第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間末日(平成28年9月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第2四半期連結累計期間における世界経済は、イギリスのEU離脱問題など先行きに不透明感がありながらも、中国では景気持ち直しの動きが見られるなど、全体としては穏やかに回復いたしました。
 我が国経済は、企業収益の改善や設備投資に足踏みが見られ、個人消費にも伸び悩みが見られたものの、緩やかな回復基調が続きました。

このような状況のなか、当社グループは、「米州ビジネスの収益回復」、「コスト低減への取り組み」及び「新規事業領域におけるビジネスモデルの構築」を最重要課題と位置づけ企業価値向上に取り組んでまいりました。

しかしながら、国内事業はおおむね堅調に推移したものの、北米ランニングシューズ市況が引き続き極めて厳しい状況であったことや、当社ブランドが高く評価されているブラジルの景気低迷、全世界的なゴルフ品市場の縮小、ポンド下落によるイギリス支店での為替差損の発生など、海外事業は非常に厳しい結果でした。

これらの結果、当第2四半期連結累計期間(平成28年4月1日~平成28年9月30日)における当社グループの経営成績は、売上高は38億円減収(前年同期比3.9%減)の931億4千3百万円となりました。営業利益は仕入コストにおいて全般的に為替変動の影響を大きく受け、売上総利益率が1.3ポイント低下したことなどにより、9億2千8百万円減益(同65.1%減)の4億9千8百万円となりました。経常損益は営業減益の影響及びポンド安によりイギリス支店で為替差損を計上した影響などで、22億3千4百万円減益4億2千万円の経常損失になりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、投資有価証券の退職給付信託設定益等の影響もあり7億4千9百万円減益(同51.5%減)の7億5百万円となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

① 日本

 日本は、自治体の指定管理施設の運営や建設工事、体育器具を販売するスポーツ施設サービス事業が、バスケットゴールなどの体育施設向け用具、競技場改修工事などの完成工事案件が増加したことなどにより好調に推移いたしました。野球やサッカー、テニス、競泳などの競技スポーツ品販売事業、ランニングシューズや機能性ウェアなど、より生活に身近な製品を販売するライフスタイル品販売事業は、総じて堅調に推移いたしました。他方、全世界的に市場が縮小しているゴルフ品販売事業は苦戦いたしました。

 この結果、売上高は11億6千1百万円増収(前年同期比1.9%増)の619億5千5百万円、営業利益は海外仕入品の為替変動の影響により粗利益率が0.8ポイント下落したことなどから、5億1千8百万円減益(同35.5%減)の9億4千3百万円となりました。

 

 

② 欧州

欧州は、主力のランニングシューズの販売が、競争激化により伸びが鈍化しつつあるものの、引き続き成長を維持しております。欧州で高い市場シェアを獲得しているハンドボールやバレーボールなどのインドアスポーツシューズも順調に販売を伸ばしており、また、新たに市場に投入したテニスシューズも契約選手の活躍もあり順調な滑り出しを見せております。全世界的に市況が冷え込んでいるゴルフ品においては、欧州ではカスタムクラブが好調で現地通貨ベースでは前年並みの売上を確保いたしました。

以上のように、欧州事業の売上は現地通貨ベースでは前年同期比増でしたが、英国ポンド、ユーロ等欧州通貨の大幅な下落により円貨換算では前年同期比減となりました。

この結果、売上高は4億9千7百万円減収(前年同期比5.8%減)の80億2千万円となりましたが、営業利益は4億8千6百万円増益の5千万円となりました。

なお、当第2四半期連結累計期間における欧州各通貨の換算レートは以下のとおりであります。
  英ポンド:146.47円(前年同期 186.58円)、ユーロ(欧州支店):119.00円(前年同期 134.52円)、
  ユーロ(子会社):125.32円(前年同期 135.63円)、ノルウェー・クローネ:13.37円(前年同期 15.56円)

 

