○添付資料の目次
1.当四半期決算に関する経営成績等の概況 ………………………………………………… 2
(1)経営成績の概況 …………………………………………………………………………… 2
(2)財政状態の概況 …………………………………………………………………………… 5
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 ……………………………………… 5
(4)経営方針および経営戦略 ………………………………………………………………… 6
2.四半期連結財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………… 16
(1)四半期連結貸借対照表 …………………………………………………………………… 16
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 ……………………………… 18
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………… 20
(継続企業の前提に関する注記)…………………………………………………………… 20
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)…………………………………… 20
(会計方針の変更)…………………………………………………………………………… 20
(四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用)………………………………… 21
(追加情報)…………………………………………………………………………………… 21
(セグメント情報)…………………………………………………………………………… 21
1.当四半期決算に関する経営成績等の概況
(連結業績)
・当期は、新型コロナウイルスの感染拡大にともなう緊急事態宣言の再発令を受けて、対象地域店舗の臨時休業や外出自粛による影響が依然として大きかったものの、感染防止対策を講じたうえで営業を行い、約2カ月休業した前期と比較すると営業日数は大幅に回復しました。
・グループ総取扱高は2兆5,084億円(前年比+16%)、フィンテックのカードクレジット取扱高が全体を牽引したことに加え、小売の客数が増加したことで、前年を3,447億円上回り過去最高となりました。
・売上収益は1,565億円(前年比+2%)と3期ぶりの増収、営業利益は297億円(前年比+4%)、当期利益は162億円(前年比+17%)とそれぞれ2期ぶりの増益となりました。
・EPSは77.55円(前年比+20%、前年差+12.80円)、利益増加と資本政策により前年を上回りました。
※「1.当四半期決算に関する経営成績等の概況」において、
・億円単位で記載している金額は億円未満を四捨五入しています。
・当期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しています。当該会計基準等は遡及適用しており、前期・前期末との比較は遡及適用した後の数値と行っています。
□ 連結業績
営業利益増減の主な特殊要因
・前期の売上収益は、店舗に出店しているお取引先さまの休業期間中の家賃・共益費の免除により42億円減少していたため、当期の営業利益の増益要因となっています。
・販管費のうち、店舗の休業等期間に係る固定費(11億円)については特別損失へ振替えていますが、前期の振替額が大きかったため当期の販管費は増加し、営業利益が61億円減少しました。減少の内訳は、小売セグメントで56億円、フィンテックセグメントで5億円です。
・債権流動化による債権譲渡益(56億円)が前年に比べ23億円減少し、償却額・費用等(36億円)が10億円増加したため、営業利益が33億円減少しました。
・前期はカードキャッシングの利息返還に備えるため、利息返還損失引当金繰入額37億円を計上しましたが、当期は引当金繰入が不要なため増益要因となっています。
・上記の特殊要因を除いた実質的な営業利益は、前年に比べ26億円(前年比+9%)の増益(小売+8億円、フィンテック+16億円)となります。
□ 営業利益増減要因
(セグメント別の状況)
・小売セグメントの営業利益は12億円(前年比△32%)、前年を6億円下回りました。
・フィンテックセグメントの営業利益は331億円(前年比+5%)、前年を15億円上回りました。
□ セグメント営業利益
<小売セグメント>
・新たな中期経営計画に基づき、店舗を「オンラインとオフラインの融合」のプラットフォームと位置づけ、リアルならではの価値を追求するため、各店舗でアニメ・ゲーム、食、コスメなどのイベントを開催し、イベントが来店動機となる店づくりに取り組みました。また「売らない店」への転換を促進し、D2C(ダイレクトトゥコンシューマー)ブランドやネットサービスなどの体験型テナントの導入を進め、当期の出店テナントの83%が体験型などの非物販テナントとなりました。百貨店業態のトランスフォーメーションをさらに推進し、成長を実現していきます。
