○添付資料の目次
1.当四半期決算に関する経営成績等の概況 ………………………………………………… 2
(1)経営成績の概況 …………………………………………………………………………… 2
(2)財政状態の概況 …………………………………………………………………………… 4
(3)キャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………… 5
(4)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 ……………………………………… 6
(5)経営方針および経営戦略 ………………………………………………………………… 7
2.四半期連結財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………… 22
(1)四半期連結貸借対照表 …………………………………………………………………… 22
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 ……………………………… 24
(3)四半期連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………… 26
(4)四半期連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………… 27
(継続企業の前提に関する注記)…………………………………………………………… 27
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) ………………………………… 27
(四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用)………………………………… 27
(会計方針の変更)…………………………………………………………………………… 27
(追加情報)…………………………………………………………………………………… 27
(セグメント情報)…………………………………………………………………………… 28
1.当四半期決算に関する経営成績等の概況
(連結業績)
・EPSは67.13円(前年比+16%、前年差+9.30円)、利益増加と資本政策により過去最高となりました。
・グループ総取扱高は1兆8,924億円(前年比+19%、前年差+3,009億円)、フィンテックのカードクレジット取扱高が全体をけん引したことにより、半期としてのグループ総取扱高が過去最高となりました。
・売上収益は1,089億円(前年比+4%)、営業利益は224億円(前年比+6%)、当期利益は134億円(前年比+10%)と2期連続の増収増益となりました。
※「1.当四半期決算に関する経営成績等の概況」において、億円単位で記載している金額は億円未満を四捨五入しています。
□ 連結業績
営業利益増減の主な特殊要因
・前期は販管費のうち、緊急事態宣言の発令による店舗の休業期間等に係る固定費を特別損失へ振替えましたが、当期は休業期間等がなく、固定費の特別損失への振替えを実施していないため販管費が増加し、営業利益が11億円減少しました。
・債権流動化による債権譲渡益(64億円)が前年に比べ8億円増加したことに対し、償却額・費用等(27億円)が5億円の増加であったため、営業利益が3億円増加しました。
・上記の特殊要因を除いた実質的な営業利益は21億円の増益(小売+19億円、フィンテック+7億円)となります。
□ 営業利益増減要因
(セグメント別の状況)
・小売セグメントの営業利益は12億円(前年比+197%)、前年を8億円上回りました。
・フィンテックセグメントの営業利益は248億円(前年比+4%)、前年を10億円上回りました。
□ セグメント営業利益
<小売セグメント>
・店舗をオンラインとオフラインの融合のプラットフォームと位置づけ、リアルならではの価値創出をめざし、売ることを目的としないD2Cブランドやネットサービスなどの体験型テナントの導入を進め「売らない店」の拡大に取り組みました。各店舗でアニメ、ゲーム、食、コスメなどのイベントを展開し、イベントが来店動機となる「イベントフルな店」への転換を推進しました。その結果、非物販カテゴリーのテナント面積構成は51%(前年差+5%)となりました。
・当期は、まん延防止等重点措置による店舗の休業等がなかったことや行動制限が緩和されたことなどにより、客数が前年を大幅に上回ったことから取扱高が増加し、営業利益は3期ぶりの増益となりました。
<フィンテックセグメント>
