文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
■ 会社の経営の基本方針
当社グループのミッションは、「お客さまのお役に立つために進化し続ける」「人の成長=企業の成長」という経営理念に基づき、すべての人が「しあわせ」を感じられるインクルーシブで豊かな社会をステークホルダーの皆さまと共に創ることにあります。
当社グループがめざすのは、お客さまをはじめ、株主・投資家の皆さま、地域・社会、お取引先さま、社員、将来世代すべてのステークホルダーの「利益」と「しあわせ」の調和と拡大です。そのために、すべてをステークホルダーの視点で考え、行動することにより共有できる価値づくりに取り組み、結果として企業価値の向上を図る「共創サステナビリティ経営」を進めていきます。
当社グループの「共創サステナビリティ経営」の詳細については、「共創経営レポート2020」「VISION BOOK 2050」をご覧ください。
共創経営レポート (https://www.0101maruigroup.co.jp/ir/lib/i-report.html)
VISION BOOK 2050 (https://www.0101maruigroup.co.jp/sustainability/lib/s-report.html)
■ 中期経営計画の策定について
急速な事業環境の変化が予測される中、前中期経営計画の目標を早期に達成し、さらなる企業価値の向上を実現するため、2026年3月期を最終年度とする5ヵ年の新中期経営計画を策定しました。
ⅰ.事業環境の変化
2030年に向けた今後の10年においては、「現役世代から将来世代へ」、「デジタル技術は導入期から展開期へ」、「有形資産から無形資産へ」という3つの大きな転換が起き、社会の世代交代により、デジタル、サステナビリティ、ウェルビーイングといった将来世代の常識に対応できない企業は急速に支持を失うリスクがあります。
ⅱ.今後の方向性
・将来世代との共創を通じて、社会課題解決と企業価値向上を両立
・店舗とフィンテックを通じて、「オンラインとオフラインを融合するプラットフォーマー」をめざす
・人材、ソフトウェアに加え、新規事業、共創投資への無形投資を拡大、知識創造型企業へと進化
・ステークホルダーをボードメンバーに迎え、「利益としあわせの調和」に向けた共創経営を推進
ⅲ.具体的な取り組み
<事業戦略>
(グループ事業の全体像)
・小売、フィンテックに「未来投資」を加えた三位一体のビジネスモデルを創出します。未来投資には、共創投資と新規事業投資が含まれます。

(小売)
・新型コロナウイルス感染症の影響による市況の悪化が懸念される中、これまで取り組んできた百貨店業態のトランスフォメーションをさらに推進し、新たな成長を実現します。店舗を「オンラインとオフラインの融合」のプラットフォームと位置づけ、ECを中心に展開する新規事業がさまざまなイベントを開催し、このイベントが来店動機となる店づくりを進めます。また、これらのイベントをフィンテックと連携し、丸井の店舗だけでなく全国の商業施設で展開することを視野に、事業化をめざします。
(フィンテック)
・4月からスタートした新カード、新アプリを通じて、UXを飛躍的に高め、LTVのさらなる向上をめざします。また、ゴールドカードに次ぐ第二の柱に成長してきた、アニメに代表されるコンテンツカードなど、「一人ひとりの『好き』を応援する」カードを拡大します。
・リアル店舗中心の会員募集を見直し、ネット入会の比率を高めるほか、拡大が見込まれるEC・ネット関連サービス、家賃などを中心に家計シェア最大化の取り組みを強化することで、5年後の取扱高は2倍の5.3兆円をめざします。
・また、再生可能エネルギーをエポスカード払いで50万人のお客さまにご利用いただき、CO2削減とLTV向上の両立に挑戦します。
(未来投資)
・未来投資は、サステナビリティ、ウェルビーイングなどのインパクトと収益の両立をめざしてイノベーションを創出します。新規事業投資は社内からのイノベーション創出、共創投資は社外からのイノベーション導入をめざします。
・新規事業は、ECを中心にメディア、店舗、フィンテックを掛け合わせた独自のビジネスモデルを構築します。
・共創投資は、共創の理念に基づき、共に成長し価値をつくる取り組みを進め、小売・フィンテックへの貢献利益と、ファイナンシャルリターンの両方を追求します。
<資本政策>
・小売は、店舗の定借化による業態転換にともない収益改善および利益の安定化は進んだものの、自己資本比率は依然として高い水準にあるため、余剰資本を再配分し、連結自己資本比率25%前後を目標にバランスシートの見直しを進めます。
・5年間の基礎営業キャッシュ・フローを2300億円と見込み、未来投資を含めた成長投資に800億円、資本最適化のための自社株取得に500億円、株主還元に1000億円(うち配当800億円、自社株取得200億円)を配分する計画です。

<インパクト>
・2019年に策定した「丸井グループビジョン2050」に基づき、サステナビリティとウェルビーイングに関わる目標を「インパクト」として定義しました。「将来世代の未来を共につくる」「一人ひとりの幸せを共につくる」「共創のプラットフォームをつくる」の3つの目標を達成すべく、主要な取り組み項目を中期経営計画の主要KPIとして設定します。
・また、ステークホルダーの求める利益としあわせを共に実現する共創経営に向けて、ステークホルダーをボードメンバーに迎えることで、ガバナンス体制を進化させていきます。

ⅳ.主要KPI
