当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間末日(2019年6月30日)現在において当社グループが判断したものであります。
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、輸出や生産に弱さが続いているものの、雇用や個人消費は改善し、景気は穏やかな回復基調が継続しました。海外経済は、米国経済は好調を維持しましたが、米中の貿易摩擦の長期化や中国経済の成長鈍化、中東における地政学的リスク、英国のEU離脱など、先行きは不透明な状況にあります。
このような状況の中、当社グループは、主力である国内市場においては、競技人口の減少や競争激化により売上は減少しましたが、海外連結子会社における事業構造改善の効果などにより増益となりました。
これらの結果、当社グループの経営成績は、売上高は、5億9千5百万円減収(前年同期比1.4%減)の421億5千5百万円となりました。営業利益は、5億7千1百万円増益(前年同期比41.1%増)の19億6千3百万円となりました。経常利益は、営業利益の増加などにより、4億6千9百万円増益(前年同期比35.3%増)の18億円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、5億1千2百万円増益(前年同期比64.4%増)の13億8百万円となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
① 日本
日本は、自治体の指定管理施設の運営や工事、体育器具の販売を行うスポーツ施設サービス事業が、体育館設備の納品や指定管理施設物件の増加により好調に推移しました。また、今年度より専門部署を立ち上げ注力していくワークビジネスも好調を維持しました。他方、野球やゴルフ、サッカーといったスポーツ品販売事業は、少子化などによる競技人口の減少により販売は苦戦しましたが、採算を重視した販売の徹底により増益になりました。
この結果、売上高は7億7百万円減収(前年同期比2.4%減)の283億7千8百万円、営業利益は3億円増益(前年同期比45.7%増)の9億5千8百万円となりました。
② 欧州
欧州は、主力のランニングシューズとゴルフクラブが前年同期比増と堅調に推移し、インドアスポーツシューズの苦戦を補い、現地通貨ベースでは増収でした。収益は、欧州各国通貨の下落により原価率が上昇したことにより減益となりました。
この結果、売上高は1億7千7百万円減収(前年同期比4.6%減)の36億6千8百万円、営業利益は8千6百万円減益(前年同期比50.2%減)の8千5百万円となりました。
なお、当第1四半期連結累計期間における欧州各通貨の換算レートは以下のとおりであります。
英ポンド:140.91円(前年同期 147.45円)、ユーロ(欧州支店):123.30円(前年同期 129.37円)、
ユーロ(子会社):125.72円(前年同期 132.99円)、ノルウェークローネ:12.87円(前年同期 13.75円)
③ 米州
米州は、ゴルフクラブが大きく売上を伸ばし、また、ランニングシューズも好調に推移したことから増収となりました。事業構造改善の成果により前期に黒字転換を実現しましたが、利益体質の強化が一層進捗したことから営業利益は大幅な増益となりました。
この結果、売上高は5億7千6百万円増収(前年同期比11.2%増)の57億1千1百万円、営業利益は2億2千1百万円増益(前年同期比91.9%増)の4億6千3百万円となりました。
なお、当第1四半期連結累計期間における米州各通貨の換算レートは以下のとおりであります。
米ドル:110.48円(前年同期 108.83円)、カナダドル:82.86円(前年同期 86.14円)
④ アジア・オセアニア
アジア・オセアニアの業績は、韓国や台湾、オーストラリアなどの拠点で堅調に推移しましたが、事業構造改善によりリテイル販売事業を大幅に縮小した中国で売上が減少し、減収となりました。損益は、事業構造改善を実施した中国の損益の改善が大きく貢献し、営業増益となりました。
この結果、売上高は2億8千7百万円減収(前年同期比6.1%減)の43億9千6百万円、営業利益は1億5千4百万円増益(前年同期比68.8%増)の3億8千万円となりました。
なお、当第1四半期連結累計期間におけるアジア・オセアニア各通貨の換算レートは以下のとおりであります。
台湾ドル:3.59円(前年同期 3.70円)、香港ドル:14.09円(前年同期 13.91円)、
中国元:16.36円(前年同期 17.10円)、豪ドル:78.79円(前年同期 85.30円)、
韓国ウォン(100ウォンあたり):9.85円(前年同期 10.16円)、
米ドル(シンガポール):110.48円(前年同期 108.83円)
財政状態の分析は、以下のとおりであります。
