当期におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀による金融政策の継続により、企業収益や雇用環境の改善が続くなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。
しかしながら、中国を始めとする新興国経済の減速懸念や地政学リスクに加え、米国の金利上昇に端を発した世界同時株安や円高の進行など、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
百貨店業界におきましては、訪日外国人観光客の増加と高額品消費が下支えとなり、大都市では緩やかな復調の兆しが表れてきました。一方、地方都市の店舗は化粧品など一部の商品カテゴリーの販売は堅調なものの、個人消費にはまだ力強さがなく、総じて厳しい商況となりました。
こうした状況の中、当社グループにおきましては、引き続き将来の成長を見据えた基礎固めとして「井筒屋グループ 中期3ヵ年経営計画(平成28年度~平成30年度)」を推進いたしております。計画2年目となる当期は、当社グループの収益の柱である本店に重点的に投資をおこない、上層階の自主編集ゾーンの改装や下層階への人気ブランド導入など、収益力の強化を図ってまいりました。
当期における当社グループの業績につきましては、売上高は783億4百万円(前期比98.3%)、営業利益は11億47百万円(前期比82.3%)、経常利益は5億61百万円(前期比76.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億75百万円(前期比111.1%)となりました。
当社グループの主要事業であります百貨店業におきましては、「お客様視点」を基本とし、品揃えの強化を進め、販売サービスの向上を図るとともに、ライフスタイルや商環境の変化への対応力強化に取り組んでまいりました。
本店におきましては、昨年4月に「暮らしを楽しくする」をコンセプトとした生活雑貨のセレクトショップ「プレイフルライフ」を本館6階に新設いたしました。また、ファミリーでのお買い物を楽しく快適に過ごしていただくため、本館7階のフロア中央に子供の遊び場「アイキッズランド」を新設し、玩具売場を刷新いたしました。9月には本館5階紳士服フロアの一部を改装し、紳士洋品・雑貨の品揃えを充実させるなど、ライフスタイルの変化に対応した売場づくりを推進してまいりました。本年2月には本館地階の惣菜コーナーに「柿安ダイニング」、本館1階の化粧品コーナーに「M・A・C(マック)」をオープンし、人気ブランドの導入を行ってまいりました。また、バイヤーおすすめの逸品を一堂に集めた「アイ・プラス井筒屋ベストセレクション」や地元で人気のパンの店やカフェを集めた「麺麭(パン)と珈琲のある暮らし」など、厳選した「モノ」の提案と、周辺の賑わい創出を目的とした「コト」の提案に力を注いでまいりました。
黒崎店におきましては、昨年9月、2階の婦人雑貨フロアにオーガニック化粧品ショップ「エクラナチュレ」、インポート婦人服「Mコレクション」を新たにオープンするなど、新規顧客の獲得に努めてまいりました。
コレットにおきましては、「ミラオーウェン」や「ハニーズ」など引き続き20代・30代のお客様をターゲットにしたブランド導入を積極的に進め、集客力の向上を図ってまいりました。
サテライトショップにおきましては、昨年8月に「イオンモール直方ショップ」、10月には23店舗目となる「ゆめタウン行橋ショップ」をオープンし、地域のお客様の利便性向上に努めてまいりました。
また、今後も需要拡大が予想されるインバウンドにつきましては、臨時免税カウンターの設置や通訳スタッフの増員など運営体制を強化し、訪日外国人観光客の利便性向上に努めてまいります。
業績につきましては、売上高は783億4百万円(前期比98.3%)となり、営業利益は13億65百万円(前期比85.3%)となりました。
② 友の会事業
株式会社井筒屋友の会が前払式の商品販売の取次を行っており、外部顧客に対する売上高はなく、業績につきましては、41百万円の営業損失(前期は29百万円の営業損失)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費等により18億92百万円の資金収入(前連結会計年度は18億81百万円の資金収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得がありましたものの、有形固定資産の売却や事業譲渡による収入により1億95百万円の資金収入(前連結会計年度は3億80百万円の資金支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入金の返済により19億75百万円の資金支出(前連結会計年度は17億2百万円の資金支出)となりました。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
また、当社及び当社の連結子会社は、百貨店及び友の会事業を行っており、生産及び受注については該当事項はありません。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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百貨店業 |
59,761 |
98.8 |
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友の会事業 |
― |
― |
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合計 |
59,761 |
98.8 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
友の会事業におきましては、株式会社井筒屋友の会が当社グループの百貨店業に対して前払式の商品販売の取次を行っており、販売実績はありません。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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百貨店業 |
78,304 |
98.3 |
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友の会事業 |
― |
― |
|
合計 |
78,304 |
98.3 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
井筒屋グループは、お客様・お取引先・株主各位ならびに従業員に対し、適正な利益配分を行い、「秩序の
うえに立つ創造的繁栄」を図ることを経営理念と定め、この理念に徹するとともに、「奉仕こそ繁栄の基」
という奉仕の精神を日常の実践的心構えといたしております。
(2)目標とする経営指標
当社グループにおける中期経営計画におきましては、売上高営業利益率ならびに売上高経常利益率を重要な
経営指標としてもちいておりますが、当社連結ベースでの目標とする当連結会計年度の経営指標は、売上高
営業利益率を1.4%、売上高経常利益率を0.5%にそれぞれ設定しております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「井筒屋グループ中期3ヵ年経営計画(平成28年度~平成30年度)」を策定、推進いたし
ております。
(4)対処すべき課題
今後の経済環境につきましては、政府・日銀による各種政策の効果もあって、雇用・所得環境の改善が続く
なかで、景気は緩やかな回復が続くものと予想されますが、米国政府の政策動向、海外経済の不確実性、金
