当連結会計年度のわが国経済は、企業収益については、高い水準にあるものの改善に足踏みがみられ、企業の業況判断は慎重さがみられます。個人消費については、総じてみれば底堅い動きとなっており、景気については、このところ弱さもみられますが、緩やかな回復基調が続いております。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。
百貨店業界におきましては、売上高は12か月連続で前年同月比マイナスとなっており、地区別では、地方百貨店が依然厳しい状況は変わりがなく、大都市圏の特に売上規模の大きい東京地区につきましても7か月連続のマイナスとなっております。
このような状況の下、当社におきましては、最終年度を迎える中期経営計画に基づき、「百貨店事業の強化」、「関連事業および新規事業への取り組み」、「財務体質の強化」、「人材育成の強化と組織風土の改革」の4つの主要課題に対応するための施策実行に全社を挙げて取り組んでまいりました。
当連結会計年度における営業の状況につきましては、衣料品売上が、7月と11月には回復傾向が見られたものの、主力の食料品を含め全体の売上高は厳しい状況が続きました。また、藤沢店におきましては、平成29年4月にオープン予定の大型テナント「ニトリ」出店に向けた改装セールによる売上の増加が一部見られましたが、テナントの退店や工事障害の影響による売上高の減少もあり、全体の売上高は前年を下回る結果となりました。
このような経営環境のなか、当連結会計年度において実施した営業施策として、藤沢店におきましては、4月に婦人服の「ローレンラルフローレン」を2階にオープンしたほか、10月から11月にかけて、地下1階食料品フロアの活性化を目的とし、食品専門店「こだわりや」などをリニューアルオープンいたしました。その後、平成29年4月の「ニトリ」出店と、百貨店ゾーンの見直しを目的とした1階から7階にかけての改装をおこない、2月には催物場を7階から5階へ移設したほか、アウトドア用品の専門店「好日山荘」を6階から4階へ移設いたしました。
横須賀店におきましては、売上シェアの約50%を占める食料品の強化を目的とするリニューアルを進め、5月に地元三崎のマグロ漬けの専門店「羽床総本店」を1階に、9月には甘味喫茶「茶房紗綾さや」を地下1階食料品フロアに新たにオープンいたしました。
川崎店におきましては、一昨年6月のオープン以来、ギフトや学生服を中心に計画を上回るご注文を頂いたため、平成28年6月に売場面積を拡張致しました。
このほか、新たな取り組みとして、12月に藤沢店・横須賀店の両店におきまして、「高松盆栽展」を初開催いたしました。日本有数の盆栽の産地である香川県の盆栽生産振興協議会の協賛による生産者参加型の本イベントには、愛好家の方々はもちろん、一般のお客様にも多数ご来場いただき、ご好評をいただきました。また、中元歳暮ギフトにおきましては、従来のギフト商品に加え、ご自宅用の食料品等を特集し、プラスワン販売による売上高の向上を図りました。
さらに、以上の営業施策と併せて「いつ行っても気持ちよく買い物ができる売場」の確立を目的としたCSの向上を推進し、「きちんとした身だしなみ」「素敵な笑顔」「丁寧な挨拶」「親切な接客」等の基本の徹底を進めました。
このほか、人材育成や組織風土改革の観点からは、教育・研修に関する施策を行なうとともに、女性や若手社員の登用を積極的に行ない、全社一丸となって当社グループの成長を推進する組織風土の醸成に取り組んでまいりました。
一方、ローコストオペレーションを更に推進するため、各種経費の削減に努めるとともに、費用配分の見直しを含めた効果的な経費運用に取り組みました。
以上のような施策を積極的に展開いたしましたが、当連結会計年度の連結業績に関しましては、上記に加え前年の第1四半期に旧川崎店の閉店セールを展開していたこと等もあり、売上高は21,060百万円(前連結会計年度比79.6%)となりました。利益に関しましては、上記リモデルの先行費用の計上および藤沢店耐震工事の費用計上の影響もあり、営業損失は105百万円(前連結会計年度は営業利益394百万円)、経常損失は202百万円(前連結会計年度は経常利益329百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は185百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失4,578百万円)となりました。