・戦略的に取り組みを進めている「家計シェア最大化」により、家賃払い、ECでのご利用、公共料金などの定期払いが継続的に伸長したことに加え、トラベル・エンターテイメント、商業施設、飲食でのご利用が順調に推移したことで、カードクレジットの取扱高は1兆7,332億円(前年比+19%)となり、半期として過去最高となりました。分割・リボ取扱高は、1,623億円(前年比+20%)と拡大し、流動化債権を含む分割・リボ残高は、3,821億円(前年比+7%)で過去最高となりました。
・エポスカードの新規会員数は35万人(前年差+8万人)となり、期末会員数は721万人(前年差+15万人)となりました。商業施設での入会、ネット入会がどちらも回復傾向にあることに加え、家賃保証をきっかけとする入会も順調に推移しました。
・これまで事業の成長をけん引してきたゴールドカードに加えて、アニメカードに代表される一人ひとりの「好き」を応援するカードの取り組みを強化しています。一人ひとりの「好き」を応援するカードは、一般カードに比べて若者の比率が高く、LTV(生涯利益)が高いカードとなっています。店舗でのイベントやファンクラブサイトの運営など、独自性の高い取り組みをグループで推進し、ロイヤルティの高い会員の拡大をめざしています。「好き」を応援するカードの新規会員は13万人(前年差+8万人)となり、新規会員数に占める構成は36%(前年差+18%)まで拡大しました。
・商業施設との提携を進め、全国にエポスカード会員を拡大する取り組みを推進しています。提携施設数は39施設(前年差+5施設)に拡大し、施設と一体となってカードを活用した施設価値向上に取り組んでいます。
□ フィンテックセグメントの状況
(LTVの安定性を表す指標)
当社グループの収益構造はこれまでのビジネスモデルの転換にともない、店舗の不動産賃貸収入やカード手数料をはじめとする「リカーリングレベニュー(継続的収入)」が拡大し、売上・利益に占める構成が大きくなりました。お客さま・お取引先さまとの契約に基づく継続的収入であるリカーリングレベニューからは、翌期以降の将来収益を「成約済み繰延収益」としてとらえることが可能であり、収益の安定性を測る指標として使用できます。これらは、LTVを重視した当社グループの長期視点の経営において重要な要素であると考えています。
・当期のリカーリングレベニュー(売上総利益ベース)は651億円(前年比+3%)となり、売上総利益に占める割合は65.6%(前年差△1.9%)となりました。
・成約済み繰延収益の算出は、不動産賃貸収入は契約残年数、分割・リボ手数料やカードキャッシング手数料は返済期間、加盟店手数料(リカーリング分)はカード有効期間、家賃保証は保証期間をもとに行っています。
・期首時点の成約済み繰延収益は3,376億円(前年比+1%)となり、22年3月期の売上総利益の約1.8倍の将来収益が見込まれています。
□ LTV経営の指標
(注)売上総利益ベースのリカーリングレベニュー、およびその構成を算出する際の売上総利益には、販管費戻り(お取引先さまから継続的にいただく経費)を含めています。
・営業債権(割賦売掛金・営業貸付金)は、カードクレジットの拡大により5,994億円(前期末差+277億円)となりました。総資産は9,552億円(前期末差+352億円)となりました。
・有利子負債(リース債務を除く)は5,685億円(前期末差+413億円)となり、営業債権に対する有利子負債の比率は94.8%(前期末差+2.6%)となりました。
・自己株式の取得は、当期末までに260億円を予定し、第2四半期末までに38億円を取得しています。自己資本は2,665億円(前期末差+49億円)となり、自己資本比率は27.9%(前期末差△0.5%)となりました。
□ バランスシートの状況
※1 流動化比率=債権流動化額/(営業債権+債権流動化額)
※2 営業債権比=有利子負債/営業債権
(3)キャッシュ・フローの概況
・営業キャッシュ・フローは、146億円の支出(前期は140億円の収入)となりました。営業キャッシュ・フローから営業債権等の増減を除いた基礎営業キャッシュ・フローは、前期より26億円減少し223億円の収入となりました。
・投資キャッシュ・フローは、有形および無形固定資産の取得47億円、投資有価証券の取得39億円などにより118億円の支出(前期は84億円の支出)となりました。
・財務キャッシュ・フローは、有利子負債の増加による411億円の収入や自己株式の取得による支出38億円、配当金の支払52億円などにより307億円の収入(前期は33億円の支出)となりました。
□ キャッシュ・フローの状況