2026年3月期の目標として、インパクトについては、「CO2排出削減量100万トン以上」「将来世代との共創の取り組み150件以上」など6つのKPI達成をめざします。そして、これらのインパクトを実現することで、EPS200円以上、ROE13%以上、ROIC4%以上をめざします。

■ 株主還元
2021年3月期までの中期経営計画では、事業で創出されるキャッシュ・フローを有効活用し成長投資と株主還元を強化してきました。今後の利益配分については、新たに策定した2026年3月期を最終年度とする中期経営計画に基づき、成長投資と株主還元を強化します。具体的には、中期経営計画5年間の基礎営業キャッシュ・フローは2,300億円を見込み、そのうち株主還元に1,000億円程度を配分します。その内訳は、配当金800億円、自己株式の取得200億円の予定です。
配当については、EPSの長期的な成長に応じた継続的な配当水準の向上に努め、「高成長」と「高還元」の両立を図ります。連結配当性向は、2024年3月期以降55%程度を目標に、長期・継続的な増配をめざします。
自己株式の取得については、キャッシュ・フローの状況等を総合的に勘案し、資本効率と株主利益の向上に向けて連結総還元性向70%を目処に適切な時期に実施します。加えて、中期経営計画の期間中に、資本最適化を目的とした自己株式の取得を500億円実施する予定です。
(株主還元指標のイメージ)

■ 会社の考えるサステナビリティ
当社グループでは、2016年から環境への配慮、社会的課題の解決、ガバナンスへの取り組みがビジネスと一体となった未来志向の共創サステナビリティ経営への第一歩を踏み出しました。それまで取り組んできた「すべての人」に向けたビジネスを「インクルージョン(包摂)」というテーマでとらえ直し、重点テーマを整理し、取り組みを進めてきました。これらは、国連の持続可能な開発目標「SDGs(Sustainable Development Goals)」の実現にも寄与するものです。
そして、2019年には本格的な共創サステナビリティ経営に向け、2050年を見据えた長期ビジョン「丸井グループビジョン2050」を策定し、「ビジネスを通じてあらゆる二項対立を乗り越える世界を創る」ことを宣言しました。
前述の「中期経営計画の策定について」に記載のとおり、2021年には「丸井グループビジョン2050」に基づき、サステナビリティとウェルビーイングに関わる目標を「インパクト」として定義しました。インパクトは、「丸井グループビジョン2050」に定める取り組みをアップデートして、「将来世代の未来を共につくる」「一人ひとりの幸せを共につくる」「共創のプラットフォームをつくる」という共創をベースとする3つの目標を定め、それぞれ重点項目、取り組み方法、数値目標に落とし込んでいきます。なお、このうち主要な取り組み項目を、中期経営計画の主要KPIとして設定しています。
共創サステナビリティ経営をさらに加速させ、ステークホルダーが求める「利益」と「しあわせ」を調和し、拡大していくことをめざします。
■ 将来世代の未来を共につくる(Environment)
脱炭素社会やサーキュラーエコノミーの実現により、地球と共存する持続可能な未来を将来世代につなげます。
<脱炭素社会の実現>
<サーキュラーエコノミーの実現>
<自社商品におけるサステナビリティ>
■ 一人ひとりの幸せを共につくる(Social)
ウェルビーイングな社会をめざし、お客さま一人ひとりの自己実現や「好き」を応援し、一人ひとりの幸せを共につくります。
グループ社員一人ひとりが共感する力と革新する力を育て、活躍する場づくりを推進しています。一人ひとりのウェルビーイングを組織の力に転換していきます。
■ 共創のプラットフォームを共につくる(Governance)
すべてのステークホルダーの「利益」と「しあわせ」の調和と拡大に向け、ステークホルダーをインクルードした経営の仕組みづくりに着手します。
■ 気候変動への取り組みとTCFDへの対応
気候変動は、もはや気候危機としてとらえるべきことであり、当社グループは、重要な経営課題のーつと認識し、パリ協定が示す「平均気温上昇を1.5℃に抑えた世界」の実現をめざしています。「丸井グループ環境方針(2020年4月改定)」に基づき、パリ協定の長期目標を踏まえた脱炭素社会へ積極的に対応すべく、ガバナンス体制を強化するとともに、事業への影響分析や気候変動による成長機会の取り込みおよびリスクへの適切な対応への取り組みを推進しています。当社グループはFSB(金融安定理事会)により設立されたTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言に賛同し、有価証券報告書(2019年3月期)にて、提言を踏まえ情報を開示しました。さらに分析を重ね、有価証券報告書(2020年3月期)にて、気候変動による機会および物理的リスク等の内容を拡充しました。今後も情報開示の充実を図るとともに、TCFD提言を当社グループの気候変動対応の適切さを検証するベンチマークとして活用し、共創サステナビリティ経営を進めていきます。
<ガバナンス>
気候変動に関わる基本方針や重要事項等を検討・審議する組織として、2019年5月に代表取締役を委員長とする取締役会の諮問機関、サステナビリティ委員会を設置しました。また、その下部組織として関連リスクの管理および委員会が指示した業務を遂行する機関、ESG・情報開示分科会を設置しています。事業戦略の策定や投融資等に際しては、こうした体制をもとに「丸井グループ環境方針」や気候変動に係る重要事項を踏まえ総合的に審議し決定することで、気候変動に関するガバナンスの強化を進めていきます。