③ 米州

米州のスポーツ品市場は、大手小売チェーンの経営破綻など前期から厳しい市況が続いております。

ランニングシューズ市場では消費者の嗜好がシリアスランニングからカジュアルランニングに移行しつつあるなか、高機能ランニング品において流通市場で過剰在庫となり、店頭での値引き販売が常態化しております。当社グループにおいても価格競争に陥り、収益を圧迫いたしました。

ゴルフ品や野球品においても、市場に縮小の動きが見られる状況のなか、競合他社との厳しい競争状態となり、収益は前年を下回りました。また販売代理店からロイヤルティ収入を得ている南米ビジネスにおいても、ブラジルの景気低迷による売上減やレアル安による為替換算により収益は前年同期を下回りました。

この結果、売上高は33億円減収(前年同期比20.3%減)の129億6千2百万円、営業損失は9億6千5百万円拡大し、10億3千3百万円となりました。

なお、当第2四半期連結累計期間における米州各通貨の換算レートは以下のとおりであります。
 米ドル:113.03円(前年同期 120.48円)、カナダドル:85.08円(前年同期 97.80円)

 

④ アジア・オセアニア

アジア・オセアニアの業績は、ゴルフ品販売が苦戦したものの、ランニングシューズ、バレーボールなどのインドアシューズ、サッカーシューズなどが好調で、全般的に堅調に推移いたしました。ランニングシューズは、市場が成長しマラソン大会への参加者が増えている台湾や中国、タイにおいて大きく売上を伸ばしました。台湾では、高雄市に直営店を開店し、一層の成長を図っております。

以上のように、アジア・オセアニアの売上は現地通貨ベースでは前期比増でしたが、各国通貨に対する円高により、円貨換算では前期比減となりました。

この結果、売上高は11億6千4百万円減収(前年同期比10.2%減)の102億4百万円でしたが、営業利益は各国拠点での広告宣伝費等での経費削減効果があり9千1百万円増益(同18.1%増)の5億9千6百万円となりました。

なお、当第2四半期連結累計期間におけるアジア・オセアニア各通貨の換算レートは以下のとおりであります。
  台湾ドル:3.45円(前年同期 3.88円)、香港ドル:14.56円(前年同期 15.55円)、
  中国元:17.28円(前年同期 19.60円)、豪ドル:83.01円(前年同期 94.22円)、
  韓国ウォン(100ウォンあたり):9.58円(前年同期 10.95円)、
 米ドル(シンガポール):113.03円(前年同期 120.48円)

 

 

財政状態の分析は、以下のとおりであります。

当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ164億2千1百万円減少して1,535億7千4百万円となりました。現金及び預金が34億3千8百万円増加した一方で、商品及び製品が43億3千1百万円、受取手形及び売掛金が115億5千5百万円、投資有価証券が25億6千2百万円それぞれ減少いたしました。

負債は、前連結会計年度末に比べ116億4千4百万円減少して692億5千9百万円となりました。支払手形及び買掛金が35億6千9百万円、未払金及び未払費用が18億7百万円、長短借入金が39億2千8百万円、退職給付に係る負債が31億2千6百万円それぞれ減少いたしました。
 純資産は、前連結会計年度末に比べ47億7千6百万円減少して843億1千4百万円となりました。その他有価証券評価差額金が15億円、為替換算調整勘定が32億4千6百万円それぞれ減少いたしました。
 以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の52.2%から54.8%へと2.6ポイント増加いたしました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4億4百万円増加し、176億1千4百万円となりました。
 当第2四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加額は80億2百万円でありました。法人税等の支払額が増加したことにより資金が3億4千2百万円減少したものの、運転資本が減少したことにより資金が32億8千6百万円増加し、前第2四半期連結累計期間に比べ、資金の獲得額は28億8千8百万円増加いたしました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少額は9億6千1百万円でありました。前第2四半期連結累計期間に比べ、有形固定資産の取得による支出が6億7千4百万円減少したことなどにより、資金の使用額は7億6千1百万円減少いたしました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少額は30億3千8百万円でありました。前第2四半期連結累計期間に比べ、長期借入れによる収入を30億円計上したことなどにより、資金の使用額は21億4千2百万円減少いたしました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
 なお、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針(会社法施行規則第118条第3号イ)、及びこの基本方針を実現するための特別の取り組み(同条第3号ロ)を以下のとおり決議しております。

