引き続き取り組んでまいります。
金融業におきましては、髙島屋クレジット株式会社が、会社設立30周年記念の入会・利用促進キャンペーンの実施により、収益拡大を図ってまいります。
建装事業におきましては、髙島屋スペースクリエイツ株式会社が、東京オリンピック・パラリンピック開催を見据えた工事需要の取り込みを進めてまいります。
コーポレートガバナンスにつきましては、当社はこれまでも社外取締役を設置するなど積極的に取り組んでまいりました。「コーポレートガバナンス・コード」の適用など、市場の関心が高まる中、更なる強化に取り組んでまいります。
また、お客様に安心・安全な商品・サービスを提供するため、「消費者保護」を基本としたコンプライアンスの徹底に努め、お客様第一主義を貫いてまいります。一方、「働き方改革」の推進により生産性を向上し、営業時間の見直しや育児・介護に携わる人が活躍できる職場づくり、女性の管理職登用の促進など、従業員のワークライフバランスを実現し、CSR経営の品質の向上に努めてまいります。当社は、創業180周年を機に改めてアーカイヴスを経営資源として位置づけました。これまで培ってきた伝統と先達から受け継ぐ進取の精神を継承しながら、時代に即した「髙島屋らしさ」を追求し、継続的な成長と永続的な企業価値向上を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。また、以下の記載は、当社グループの事業等のリスクをすべて網羅することを意図したものではないことにご留意ください。
(1)景気・季節要因
当社グループの中核である百貨店業は、国内外の景気動向や消費動向、また冷夏・暖冬などの天候不順により大きな影響を受けます。従って、これらの要因が当社グループの業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)競合環境
当社グループ百貨店業においては、都心大型5店舗を売上・収益の柱としておりますが、いずれの店舗も同業他社の大型店と隣接し、それらの店舗の改装・増床が続くとともに、新たな都市型商業施設のオープンが相次ぐなど、競合環境が激化しております。さらに、地方郊外店商圏もロードサイドへの大型ショッピングセンター出店等により、店舗間・業態間競合が熾烈化する状況にあります。これら同業他社や新業態による改装・増床・新規出店など競争環境の変化が、当社グループの業績や財政状況に少なからず影響を及ぼす可能性があります。
(3)自然災害・事故
当社グループ百貨店業は店舗による事業展開を行っており、また不動産業においては専門店ビルにおける不動産賃貸収入を主要収益としております。このため、地震・洪水・台風等の自然災害や火災等事故により、当社グループの業績にマイナスの影響が及ぶ可能性があります。特に火災については、消防法に基づいた火災発生の防止や避難訓練を徹底して行っておりますが、店舗において火災が発生した場合、消防法による規制や被害者に対する損害賠償責任、従業員の罹災による人的資源の損失、建物等固定資産や棚卸資産への被害等、当社グループの業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)商品取引
当社グループの中核である百貨店業は、信用を礎として消費者と商品取引を行っております。提供する商品については、適正な商品であることや安全性等に十分留意しておりますが、万一欠陥商品や健康被害を引き起こす商品等、瑕疵のある商品を販売した場合、公的規制を受ける可能性があるとともに、製造物責任や損害賠償責任等による費用が発生する場合があります。また、当社グループに対する信用失墜や、提供する商品に対する不安感が高まることにより売上高が減少し、当社グループの業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)法的・公的規制
当社グループは、大規模小売店舗立地法や独占禁止法の他、食品の安全管理、消費者保護、租税、環境・リサイクル関連などに関する法令等に十分留意した営業活動を行っておりますが、万一これらに抵触する事態が生じた場合には、当社グループの企業活動が制限される可能性や、法令上の規制に対応するため経営コストが増加する可能性があります。また、消費税率の引き上げ等税制改正に伴い、個人消費が悪化し、売上高の減少を招く可能性があります。従って、これらの法令等の規制は当社グループの業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)顧客情報の管理
当社グループでは、ハウスカード顧客を始め顧客の個人情報を保有しております。顧客情報の管理については、社内管理体制を整備し厳重に行っておりますが、不測の事故または事件によって顧客情報が外部に流出した場合、お客様個人に支払う損害賠償による費用の発生や、当社グループの社会的信用の失墜による売上高減少が考えられ、当社グループの業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)システムリスク