(注)当社グループでは営業キャッシュ・フローから営業債権(割賦売掛金・営業貸付金)等の増減を控除した「基礎営業キャッシュ・フロー」を収益性・健全性の指標としています。
2023年3月期の連結業績予想については、現時点において2022年5月12日の公表から変更ありません。また、配当予想については、2022年8月5日公表の「株主優待制度の廃止ならびに2023年3月期配当予想の修正(特別配当の実施)に関するお知らせ」から変更ありません。
なお、通期見通しの概要は以下のとおりです。
・2023年3月期においては、EPSは109.25円(前年比+27%、前年差+23.44円)、ROE8.4%(前年差+1.9%)、ROIC3.5%(前年差+0.2%)を計画しています。
・グループ総取扱高はカードクレジットの順調な拡大により3兆9,100億円(前年比+16%)となる見通しです。
・売上収益は2,220億円(前年比+6%)、営業利益は410億円(前年比+11%)、当期利益は215億円(前年比+21%)を計画し、増収増益の見通しです。
・小売セグメントの営業利益は35億円(前年比+78%)の見通しです。
・フィンテックセグメントの営業利益は440億円(前年比+7%)の見通しです。引き続きカードクレジットの拡大により、分割・リボ払い残高は3,930億円(前年比+7%)となる見込みです。
・年間配当金は11期連続の増配となり、過去最高の59円(前年差+7円)となる見通しです。
□ 2023年3月期連結業績見通し
(5)経営方針および経営戦略
■ 会社の概要
当社グループは、1931年の創業以来、小売と金融が一体となった独自のビジネスモデルを進化させ続けることで、他社にはない強みと地位を確立してまいりました。近年では、共創投資や新規事業投資からなる未来投資を加え、小売、フィンテック、未来投資の三位一体のビジネスモデルで、さらなる企業価値の拡大をめざしています。
■ 会社の経営の基本方針
当社グループのミッションは、「お客さまのお役に立つために進化し続ける」「人の成長=企業の成長」という経営理念に基づき、すべての人が「しあわせ」を感じられるインクルーシブで豊かな社会をステークホルダーの皆さまと共に創ることにあります。
当社グループがめざすのは、お客さまをはじめ、株主・投資家の皆さま、地域・社会、お取引先さま、社員、将来世代すべてのステークホルダーの「利益」と「しあわせ」の調和と拡大です。そのために、すべてをステークホルダーの視点で考え、行動することにより共有できる価値づくりに取り組み、結果として企業価値の向上を図る「ステークホルダー経営」を進めていきます。
当社グループの「ステークホルダー経営」の詳細については、「共創経営レポート2021」「VISION BOOK 2050」をご覧ください。
共創経営レポート(https://www.0101maruigroup.co.jp/ir/lib/i-report.html)
VISION BOOK 2050(https://www.0101maruigroup.co.jp/sustainability/lib/s-report.html)
■ 中期経営計画について
急速な事業環境の変化が予測される中、2026年3月期を最終年度とする5カ年の中期経営計画を達成し、さらなる企業価値の向上をめざします。
ⅰ.事業環境の変化
2030年に向けた今後の10年においては、「現役世代から将来世代へ」、「デジタル技術は導入期から展開期へ」、「有形資産から無形資産へ」という3つの大きな転換が起き、社会の世代交代により、デジタル、サステナビリティ、Well-beingといった将来世代の常識に対応できない企業は急速に支持を失うリスクがあります。
ⅱ.今後の方向性
・将来世代との共創を通じて、社会課題解決と企業価値向上を両立
・店舗とフィンテックを通じて、「オンラインとオフラインを融合するプラットフォーマー」をめざす
・人材、ソフトウェアに加え、新規事業、共創投資への無形投資を拡大、知識創造型企業へと進化
・ステークホルダーをボードメンバーに迎え、「利益としあわせの調和」に向けたステークホルダー経営を推進
ⅲ.具体的な取り組み
<事業戦略>
(グループ事業の全体像)
・小売、フィンテックに「未来投資」を加えた三位一体のビジネスモデルを創出します。未来投資には、共創投資と新規事業投資が含まれます。
(小売)
・新型コロナウイルス感染症の影響による市況の悪化が懸念される中、これまで取り組んできた百貨店業態のトランスフォーメーションをさらに推進し、新たな成長を実現します。店舗を「オンラインとオフラインの融合」のプラットフォームと位置づけ、ECを中心に展開する新規事業がさまざまなイベントを開催し、このイベントが来店動機となる店づくりを進めます。また、これらのイベントをフィンテックと連携し、丸井の店舗だけでなく全国の商業施設で展開することを視野に、事業化をめざします。
