文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、経営理念に『「サービス先端企業」として、「顧客満足主義の実践」「取引先との相互利益の尊重」「創造的革新の社風創り」の3点を共通の価値観として浸透させ、競争に打ち勝ち、お客様、株主の皆様、そしてすべての取引先の皆様の期待に添うようにチャレンジを続け社会的責任を果たしてまいります。』を掲げております。
国内においては、ペイメント事業を中核に、リース事業やファイナンス事業など、さまざまなビジネスにおいてグループ各社とのシナジーを強化していく一方、お客様に付加価値の高いサービスを提供するため、多種多様な企業との提携ネットワークの充実を図ってまいります。また、グローバル事業においては、進出国の実態に即した金融ビジネスを提供することで地域の経済発展に寄与することを目指してまいります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「サービス先端企業」を経営理念に、お客様の利便性を徹底的に追求し、系列や業態などの枠組みを超えた多様な提携パートナーとともに革新的なサービスを創造し続けております。当社グループを取り巻く経営環境は、海外の景気下振れがわが国経済に与える影響や金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況であることに加えて、先進的テクノロジーの活用や異業種参入によって新たな金融サービスが次々と創出されるなど、企業間競争が激しさを増すものと予想されます。
このような状況において当社グループは、『総合生活サービスグループへの転換~リアルとデジタルの融合でカスタマーサクセスを実現~』を中期経営ビジョンとして掲げ、「Innovative」「Digital」「Global」を基本コンセプトとした、「総合生活サービスグループ」への転換に向けて、グループや提携先と「セゾン・パートナー経済圏」の確立に注力し、グループ企業間の事業シナジーによる他社にはない価値の創造を目指してまいります。加えて、お客様のあらゆる困りごとに、親切に適切に素早く解消することで顧客満足度向上を目指してまいります。
そして、Environment(環境)・Social(社会)・Governance(ガバナンス)を意識した経営を実践し、これまでよりも便利で豊かな社会の発展に寄与することで、当社の持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、企業価値の向上を目指すにあたり、財務の健全性の維持向上を優先課題とし、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)、親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率)を重要な指標としております。
・中長期的な経営指標 親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE) 10%超
親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率) 15%程度
(4) 事業上及び財務上の優先的に対処すべき課題
当連結会計年度を終えた時点で、当社グループにおける対処すべき事業上の課題及び諸施策は次のとおりです。
① ペイメント事業の再生
他社のポイント戦略や異業種参入などにより競争環境が激しさを増しているペイメント事業においては、AMEXブランドの拡販、GOLDカード戦略に重点を置きペイメント事業の再生に取り組んでおります。
個人領域においては、2022年7月に募集を開始した「SAISON GOLD Premium」により、当社の強みである幅広いアライアンスに「新たなロイヤリティサービス」を加え、お客様に選ばれるメインカードを目指すとともに、お客様の感動体験を追求し、マーケット及び顧客ニーズに沿った取り組みを展開してまいります。
法人領域においては、SMEマーケット(Small and Medium Enterprises:中小企業)に資源を投下し、ビジネスカードと法人関連商材のクロスセルの取り組みを加速させ、法人マーケットのシェア拡大を目指してまいります。
② ファイナンス事業の健全な成長及び新たな事業領域への進出
ペイメント事業のみならず、事業者の設備投資計画に合わせて、OA通信機器や厨房機器などを提供するリース、地域金融機関と提携し、資金使途を事業性資金にも広げたフリーローンの信用保証、カード会員向け優待を付加した「フラット35」、投資用不動産購入をサポートする「セゾンの資産形成ローン」など、マーケットニーズに即したファイナンス機能の提供と提携先企業とのリレーション強化を通じて収益源の多様化を実現しております。今後も、「フラット35」、「セゾンの資産形成ローン」などに加え、2023年2月から提供を開始した「セゾンの資産形成ローン プレミア」や、2023年3月から提供を開始した「セゾンの不動産フリーローン」など、富裕層向けの新たな不動産ファイナンスサービスの開発をはじめとして、新規マーケットへの挑戦に注力し、ファイナンス事業の多角化を目指してまいります。
③ グローバル事業の展開加速
当社は、グローバル事業をペイメント事業、ファイナンス事業に次ぐ「第三の柱」と位置づけ、東南アジア・インドを中心に事業を拡大しております。International Headquarter(国際統括機能)としてシンガポールに設置したSaison International Pte. Ltd.を中心に、レンディング事業、インベストメント事業を中核として、アジア地域にとどまらず、全世界を視野に入れた事業開発を推進しております。
レンディング事業においては、経済発展の著しいインド事業を引き続き拡大すべく、ダイレクトレンディングの強化や事業の複線化を進めてまいります。また、グローバル事業の更なる発展を目指し、インドで培った事業モデルの他国展開を検討する中で、有望なマーケットが存在するブラジルとメキシコに会社を設立いたしました。日本、東南アジア、そしてインドで培ったノウハウを活かし、ブラジル、メキシコの現地企業との協業により現地ニーズに応える金融サービスを提供することで、両国におけるお客様の豊かな生活の実現をサポートしてまいります。
インベストメント事業においては、シンガポールにあるSaison Capital Pte. Ltd.を通じて、FintechやEmbedded finance及びその周辺領域における有望なスタートアップへの投資を行っております。また、2022年9月にWeb3領域の企業に対してトークン投資を行うSaison Crypto Pte. Ltd.を設立いたしました。海外のアーリーステージのスタートアップ企業を中心として投資領域を拡大し、リターンの獲得と同時に、革新的な事業モデルの取り込みなど、事業シナジーの創出も図ってまいります。
2022年6月には、東南アジアやインドをはじめとした新興国において、十分な金融サービスを受けられていないアンダーサーブド層の中小零細企業や個人が直面する社会課題の解決を目標としたプロジェクトを対象事業としたソーシャルボンドを発行するなど、これらの事業を通じてファイナンシャル・インクルージョン並びに国際連合が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを推進し、世界的な社会課題の解決に貢献してまいります。
④ 与信管理・回収体制強化による債権の健全化や経営資源の有効活用による生産性向上
初期与信・途上与信においては、内外の環境やお客様の状況に応じた適正与信を実施するとともに、モニタリング強化によって不正利用被害の抑制を図っております。債権回収においては、お支払い期日までの事前入金訴求によって延滞発生を未然に防止する一方、延滞発生後のお客様に対してはコンタクト及びカウンセリングの強化による、債権保全を行っております。また、不正使用検知システムにAI(人工知能)を導入し不正検知の精度向上を目指すなど、お客様に安心、安全な決済環境を提供するとともに、利便性の高いサービスを提供し顧客満足度の向上を目指してまいります。また、経営資源の有効活用により生産性向上に努めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
ステークホルダーの信頼を得ながら、持続的に成長していくために、クレディセゾングループだからこそできる持続可能な社会発展・課題解決への取り組みを推進しております。
(1)クレディセゾングループのサステナビリティ
基本的な考え方
当社グループは、「サービス先端企業」という経営理念のもと、当社独自のノウハウ、経営資源、そして社員一人ひとりの経験を活かし、クレディセゾングループだからこそできる社会の発展・課題解決に向けて、日々の事業を通じて貢献することで、今よりもっと便利で豊かな持続可能な社会をつくってまいります。
ステークホルダーとの価値共創
社会から必要とされる企業であり続けるためには、ステークホルダーから「何を求められているか」を理解し、サービスや企業活動に反映させていくことが重要だと考えます。ステークホルダーからの意見を常に真摯に受け止め、当社グループの企業価値の向上と持続的成長に結び付けてまいります。
① ガバナンス
気候変動などの地球環境問題への配慮、人権の尊重、社員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適正な取引、自然災害等への危機管理など、サステナビリティを巡る課題への対応は、リスクの減少のみならず収益機会にもつながる重要な経営課題であると認識し、2021年8月からは、サステナビリティ戦略に関する活動の方向性を議論し、代表取締役に答申する機関として、代表取締役(兼)社長執行役員COOを委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を新たに設置いたしました。
サステナビリティ活動に関する代表取締役の諮問機関となる本委員会は、持続可能な社会の実現に向けて、グループ全体で事業を通じた社会・環境課題解決への取り組みを強化しております。
代表取締役(兼)社長執行役員COOを委員長とし、社内外、男女、またグローバル視点を持ったメンバーで構成し、多様な意見の交換を図っております。
本委員会には「気候変動戦略推進WG(※1)」「DE&I推進WG」「Social Impact推進WG」の3つのWGがあり、本委員会と報告・指示関係のもと、定期的にグループ全体を通じたサステナビリティ戦略及び取り組みを代表取締役に答申の上、必要に応じて取締役会に報告しております(※2)。
本委員会、気候変動戦略推進WG、DE&I推進WGにおいては、2021年9月より基本的に月1回開催(※3)することで議論を進めており、Social Impact推進WGにおいては2023年2月に発足し、他のWG同様、議論を深耕させております。
※1 ワーキンググループ(以下同様)
※2 2021年度1回、2022年度1回、取締役会に報告
※3 委員会、WG開催回数
サステナビリティ推進委員会 2021年度7回、2022年度9回
気候変動戦略推進WG 2021年度11回、2022年度10回
DE&I推進WG 2021年度9回、2022年度9回
サステナビリティ推進体制図
|
サステナビリティ推進委員会メンバー |
|
|
委員長 |
水野 克己 代表取締役(兼)社長執行役員COO |
|
副委員長 |
木村 由幸 執行役員 |
|
委員 |
大槻 奈那 社外取締役 |
|
森 航介 取締役(兼)専務執行役員 |
|
|
安森 一惠 常務執行役員 |
|
|
川原 友一 執行役員 |
|
|
若命 宏尚 執行役員 |
|
|
武田 聡子 ブランディング戦略部 アドバタイジング統括室長 |
|
サステナビリティ推進委員会メンバーのポイント
・委員長は、代表取締役(兼)社長執行役員COOであること
・経営企画部、グループ戦略室、戦略人事部、グローバル事業部、財務経理部 等をはじめとする多様な部門を担当するメンバーであること
・男女比率は概ね50:50であること