<事業戦略>
(事業のリスクと機会)
気候変動による世界的な平均気温の4℃上昇が社会に及ぼす影響は甚大であると認識し、気温上昇を1.5℃以下に抑制することをめざす動きにともに貢献していくことが重要であると考えています。2℃以下シナリオ(1.5℃目標)への対応力を強化すべく、気候関連のリスクと機会がもたらす事業への影響を把握し、戦略の策定を進めています。
当社グループは、小売・フィンテックに、経営理念やビジョンを共感しあえるスタートアップ企業等への投資により、相互の発展につなげる「未来投資」を加えた、三位一体のビジネスモデルの創出をめざしています。気候変動は、台風・豪雨等の水害による店舗・施設等への被害や規制強化にともなう炭素税の導入による費用の増加等のリスクが考えられます。一方、消費者の環境意識の向上に対応した商品・サービスの提供や環境配慮に取り組む企業への投資は当社グループのビジネスの機会であるととらえています。
(財務影響の分析・算定)
事業への財務的影響については、気候変動シナリオ等に基づき分析し2050年までの期間内に想定される利益への影響額として項目別に算定しています。リスクについては、物理的リスクとして、気温上昇が1.5℃以下に抑制されたとしても急性的に台風・豪雨等での水害が発生しうると予測しています。店舗の営業休止による不動産賃貸収入等への影響(約19億円)および建物被害(約30億円)を算定。移行リスクとしては、将来のエネルギー関連費用の増加を予測し、再生可能エネルギーの調達コストの増加(約8億円)および炭素税導入による増税(約22億円)を算定しています。機会については、環境意識が高い消費者へのライフスタイル提案による店舗収益への影響(約19億円)およびカード会員の増加による長期的収益(約26億円)、環境配慮に取り組む企業への投資によるリターン(約9億円)を算定。カード会員の再生可能エネルギー電力の利用によりリカーリングが増加しゴールドカード会員化につながることでの長期的収益(約20億円)、電力小売事業への参入による調達コストの削減(約3億円)および炭素税の非課税(約22億円)を算定しています。今後もさまざまな動向を踏まえ定期的に分析し、評価の見直しと情報開示の充実を進めていきます。
(前提要件)
(気候変動によるリスクおよび機会)
※ 1 ハザードマップに基づき影響が最も大きい河川(荒川)の氾濫を想定(流域の2店舗に3カ月の影響)
※ 2 バックアップセンター設置済みのため利益影響は無しと想定
※ 3 不動産賃貸収入の増加およびクレジットカード利用の増加
※ 4 クレジットカードの新規入会や利用による収益を算定
※ 5 リカーリング等でのゴールドカード会員の増加による収益を算定
<リスク管理>
当社グループは、グループの事業が気候変動によって受ける影響を把握し評価するため、シナリオの分析を行い、気候変動リスク・機会を特定しています。特定したリスク・機会はサステナビリティ推進体制のもと、戦略策定・個別事業運営の両面で管理しています。グループ会社(小売業・施設運営・物流・総合ビルマネジメント等)の役員で構成されるESG・情報開示分科会で議論された内容は、サステナビリティ委員会において定期的に報告し協議を行い、案件に応じて、取締役会への報告・提言を行っています。企業戦略に影響する気候変動を含めた世の中の動向や法制度・規制変更等の外部要因の共有や、グループ各社の施策の進捗状況や今後のリスク・機会等の内部要因を踏まえて、戦略・施策等の検討を実施していきます。
<指標と目標>
・温室効果ガスの削減については、グループ全体の温室効果ガス削減目標「2030年までに2017年3月期比Scope1+Scope2を80%削減、Scope3を35%削減(2050年までに2017年3月期比Scope1+Scope2を90%削減)」が、2019年9月にSBTイニシアチブにより「1.5℃目標」として認定されています。
・2030年までにグループの事業活動で消費する電力の100%(中間目標:2025年までに70%)を再生可能エネルギーから調達することを目標として、2018年7月にRE100に加盟しています。
■ 新型コロナウイルスの感染拡大への対応
当社グループでは、ステークホルダーの皆さまの健康と安全を第一に考え、さまざまな対応を進めています。この未曾有の危機をともに乗り越えるために関係を見つめ直し、パートナーシップをより強固なものにしていきたいと考えています。
(お客さま)
マルイ・モディ店舗においては、2020年4月から5月の緊急事態宣言期間中は食料品売場および一部テナントを除き全店舗を休業しました。宣言が解除された後は、感染防止対策を講じたうえで順次営業を再開しました。また、2021年1月から3月の緊急事態宣言期間中は一部店舗の営業時間短縮を実施しました。なお、2021年4月から5月の緊急事態宣言期間中は、一部店舗を休業しています。
エポスカードにおいては、お支払い期日の変更などの対応に加え、家賃決済のお客さまには政府の住居確保給付金制度をご案内しています。
(お取引先さま)
ステークホルダーの利益拡大をめざす共創理念に基づき、休業期間中の家賃全額免除をはじめとするパートナーシップ強化策を実施しています。お取引先さまとのパートナーシップを強化することでこの未曽有の危機をともに乗り越え、中長期的な企業価値向上につなげていきます。
当期に実施したパートナーシップ強化策
・お取引さまの休業期間中の家賃および共益費を全額免除
・消化仕入取引先の最低保証売上の撤廃(4~8月期分)
・ご希望に応じて敷金1~2カ月分を返却(6カ月以上預託するお取引先さまが対象)
・ご希望に応じて5~7月期のお支払いを6カ月間猶予