融資本市場の変動等の影響が懸念され、引き続き不透明な状況が続くものと思われます。
このような状況の下、当社グループでは「井筒屋グループ中期3ヵ年経営計画(平成28年度~平成30年
度)」を推進いたしておりますが、計画最終年度となる現在、対処すべき課題として位置づけておりますも
のは、次のとおりであります。
① 百貨店事業
地域に根ざす小売業として、お客様のニーズに対応するリアル店舗、百貨店ならではの売場の創出に注力
し、収益力の強化に努めてまいります。
② サテライト事業
店舗の営業体制見直しなど効率化を図り、収益力の強化に努めるとともに、引き続き顧客接点の拡大と利
便性の向上を図ってまいります。
③ 外商事業
計画1年目に実施いたしました担当エリア再編の効果を最大化すべく、業務効率化と顧客深耕を行ってま
いります。
以上を当社グループの対処すべき課題とし、厳しい経済環境に打ち克ち、持続的成長を実現するべく、更な
る組織構造改革を推進するとともに、将来にわたる安定的な収益基盤の確立と、財務体質の健全化に努めて
まいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、下記記載のリスク項目は、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅したものではありません。
また、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは北部九州、山口地域を中心として活動しており、その業績は地域の気候状況、景気動向、消費動向、および同業・異業種の小売業他社との競争状況、地域の再開発事業等の影響を受けます。したがって、これらの要因は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの業績の中で、当社が高い割合を占めるため、当社の業績動向が当社グループに大きな影響を与える可能性があります。
当社グループの取扱商品の中で、食品においては、消費者の食品に対する不安が高まり当社グループの売上に影響を及ぼす可能性があります。また、商品取引において瑕疵ある商品の販売等があった場合、公的規制や損害賠償責任等による費用の発生や消費者からの信用失墜による売上の減少等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
自然災害やデータセンターの事故および通信回線や電力供給に障害等が起きた場合、当社の業務に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの顧客情報の管理については、社内規程および管理マニュアルに基づき厳重に管理・運用を行っておりますが、不測の事故または事件によって顧客情報が外部に流出した場合、当社グループの社会的信用の失墜を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、商品・サービスの提供は景品表示法等、また、商品の仕入れは独占禁止法や下請法等、出店や増床に関しては大規模小売店舗立地法をはじめとして各種法規制の適用を受けております。当社グループにおいては内部統制組織を構築し、法令遵守を徹底しておりますが、万一これらの規制を遵守できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの主な事業である百貨店業は、店舗による事業展開を行っており、火災・地震・洪水・台風等の不測の災害または事故によって店舗等事業所に大きな損害を受けた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 減損損失によるリスク
当社グループの資産価値が下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 金利の変動に関するリスク
当社グループは、有利子負債などについて金利の変動リスクを負っており、その変動により経営成績および財政状態等に影響を与える可能性があります。
(10) 税制改正による消費税率の引き上げに関するリスク
将来の社会保障の財源を確保するため、消費税率が引き上げられることが予想されます。これによって個人消費の冷え込みを招き、当社グループの売上高にマイナスの影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表作成に際し、経営者は決算日における資産・負債の数値、並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える様々な要因・仮定に対し、継続して可能な限り正確な見積りと適正な評価を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
① 概況
売上高は783億4百万円(前連結会計年度比98.3%)、営業利益は11億47百万円(前連結会計年度比82.3%)、経常利益は5億61百万円(前連結会計年度比76.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億75万円(前連結会計年度比111.1%)となりました。
当連結会計年度の百貨店業の売上高は783億4百万円(前連結会計年度比98.3%)となりました。
また、友の会事業は、当社グループの百貨店業に対して前払式の商品販売の取次を行っており、売上高はありません。
販売費及び一般管理費は、174億72百万円(前連結会計年度比98.5%)となり、前連結会計年度に比べ2億71百万円の減少となりました。
営業外損益は、5億85百万円の損失(前連結会計年度は6億63百万円の損失)となり、前連結会計年度に比べ77百万円損失が減少いたしました。
特別損益は、60百万円の損失(前連結会計年度は92百万円の損失)となり、前連結会計年度に比べ31百万円損失が減少いたしました。
当連結会計年度は固定資産売却益128百万円等を特別利益に、減損損失233百万円を特別損失に計上いたしました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度に比べ11億94百万円減少し、580億8百万円となりました。これは主に、有形固定資産が13億70百万円減少したことにより固定資産が15億88百万円減少したことによるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度に比べ18億77百万円減少し、478億87百万円となりました。これは主に借入金の減少によるものであります。
純資産は、主に親会社株主に帰属する当期純利益6億75百万円の計上により前連結会計年度に比べ6億82百万円増加し、101億21百万円となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の現金及び現金同等物は前連結会計年度に比べ1億12百万円増加し65億24百万円となりました(前連結会計年度は64億12百万円)。これらの要因は以下のとおりであります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(5億円)と減価償却費(16億13百万円)等により18億92百万円の資金収入(前連結会計年度は18億81百万円の資金収入)となりました。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の売却(6億2百万円)等により1億95百万円の資金収入(前連結会計年度は3億80百万円の資金支出)となりました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入金の返済(17億91百万円)等により、19億75百万円の資金支出(前連結会計年度は17億2百万円の資金支出)となりました。