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ37億6千6百万円減少し、1,518億2千6百万円となりました。受取手形及び売掛金が63億円、商品及び製品が15億7千万円、投資有価証券が15億5千9百万円減少した一方、現金及び預金が38億3千2百万円、退職給付に係る資産が5億7千8百万円それぞれ増加したことが主な要因です。
負債は、前連結会計年度末に比べ40億8千4百万円減少し、551億3百万円となりました。支払手形及び買掛金が36億9千9百万円、短期借入金が8億5千3百万円、未払金及び未払費用が3億8千1百万円それぞれ減少したことが主な要因です。
純資産は、前連結会計年度末に比べ3億1千7百万円増加し、967億2千3百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の61.7%から63.5%へと1.8ポイント増加しました。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針(会社法施行規則第118条第3号イ)、この基本方針を実現するための特別の取り組み(同条第3号ロ)を以下のとおり決議しております。
① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針
当社取締役会は、公開会社である当社における「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者」としてのあり方は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資する者が望ましく、その判断は最終的には当社の株主の意思に委ねられるべきものと考えます。
一方で、スポーツ品の製造・販売やスポーツ施設の運営などの事業をグローバルで展開する当社グループを統括する当社の経営にあたっては、専門的ノウハウと豊富な経験、並びに国内外の顧客・従業員及び取引先やスポーツ産業特有の選手・チーム・団体や連盟等のステークホルダーとの間に築かれた関係への理解が不可欠であり、「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者」にこれらに関する十分な理解がなくては、株主価値を毀損する可能性があると考えます。
一段と激化する競争の中で、当社グループはスポーツ市場で「特徴あるブランド」として存在し続けていかなければなりません。
当社のブランド価値の核となるものは、「テクノロジー」「クラフトマンシップ」「品質」といった商品への信頼感であります。その信頼感の醸成のために、商品開発は当社のブランド価値向上の最も重要な要素であります。スポーツ品の研究開発においては、素材の基礎研究から製品化に至るまで多くの開発プロセスを経ており、長期の年月をかけ、その技術やノウハウの蓄積や技術者の育成を行ってまいりました。
また、海外と国内の事業を連動させ、競争優位のビジネスモデルの構築を目指すため、海外生産拠点の最適化を図り、継続的な製品コストの低減を行うとともに、コアとなる生産技術水準を維持・継承することにも努めております。
加えて、当社グループは顧客との情緒的な繋がりを強める企業文化や社風(当社の個性)を生み出す努力を継続してまいりました。従業員教育に努め、フェアプレー、フレンドシップ、ファイティングスピリットを大切にし、アンフェアな行為を許さない企業風土を有しております。また、長年にわたり地域スポーツ団体へのサポートや、指導者育成をはじめとしたスポーツ振興活動を行うなど社会貢献にも積極的に努めております。これらの企業文化や社風は、取引先、消費者、各種競技団体において当社グループと<ミズノ>ブランドに対する信頼感を高めてまいりました。
以上のように、信頼という無形の付加価値がグループの社員と企業文化によって築かれ、ブランド資産となり企業価値の向上に大きな役割を果たしております。
当社では、100年以上にわたり築いてきたこれらの有形無形の財産が、当社の財務及び事業の方針の決定を支配することとなる大規模買付行為を行う者の下においても保全され、中長期的にその価値を向上させられるものでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は大きく毀損されることになると判断いたします。従って、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがあると認められる場合には、そのような大規模買付行為は不適切であると考えます。
② 基本方針を実現するための当社の取り組み
当社は、「より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと、下記の長期経営方針に沿って企業価値向上の具現化を図っております。
