当社グループは、「より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと、中長期の経営方針を定め、それをさらに年度の全社方針に展開し事業推進しております。当社グループは、この経営理念により、スポーツの振興と発展のため積極的に使命と役割を果たし、社会への貢献と企業の発展を目指しております。
また、当社グループは、主たる経営指標としてROA(総資産事業利益率)を採用しております。ROAは収益的成長と財務状態が適正にバランスすることにより向上する指標であり、現時点で中期的な目標を連結ベースで7%以上といたしております。この目標を達成するために、資産の効果的・効率的な投下による収益の最大化を図り、企業価値を増大させていきたいと考えております。
当社グループは、持続的成長と企業価値向上のため、下記のとおり経営の重点課題に取り組んでまいります。
今後の経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の収束時期が見通せない状況で、景気低迷・需要減少が相当の期間続くことが懸念されています。特にスポーツの世界におきましては、大規模イベントの自粛要請を受け、様々なスポーツの活動、大会、イベントなどを休止せざるを得ない状況を余儀なくされており、当社グループを取り巻く経営環境も不透明な状況が続くことが予想されます。
このような状況の下、当社グループとしましては、まずは従業員ならびにステークホルダーの皆様の感染リスク対策や安全・安心な職場環境づくりに最善を尽くすとともに、不要・不急なコストの削減、可能な限りの在庫抑制などに努めてまいります。
一方で、この感染の収束後には、スポーツの持つ力が、再び人々に勇気と感動を与え、人々の生活が豊かで健康なものになることに貢献する日々が来るものと信じております。その日に備え、当社グループは、製品・サービスの研究開発・品質向上に、より一層取り組んでまいります。
さらに、持続可能な社会の実現に向け、当社グループは、2020年度からの新長期経営方針にSDGs(持続可能な開発目標)の要素を取り入れました。シニア世代の運動機能維持や子どもの運動能力向上に寄与する運動プログラムの開発、環境負荷や人体への影響の少ない材料・製品の開発など当社グループのビジネス資産を生かしたイノベーションを実現し、我々の全ての事業が目標達成に寄与することで、企業価値向上と成長を目指してまいります。
また、当社グループは、社会からの期待や懸念、また、当社グループ事業が環境や社会に与える影響を踏まえて、CSR・サステナビリティ上の重要課題(マテリアリティ)の特定を行い、製造サプライヤーにおける環境・社会影響への低減、子どもの体力・運動能力の向上やシルバー世代の健康寿命の延伸、ダイバーシティなどを重要課題として定め、取り組みを進めております。
当社グループの経営理念「より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する」は、単に良質なスポーツ品の提供のみならず、スポーツの楽しさを一人でも多くの人々に届け「フェアプレー、フレンドシップ、ファイティング・スピリット」というスポーツの宿す精神を一人でも多くの人々に体験してもらうこと、また、社会が直面する課題に対しスポーツの持つ可能性を最大限に活かしたソリューションを関係機関と協力して提供すること、そして、それらの活動を通じて、一人ひとりが輝ける豊かでサステナブルな社会の実現に貢献することを包含しております。
この取り組みの一環として、2018年9月に当社は、ベトナム社会主義共和国の教育訓練省と「ミズノ・ヘキサスロン運動プログラム導入と定着に関する協力覚書」を締結しました。
「ミズノ・ヘキサスロン」とは、運動が苦手な子どもでも楽しくスポーツの基本動作を習得できる運動遊びメニューと運動能力測定を組み合わせた当社が開発した運動プログラムであります。
ベトナム初等義務教育の新学習指導要領にミズノ・ヘキサスロン運動プログラムが、正式に導入されることを目指し、2015年から活動を続けておりましたが、一連の活動に対し、2018年9月に、経済産業省を主務官庁とするニュービジネス協議会主催の「第6回グローバル大賞(経済産業大臣賞)国際アントレプレナー賞」を受賞するなど一定の評価を得ております。
今後も、日本だけではなく、海外の国や地域に根差したグローバルなスポーツ振興活動を積極的に推進してまいります。
当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識するとともに、リスクの回避やリスクが発生した場合の対処・対応を事前に定めておりますが、業績等に影響を与える事項はこれらに限定されるものではありません。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、世界各地域に販売拠点や生産拠点を置くなど積極的に海外進出を推進しております。販売拠点は、欧州、北米、アジア、オーストラリアなどにおいて現地法人及び支店として展開していることに加え、現地の販売代理店を経由して当社製品の販売を行っております。また、中国、タイ、インドネシア及びベトナムなどには、スポーツシューズ、スポーツウエア及びゴルフクラブなど当社グループの主力商品を製造している自社工場やOEM委託工場が存在しております。
