第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、経営理念に『「サービス先端企業」として、「顧客満足主義の実践」「取引先との相互利益の尊重」「創造的革新の社風創り」の3点を共通の価値観として浸透させ、競争に打ち勝ち、お客様、株主の皆様、そしてすべての取引先の皆様の期待に添うようにチャレンジを続け社会的責任を果たしてまいります。』を掲げております。

国内においては、ペイメント事業を中核に、リース事業やファイナンス事業など、さまざまなビジネスにおいてグループ各社とのシナジーを強化していく一方、お客様に付加価値の高いサービスを提供するため、多種多様な企業との提携ネットワークの充実を図ってまいります。また、グローバル事業においては、成長著しいアジア圏内において、各国に即したリテール金融ビジネスを提供することで地域の経済発展に寄与することを目指してまいります。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、「サービス先端企業」を経営理念に、お客様の利便性を徹底的に追求し、系列や業態などの枠組みを超えた多様な提携パートナーとともに革新的なサービスを創造し続けております。当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に与える影響や金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況にあることに加えて、先進的テクノロジーの活用や異業種参入によって新たな金融サービスが次々と創出されるなど、企業間競争が激しさを増すものと予想されます。

このような経営環境の中、当社グループは、「Neo Finance Company in Asia」を中期経営ビジョンとして掲げ、『お客様と50年間を共に歩むファイナンスカンパニーへ~お金に関する「安心」と「なるほど」を~』をミッションステートメントとして、クレジットカードやプリペイドカードなどの決済サービスを中心に、お客様の生活上のあらゆるマネーイベントに関わる最適なサービスを提供していくファイナンスカンパニーへの転換に挑戦してまいります。また、「Innovative」「Digital」「Global」を基本コンセプトとして、リアルとデジタルを融合することでカスタマーサクセス実現を目指す「総合生活サービス企業グループ」への転換に向けて、お客様が上質で豊かな生活を実現するサービスを提供し「生活インフラ企業グループ」への進化を目指してまいります。

そして、Environment(環境)・Social(社会)・Governance(ガバナンス)を意識した経営を実践し、これまでよりも便利で豊かな社会の発展に寄与することで、当社の持続的な企業価値の向上を目指してまいります。

 

 

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(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、企業価値の向上を目指すにあたり、財務の健全性の維持向上を優先課題とし、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)、親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率)を重要な指標としております。

 

・中長期的な経営指標 親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)  10%超

親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率) 15%程度

 

(4) 事業上及び財務上の優先的に対処すべき課題

当連結会計年度を終えた時点での、当社グループにおいて優先的に対処すべき事業上の課題及び諸施策は次のとおりであります。

① ペイメント事業の戦略再構築

新型コロナウイルス感染症がもたらした「非対面」「非接触」など顧客心理・行動変容への対応とUX (ユーザーエクスペリエンス)を磨くことを目的としたDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進の必要性を認識しております。これらを解決すべく「ペイメント事業」「周辺サービス」「社内IT」「マーケティング」の「4つのDX」を推進することで成長軌道への基盤構築に取り組んでおります。

個人領域においては、従来型提携カードモデルから2020年11月よりサービス提供を開始したスマートフォン完結型サービス「SAISON CARD Digital」を活用したプロパーカード戦略への転換や「セゾンローズゴールド・アメリカン・エキスプレス®・カード」、「セゾンゲーミングカード」、「Likeme♡by saison card」をはじめとするコンセプト型カード展開による、ポイントとは異なる軸での顧客戦略の追求など戦略の再構築に取り組んでまいります。

法人領域においては、SMEマーケット(Small and Medium Enterprises:中小企業)のノンバンクとしての地位確立を目指し、法人向け新プロダクトの導入や営業ネットワークの再構築に取り組んでまいります。

 

② リース事業やファイナンス事業の更なる拡大

事業者の設備投資計画に合わせて、OA通信機器や厨房機器などを提供するリース&レンタル、地域金融機関と提携し、資金使途を事業性資金にも広げたフリーローンの信用保証、カード会員向け優待を付加した「フラット35」、投資用不動産購入をサポートする「セゾンの資産形成ローン」など、マーケットニーズに即したファイナンス機能の提供と提携先企業とのリレーション強化を通じて収益源の多様化を実現しております。今後も、「フラット35」、「セゾンの資産形成ローン」、「セゾンの家賃保証 Rent Quick」等に加え、新規マーケットへの挑戦によりファイナンス事業の多角化を目指してまいります。

 

③ 収益基盤の柱に向けたグローバル事業の事業基盤の整備

国内で蓄積した金融サービスのノウハウを、金融アクセスが不十分なアジア諸国で展開すべく、FinTech企業をはじめとした現地企業への投資や協業を通じて、将来を見据えたグローバル事業の収益基盤の拡大に取り組んでおります。

これまでの進出国の事業基盤から、確実に収益を拡大させるために事業の選択と集中に取り組んでまいります。また、海外のアーリーステージのスタートアップを中心に投融資を行うSaison Capital Pte. Ltd.を通じ、パイロット運用として新たにインパクト投資事業の実行に向けて準備を進めております。本事業を通じ、東南アジアを中心とした新興市場におけるファイナンシャル・インクルージョンの実現に寄与するとともに、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、挑戦を続けてまいります。

 