・客観的・中立的な立場で意見をいただくために、社外取締役も委員会メンバーであること
・専門分野において助言や提言をいただくために第三者機関にも参画いただくこと
② リスク管理
リスク管理については、「リスク管理委員会」及びリスク統括部を中心として、リスク発生の予防及び顕在化による当社への影響の極小化に努めております。そのため、「リスク管理規程」「損失の危険の管理に関する規程」及び「危機管理規程」に基づき、社員に対して定期的な社内教育・訓練を行い、リスク管理体制の維持に努めております。また、当社グループ内に内在する諸問題又は重大なリスクを伴う統制事項については、経営企画部グループ戦略室を中心としてグループ各社の業務執行状況を監督するとともに、グループ各社の主管部門と情報共有を行っております。
気候変動リスク、人的資本や人権への対処に関するリスク、グローバルビジネスにおけるESG投資リスクなどサステナビリティを巡るリスクについては、「サステナビリティ推進委員会」を中心としてリスクの極小化と機会獲得に向けた方針・戦略を策定することに加えて、取り組みに関するモニタリング管理を行う体制になっております。
サステナビリティ推進委員会の事務局である経営企画部 経営計画室及び広報室やリスク統括部が中心となり定期的に各種リスク・機会の見直しを実施します。
(2)気候変動への対応(TCFD提言に基づく情報開示)
世界では、気候変動をはじめとする環境課題が深刻化しております。
日本国内でも異常気象による大規模自然災害が発生し大きな影響をもたらすなど、気候変動は企業にとって看過できない状況となっております。このような中、気候変動問題をサステナビリティ経営上の重要課題であると捉え、気候変動に伴うリスクや機会は、事業戦略に大きな影響を及ぼすものと認識しております。
当社は、事業における環境負荷の軽減に努めるとともに金融商品などを通じて社会全体の環境負荷軽減にも積極的に取り組んでおります。また、赤城自然園の運営を通じて環境保全活動も推進しております。
TCFD提言に沿った情報開示
当社は、2022年に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を表明するとともに、賛同企業や金融機関が議論する場である、TCFDコンソーシアムに参画いたしました。また、TCFD提言に基づき、気候変動への対応に関する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」についての情報開示にも対応いたしました。今後も、情報開示と気候変動への対応を推進し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
① ガバナンス
気候変動に関するガバナンスはクレディセゾングループのサステナビリティのガバナンスに組み込まれております。詳細については「
② 戦略
将来の気候変動が当社事業にもたらす影響について、TCFDが提唱するフレームワークに則り、シナリオ分析の手法を用いて、外部環境の変化を予測し分析を実施いたしました。
当社は、事業活動を通じて気候変動の緩和と適応を行いながら持続的成長を目指すことが重要であると認識し、気候変動対応を経営上の重要課題と位置付けております。気候関連リスクの顕在化に伴う外部環境や業務環境の変化をあらかじめ想定し、リスク事象を洗い出すことで、当社への影響を特定・評価しております。なお、シナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)や、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の既存シナリオを参照しており、今後もさまざまな動向を踏まえ定期的に分析を行い、評価の見直しと開示情報の拡充を進めてまいります。
|
影響の区分 |
収益に対する比率 |
金額 |
利益に対する比率 |
金額 |
|
大 |
10%以上 |
252億円~ |
30%以上 |
91億円~ |
|
中 |
5%以上10%未満 |
126~251億円 |
15%以上30%未満 |
45~90億円 |
|
小 |
5%未満 |
~125億円 |
15%未満 |
~44億円 |
※2021年度単体実績をベースに算出
|
リスク・ 機会種類 |
リスク・ 機会項目 |
事業インパクト |
事業インパクト指標 |
影響額 |
影響度 |
時間軸 |
|
|
リスク |
移行リスク |
政策・法規制 |
温暖化対策税等の引き上げ |
販管費への影響 |
約0.7億円 |
小 |
短期~長期 |
|
市場 |
エネルギー価格の上昇 |
販管費への影響 |
約3.0億円 |
小 |
短期~長期 |
||
|
物理的リスク |
急性物理的 リスク |
風水害激甚化による建物損壊 |
本社・ 営業部門・ データセンター等 への影響 |
約1億円 |
小 |
短期~長期 |
|
|
慢性物理的 リスク |
気温上昇に伴う農業・ 水資源・健康等への 影響に起因する マクロ経済の悪化 |
貸倒コストヘの影響 |
約43億円 |
小 |
短期~長期 |
||
|
平均気温上昇による 熱中症頻発、 冷房使用による 電カコストの増加 |
販管費への影響 |
約0.3億円 |
小 |
短期~長期 |
|||
|
機会 |
エネルギ|源 |
温室効果 ガス排出 ゼロ |
温室効果ガス排出ゼロの 達成による炭素税非課税 |
販管費への影響 |
約0.7億円 |
小 |
短期~長期 |
|
市場 |
サステナブル 志向の高い会員 増加による 営業指標への 影響 |
当社では、日本の2050年カーボンニュートラル目標に向け、企業と個人の共創による脱炭素社会の実現を目指し、日本で初めて、カーボンニュートラル視点のクレジットカード「SAISON CARD Digital for becoz」の発行を開始しました。 カード会員は、㈱DATAFLUCTのアプリケーションプラットフォーム「becoz(=be co2 zero)」内でカードの決済データからご利用カテゴリ毎のCO2排出量が可視化され、会員による脱炭素に向けた行動変容の動機付けが行われます。 本クレジットカードの発行により、サステナブルな意識の高い将来世代が、脱炭素社会の実現に向けたクレジットカードの取り組みに共感し、当社クレジットカードヘの入会が増加し、行動変容が行われ、CO2排出量が削減されることに加え、クレジットカードの利用による長期的な収益貢献が期待されます。 取り組みの成果(顧客属性・利用動向)により、事業インパクトを算出するため、現時点においては、収益評価をしておりません。 |
小 |
短期 2022年6月 発行開始 |
|||
※単体実績をベースに算出
③ リスク管理
気候変動に関するリスク管理はクレディセゾングループのサステナビリティのリスク管理に組み込まれております。詳細については「
④ 指標と目標
Scope測定対象とする連結グループ各社のうち、当連結事業年度の純収益の95%超を占める6社にて測定しております。
目標についてはSBT(Science Based Targets)を参考に設定しております。また、算定及びTCFD開示フレームワークに基づく各種取り組みは、㈱ウェイストボックスの協力を得ております。
なお、上記①ガバナンス、②戦略、③リスク管理、④指標と目標に記載の情報は、企業サイト内「TCFD提言に沿った情報開示(※4)」、毎年11月発刊予定の統合報告書(※5)から抜粋しております。
詳細な開示情報は以下URLから参照ください。
※4 企業サイト内「TCFD提言に沿った情報開示」
(2022年6月開示:2020年度実績/2023年6月開示:2021年度実績)
https://corporate.saisoncard.co.jp/sustainability/environment/tcfd/
※5 統合報告書(次回発刊予定:2023年11月)
https://corporate.saisoncard.co.jp/ir/integrated_report/
(3)人的資本
① 戦略
当社グループは、「総合生活サービスグループへの転換~リアルとデジタルの融合でカスタマーサクセスを実現~」を中期の経営ビジョンとして掲げ、お客様のあらゆる「困りごと」を適切かつ迅速に解消することをモットーとして新たな価値創造に取り組んでおります。それらの実現に向けた、経営基盤の最も重要な資産の一つは「人財」であるという認識のもと、価値創造し続ける人財創出を目指し、以下3つを強化ポイントとして取り組みを進めております。
・“多様な人財が個の強みを活かして活躍できる環境作り”
・“失敗を恐れずチャレンジし、失敗を許容する組織風土醸成”
・“主体的に学び成長する人財への教育支援”
・多様な人財が個の強みを活かして活躍できる環境作り
当社では、1980年代から社員の多様性尊重し、一人ひとりの強みや能力・経験が最大限に発揮されるよう、さまざまな人事制度を導入してきました。
2021年8月には「サステナビリティ推進委員会」を設置、サステナビリティ活動に関する代表取締役の諮問機関としてDE&I推進WGが発足、多様性受容の組織風土醸成に向けた取り組みを進めております。
女性活躍推進においては、当社社員の約7割を占める女性社員が、より発言力のある役割を担い会社に貢献することを当社の重要戦略の一つと捉え、2024年度末までに女性管理職比率25%を目標として設定しております。
取り組みの一環として、例えばキャリアサポート関連ではワーキングマザー研修の実施、希望する時期に復職できるよう企業主導型保育園マッチングサービス「子育てみらいコンシェルジュ」導入、女性特有の健康課題に関する勉強会を実施しております。また、法定基準を上回る育児休業制度を導入するほか、性別にかかわらず誰もが積極的に育児参加できる職場風土を目指し、男性育児休業取得率も2024年度100%を目指し取り組みを進めております。
新たな価値創造が創出されやすい組織を創るべく、専門職などのキーポストにおける高度専門人財の積極的なキャリア採用も行っており、2023年度はエンジニア学生の採用も実施しております。多様な経験・スキル・価値観を持つ人財が当社で働くことに魅力を感じることができるよう、社会情勢を踏まえ副業、テレワーク、フレックス勤務など柔軟な働き方の制度を整えるとともに、専門人財の処遇制度改定などを行っております。
・失敗を恐れずチャレンジし、失敗を許容する組織風土醸成
社員一人ひとりの多様なチャレンジを認め、失敗が許容される信頼性を確保し、パフォーマンスを最大限引き出すことを目指したさまざまな取り組みを行っております。
2022年度の人事制度改定では、「失敗を恐れずチャレンジする挑戦意欲と心理的安全性を高める協働風土の醸成」をテーマに、当社社員に求める行動として定めたコンピテンシーの見直しを行いました。また、関連する施策として2021年からスタートした「NEXT SAISON」では、幹部の率先垂範を目的に、社内外問わずあらゆる課題解決に向けたテーマを選定し、一般社員とともに施策の立案からリリースに向けた取り組みを行っております。幹部との交流を通して、経営者視点での考え方も学ぶことができます。また、ボトムアップで社員がアイデアを提案し、事業化する社内ベンチャープログラム「SWITCH SAISON」を2019年から開催しており、累計約1,000件の応募の中から事業化提案が採用されております。
さらに、多様な個性が活躍し、「心理的安全性に満ちた、真にDE&Iの高い企業へ」を目的に、2021年より社内タスクフォースが活動しております。心理的安全性は、チームパフォーマンス・イノベーションを促進する有効手段です。心理的安全性の概念を浸透させ、より良い組織になることを目指してまいります。また、社内外問わず社員の交流を活発に行っております。キャリア自律人財を後押しすべく、これまで以上に社内公募を活性化。2021年度春には経営戦略に基づき、当社が注力する事業領域、新規事業、そしてグループ会社を対象に社内公募を展開。毎回応募数は100名近くに及び、多くの社員が異動を実現させました。加えて2019年に比べ、出向社員数及び出向拠点は2割増加いたしました。
・主体的に学び成長する人財への教育支援
