第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループに関する財政状態、経営成績の状況の分析・検討内容は、原則として四半期連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。

 

(1)業績の状況

当第2四半期連結累計期間(2021年3月1日~2021年8月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)による大きなマイナス影響を受けた前年の反動から、GDP成長率は2四半期ぶりのプラス成長となり、回復傾向にあります。ワクチン接種が進むことで経済活動の活発化が期待されているものの、依然として小売業界を取り巻く経営環境は厳しく、長期化の様相を呈しております。こうした中、度重なる緊急事態宣言の発出や7月以降の感染者数増大など、消費マインドへのマイナス影響が継続しています。

髙島屋グループ(以下、当社グループ)のブランド価値の源泉であり中核事業である百貨店につきましては、当期においても、コロナ禍での消費者の価値観の変容や国内外の移動の制限、緊急事態宣言を受けた商業施設の営業制限など、引き続き厳しい経営環境に置かれました。

現下のコロナ禍という危機を変革の契機と捉え、グループ全体の持続的成長へとつなげていくためには、中核事業である百貨店の再生はまさに喫緊の課題であります。本年4月に策定した「3カ年計画」(2021~2023年度)のもと、百貨店再生を中心テーマに、コスト構造改革を推進するとともに、営業力強化に向けた魅力ある品揃えやお客様との関係再構築に向けた取り組みをスタートさせました。本中期計画の初年度である本年度においては、早期黒字化への転換を実現すべく、営業費の削減に取り組んでおります。一方、成長分野であるネットビジネスにつきましては、2023年度に売上500億円をめざす中で、8月にECサイト「髙島屋オンラインストア」をリニューアルしました。システムを刷新し、カスタマイズ機能や検索機能などを充実させ、顧客体験価値を高めるとともに、百貨店ならではの魅力ある商材や独自商材の提案を進めております。

まちづくり戦略のけん引役を担う商業開発業の東神開発株式会社では、拠点開発・事業開発を推進しております。国内では千葉県の流山おおたかの森地区において「流山おおたかの森S・C」を中心とする開発を進めております。3月の「流山おおたかの森S・C FLAPS」(以下、「FLAPS」)開業に続き、7月には流山市と「大規模災害時における駐車場等の一時避難施設としての使用に関する協定」を締結するなど、行政とも連動したまちづくりを進めました。海外では、ベトナムにおいてホーチミン髙島屋を中核とするサイゴンセンター事業に続き、ハノイ市のタウンシップ開発事業である「スターレイク・プロジェクト」に参画するなど、成長領域での事業を着実に拡大しております。

金融業では、百貨店の新たな品揃えとして位置づけるファイナンシャルカウンター事業において、昨年の日本橋髙島屋S.C.に続き、7月には大阪店にカウンターを開設いたしました。その後も横浜店に拠点を設けるなど、当社の顧客基盤や立地など店舗の強みを生かし、さらなる顧客接点と収益基盤の確立をめざしてまいります。

持続可能な社会への取り組みにつきましては、地球環境への負荷をなくすことをめざしていく中で、2050年までに事業活動で使用する電力を再生可能エネルギーに100%転換することを目標としており、当四半期においても既存施設の使用エネルギー切り替えを進めました。4月には、資本提携先の日本環境設計株式会社との協業により、循環型商品「デパート・デ・ループ」の店舗展開もスタートさせました。引き続き、行政やお取引先、お客様とともに、「すべての人々が21世紀の豊かさを実感できる社会の実現」に取り組んでまいります。

百貨店事業や商業開発、金融をはじめとする各グループ事業が、それぞれの強みをもってシナジーを発揮し、持続的成長を実現させてまいります。

 

当期の連結業績につきましては、連結営業収益は347,189百万円(前年同期比16.8%増)、連結営業損失は2,014百万円(前年同期は営業損失10,217百万円)、連結経常損失は559百万円(前年同期は経常損失10,914百万円)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は4,375百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失23,284百万円)となりました。

 

事業のセグメント別業績は、次のとおりであります。

 

<百貨店業>

百貨店業での営業収益は293,055百万円(前年同期比21.1%増)、営業損失は6,962百万円(前年同期は営業損失13,888百万円)となりました。

 

国内百貨店では、前年のコロナ感染拡大影響の反動から、入店客数・売上ともに前年から大きく伸長いたしました。しかしながら7月以降の感染再拡大に伴い8月は大きく売上を落とすこととなり、依然としてコロナ禍以前の水準には及ばない状況です。

百貨店再生に取り組む中で、コスト構造改革と営業力強化を両輪で進めております。コスト構造改革においては、安定的に利益を創出できる仕組みへと転換すべく、生産性向上とともに適正な要員体制の構築や外部委託作業の内製化などによる営業費削減に取り組みました。営業力強化においては、多様化するお客様ニーズ、ライフスタイルに合わせた「あるべき品揃え」の実現に取り組んでおります。衣食住にわたる各店の地域性・独自性の発揮をめざし、主要お取引先と連携した商品開発・品揃えを進めています。3月に国内最大級のデパ地下として増床オープンした、横浜店地下食料品フロア「フーディーズポート2」では、有名店や地元の人気店をそろえたベーカリースクエアを中心に、多くのお客様にご愛顧いただいています。