④ 与信管理・回収体制強化による債権の健全化や経営資源の有効活用による生産性向上

初期与信・途上与信においては、内外の環境やお客様の状況に応じた適正与信を実施するとともに、モニタリング強化によって不正利用被害の抑制を図っております。債権回収においては、お支払い期日までの事前入金訴求によって延滞発生を未然に防止する一方、延滞発生後のお客様に対してはコンタクト及びカウンセリングの強化により、債権保全を行っております。また、不正使用検知システムにAI(人工知能)を導入し不正検知の精度向上を目指すなど、お客様に安心、安全な決済環境を提供するとともに、利便性の高いサービスを提供し顧客満足度の向上を目指してまいります。また、経営資源の有効活用により生産性向上に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経済環境など外部環境に関するリスク

a.経済状況

当社グループの主要事業であるペイメント事業、リース事業、ファイナンス事業、不動産関連事業及びエンタテインメント事業の各セグメントは、国内外の経済状況に影響を受けるため、景気後退に伴う雇用環境、家計可処分所得、個人消費等の悪化が、当社グループが提供しているクレジットカードやローン、信用保証及び不動産担保融資等の取扱高の減少や債権回収率の下落を引き起こすことにより当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。特にリース事業においては、中小規模の企業を主要顧客としていることから、景気後退に伴う設備投資の減少や企業業績悪化の影響をより強く受ける可能性があります。さらに、不動産関連事業においても景気後退に伴う不動産価格の下落により販売用不動産の評価損等を計上する可能性があります。

当社グループでは、RCM(リスクキャピタル・マネジメント)により、格付け機関から取得している格付けを維持するために必要なリスクキャピタルを事業ごとに算出しております。その結果、算出された余剰リスクキャピタルの範囲内で、最大限のリターンが得られるよう取り組んでおります。

 

b.競争環境

当社グループが事業を行っているペイメント業界において、規制緩和及び技術の進展により異業種からの新規参入等で競争が激化するとともに、競合他社との戦略の差別化が難しくなっており当社グループが競争に十分対応することができない場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、クレジットカードやプリペイドカードをはじめとするプラスチックカードの発行に加え、スマホ決済や提携先アプリと連携したQRコード決済、スマホ完結型決済サービス「SAISON CARD Digital」の提供など、キャッシュレス社会実現に向けて、お客様の利便性向上を目的として多種多様な決済プラットフォームの実現に取り組んでおります。

 

c.各種規制及び法制度の変更

当社グループは、現時点の規制に従って、また、規制上のリスクを伴って業務を遂行しております。当社グループの事業は、会社経営に係る一般的な法令諸規則のほか、金融関連法令諸規則の適用を受けておりますが、これらの法令諸規則は将来において改正もしくは解釈の変更や厳格化、又は新たな法的規制によって、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、規制の変更等により一定のサービスを停止せざるを得ない状況になった場合でも、業績に与える影響を軽減させるため、法令を遵守しながらも、新たな規制に即したサービスの開発を迅速に対応していく体制を構築してまいります。

 

d.海外事業展開

当社グループは、新たな収益基盤の確立を目的として、海外市場に進出し事業展開を行っております。これらの海外で事業展開する関係会社については、所在国における市場動向、競合会社の存在、政治、経済、法律、文化、宗教、習慣、為替、その他のさまざまなカントリーリスクが存在しております。また法律・規制の変更や予期せぬ政治・経済の不安定化などにより、当社グループの事業活動が期待どおりに展開できない、もしくは事業の継続が困難となり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、複数の国・地域への進出を行うことで特定の国へのカントリーリスクを分散させるとともに、定期的に所在国のリスク分析及びモニタリングを実施することによってリスクの軽減を図っております。

 

e.大規模災害の発生

当社グループは、国内外の各地域において事業を行っておりますが、これらの地域で、地震等の大規模な自然災害により、保有する資産への物理的な損害、社員への人的被害があった場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、不測の事態に備えたBCPプランを策定しており、定期的に実効性の確認、教育、訓練を実施しております。特に、当社グループの主要な事業であるペイメント事業については、社会的インフラであることから継続したサービス展開が必要であることを踏まえ、オーソリゼーションシステムを関東と関西に分散することでクレジットカードが利用できる環境を整備するなどの対応を実施しております。

f.新型コロナウイルス感染症の影響

新型コロナウイルス感染症の流行動向が依然として先行き不透明であり、大規模な感染症の流行が経済活動に与える影響によっては、景気が下振れ、企業の倒産や個人消費の減退により、当社グループの業績及び財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、新型コロナウイルス感染症の流行が収束せず緊急事態宣言の発令や延長が繰り返された場合、当社の強みのひとつであるお客様への対面によるサービス提供が困難となり、新規会員の獲得や取扱高に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、社員の健康管理や予防策を徹底し、感染拡大を防止することで提供業務の停止という事態を避けるとともに、「SAISON CARD Digital」を活用した非対面型の新規会員獲得モデルを構築することで、従来と異なる顧客層へのサービスも拡充してまいります。

 

(2) 財務面に関するリスク

a.資金調達

当社グループの主な資金調達方法は、銀行など金融機関からの借入金のほか、社債やコマーシャル・ペーパー(CP)の発行など資本市場からの調達になります。調達方法の中には、短期借入金やCPなど調達期間が一年以内のものが相当額あり、また一年以内に返済・償還予定の長期負債もあることから、当社グループ固有の要素(業績悪化や信用格付の格下げなど)や外部の要素(経済・金融危機や自然災害など)などさまざまな要因によって流動性リスクが増加すると、事業活動や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、資金調達のうち長期化・固定化を一定割合維持するとともに、コミットメントラインなど流動性補完枠の設定や、社債や債権流動化など直接調達の実行による多様化を推進し、流動性リスクの軽減に努めております。