新たな事業領域に展開していくにあたって、社内で専門性を高めるだけでなく、会社の枠を超えて、多様な経験、視点を養う必要があります。社員が、自分自身のキャリアについて必要な能力やスキルを取得するための学びを実践し、自分の強みを活かしながら次なるステップへと進んでいくことを後押しします。
直近では、2017年、さらに2022年9月に人事制度を一部リニューアルするなど、常にすべての社員が働きやすく、やりがいのある企業を目指して取り組んでおります。2022年人事制度改定においては、大きく2点の改定を行いました。
1つ目は、マネジメントを主な役割とする「課長職」と同列に、個人の強みやスキル・経験を活かして活躍する新たなキャリアパス「スペシャリスト職」を新設し本格運用を開始したことです。昨今、自身の強みや適性を深く掘り下げ、キャリア形成していきたいと考える人が増えております。専門性の高いスキルや知識をより一層発揮してもらうために、発言権と責任を与えて会社に貢献することを期待しております。
2つ目は、「課長相当職」「係長相当職」に就くジョブグレードヘの昇格にあたり「アセスメントプログラム」を組み込みました。特に課題発掘や対人協働といったあらゆる側面から個人の能力を可視化します。それにより自身の強みや今後啓発すべき能力を明確にし、能力開発の精度を向上させるとともに、主体的に学びが促進されることを目指します。
上記を後押しする施策の一つとして、一人ひとりが定着させたいコンピテンシーに合わせた研修を自由に受講できる制度として「選択型研修」を導入しております。期待役割に応える行動発揮及び自ら学ぶことを習慣化し、社員と会社の成長につながることを期待しております。そして、手を挙げた社員が、自身が持つ専門・得意領域のスキルや知識について自ら講座内容を設計し、講師となって授業を行う「セゾンの学び」も2022年より実施しております。また、市場・業界やお客様の消費動向などが急速に変化する時代に新しいアイデアや課題の解決手段を考えるために、デジタル技術やデータを活用できることが重要と位置づけ、デジタル人財の育成を推進し、2024年度に1,000名、デジタル人財率20%を目指します。これらの他、変化に強い「人」と「組織」を創り出していくために、逆境において力強く組織を牽引する能力(レジリエンス)を重視し、2022年から役員を対象にレジリエンスプログラムを実施しております。役員が率先垂範し、身体力・情動力・思考力・精神力の4つの活力を高める習慣を身に付け、組織に波及させることで、社員がよりイキイキと幸せに働き続けられることを目指して活動を行っております。
当社の成長戦略の一つであるグローバル事業の海外現地法人においても、多国籍の人財が活躍し、事業をリードしており、中でも海外事業の主柱であるインド子会社のKisetsu Saison Finance (India) Pvt. Ltd.では、「社員の幸福」と「組織の成功」の促進を達成すべき目標として掲げ、これらを達成するための5つの重要な取り組みとして、「心理的安全性の向上」、「チームビルディング活動」、「アジリティの向上」、「ビジネスパートナーとの提携」、「従業員体験の設計」を進めております。例えば、「心理的安全性の向上」については、社員への定期的なアンケートを実施し、組織内の信頼感やオープンコミュニケーション等に関して実態を調査し、施策に反映させることで、より良い職場環境づくりに活用しております。
このような取り組みをグループ各社への波及・浸透させ、新しい価値を創造する人財を育成し、当社グループで働くことが社員にとって成長とやりがいを実感でき、失敗を恐れずチャレンジし続けられる環境を作ってまいります。
② 指標と目標
多様性
|
項目 |
24年度目標 |
22年度実績 |
|
管理職に占める女性労働者の割合 |
25% |
24.9% |
|
男性の育児休業取得率※休暇含む |
100% |
58.5% |
育成
|
項目 |
24年度目標 |
22年度実績 |
|
デジタル人財 |
1,000名 |
260人 |
(注)上記の②指標と目標は、当社単体における指標及び目標であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経済環境など外部環境に関するリスク
a.経済環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの、景気は持ち直しの動きが見られます。今後については、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあり、景気の持ち直しの動きが続くことが期待されております。一方で、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、エネルギーの安定供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に十分に留意する必要があります。
当社は「サービス先端企業」を経営理念に、お客様の利便性を徹底的に追求し、系列や業態などの枠組みを超えた多様な提携パートナーと共に革新的なサービスを創造し続けております。当社グループを取り巻く経営環境は、海外景気の下振れがわが国経済に与える影響や金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況であることに加えて、先進的テクノロジーの活用や異業種参入によって新たな金融サービスが次々と創出されるなど、企業間競争が激しさを増すものと予想されます。このような経営環境の中、当社グループは、『総合生活サービスグループへの転換~リアルとデジタルの融合でカスタマーサクセスを実現~』を中期経営ビジョンとして掲げ、「Innovative」「Digital」「Global」を基本コンセプトとした、「総合生活サービスグループ」への転換に向けて、グループや提携先と「セゾン・パートナー経済圏」の確立に注力し、グループ企業間の事業シナジーによる他社にはない価値の創造を目指しております。加えて、お客様のあらゆる困りごとを、親切に適切に素早く解消することで顧客満足度向上に努めております。既存事業においては、「ペイメント事業の再生」「ファイナンス事業の健全な成長及び新たな事業領域への進出」「グローバル事業の展開加速」を重点方針とする成長戦略を実行し、更なる成長拡大を図っております。
b.競争環境
当社グループがグローバルに事業を展開しているペイメント業界では、規制緩和及び技術の進展により異業種からの新規参入等で競争が激化するとともに、競合他社との戦略の差別化が難しくなっており当社グループが競争に十分対応することができない場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループにおいて、国内では、AMEXブランド拡販に加えて、新たなカードビジネスモデルの確立としてGOLDカード戦略に重点を置き、ペイメント事業の強化に取り組んでおります。個人領域においては、お客様に選ばれるメインカードを目指し、当社の強みである幅広いアライアンスに「新たなロイヤリティサービス」を加え、2022年7月に募集を開始した新プロダクト「SAISON GOLD Premium」の活動を本格化しております。法人領域においては、SME(Small and Medium Enterprises:中小企業)マーケットに資源を投下し、ビジネスカードと法人関連商材のクロスセルの取り組みを 加速させることで法人マーケットのシェア拡大を目指しております。
海外では、シンガポールに設置した国際統括拠点(IHQ)を中心に、レンディング事業、インベストメント事業の両軸で拡大を加速しております。インドのKisetsu Saison Finance(India)Pvt. Ltd.では、現地FinTech企業との提携レンディング事業が成長を牽引しつつ、今年度より開始したダイレクトレンディング(同社による直接融資)についても、当連結会計年度末において20支店となり、今後も順次支店の展開を検討するなど順調に拡大を続けております。
また住宅ローンを含む不動産ファイナンス市場は、非常に多くの金融機関などが参加しているため、取引条件やサービス品質などにおいて、厳しい競争環境に置かれております。競合他社がマーケットシェア拡大などのために、収益性を度外視した顧客に有利な取引条件の提示やサービスを提供した場合、当社グループのマーケットシェアの低下や営業収益が不安定になり、業績の悪化を招く可能性があります。
当社グループにおける不動産関連事業においては、グループ各社の強みを活かした役割分担によってマーケットをカバーし、不動産金融における「機会」と「リスク」を捉えたバランス&積極推進により、富裕層向けの新規商材の開発など新たな事業領域へ進出してまいります。
c.各種規制及び法制度の変更
当社グループは、現時点の規制に従って、また、規制上のリスクを伴って業務を遂行しております。当社グループの事業は、会社経営に係る一般的な法令諸規則のほか、金融関連法令諸規則の適用を受けておりますが、これらの法令諸規則は将来において改正もしくは解釈の変更や厳格化、又は新たな法的規制によって、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、規制の変更等が発生した場合は、当該変更に則った社内体制、ルール、運用の検討、整備等を行っております。また、規制の変更等により一定のサービスを停止せざるを得ない状況になった場合でも、業績に与える影響を軽減させるため、法令を遵守、新たな規制に則したサービスの開発を迅速に対応する体制を構築してまいります。
d.海外事業展開
当社グループは、新たな収益基盤の確立を目的として、海外市場に進出し事業展開を行っております。これらの海外で事業展開する関係会社については、所在国における市場動向、競合会社の存在、政治、経済、法律、文化、宗教、習慣、為替、その他のさまざまなカントリーリスクが存在しております。また法律・規制の変更や予期せぬ政治・経済の不安定化などにより、当社グループの事業活動が期待どおりに展開できない、もしくは事業の継続が困難となり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、複数の国・地域への進出を行うことで特定の国へのカントリーリスクを分散させるとともに、IHQの権限を持つ、Saison International Pte. Ltd.を設立し、定期的に所在国のリスク分析及び現地関係会社の詳細なモニタリング体制の構築並びにモニタリングを実施することによってリスクの軽減を図っております。
e.大規模災害の発生
当社グループは、国内外の各地域において事業を行っておりますが、これらの地域で、地震等の大規模な自然災害により、保有する資産への物理的な損害、社員への人的被害があった場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、不測の事態に備えたBCPプランを策定しており、定期的に実効性の確認、教育、訓練を実施しております。特に、当社グループの主要な事業であるペイメント事業については、社会的インフラとして継続したサービス展開が必要であることを踏まえ、オーソリゼーションシステムを関東と関西に分散することでクレジットカードが利用できる環境を整備するなどの対応を実施しております。
f.気候変動の影響
気候変動による自然災害の激甚化や生態系の変化等は、地球環境や経済に重大な影響を与えるおそれがあり、持続可能性の観点から当社でも主要なリスクとして認識しております。気候変動への対応遅延などにより、当社グループの信用やブランドが悪化することに伴う取扱高の減少や資金調達コストの上昇、台風・豪雨など異常気象による顧客の家計や業績悪化に伴う貸倒コストの増加などにより、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、2021年より代表取締役(兼)社長執行役員COOを委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置し、持続可能な事業運営への取り組みを強化しております。また、2022年に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を表明し、賛同企業や金融機関が議論する場であるTCFDコンソーシアムに参画しております。今後もTCFD提言に基づき、気候変動への対応に関する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」について情報開示を推進し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