(フィンテック)
・2021年4月からスタートした新カード、新アプリを通じて、ユーザーエクスペリエンス(UX)を飛躍的に高め、LTVのさらなる向上をめざします。また、ゴールドカードに次ぐ第二の柱に成長してきた、アニメに代表されるコンテンツカードなど、一人ひとりの「好き」を応援するカードを拡大します。
・リアル店舗中心の会員募集を見直し、ネット入会の比率を高めるほか、拡大が見込まれるEC・ネット関連サービス、家賃などを中心に家計シェア最大化の取り組みを強化することで、2026年3月期の取扱高は2021年3月期の2倍以上の5.3兆円をめざします。
・また、再生可能エネルギーをエポスカード払いで50万人のお客さまにご利用いただき、CO2削減とLTV向上の両立に挑戦します。
(未来投資)
・未来投資は、サステナビリティ、Well-beingなどのインパクトと収益の両立をめざしてイノベーションを創出します。新規事業投資は社内からのイノベーション創出、共創投資は社外からのイノベーション導入をめざします。
・新規事業は、ECを中心にメディア、店舗、フィンテックを掛け合わせた独自のビジネスモデルを構築します。
・共創投資は、共創の理念に基づき、共に成長し価値をつくる取り組みを進め、小売・フィンテックへの貢献利益と、ファイナンシャルリターンの両方を追求します。
<資本政策>
・小売は、店舗の定借化による業態転換にともない収益改善および利益の安定化は進んだものの、自己資本比率は依然として高い水準にあるため、余剰資本を再配分し、連結自己資本比率25%前後を目標にバランスシートの見直しを進めます。
・5年間の基礎営業キャッシュ・フローを2,300億円と見込み、未来投資を含めた成長投資に800億円、資本最適化のための自社株取得に500億円、株主還元に1,000億円(うち配当800億円、自社株取得200億円)を配分する計画です。
<インパクト>
・2019年に策定した「丸井グループビジョン2050」に基づき、サステナビリティとWell-beingに関わる目標を「インパクト」として定義しました。「将来世代の未来を共に創る」「一人ひとりの『しあわせ』を共に創る」「共創のプラットフォームをつくる」の3つの目標を達成すべく、主要な取り組み項目を中期経営計画の主要KPIとして設定しました。今後は具体的な取り組み方法や価値創造ストーリーを策定していきます。
・また、ステークホルダーの求める利益としあわせを共に実現する共創経営に向けて、ステークホルダーをボードメンバーに迎えることで、ガバナンス体制を進化させていきます。
ⅳ.主要KPI
2026年3月期の目標として、インパクトについては、「CO2排出削減量100万トン以上」「将来世代との共創の取り組み150件以上」など6つのKPI達成をめざします。そして、これらのインパクトを実現することで、EPS200円以上、ROE13%以上、ROIC4%以上をめざします。
■ 株主還元
2026年3月期を最終年度とする中期経営計画に基づき、成長投資と株主還元を強化します。具体的には、中期経営計画5年間の基礎営業キャッシュ・フローは2,300億円を見込み、そのうち株主還元に1,000億円程度を配分します。その内訳は、配当金800億円、自己株式の取得200億円の予定です。
配当については、EPSの長期的な成長に応じた継続的な配当水準の向上に努め、「高成長」と「高還元」の両立を図ります。連結配当性向は、2024年3月期以降55%程度を目標に、長期・継続的な増配をめざします。
自己株式の取得については、キャッシュ・フローの状況等を総合的に勘案し、資本効率と株主利益の向上に向けて連結総還元性向70%を目処に適切な時期に実施します。加えて、中期経営計画の期間中に、資本最適化を目的とした自己株式の取得を500億円実施する予定です。なお、取得した自己株式は原則として消却します。
(株主還元指標のイメージ)
■ 人的資本経営の取り組み
当社グループでは「人の成長=企業の成長」という理念のもと、継続的な企業価値向上をめざし、2005年より17年間にわたり企業文化の変革に取り組んできました。企業文化の変革に向けて、「企業理念」「対話の文化」「働き方改革」「多様性の推進」「手挙げの文化」「グループ会社間職種変更異動」「パフォーマンスとバリューの二軸評価」「Well-being」等の施策を同時進行で進めてきました。
当社グループの「人的資本経営」のパフォーマンスデータについては、「2022年3月期ESGデータブック」の「社会(Society)」のカテゴリーをご覧ください。