 

①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針

当社取締役会は、公開会社である当社における「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者」としてのあり方は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資する者が望ましく、その判断は最終的には当社の株主の意思に委ねられるべきものと考えます。

一方で、スポーツ品の製造・販売やスポーツ施設の運営などの事業をグローバルで展開する当社グループを統括する当社の経営にあたっては、専門的ノウハウと豊富な経験、並びに国内外の顧客・従業員及び取引先やスポーツ産業特有の選手・チーム・団体や連盟等のステークホルダーとの間に築かれた関係への理解が不可欠であり、「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者」にこれらに関する十分な理解がなくては、株主価値を毀損する可能性があると考えます。

一段と激化する競争の中で、当社グループはスポーツ市場で「特徴あるブランド」として存在し続けていかなければなりません。

当社のブランド価値の核となるものは、「テクノロジー」「クラフトマンシップ」「品質」といった商品への信頼感であります。その信頼感の醸成のために、商品開発は当社のブランド価値向上の最も重要な要素であります。スポーツ品の研究開発においては、素材の基礎研究から製品化に至るまで多くの開発プロセスを経ており、長期の年月をかけ、その技術やノウハウの蓄積や技術者の育成を行ってまいりました。

 

また、海外と国内の事業を連動させ、競争優位のビジネスモデルの構築を目指すため、海外生産拠点の最適化を図り、継続的な製品コストの低減を行うとともに、コアとなる生産技術水準を維持・継承することにも努めております。

加えて、当社グループは顧客との情緒的な繋がりを強める企業文化や社風(当社の個性)を生み出す努力を継続してまいりました。従業員教育に努め、フェアプレー、フレンドシップ、ファイティングスピリットを大切にし、アンフェアな行為を許さない企業風土を有しております。また、長年にわたり地域スポーツ団体へのサポートや、指導者育成をはじめとしたスポーツ振興活動を行うなど社会貢献にも積極的に努めております。これらの企業文化や社風は、取引先、消費者、各種競技団体において当社グループと<ミズノ>ブランドに対する信頼感を高めてまいりました。

以上のように、信頼という無形の付加価値がグループの社員と企業文化によって築かれ、ブランド資産となり企業価値の向上に大きな役割を果たしております。

当社では、100年以上にわたり築いてきたこれらの有形無形の財産が、当社の財務及び事業の方針の決定を支配することとなる大規模買付行為を行う者の下においても保全され、中長期的にその価値を向上させられるものでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は大きく毀損されることになると判断いたします。従って、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがあると認められる場合には、そのような大規模買付行為は不適切であると考えます。

 

②基本方針を実現するための当社の取り組み

当社は、「より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと、下記の長期経営方針に沿って企業価値向上の具現化を図っております。
 ・新100年ブランドの創造
 ・世界企業ミズノの実現
 ・誇りある企業文化の育成

創業以来、商品の品質・機能の充実を通してユーザー満足度を高める努力を行ってまいりましたが、次の100年にも通用するブランド創造を第一に掲げました。それにはグループ全体での企業価値の最大化を目指すために国境を越えた連携でグローバル企業を目指し、さらに公正な企業活動のもと、挑戦的で活力のある企業文化を醸成してまいります。

このためにも中長期的に以下のような重点目標を設定し、目標達成に向け経営資源を有効活用して企業価値を向上させていくことといたしております。

 

<海外市場でのシェア向上>

海外市場におけるマーケティング活動のさらなる強化推進により、すでに評価の高い技術や機能性を強く訴求することが重要と考えております。高いレベルのパフォーマンスを追求するエンドユーザーが対象顧客である「専門店チャネル」を中心に、欧州・米州・アジア・オセアニアをはじめとする海外市場でのブランド認知度の拡大とシェアアップを図ってまいります。