 

b.マーケットリスク

当社グループは上場会社・非上場会社の株式、ベンチャー企業投資ファンド、債券、不動産及び不動産ファンドなどへの投資を行っております。これらの投資資産の価格が市場において下落した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、資金調達においては、銀行などの金融機関からの借入れによる間接金融のほか、社債など直接金融を利用しておりますが、その中には変動金利による調達もあり、マーケットにおいて金利が急激に上昇する場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループではRCMやALM(資産及び負債の総合的管理)を導入しており、これらの手法を活用することで、投資の方針や限度額を設けることや調達金利の長期化・固定化を一定割合に維持することで急激な金利上昇に備えることに加え、有価証券やデリバティブ取得時の事前審査、継続的なモニタリングを行っております。また、取締役会やALM委員会において、短期的な視点のみならず中長期的な視点に立ち、あらゆる角度から分析を行い、当社グループが保有するマーケットリスクを適切にコントロールしております。

 

c.金融商品の減損(貸倒引当金)

当社グループは各事業においてさまざまな融資を行っており、多数の顧客に対する債権を保有しております。国内外の経済環境(景気後退に伴う雇用環境、家計可処分所得、個人消費)等の状況の変化により、多くの顧客において契約条件に従った債権の返済がなされず、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、信用リスクに関する管理諸規程に従い、継続的な債権内容の健全化に努めており、与信限度額、信用情報管理、内部格付けなど与信管理に関する体制を整備し、運営していることに加え、債権状況モニタリング等の与信管理体制を強化しております。これにより、将来貸し倒れるであろう金額を適切に見積り、貸倒引当金として計上することで、信用リスクの高まりに対する業績への急激な影響を防いでおります。

 

d.利息返還損失引当金

国内の当社グループにおいて過去に弁済を受けた利息制限法に定められた利息の上限金利を超過する部分に対して、顧客より不当利得として返還を請求される場合があります。これに備えて、当社グループでは利息返還損失引当金を計上しておりますが、今後、経済状況が大きく変化し、過払い請求件数や処理単価が想定以上に増えること、もしくは、法的規制の動向等によって当該返還請求が予想外に拡大することによって、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、過去の返還実績等を慎重に検討するだけでなく、利息返還の請求動向について将来の経済状況も見据えながら考慮したうえで、現時点において必要とされる引当額を計上し、想定外の事象が発生した場合にも耐え得るように備えております。

e.のれんの減損

当社グループは、連結財務諸表についてIFRSを適用しております。日本基準ではのれんの償却が規則的に行われるため、時の経過に伴いのれんの残高は減少し減損リスクも小さくなりますが、IFRSでは定期的にのれんの償却が行われないため、将来にわたって減損リスクが残り続けることになり、M&Aなどにより新たなのれんが発生すると、その都度のれんの残高は増加し続け、減損処理を行った際に当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループにおいては、RCMにより投資限度額を設定することで、過度なリスクを取らない仕組みを設けるとともに、投資段階では買収価格の妥当性について主管部門と専任部門による審議を行い、出資後においても買収時の収支計画実現に向けたフォローアップや経営環境の定期的なモニタリングを行っております。

 

(3) 業務面に関するリスク

a.主要提携先との関係

当社グループでは、多数の企業や団体との業務提携を通じ、会員獲得やサービス商品販売チャネルの拡大・多角化を行っております。また提携先の一部と出資関係を結んでおり、当社グループ及び提携先の顧客基盤等を双方で活かした事業展開を行っております。各提携先との事業は、当社グループの重要な事業戦略である一方、提携先の業績悪化や提携先との業務提携の条件変更や提携解消が行われた場合には当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、既存の提携先とのリレーションの強化を行うとともに、多様な業種・業界のパートナーと新規アライアンスを進めることで、特定の提携先に依存することのないビジネスモデルを構築してまいります。

 

b.システムリスク

当社グループの主要な事業は、コンピュータシステムや通信ネットワークを使用し、大量かつ多岐にわたるオペレーションを実施しておりますが、システムの不具合、通信回線の障害などによりシステムが機能不全に陥った場合には、事業運営に悪影響を及ぼす可能性があります。また、近年増え続けるサイバー攻撃等により、個人情報や機密情報などが漏洩するおそれがあります。仮に、このような情報が漏洩した場合、信用低下や損害賠償等により当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、日頃よりシステムの安定稼働の維持に努めるとともに、重要なシステムについてはバックアップを確保する等、不測の事態に備えたコンティンジェンシープランを策定しております。また、標的型攻撃メール等のサイバー攻撃対応として、社員の情報セキュリティ意識向上のための訓練を実施するとともに、万一被害を被った場合でも影響を最小限にとどめる対策を講じております。

 

c.個人情報の漏洩等

当社グループは、カード会員情報等の個人情報を大量に保有しており、個人情報保護法が定めるところの個人情報取扱事業者にあたることから、個人情報の漏洩や不正利用などの事態が生じた場合、個人情報保護法に基づく業務規程違反として勧告、命令、罰則処分を受ける可能性があります。これにより、当社グループに対する信頼性が著しく低下し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、個人情報保護法に定められたとおり、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備するとともに、特に大量の個人情報を取り扱う当社グループ各社ではプライバシーマークの取得を行い、適切な情報の取り扱いを行っております。

 

d.コンプライアンス

当社グループは、事業活動を行う上で、会社法をはじめとする会社経営に係る一般的な法令諸規制や、金融商品取引法・割賦販売法・貸金業法・保険業法等の金融関連法令諸規制の適用、さらには金融当局の監督を受けております。今後、仮に法令違反等が発生した場合には、行政処分やレピュテーションの毀損等により、当社グループの業務運営や、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、法令諸規制を遵守すべく、コンプライアンス体制構築及び内部管理体制の強化を図っており、社員教育の実施及び実施状況のモニタリングを行うなど予防策を講じております。また、当社グループでは内部通報制度を整備し、法令遵守違反・経営者及び社員による不正行為、不祥事・潜在的な利益相反等に対し、早期に発見することに努め、迅速な対応を図っております。