当社グループ百貨店業を中心とした各種コンピューターシステムは、外部委託先のセキュリティセンターで集中管理しております。当該センターでは耐震設計(震度7程度まで)、電源・通信回線の二重化、自家発電装置、不正侵入防止などの安全対策を講じております。しかしながら、想定を超える自然災害やシステム障害により通信回線切断やシステム停止が発生した場合には、当社グループの事業活動に大きな支障をきたし、当社グループの業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8)海外での事業活動
当社グループでは、主に百貨店業を中心に、海外での事業活動を行っております。この事業活動において、通貨価値の変動のほか、予期しえない景気変動、法規制・租税制度の変更、テロ・戦争・内乱その他の要因による政治的・社会的混乱等が当社グループの業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社は、2015年(平成27年)3月23日開催の取締役会において、エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社との業務提携強化及び資本提携合意について協議いたしました。業務提携においては、両社の協力関係のさらなる発展と収益の増大を目指し、両社間での取り組みを一層強化していくとともに、業務提携の円滑な推進のため、相互に発行済株式の総数の5%相当の普通株式保有を継続していくことに合意いたしました。
特記事項はありません。
当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。
(1)経営成績の分析
① 概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調に加え、訪日外国人の増加に伴うインバウンド需要により、国内百貨店は売上を伸ばしてまいりました。しかしながら、世界経済の不透明感が影響し先行きは予断を許さない状況にあります。このような事業環境のもと、当社グループは百貨店を中心に地域との共創及びグループの不動産事業を担う東神開発株式会社のノウハウを活用し、街・館の魅力を最大化する「まちづくり戦略」を推進し、業績の改善に努めてまいりました。その結果、連結業績は6期連続の経常利益増を果たすことができました。
② 連結営業収益(売上高及びその他の営業収入)
連結営業収益につきましては、前連結会計年度より17,065百万円の増収となりました。主な要因としましては、国内百貨店の高額品の好調とインバウンド需要による増収に加え、連結子会社各社も順調に売上を伸ばした結果であります。
③ 連結営業利益
連結営業利益につきましては、前連結会計年度より950百万円の増益となりました。主な要因としましては、連結子会社各社の収益改善により営業利益が増加したことであります。
④ 連結経常利益
連結経常利益につきましては、前連結会計年度より1,880百万円の増益となりました。主な要因としましては、連結営業利益の増益に加え、固定資産受贈益の増加等によるものであります。
⑤ 連結当期純利益
連結当期純利益につきましては、前連結会計年度より1,248百万円の増益となりました。主な要因としましては、連結経常利益が増加したことであります。
以上の結果、ROEは6.0%(前年比0.1ポイント増)となり、1株当たり当期純利益は67円88銭(前年比1円59銭増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ12,960百万円減少し、73,536百万円となりました。これは、営業活動によるキャッシュ・フロー(25,638百万円の収入)を投資活動によるキャッシュ・フロー(16,081百万円の支出)と財務活動によるキャッシュ・フロー(19,239百万円の支出)に充当したことによるものであります。
今後は、国内店舗への設備投資やアジア戦略などの事業資金を安定的に調達するとともに、十分な手元流動性を確保していく予定です。
(3)財政状態に関する分析
当連結会計年度末の総資産は、974,421百万円と前連結会計年度末に比べ5,190百万円減少しました。これは、投資有価証券が減少したことが主な要因です。負債については、567,034百万円と前連結会計年度末に比べ4,099百万円の減少となりました。これは、借入金が減少したことが主な要因です。純資産については、407,386百万円とその他有価証券評価差額金等が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ1,091百万円減少しました。
以上の結果、自己資本比率は40.9%(前年比0.1ポイント減)となり、1株当たり純資産額は1,141円45銭(前年比 10円17銭増)となりました。