 

<商品開発力の強化>

ブランド差別化の源泉として、研究開発への人材と資金の投資を積極的に行ってまいります。すぐれた技術力により裏打ちされたスポーツシューズや、新素材の開発・採用に加え多様な機能性を発揮できる縫製技術を駆使するスポーツアパレルの領域は、グローバルでの市場規模が極めて大きく、これからの拡販余地が一層見込まれると考えております。従って、これらのプロダクト領域の開発に経営資源の配分ウエイトを高めてまいります。

 

<健康関連事業への取組み強化>

日本国内は、少子高齢化が加速するにともないシニア層の人口構成比が増大し、人々の健康への意識が高まりそのための活動の機会が増えると想定されます。日常的なスポーツやトレーニングへの志向に対する需要をしっかり受けとめ、競技スポーツで培った技術やノウハウをベースに、そのような需要に応える商品とサービスを提供してまいります。

 

 

③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み

平成18年6月28日開催の第93回定時株主総会において、議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株式の買付行為、または結果として議決権割合が20%以上となる当社株式の買付行為(以下、「大規模買付行為」といい、大規模買付行為を行う者を「大規模買付者」という。)に関する対応方針が承認され、当社は買収防衛策を導入いたしました。

この買収防衛策は、当社の企業価値、株主共同の利益を確保し向上させることを前提としており、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則に則った具体的なルールであります。

大規模買付行為を受け入れるかどうかの最終判断は当社株主の皆様に委ねられるべきものであり、その判断のため、当社取締役会は大規模買付者からの提供情報に対し、評価・検討の上、取りまとめた意見や必要に応じ代替案を定められた期間内に開示いたします。

また、当社取締役会が敵対的な買収と評価し、社外取締役(監査等委員)及び外部専門家で構成する株主利益評価委員会が対抗措置発動の勧告を行った場合、当社取締役会はその勧告を最大限尊重して対抗措置の発動に関する最終的な意思決定を行います。

 

(4) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は13億1千4百万円であります。
 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

当社グループにとって経営成績に重要な影響を与える事項として、品質とコストの安定が挙げられます。製品の品質保持は、技術と知恵に裏打ちされた生産管理ノウハウに拠るものであり、それを包含したプロダクション機能の強化が重要と考えております。

また、海外の製造拠点におけるコストの上昇は深刻な問題であり、原材料価格の変動や現地労働市場の動向への絶え間ない注視と迅速な対処が求められます。加えて、直接的に輸入仕入コストに影響する為替変動については、適宜ヘッジを実行してコストの平準化に努めております。

さらに、当社グループでは、同じカテゴリーの製品を複数の製造委託先に委託することや、複数の国にわたって製造の拠点を分散させるなど、リスク管理、品質安定及びコスト抑制を常に図っております。

 

(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、以下の施策により、今後の成長に必要な資金調達能力を保持しております。
 短期的な運転資金は、金融機関からの借入により、多様な資金需要に対応しております。設備投資などの長期の資金需要については、調達コストの抑制を図りつつ、取引の安定性を重視して金融機関との間で長期借入契約を締結しております。

また、当社では、グループ各拠点の資金ポジション(過不足状況)を把握し、拠点間の需給の調整や、相互融通による資金マネジメントにより有効活用しております。さらに、主要取引銀行との間で締結している当座借越契約は、万一の資金不足の際の安全弁として、流動性の備えとしております。

 

(7) 経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループは、現状の認識に基づいて将来の予測を行い、最良最善と判断するマーケティング戦略を具現化し、製販はじめグループ総合力の強化を図っております。特に販売政策を推し進めるにあたっては、国内・海外を問わず、市場への商品供給に最適な生産体制を構築することが重要と考えております。加えて、収益性の高いチャネルやエリアに対して効果的な経営資源の集中を行うため、投資バランスについて精緻な検討を進めることを経営方針に含めて実践しております。