当社グループは、リスクマネジメントの責任体制を明確にするため、代表取締役社長が委員長を務める「リスクマネジメント委員会」を設置しております。リスクマネジメント委員会は、「リスクマネジメント規程」に基づき、事業活動にともなうあらゆる種類のリスクを洗い出し、評価、対策実施・情報開示に関して、ミズノグループ全体のリスクマネジメントを総括する役割を担っております。また、当社グループは、研修の実施やマニュアルの作成などを行って、各分野において予見可能な各種リスクに対応できる仕組みを確保しております。また、自然災害、社外からの妨害行為、不正などの予見や発生時の対応方法を「危機管理マニュアル」に定め備えております。
しかしながら、グローバルな事業展開には、進出先における予測不能な法令・規則の変更が行われたり、テロ・戦争・暴動・ストライキ、感染症その他の要因による政治的・社会的・経済的混乱などが発生した場合には、当社グループのその後の事業展開が継続できないおそれがあり、当社グループの売上高の減少等の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、世界各地域で製造・販売等の事業活動を行っておりますが、グループ各拠点の外貨建取引は為替レートの変動の影響を受けております。グループ各拠点は、為替変動の影響を最小限にとどめるためにリスクヘッジ手段として先物為替予約取引を行っておりますが、予想を大きく上回るなど不測の変動が生じた場合には、当社グループの売上高の減少、売上原価の増加、為替差損の増加等の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、当社が定めた厳格な品質管理や品質保証に係る規程のもと、製品の生産を行っておりますが、スポーツやアウトドアなどアクティブな状況で使用される製品は、当社基準の想定を上回り破損し、破損によりユーザーや第三者を負傷させたり、器物の損傷を招くなどの潜在的なリスクを有しております。当社グループは、製造物責任保険に加入し、不意の訴訟や賠償要求に備えておりますが、保険で十分にカバーできるという保証はありません。また、万一、リコールが発生した場合には、製品回収・交換・設計変更などによる多大なコスト増大や、ブランドイメージや社会的評価の低下とそれにともなう売上高減少をまねくことになり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが製造・販売する商品に関しては、天然皮革、天然樹脂、木材、金属及び石油製品などを原材料として使用しており、これらの原材料は資源価格の変動リスクにさらされております。当社グループは、主要な原材料についてリスク管理の観点からも可能な限り複数の取引先から購入を行っておりますが、不測の資源価格の上昇が発生した場合には、原材料コストの増大によって当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、ミズノ倫理規範の中で、「1)社内で創出された知的財産の保護を徹底する。2)第三者の知的財産を尊重し、侵害しない。」と規定し、国内外で特許、実用新案、意匠、商標の知的財産権を積極的に取得し活用を進めております。
しかしながら、当社グループの申請中の特許が認められない可能性、当社グループの知的財産の不正使用ないし侵害を防ぐための対応が成功しない可能性、当社グループの技術等が他社の知的財産権を侵害しているとされる可能性などが存在すると認識しており、当社グループの知的財産が干渉を受けた場合、これに対処するコスト増加などの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、商品の品質、取引関連、環境、労務、安全衛生、会計基準や税務など様々な法規制の適用を受けております。当社グループは、ミズノ倫理規範に基づき、サステナビリティ推進委員会およびリスクマネジメント委員会の下、グループ全体のコンプライアンスの徹底を行っております。また、ミズノ株式会社の取締役会の決議によって定めた「業務の適正を確保するための体制」(内部統制システムの整備に関する基本方針)により、子会社を含めた当社グループにおける内部統制システムの整備と運用を実行しております。子会社はミズノ株式会社と共通の方針管理のもとで事業活動を遂行するとともに、リスクマネジメントシステムの運用においても軌を一にすることを明確にしております。また、子会社の経営執行については、子会社の経営執行者の自主性や専門性を尊重しつつも、質的・金額的に重要性の高い案件の決裁は、基準によって当社の取締役会、業務執行取締役、または執行役員が行う規定となっているため、子会社においても業務の適正性が損なわれることはないと考えております。
しかしながら、これら法規制を遵守できなかった場合は、これに対処するコスト増加等、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、現行の法規制の変更や新たな法規制などが追加された場合には、当社グループの事業活動が制限され、あるいはその他対応のための投資が必要になる等、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
