当社グループを取り巻く経済情勢につきましては、新型コロナウイルス感染症に対応するワクチンの普及により経済の回復が待たれますが、内外経済に与える影響は、引き続き予断を許さない状況です。
このような状況の中、当社グループは、企業ビジョン「いつ行っても欲しいものがあり、いつ行っても気持ちよく買物ができ、また行ってみたいと思っていただける百貨店」の実現に向け、ニューノーマル生活によるスタイルの変化に対応すべくコロナ禍における新しいビジネス価値の創出を進めてまいります。営業面におきましては、マルチペイメントの導入等のDXへの取り組みをはじめ、購買力強化による利益率の改善、基幹店である藤沢店への経営資源の集中と強化、EC部門の拡大をおこなってまいります。また、3月6日にリスタートした「SAIKAYA YOKOSUKA SHOPPING PLAZA」におきましてはローコストオペレーションでの営業体制を確立するとともにフロア構成を見直し、強みである商材を強化することで、お客様に日々ご利用いただける来店頻度の高い店舗を目指してまいります。さらに、外商部門におきましては、外商顧客様への、よりきめ細かいご案内・商品提案を推進するとともに、新規外商顧客様へのアプローチをおこない新たな外商顧客様の創出を強化する等、外商顧客様の裾野拡大を継続的に推進し、その効果を拡大してまいります。
財務基盤の強化におきましては、引き続き効果的な経費運用を推進し、業務運用の効率化に伴う費用の見直し、要員の適正配置の推進による人件費の効率的運用等に取り組んでまいります。
また、積極的なIR活動の実施とSDGs・ESG・CSRへの取り組みをすすめ、社会対応力の強化をはかってまいります。
このほか、健全な経営体制を整え、広くステークホルダーの期待に応えるとともに、地域社会に貢献できる企業を目指してまいります。
1.災害リスク
当社グループは、川崎、横須賀、藤沢というほぼ同一地域内において店舗展開していることから、自然災害や事故等により、店舗運営に大きな影響が及ぶ可能性があります。
特に火災や地震等により災害が発生した場合には、被害者への損害賠償や建物および保管商品・保有資産等への甚大な被害が生じ、これらが当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼすことが考えられます。
2.環境リスク
当社グループは、百貨店業を展開しておりますが、気候状況、景気動向や消費者動向等の経済状況、疾病や騒乱等の社会状況、又、同一商圏内における同業・異業種参入による競争状況等により、当社グループの業績や財務状況に大きな影響が及ぶことが考えられます。
3.製品リスク
当社グループは、百貨店業において衣料品、身回品、雑貨、食料品をはじめとした各種商品、サービスの販売を行っております。これらの事業展開をする上で、欠陥商品の販売や食中毒が発生した場合には、製造物責任による損害賠償の発生、公的規制による営業停止、社会的信用の失墜による売上高の減少等、当社グループの業績や財務状況に悪影響が及ぶことが考えられます。
4.公的規制リスク
当社グループは、事業展開する上で、大規模小売店舗立地法や独占禁止法、下請法、労働法等各種法規制や省エネ法等の環境・リサイクル関連などに関する法令等に十分留意した営業活動を行っておりますが、違反行為が発生した場合には、公的な営業規制を受けるだけでなく、関連費用の増加、社会的信用の失墜による売上高の減少等、当社グループの業績や財務状況に悪影響が及ぶことが考えられます。
5.顧客情報流出リスク
当社グループは、顧客等の数多くの個人情報を保有していることから、社内管理規程の策定や管理組織の編成、情報管理責任者の設置、社内研修による個人情報の利用・管理方法の徹底を行っております。しかしながら、犯罪や事故により個人情報が外部に漏洩した場合には、損害賠償や付帯費用負担の発生、社会的信用の失墜による売上高の減少等、当社グループの業績や財務状況に悪影響が及ぶことが考えられます。
6.システムリスク
当社グループが事業展開するための各種コンピューターシステムは、外部委託先のデータセンターで集中管理しております。当該データセンターでは、耐震設計、通信回線の二重化、自家発電装置、不正侵入防止等の各種安全対策を講じております。しかしながら、想定を超える自然災害や事故により、設備の損壊やシステムの停止、通信回線の遮断などが発生した場合には、これらが当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼすことが考えられます。
7.株式の希薄化リスク
当社は、2010年3月31日に、株式会社横浜銀行を割当て先とする総数1,483,036株のA種優先株式を発行しており、当該A種優先株式には2014年3月1日以降普通株式への転換請求権が付与されております。将来において、A種優先株式の普通株式への転換が行われた場合には、当社普通株式の既存持分の希薄化、また株価形成に悪影響が及ぶ可能性があります。
8.契約の変更・解約によるリスク
当社グループは、一部の不動産を賃借することにより事業展開している他、テナント運営管理業務を受託しております。これらの賃貸借契約や業務受託契約について、変更や解約等が行われた場合には、当社グループの業績や財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
9.感染症発生の影響
国内外で発生する可能性のある感染症等は百貨店業にとって消費行動を控えたり、消費者心理を冷やしたりと、最も懸念すべきリスクであります。これらのリスクが発生した場合、消費者の需要の縮小や、サプライチェーンの分断による商品調達の遅れ、在宅勤務やシフト勤務など従業員の勤務体制の制約、臨時休業や営業時間短縮などを招くことで、当社グループの事業活動に大きな支障を来たし、業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
10.継続企業の前提に関する重要事象等について