セグメントの業績については、当社グループは百貨店業の単一セグメントのため、記載しておりません。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7億4千7百万円減少し、5億8千5百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、2億8千4百万円の収入(前連結会計年度は8億9千9百万円の支出)となりました。主な増加項目は、減価償却費3億8千3百万円及び法人税等の還付額1億1千3百万円等によるものであり、主な減少項目は、税金等調整前当期純損失1億9千1百万円及び仕入債務の減少額1億6千6百万円等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、2億7千5百万円の支出(前連結会計年度比1億7千7百万円の支出の増加)となりました。主な増加項目は、有形固定資産の売却による収入2億9千3百万円等であり、主な減少項目は、長期前払費用の取得による支出3億6千9百万円及び有形固定資産の取得による支出1億8千7百万円等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、7億5千6百万円の支出(前連結会計年度比2億2千万円の支出の増加)となりました。主な減少項目は、長期借入金の返済による支出7億3千5百万円等によるものであります。
(1) 当社グループは、百貨店業の単一セグメントであり、生産及び受注については該当事項はありません。
当社グループは、百貨店業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売の状況は次のとおりであります。
(注) 1 連結会社間取引については、相殺消去しております。
(注) 2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当社企業ビジョンの実現に向け、平成30年2月期を初年度とする向こう3年間の中期経営計画を策定し、以下の基本戦略を展開してまいります。
① 「営業力の強化」
《店舗》顧客支持の高いテナントを導入するとともに、百貨店ゾーンの見直しをおこない、デイリー商材とオケージョン商材がバランス良く揃っている店舗づくりを進めてまいります。あわせて、百貨店ゾーンにおいては商品仕入力及び販売力の強化を推進してまいります。
《外商》これまでの主力販売商材である宝飾品や美術品に加えて新たな商材を開発し、取扱い商材の幅を拡充してまいります。また、外商活動の営業手法を見直すことにより、お客様と接する機会の更なる拡大を目指し、よりお客様のお役に立てる体制づくりを推進してまいります。
② 「CS徹底の推進」
CS=顧客満足度の向上は、企業ビジョンの「また行ってみたいと思っていただける百貨店」を実現するためには必要不可欠であるという考えのもと、CSの強化を推進してまいります。
③ 「財務基盤の強化」
営業力強化策の推進により安定したキャッシュフローを確保するとともに、業務効率化にともなう経費削減を推進し、ローコストオペレーションを継続してまいります。これにより有利子負債の更なる圧縮を進めてまいります。
④ 数値計画 平成32年2月期(連結)
※売上高には、賃料収入及び手数料収入を含みます。
1.災害リスク
当社グループは、川崎、横須賀、藤沢、町田というほぼ同一地域内において店舗展開していることから、自然災害や事故等により、店舗運営に大きな影響が及ぶ可能性があります。
特に火災や地震等により災害が発生した場合には、被害者への損害賠償や建物および保管商品・保有資産等への甚大な被害が生じ、これらが当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼすことが考えられます。
2.環境リスク
当社グループは、百貨店業を展開しておりますが、気候状況、景気動向や消費者動向等の経済状況、疾病や騒乱等の社会状況、又、同一商圏内における同業・異業種参入による競争状況等により、当社グループの業績や財務状況に大きな影響が及ぶことが考えられます。
3.製品リスク
当社グループは、百貨店業において衣料品、身回品、雑貨、食料品をはじめとした各種商品、サービスの販売を行っております。これらの事業展開をする上で、欠陥商品の販売や食中毒が発生した場合には、製造物責任による損害賠償の発生、公的規制による営業停止、社会的信用の失墜による売上高の減少等、当社グループの業績や財務状況に悪影響が及ぶことが考えられます。
4.公的規制リスク
当社グループは、事業展開する上で、大規模小売店舗立地法や独占禁止法、下請法、労働法等各種法規制や省エネ法等の環境・リサイクル関連などに関する法令等に十分留意した営業活動を行っておりますが、違反行為が発生した場合には、公的な営業規制を受けるだけでなく、関連費用の増加、社会的信用の失墜による売上高の減少等、当社グループの業績や財務状況に悪影響が及ぶことが考えられます。
5.顧客情報流出リスク
当社グループは、顧客等の数多くの個人情報を保有していることから、社内管理規程の策定や管理組織の編成、情報管理責任者の設置、社内研修による個人情報の利用・管理方法の徹底を行っております。しかしながら、犯罪や事故により個人情報が外部に漏洩した場合には、損害賠償や付帯費用負担の発生、社会的信用の失墜による売上高の減少等、当社グループの業績や財務状況に悪影響が及ぶことが考えられます。