国内市場におきましては、少子高齢化によるスポーツ競技人口の減少や競争激化により、既存販売チャネルでの売上は、一部商品群を除き減少傾向にあります。そのような環境のもと、当社では2019年4月1日付で次のような組織変更を実施しました。
①国内営業をスポーツ営業本部とライフスタイル営業本部の2本部制に。
②ライフスタイルスポーツ事業部を再編し、ライフ&ヘルス事業部及びワークビジネス事業部を新設。
また海外市場におきましては、ランニングシューズの売上回復を目指し、欧米をはじめとした成熟市場と中国・東南アジアのような成長市場といったそれぞれの市場特性に応じた商品企画や販売戦略をより徹底して遂行しております。
しかしながら、当社グループの商品に対する需要は、それらの販売を行っている国または地域の経済状況の影響を受けるため、景気後退およびこれに伴う需要の減少によって、売上高の減少などの影響を及ぼす可能性があります。一方、このような状況に対処するため、新たに事業構造改革の実施が必要となった場合、それによる費用が増大する等の可能性もあります。また、当社グループは一般消費者向け商品を多く製造販売しておりますため、気象の変化に伴う個人消費の需要の変動、消費者の嗜好の変化等による売上高の減少等、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは適切な手続を経て策定された事業計画に基づき固定資産の投資を行っております。
しかしながら、一部の固定資産について、資産の収益性の低下等により事業計画で想定した投資額の回収が見込めなくなる可能性があります。これに伴い「固定資産の減損に係る会計基準」に規定される会計手続の結果として、減損損失を計上する等の当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが顧客に対して商品販売やサービス提供を行うに際しては、顧客の情報管理に最大限に注意を払い漏洩しないための情報システム防御を実行しております。
しかしながら、第三者等による情報システムへの意図的な侵入が行われたり、様々な原因や理由によって情報システムが停止するなどの問題が予想され、それによって個人を含む顧客情報の漏洩や流出が発生するリスクが存在いたします。万一、このような事態が発生した場合には顧客からの損害賠償請求や信用の失墜により、これに対処するコスト増加等、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、災害・事故等に備えたリスク管理を実施しております。
しかしながら、地震等の自然災害の発生や火災・爆発事故、戦争、テロ行為、感染症の流行などにより、当社グループの販売や生産の拠点が損害を受け、操業の中断や物流の遅延、多額の復旧費用が発生するリスクが存在し、たとえ自社の施設や商品等への直接的な損害が限定的であったとしても、取引先や仕入先・製造委託先が被災した場合や消費活動の低迷などにより、売上高の減少や対処するコスト増加等、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、直近では、新型コロナウイルス感染症拡大による上記(1)、(10)などのリスクを含め、経済への影響が長期化することが懸念されており、当社グループの業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、穏やかな回復基調が継続していたたものの、第4四半期連結会計期間に新型コロナウイルス感染症の影響が拡大し、景気が大幅に下押しされる厳しい状況でした。世界経済も鈍化しつつも穏やかに成長していましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行により経済活動が抑制され、急速に減速しました。
このような状況の中、当社グループは、欧米でゴルフ品販売が好調だったものの、主力である国内市場において競技人口の減少や競争激化、暖冬により秋冬物ウエアの販売が苦戦したことなどにより、減収となりました。利益も、中国で事業構造改善により効率化が進んだことなどにより経費が削減されたものの、販売の減少を補えず減益となりました。
これらの結果、当社グループの経営成績は、売上高は83億6千6百万円減収(前年同期比4.7%減)の1,697億4千2百万円となりました。営業利益は、13億5千9百万円減益(前年同期比17.8%減)の62億6千3百万円となりました。経常利益は、16億4千4百万円減益(前年同期比21.3%減)の60億7千2百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、13億7千9百万円減益(前年同期比23.0%減)の46億2千5百万円となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
a 日本