当社グループは、当連結会計年度におきまして、営業損失639百万円を計上し現在5期連続して営業損失を計上している状況にあることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在しております。
これらを解消し業績回復を実現するため、3月6日にリスタートした「SAIKAYA YOKOSUKA SHOPPING PLAZA」のローコストオペレーションでの運営強化を進めるとともに、2020年度実施の希望退職に伴う人件費の減少や外注費の抑制等の経費削減に継続的な取り組みを行うことで、年度を通じ営業キャッシュフローの改善に努めてまいります。また、主要取引銀行の支援体制も十分確保できており資金繰りの懸念はないこと等から、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
以上に記載している将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあります。一方、個人消費については、旅行やレジャー、外食、ファッションなどの外出型消費の需要が大幅に減少しております。新型コロナウイルスのワクチン接種効果により経済の改善が期待されていますが、生活の先行きの不透明感により、更に消費マインドを悪くしています。感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、新型コロナウイルス感染症の再拡大による内外経済に与える下振れリスクの高まりに十分注意する必要があります。
当社の属する百貨店業界におきましても、新型コロナウイルス感染症拡大により、全国的な大規模社会制限(二度の緊急事態宣言発出、外出自粛要請、営業自粛要請など)の強化等により、消費マインドが低下した状況が続いており、厳しい状況となっております。
当社におきましては、新型コロナウイルス感染症対策として、マスクの着用、消毒薬や空間除菌器の設置をおこなう等、感染症拡大防止に努め、お客様、従業員の安心、安全の確保に配慮してまいりました。このような厳しい環境下においても、企業ビジョン「いつ行っても欲しいものがあり、いつ行っても気持ちよく買い物ができ、また行ってみたいと思っていただける百貨店」の実現に向け、店頭販売力の強化、食品強化によるデイリーユース商材の拡大、EC部門の活性化、外商関係施策の強化等の営業施策を継続的に推進し取り組んでまいりました。
営業面におきましては、コロナ禍により上期は前年売上高に対して大きくマイナスしたものの、横須賀店では、2020年9月16日から2021年2月21日まで約5か月間にわたって「横須賀店閉店大感謝セール」をおこなったことで、下期は前年売上高を上回る結果となりました。また、藤沢店では全国から仕入れた最高品質の旬の果物を用意した神奈川県平塚市で人気の「湘南八百屋コウタのフルーツパーラー」が9月にオープンし好評をいただいております。その他、EC部門では、外出自粛、巣ごもり消費の増加により、ECサイトの利用顧客が増加することを想定し、「さいか屋Webショッピング」等のECサイトでの取扱商品数を増加させたこともあり、ECサイトの売上高は前年に対し大きな伸びとなり順調に推移しました。さらに、2020年4月より高感度のファッションアイテムを手軽にお買い物いただけるサービスとして「株式会社ストライプデパートメント」社と業務提携したファッションサイト「SAIKAYA by STRIPE DEPARTMENT」をスタートし、好評を得ています。
しかしながら、当社全体では、新型コロナウイルス感染症拡大による二度の緊急事態宣言の発出(2020年4月8日から5月26日の期間は、食料品フロアを除き臨時休業)や、外出自粛、時短営業の継続等の影響もあり全店舗で計画した売上高を下回る結果となりました。
一方、費用面におきましてはローコストオペレーションを推進させ各種経費の削減と合理化に努めるとともに、効果的な経費運用に取り組みました。さらに、希望退職の実施に伴う人件費の減少も加わり、販売費および一般管理費の合計は、前年同期比92.7%となりました。
この結果、当連結会計年度の連結業績に関しましては、売上高は15,002百万円(前連結会計年度比81.4%)、営業損失は639百万円(前連結会計年度は営業損失18百万円)、経常損失は732百万円(前連結会計年度は経常損失130百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は837百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失130百万円)となりました。
セグメントの業績については、当社グループは百貨店業の単一セグメントのため、記載しておりません。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1億8千万円増加し、8億6千1百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、4億5千2百万円の支出(前連結会計年度比6億1千4百万円の支出の増加)となりました。主な収入項目は、減価償却費3億7千5百万円ならびにたな卸資産の減少額1億4千9百万円等によるものであり、主な支出項目は、税金等調整前当期純損失8億4千万円、仕入債務の減少額6千万円等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、9千9百万円の支出(前連結会計年度比1億2千9百万円の支出の減少)となりました。主な支出項目は、長期前払費用の取得による支出9千3百万円等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは7億3千2百万円の収入(前連結会計年度比4億9千8百万円の収入の増加)となりました。主な収入項目は、短期借入れによる収入8億9千万円等によるものであります。主な支出項目は長期借入金の返済による支出1億7千9百万円等によるものであります。