g.アンチ・マネーローンダリング
国際的に核・ミサイルやテロの脅威が増す中、犯罪者・テロリスト等につながる資金を断つことは、日本及び国際社会がともに取り組まなくてはならない課題であり、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策(以下「マネロン対策」という。)の重要性はこれまでになく高まっております。マネロン対策が有効に機能せず、仮に法令諸規制の違反等が発生した場合には、業務停止、制裁金等の行政処分、レピュテーションの毀損等により、当社及び当社グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社及び当社グループは、国内外において事業活動を行う上で、国内外の法令諸規制の適用及びそれに基づく国内外の監督官庁による監督を受けており、国内外の法令諸規制を遵守する態勢を整備するとともに、マネロン対策の更なる強化を継続的に実施してまいります。
(2) 財務面に関するリスク
a.資金調達
当社グループの主な資金調達方法は、銀行など金融機関からの借入金のほか、社債やコマーシャル・ペーパー(CP)の発行など資本市場からの調達になります。調達方法の中には、短期借入金やCPなど調達期間が一年以内のものが相当額あり、また一年以内に返済・償還予定の長期負債もあることから、当社グループ固有の要素(業績悪化や信用格付の格下げなど)や外部の要素(経済・金融危機や自然災害など)などさまざまな要因によって流動性リスクが増加すると、事業活動や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、資金調達のうち長期化・固定化を一定割合維持するとともに、コミットメントラインなど流動性補完枠の設定や、社債や債権流動化など直接調達の実行による多様化を推進し、流動性リスクの軽減に努めております。
b.マーケットリスク
当社グループは上場会社・非上場会社の株式、ベンチャー企業投資ファンド、債券、不動産及び不動産ファンドなどへの投資を行っております。これらの投資資産の価格が市場において下落した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、資金調達においては、銀行などの金融機関からの借入れによる間接金融のほか、社債など直接金融を利用しておりますが、その中には変動金利による調達もあり、マーケットにおいて金利が急激に上昇する場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループではRCM(リスクキャピタル・マネジメント)やALM(資産及び負債の総合的管理)を導入しており、これらの手法を活用することで、投資の方針や限度額を設けることや調達金利の長期化・固定化を一定割合に維持することで急激な金利上昇に備えることに加え、有価証券やデリバティブ取得時の事前審査、継続的なモニタリングを行っております。また、取締役会やALM委員会において、短期的な視点のみならず中長期的な視点に立ち、あらゆる角度から分析を行い、当社グループが保有するマーケットリスクを適切にコントロールしております。
c.金融商品の減損(貸倒引当金)
当社グループは各事業においてさまざまな融資を行っており、多数の顧客に対する債権を保有しております。国内外の経済環境(景気後退に伴う雇用環境、家計可処分所得、個人消費)等の状況の変化により、多くの顧客において契約条件に従った債権の返済がなされず、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、信用リスクに関する管理諸規程に従い、継続的な債権内容の健全化に努めており、与信限度額、信用情報管理、内部格付けなど与信管理に関する体制を整備し、運営していることに加え、債権状況モニタリング等の与信管理体制を強化しております。これにより、将来貸し倒れるであろう金額を適切に見積り、貸倒引当金として計上することで、信用リスクの高まりに対する業績への急激な影響を防いでおります。
d.利息返還損失引当金
国内の当社グループにおいて過去に弁済を受けた利息制限法に定められた利息の上限金利を超過する部分に対して、顧客より不当利得として返還を請求される場合があります。これに備えて、当社グループでは利息返還損失引当金を計上しておりますが、今後、経済状況が大きく変化し、過払い請求件数や処理単価が想定以上に増えること、もしくは、法的規制の動向等によって当該返還請求が予想外に拡大することによって、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、過去の返還実績等を慎重に検討するだけでなく、利息返還の請求動向について将来の経済状況も見据えながら考慮した上で、現時点において必要とされる引当額を計上し、想定外の事象が発生した場合にも耐え得るように備えております。
e.のれんの減損
当社グループは、連結財務諸表についてIFRSを適用しております。日本基準ではのれんの償却が規則的に行われるため、時の経過に伴いのれんの残高は減少し減損リスクも小さくなりますが、IFRSでは定期的にのれんの償却が行われないため、将来にわたって減損リスクが残り続けることになり、M&Aなどにより新たなのれんが発生すると、その都度のれんの残高は増加し続け、減損処理を行った際に当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループにおいては、RCMにより投資限度額を設定することで、過度なリスクを取らない仕組みを設けるとともに、投資段階では買収価格の妥当性について主管部門と専任部門による審議を行い、出資後においても買収時の収支計画実現に向けたフォローアップや経営環境の定期的なモニタリングを行っております。
(3) 業務面に関するリスク
a.主要提携先との関係
当社グループでは、多数の企業や団体との業務提携を通じ、会員獲得やサービス商品販売チャネルの拡大・多角化を行っております。また提携先の一部と出資関係を結んでおり、当社グループ及び提携先の顧客基盤等を双方で活かした事業展開を行っております。各提携先との事業は、当社グループの重要な事業戦略である一方、提携先の業績悪化や提携先との業務提携の条件変更や提携解消が行われた場合には当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、既存の提携先とのリレーションの強化を行うとともに、多様な業種・業界のパートナーと新規アライアンスを進めることで、特定の提携先に依存することのないビジネスモデルを構築してまいります。
b.システムリスク
当社グループの主要な事業は、コンピュータシステムや通信ネットワークを使用し、大量かつ多岐にわたるオペレーションを実施しておりますが、システムの不具合、通信回線の障害などによりシステムが機能不全に陥った場合には、事業運営に悪影響を及ぼす可能性があります。また、近年増え続けるサイバー攻撃等により、個人情報や機密情報などが漏えいする等のリスクがあります。仮に、このようにリスクが顕在化した場合、信用低下や損害賠償等により当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、日頃よりシステムの安定稼働の維持に努めるとともに、重要なシステムについてはバックアップを確保する等、不測の事態に備えたコンティンジェンシープランを策定しております。また、標的型攻撃メールやランサムウエア等の情報セキュリティインシデント対応として、「サイバーセキュリティ対応チーム」を設置し、平時においては、インシデント対応の手順の策定や定期的な訓練等、インシデント発生時の対応に必要な事前準備及び予防策を実施しております。また、インシデント発生時においては、当該チームによりインシデントの判断・トリアージ・インシデントレスポンス等、必要な対応を迅速に実施できる体制を構築しております。
c.個人情報の漏えい等
当社グループは、カード会員情報等の個人情報を大量に保有しており、個人情報保護法が定めるところの個人情報取扱事業者にあたることから、個人情報の漏えいや不正利用などの事態が生じた場合、個人情報保護法に基づく業務規程違反として勧告、命令、罰則処分を受ける可能性があります。これにより、当社グループに対する信頼性が著しく低下し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、個人情報保護法に定められたとおり、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備するとともに、特に大量の個人情報を取り扱う当社グループ各社ではプライバシーマークの取得を行い、適切な情報の取り扱いを行っております。
d.コンプライアンス
当社グループは、事業活動を行う上で、会社法をはじめとする会社経営に係る一般的な法令諸規制や、金融商品取引法・割賦販売法・貸金業法・保険業法等の金融関連法令諸規制の適用、さらには金融当局の監督を受けております。今後、仮に法令違反等が発生した場合には、行政処分やレピュテーションの毀損等により、当社グループの業務運営や、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、法令諸規制を遵守すべく、コンプライアンス体制構築及び内部管理体制の強化を図っており、社員教育の実施及び実施状況のモニタリングを行うなど予防策を講じております。また、当社グループでは内部通報制度を整備し、法令遵守違反・経営者及び社員による不正行為、不祥事・潜在的な利益相反等に対し、早期に発見することに努め、迅速な対応を図っております。
e.事務リスクの顕在化
当社グループは、事業運営において社員が手作業による大量の事務処理を行っております。これらの多様な業務の遂行に際して、社員による過失等に起因する不適切な事務が行われることにより、損失が発生する可能性があります。今後、仮に重大な事務リスクが顕在化した場合には、損失の発生、行政処分、レピュテーションの毀損等により、当社グループの業務運営や、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、各業務の事務取扱を定めたマニュアルを制定し、事務処理状況の定期的な点検を行うとともに、社員の誤謬・不正を防止し、早期発見するための内部通報制度に係る規程類を整備、運用しております。特に財務報告に関わる業務については、「財務報告に係る内部統制管理規程」等を定め、財務報告に係る内部統制の整備・運用及び評価のための体制整備を努めるとともに、内部統制の有効性評価の重要性について、評価対象部門担当者への意識付けを行い、内部統制の実効性を高めております。さらに、手作業による大量の事務処理が必要な業務については、随時システム化するとともに、システム化できない作業については、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などの導入による事務処理の自動化を推進しております。
f.人材の育成及び確保
当社グループでは、顧客に付加価値の高いサービスを提供するとともに、先進的な商品・サービスを開発するために、多様な人材を採用し育成をすることに努めております。当社グループに必要な人材の獲得が困難である場合や、人材の社外流出が生じた場合、業務運営や当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、多様な人材を確保するため、社員のニーズに応じた働き方を選択できるようテレワークや短時間勤務、副業などの制度を用意しております。また当社においては、雇用形態を統一し、すべての社員に公平な機会を提供する一方、スペシャリスト・エキスパート制度など社員それぞれの能力や特徴を活かせる人事制度を採用することで、優秀な人材の確保を行っております。教育面ではアセスメントプログラム、新規事業提案制度や手挙げ選択式の研修プログラム、年代別キャリア形成セミナーなど育成・キャリアを支援する制度を導入しております。また、公募を軸とする社員希望に基づいた人員配置など長期的かつ多角的な育成・キャリア形成に取り組める環境を整え「挑戦する文化」を創っております。