日本は、自治体の指定管理施設の運営や工事、体育器具の販売を行うスポーツ施設サービス事業が、体育館設備の納品や指定管理施設物件の増加により好調に推移しました。また、当連結会計年度より専門部署を立ち上げ注力しているワークビジネスも好調を維持しました。他方、野球やゴルフ、サッカーといったスポーツ品販売事業は、少子化による競技人口の減少などにより、単価が高額な秋冬物ウエアは暖冬により販売は苦戦しました。また、連結会計年度末に新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、得意先店舗や自社直営店舗で営業を自粛したことや、不要不急の外出を控える動きにより、店頭販売が著しく落ち込みました。
この結果、売上高は65億8千7百万円減収(前年同期比5.3%減)の1,179億5千5百万円、営業利益は19億1千5百万円減益(前年同期比33.2%減)の38億6千万円となりました。
b 欧州
欧州は、主力のゴルフクラブとランニングシューズ、インドアシューズの販売が好調に推移し、増収となりました。欧州各国通貨の下落により仕入コストは上昇しましたが、営業利益は増益を確保しました。
この結果、売上高は7千8百万円増収(前年同期比0.5%増)の152億1千3百万円、営業利益は3千2百万円増益(前年同期比9.6%増)の3億6千9百万円となりました。
なお、当連結会計年度における欧州各通貨の換算レートは以下のとおりであります。
英ポンド:138.51円(前年同期145.63円)、ユーロ(欧州支店):121.13円(前年同期128.41円)
ユーロ(子会社):122.53円(前年同期130.36円)、ノルウェークローネ:12.44円(前年同期13.52円)
c 米州
米州は、主力のゴルフクラブやランニングシューズ、当連結会計年度より開始したゴルフボールの販売が好調に推移し、増収となりました。加えて、前期に実施した事業構造改革により利益体質を一層強化したことから、営業利益は大幅な増益となりました。
この結果、売上高は14億3千5百万円増収(前年同期比8.0%増)の193億8千7百万円、営業利益は6億5千6百万円増益(前年同期比410.7%増)の8億1千6百万円となりました。
なお、当連結会計年度における米州各通貨の換算レートは以下のとおりであります。
米ドル:109.37円(前年同期110.53円)、カナダドル:82.35円(前年同期85.23円)
d アジア・オセアニア
アジア・オセアニアの業績は、台湾やオーストラリアなどが増収でしたが、前期に実施した事業構造改善による中国のリテイル販売事業の縮小と、韓国での日本製品の不買運動の影響により減収となりました。損益は、中国の事業構造改善が貢献したものの、減収による売上総利益の減少を補えず減益となりました。
この結果、売上高は32億9千4百万円減収(前年同期比16.1%減)の171億8千5百万円、営業利益は1億1千4百万円減益(前年同期比9.3%減)の11億1千2百万円となりました。
なお、当連結会計年度におけるアジア・オセアニア各通貨の換算レートは以下のとおりであります。
台湾ドル:3.55円(前年同期3.67円)、香港ドル:13.96円(前年同期14.11円)
中国元:15.85円(前年同期16.69円)、豪ドル:76.12円(前年同期82.55円)
韓国ウォン(100ウォンあたり):9.43円(前年同期10.06円)
米ドル(シンガポール):109.37円(前年同期110.53円)
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ12億1千4百万円減少して1,543億7千8百万円となりました。現金及び預金が14億2千9百万円、商品及び製品が17億9千2百万円、それぞれ増加した一方、受取手形及び売掛金が30億1千7百万円減少したことが主な要因です。
負債は、前連結会計年度末に比べ40億6千4百万円減少して551億2千2百万円となりました。1年内返済予定の長期借入金が30億円、未払金及び未払費用が11億1千2百万円減少したことが主な要因です。
純資産は、前連結会計年度末に比べ28億4千9百万円増加して992億5千5百万円となりました。利益剰余金が33億3千2百万円増加した一方、その他有価証券評価差額金が5億1百万円減少したことが主な要因です。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の61.7%から64.1%へと2.4ポイント増加いたしました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は169億5千6百万円となりました。当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下の通りとなります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
営業活動によるキャッシュ・フローは82億1千4百万円の収入となりました。収入の主な内訳は税金等調整前当期純利益58億8千3百万円、減価償却費の計上25億4千万円、売上債権の減少額28億5百万円、支出の主な内訳は、たな卸資産の増加額19億9千8百万円、法人税等の支払額5億1千9百万円となります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