・当期は前期と同様、新型コロナウイルスの感染拡大にともなう緊急事態宣言が発令されましたが、店舗休業期間が短かったことなどにより客数が前年を上回り、取扱高は増加しました。店舗休業等期間中の固定費の特別損失への振替額の大幅な減少により営業利益は3期連続の減益となりました。
<フィンテックセグメント>
・エポスカードの新規会員数は43万人(前年比+14%)となり、期末会員数は709万人(前年比△0%)となりました。商業施設での入会、ネット入会がどちらも回復傾向にあることに加え、家賃保証をきっかけとする入会も順調に推移しており、今後も継続的な成長を見込んでいます。
・4月には、エポスカードのデザイン・素材を15年ぶりに刷新し、非接触決済機能搭載の新カードの発行を開始し、安全性と利便性の向上を図りました。さらに、お客さまのライフスタイル全般をサポートする新アプリをスタートし、ユーザーエクスペリエンス(UX)を飛躍的に高めることで、LTV(生涯利益)の向上をめざしています。
・ゴールドカードに次ぐ第二の柱に成長してきた、アニメに代表されるコンテンツカードなど、「一人ひとりの『好き』を応援する」カードを拡大しています。
・商業施設との提携を進め、全国にエポスカード会員を拡大する取り組みを推進しています。提携施設数は37施設(前年差+5施設)に拡大し、施設と一体となってカードを活用した施設価値向上に取り組んでいます。
・取扱高については、家賃払い・ECでのご利用が継続的に伸長していることに加え、昨年大きく落ち込んだトラベル・エンターテイメントや商業施設等でのご利用が増加したことで、カードクレジットは2兆2,877億円(前年比+16%)と前年を上回りました。今後も、拡大が見込まれるEC・ネット関連サービス、家賃などを中心に家計シェア最大化に取り組んでいきます。
□ フィンテックセグメントの状況
(LTVの安定性を表す指標)
当社グループの収益構造はこれまでのビジネスモデルの転換にともない、店舗の不動産賃貸収入やカード手数料をはじめとする「リカーリングレベニュー(継続的収入)」が拡大し、売上・利益に占める構成が大きくなりました。お客さま・お取引先さまとの契約に基づく継続的収入であるリカーリングレベニューからは、翌期以降の将来収益を「成約済み繰延収益」としてとらえることが可能であり、収益の安定性を測る指標として使用できます。これらは、LTVを重視した当社グループの長期視点の経営において重要な要素であると考えています。
・当期のリカーリングレベニュー(売上総利益ベース)は954億円(前年比+5%)となり、売上総利益に占める割合は68.1%(前年差+1.7%)となりました。
・成約済み繰延収益の算出は、不動産賃貸収入は契約残年数、リボ・分割手数料やカードキャッシング手数料は返済期間、加盟店手数料(リカーリング分)はカード有効期間、家賃保証は保証期間をもとに行っています。
・期首時点の成約済み繰延収益は3,340億円(前年比△5%)となり、21年3月期の売上総利益の約1.8倍の将来収益が見込まれます。
□ LTV経営の指標
(注)売上総利益ベースのリカーリングレベニュー、およびその構成を算出する際の売上総利益には、販管費戻り(お取引先さまから継続的にいただく経費)を含めています。
・営業債権(割賦売掛金・営業貸付金)は、カードクレジットの拡大により5,863億円(前期末差+416億円)となりました。総資産は9,336億円(前期末差+323億円)となりました。
・有利子負債(リース債務を除く)は5,272億円(前期末差+427億円)となり、営業債権に対する有利子負債の比率は89.9%(前期末差+0.9%)となりました。
・自己株式の取得は、当期末までに300億円を予定していますが、第3四半期までに218億円を取得しました。自己資本は2,690億円(前期末差△206億円)となり、自己資本比率は28.8%(前期末差△3.3%)となりました。
□ バランスシートの状況
※1 流動化比率=債権流動化額/(営業債権+債権流動化額)
※2 営業債権比=有利子負債/営業債権
2022年3月期の業績予想については、現時点において2021年5月12日の公表から変更ありません。なお、通期見通しの概要は以下のとおりです。
・新型コロナウイルス感染症の影響からの回復は2024年3月期を見込み、2022年3月期においては、EPSは79.6円(前年比+652%、前年差+69.0円)、ROE5.9%(前年差+5.1%)、ROIC3.2%(前年差+1.8%)を計画しています。