 

e.事務リスクの顕在化

当社グループは、事業運営において社員が手作業による大量の事務処理を行っております。これらの多様な業務の遂行に際して、社員による過失等に起因する不適切な事務が行われることにより、損失が発生する可能性があります。今後、仮に重大な事務リスクが顕在化した場合には、損失の発生、行政処分、レピュテーションの毀損等により、当社グループの業務運営や、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、各業務の事務取扱を定めたマニュアルを制定し、事務処理状況の定期的な点検を行うとともに、社員の誤謬・不正を防止し、早期発見するための内部通報制度に係る規程類を整備、運用しております。特に財務報告に関わる業務については、「財務報告に係る内部統制管理規程」等を定め、財務報告に係る内部統制の整備・運用及び評価のための体制整備を努めるとともに、内部統制の有効性評価の重要性について、評価対象部門担当者への意識付けを行い、内部統制の実効性を高めております。さらに、手作業による大量の事務処理が必要な業務については、随時システム化するとともに、システム化できない作業については、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などの導入による事務処理の自動化を推進しております。

 

f.人材の育成及び確保

当社グループでは、顧客に付加価値の高いサービスを提供するとともに、先進的な商品・サービスを開発するために、多様な人材を採用し育成をすることに努めております。当社グループに必要な人材の獲得が困難である場合や、人材の社外流出が生じた場合、業務運営や当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、多様な人材を確保するため、社員のニーズに応じた働き方を選択できるようテレワークや短時間勤務、副業などの制度を用意しております。また当社においては、雇用形態を統一し、すべての社員に公平な機会を提供する一方、スペシャリスト・エキスパート制度など社員それぞれの能力や特徴を活かせる人事制度を採用することで、優秀な人材の確保を行っております。教育面では手挙げ選択式の研修プログラム、年代別キャリア形成セミナーなどの支援制度を導入し、長期的かつ多角的な育成・キャリア形成に取り組める環境を整え「挑戦する文化」を創っています。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるものの、景気は持ち直しの動きがみられます。今後については、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあり、持ち直していくことが期待されております。一方で、新型コロナウイルス感染症の動向が内外経済に与える影響と金融資本市場の変動等の影響に留意が必要な状況になっております。

当社は「サービス先端企業」を経営理念に、お客様の利便性を徹底的に追求し、系列や業態などの枠組みを超えた多様な提携パートナーとともに革新的なサービスを創造し続けております。当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に与える影響や金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況であることに加えて、先進的テクノロジーの活用や異業種参入によって新たな金融サービスが次々と創出されるなど、企業間競争が激しさを増すものと予想されます。

このような経営環境の中、当社は「Neo Finance Company in Asia」を中期経営ビジョンとして掲げ、『お客様と50年間を共に歩むファイナンスカンパニーへ~お金に関する「安心」と「なるほど」を~』をミッションステートメントとする2022年3月期までの中期経営計画の2年目を迎え、「ペイメント事業における成長戦略と構造改革」「デジタルイノベーションと新規ビジネスの創造」「リース事業やファイナンス事業の更なる拡大」「将来を見据えたグローバル事業の収益基盤の拡大」などに取り組んでまいりました。

 

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。

 

(a)財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して520億18百万円増加し、3兆4,092億47百万円となりました。これは主に、資産形成ローンの新規取扱高による残高の積み増し等により営業債権及びその他の債権が424億29百万円増加したことによるものです。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して54億37百万円増加し、2兆8,771億90百万円となりました。これは主に、有利子負債が159億22百万円増加した一方で、利息返還損失引当金が57億76百万円減少したこと、未払法人所得税が32億84百万円減少したこと及びその他の金融負債が28億20百万円減少したことによるものです。

当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末と比較して465億80百万円増加し、5,320億57百万円となりました。これは主に、利益剰余金が300億77百万円増加したこと及びその他の資本の構成要素が162億30百万円増加したことによるものです。

 

(b)経営成績

当連結会計年度における経営成績は次のとおりです。なお、純収益は収益から原価を控除して算出した指標であり、事業利益は当社グループが定める経常的な事業の業績を測る利益指標です。

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

(単位:円)

 

純収益

事業利益

税引前利益

親会社の所有者に

帰属する当期利益

基本的1株当たり

当期利益

当連結会計年度

282,625

48,352

50,915

36,132

231.24

前連結会計年度

311,410

36,184

27,458

22,863

143.43

伸び率

△9.2%

33.6%

85.4%

58.0%

61.2%

 

新型コロナウイルス感染症による提携先の休業や外出自粛等の影響が大きく、純収益は2,826億25百万円(前期比9.2%減)となりました。一方で、カード取扱高等に連動する営業費用や貸倒引当金の減少に加え、前連結会計年度の一過性要因である利息返還損失引当金の追加繰入及びICカードの前倒し更新費用の剥落等により事業利益は483億52百万円(前期比33.6%増)、税引前利益は509億15百万円(前期比85.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は361億32百万円(前期比58.0%増)となりました。

 

当連結会計年度におけるセグメントの業績は次のとおりです。

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

純収益

事業利益又は事業損失(△)

