当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更は
ありません。
当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、原則として四半期連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間(2019年3月1日~2019年11月30日)におけるわが国経済は、雇用環境の改善を背景として緩やかに拡大しているものの、米中貿易摩擦の長期化等による世界経済の減速を反映して力強さを欠きました。とりわけ、10月の消費税率引き上げ以降、増税前の駆込み需要の反動や台風などの自然災害の影響等により、個人消費の動きは弱く、設備投資の減速等もあり国内景気は低成長が続く懸念があります。
このような環境の下、当社は、グループ総合「まちづくり戦略」を推進しております。街のアンカーとしての役割を発揮するとともに、百貨店と専門店を一つの館(やかた)の中で融合させるなど、商業デベロッパー機能をもつ東神開発株式会社をはじめ、グループ企業とのシナジー効果を発揮することで、街・館の魅力を最大限に高めてまいりました。
3月には、まちづくり戦略の新たな象徴である「日本橋髙島屋S.C.」の本館・日本橋店が改装を完了し、グランドオープンいたしました。湾岸エリアのニューファミリーやオフィスワーカーなど新しいお客様を専門店中心に取り込み、百貨店との買い回りも促進しております。
また、デジタル技術を活用し、多様化するお客様のニーズに対応するとともに業務の効率化に取り組んでまいりました。ネットビジネスにおいては、店頭とネットの使い分けニーズを含め、楽しさと利便性の向上に努めております。
持続可能な社会の実現に向けた取り組みといたしましては、再生可能エネルギーへの100%転換を目指す「RE100」と、事業活動で使用する車両を100%電気自動車化する「EV100」に参加いたしました。今後も社会的課題に対して中長期的視点をもって継続的に取り組んでまいります。
その結果、連結営業収益は676,639百万円(前年同期比2.6%増)、連結営業利益は20,261百万円(前年同期比4.5%増)、連結経常利益は19,403百万円(前年同期比15.2%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、固定資産売却益を計上したこと等により16,447百万円(前年同期比43.8%増)となりました。
なお、第1四半期連結会計期間より、国際財務報告基準(IFRS)に準拠した財務諸表を連結している在外連結子会社について、IFRS第16号「リース」を適用しております。影響額につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載しております。
事業のセグメント別の概況は、次のとおりです。
<百貨店業>
百貨店業での営業収益は580,399百万円(前年同期比1.2%増)、営業利益は6,563百万円(前年同期比5.8%増)となりました。
国内百貨店におきましては、為替影響等によるインバウンド売上の減速や10月以降の消費税率の引き上げ及び台風等の自然災害影響はあったものの、増税前の駆け込み需要が下支えし、売上増となりました。
店舗施策につきましては、日本橋店の改装時に、本館・新館・東館合わせて約6,000㎡の屋上庭園や高いサービスクオリティーの新しい車寄せ、大阪の髙島屋史料館に次ぐ新たな文化発信拠点「髙島屋史料館TOKYO」など、憩いのスペースや生活文化を提案する施設等を導入いたしました。
港南台店につきましては、2020年8月に閉店することを決定いたしました。また、米子髙島屋につきましては、2020年3月に全保有株式を譲渡することについて地元企業と基本合意いたしました。今後、米子髙島屋とは商標等ライセンス契約を締結し、店舗存続に向けて事業支援をしてまいります。
商品施策につきましては、百貨店の強みである編集力を生かした売場開発に引き続き努めてまいりました。大阪店におきましては、10月においしさ、食の安全・安心を追求して厳選した食品を取り揃える自主編集売場「髙島屋ファーム」を導入いたしました。横浜店におきましては、2021年春の食料品フロア増床グランドオープンに先駆け、11月に北海道の素材にこだわる洋菓子ブランド「グッドモーニングテーブル」を関東初の常設店舗として増床エリアにオープンいたしました。
顧客施策につきましては、大型店を中心にコンシェルジュを再配置しお客様をお迎えする販売体制を整えました。また、キャッシュレス決済の流れが進む中、お客様の利便性向上に向け、NTTドコモのスマホ決済サービス「d払い」の利用店舗を全店に拡大いたしました。インバウンド需要への対応におきましては、電子決済拡充や免税手続き簡便化などお買物環境の整備のほか、旅行、金融、交通系の海外企業との協働による集客強化に継続して努めております。
文化発信(催事)につきましては、「十三代目市川團十郎白猿 襲名記念 市川海老蔵展」を日本橋店、大阪店、横浜店、京都店で開催し、人気歌舞伎俳優十一代目市川海老蔵の写真や映像、貴重な資料などを紹介いたしました。また「髙島屋史料館TOKYO」では、10~12月にかけて「デザイン百貨店―百花繚乱ブティックデザイン―」を開催し、インテリアデザイナー近藤康夫氏の仕事を通して、1980~2000年代にかけてのデザインを紹介いたしました。