・グループ総取扱高はカードクレジットの順調な拡大により3兆4,100億円(前年比+17%)となる見通しです。
・売上収益は2,120億円(前年比+3%)、営業利益は365億円(前年比+140%)、当期利益は165億円(前年比+628%)を計画し、増収増益の見通しです。
・小売セグメントの営業利益は20億円(前年比+35%)の見通しです。
・フィンテックセグメントの営業利益は410億円(前年比+103%)の見通しです。引き続きカードクレジットの拡大により、リボ・分割払い残高は3,710億円(前年比+4%)となる見込みです。
・年間配当金は10期連続の増配となり過去最高の52円(前年差+1円)となる見通しです。
□ 2022年3月期連結業績見通し
(4)経営方針および経営戦略
■ 会社の概要
当社グループは、1931年の創業以来、小売と金融が一体となった独自のビジネスモデルを進化させ続けることで、他社にはない強みと地位を確立してまいりました。近年では、共創投資や新規事業投資からなる未来投資を加え、小売、フィンテック、未来投資の三位一体のビジネスモデルで、さらなる企業価値の拡大をめざしています。
■ 会社の経営の基本方針
当社グループのミッションは、「お客さまのお役に立つために進化し続ける」「人の成長=企業の成長」という経営理念に基づき、すべての人が「しあわせ」を感じられるインクルーシブで豊かな社会をステークホルダーの皆さまと共に創ることにあります。
当社グループがめざすのは、お客さまをはじめ、株主・投資家の皆さま、地域・社会、お取引先さま、社員、将来世代すべてのステークホルダーの「利益」と「しあわせ」の調和と拡大です。そのために、すべてをステークホルダーの視点で考え、行動することにより共有できる価値づくりに取り組み、結果として企業価値の向上を図る「ステークホルダー経営」を進めていきます。
当社グループの「ステークホルダー経営」の詳細については、「共創経営レポート2021」「VISION BOOK 2050」をご覧ください。
共創経営レポート(https://www.0101maruigroup.co.jp/ir/lib/i-report.html)
VISION BOOK 2050(https://www.0101maruigroup.co.jp/sustainability/lib/s-report.html)
■ 中期経営計画の策定について
急速な事業環境の変化が予測される中、さらなる企業価値の向上を実現するため、2026年3月期を最終年度とする5カ年の新中期経営計画を策定しました。
ⅰ.事業環境の変化
2030年に向けた今後の10年においては、「現役世代から将来世代へ」、「デジタル技術は導入期から展開期へ」、「有形資産から無形資産へ」という3つの大きな転換が起き、社会の世代交代により、デジタル、サステナビリティ、Well-beingといった将来世代の常識に対応できない企業は急速に支持を失うリスクがあります。
ⅱ.今後の方向性
・将来世代との共創を通じて、社会課題解決と企業価値向上を両立
・店舗とフィンテックを通じて、「オンラインとオフラインを融合するプラットフォーマー」をめざす
・人材、ソフトウェアに加え、新規事業、共創投資への無形投資を拡大、知識創造型企業へと進化
・ステークホルダーをボードメンバーに迎え、「利益としあわせの調和」に向けたステークホルダー経営を推進
ⅲ.具体的な取り組み
<事業戦略>
(グループ事業の全体像)
・小売、フィンテックに「未来投資」を加えた三位一体のビジネスモデルを創出します。未来投資には、共創投資と新規事業投資が含まれます。
(小売)
・新型コロナウイルス感染症の影響による市況の悪化が懸念される中、これまで取り組んできた百貨店業態のトランスフォーメーションをさらに推進し、新たな成長を実現します。店舗を「オンラインとオフラインの融合」のプラットフォームと位置づけ、ECを中心に展開する新規事業がさまざまなイベントを開催し、このイベントが来店動機となる店づくりを進めます。また、これらのイベントをフィンテックと連携し、丸井の店舗だけでなく全国の商業施設で展開することを視野に、事業化をめざします。
(フィンテック)
・4月からスタートした新カード、新アプリを通じて、UXを飛躍的に高め、LTVのさらなる向上をめざします。また、ゴールドカードに次ぐ第二の柱に成長してきた、アニメに代表されるコンテンツカードなど、「一人ひとりの『好き』を応援する」カードを拡大します。
・リアル店舗中心の会員募集を見直し、ネット入会の比率を高めるほか、拡大が見込まれるEC・ネット関連サービス、家賃などを中心に家計シェア最大化の取り組みを強化することで、5年後の取扱高は2倍以上の5.3兆円をめざします。
・また、再生可能エネルギーをエポスカード払いで50万人のお客さまにご利用いただき、CO2削減とLTV向上の両立に挑戦します。
(未来投資)