前連結

会計年度

当連結

会計年度

伸び率

前連結

会計年度

当連結

会計年度

伸び率

ペイメント

232,441

209,130

△10.0%

6,297

17,968

185.3%

リース

12,269

12,290

0.2%

2,951

5,455

84.8%

ファイナンス

43,112

43,412

0.7%

18,004

21,279

18.2%

不動産関連

17,227

14,595

△15.3%

6,957

5,390

△22.5%

エンタテインメント

8,822

5,536

△37.2%

1,969

△1,745

313,873

284,965

△9.2%

36,180

48,349

33.6%

調整額

△2,462

△2,340

3

3

連結

311,410

282,625

△9.2%

36,184

48,352

33.6%

(注)各セグメントの純収益及び事業利益又は事業損失は、セグメント間取引消去前の数値を記載しております。

 

<ペイメント事業>

国内では、新型コロナウイルス感染症がもたらした「非対面」「非接触」など顧客心理・行動変容への対応とUX(ユーザーエクスペリエンス)を磨くことを目的としたDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進の必要性を認識しております。これらを解決すべく「ペイメント事業」「周辺サービス」「社内IT」「マーケティング」の「4つのDX」の推進に加えて、「若年層」「女性」「富裕層」向けの新プロダクト開発にも取り組むことで成長軌道への基盤構築に取り組んでおります。

 

<新たな取り組みの一例>

・「非対面」「非接触」推進の取り組みとして、スマートフォンでクレジットカードの申込完了から最短5分でアプリ上にデジタルカードを発行し、オンラインショッピングや実店舗での非接触決済を利用できるサービス「SAISON CARD Digital」の発行開始、また、Google Pay™に対応し、Android™搭載スマートフォンユーザーを対象とした、国内のQUICPay加盟店での非接触決済を開始

・大和証券㈱が提供する「ダイワファンドラップ プレミアム(プレミアム特約付ダイワファンドラップ)」をご契約いただいているお客様向けに、「大和証券セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス®・カード」の発行開始

・日本初となる「ローズゴールドカラー」並びに「月会費制」を採用した「セゾンローズゴールド・アメリカン・エキスプレス®・カード」の発行開始

・拡大し続ける日本のゲーム市場におけるゲームユーザーにフォーカスし、ゲームの持つ世界観を提供する新しいコンセプトカード「セゾンゲーミングカード」の発行開始

・Z世代などの若年層をコアターゲットとしたコンセプトカード「Likeme♡by saison card」の発行開始

 

※「アメリカン・エキスプレス」は、アメリカン・エキスプレスの登録商標です。㈱クレディセゾンは、アメリカン・エキスプレスのライセンスに基づき使用しています。

 

海外では、ベトナムのHD SAISON Finance Company Ltd.において、二輪車や家電などの個品割賦事業に加え、クレジットカード事業をローンチし、ベトナム全土へ展開いたしました。今後の会員獲得拡大に向けて体制を整えるとともに、機能開発等にも取り組んでまいります。また、海外のアーリーステージのスタートアップを中心に投融資を行うSaison Capital Pte. Ltd.では、新型コロナウイルス感染症の影響により一時中断しておりました新規投資も状況を注視しながら再開するとともに、インパクト投資事業の実行に向けて準備を進めております。本事業を通じ、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、挑戦を続けてまいります。さらに、インドのKisetsu Saison Finance (India) Pvt Ltd.では、デジタルレンディング事業を順調に拡大させ、インドの格付会社よりAA+の長期格付けを取得いたしました。今後もインドの経済成長に寄与すべく、事業の一層の拡大に取り組んでまいります。

一方で、新型コロナウイルス感染症に伴う提携小売施設の休業や外出自粛影響等により、当連結会計年度及び当連結会計年度末における主要指標は、新規カード会員数は125万人(前期比30.4%減)、カード会員数は2,570万人(前期末比2.6%減)、カードの年間稼動会員数は1,395万人(前期比6.8%減)となりました。また、ショッピング取扱高は4兆5,003億円(前期比9.0%減)、カードキャッシング取扱高は1,585億円(前期比34.6%減)、ショッピングのリボルビング残高は3,888億円(前期末比8.9%減)、カードキャッシング残高は1,943億円(前期末比16.0%減)となりました。

以上の結果、当連結会計年度における純収益は2,091億30百万円(前期比10.0%減)となりました。一方で、カード取扱高等に連動する営業費用や貸倒引当金の減少に加え、前連結会計年度における一過性要因である利息返還損失引当金の追加繰入及びICカード前倒し更新費用の剥落等により、事業利益は179億68百万円(前期比185.3%増)となりました。

(A) 取扱高

 

 

(単位:百万円)

 部門別

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

カードショッピング

4,946,908

4,500,366

カードキャッシング

242,649

158,586

証書ローン

5,211

4,178

プロセシング・他社カード代行

2,984,137

2,608,577

ペイメント関連

42,197

41,927

ペイメント事業計

8,221,103

7,313,637

(注)上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。

カードショッピング

取扱高は、当社が発行するクレジットカードによるカード会員のショッピング利用額であります。カードショッピングにより得られる主な手数料〔主要な料率〕は、カード会員がリボルビング払い等を利用した場合の会員(顧客)手数料〔クレジット対象額に対して実質年率9.6%~15.0%〕、加盟店より得られる加盟店手数料〔クレジット対象額の1.3%〕であります。

カードキャッシング

取扱高は、当社グループが発行するクレジットカード又はローン専用カードによるカード会員のキャッシング利用額であります。カードキャッシングにより得られる主な手数料〔主要な料率〕は、利息〔融資額に対して実質年率6.5%~18.0%〕であります。

証書ローン

 