ESGデータブック(https://www.0101maruigroup.co.jp/sustainability/pdf/esg/esg2022.pdf)
<企業文化変革のための取り組み>
1)企業理念
当社グループの人的資本経営は「人の成長=企業の成長」という経営理念が根本となっています。この理念について、働く理由や会社に入って成し遂げたいことなどを対話の場を設けて話し合うことで、会社のパーパスと個人のパーパスのすり合わせを行い、10年以上で4,500名以上の社員が参加しました。その結果、理念を共有できない人が退職したことで一時的に退職率は上がりましたが、その後、退職率(定年退職者を除く)は約3%前後の低水準で定着しています。また、入社3年以内の離職率は約11%と世の中の平均を大きく下回る水準で推移しており、会社と個人との「選び選ばれる関係」の基盤が構築されています。
2)対話の文化
かつての一方通行から、双方向のコミュニケーションを通じた「対話の文化」が醸成されてきました。「1.安全な場宣言から始める」「2.特に目的を定めない」「3.結論を求めない」「4.傾聴する」「5.人の発言を受けて発言する」「6.人の意見を否定しない」「7.間隔を置いて熟成させる」の7つの目安に沿って、会議やミーティングは必ず対話を交えて行われています。
3)働き方改革
働きやすい環境の実現のみならず、仕事の本質を「時間の提供」から「価値の創出」と考える企業文化の転換をめざしています。社員によるプロジェクト活動の結果、2008年3月期には月間11時間だった1人当たり残業時間は、2022年3月期では約4.5時間まで大幅に減少しました。
4)多様性の推進
2014年から「男女」「年代」「個人」の3つの多様性を掲げ、組織改革を推進しています。「男女」の多様性については、2014年3月期から女性活躍推進のプロジェクトをスタートし、「女性イキイキ指数」という独自のKPIを掲げて取り組みを進めた結果、2022年3月期では男性社員の育休取得率が4年連続で100%を達成し、さらに女性の上位職志向も64%まで向上しました。2022年3月期からは新たに「男性の産休取得」と「男女の性別役割分担の見直し」を目標に掲げ、より本質的な取り組みにも着手しています。
5)手挙げの文化
10年以上にわたり、社員が自ら手を挙げて参画する「手挙げの文化」づくりを進めてきました。手挙げの文化の目的は、社員一人ひとりの自主性を促し、自律的な組織をつくり、イノベーションを創出する企業になることです。「公認プロジェクト・イニシアティブ」「中期経営推進会議」など、幅広い手挙げの機会を設け、2022年3月期では自ら手を挙げて参画した社員の割合は約8割に達しました。
6)グループ会社間職種変更異動
社員の手挙げに基づいて、当社グループ内の様々な事業を跨ぐ「グループ会社間職種変更異動」を2013年から本格的に推進し、2022年3月期までに、全グループ社員の約77%が職種変更を経験しています。2016年実施のアンケートでは、約86%が「異動後に成長を実感した」と回答しており、個人の中の多様性とレジリエンス力が育まれています。今後は、共創投資先を中心に他企業への出向にも拡げ、より変化に強い人材の育成を進めます。
7)パフォーマンスとバリューの二軸評価
人事評価制度においては、業績に基づく評価だけでなく、バリューに関わる上司、同僚、部下からの360度評価を実施することで、「人の成長」という企業理念の実現をめざします。
8)Well-being
当社グループでは、一人ひとりがやりがいを持ってイキイキと仕事に取り組める活力のある組織をめざして、2016年からWell-beingに取り組んできました。CWO(チーフウェルビーイングオフィサー)で取締役執行役員の小島玲子氏が中心となり、「幹部向けのレジリエンスプログラム」や社員の手挙げによる「Well-being推進プロジェクト」を通して、組織の中での一人ひとりのしあわせを実現していきます。
<ガバナンス>
経営戦略と人材戦略の連動を図るため、2022年4月から取締役会の諮問機関として、人材戦略委員会を新設しました。委員長にはCHRO(チーフヒューマンリソースオフィサー)で専務執行役員の石井友夫氏が就任し、委員には社外取締役の岡島悦子氏が就任しました。人材戦略委員会は戦略検討委員会と連携し、人材戦略を取締役会に提言する役割を果たします。
<新たな成長に向けた「人的資本投資」>