投資活動によるキャッシュ・フローは19億1千7百万円の支出となりました。収入の主な内訳は投資有価証券の売却による収入12億6千万円、支出の主な内訳は有形固定資産の取得による支出20億6千6百万円、無形固定資産の取得による支出9億9千万円となります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
財務活動によるキャッシュ・フローは47億8千6百万円の支出となりました。収入の主な内訳は自己株式の売却による収入2億5百万円、支出の主な内訳は長期借入金の返済による支出42億3百万円、配当金の支払額12億9千1百万円となります。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは見込生産を行っており、その他の事業のうち、スポーツ施設関連の一部のみ受注生産を行っておりますが、全体に占める割合が僅少であるため記載を省略しております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間の取引については相殺消去しております。
3 総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりでありますが、その前提となる様々な要因については、過去の実績、現在の状況及び将来の想定を総合的に勘案し、合理的と考えられる見積りと判断に基づいて適用しております。実際の結果は、見積り特有の不確実性を伴うため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、当社グループでは、繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りについて、連結財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき実施しております。新型コロナウイルス感染症による当社グループ事業への影響は、地域や事業によってその影響や程度が異なるものの、売上高減少等の影響は、半年程度で概ね回復する仮定に基づき、会計上の見積りを行っております。
a 繰延税金資産
繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する様々な予測・仮定に基づいており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。当社グループでは、将来の課税所得や加減算などのスケジューリングに基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しておりますが、将来の課税所得の予測・仮定に変更が生じ、繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額され税金費用が計上される可能性があります。
b 退職給付債務
当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上で設定される計算基礎を用いて算出されております。その見積数値と実績が異なる場合、または見積数値が変更された場合、その影響額は将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には、将来において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
割引率の見積りにあたっては、安全性の高い長期の債券利回りを基礎に決定しております。また、期待運用収益率については、保有する年金資産のポートフォリオ、過去の実績、運用方針及び市場の動向等を考慮して決定しております。
c 減損会計
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされる固定資産について、その帳簿価額の回収が懸念される企業環境の変化や経済事象が発生した場合には、減損の要否を検討しております。その資産の市場価格及びその資産を使用した営業活動から生じる損益等から減損の兆候があると判定された固定資産については、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、回収可能価額まで減損処理を行っております。
回収可能価額は見積り将来キャッシュ・フロー及びその他の見積り及び仮定から合理的に決定しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、これらの見積り及び仮定が将来変更された場合、減損金額の増加及び新たな減損認識の可能性があります。
d 有価証券及び投資有価証券の評価