・未来投資は、サステナビリティ、Well-beingなどのインパクトと収益の両立をめざしてイノベーションを創出します。新規事業投資は社内からのイノベーション創出、共創投資は社外からのイノベーション導入をめざします。
・新規事業は、ECを中心にメディア、店舗、フィンテックを掛け合わせた独自のビジネスモデルを構築します。
・共創投資は、共創の理念に基づき、共に成長し価値をつくる取り組みを進め、小売・フィンテックへの貢献利益と、ファイナンシャルリターンの両方を追求します。
<資本政策>
・小売は、店舗の定借化による業態転換にともない収益改善および利益の安定化は進んだものの、自己資本比率は依然として高い水準にあるため、余剰資本を再配分し、連結自己資本比率25%前後を目標にバランスシートの見直しを進めます。
・5年間の基礎営業キャッシュ・フローを2300億円と見込み、未来投資を含めた成長投資に800億円、資本最適化のための自社株取得に500億円、株主還元に1000億円(うち配当800億円、自社株取得200億円)を配分する計画です。
<インパクト>
・2019年に策定した「丸井グループビジョン2050」に基づき、サステナビリティとWell-beingに関わる目標を「インパクト」として定義しました。「将来世代の未来を共に創る」「一人ひとりの『しあわせ』を共に創る」「共創のプラットフォームをつくる」の3つの目標を達成すべく、主要な取り組み項目を中期経営計画の主要KPIとして設定しました。今後は具体的な取り組み方法や価値創造ストーリーを策定していきます。
・また、ステークホルダーの求める利益としあわせを共に実現する共創経営に向けて、ステークホルダーをボードメンバーに迎えることで、ガバナンス体制を進化させていきます。
ⅳ.主要KPI
2026年3月期の目標として、インパクトについては、「CO2排出削減量100万トン以上」「将来世代との共創の取り組み150件以上」など6つのKPI達成をめざします。そして、これらのインパクトを実現することで、EPS200円以上、ROE13%以上、ROIC4%以上をめざします。
■ 株主還元
2026年3月期を最終年度とする中期経営計画に基づき、成長投資と株主還元を強化します。具体的には、中期経営計画5年間の基礎営業キャッシュ・フローは2,300億円を見込み、そのうち株主還元に1,000億円程度を配分します。その内訳は、配当金800億円、自己株式の取得200億円の予定です。
配当については、EPSの長期的な成長に応じた継続的な配当水準の向上に努め、「高成長」と「高還元」の両立を図ります。連結配当性向は、2024年3月期以降55%程度を目標に、長期・継続的な増配をめざします。
自己株式の取得については、キャッシュ・フローの状況等を総合的に勘案し、資本効率と株主利益の向上に向けて連結総還元性向70%を目処に適切な時期に実施します。加えて、中期経営計画の期間中に、資本最適化を目的とした自己株式の取得を500億円実施する予定です。
(株主還元指標のイメージ)
■ 会社の考えるサステナビリティ
当社グループでは、2016年から環境への配慮、社会的課題の解決、ガバナンスへの取り組みがビジネスと一体となった未来志向のサステナビリティ経営への第一歩を踏み出しました。それまで取り組んできた「すべての人」に向けたビジネスを「インクルージョン(包摂)」というテーマでとらえ直し、重点テーマを整理し、取り組みを進めてきました。これらは、国連の持続可能な開発目標「SDGs(Sustainable Development Goals)」の実現にも寄与するものです。
そして、2019年には本格的なサステナビリティ経営に向け、2050年を見据えた長期ビジョン「丸井グループビジョン2050」を策定し、「ビジネスを通じてあらゆる二項対立を乗り越える世界を創る」ことを宣言しました。
前述の「中期経営計画の策定について」に記載のとおり、2021年には「丸井グループビジョン2050」に基づき、サステナビリティとWell-beingに関わる目標を「インパクト」として定義しました。インパクトは、「丸井グループビジョン2050」に定める取り組みをアップデートして、「将来世代の未来を共に創る」「一人ひとりの『しあわせ』を共に創る」「共創のプラットフォームをつくる」という共創をベースとする3つの目標を定め、それぞれ重点項目、取り組み方法、数値目標に落とし込んでいきます。なお、このうち主要な取り組み項目を、中期経営計画の主要KPIとして設定しています。
サステナビリティ経営をさらに加速させ、ステークホルダーが求める「利益」と「しあわせ」を調和し、拡大していくことをめざします。
■ 将来世代の未来を共に創る(Environment)
脱炭素社会やサーキュラーエコノミーの実現により、地球と共存する持続可能な未来を将来世代につなげます。
<脱炭素社会の実現>