6.システムリスク
当社グループが事業展開するための各種コンピューターシステムは、外部委託先のデータセンターで集中管理しております。当該データセンターでは、耐震設計、通信回線の二重化、自家発電装置、不正侵入防止等の各種安全対策を講じております。しかしながら、想定を超える自然災害や事故により、設備の損壊やシステムの停止、通信回線の遮断などが発生した場合には、これらが当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼすことが考えられます。
7.株式の希薄化リスク
当社は、平成22年3月31日に、株式会社横浜銀行を割当て先とする総数1,483,036株のA種優先株式を発行しており、当該A種優先株式には平成26年3月1日以降普通株式への転換請求権が付与されております。将来において、A種優先株式の普通株式への転換が行われた場合には、当社普通株式の既存持分の希薄化、また株価形成に悪影響が及ぶ可能性があります。
8.契約の変更・解約によるリスク
当社グループは、一部の不動産を賃借することにより事業展開している他、テナント運営管理業務を受託しております。これらの賃貸借契約や業務受託契約について、変更や解約等が行われた場合には、当社グループの業績や財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
以上に記載している将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は当連結会計年度末における貸借対照表を構成する数値、及び当連結会計年度における損益計算書を構成する数値、並びに連結財務諸表の表示等に影響を与える会計方針の選択や見積り等に対して可能な限り正確な見積りと合理的かつ適正な評価を行っております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 概要
当連結会計年度の経営成績の概要として、売上高は210億6千万円と前連結会計年度に比べ54億円の減収となりました。営業損失は1億5百万円(前連結会計年度は3億9千4百万円の営業利益)、経常損失は2億2百万円(前連結会計年度は3億2千9百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は1億8千5百万円(前連結会計年度は45億7千8百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
② 売上高の状況
当社グループの連結売上高は210億6千万円となりました。当連結会計年度は、業績等の概要に記載のとおり「百貨店事業の強化」、「関連事業及び新規事業への取り組み」、「財務体質の強化」、「人材育成の強化と組織風土の改革」の4つの主要課題に対応するための施策実行に全社を挙げて取り組んでまいりましたが、前年の第1四半期に旧川崎店の閉店セールを展開していたこと等もあり、売上高は前連結会計年度に比べ54億円の減収となりました。
③ 販売費及び一般管理費の状況
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、ローコストオペレーションを更に推進するため、各種経費の削減に努めるとともに、費用配分の見直しを含めた効果的な経費運用に取り組んだ他、規模縮小等の影響もあり、6億4千万円減少し45億7千万円となりました。
④ 営業外損益の状況
営業外収益の主なものは、補助金収入3千9百万円等であり、営業外費用の主なものは、支払利息1億3千4百万円等であります。
⑤ 特別損益の状況
特別利益の主なものは固定資産売却益2千8百万円であり、特別損失の主なものは、固定資産除却損1千3百万円等であります。
(3) 財政状態に関する分析
当連結会計年度の財政状態は、資産合計が128億5千6百万円となり、前連結会計年度に比べ9億3千5百万円の減少となりました。減少の主な要因としましては、借入金の返済等に伴う現金及び預金の減少等による流動資産の減少等によるものであります。
負債合計は111億1千7百万円となり、前連結会計年度に比べ8億1千3百万円の減少となりました。減少の主な要因としましては、借入金の返済等に伴う長期借入金の減少等によるものであります。
純資産合計は17億3千9百万円となり、前連結会計年度に比べ1億2千1百万円の減少となりました。減少の主な要因といたしましては、利益剰余金の減少によるものであります。
(4) キャッシュ・フローに関する分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7億4千7百万円減少し5億8千5百万円となりました。これは営業活動によるキャッシュ・フロー2億8千4百万円の収入及び、投資活動によるキャッシュ・フロー2億7千5百万円の支出並びに、長期借入金の返済等による財務活動によるキャッシュ・フロー7億5千6百万円の支出等によるものであります。