・新100年ブランドの創造
・世界企業ミズノの実現
・誇りある企業文化の育成
創業以来、商品の品質・機能の充実を通してユーザー満足度を高める努力を行ってまいりましたが、次の100年にも通用するブランド創造を第一に掲げました。それにはグループ全体での企業価値の最大化を目指すために国境を越えた連携でグローバル企業を目指し、さらに公正な企業活動のもと、挑戦的で活力のある企業文化を醸成してまいります。
このためにも中長期的に以下のような重点目標を設定し、目標達成に向け経営資源を有効活用して企業価値を向上させていくことといたしております。
<海外市場でのシェア向上>
海外市場におけるマーケティング活動のさらなる強化推進により、すでに評価の高い技術や機能性を強く訴求することが重要と考えております。高いレベルのパフォーマンスを追求するエンドユーザーが対象顧客である「専門店チャネル」を中心に、欧州・米州・アジア・オセアニアをはじめとする海外市場でのブランド認知度の拡大とシェアアップを図ってまいります。
<商品開発力の強化>
ブランド差別化の源泉として、研究開発への人材と資金の投資を積極的に行ってまいります。すぐれた技術力により裏打ちされたスポーツシューズや、新素材の開発・採用に加え多様な機能性を発揮できる縫製技術を駆使するスポーツアパレルの領域は、グローバルでの市場規模が極めて大きく、これからの拡販余地が一層見込まれると考えております。従って、これらのプロダクト領域の開発に経営資源の配分ウエイトを高めてまいります。
<健康関連事業への取組み強化>
日本国内は、少子高齢化が加速するにともないシニア層の人口構成比が増大し、人々の健康への意識が高まりそのための活動の機会が増えると想定されます。日常的なスポーツやトレーニングへの志向に対する需要をしっかり受けとめ、競技スポーツで培った技術やノウハウをベースに、そのような需要に応える商品とサービスを提供してまいります。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社は、2006年6月28日開催の第93回定時株主総会において株主の皆様の承認をいただき、当社株式の大規模な買付行為に関する対応方針(買収防衛策)を導入し、以降、同方針を継続更新してまいりました。本方針の有効期間は、2019年6月20日開催の第106回定時株主総会終了後、最初に開催される取締役会の終了時点までであることから、かねてより本方針の継続の是非について検討してまいりましたが、2019年2月8日開催の取締役会において、この有効期間の満了をもって本方針を継続しないことを決議し、本方針は廃止されました。
なお、当社は、本方針の有無に関わらず、今後とも中長期的な企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上にグループをあげて取り組んでまいります。また、本方針の廃止後も、当社株式の大規模な買付行為を行おうとする者に対しては、大規模な買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は5億1百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当社グループにとって経営成績に重要な影響を与える事項として、品質とコストの安定が挙げられます。製品の品質保持は、技術と知恵に裏打ちされた生産管理ノウハウに拠るものであり、それを包含したプロダクション機能の強化が重要と考えております。
また、海外の製造拠点におけるコストの上昇は深刻な問題であり、原材料価格の変動や現地労働市場の動向への絶え間ない注視と迅速な対処が求められます。加えて、直接的に輸入仕入コストに影響する為替変動については、適宜ヘッジを実行してコストの平準化に努めております。
さらに、当社グループでは、同じカテゴリーの製品を複数の製造委託先に委託することや、複数の国にわたって製造の拠点を分散させるなど、リスク管理、品質安定及びコスト抑制を常に図っております。
当社グループは、以下の施策により、今後の成長に必要な資金調達能力を保持しております。
短期的な運転資金は、金融機関からの借入により、多様な資金需要に対応しております。設備投資などの長期の資金需要については、調達コストの抑制を図りつつ、取引の安定性を重視して金融機関との間で長期借入契約を締結しております。
また、当社では、グループ各拠点の資金ポジション(過不足状況)を把握し、拠点間の需給の調整や、相互融通による資金マネジメントにより有効活用しております。さらに、主要取引銀行との間で締結している当座借越契約は、万一の資金不足の際の安全弁として、流動性の備えとしております。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。