海外におきましては、シンガポール髙島屋が改装効果等により売上高を伸ばしましたが、IFRS第16号適用による会計方針の変更により、賃料収入が減少し減収増益となりました。8月に予定を変更して営業継続を決定した上海高島屋は、セールの売上効果もあり増収増益となりました。ホーチミン髙島屋は、季節催事が奏功し増収増益となりました。2018年11月に開店したタイ・バンコクのサイアム髙島屋は、現地商習慣にあったプロモーション施策の実施により、売上増大に努めております。
<商業開発業>
商業開発業での営業収益は33,788百万円(前年同期比7.1%増)、営業利益は7,527百万円(前年同期比7.7%増)となりました。
商業開発業におきましては、東神開発株式会社が、開店50周年を迎えた玉川髙島屋S・Cにおいて、“過ごす場・集う場”として屋上庭園の改装や食料品フロア全体のリニューアルを進めるなど、まちづくり戦略を推進してまいりました。
海外においても、成長が見込まれるベトナムにおいて更なる事業展開を図っております。ホーチミンのサイゴンセンター事業、ハノイのスターレイクプロジェクトに加えて、商業・オフィス複合ビル「インドチャイナプラザ・ハノイ」を所有・運営する現地法人を連結子会社といたしました。
トーシンディベロップメントシンガポールPTE.LTD.は、歩合家賃収入の増加等により増収となり、IFRS第16号適用による会計基準の変更もあり増益となりました。
<金融業>
金融業での営業収益は13,002百万円(前年同期比9.6%増)、営業利益は3,877百万円(前年同期比5.8%減)となりました。なお、第1四半期連結会計期間より金融業に髙島屋保険株式会社を加えております。
金融業におきましては、髙島屋クレジット株式会社が、外商お得意様専用の新カード「タカシマヤカード≪プレミアム≫」の発行や髙島屋大型各店等におけるカード即日発行サービスを開始し、会員数及びカード取扱高の増加による手数料収入等の増大に努めました。その一方で、各サービス開始に伴う先行費用が発生し増収減益となりました。また、髙島屋保険株式会社におきましては、今後の営業収益拡大に向け、新たに髙島屋日本橋店において保険提案を開始するなど、コンサルティング販売の強化に努めました。
<建装業>
建装業での営業収益は22,726百万円(前年同期比29.1%増)、営業利益は1,286百万円(前年同期比131.4%増)となりました。
建装業におきましては、髙島屋スペースクリエイツ株式会社が東京オリンピック・パラリンピックを控えた旺盛な需要を背景とした宿泊施設や商業施設の受注増により売上を伸ばし、増収増益となりました。
<その他>
クロスメディア事業等その他全体での営業収益は26,720百万円(前年同期比6.6%増)、営業利益は1,660百万円(前年同期比13.0%増)となりました。
その他の事業におきましては、クロスメディア事業がカタログ販売の好調により増収増益となりました。また、タカシマヤトランスコスモスインターナショナルコマース PTE.LTD.や株式会社セレクトスクエアの業績改善が進み、その他の事業全体では増益となりました。
(2)財政状態に関する分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、1,194,882百万円と前連結会計年度末に比べ116,751百万円増加しました。これは、第1四半期連結会計期間より、国際財務報告基準(IFRS)に準拠した財務諸表を連結している在外連結子会社についてIFRS第16号「リース」を適用したことにより、有形固定資産の「その他」が増加したことが主な要因です。負債については、727,986百万円と前連結会計年度末に比べ111,440百万円の増加となりました。これは、同基準を適用したことにより、固定負債の「その他」が増加したことが主な要因です。純資産については、466,896百万円となり、自己株式の取得があったものの、利益剰余金の増加により、前連結会計年度末に比べ5,311百万円増加しました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
営業活動キャッシュ・フローは、25,993百万円の収入となり、前年同期が33,549百万円の収入であったことに比べ7,555百万円の収入の減少となりました。主な要因は、仕入債務の増減額が12,060百万円減少したことなどによるものです。
投資活動キャッシュ・フローは、22,024百万円の支出となり、前年同期が28,751百万円の支出であったことに比べ6,726百万円の支出の減少(収入の増加)となりました。主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が5,329百万円増加したものの、有形及び無形固定資産の売却による収入が10,402百万円増加したことなどによるものです。
財務活動キャッシュ・フローは、16,143百万円の支出となり、前年同期が3,707百万円の支出であったことに比べ12,436百万円の支出の増加となりました。主な要因は、自己株式の取得による支出が5,894百万円増加したことをはじめ、リース債務の返済による支出が5,146百万円増加したことなどによるものです。
以上の結果及び換算差額により、当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ14,274百万円減少し、80,417百万円となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
特記事項はありません。
該当事項はありません。