<サーキュラーエコノミーの実現>
<自社商品におけるサステナビリティ>
■ 一人ひとりの「しあわせ」を共に創る(Social)
Well-beingな社会をめざし、お客さま一人ひとりの自己実現や「好き」を応援し、一人ひとりのしあわせを共に創ります。
グループ社員一人ひとりが共感する力と革新する力を育て、活躍する場づくりを推進しています。一人ひとりのWell-beingを組織の力に転換していきます。
■ 共創のプラットフォームをつくる(Governance)
すべてのステークホルダーの「利益」と「しあわせ」の調和と拡大に向け、ステークホルダーをインクルードした経営の仕組みづくりに着手します。
■ 気候変動への取り組みとTCFDへの対応
気候変動は、もはや気候危機としてとらえるべきことであり、当社グループは、重要な経営課題のーつと認識し、パリ協定が示す「平均気温上昇を1.5℃に抑えた世界」の実現をめざしています。「丸井グループ環境方針(2020年4月改定)」に基づき、パリ協定の長期目標を踏まえた脱炭素社会へ積極的に対応すべく、ガバナンス体制を強化するとともに、事業への影響分析や気候変動による成長機会の取り込みおよびリスクへの適切な対応への取り組みを推進しています。当社グループはFSB(金融安定理事会)により設立されたTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言に賛同し、有価証券報告書(2019年3月期)にて、提言を踏まえ情報を開示しました。さらに分析を重ね、有価証券報告書(2020年3月期)にて、気候変動による機会および物理的リスク等の内容を拡充しました。今後も情報開示の充実を図るとともに、TCFD提言を当社グループの気候変動対応の適切さを検証するベンチマークとして活用し、サステナビリティ経営を進めていきます。
<ガバナンス>
気候変動に関わる基本方針や重要事項等を検討・審議する組織として、取締役会の諮問機関であるサステナビリティ委員会を設置しています。また、関連リスクの管理水準の向上を図る機関としてESG委員会を設置し、代表取締役を長とするコンプライアンス推進会議を通じて、当社グループ全体のリスク管理を行っています。事業戦略の策定や投融資等に際しては、こうした体制をもとに「丸井グループ環境方針」や気候変動に係る重要事項を踏まえ総合的に審議し決定することで、気候変動に関するガバナンスの強化を進めていきます。
<事業戦略>
(事業のリスクと機会)
気候変動による世界的な平均気温の4℃上昇が社会に及ぼす影響は甚大であると認識し、気温上昇を1.5℃以下に抑制することをめざす動きにともに貢献していくことが重要であると考えています。2℃以下シナリオ(1.5℃目標)への対応力を強化すべく、気候関連のリスクと機会がもたらす事業への影響を把握し、戦略の策定を進めています。
当社グループは、小売・フィンテックに、経営理念やビジョンを共感しあえるスタートアップ企業等への投資により、相互の発展につなげる「未来投資」を加えた、三位一体のビジネスモデルの創出をめざしています。気候変動は、台風・豪雨等の水害による店舗・施設等への被害や規制強化にともなう炭素税の導入による費用の増加等のリスクが考えられます。一方、消費者の環境意識の向上に対応した商品・サービスの提供や環境配慮に取り組む企業への投資は当社グループのビジネスの機会であるととらえています。
(財務影響の分析・算定)
事業への財務的影響については、気候変動シナリオ等に基づき分析し2050年までの期間内に想定される利益への影響額として項目別に算定しています。リスクについては、物理的リスクとして、気温上昇が1.5℃以下に抑制されたとしても急性的に台風・豪雨等での水害が発生しうると予測しています。店舗の営業休止による不動産賃貸収入等への影響(約19億円)および建物被害(約30億円)を算定。移行リスクとしては、将来のエネルギー関連費用の増加を予測し、再生可能エネルギーの調達コストの増加(約8億円)および炭素税導入による増税(約22億円)を算定しています。機会については、環境意識が高い消費者へのライフスタイル提案による店舗収益への影響(約19億円)およびカード会員の増加による長期的収益(約26億円)、環境配慮に取り組む企業への投資によるリターン(約9億円)を算定。カード会員の再生可能エネルギー電力の利用によりリカーリングが増加しゴールドカード会員化につながることでの長期的収益(約20億円)、電力小売事業への参入による調達コストの削減(約3億円)および炭素税の非課税(約22億円)を算定しています。今後もさまざまな動向を踏まえ定期的に分析し、評価の見直しと情報開示の充実を進めていきます。
(前提要件)
(気候変動によるリスクおよび機会)
※ 1 ハザードマップに基づき影響が最も大きい河川(荒川)の氾濫を想定(流域の2店舗に3カ月の影響)