海外(2021年1月~6月)におきましては、4月以降ASEAN地域ではコロナ影響が再拡大し、上海高島屋以外の各社は厳しい営業体制となっております。シンガポール髙島屋は期を通じて入店客数調整などの営業制限を継続しており、ホーチミン髙島屋は5月31日から食料品を除き全館休業、サイアム髙島屋は4月15日から営業時間を短縮しておりますが、コロナ影響による前年の休業反動により各社ともに増収となりました。

 

<商業開発業>

商業開発業での営業収益は20,300百万円(前年同期比16.1%増)、営業利益は3,520百万円(前年同期比8.7%増)となりました。

 

国内の商業施設におきましては、緊急事態宣言の発出地域の拡大および延長を受け、営業時間の短縮および臨時休業を実施いたしましたが、休業などの実施規模は前年より小さく、東神開発株式会社は増収増益となりました。しかしながら、引き続き外出を控える動きは強く、先行き不透明な状況が続いております。

一方、二子玉川と並ぶ重点開発地域と位置付ける流山おおたかの森では、3月開業の「FLAPS」と「流山おおたかの森S・C本館」をつなぐデッキも同時開通し、周辺施設や駅への回遊性を高めるほか、駅前都市広場の活用を通じて更なる賑わいの創出をめざしております。また、今後開業予定の施設も含め、再生可能エネルギー由来の電力を100%使用するなど、サステナブルな地域社会の発展に向けた取り組みを実践してまいります。

海外(2021年1月~6月)におきましては、トーシンディベロップメントシンガポールPTE.LTDがコロナ影響による賃料減額や退店空室等が発生したものの、前年の休業の反動により増収増益となりました。

また、ベトナムにおいては、2月にハノイ市における「スターレイク・プロジェクト」参画第一弾として、現地共同出資者のエデュフィット社が運営するバイリンガルスクールを開校いたしました。更に、同市における新規不動産開発事業「ランカスター・ルミネールプロジェクト」への参画も決定し、現地での事業拡大を進めてまいります。

 

<金融業>

金融業での営業収益は8,177百万円(前年同期比0.9%増)、営業利益は2,169百万円(前年同期比3.0%増)となりました。

 

本年も緊急事態宣言発出に伴う来店客数の減少により、各商業施設でのクレジットカード取扱高や新規入会会員数はマイナス影響を受けましたが、髙島屋ファイナンシャル・パートナーズ株式会社が前年のコロナ影響の反動により増収増益となりました。

クレジットカード事業では、コロナ禍における消費スタイル変化を踏まえ、髙島屋オンラインストアリニューアルを契機としてWEBでのカード会員の入会・利用促進を行うとともに、中元期における百貨店店頭獲得の拡大を図りました。

「タカシマヤ ファイナンシャル カウンター」につきましては、前年の日本橋店に引き続き、大阪店、横浜店で新たに開業し、東西での店頭拠点設置によるお客様の利便性拡大を図りました。また、当期は、新たな金融サービス商品としてソーシャルレンディング事業を開始いたしました。

 

<建装業>

建装業での営業収益は8,258百万円(前年同期比34.3%減)、営業損失は132百万円(前年同期は営業損失121百万円)となりました。

 

建装業におきましては、髙島屋スペースクリエイツ株式会社が前年の大型案件の反動に加え、コロナ影響から主要顧客である商業施設及びホテルでの事業計画の見直しや延期を受けた結果、大幅な減収となりました。また、原価低減による利益率の改善を図るとともに、業務見直しによる作業費の圧縮などの営業費用の削減に努めましたが、営業利益は前年から減益となりました。

 

<その他の事業>

クロスメディア事業等その他の事業での営業収益は17,396百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は431百万円(前年同期比14.6%増)となりました。

 

その他の事業におきましては、巣ごもり消費の変わらぬニーズを受けて、クロスメディア事業と株式会社セレクトスクエアが好調に推移し、その他の事業全体では増収増益となりました。

 

 

(2)財政状態に関する説明

当第2四半期連結会計期間末の総資産は、1,123,981百万円と前連結会計年度末に比べ26,524百万円減少しました。これは、現金及び預金が減少したことが主な要因です。負債については、711,784百万円と前連結会計年度末に比べ23,611百万円の減少となりました。これは、短期借入金及び1年内償還予定の社債が減少したことが主な要因です。純資産については、412,197百万円と利益剰余金の減少が主因となり、前連結会計年度末に比べ2,913百万円減少しました。

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

営業活動によるキャッシュ・フローは、3,837百万円の収入となり、前年同期が13,302百万円の収入であったことに比べ9,465百万円の収入の減少となりました。主な要因は、未払金の増減額が10,841百万円の収入の減少(支出の増加)となったことなどによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは、19,017百万円の支出となり、前年同期が12,882百万円の支出であったことに比べ6,134百万円の支出の増加(収入の減少)となりました。主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出が2,022百万円増加したこと、短期貸付金の純増減額が2,719百万円減少(支出の増加)したことなどによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは、11,522百万円の支出となり、前年同期が31,679百万円の収入であったことに比べ43,201百万円の支出の増加(収入の減少)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入が前年同期より33,145百万円減少したことなどによるものです。

以上の結果及び換算差額により、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ23,926百万円減少し、81,393百万円となりました。

 

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

 

(5)研究開発活動

特記事項はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。