・お取引さまに対する「家賃支援給付金申請」のサポート
(株主・投資家)
新型コロナウイルスの感染拡大によって世界情勢が大きく変化し先行きは不透明ですが、適時・適切に情報を開示していきます。また、事業の継続性や安定性を確保することで、株主・投資家の皆さまに信頼していただける経営を進めていきます。
(社員)
店舗の休業などにより自宅待機となった社員は特別休暇とし、コールセンターや物流センターなど出社が不可欠な部門においては、事務所の分散化や飛沫感染防止の徹底など、安心して働ける環境整備を実施しました。本社においては、働き方改革の一環として進めてきたモバイルPCの導入が完了していたことで、テレワーク実施率は上昇し、感染防止とともに新たな働き方が浸透しています。
当社グループは、すべての人が「しあわせ」を感じられるインクルーシブで豊かな社会の実現をめざしています。新型コロナウイルス感染症の影響は依然不透明ですが、今後もお取引先さまとの共創により、お客さまにさまざまな選択肢を提供し、魅力ある店舗づくりを推進していきます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
1.主要なリスク
(1)事業戦略上のリスク
(影響)
当社グループは小売とフィンテックを一体運営しており、首都圏を中心とした営業店舗および全国各地の営業拠点で事業を展開しています。景気変動、経済状況の変化、人口減少等、個人消費の低迷をもたらす市場の変化をはじめ、競合の発生、EC市場の拡大、シェアリングエコノミーの台頭等により、店舗の入店客数や取扱高が減少することが予想されます。また、キャッシュレス化の推進にともなう決済手段の多様化などテクノロジーの進化や消費者行動の変化等によりクレジットカードの市場シェアが縮小することが予想されます。これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。
店舗運営においてはSC・定借化を進め安定的な収益構造を築いてきましたが、コロナ禍を契機とした不動産市況の悪化により、テナントの撤退による空室率の上昇や賃料収入の減少が発生する可能性があります。また、地価の変動による減損損失計上や関連税制の改正による税負担の増加等、売上収益や利益、財務状況が影響を受ける可能性があります。
また、当社グループの総資産のうち大きな構成を占めるカードの営業債権(割賦売掛金・営業貸付金)については、遅延債権の発生状況や過去の貸倒実績率等に基づき貸倒引当金を計上していますが、経済状況の悪化や関連法律の変更等により支払遅延や未回収債権が増加する恐れがあり、貸倒損失や引当金の急激な増加等により、当社グループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。カードキャッシング利息の返還に対しては、これまでの返還実績をもとに将来の返還額を予測し利息返還損失引当金を計上していますが、引当額が将来の返還請求額に対して不十分である場合には追加費用が発生する可能性があります。
(対応策)
小売は新型コロナ発生前から取り組んできた百貨店業態の転換をさらに進めていきます。マルイ・モディ店舗では、SC・定借化や飲食・サービス関連の拡大に取り組むとともに、社会においてデジタル技術が展開期に移行していることを踏まえ、店舗をオンラインとオフラインの融合のプラットフォーム「売らない店」と位置づけ、オフラインに出店するオンライン発の企業をサポートしていきます。さらに、一人ひとりの好きを応援するさまざまなイベントを継続的に開催する「イベントフルな店」に取り組み、フィンテックと連動した成長をさらに推進し、収益の拡大を図っていきます。
フィンテックではキャッシュレス化の推進を大きな機会としてとらえ、エポスカードのゴールド・プラチナ会員の拡大や家賃保証事業をはじめとする家計シェア最大化戦略によるメインカード化を推進することで、決済手段の多様化に対応しています。また、収入や世代を問わず、すべての人が必要な時に必要なサービスを受けることができるファイナンシャル・インクルージョンの実現をめざし、創業から培ってきた与信ノウハウに基づいたビッグデータを活用し初期与信を行うとともに、「信用はお客さまと共につくるもの」という考えのもと途上与信を行っています。ご利用頻度・ご利用額、ご入金実績に基づきご利用限度額を拡大することにより低水準の貸倒率を実現しています。
(影響)
当社グループでは、無形資産への投資を加速している中で、社外からのイノベーション導入を目的に「共創投資」を推進しています。共創投資と新規事業投資を合わせて「未来投資」とし、「小売」「フィンテック」との三位一体のビジネスモデルにより、個々の事業の総和を超えた価値の創出をめざします。
共創投資の実行には、対象企業の財務内容や契約関係等の確認、経営陣との面談を通して詳細な事前審査を行い、十分なリスク検討をしていますが、対象企業における偶発債務の発生や未認識債務の判明等、事前の調査によっても把握できなかった問題が生じた場合や、投資先の今後の事業成績や事業方針の変更などによっては、期待する成果を得られないことによる減損損失計上の可能性があります。また、当社グループが保有する上場株式については、株式市場の動向により価格変動の影響を受ける可能性があります。
(対応策)