2022年3月期において、経営管理上の費用を見直し、これまで人材投資としていた教育・研修費に加え、単年度の損益項目の中で中長期的に企業価値向上につながる項目として、研究開発費に含めていた新規事業に係る人件費や共創チームの人件費、さらにグループ会社間職種変更異動した社員の1年目の人件費などを「人的資本投資」として再定義しています。この再定義による2023年3月期4~9月の人的資本投資は39億円です。当社グループでは、人的資本投資を2022年3月期の77億円から、2026年3月期には120億円まで拡大することで、持続的な企業価値の向上をめざします。
また、人的資本投資のリターンについては、人的資本投資がイノベーションを起こしやすい組織風土づくりを通じて中長期的な企業価値向上につながる「当社独自の新事業」や「新サービス」を創出するという考えのもと、アニメ事業やショッピング分割変更などを始めとする当社独自の新事業・新サービスの収入(限界利益)をリターンとしています。
投資採算、資本効率に関しては、2つのモデルを用いて測定しています。1つ目は、新事業・新サービスから創出される収入と人的資本投資の償却費を単年度あたりで比較するモデルです。この試算では3年目の2019年3月期で収入がコストを上回っており、2026年3月期では収入がコストの5倍になる見込みです。2つ目は、IRRによるリターンを算出するモデルです。2026年3月期までを投資回収期間とするとIRRは11.7%となり、株主資本コストを上回る見込みです。これらの測定モデルをもとに効果検証を継続しながら、企業価値向上につながる人的資本投資をさらに推進していきます。
■ 会社の考えるサステナビリティ
当社グループでは、2016年から環境への配慮、社会的課題の解決、ガバナンスへの取り組みがビジネスと一体となった未来志向のサステナビリティ経営への第一歩を踏み出しました。それまで取り組んできた「すべての人」に向けたビジネスを「インクルージョン(包摂)」というテーマでとらえ直し、重点テーマを整理し、取り組みを進めてきました。これらは、国連の持続可能な開発目標「SDGs(Sustainable Development Goals)」の実現にも寄与するものです。
そして、2019年には本格的なサステナビリティ経営に向け、2050年を見据えた長期ビジョン「丸井グループビジョン2050」を策定し、「ビジネスを通じてあらゆる二項対立を乗り越える世界を創る」ことを宣言しました。
前述の「中期経営計画について」に記載のとおり、2021年には「丸井グループビジョン2050」に基づき、サステナビリティとWell-beingに関わる目標を「インパクト」として定義しました。インパクトは、「丸井グループビジョン2050」に定める取り組みをアップデートして、「将来世代の未来を共に創る」「一人ひとりの『しあわせ』を共に創る」「共創のプラットフォームをつくる」という共創をベースとする3つの目標を定め、それぞれ重点項目、取り組み方法、数値目標に落とし込んでいきます。なお、このうち主要な取り組み項目を、中期経営計画の主要KPIとして設定しています。
サステナビリティ経営をさらに加速させ、ステークホルダーが求める「利益」と「しあわせ」を調和し、拡大していくことをめざします。
1.将来世代の未来を共に創る
脱炭素社会やサーキュラーエコノミーの実現により、地球と共存する持続可能な未来を将来世代につなげます。
<脱炭素社会の実現>
<サーキュラーエコノミーの実現>
2.一人ひとりの「しあわせ」を共に創る
誰もが「しあわせ」に自分らしく生きられる選択肢を提供することで、一人ひとりの「自己実現」や「好き」を応援し、個がエンパワーできる社会の実現を加速させます。
<一人ひとりの自己実現を応援>
<一人ひとりの「好き」を応援>
3.共創のプラットフォームをつくる
丸井グループが持つアセットをステークホルダーの皆さまと共有することで、共創のプラットフォームをつくり、イノベーションの創出をめざします。
<共創の「場」づくり>
<社内外に開かれた働き方の実現>
■ 共創経営のガバナンス
すべてのステークホルダーの「利益」と「しあわせ」の調和と拡大に向け、ステークホルダーをインクルードした経営の仕組みづくりに着手します。
■ 気候変動への取り組みとTCFDへの対応
