また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間末日(平成29年9月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。
当第2四半期連結累計期間において当社グループは、「米州事業の改善」、「ゴルフビジネスの再建」及び「原価低減を主とする経営効率の向上」を最重要課題と位置づけ事業経営に取り組んでまいりました。「米州事業の改善」については、在庫のコントロールや値引き販売の抑制、経費削減などの施策を実施し、着実に進捗しております。「ゴルフビジネスの再建」については、市場が下げ止まりの兆しを見せている中、販売価格を維持する販売手法へ取り組みを進めており、特にカスタムフィッティングがグローバルで好調に推移しました。「原価低減を主とする経営効率の向上」については、当第2四半期連結累計期間においては為替による改善効果が大きかったものの、為替要因以外の生産コストの改善も一定の成果を挙げています。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間(平成29年4月1日~平成29年9月30日)における当社グループの経営成績は、売上高は13億7千7百万円減収(前年同期比1.5%減)の917億6千6百万円となったものの、営業利益は、為替の影響により仕入れコストが減少したことや米州事業の持ち直しなどにより、33億8千1百万円増益(同678.0%増)の38億7千9百万円となりました。経常損益は、営業減益の増加や、前年同期に発生した英ポンド安による為替差損の計上がなくなったことなどにより、43億7千8百万円増益の39億5千8百万円の経常利益となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、経常利益の増益があったものの前期は特別利益に退職給付信託設定益を計上したことなどから、17億7千3百万円増益(同251.4%増)の24億7千8百万円となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
① 日本
日本は、売上高は前年同期比でほぼ横ばいであったものの、為替要因による仕入コストの減少や、より利益を重視した販売により大幅な増益となりました。野球品販売事業やゴルフ品販売事業は競技人口の減少などにより売上高は減少しましたが、仕入コストの改善や販売手法の改善などにより収益性は向上しました。ゴルフ品販売事業は低迷が続いておりましたが、下げ止まりの兆しを見せております。自治体の指定管理施設の運営や工事、体育器具の販売を行うスポーツ施設サービス事業及び、サッカーや陸上、卓球などの競技スポーツ品販売事業は堅調に推移しました。競技スポーツ品販売事業は、新発売のサッカースパイクが好調でした。
この結果、売上高は5億3千5百万円増収(前年同期比0.9%増)の624億9千1百万円とほぼ前年並みでしたが、営業利益は24億5千6百万円増益(同260.3%増)の33億9千9百万円と大幅な増益となりました。
② 欧州
欧州は、昨年度より市場に参入したテニスシューズが好調に推移しました。また、ゴルフ品ではカスタムクラブが好調に推移し、低迷が続いた市場に明るさが見えました。一方、主力のランニングシューズは苦戦しました。営業利益は、滞貨在庫の処分販売の減少や販売先の構成変化などにより増益になりました。また、前年同期は、イギリスのEU離脱の国民投票の結果により英ポンドが大きく下落し多額の為替差損が発生しましたが、当期はその影響がなくなり経常利益は大きく改善しました。
この結果、売上高は6億3千7百万円減収(前年同期比7.9%減)の73億8千3百万円でしたが、営業利益は6千万円増益の1億1千1百万円となりました。
なお、当第2四半期連結累計期間における欧州各通貨の換算レートは以下のとおりであります。
英ポンド:144.35円(前年同期 146.47円)、ユーロ(欧州支店):126.61円(前年同期 119.00円)、
ユーロ(子会社):122.24円(前年同期 125.32円)、ノルウェークローネ:13.32円(前年同期 13.37円)
③ 米州
米州は、前年のランニングシューズの在庫過多、競争激化といった厳しい状況からの脱却を図っており、売上高は減少したものの在庫や販売単価は持ち直しており、また一層の経費削減策により収益性は着実に回復しております。また、欧州同様にカスタムクラブを中心にゴルフ品販売事業に好転の兆しが見えています。
この結果、売上高は12億9千3百万円減収(前年同期比10.0%減)の116億6千9百万円でしたが、営業損失は9億2千8百万円縮小し、1億4百万円となりました。
なお、当第2四半期連結累計期間における米州各通貨の換算レートは以下のとおりであります。
米ドル:112.72円(前年同期 113.03円)、カナダドル:84.68円(前年同期 85.08円)
④ アジア・オセアニア
アジア・オセアニアの業績は、売上高はほぼ全ての拠点でランニングシューズが苦戦したものの、中国で卓球シューズが好調であったことなどによりセグメント全体としてはほぼ横ばいでした。他セグメント同様、ゴルフ品販売事業に回復の兆しが見えているものの、滞貨在庫の値引販売などがあり営業利益は減益になりました。
この結果、売上高は1千7百万円増収(前年同期比0.2%増)の102億2千2百万円でしたが、営業利益は4千9百万円減益(同8.2%減)の5億4千7百万円となりました。
なお、当第2四半期連結累計期間におけるアジア・オセアニア各通貨の換算レートは以下のとおりであります。
台湾ドル:3.66円(前年同期 3.45円)、香港ドル:14.50円(前年同期 14.56円)、
中国元:16.38円(前年同期 17.28円)、豪ドル:84.97円(前年同期 83.01円)、