g.レピュテーションリスク
当社及び当社グループに関連するネガティブな評判・風評が拡散された場合、その内容の真偽に関わらず、当社グループの業務運営や業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、こうした風説・風評の早期発見に努めるとともに、その影響度・拡散度等の観点から適時かつ適切に対応することで、影響の極小化を図るよう対策を講じてまいります。
経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、2022年10月に行った組織改定に伴い、「ファイナンス事業」に含まれていた家賃保証事業を「ペイメント事業」に含めて記載する方法に変更しております。当該セグメント変更に伴い、前連結会計年度の情報は、変更後の報告セグメント区分に組替えて表示しております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの、景気は持ち直しの動きが見られます。今後については、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあり、景気の持ち直しの動きが続くことが期待されております。一方で、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、エネルギーの安定供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に十分に留意する必要があります。
当社は「サービス先端企業」を経営理念に、お客様の利便性を徹底的に追求し、系列や業態などの枠組みを超えた多様な提携パートナーと共に革新的なサービスを創造し続けております。当社グループを取り巻く経営環境は、海外景気の下振れがわが国経済に与える影響や金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況であることに加えて、先進的テクノロジーの活用や異業種参入によって新たな金融サービスが次々と創出されるなど、企業間競争が激しさを増すものと予想されます。このような経営環境の中、当社グループは、『総合生活サービスグループへの転換~リアルとデジタルの融合でカスタマーサクセスを実現~』を中期経営ビジョンとして掲げ、「Innovative」「Digital」「Global」を基本コンセプトとした、「総合生活サービスグループ」への転換に向けて、グループや提携先と「セゾン・パートナー経済圏」の確立に注力し、グループ企業間の事業シナジーによる他社にはない価値の創造を目指しております。加えて、お客様のあらゆる困りごとを、親切に適切に素早く解消することで顧客満足度向上に努めております。既存事業においては、「ペイメント事業の再生」「ファイナンス事業の健全な成長及び新たな事業領域への進出」「グローバル事業の展開加速」を重点方針とする成長戦略を実行し、更なる成長拡大を図っております。
また、2021年8月に代表取締役(兼)社長執行役員COOを委員長とするサステナビリティ活動に関する諮問機関として「サステナビリティ推進委員会」を設置し、2022年5月には気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同及びTCFDコンソーシアムへ参画いたしました。さらに、2022年6月にはTCFD提言に基づき、気候変動への対応に関する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」についての情報開示を行いました。加えて、2022年6月より気候変動対策をテーマとして提供を開始した、決済データに基づきCO2排出量を可視化できるクレジットカード「SAISON CARD Digital for becoz」が、日本経済新聞社主催の「NIKKEI脱炭素アワード2022」の「プロジェクト部門」において大賞を受賞するなど、持続可能な社会の実現に向け、グループ全体で社会・環境課題解決への取り組みを加速しております。さらに、2021年9月に策定したデジタルトランスフォーメーション戦略(CSDX戦略)を強化しており、2022年11月に事業ごとの特性やデジタルの浸透度に合わせた適切な配置、デジタルイノベーションを推進するため基本骨子や推進目標を更新するなどの取り組みを実施しております。今後もデジタル技術の活用によるビジネス変革・転換に取り組み、お客様及び社員の期待を超える感動体験を提供する、デジタル時代を先導する企業を目指し、CSDX戦略を推進してまいります。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
(a)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して2,853億26百万円増加し、3兆8,961億5百万円となりました。これは主に、ショッピング取扱高の増加等により営業債権及びその他の債権が1,959億73百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して2,490億23百万円増加し、3兆2,960億63百万円となりました。これは主に、社債及び借入金が2,361億34百万円増加したこと及び営業債務及びその他の債務が89億79百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末と比較して363億2百万円増加し、6,000億41百万円となりました。これは主に、利益剰余金が386億12百万円増加したことによるものです。
(b)経営成績
当連結会計年度における経営成績は次のとおりです。なお、純収益は収益から原価を控除して算出した指標であり、事業利益は当社グループが定める経常的な事業の業績を測る利益指標です。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの、ペイメント事業のショッピング取扱高やファイナンス事業の債権残高が堅調に推移したことに加え、海外におけるレンディング事業の貸付残高の拡大等により、純収益は 3,226億38百万円(前期比7.9%増)、保有しているファンドの公正価値による評価益等の影響により、事業利益は609億77百万円(前期比16.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は435億99百万円(前期比23.2%増)となりました。
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
(単位:円) |
|
|
純収益 |
事業利益 |
税引前利益 |
親会社の所有者に 帰属する当期利益 |
基本的1株当たり 当期利益 |
|
当連結会計年度 |
322,638 |
60,977 |
61,044 |
43,599 |
278.92 |
|
前連結会計年度 |
299,017 |
52,336 |
49,936 |
35,375 |
226.35 |
|
伸び率 |
7.9% |
16.5% |
22.2% |
23.2% |
23.2% |
当連結会計年度におけるセグメントの業績は次のとおりです。
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
純収益 |
事業利益 |
||||
|
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
伸び率 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
伸び率 |
|
|
ペイメント |
213,148 |
231,590 |
8.7% |
14,166 |
19,969 |
41.0% |
|
リース |
11,837 |
12,049 |
1.8% |
5,800 |
5,018 |
△13.5% |
|
ファイナンス |
47,144 |
50,754 |
7.7% |
19,777 |
22,056 |
11.5% |
|
不動産関連 |
22,704 |
24,177 |
6.5% |
12,350 |
12,595 |
2.0% |
|
エンタテインメント |
6,407 |
6,214 |
△3.0% |
237 |
719 |
203.3% |
|
計 |
301,241 |
324,786 |
7.8% |
52,332 |
60,359 |
15.3% |
|
調整額 |
△2,224 |
△2,148 |
- |
3 |
618 |
- |
|
連結 |
299,017 |
322,638 |
7.9% |
52,336 |
60,977 |
16.5% |
(注)各セグメントの純収益及び事業利益は、セグメント間取引消去前の数値を記載しております。
<ペイメント事業>
国内では、他社のポイント戦略や異業種参入などにより競争環境が激化しているペイメント事業において、AMEXブランド拡販に加えて、新たなカードビジネスモデルの確立としてGOLDカード戦略に重点を置き、ペイメント事業の強化に取り組んでおります。個人領域においては、お客様に選ばれるメインカードを目指し、当社の強みである幅広いアライアンスに「新たなロイヤリティサービス」を加え、2022年7月に募集を開始した新プロダクト「SAISON GOLD Premium」の活動を本格化しております。法人領域においては、SME(Small and Medium Enterprises:中小企業)マーケットに資源を投下し、ビジネスカードと法人関連商材のクロスセルの取り組みを加速させることで法人マーケットのシェア拡大を目指しております。
海外では、シンガポールに設置した国際統括拠点(IHQ)を中心に、レンディング事業、インベストメント事業の両軸で拡大を加速しております。インドのKisetsu Saison Finance(India)Pvt. Ltd.では、現地FinTech企業との提携レンディング事業が成長を牽引しつつ、今年度より開始したダイレクトレンディング(同社による直接融資)についても、当連結会計年度末において20支店となり、今後も順次支店の展開を検討するなど順調に拡大を続けております。また、2023年3月には、CARE Ratings社に加えてCRISIL Ratings社からもAAAの長期格付を取得いたしました(前回格付はAA+)。新たな市場への展開では、順調に拡大を続けるインドでの事業モデル・戦略を横展開することで収益の拡大を図るべく、アジアを越え、ブラジルとメキシコの2ヶ国に会社を設立いたしました。今後もグローバル事業を当社の主柱に成長させるべく挑戦を続けるとともに、これらの事業を通じて、ファイナンシャル・インクルージョン並びに国際連合が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを推進し、世界的な社会課題の解決に貢献してまいります。
<今年度の新たな取り組みの一例>
・2022年4月より、シンガポールの子会社を通して、インドネシアにおいて金融サービスを十分に享受できないアンダーサーブド層の人々を対象にデジタルレンディング事業を行うJulo Holdings Pte. Ltd.に対し、8,000万米ドルの投融資を実行
・2022年4月より、㈱UPSIDERと新たなBtoB決済サービス構築に向けた業務提携契約を締結し、すべてのBtoB取引でクレジットカードが利用できる決済サービス「支払い.com」の共同提供を開始
・2022年6月より、一年中いつでもおトクに指定席をご利用いただける新幹線の会員制ネット予約「エクスプレス予約サービス」を付帯した九州旅客鉄道㈱との提携クレジットカード「JQ CARD セゾンエクスプレス」の募集開始