気候変動は、もはや気候危機としてとらえるべきことであり、当社グループは、重要な経営課題のーつと認識し、パリ協定が示す「平均気温上昇を1.5℃に抑えた世界」の実現をめざしています。「丸井グループ環境方針(2020年4月改定)」に基づき、パリ協定の長期目標を踏まえた脱炭素社会へ積極的に対応すべく、ガバナンス体制を強化するとともに、事業への影響分析や気候変動による成長機会の取り込みおよびリスクへの適切な対応への取り組みを推進しています。当社グループはFSB(金融安定理事会)により設立されたTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言に賛同し、有価証券報告書(2019年3月期)にて、提言を踏まえ情報を開示しました。さらに分析を重ね、有価証券報告書(2020年3月期)にて、気候変動による機会および物理的リスク等の内容を拡充しました。今後も情報開示の充実を図るとともに、TCFD提言を当社グループの気候変動対応の適切さを検証するベンチマークとして活用し、サステナビリティ経営を進めていきます。
<ガバナンス>
気候変動に関わる基本方針や重要事項等を検討・審議する組織として、取締役会の諮問機関であるサステナビリティ委員会を設置しています。また、関連リスクの管理水準の向上を図る機関としてESG委員会を設置し、代表取締役を長とするコンプライアンス推進会議を通じて、当社グループ全体のリスク管理を行っています。事業戦略の策定や投融資等に際しては、こうした体制をもとに「丸井グループ環境方針」や気候変動に係る重要事項を踏まえ総合的に審議し決定することで、気候変動に関するガバナンスの強化を進めていきます。
<事業戦略>
(事業のリスクと機会)
気候変動による世界的な平均気温の4℃上昇が社会に及ぼす影響は甚大であると認識し、気温上昇を1.5℃以下に抑制することをめざす動きにともに貢献していくことが重要であると考えています。2℃以下シナリオ(1.5℃目標)への対応力を強化すべく、気候関連のリスクと機会がもたらす事業への影響を把握し、戦略の策定を進めています。
当社グループは、小売・フィンテックに、経営理念やビジョンを共感しあえるスタートアップ企業等への投資により、相互の発展につなげる「未来投資」を加えた、三位一体のビジネスモデルの創出をめざしています。気候変動は、台風・豪雨等の水害による店舗・施設等への被害や規制強化にともなう炭素税の導入による費用の増加等のリスクが考えられます。一方、消費者の環境意識の向上に対応した商品・サービスの提供や環境配慮に取り組む企業への投資は当社グループのビジネスの機会であるととらえています。
(財務影響の分析・算定)
事業への財務的影響については、気候変動シナリオ等に基づき分析し2050年までの期間内に想定される利益への影響額として項目別に算定しています。リスクについては、物理的リスクとして、気温上昇が1.5℃以下に抑制されたとしても急性的に台風・豪雨等での水害が発生しうると予測しています。店舗の営業休止による不動産賃貸収入等への影響(約19億円)および建物被害(約30億円)を算定。移行リスクとしては、将来のエネルギー関連費用の増加を予測し、再生可能エネルギーの調達コストの増加(約8億円)および炭素税導入による増税(約22億円)を算定しています。機会については、環境意識が高い消費者へのライフスタイル提案による店舗収益への影響(約19億円)およびカード会員の増加による長期的収益(約26億円)、環境配慮に取り組む企業への投資によるリターン(約9億円)を算定。カード会員の再生可能エネルギー電力の利用によりリカーリングが増加しゴールドカード会員化につながることでの長期的収益(約20億円)、電力小売事業への参入による調達コストの削減(約3億円)および炭素税の非課税(約22億円)を算定しています。今後もさまざまな動向を踏まえ定期的に分析し、評価の見直しと情報開示の充実を進めていきます。
(前提要件)
(気候変動によるリスクおよび機会)
※ 1 ハザードマップに基づき影響が最も大きい河川(荒川)の氾濫を想定(流域の2店舗に3カ月の影響)
※ 2 バックアップセンター設置済みのため利益影響は無いと想定
※ 3 不動産賃貸収入の増加およびクレジットカード利用の増加
※ 4 クレジットカードの新規入会や利用による収益を算定
※ 5 リカーリング等でのゴールドカード会員の増加による収益を算定
<リスク管理>
当社グループは、グループの事業が気候変動によって受ける影響を把握し評価するため、シナリオの分析を行い、気候変動リスク・機会を特定しています。特定したリスク・機会はサステナビリティ推進体制のもと、戦略策定・個別事業運営の両面で管理しています。グループ会社(クレジットカード業務・小売業・施設運営・物流・総合ビルマネジメント等)の役員で構成されるESG委員会で議論された内容は、代表取締役を長とするコンプライアンス推進会議や、取締役会の諮問機関であるサステナビリティ委員会において定期的に報告し協議を行い、案件に応じて、取締役会への報告・提言を行っています。企業戦略に影響する気候変動を含めた世の中の動向や法制度・規制変更等の外部要因の共有や、グループ各社の施策の進捗状況や今後のリスク・機会等の内部要因を踏まえて、戦略・施策等の検討を実施していきます。