当社は、純投資目的及び長期的な協力関係や取引関係の観点から株式等を所有しており、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合に株式等の減損処理を実施することとしております。即ち、時価のある「その他有価証券」については、期末時価が帳簿価格を30%以上下回った場合に、また、時価のない「その他有価証券」については評価対象となる純資産額が帳簿価格を50%以上下回った場合に減損処理を実施するものであります。従って、将来の株式市場や投資先の業績動向により、これらの有価証券及び投資有価証券の評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、ROA(総資産事業利益率)とROE(自己資本当期純利益率)を目標とする経営指標と位置付けておりますが、収益的成長と財務状態が適正にバランスすることにより向上するROAを特に重要な経営指標として目標値を設定しております。現時点で中期的な目標とするROAを連結ベースで7%以上といたしております。当連結会計年度におけるROAは4.2%(前年同期比0.9ポイント悪化)であり、目標を達成するために、引き続き資産の効果的・効率的な投下による収益の最大化を図り、企業価値を増大させていきたいと考えております。
a 売上高及び売上総利益
売上高は83億6千6百万円減収(前年同期比4.7%減)の1,697億4千2百万円となりました。欧米でゴルフ品販売が好調だったものの、主力である国内市場において競技人口の減少や競争激化、暖冬により秋冬物ウエアの販売が苦戦が主な要因であります。売上総利益は売上高の減少により45億2千7百万円の減益となりました。
b 販売費及び一般管理費、営業利益及び経常利益
販売費及び一般管理費は31億6千7百万円減少したものの、売上総利益の減益を補いきれず営業利益は13億5千9百万円減益(前年同期比17.8%減)の62億6千3百万円となりました。
この結果、経常利益は営業利益の減益や為替差損の増加などにより、16億4千4百万円減益(前年同期比21.3%減)の60億7千2百万円となりました。
c 特別損益、法人税等及び親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益は、1億9千6百万円増加いたしました。特別損失は、前期に事業構造改善費用を計上した影響等により6億7千5百万円減少いたしました。法人税等は、6億1千8百万円増加いたしました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は13億7千9百万円減益(前年同期比23.0%減)の46億2千5百万円となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要の主なものは、商品、原材料等の購入費用、販売費及び一般管理費等の営業費用及び維持更新等を目的とした設備投資等であります。これらの資金需要に対しては、営業活動から獲得する自己資金並びに金融機関からの借入による調達を基本としております。
当連結会計年度におきましては、営業活動により82億1千4百万円の資金を獲得しました。一方、既存設備等の維持更新を主な目的に有形無形固定資産の取得に20億6千6百万円支出したことなどにより、投資活動として19億1千7百万円を支出しました。また、借入金の減少に42億3百万円、配当金の支払いに12億9千1百万円を支出したことなどにより、財務活動として47億8千6百万円を支出しました。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は169億5千6百万円となっております。
(1)ライセンス付与契約
(注)ロイヤリティとして売上高の2%程度を受け取っております。
当社グループの研究開発活動は、経営理念と長期経営方針に基づき、グローバル事業戦略に沿った商品開発を基本的なコンセプトとしております。そのためには、スポーツ工学及びスポーツ科学の研究を基盤とした基幹技術や素材の研究・開発を行うことが中核的な活動であり、そのことにより高機能製品の開発が実現されると考えております。同時に製品を実現するための生産技術の開発を進め、それらの技術が蓄積されることによりプロダクション機能の強化が果たされるものと考えております。
現在、研究開発活動の体制は、スポーツ品の製造に関しては、基礎研究・機能研究など広範で中長期的な視点で研究開発を行う当社の研究開発部と各グローバルプロダクト部門(アパレル、フットウエア、イクイップメント)の開発セクションを中心として、MIZUNO USA,INC.の開発部門やミズノテクニクス株式会社の技術部門、セノー株式会社開発本部などもその役割を担って推進しております。基盤技術や素材・製品の研究開発にあたっては、独自の研究に加え、多くの大学の研究室や取引先企業の研究開発部門等とも密接に連携を図り協力関係のもと遂行しております。
また、最近においては長年スポーツで培った技術をスポーツ以外の分野でも活用すべくライフイノベーション分野や産業資材分野への応用展開にも力を入れております。ミズノのスポーツテクノロジー、商品・サービスを通じて健康・快適・安全の領域でより多くの人が生きがいや喜びを感じ幸せに暮らす事に貢献出来るように、またより安全で快適な社会を作ることに貢献できるように研究開発を進めています。ミズノグループでの研究開発に携わる人員はグループ全体で212名であります。
なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は