※ 2 バックアップセンター設置済みのため利益影響は無いと想定
※ 3 不動産賃貸収入の増加およびクレジットカード利用の増加
※ 4 クレジットカードの新規入会や利用による収益を算定
※ 5 リカーリング等でのゴールドカード会員の増加による収益を算定
<リスク管理>
当社グループは、グループの事業が気候変動によって受ける影響を把握し評価するため、シナリオの分析を行い、気候変動リスク・機会を特定しています。特定したリスク・機会はサステナビリティ推進体制のもと、戦略策定・個別事業運営の両面で管理しています。グループ会社(クレジットカード業務・小売業・施設運営・物流・総合ビルマネジメント等)の役員で構成されるESG委員会で議論された内容は、代表取締役を長とするコンプライアンス推進会議や、取締役会の諮問機関であるサステナビリティ委員会において定期的に報告し協議を行い、案件に応じて、取締役会への報告・提言を行っています。企業戦略に影響する気候変動を含めた世の中の動向や法制度・規制変更等の外部要因の共有や、グループ各社の施策の進捗状況や今後のリスク・機会等の内部要因を踏まえて、戦略・施策等の検討を実施していきます。
<指標と目標>
・温室効果ガスの削減については、グループ全体の温室効果ガス削減目標「2030年までに2017年3月期比Scope1+Scope2を80%削減、Scope3を35%削減(2050年までに2017年3月期比Scope1+Scope2を90%削減)」が、2019年9月にSBTイニシアチブにより「1.5℃目標」として認定されています。
・2030年までにグループの事業活動で消費する電力の100%(中間目標:2025年までに70%)を再生可能エネルギーから調達することを目標として、2018年7月にRE100に加盟しています。
該当事項はありません。
当社は、2021年5月12日開催の取締役会決議により取得株数1,800万株、総額30,000百万円を上限として自己株式の取得を進めており、当第3四半期連結累計期間において自己株式を21,880百万円取得しています。
また、2021年11月11日開催の取締役会決議に基づき、2021年11月30日付で自己株式15,000千株(発行済株式総数の6.71%)の消却を実施しました。これにともない利益剰余金および自己株式がそれぞれ31,847百万円減少しています。
以上のことなどから当第3四半期連結会計期間末において利益剰余金は145,514百万円、自己株式は10,149百万円となりました。
(会計方針の変更)
(収益認識に関する会計基準等の適用)
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用し、約束した財またはサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財またはサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することとしています。
これにともない主に以下の内容を変更しています。
(1)受託販売収入に関する収益認識
委託を受け販売を行う受託販売について、従来は、顧客から受け取る対価の総額を収益として認識していましたが、顧客への財またはサービスの提供における当社グループの役割が代理人に該当すると判断し、顧客より受け取る額から仕入先に支払う額を控除した純額で収益を認識する方法に変更しています。
(2)年会費収入に関する収益認識
エポスカードの年会費収入について、従来は、顧客が会員資格を得た時点で収益を認識していましたが、履行義務を充足するにつれて収益を認識する方法に変更しています。
当該会計方針の変更は、原則として遡及適用し、前年四半期および前連結会計年度については遡及適用後の四半期連結財務諸表および連結財務諸表となっています。
この結果、遡及適用を行う前と比べて、前第3四半期連結累計期間の売上収益は10,863百万円減少、売上原価は10,181百万円減少、販売費及び一般管理費は665百万円減少していますが、営業利益、経常利益および税金等調整前四半期純利益に与える影響は軽微です。また、前連結会計年度の期首の純資産に累積的影響額が反映されたことにより、利益剰余金の前期首残高は544百万円減少しています。
(時価の算定に関する会計基準等の適用)
「時価の算定に関する会計基準」(企業会計基準第30号 2019年7月4日。以下「時価算定会計基準」という。)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用し、時価算定会計基準第19項および「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号 2019年7月4日)第44-2項に定める経過的な取扱いに従って、時価算定会計基準等が定める新たな会計方針を、将来にわたって適用することとしています。なお、当第3四半期連結累計期間の連結財務諸表に与える影響は軽微です。