韓国ウォン(100ウォンあたり):9.84円(前年同期 9.58円)、
米ドル(シンガポール):112.72円(前年同期 113.03円)
財政状態の分析は、以下のとおりであります。
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ64億9千1百万円減少して1,494億3百万円となりました。現金及び預金が47億1千4百万円増加した一方で、商品及び製品が27億3千9百万円、受取手形及び売掛金が64億2千4百万円それぞれ減少いたしました。
負債は、前連結会計年度末に比べ78億4千7百万円減少して595億2千9百万円となりました。支払手形及び買掛金が28億3千3百万円、未払金及び未払費用が14億7千9百万円、長短借入金が32億8千7百万円、そして退職給付に係る負債が5億9百万円それぞれ減少いたしました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ13億5千6百万円増加して898億7千4百万円となりました。その他有価証券評価差額金が5億7千2百万円増加した一方、繰延ヘッジ損益が7億1千8百万円、為替換算調整勘定が3億6千5百万円それぞれ減少いたしました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の56.6%から60.0%へと3.4ポイント増加いたしました。
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ47億1千4百万円増加し、191億6千2百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは92億8千7百万円の収入となりました。収入の主な内訳は税金等調整前四半期純利益39億3千2百万円、減価償却費の計上14億5百万円、売上債権の減少額61億8千1百万円、たな卸資産の減少額29億1千2百万円、支出の主な内訳は仕入債務の減少額27億6千3百万円、未払金及び未払費用の減少額14億4千1百万円、そして法人税等の支払額5億2千5百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは6億7千万円の支出となりました。支出の主な内訳は有形固定資産の取得による支出6億4千1百万円、無形固定資産の取得による支出4億2千8百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは39億2百万円の支出となりました。収入の主な内訳は長期借入れによる収入28億4千万円、自己株式の売却による収入8億3千9百万円、支出の主な内訳は短期借入金の減少18億9千8百万円、長期借入金の返済による支出40億7百万円、自己株式の取得による支出8億4千4百万円、そして配当金の支払額6億3千万円であります。
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針(会社法施行規則第118条第3号イ)、及びこの基本方針を実現するための特別の取り組み(同条第3号ロ)を以下のとおり決議しております。
①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針
当社取締役会は、公開会社である当社における「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者」としてのあり方は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資する者が望ましく、その判断は最終的には当社の株主の意思に委ねられるべきものと考えます。
一方で、スポーツ品の製造・販売やスポーツ施設の運営などの事業をグローバルで展開する当社グループを統括する当社の経営にあたっては、専門的ノウハウと豊富な経験、並びに国内外の顧客・従業員及び取引先やスポーツ産業特有の選手・チーム・団体や連盟等のステークホルダーとの間に築かれた関係への理解が不可欠であり、「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者」にこれらに関する十分な理解がなくては、株主価値を毀損する可能性があると考えます。
一段と激化する競争の中で、当社グループはスポーツ市場で「特徴あるブランド」として存在し続けていかなければなりません。
当社のブランド価値の核となるものは、「テクノロジー」「クラフトマンシップ」「品質」といった商品への信頼感であります。その信頼感の醸成のために、商品開発は当社のブランド価値向上の最も重要な要素であります。スポーツ品の研究開発においては、素材の基礎研究から製品化に至るまで多くの開発プロセスを経ており、長期の年月をかけ、その技術やノウハウの蓄積や技術者の育成を行ってまいりました。
また、海外と国内の事業を連動させ、競争優位のビジネスモデルの構築を目指すため、海外生産拠点の最適化を図り、継続的な製品コストの低減を行うとともに、コアとなる生産技術水準を維持・継承することにも努めております。
加えて、当社グループは顧客との情緒的な繋がりを強める企業文化や社風(当社の個性)を生み出す努力を継続してまいりました。従業員教育に努め、フェアプレー、フレンドシップ、ファイティングスピリットを大切にし、アンフェアな行為を許さない企業風土を有しております。また、長年にわたり地域スポーツ団体へのサポートや、指導者育成をはじめとしたスポーツ振興活動を行うなど社会貢献にも積極的に努めております。これらの企業文化や社風は、取引先、消費者、各種競技団体において当社グループと<ミズノ>ブランドに対する信頼感を高めてまいりました。
以上のように、信頼という無形の付加価値がグループの社員と企業文化によって築かれ、ブランド資産となり企業価値の向上に大きな役割を果たしております。