共創投資先の選定時は、投資先より入手した事業計画をもとに当社独自の計画を作成し、ファイナンシャルリターンだけではなく、当社グループとの協業によって発生する協業リターンも含めた収益性を確認したうえで投資判断を行っています。何より「共創投資」においては、当社グループのクレジットカード事業、小売事業、またそれに係る人材等のリソースを、投資先企業のノウハウやスキル等の無形資産と掛け合わせることによって「共創」を実現し、事業計画の達成や企業としての成長に大きく貢献することで投資リスクの低減とリターンの向上に貢献できるものと考えています。
企業価値向上に向けて、戦略上重要な協業および取引関係の維持発展が認められる場合を除き、原則として政策保有株式を保有しない方針です。2016年2月開催の取締役会において、当社が株式を保有する企業とは、すでに一定の取引関係が構築されていることを確認し、資産効率や株価変動リスクの観点から段階的に保有金額を削減することとしました。
(2)自然災害・感染症等に関するリスク
(影響)
当社グループは首都圏を中心とした営業店舗および全国各地の営業拠点で事業を展開しています。各営業拠点のある地域において大規模な地震・風水害などの自然災害、テロ行為等が発生した場合、社会インフラ等の寸断により事業活動の停止を余儀なくされ、当社グループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、社員の安否確認システムの導入、災害対策マニュアルの策定、建物・設備・システム等の耐震対策(データ等のバックアップを含む。)、火災・防災・水防訓練、必要物資の備蓄などの対策を講じ、各種災害・事故に備えています。震災等発生時には、グループ震災対策本部を設置し、当社グループ各社が連携して事業継続が可能な体制を整えています。
(影響)
台風・豪雨等の水害発生による店舗の被害および炭素税の導入等による費用の増加等、当社グループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。
(対応策)
当社グループは気候変動によるリスクへの適切な対応および成長機会の取り込みが重要であると考えています。気候変動への取り組みとTCFDへの対応の詳細は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 ■ 気候変動への取り組みとTCFDへの対応」において記載しています。
(影響)
当社グループは首都圏を中心とした営業店舗および全国各地の営業拠点で事業を展開しています。各営業拠点のある地域において感染症が流行した場合や、感染拡大防止策として外出自粛等の措置がとられた場合、店舗の営業休止等、営業活動の制約により、当社グループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。また、社員の感染者拡大により事業継続が困難になる可能性があります。新型コロナウイルスの感染拡大による影響の詳細は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 連結業績」において記載しています。
(対応策)
感染症の拡大を防止するため、オフィスでの勤務を主としている社員については可能な限り自宅でのテレワークを推進し、コールセンターや物流センターなど出社が不可欠な部門においては、交替制での運営や事務所の分散化、飛沫感染防止の徹底等の対応をしています。また、各営業拠点において、アルコール消毒液の設置やマスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保等、お客さま・社員の感染予防対策を行っています。
新型コロナウイルスの感染拡大に対しては、お客さま、お取引先さま、社員の健康と安全を最優先に考え、2020年4月から5月の緊急事態宣言期間中は食料品売場および一部テナントを除き全店舗を休業しました。宣言が解除された後は、感染防止対策を講じたうえで順次営業を再開しました。また、2021年4月から5月の緊急事態宣言期間中は、一部店舗を休業しています。新型コロナウイルスの感染拡大への対応の詳細は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 ■ 新型コロナウイルス感染症への対応」において記載しています。
(3)企業運営に関するリスク
(影響)
当社グループでは、ショッピングクレジットの取扱高の伸長や家賃保証をはじめとしたサービス事業の拡大など、フィンテックの成長が見込まれる中で、営業債権(割賦売掛金・営業貸付金)の増加により、資金需要が拡大していくと予想しています。したがって、これまでに調達した資金の返済・償還への対応に加えて新たな資金が必要となるため、今後徐々に調達額が拡大し、資金調達に関するリスクが高まると考えています。
金融市場に混乱が発生した際には資金調達に制約を受ける可能性があります。また、当社グループの業績が著しく悪化したり信用力が急激に低下した場合には、金融機関からの借入が困難となり社債発行にも支障をきたすなどの状況が想定されます。これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの資金繰りに重大な影響が生じる可能性があります。
また、調達金利は市場環境その他の要因により変動するため、その動向によっては調達コストが大きく上昇する可能性があり、当社グループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。
(対応策)
当社グループは、負債増加によるリスクを抑制するため、有利子負債は営業債権の9割程度を維持することとしています。
営業活動に必要な資金の調達は、金融機関からの借入などの間接調達、社債やコマーシャル・ペーパーの発行などの直接調達のほか、営業債権の流動化にも取り組み、調達手段の多様化を進めるとともに各調達メニューのバランスを図っています。