<指標と目標>
・温室効果ガスの削減については、グループ全体の温室効果ガス削減目標「2030年までに2017年3月期比Scope1+Scope2を80%削減、Scope3を35%削減(2050年までに2017年3月期比Scope1+Scope2を90%削減)」が、2019年9月にSBTイニシアチブにより「1.5℃目標」として認定されています。
・2030年までにグループの事業活動で消費する電力の100%(中間目標:2025年までに70%)を再生可能エネルギーから調達することを目標として、2018年7月にRE100に加盟しています。
該当事項はありません。
当社は、2022年5月12日開催の取締役会における決議および2022年8月5日開催の取締役会における一部変更決議により取得株数1,500万株、総額26,000百万円を上限として自己株式の取得を進めており、当第2四半期連結累計期間において自己株式を3,836百万円取得しています。
以上のことなどから当第2四半期連結会計期間末において、自己株式は22,107百万円となりました。
(四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用)
(税金費用の計算)
税金費用の計算については、当第2四半期連結会計期間を含む連結会計年度の税引前当期純利益に対する税効果会計適用後の実効税率を合理的に見積り、税引前四半期純利益に当該見積実効税率を乗じて計算する方法によっています。ただし、見積実効税率を用いて計算すると著しく合理性を欠く場合には、法定実効税率を使用する方法によっています。
(会計方針の変更)
(時価の算定に関する会計基準の適用指針の適用)
「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日。以下「時価算定会計基準適用指針」という。)を第1四半期連結会計期間の期首から適用し、時価算定会計基準適用指針第27-2項に定める経過的な取扱いに従って、時価算定会計基準適用指針が定める新たな会計方針を将来にわたって適用することとしています。なお、四半期連結財務諸表に与える影響は軽微です。
(追加情報)
(グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱いの適用)
当社および一部の連結子会社は、第1四半期連結会計期間から、連結納税制度からグループ通算制度へ移行しています。これにともない、法人税及び地方法人税並びに税効果会計の会計処理及び開示については、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日。以下「実務対応報告第42号」という。)に従っています。また、実務対応報告第42号第32項(1)に基づき、実務対応報告第42号の適用にともなう会計方針の変更による影響はないものとみなしています。
前第2四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年9月30日)
報告セグメントごとの売上収益及び利益又は損失の金額に関する情報
(注) 1 セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去973百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△4,082百万円です。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない連結財務諸表提出会社の費用です。
2 セグメント利益は、四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
当第2四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)
報告セグメントごとの売上収益及び利益又は損失の金額に関する情報
(注) 1 セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去1,119百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△4,732百万円です。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない連結財務諸表提出会社の費用です。
2 セグメント利益は、四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。