当連結会計年度のわが国経済は、緩やかな回復基調が続いており、雇用・所得環境も改善しています。また、個人消費や民間企業設備投資など国内需要も、持ち直しており、好循環が進展しています。
百貨店業界におきましては、インバウンドの伸長や富裕層消費の活況もあり、大都市圏は回復傾向にあります。一方、地方では依然厳しい状況が続いており、売上高の減少幅は拡大する傾向にあります。
このような状況の下、当社におきましては、当連結会計年度を初年度とする3年間の中期経営計画に基づき、「営業力の強化」、「CS徹底の推進」、「財務基盤の強化」の3つの基本戦略に対応するための施策実行に全社を挙げて取り組んでまいりました。
「営業力の強化」につきましては、藤沢店におきましては、平成29年4月にライフスタイル提案力・商品提案力の増強および集客力の強化を目的として6階・7階の2フロアにニトリをオープンしました。併せて百貨店ゾーンの商品・展開の見直しをおこなうとともに、食料品強化のため、地下1階に澤光青果・銀座ハゲ天などの新ショップもオープンしました。さらに平成29年8月には、2階にタリーズコーヒーをオープンし、さらなる集客力の向上と新規顧客の獲得に努めました。また、地元に密着した営業施策として、「湘南」の食や技の数々を一堂に集めた「湘南ライフスタイルフェア」や「湘南藤沢mama’sフェスタ」を開催したほか、平成29年10月には、小田急百貨店藤沢店との初の協業である「藤沢駅南北デパートウイークス」を開催し、各種イベントや共同販促等を実施することにより、藤沢駅前の活性化にも取り組みました。横須賀店におきましては、平成29年3月に地下1階青果売場に九州屋をオープンしたほか、こだわりをもって野菜を育てる地元三浦の農家「毘沙門ファーマーズ」のコーナーを青果売場に新設するなど、デイリー商材を充実し、店舗営業力の強化をはかりました。また、地元横須賀の福祉大学・海洋高校とのコラボレーションによるメニューレシピの提案をおこなうなど、地域密着の企画にも取り組みました。川崎店におきましては、川崎地区のお客様との結びつきを強めるため、外商担当者を増員し、外商営業力の強化をはかりました。
「CS徹底の推進」につきましては、平成29年4月に専門部署となるCS企画推進部を新設し、組織整備をおこなったほか、7月には全社的なCSプロジェクトをスタートし、創意工夫を凝らした様々な取り組みをおこないました。
「財務基盤の強化」につきましては、ローコストオペレーションをさらに推進するため、各種経費の削減に努めるとともに、効果的な経費運用に取り組みました。
以上のような施策を積極的に展開いたしましたが、近隣商圏における業種、業態を超えた販売競争の激化などにより、紳士・婦人衣料品をはじめとした主力商材の売上高が回復に至らず、当連結会計年度の連結業績に関しましては、売上高は19,855百万円(前連結会計年度比94.3%)、営業損失は13百万円(前連結会計年度は営業損失104百万円)、経常損失は124百万円(前連結会計年度は経常損失202百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は133百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失201百万円)となりました。
セグメントの業績については、当社グループは百貨店業の単一セグメントのため、記載しておりません。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7千万円増加し、6億5千5百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、3億3千6百万円の収入(前連結会計年度比5千1百万円の収入の増加)となりました。主な増加項目は、減価償却費4億4百万円及び未払消費税等の増加額1億6千6百万円等によるものであり、主な減少項目は、税金等調整前当期純損失1億2千4百万円及び仕入債務の減少額8千1百万円等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1億3千3百万円の収入(前連結会計年度は2億7千5百万円の支出)となりました。主な増加項目は、差入保証金の回収による収入5億9千7百万円等であり、主な減少項目は、有形固定資産の取得による支出3億4千6百万円等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、4億円の支出(前連結会計年度比3億5千6百万円の支出の減少)となりました。主な減少項目は、長期借入金の純減少額4億2千4百万円等によるものであります。
(1) 当社グループは、百貨店業の単一セグメントであり、生産及び受注については該当事項はありません。