(四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用)
(税金費用の計算)
税金費用の計算については、当第3四半期連結会計期間を含む連結会計年度の税引前当期純利益に対する税効果会計適用後の実効税率を合理的に見積り、税引前四半期純利益に当該見積実効税率を乗じて計算する方法によっています。ただし、見積実効税率を用いて計算すると著しく合理性を欠く場合には、法定実効税率を使用する方法によっています。
(追加情報)
(新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りについて)
前連結会計年度の有価証券報告書の(重要な会計上の見積り)に記載した新型コロナウイルス感染症の当社グループへの影響期間等を含む仮定について重要な変更はありません。
(連結納税制度の適用)
当社および一部の連結子会社は、第1四半期連結会計期間から連結納税制度を適用しています。
(連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用)
当社および一部の連結子会社は、「所得税法等の一部を改正する法律」(2020年法律第8号)において創設されたグループ通算制度への移行およびグループ通算制度への移行にあわせて単体納税制度の見直しが行われた項目については、「連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い」(企業会計基準委員会 実務対応報告第39号 2020年3月31日)第3項の取扱いにより、「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2018年2月16日)第44項の定めを適用せず、繰延税金資産および繰延税金負債の額について、改正前の税法の規定に基づいています。
Ⅰ 前第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
1.報告セグメントごとの売上収益及び利益又は損失の金額に関する情報
(注) 1 セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去1,414百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△6,204百万円です。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない連結財務諸表提出会社の費用です。
2 セグメント利益は、四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
2.報告セグメントの変更等に関する事項
(会計方針の変更)に記載のとおり、第1四半期連結会計期間の期首から収益認識会計基準等を適用し、収益認識に関する会計処理方法を変更したため、報告セグメントの利益または損失の算定方法を同様に変更しています。当該変更を遡及適用したことにより、従来の方法に比べて、前第3四半期連結累計期間におけるセグメントごとの売上収益は「小売」で10,181百万円減少、「フィンテック」で705百万円減少しています。なお、セグメント利益に与える影響は軽微です。
Ⅱ 当第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
1.報告セグメントごとの売上収益及び利益又は損失の金額に関する情報
(注) 1 セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去1,472百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△6,072百万円です。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない連結財務諸表提出会社の費用です。
2 セグメント利益は、四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
2.報告セグメントの変更等に関する事項
(会計方針の変更)に記載のとおり、第1四半期連結会計期間の期首から収益認識会計基準等を適用し、収益認識に関する会計処理方法を変更したため、報告セグメントの利益または損失の算定方法を同様に変更しています。当該変更により、従来の方法に比べて、当第3四半期連結累計期間におけるセグメントごとの売上収益は「小売」で8,390百万円減少、「フィンテック」で820百万円減少しています。なお、セグメント利益に与える影響は軽微です。