・2022年6月より、東海道・山陽・九州新幹線区間がいつでもおトクに利用できるネット予約&チケットレス乗車サービス「エクスプレス予約サービス(プラスEX会員)」との連携開始
・2022年6月より、㈱DATAFLUCTと提携し、決済データに基づきCO2排出量を可視化できるクレジットカード「SAISON CARD Digital for becoz」の発行開始
・2022年7月より、動物病院のビジネス環境の改善をサポートするサービス「セゾンのVETsサポートクラブ」を提供開始
・2022年7月より、デジタルコンテンツを提供する㈱メディアドゥへ出資し、カード会員向けに購入額の50%のポイント還元をする電子コミックサービス「まんがセゾン」を提供開始
・2022年7月より、SORABITO㈱と提携し、建設業界における DX(デジタルトランスフォーメーション)推進と建設業界のキャッシュレス化促進を図るため、建設業界専用のクレジットカード「建設スマート・セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス®・カード」を募集開始
・2022年7月より、新たなロイヤルティプログラムを搭載したゴールドカード「SAISON GOLD Premium」の募集開始
・2022年8月より、㈱ナウキャストとクレジットカードデータの不動産業界向けデータへの活用について協業し、商業施設のテナント選定支援サービスを提供開始
・2022年8月より、ブロードマインド㈱と協業及び新規サービスに向けた取り組みを強化するため、資本業務提携契約を締結
・2020年にゲームユーザーをターゲットとしたコンセプトカードとして募集開始した「セゾンゲーミングカード」を、2022年8月よりホログラム仕様のデザインで完全ナンバーレスカードへリニューアルし、「セゾンゲーミングカード Digital」として新たに募集開始
・2022年9月より、「セゾンの家賃保証 Rent Quick」において、セゾンカードの会員情報を活用し、簡易的な手続きで、即時に家賃保証の申し込み結果をお知らせするサービスの提供開始
・2022年10月より、ROADGET BUSINESS PTE. LTD.が展開するアメリカ発ファッションブランド「SHEIN」と、オリジナル特典の付いたスマホ完結型のクレジットカード「SAISON CARD Digital」の発行や、セゾンカード・UCカード会員向け優待など、ペイメントサービスにおける協業を開始
・2022年11月より、㈱フクリコと協業し、中小企業経営者の支援を目的とした福利厚生サービス「セゾンフクリコ」の提供開始
・2023年1月より、㈱CONNECTとの業務提携の取り組みの一環として、クレディセゾン発行のセゾンカード・UC カードを対象にCONNECTの証券口座で投資信託の定期買付を行うことができる「クレカ積立」サービスの提供開始
・2023年1月より、学校法人廣池学園麗澤大学との教育連携協定の一環として、学生が中心となりサービスを開発した「SAISON CARD Digital〈麗澤大学 オリジナルクレジットカード〉」の募集開始
・2023年2月より、富裕層のお客様を対象とした協業及び新規サービスに向けた取り組みの強化を目的として、日本の魅力を感動体験として届けるJapan Culture and Technology㈱と資本業務提携契約を締結
・2023年2月より、「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」及び「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」でご利用いただける、中小企業・個人事業主の経営を支援する新たな融資サービス「セゾンビジネスサポートローン」の提供開始
・2023年2月より、九州旅客鉄道㈱との提携クレジットカード「JQ CARD セゾン」に加え、ワンランク上のサービスを提供する「JQ CARD セゾン GOLD」の募集開始
・2023年3月より、デジタルマーケティング事業を展開する㈱オムニバスより、Z世代やミレニアル世代を主な対象とした「友人・知人へのお礼を寄付に代える新しい寄付プラットフォーム『Pay it Forward Project ®』」の提供開始
※「アメリカン・エキスプレス」は、アメリカン・エキスプレスの登録商標です。㈱クレディセゾンは、アメリカン・エキスプレスのライセンスに基づき使用しています。
上記のような諸施策に取り組んだ結果、当連結会計年度における主要指標は、新規カード会員数は170万人(前期比11.9%増)、カード会員数は2,503万人(前期末比1.4%減)、カードの年間稼動会員数は1,381万人(前期比0.5%減)となりました。また、ショッピング取扱高は5兆2,870億円(前期比9.6%増)、カードキャッシング取扱高は1,687億円(前期比2.7%増)、ショッピングのリボルビング残高は4,090億円(前期末比6.7%増)、カードキャッシング残高は1,830億円(前期末比0.1%減)となりました。
当連結会計年度における純収益は、2,315億90百万円(前期比8.7%増)、事業利益は199億69百万円(前期比41.0%増)となりました。
(A) 取扱高
|
|
|
(単位:百万円) |
|
部門別 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
カードショッピング |
4,823,174 |
5,287,073 |
|
カードキャッシング |
164,363 |
168,785 |
|
証書ローン |
3,633 |
3,044 |
|
プロセシング・他社カード代行 |
2,736,568 |
2,893,873 |
|
ペイメント関連 |
163,501 |
333,871 |
|
ペイメント事業計 |
7,891,240 |
8,686,647 |
(注)上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
|
カードショッピング |
取扱高は、当社が発行するクレジットカードによるカード会員のショッピング利用額であります。カードショッピングにより得られる主な手数料〔主要な料率〕は、カード会員がリボルビング払い等を利用した場合の会員(顧客)手数料〔クレジット対象額に対して実質年率9.6%~15.0%〕、加盟店より得られる加盟店手数料〔クレジット対象額の平均料率1.3%〕であります。 |
|
カードキャッシング |
取扱高は、当社グループが発行するクレジットカード又はローン専用カードによるカード会員のキャッシング利用額であります。カードキャッシングにより得られる主な手数料〔主要な料率〕は、利息〔融資額に対して実質年率2.8%~18.0%〕であります。 |
|
証書ローン
|
取扱高は、当社グループがカードキャッシング以外で直接会員又は顧客に金銭を貸付ける取引における融資元本の期中平均残高であります。主な手数料〔主要な料率〕は、利息〔融資額に対して実質年率3.8%~17.4%〕であります。 |
|
プロセシング・ 他社カード代行 |
取扱高は、当社がプロセシング業務を受託している会社のカードによるショッピング利用額及び、当社ATM機の利用について提携している他社カードのカード会員のキャッシング利用額であります。手数料については提携会社より得られる代行手数料等であります。 |
(B) 純収益
|
|
|
(単位:百万円) |
|
部門別 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
カードショッピング |
132,081 |
143,024 |
|
カードキャッシング |
26,106 |
24,741 |
|
証書ローン |
517 |
412 |
|
プロセシング・他社カード代行 |
27,437 |
27,213 |
|
業務代行 |
5,061 |
5,306 |
|
ペイメント関連 |
19,573 |
28,638 |
|
金融収益 |
987 |
876 |
|
セグメント間の内部純収益又は振替高 |
1,383 |
1,377 |
|
ペイメント事業計 |
213,148 |
231,590 |
(C) 会員数及び利用者数
|
区分 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
クレジットカード発行枚数(枚) |
25,401,592 |
25,034,225 |
|
利用者数 |
|
|
|
カードショッピング(人) |
9,805,554 |
9,318,543 |
|
カードキャッシング(人) |
569,326 |
557,981 |
|
証書ローン(人) |
9,980 |
9,188 |
|
プロセシング・他社カード代行(件) |
39 |
32 |
|
ペイメント関連(人) |
317,719 |
578,661 |
(注)1 クレジットカード発行枚数は自社カードと提携カードの発行枚数の合計であります。
2 利用者数は主として2022年3月及び2023年3月における顧客に対する請求件数であります。
<リース事業>
事業者の設備投資計画に合わせ、OA通信機器や厨房機器などを中心に営業を推進しております。既存主力販売店の販売促進強化となる各種キャンペーン実施等に取り組んだ結果、当連結会計年度における取扱高は1,267億円(前期比12.1%増)、純収益は120億49百万円(前期比1.8%増)、事業利益は50億18百万円(前期比13.5%減)となりました。
また、2022年8月にサイクラーズ㈱と設立した合弁会社である㈱リ・セゾンでは、OA機器を中心としたリースアップ物件の引き揚げ、販売、マテリアルリサイクルを通じた再循環・再資源化を行っております。
さらに、2022年9月にリースの提携先である㈱No.1と設立した合弁会社である㈱セゾンビジネスサポートでは、中小企業の事業者が抱える経営課題の解決をサポートすることを目的に、ペイメント、ファイナンス領域における法人ソリューションに加え、情報セキュリティ、OA関連ソリューションの提供を開始しております。
(A) 取扱高
|
|
|
(単位:百万円) |
|
部門別 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
リース |
113,061 |
126,787 |
(注)上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
|
リース |
当社が顧客に事務用機器等を賃貸するファイナンス・リース取引であり、取扱高の範囲はリース契約額であります。主な手数料〔主要な料率〕は、リース契約残高に含まれる利息〔リース契約期間に応じてリース取得価額の1.4%~4.6%〕であります。 |
(B) 純収益
|
|
|
(単位:百万円) |
|
部門別 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
リース |
11,835 |
12,048 |
|
金融収益 |
0 |
- |
|
セグメント間の内部純収益又は振替高 |
1 |
1 |
|
リース事業計 |
11,837 |
12,049 |
(C) 利用者数
|
区分 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
リース(件) |
434,010 |
436,501 |
(注) 利用者数は主として連結会計年度末における残高保有件数であります。
<ファイナンス事業>
信用保証事業、ファイナンス関連事業から構成されております。
信用保証事業では、2022年4月より開始した金融機関向け「住宅ローン保証」により、保証商品のラインナップを広げるとともに、地域金融機関等とのきめ細かな連携体制の構築に努めました。その結果、当連結会計年度における保証残高(金融保証負債控除前)は4,270億円(前期末比19.3%増)、提携先数は合計で402先(前期末差3先増)となりました。