毎年の返済・償還額は、その借換時のリスクに対応するため調達年限をコントロールすることにより平準化を図り、その金額に対しては金融機関とのコミットメントライン契約の締結や当座貸越枠の設定などにより流動性を確保し、資金調達の制約を受けた場合においても確実に調達ができる体制を整えています。
また、調達金利については、固定金利の構成を50~60%と一定割合に保つことにより市場金利の変動による調達コストの増加影響を抑制しています。
(影響)
i. システム関連
当社グループでは、コンピューターシステムおよび通信ネットワークを多岐にわたり使用しており、ハードウェアやソフトウェアの欠陥等によるシステムエラーやネットワーク障害、外部からの不正アクセス等によるシステム遅延・サービス停止やウェブサイトの改ざん等が引き起こされた場合、当社グループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。
ii. 個人情報関連
当社グループでは、エポスカードの会員情報をはじめとする多数のお客さまやステークホルダーの皆さまの個人情報を保有しており、万一、顧客情報の漏洩や不正利用等の事態が生じた場合においては、当社グループの社会的な信用の失墜や損害賠償責任が発生するリスクが考えられ、その際は当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
(対応策)
i. システム関連
当社グループでは、コンピューターシステムやネットワークの冗長化や、システムの定期的なリプレイス、社内ネットワークだけでなくテレワーク環境も含めた修正プログラムの適用、コンピューターウイルスや不正侵入の防御など、安定的に稼働できるよう対策を講じています。また、外部コンサルティングによるリスクアセスメントを実施するなど、より一層の情報セキュリティ強化に向け取り組んでいます。
ii. 個人情報関連
当社グループが保有するお客さま情報をはじめとした情報資産を、不正アクセスやサイバー攻撃などのさまざまな脅威から保護し、グループ全体の情報セキュリティを強化していくことが、経営上の最重要課題と認識し、「グループ情報セキュリティ方針」を定めるとともに、「グループプライバシーポリシー」を設定し、お預かりしたすべての個人情報の適切な管理・保護に努めています。
具体的には、個人情報保護法をはじめとした法令や関連する指針・規範等に基づいて、個人情報に関する安全管理措置を講ずるとともに、特に多数の個人情報を取扱う当社グループ各社においては「プライバシーマーク」の取得を行い、適切な個人情報の取扱いを実践しています。
(影響)
当社グループの成長は、社員一人ひとりの成長や活躍により実現できると考えています。今後、人材獲得競争の激化や既存社員の流出、それにともなう将来の経営人材の不足等が顕在化した場合、事業の進化や継続性に影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループは、すべての社員が自ら手を挙げてチャレンジできる風土をベースとした、将来の企業価値の源泉となる無形資産としての人材投資を重視しています。公募型の教育・研修プログラムはもとより、対話を通じてグループ経営にとって重要なテーマを考える「グループ横断プロジェクト」や、経営に革新を起こせる人材を育成する「次世代経営者育成プログラム(共創経営塾:CMA)」の開設、さらにスタートアップ企業への出向など、計画的な人材投資により、さまざまな視点から、成長とやりがいを実感できる環境づくりを進めています。
2.リスク管理体制
当社グループは経営上の高リスク分野を管理するために、広報IR委員会、内部統制委員会、情報セキュリティ委員会、安全管理委員会、インサイダー取引防止委員会の5委員会を設置し、スピーディな業務の改善と事故の未然防止を図るとともに、各委員会の統括機能として代表取締役を議長とするコンプライアンス推進会議を設置しています。
また、気候変動に関わる基本方針や重要事項等を検討・審議する組織として、代表取締役を委員長とする取締役会の諮問機関であるサステナビリティ委員会、その下部組織として関連リスクの管理および委員会が指示した業務を遂行する機関であるESG・情報開示分科会を設置しています。
これらの各委員会・分科会の設置・開催のほか、執行役員が参加する定期的なミーティングの開催などを通じて密に連携をとり、リスク情報を共有し、スピーディな意思決定と対応策を実施することで、リスク管理の実効性を高めています。
また、情報資産のセキュリティを確保するための体制・対応方針を含めた「丸井グループ情報セキュリティ方針」、税法の順守、税務リスクの最小化に向けた取り組みなどを明記した「丸井グループ税務方針」、および権力や立場を利用した不正や非倫理的な行為などのあらゆる腐敗行為のない誠実な企業活動を実行していく為の「丸井グループ腐敗行為防止方針」を制定しています。規範・各種方針は実効性を年1回検証するとともに、研修等を通じてグループ社員へ周知を図っています。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
(連結業績)
・グループ総取扱高は2兆9,192億円(前年比+1%)となりました。新型コロナウイルスの感染拡大への対応により2カ月近く店舗を休業したことや消費者行動の変化などにより上半期は取扱高が減少しましたが、下半期は前年比+5%と伸長し、累計では前年を上回りました。