取扱高は、当社グループがカードキャッシング以外で直接会員又は顧客に金銭を貸付ける取引における融資元本の期中平均残高であります。主な手数料〔主要な料率〕は、利息〔融資額に対して実質年率3.8%~17.4%〕であります。

プロセシング・

他社カード代行

取扱高は、当社がプロセシング業務を受託している会社のカードによるショッピング利用額及び、当社ATM機の利用について提携している他社カードのカード会員のキャッシング利用額であります。手数料については提携会社より得られる代行手数料等であります。

 

(B) 純収益

 

 

(単位:百万円)

 部門別

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

カードショッピング

140,579

131,029

カードキャッシング

32,932

28,882

証書ローン

844

654

プロセシング・他社カード代行

31,014

27,402

業務代行

12,491

5,069

ペイメント関連

12,297

13,684

金融収益

767

1,024

セグメント間の内部純収益又は振替高

1,512

1,384

ペイメント事業計

232,441

209,130

 

(C) 会員数及び利用者数

 区分

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

クレジットカード発行枚数(枚)

26,396,594

25,709,434

利用者数

 

 

カードショッピング(人)

11,009,929

10,230,325

カードキャッシング(人)

718,745

608,564

証書ローン(人)

13,982

11,276

プロセシング・他社カード代行(件)

42

36

ペイメント関連(人)

44,598

43,690

(注)1 クレジットカード発行枚数は自社カードと提携カードの発行枚数の合計であります。

2 利用者数は主として2020年3月及び2021年3月における顧客に対する請求件数であります。

 

<リース事業>

事業者の設備投資計画に合わせ、OA通信機器や厨房機器などを中心に営業を推進しております。既存主力販売店との信頼関係強化や、新規重点販売店への営業強化に取り組んだものの、新型コロナウイルス感染症の影響による提携先の営業自粛等により、当連結会計年度における取扱高は1,150億円(前期比10.0%減)、純収益は122億90百万円(前期比0.2%増)となりました。加えて、新型コロナウイルス感染症関連の政府による各種給付金支給の影響もあり、貸倒引当金が減少したことにより、事業利益は54億55百万円(前期比84.8%増)となりました。

 

(A) 取扱高

 

 

(単位:百万円)

 部門別

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

リース

127,871

115,024

リース事業計

127,871

115,024

(注)上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。

リース

当社が顧客に事務用機器等を賃貸するファイナンス・リース取引であり、取扱高の範囲はリース契約額であります。主な手数料〔主要な料率〕は、リース契約残高に含まれる利息〔リース契約期間に応じてリース取得価額の1.4%~4.6%〕であります。

 

(B) 純収益

 

 

(単位:百万円)

 部門別

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

リース

12,266

12,286

金融収益

0

2

セグメント間の内部純収益又は振替高

1

1

リース事業計

12,269

12,290

 

(C) 利用者数

 区分

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

リース(件)

438,134

438,055

(注) 利用者数は主として連結会計年度末における残高保有件数であります。

<ファイナンス事業>

信用保証事業、ファイナンス関連事業から構成されております。信用保証事業では、資金使途を事業性資金にも広げた個人向け証書貸付型フリーローンの保証業務を通じて、地域金融機関等とのきめ細かな連携体制の構築に努めたものの、新型コロナウイルス感染症により提携金融機関が政府の事業者支援に傾注した影響が継続し、当連結会計年度における保証残高(金融保証負債控除前)は3,299億円(前期末比5.4%減)、提携先数は合計で401先(前期末差1先増)となりました。

ファイナンス関連事業では、「フラット35」及び「セゾンの資産形成ローン」を中心に提携先のニーズを汲み取り、良質な資産の積み上げに取り組みました。新型コロナウイルス感染症の影響によるマンションギャラリーの閉鎖等があったものの、「フラット35」は、カード会員向け優待やクレジットカード事業で培ったセゾンブランドが持つ信頼感・安心感等を背景に「フラット35PLUS」、「フラット35つなぎローン」、「セゾンのリフォームローン」等を含めた「セゾンの住宅ローン」として住宅購入時のサポートを推進した結果、当連結会計年度の実行金額は2,250億円(前期比10.7%減)、貸出残高(住宅金融支援機構への債権譲渡済み残高1兆765億円含む)は1兆1,199億円(前期末比16.5%増)となりました。「セゾンの資産形成ローン」(投資用マンション購入ローン)は、引き続き提携先との連携による良質債権の積み上げに注力し、当連結会計年度の実行金額は1,301億円(前期比12.0%減)、貸出残高は7,196億円(前期末比15.7%増)となりました。

以上の結果、当連結会計年度末におけるファイナンス事業の債権残高は9,785億円(前期末比15.8%増)、当連結会計年度における純収益は434億12百万円(前期比0.7%増)、事業利益は212億79百万円(前期比18.2%増)となりました。

 

(A) 取扱高

 

 

(単位:百万円)

 部門別

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

信用保証

132,526

102,347

ファイナンス関連

752,957

907,151

ファイナンス事業計

885,483

1,009,498

(注) 上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。

信用保証

提携金融機関が行っている融資に関して、当社グループが顧客の債務を保証する取引であり、取扱高の範囲は保証元本であります。主な手数料〔主要な料率〕は、保証残高に対して得られる保証料〔平均保証料率6.3%〕であります。

ファイナンス関連

当社グループが直接顧客に金銭を貸付ける取引であり、取扱高の範囲は融資元本の期中平均残高であります。主な手数料〔主要な料率〕は、不動産融資におきましては利息〔融資額に対して実質年率0.9%~15.0%と諸手数料(融資額の3.0%以内)〕であります。