ファイナンス関連事業では、「フラット35」及び「セゾンの資産形成ローン」については従来同様、良質な資産の積み上げに取り組みました。「フラット35」については、長期金利上昇に伴い固定金利型住宅ローン市場の融資実行金額が、前期比として21.0%減少する中、お客様のニーズにきめ細かにお応えし続けた結果、当連結会計年度の実行金額は1,761億円(前期比13.4%減)、サービシング債権残高等は1兆3,401億円(前期末比7.6%増)となりました。「セゾンの資産形成ローン」(投資用マンション購入ローン)については、今後の金利上昇局面を想定し、実行案件を可能な限り吟味した結果、当連結会計年度の実行金額は981億円(前期比12.5%減)、債権の一部売却により貸出残高は7,167億円(前期末比5.1%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるファイナンス事業の債権残高は1兆1,086億円(前期末比2.6%増)、当連結会計年度における純収益は507億54百万円(前期比7.7%増)、事業利益は220億56百万円(前期比11.5%増)となりました。
また、ファイナンス事業の多角化を目指し、2023年2月から提供を開始した「セゾンの資産形成ローン プレミア」や、2023年3月から提供を開始した「セゾンの不動産フリーローン」など、富裕層向けの新たな不動産ファイナンスサービスの開発をはじめとして、新規マーケットへの挑戦にも注力しております。
※固定金利型住宅ローン市場の動向については、独立行政法人住宅金融支援機構が開示している「[フラット35]の申請戸数等について」を参照しております。
(A) 取扱高
|
|
|
(単位:百万円) |
|
部門別 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
信用保証 |
144,804 |
190,920 |
|
ファイナンス関連 |
1,007,777 |
1,077,675 |
|
ファイナンス事業計 |
1,152,581 |
1,268,596 |
(注) 上記の部門別取扱高の内容及び範囲、主な手数料等の状況は次のとおりであります。
|
信用保証 |
提携金融機関が行っている融資に関して、当社グループが顧客の債務を保証する取引であり、取扱高の範囲は保証元本であります。主な手数料〔主要な料率〕は、保証残高に対して得られる保証料〔平均保証料率6.0%〕であります。 |
|
ファイナンス関連 |
当社グループが直接顧客に金銭を貸付ける取引等であり、取扱高の範囲は融資元本の期中平均残高であります。主な手数料〔主要な料率〕は、不動産融資におきましては利息〔融資額に対して実質年率1.5%~15.0%と諸手数料(融資額の3.0%以内)〕であります。 |
(B) 純収益
|
|
|
(単位:百万円) |
|
部門別 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
信用保証 |
16,647 |
17,250 |
|
ファイナンス関連 |
30,496 |
33,504 |
|
金融収益 |
0 |
- |
|
セグメント間の内部純収益又は振替高 |
- |
- |
|
ファイナンス事業計 |
47,144 |
50,754 |
(C) 利用者数
|
区分 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
信用保証(件) |
257,522 |
246,775 |
|
ファイナンス関連(件) |
86,771 |
82,982 |
(注)1 信用保証は連結会計年度末における残高保有件数であります。
2 ファイナンス関連は主として2022年3月及び2023年3月における顧客に対する請求件数であります。
<不動産関連事業>
不動産事業、不動産賃貸事業等から構成されております。堅調な市況を背景に、実需向けの不動産を中心に需要が継続したことにより、当連結会計年度の純収益は241億77百万円(前期比6.5%増)、事業利益は125億95百万円(前期比2.0%増)となりました。
<エンタテインメント事業>
アミューズメント事業等から構成されております。当連結会計年度の純収益については、店舗閉鎖の影響により62億14百万円(前期比3.0%減)となりました。事業利益については、イベントの復調によりチケット販売が好調に推移したことにより7億19百万円(前期比203.3%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動に使用したキャッシュ・フローは、1,300億92百万円の支出(前連結会計年度は704億41百万円の支出)となりました。
これは主に、税引前利益610億44百万円の収入がある一方で、営業債権及びその他の債権の純増額1,917億17百万円の支出によるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動に使用したキャッシュ・フローは、438億28百万円の支出(前連結会計年度は516億19百万円の支出)となりました。
これは主に、投資不動産の取得による231億31百万円の支出及び貸付けによる159億8百万円の支出によるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動により得られたキャッシュ・フローは、2,245億36百万円の収入(前連結会計年度は1,292億60百万円の収入)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による1,491億63百万円の支出がある一方で、長期借入れによる2,998億44百万円の収入及び債権流動化借入金(長期)による692億55百万円の収入によるものです。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して、507億円増加し、1,596億71百万円となりました。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針並びに見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の業績は「経営成績等の状況の概要」で述べたとおり、純収益は3,226億38百万円(前期比7.9%増)、事業利益は609億77百万円(前期比16.5%増)、税引前利益は610億44百万円(前期比22.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は435億99百万円(前期比23.2%増)となりました。
① 純収益
表1は、純収益の内訳を記載しております。当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの、ペイメント事業のショッピング取扱高やファイナンス事業の債権残高が堅調に推移したことに加え、海外におけるレンディング事業の貸付残高の拡大等により、純収益は3,226億38百万円(前期比7.9%増)となりました。
表1 連結損益計算書の主要項目
|
|
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
伸び率 (%) |
|
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
|
ペイメント事業収益 |
210,777 |
229,336 |
8.8 |
|
リース事業収益 |
11,835 |
12,048 |
1.8 |
|
ファイナンス事業収益 |
47,143 |
50,754 |
7.7 |
|
不動産関連事業利益 |
21,863 |
23,406 |
7.1 |
|
エンタテインメント事業利益 |
6,407 |
6,214 |
△3.0 |
|
金融収益 |
989 |
877 |
△11.3 |
|
純収益合計 |
299,017 |
322,638 |
7.9 |
表2は、表1のペイメント事業収益の内訳であります。
表2 ペイメント事業収益の内訳
|
|
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
伸び率 (%) |
|
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
|
カードショッピング |
132,081 |
143,024 |
8.3 |
|
うち加盟店手数料 |
74,002 |
83,331 |
12.6 |
|
うち顧客手数料 |
48,761 |
49,749 |
2.0 |
|
うち年会費等 |
9,318 |
9,943 |
6.7 |
|
カードキャッシング |
26,106 |
24,741 |
△5.2 |
|
証書ローン |
517 |
412 |
△20.2 |
|
プロセシング・他社カード代行 |
27,437 |
27,213 |
△0.8 |
|
業務代行 |
5,061 |
5,306 |
4.8 |
|
ペイメント関連 |
19,573 |
28,638 |
46.3 |
|
ペイメント事業収益合計 |
210,777 |
229,336 |
8.8 |
② 販売費及び一般管理費・金融資産の減損
表3は、販売費及び一般管理費並びに金融資産の減損の内訳を記載したものであります。販売費及び一般管理費・金融資産の減損は、主に新型コロナウイルス感染症対策として実施された実質無利子・無担保融資の返済が開始されることによる資金繰りの悪化など、不確実性に対応するために将来を見据えて引当金を増額したことにより、2,639億34百万円(前期比6.8%増)となりました。
表3 販売費及び一般管理費・金融資産の減損の内訳
|
|
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
伸び率 (%) |
|
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
|
貸倒関連費用 |
38,225 |
34,611 |
△9.5 |
|
うち金融資産の減損(債権) |
20,532 |
29,378 |
43.1 |
|
うち金融資産の減損(金融保証契約) |
4,043 |
5,233 |
29.4 |
|
うち利息返還損失引当金繰入額 |
13,650 |
- |
- |
|
貸倒関連費用を除く販売費及び一般管理費 |
208,890 |
229,322 |
9.8 |
|
うち広告宣伝費 |
23,539 |
28,619 |
21.6 |
|
うちポイント引当金繰入額 |
16,909 |
20,365 |
20.4 |
|
うち人件費(従業員給付費用) |
47,917 |
53,088 |
10.8 |
|
うち支払手数料 |
64,056 |
68,243 |
6.5 |
|
販売費及び一般管理費・金融資産の減損合計 |
247,116 |
263,934 |
6.8 |
③ 金融費用
金融費用は、152億57百万円(前期比33.1%増)となりました。
④ 持分法による投資利益
持分法による投資利益は、59億82百万円(前期比30.4%増)となりました。
⑤ その他の収益
その他の収益は、投資有価証券評価益の増加などにより、125億90百万円(前期比101.1%増)となりました。
⑥ その他の費用
その他の費用は、10億17百万円(前期比24.6%減)となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は435億99百万円(前期比23.2%増)となりました。
(3) 割賦売掛金の状況及び債権リスクの状況
以下の分析におきましては、連結財務諸表の報告数値に基づく情報(以下「報告ベース」という。)に加え、「貸倒引当金」を直接控除する前の情報(以下「管理ベース」という。)を記載しております。なお、管理ベースの情報は、条件変更が行われた債権及び求償債権について、対象債権から貸倒引当金を控除する前の情報を記載しております。
また、文中で特に断りが無い限り、当該情報は管理ベースの情報であります。これは、事業運営に際して、特に事業の動向を把握する際、控除される債権も含め、一括して捉えることが不可欠であると考えているからであります。