・第4四半期において、利息返還損失引当金繰入額を194億円追加計上したことなどにより、営業利益は153億円(前年比△63%)12期ぶりの減益となりました。休業した店舗の固定費については、臨時性のある費用と判断し73億円を販管費等から特別損失へ振替えています。
・また、雇用調整助成金収入を営業外収益に6億円、特別利益に9億円を計上したことや、特別損失に上記の固定費などを「感染症関連費用」として77億円計上したことなどにより、当期利益は23億円(前年比△91%)10期ぶりの減益となりました。
・当期を最終年度とする中期経営計画は、前期まで順調に推移していたものの、上記の結果、KPIであるEPS、ROE、ROICはすべて計画未達成となりました。
※「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」において、億円単位で記載している金額は億円未満を四捨五入しています。
□ 連結業績

新型コロナウイルスの感染拡大への対応と影響および営業利益増減の主な特殊要因
・マルイ・モディ店舗においては、新型コロナウイルスの感染拡大に対応し、お客さま、お取引先さま、社員の健康と安全を最優先に考え感染拡大を防止するため、2020年4月から5月の緊急事態宣言期間中は食料品売場および一部テナントを除き全店舗を休業しました。宣言が解除された後は、感染防止対策を講じたうえで順次営業を再開しました。
・この未曾有の危機を店舗に出店しているお取引先さまとともに乗り越えるため、休業期間中の家賃・共益費の免除などの施策を実施しました。これにより売上収益が42億円減少しています。
・店舗休業中の固定費については、小売セグメントで67億円、フィンテックセグメントで5億円を特別損失に振替えています。
・上記に加えて、小売セグメントでは定借変動収入や商品荒利の減少などにより、営業利益が推定で約73億円減少し、フィンテックセグメントではカードキャッシングの取扱高が減少したことなどにより、営業利益が約26億円減少しました。
・カードキャッシングの利息返還に備えるため、利息返還損失引当金繰入額232億円(前年差+187億円)を計上したことにより、営業利益が187億円減少しました。
□ 営業利益増減要因

※コロナ影響:今期が、前期のコロナ前(2019年4月~2020年2月)の基調で推移したと仮定した場合との差
□ 新型コロナウイルスの感染拡大による営業利益と特別損失への影響

※ 「感染症関連費用」には固定費の振替額のほか、その他の対応費用4億円を計上しています。
(セグメント別の状況)
・小売セグメントの営業利益は15億円(前年比△85%)、前年を85億円下回りました。
・フィンテックセグメントの営業利益は203億円(前年比△47%)、前年を181億円下回り、9期ぶりの減益となりました。
□ セグメント営業利益

<小売セグメント>
・ショッピングセンター型店舗への転換による収益改善および利益の安定化に続く新たな戦略として、モノを売る店から体験価値を提供する店への転換を進めています。D2C(ダイレクトトゥコンシューマー)ブランドやコンテンツ、サブスクリプションなどのテナント導入を拡大し、体験やエンゲージメントなどアフターデジタル時代のリアル店舗ならではの価値を提供する「売らない店」をめざしています。
・4月期、5月期については新型コロナウイルスの感染拡大にともなう店舗休業や外出自粛などにより取扱高が大きく減少しました。その後は、郊外店を中心に回復傾向にあるものの、年間の累計では減収減益となりました。
<フィンテックセグメント>
・エポスカードのご利用客数の拡大に向け、マルイ・モディ店舗やネット・サービス領域での新規入会の促進を強化するとともに、アニメコンテンツのコラボレーションカードの発行や、全国の商業施設との提携カードの発行を進め、提携施設数は33施設(前年差+3施設)に拡大しました。また、利用率・利用額のさらなる向上に向けて、家賃保証やリカーリングなどに取り組み、家計消費におけるシェア最大化をめざしています。
・取扱高については、新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛などにより伸びは鈍化したものの、ショッピングクレジットは2兆1,860億円(前年比+1%)と前年を上回りました。ECの利用は前年比33%増と伸長しましたが、トラベル・エンターテインメントの利用が前年比46%減と大きく減少しました。家賃保証などのサービス取扱高は4,609億円(前年比+30%)と引き続き大きく拡大しました。
・カード会員数は709万人(前年比△2%)となりました。プラチナ・ゴールド会員は、独自の家族カード「エポスファミリーゴールド」の会員増加など、お得意さまづくりを着実に進めたことにより、270万人(前年比+8%)と伸長しました。
□ フィンテックセグメントの状況

(LTVの安定性を表す指標)
当社グループの収益構造はこれまでのビジネスモデルの転換にともない、店舗の不動産賃貸収入やカード手数料をはじめとする「リカーリングレベニュー(継続的収入)」(非監査情報)が拡大し、売上・利益に占める構成が大きくなりました。お客さま・お取引先さまとの契約に基づく継続的収入であるリカーリングレベニューからは、翌期以降の将来収益を「成約済み繰延収益」(非監査情報)としてとらえることが可能であり、収益の安定性を測る指標として使用できます。これらは、LTV(生涯利益)を重視した当社グループの長期視点の経営において重要な要素であると考えています。
・当期のリカーリングレベニュー(売上総利益ベース)は店舗休業中にテナントの家賃・共益費を免除したことなどにより、1,236億円(前年比△6%)となり、売上総利益に占める割合は67.7%(前年差+2.4%)まで高まりました。