 

(B) 純収益

 

 

(単位:百万円)

 部門別

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

信用保証

18,991

17,573

ファイナンス関連

24,121

25,838

セグメント間の内部純収益又は振替高

ファイナンス事業計

43,112

43,412

 

(C) 利用者数

 区分

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

信用保証(件)

308,299

273,570

ファイナンス関連(件)

94,540

116,290

(注) 信用保証は連結会計年度末における残高保有件数であります。また、ファイナンス関連は主として2020年3月及び2021年3月における顧客に対する請求件数であります。

<不動産関連事業>

不動産事業、不動産賃貸事業等から構成されております。新型コロナウイルス感染症による営業自粛等の影響により、当連結会計年度の純収益は145億95百万円(前期比15.3%減)、事業利益は53億90百万円(前期比22.5%減)となりました。

 

<エンタテインメント事業>

アミューズメント事業等から構成されております。新型コロナウイルス感染症によるアミューズメント施設の休業等の影響により、当連結会計年度の純収益は55億36百万円(前期比37.2%減)、事業損失は17億45百万円(前連結会計年度は事業利益19億69百万円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動に使用したキャッシュ・フローは、46億95百万円の支出(前連結会計年度は1,698億64百万円の支出)となりました。

これは主に、税引前利益509億15百万円の計上による収入がある一方で、営業債権及びその他の債権の純増額512億22百万円の支出及び利息返還損失引当金の純減額57億76百万円の支出によるものです。

 

投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における投資活動に使用したキャッシュ・フローは、106億22百万円の支出(前連結会計年度は296億54百万円の収入)となりました。

これは主に、貸付金の回収による107億50百万円の収入がある一方で、有形固定資産及び無形資産の取得による171億43百万円の支出及び投資不動産の取得による166億97百万円の支出によるものです。

 

財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における財務活動により得られたキャッシュ・フローは、62億25百万円の収入(前連結会計年度は1,677億76百万円の収入)となりました。

これは主に、長期借入金の返済による1,348億14百万円の支出がある一方で、長期借入れによる1,467億21百万円の収入及び社債発行による1,124億49百万円の収入によるものです。

 

以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して、87億59百万円減少し、1,010億1百万円となりました。

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度の業績は「経営成績等の状況の概要」で述べたとおり、純収益は2,826億25百万円(前期比9.2%減)、事業利益は483億52百万円(前期比33.6%増)、税引前利益は509億15百万円(前期比85.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は361億32百万円(前期比58.0%増)となりました。

 

① 純収益

表1は、純収益の内訳を記載しております。当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症による提携先の休業や外出自粛等の影響が大きく、純収益は2,826億25百万円(前期比9.2%減)となりました。

 

表1 連結損益計算書の主要項目

 

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 伸び率

 (%)

金額(百万円)

金額(百万円)

ペイメント事業収益

230,160

206,722

△10.2

リース事業収益

12,266

12,286

0.2

ファイナンス事業収益

43,112

43,412

0.7

不動産関連事業利益

16,276

13,639

△16.2

エンタテインメント事業利益

8,821

5,535

△37.2

金融収益

771

1,028

33.4

純収益合計

311,410

282,625

△9.2

 

表2は、表1のペイメント事業収益の内訳であります。

 

表2 ペイメント事業収益の内訳

 

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 伸び率

 (%)

金額(百万円)

金額(百万円)

カードショッピング

140,579

131,029

△6.8

うち加盟店手数料

77,849

69,862

△10.3

うち顧客手数料

54,242

52,188

△3.8

うち年会費等

8,487

8,978

5.8

カードキャッシング

32,932

28,882

△12.3

証書ローン

844

654

△22.6

プロセシング・他社カード代行

31,014

27,402

△11.6

業務代行

12,491

5,069

△59.4

ペイメント関連

12,297

13,684

11.3

ペイメント事業収益合計

230,160

206,722

△10.2

 

② 販売費及び一般管理費・金融資産の減損

表3は、販売費及び一般管理費並びに金融資産の減損の内訳を記載したものであります。販売費及び一般管理費・金融資産の減損は、カード取扱高等に連動する営業費用や貸倒引当金の減少に加え、前連結会計年度の一過性要因である利息返還損失引当金の追加繰入及びICカードの前倒し更新費用の剥落等により、2,342億48百万円(前期比15.2%減)となりました。

 

表3 販売費及び一般管理費・金融資産の減損の内訳

 

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 伸び率

 (%)

金額(百万円)

金額(百万円)

貸倒関連費用

50,556

31,867

△37.0

うち金融資産の減損(債権)

29,338

26,493

△9.7

うち金融資産の減損(金融保証契約)

10,038

5,373

△46.5

うち利息返還損失引当金繰入額

11,180

貸倒関連費用を除く販売費及び一般管理費

225,729

202,380

△10.3

うち広告宣伝費

24,872

23,421

△5.8

うちポイント引当金繰入額

14,968

13,941

△6.9

うち人件費(従業員給付費用)

48,589

47,464

△2.3

うち支払手数料

75,622

63,468

△16.1

販売費及び一般管理費・金融資産の減損合計

276,286

234,248

△15.2

 

③ 金融費用

金融費用は、112億66百万円(前期比7.6%増)となりました。

④ 持分法による投資利益

持分法による投資利益は、41億68百万円(前期比35.3%減)となりました。

 

⑤ その他の収益

その他の収益は、投資有価証券評価益を計上したことなどにより、124億75百万円(前期比123.4%増)となりました。

 