表4は、割賦売掛金残高の内訳を記載したものであり、カッコ書きによって報告ベースの数値を表示しております。当連結会計年度末の割賦売掛金残高は、管理ベースでは2兆7,312億8百万円(前期比7.5%増)、報告ベースでは2兆6,548億52百万円(前期比7.1%増)となりました。
表4 割賦売掛金残高の内訳(管理ベース。ただし、カッコ内の数値は報告ベース。)
|
|
前連結会計年度 (2022年3月31日) |
当連結会計年度 (2023年3月31日) |
伸び率 (%) |
|
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
|
ペイメント事業計 |
1,388,157 |
1,545,644 |
11.3 |
|
(1,340,167) |
(1,479,506) |
(10.4) |
|
|
うちカードショッピング |
1,060,453 |
1,152,219 |
8.7 |
|
(参考)リボルビング払い債権 |
383,312 |
409,073 |
6.7 |
|
うちカードキャッシング |
183,250 |
183,068 |
△0.1 |
|
うち証書ローン |
4,711 |
3,827 |
△18.8 |
|
うちプロセシング・他社カード代行 |
101,252 |
106,248 |
4.9 |
|
うちペイメント関連 |
38,489 |
100,280 |
160.5 |
|
リース事業計 |
72,618 |
76,870 |
5.9 |
|
(68,925) |
(73,304) |
(6.4) |
|
|
ファイナンス事業計 |
1,080,327 |
1,108,666 |
2.6 |
|
(1,068,700) |
(1,102,037) |
(3.1) |
|
|
うち信用保証 |
1,367 |
1,452 |
6.2 |
|
うちファイナンス関連 |
1,078,960 |
1,107,214 |
2.6 |
|
不動産関連事業計 |
28 |
26 |
△8.4 |
|
(5) |
(3) |
(△28.5) |
|
|
割賦売掛金残高 |
2,541,132 |
2,731,208 |
7.5 |
|
(2,477,798) |
(2,654,852) |
(7.1) |
表5は、営業債権に対する延滞及び引当状況を記載したものであります。
管理ベースの割賦売掛金残高、買取債権及びファイナンス・リース債権残高に偶発負債を加算した残高(以下「営業債権」という。)のうち、3ヶ月以上延滞債権残高は632億39百万円(前期比16.9%増)となりました。これに対する当連結会計年度末の貸倒引当金残高は、830億82百万円(前期比19.4%増)となりました。これらの結果、3ヶ月以上延滞債権残高に対する充足率は前期末の183.9%から190.5%に上昇いたしました。
表5 営業債権に対する延滞及び引当状況
|
|
前連結会計年度 (2022年3月31日) |
当連結会計年度 (2023年3月31日) |
伸び率 (%) |
|
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
|
営業債権残高 ① |
3,318,712 |
3,673,836 |
10.7 |
|
3ヶ月以上延滞債権残高 ② |
54,086 |
63,239 |
16.9 |
|
②のうち担保相当額 ③ |
16,263 |
19,622 |
20.7 |
|
貸倒引当金残高 ④ |
69,562 |
83,082 |
19.4 |
|
3ヶ月以上延滞比率(=②÷①) |
1.6% |
1.7% |
- |
|
3ヶ月以上延滞債権に対する充足率 (=④÷(②-③)) |
183.9% |
190.5% |
- |
|
(参考)担保相当額控除後3ヶ月 以上延滞比率(=(②-③)÷①) |
1.1% |
1.2% |
- |
表6は、当社グループの貸倒引当金の動態を記載したものであります。
表6 貸倒引当金の動態
|
|
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
伸び率 (%) |
|
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
|
期首貸倒引当金残高 |
71,539 |
71,428 |
△0.2 |
|
増加 |
25,514 |
35,537 |
39.3 |
|
減少 |
25,625 |
21,926 |
△14.4 |
|
期末貸倒引当金残高 |
71,428 |
85,040 |
19.1 |
|
(参考)貸倒損失 |
0 |
- |
- |
(4) 資本の財源及び資金の流動性
① 調達政策
当社グループでは資金調達において安定性とコストを重視し、調達手法の多様化を図っております。主な調達方法では、銀行、系統金融機関、生命保険会社、損害保険会社との相対取引のほか、シンジケートローンやコミットメントラインの設定といった間接調達、また普通社債やコマーシャル・ペーパー(CP)の発行等の直接調達に取り組んでおります。当連結会計年度末の連結有利子負債(リース負債139億円を含む)は2兆8,051億円であり、借入金55.4%、社債18.9%、CP17.5%、営業債権の流動化等8.2%から構成されております。
間接調達については既存取引先とのリレーションを図る一方で、長期の安定的な取引が望める金融機関を対象に、新たな取引先を開拓し調達先の分散化を図るなど、リファイナンスリスクの軽減及びコスト削減に努めております。また、直接調達については普通社債やCP以外に、当社の信用状況に左右されない債権の流動化など資金調達手法の多様化により、流動性リスクの軽減やコスト削減を図っております。
当社では資本市場から円滑な資金調達を行うため、発行する債券について㈱格付投資情報センター(R&I)から国内無担保社債に「A+」、国内CPに「a-1」の格付けを取得しております。
② 流動性の確保
当社グループの保有する資産のうち68.1%がペイメント事業を中心とした割賦売掛金であり、その回転率も年間平均3回を上回り、高い流動性を維持しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5) 特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく営業貸付金の状況
「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社個別における営業貸付金の状況は以下のとおりです。
① 貸付金の種別残高内訳
|
|
|
|
|
|
2023年3月31日現在 |
|
|
貸付種別 |
件数 |
残高 |
平均約定金利 |
|||
|
|
構成割合 |
|
構成割合 |
|||
|
消費者向 |
無担保 (住宅向を除く) |
件 |
% |
百万円 |
% |
% |
|
602,223 |
90.35 |
172,667 |
11.44 |
14.61 |
||
|
有担保 (住宅向を除く) |
13 |
0.00 |
12 |
0.00 |
7.39 |
|
|
住宅向 |
64,001 |
9.60 |
925,353 |
61.29 |
2.05 |
|
|
計 |
666,237 |
99.95 |
1,098,034 |
72.73 |
4.02 |
|
|
事業者向 |
計 |
343 |
0.05 |
411,781 |
27.27 |
1.51 |
|
合計 |
666,580 |
100.00 |
1,509,816 |
100.00 |
3.34 |
|
(注)事業者向貸付残高には、関係会社向け貸付392,671百万円が含まれております。
② 資金調達内訳
|
|
|
|
2023年3月31日現在 |
|
借入先等 |
残高 |
平均調達金利 |
|
|
金融機関等からの借入 |
百万円 |
% |
|
|
1,473,289 |
0.44 |
||
|
関係会社 |
- |
- |
|
|
その他 |
1,239,671 |
0.26 |
|
|
|
社債・CP |
1,023,000 |
0.23 |
|
合計 |
2,712,960 |
0.36 |
|
|
自己資本 |
669,260 |
- |
|
|
|
資本金・出資額 |
75,929 |
- |
(注)当事業年度における貸付金譲渡金額は、80,045百万円であります。
③ 業種別貸付金残高内訳
|
|
|
|
2023年3月31日現在 |
|
|
業種別 |
先数 |
残高 |
||
|
|
構成割合 |
|
構成割合 |
|
|
製造業 |
件 |
% |
百万円 |
% |
|
15 |
0.00 |
17 |
0.00 |
|
|
建設業 |
28 |
0.00 |
39 |
0.01 |
|
電気・ガス・熱供給・水道業 |
1 |
0.00 |
0 |
0.00 |
|
運輸・通信業 |
7 |
0.00 |
7 |
0.00 |
|
卸売・小売業、飲食店 |
41 |
0.01 |
103 |
0.01 |
|
金融・保険業 |
7 |
0.00 |
214,619 |
14.21 |
|
不動産業・物品賃貸業 |
32 |
0.01 |
195,363 |
12.94 |
|
サービス業 |
16 |
0.00 |
662 |
0.04 |
|
個人 |
657,407 |
99.97 |
1,098,034 |
72.73 |
|
その他 |
38 |
0.01 |
968 |
0.06 |
|
合計 |
657,592 |
100.00 |
1,509,816 |
100.00 |
④ 担保別貸付金残高内訳
|
|
|
|
2023年3月31日現在 |
|
受入担保の種類 |
残高 |
構成割合 |
|
|
有価証券 |
百万円 |
% |
|
|
7 |
0.00 |
||
|
|
うち株式 |
7 |
0.00 |
|
債権 |
- |
- |
|
|
|
うち預金 |
- |
- |
|
商品 |
- |
- |
|
|
不動産 |
803,759 |
53.23 |
|
|
財団 |
- |
- |
|
|
その他 |
- |
- |
|
|
計 |
803,766 |
53.23 |
|
|
保証 |
94,618 |
6.27 |
|
|
無担保 |
611,431 |
40.50 |
|
|
合計 |
1,509,816 |
100.00 |
|
⑤ 期間別貸付金残高内訳
|
|
|
|
2023年3月31日現在 |
|
|
期間別 |
件数 |
残高 |
||
|
|
構成割合 |
|
構成割合 |
|
|
1年以下 |
件 |
% |
百万円 |
% |
|
603,272 |
90.50 |
578,476 |
38.32 |
|
|
1年超 5年以下 |
346 |
0.05 |
23,587 |
1.56 |
|
5年超 10年以下 |
216 |
0.03 |
539 |
0.04 |
|
10年超 15年以下 |
533 |
0.08 |
3,228 |
0.21 |
|
15年超 20年以下 |
1,046 |
0.16 |
8,469 |
0.56 |
|
20年超 25年以下 |
2,058 |
0.31 |
22,087 |
1.46 |
|
25年超 |
59,109 |
8.87 |
873,428 |
57.85 |
|
合計 |
666,580 |
100.00 |
1,509,816 |
100.00 |
|
1件当たりの平均約定期間 |
2.80年 |
|
|
|
(注)期間は約定期間によっております。
当社とスルガ銀行株式会社(以下「スルガ銀行」という。)は、2023年5月18日に両社の取締役会において、両社の資本業務提携に関する契約を締結することを決議しました。
これと併せて、同日開催の取締役会において、スルガ銀行を処分先とする第三者割当による自己株式の処分を行うことも決議しました。
概要は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記 47.後発事象」を参照下さい。
該当事項はありません。