・成約済み繰延収益の算出は、不動産賃貸収入は契約残年数、リボ・分割手数料やカードキャッシング手数料は返済期間、加盟店手数料(リカーリング分)はカード有効期間、家賃保証は保証期間をもとに行っています。
・当期末の成約済み繰延収益は3,340億円(前年比△5%)となり、当期の売上総利益の約1.8倍の将来収益が見込まれます。
□ LTV経営の指標

(注)売上総利益ベースのリカーリングレベニュー、およびその構成を算出する際の売上総利益には、販管費戻り(お取引先さまから継続的にいただく経費)を含めています。
(財政状態)
・営業債権(割賦売掛金・営業貸付金)は、109億円減少し5,447億円となりました。投資有価証券が時価の上昇等にともない148億円増加したことなどにより、総資産は151億円増加し9,011億円となりました。
・有利子負債(リース債務、預り金を除く。)は、47億円増加し4,846億円となり、営業債権に対する有利子負債の比率は89.0%(前期末差+2.6%)となりました。
・自己資本は、4億円増加し2,902億円となり、自己資本比率は32.2%(前期末差△0.5%)となりました。
・当期を最終年度とする中期経営計画では、グループの事業構造に見合った「めざすべきバランスシート」の構築を掲げ、有利子負債は営業債権の9割程度での調達、営業債権の25%程度の計画的な債権流動化などの資本政策を通じて、目標としていた総資産1兆円以内、自己資本比率30%前後の最適資本構成を達成しました。

□ バランスシートの状況

※1 流動化比率=債権流動化額/(営業債権+債権流動化額)
※2 営業債権比=有利子負債/営業債権
(キャッシュ・フローの状況)
・営業キャッシュ・フローは、222億円の収入(前期は399億円の収入)となりました。営業キャッシュ・フローから営業債権の増減等を除いた基礎営業キャッシュ・フローは、税引前利益の減少などにより、前期より184億円減少し、206億円の収入となりました。
・投資キャッシュ・フローは、固定資産の取得104億円、投資有価証券の取得66億円などにより162億円の支出(前期は203億円の支出)となりました。
・財務キャッシュ・フローは、有利子負債の増加による46億円の収入や配当金の支払101億円などにより56億円の支出(前期は255億円の支出)となりました。
□ キャッシュ・フローの状況

(注) 当社グループでは営業キャッシュ・フローから営業債権(割賦売掛金・営業貸付金)等の増減を控除した「基礎営業キャッシュ・フロー」を収益性・健全性の指標としています。
連結財務諸表提出会社および関係会社において、該当事項はありません。
小売およびフィンテックの一部において受注による営業を行っており、当連結会計年度の受注額は7,496百万円(前年同期比61.0%)、当連結会計年度末の受注残高は1,985百万円(同63.8%)です。
(注) 上記の金額には消費税等を含めていません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 上記の金額には消費税等を含めていません。
2 上記の金額は、外部顧客に対する売上収益を示しています。
当連結会計年度における商品仕入実績は次のとおりです。
(注) 上記の金額には消費税等を含めていません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いていますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。
「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しています。
資本の財源および資金の流動性については「2 事業等のリスク」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 金融商品関係」に記載しています。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当連結会計年度の設備投資は、店舗の売場改装やシステム投資など総額
なお、セグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 上記の金額には、有形固定資産のほか、無形固定資産を含んでいます。
2 上記の金額には消費税等を含めていません。
主要な設備は、次のとおりです。
2021年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額の内「その他」には、有形固定資産のほか、無形固定資産を含んでいます。
2 上記の金額に消費税等を含めていません。
3 従業員数は就業人員であり、従業員数欄の[外書]は、臨時従業員の期中平均雇用者数(月間所定労働時間を基準に算出)です。
2021年3月31日現在
(注) 1 帳簿価額の内「その他」には、有形固定資産のほか、無形固定資産および差入保証金を含んでいます。
2 上記の金額には消費税等を含めていません。
3 従業員数は就業人員であり、従業員数欄の[外書]は、臨時従業員の期中平均雇用者数(月間所定労働時間を基準に算出)です。
4 上記の店舗等のうち、連結会社以外からの建物の賃借面積は411,543㎡です。
当連結会計年度末現在における設備計画の主なものは次のとおりです。
(注) 1 上記の金額には消費税等を含めていません。
2 設備計画のうち取得完了もしくは完成したものは、順次固定資産勘定への振替を行っています。
該当事項はありません。