⑥ その他の費用

その他の費用は、前連結会計年度に㈱キュービタスの会社分割に伴うソフトウエアに係る減損損失を計上したことなどにより、28億39百万円(前期比69.2%減)となりました。

 

以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は361億32百万円(前期比58.0%増)となりました。

 

(3) 割賦売掛金の状況及び債権リスクの状況

以下の分析におきましては、連結財務諸表の報告数値に基づく情報(以下「報告ベース」という。)に加え、「貸倒引当金」を直接控除する前の情報(以下「管理ベース」という。)を記載しております。なお、当連結会計年度における管理ベースの情報は、条件変更が行われた債権及び求償債権について、対象債権から貸倒引当金を控除する前の情報を記載しております。

また、文中で特に断りが無い限り、当該情報は管理ベースの情報であります。これは、事業運営に際して、特に事業の動向を把握する際、控除される債権も含め、一括して捉えることが不可欠であると考えているからであります。

 

表4は、割賦売掛金残高の内訳を記載したものであり、カッコ書きによって報告ベースの数値を表示しております。当連結会計年度末の割賦売掛金残高は、管理ベースでは2兆3,612億64百万円(前期比2.3%増)、報告ベースでは2兆2,987億69百万円(前期比2.4%増)となりました。

 

表4 割賦売掛金残高の内訳(管理ベース。ただし、カッコ内の数値は報告ベース。)

 

前連結会計年度

(2020年3月31日)

当連結会計年度

(2021年3月31日)

伸び率

(%)

金額(百万円)

金額(百万円)

ペイメント事業計

1,393,966

1,313,150

△5.8

(1,348,442)

(1,267,104)

(△6.0)

うちカードショッピング

1,054,534

1,008,782

△4.3

(参考)リボルビング払い債権

426,826

388,811

△8.9

うちカードキャッシング

231,273

194,315

△16.0

うち証書ローン

7,640

5,783

△24.3

うちプロセシング・他社カード代行

94,370

95,056

0.7

うちペイメント関連

6,147

9,212

49.9

リース事業計

68,332

69,546

1.8

(65,456)

(66,805)

(2.1)

ファイナンス事業計

845,345

978,534

15.8

(830,650)

(964,851)

(16.2)

うち信用保証

1,544

1,386

△10.3

うちファイナンス関連

843,800

977,148

15.8

不動産関連事業計

55

32

△42.1

(18)

(7)

(△58.9)

割賦売掛金残高

2,307,699

2,361,264

2.3

(2,244,568)

(2,298,769)

(2.4)

 

表5は、営業債権に対する延滞及び引当状況を記載したものであります。

管理ベースの割賦売掛金残高、買取債権及びファイナンス・リース債権残高に偶発負債を加算した残高(以下「営業債権」という。)のうち、3ヶ月以上延滞債権残高は561億4百万円(前期比11.3%減)となりました。これに対する期末の貸倒引当金残高は、697億15百万円(前期比1.3%減)となりました。これらの結果、3ヶ月以上延滞債権残高に対する充足率は前期末の155.8%から177.1%に上昇いたしました。

 

表5 営業債権に対する延滞及び引当状況

 

前連結会計年度

(2020年3月31日)

当連結会計年度

(2021年3月31日)

伸び率

(%)

金額(百万円)

金額(百万円)

営業債権残高            ①

2,986,535

3,056,116

2.3

3ヶ月以上延滞債権残高       ②

63,283

56,104

△11.3

②のうち担保相当額         ③

17,945

16,738

△6.7

貸倒引当金残高           ④

70,646

69,715

△1.3

3ヶ月以上延滞比率(=②÷①)

2.1%

1.8%

3ヶ月以上延滞債権に対する充足率

(=④÷(②-③))

155.8%

177.1%

(参考)担保相当額控除後3ヶ月

以上延滞比率(=(②-③)÷①)

1.5%

1.3%

 

表6は、当社グループの貸倒引当金の動態を記載したものであります。

 

表6 貸倒引当金の動態

 

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 伸び率

 (%)

金額(百万円)

金額(百万円)

期首貸倒引当金残高

69,070

72,462

4.9

増加

37,474

32,251

△13.9

減少

34,082

33,173

△2.7

期末貸倒引当金残高

72,462

71,539

△1.3

(参考)貸倒損失

0

0

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性

調達政策

当社グループでは資金調達において安定性とコストを重視し、調達手法の多様化を図っております。主な調達方法では、銀行、系統金融機関、生命保険会社、損害保険会社との相対取引のほか、シンジケートローンやコミットメントラインの設定といった間接調達、また普通社債やコマーシャル・ペーパー(CP)の発行等の直接調達に取り組んでおります。2021年3月31日現在の連結有利子負債(リース負債184億円を含む)は2兆4,294億円であり、借入金54.8%、社債20.7%、CP19.8%、営業債権の流動化等4.7%から構成されております。

間接調達については既存取引先とのリレーションを図る一方で、長期の安定的な取引が望める金融機関を対象に、新たな取引先を開拓し調達先の分散化を図るなど、リファイナンスリスクの軽減及びコスト削減に努めております。また、直接調達については普通社債やCP以外に、当社の信用状況に左右されない債権の流動化など資金調達手法の多様化により、流動性リスクの軽減やコスト削減を図っております。

当社では資本市場から円滑な資金調達を行うため、発行する債券について㈱格付投資情報センター(R&I)から国内無担保社債に「A+」、国内CPに「a-1」の格付けを取得しております。

 

流動性の確保

当社グループの保有する資産のうち67.4%がペイメント事業を中心とした割賦売掛金であり、その回転率も年間平均3回を上回り、高い流動性を維持しております。

 

キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。