(1) 当社グループは、百貨店業の単一セグメントであり、生産及び受注については該当事項はありません。
当社グループは、百貨店業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売の状況は次のとおりであります。
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、当事業年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、会計上の見積もりを行うに際しての新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定については、「 第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
(固定資産の減損処理)
当社グループが保有する固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。同会計基準に基づき、当社は原則として資産グループの単位ごとに、遊休資産等については個別資産ごとに判定を行っております。これらの資産グループの回収可能額が帳簿価額を下回った場合、資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損計上いたします。なお、回収可能価額については、資産のグループの単位ごとに将来のキャッシュ・フローまたは鑑定評価による正味売却価額などを基礎として評価しております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討を行っておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、固定資産の評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(継続企業の前提に係る将来の資金繰りの検討)
当社は継続企業の前提に係る将来の資金繰りの検討において、将来キャッシュ・フローの見積りを行い、合わせて主要取引銀行の支援体制を考慮しております。事業計画や経営環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、将来キャッシュ・フローの見積額に影響が出る可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 概要
当連結会計年度の経営成績の概要として、売上高は150億2百万円と前連結会計年度に比べ34億2千8百万円の減収となりました。営業損失は6億3千9百万円(前連結会計年度は1千8百万円の営業損失)、経常損失は7億3千2百万円(前連結会計年度は1億3千万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は8億3千7百万円(前連結会計年度は1億3千万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
② 売上高の状況
当社グループの連結売上高は150億2百万円(前連結会計年度比81.4%)となりました。
新型コロナウイルス感染症対策として、マスクの着用、消毒薬や空間除菌器の設置をおこなう等、感染症拡大防止に努め、お客様、従業員の安心、安全の確保に配慮してまいりました。このような厳しい環境下においても、企業ビジョン「いつ行っても欲しいものがあり、いつ行っても気持ちよく買い物ができ、また行ってみたいと思っていただける百貨店」の実現に向け、店頭販売力の強化、食品強化によるデイリーユース商材の拡大、EC部門の活性化、外商関係施策の強化等の営業施策を継続的に推進し取り組んでまいりました。
しかしながら、当社全体では、新型コロナウイルス感染症拡大による二度の緊急事態宣言の発出(2020年4月8日から5月26日の期間は、食料品フロアを除き臨時休業)や、外出自粛、時短営業の継続等の影響により、前連結会計年度に比べ34億2千8百万円の減収となりました。
③ 販売費及び一般管理費の状況
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、ローコストオペレーションを推進させ各種経費の削減と合理化に努めるとともに効果的な経費運用に取り組み、さらに、希望退職の実施に伴う人件費の減少も加わった結果、2億8千7百万円減少し36億5千万円(前連結会計年度比92.7%)となりました。
④ 営業外損益の状況
営業外収益の主なものは、受取配当2百万円及び雇用調整助成金3千3百万円等であり、営業外費用の主なものは、支払利息1億3千1百万円等であります。
⑤ 特別損益の状況
特別損失の主なものは、投資有価証券評価損5百万円及び事業構造改善費用1億1百万円等であります。
(3) 財政状態に関する分析
当連結会計年度の財政状態は、資産合計が112億1千3百万円(前連結会計年度比97.9%)となり、前連結会計年度に比べ2億4千3百万円の減少となりました。減少の主要な要因としましては、既存設備の減価償却が進んだことによる固定資産の減少等によるものであります。
負債合計は108億8百万円(前連結会計年度比105.7%)となり、前連結会計年度に比べ5億8千7百万円の増加となりました。増加の主な要因としましては、売上高減少に伴う運転資金の不足分を確保するための短期借入金の増加等によるものであります。
純資産合計は4億5百万円(前連結会計年度比32.8%)となり、前連結会計年度に比べ8億3千1百万円の減少となりました。
(4) キャッシュ・フローに関する分析
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(業績等の概要)(2) キャッシュ・フローの状況 をご覧ください。
該当事項はありません。
該当事項はありません。