当社では、100年以上にわたり築いてきたこれらの有形無形の財産が、当社の財務及び事業の方針の決定を支配することとなる大規模買付行為を行う者の下においても保全され、中長期的にその価値を向上させられるものでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は大きく毀損されることになると判断いたします。従って、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがあると認められる場合には、そのような大規模買付行為は不適切であると考えます。
②基本方針を実現するための当社の取り組み
当社は、「より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと、下記の長期経営方針に沿って企業価値向上の具現化を図っております。
・新100年ブランドの創造
・世界企業ミズノの実現
・誇りある企業文化の育成
創業以来、商品の品質・機能の充実を通してユーザー満足度を高める努力を行ってまいりましたが、次の100年にも通用するブランド創造を第一に掲げました。それにはグループ全体での企業価値の最大化を目指すために国境を越えた連携でグローバル企業を目指し、さらに公正な企業活動のもと、挑戦的で活力のある企業文化を醸成してまいります。
このためにも中長期的に以下のような重点目標を設定し、目標達成に向け経営資源を有効活用して企業価値を向上させていくことといたしております。
<海外市場でのシェア向上>
海外市場におけるマーケティング活動のさらなる強化推進により、すでに評価の高い技術や機能性を強く訴求することが重要と考えております。高いレベルのパフォーマンスを追求するエンドユーザーが対象顧客である「専門店チャネル」を中心に、欧州・米州・アジア・オセアニアをはじめとする海外市場でのブランド認知度の拡大とシェアアップを図ってまいります。
<商品開発力の強化>
ブランド差別化の源泉として、研究開発への人材と資金の投資を積極的に行ってまいります。すぐれた技術力により裏打ちされたスポーツシューズや、新素材の開発・採用に加え多様な機能性を発揮できる縫製技術を駆使するスポーツアパレルの領域は、グローバルでの市場規模が極めて大きく、これからの拡販余地が一層見込まれると考えております。従って、これらのプロダクト領域の開発に経営資源の配分ウエイトを高めてまいります。
<健康関連事業への取組み強化>
日本国内は、少子高齢化が加速するにともないシニア層の人口構成比が増大し、人々の健康への意識が高まりそのための活動の機会が増えると想定されます。日常的なスポーツやトレーニングへの志向に対する需要をしっかり受けとめ、競技スポーツで培った技術やノウハウをベースに、そのような需要に応える商品とサービスを提供してまいります。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
平成18年6月28日開催の第93回定時株主総会において、議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株式の買付行為、または結果として議決権割合が20%以上となる当社株式の買付行為(以下、「大規模買付行為」といい、大規模買付行為を行う者を「大規模買付者」という。)に関する対応方針が承認され、当社は買収防衛策を導入いたしました。
この買収防衛策は、当社の企業価値、株主共同の利益を確保し向上させることを前提としており、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則に則った具体的なルールであります。
大規模買付行為を受け入れるかどうかの最終判断は当社株主の皆様に委ねられるべきものであり、その判断のため、当社取締役会は大規模買付者からの提供情報に対し、評価・検討の上、取りまとめた意見や必要に応じ代替案を定められた期間内に開示いたします。
また、当社取締役会が敵対的な買収と評価し、社外取締役(監査等委員)及び外部専門家で構成する株主利益評価委員会が対抗措置発動の勧告を行った場合、当社取締役会はその勧告を最大限尊重して対抗措置の発動に関する最終的な意思決定を行います。
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は12億7千万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当社グループにとって経営成績に重要な影響を与える事項として、品質とコストの安定が挙げられます。製品の品質保持は、技術と知恵に裏打ちされた生産管理ノウハウに拠るものであり、それを包含したプロダクション機能の強化が重要と考えております。
また、海外の製造拠点におけるコストの上昇は深刻な問題であり、原材料価格の変動や現地労働市場の動向への絶え間ない注視と迅速な対処が求められます。加えて、直接的に輸入仕入コストに影響する為替変動については、適宜ヘッジを実行してコストの平準化に努めております。
さらに、当社グループでは、同じカテゴリーの製品を複数の製造委託先に委託することや、複数の国にわたって製造の拠点を分散させるなど、リスク管理、品質安定及びコスト抑制を常に図っております。
当社グループは、以下の施策により、今後の成長に必要な資金調達能力を保持しております。
短期的な運転資金は、金融機関からの借入により、多様な資金需要に対応しております。設備投資などの長期の資金需要については、調達コストの抑制を図りつつ、取引の安定性を重視して金融機関との間で長期借入契約を締結しております。
また、当社では、グループ各拠点の資金ポジション(過不足状況)を把握し、拠点間の需給の調整や、相互融通による資金マネジメントにより有効活用しております。さらに、主要取引銀行との間で締結している当座借越契約は、万一の資金不足の際の安全弁として、流動性の備えとしております。