当社グループは、百貨店業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売の状況は次のとおりであります。
(注) 1 連結会社間取引については、相殺消去しております。
(注) 2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当社グループは、企業ビジョン「いつ行っても欲しいものがあり、いつ行っても気持ちよく買い物ができ、また行ってみたいと思っていただける百貨店」の実現に向け、平成30年2月期を初年度とする3年間の中期経営計画に基づき、「営業力の強化」、「CS徹底の推進」、「財務基盤の強化」の3つの基本戦略に対応するための施策実行に全社を挙げて取り組んでおります。
しかしながら、近隣商圏における業種、業態を超えた販売競争の激化など厳しい状況のなか、当社グループは平成28年2月期から平成30年2月期まで親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。
当社グループは、引き続き企業ビジョンの実現に向け、中期経営計画の各施策を着実に実行し、早期に業績の改善をはかり、企業価値の向上を目指していくために、以下のとおり基本戦略を実行してまいります。
① 「営業力の強化」
(藤沢店)
平成30年2月期は、平成29年4月におこなった全館リニューアルにて2フロアをテナント化し、百貨店面積が約23%減少したことから、売上高は前期比92.4%となっております。一方、新テナントからの賃料収入が収益の下支えとなっており、賃料収入を含めた藤沢店の収益については下げ止まってきております。リニューアル後は、入店客数が毎月前年実績を上回り、通期の入店客数は前期比109%と順調に推移しており、個々のシヨップでは売上高が前年の実績を上回るところも数多く出てきております。平成31年2月期におきましては、近隣大型商業施設で大規模リニューアル工事が実施されるなど商環境の変化が継続していくなか、当社では中核店舗である藤沢店の魅力を高めるために、一部売場のリニューアルをおこない、お客様からのいっそうの支持向上を目指してまいります。
(横須賀店)
平成30年2月期の売上高は前期比94.3%となっております。これは、衣料品のほか服飾雑貨やリビング用品の販売伸び悩みに起因しており、また営業地域内の人口減少の影響も受けていると考えております。平成31年2月期におきましては、これらの状況を払拭するため、お客様に訴求力のある販売促進策に着実に取り組み、お客様の購買意欲を喚起するとともに来店頻度を高める活動をおこなってまいります。加えて地域内唯一の百貨店としての優位性を発揮できるよう、売場の販売体制を見直し、百貨店の原点である対面販売力を強化し、売上の増加をはかってまいります。このほか、店舗の魅力向上につながる新たなショップの誘致についても検討してまいります。
(川崎店)
平成30年2月期の売上高は前期比110.8%と順調に推移いたしました。これは外商担当者の増員による営業力強化の効果が表れたものであります。平成31年2月期におきましては、増員した外商担当者を中心に、さらにお客様との結びつきを深め、お客様からのご支持を拡大し、さらなる業績の向上を目指してまいります。
期中における川崎店の好事例を藤沢店、横須賀店に取り入れ、両店舗においてもこれまで以上にお客様との接点を強化してまいります。また、これまで蓄積した外商顧客データベースを活用し、お客様一人一人のニーズにきめ細かく対応することにより、お客様サービスの向上および売上高の増加を目指してまいります。
当社は、期中(平成29年12月)に「構造改革推進部」を設置いたしました。当該部では、人材から資金まですべての経営資源を最大限に活用できるよう、店舗、後方部門などあらゆる部門で収益構造の変革に積極的に取り組んでまいります。
② 「CS徹底の推進」
当社は、期中(平成29年4月)に専門部署として「CS企画推進部」を設置してCSの向上に取り組んでおり、3年後に「CS日本一の百貨店」となることを目指して、〝CS日本一プロジェクト〟と銘打った顧客満足度向上運動をスタートいたしました。創意工夫を凝らした様々な取り組みにより、お客様からのお褒めの言葉が増えるなどの成果が出始めています。平成31年2月期におきましても全従業員がこれらの活動を継続し、CSの向上を実現してまいります。
③ 「財務基盤の強化」
営業力強化策の推進による売上の増加にて、安定したキャッシュ・フローを確保するとともに、新たに実施する構造改革諸施策により、収益構造の改善に取り組んでまいります。同時に有利子負債の圧縮を継続して進め、財務基盤の強化をはかってまいります。
以上の基本戦略の実行により、早期の黒字化を目指すとともに、安定して利益が確保できる事業モデルを構築してまいります。
このほか、リスク管理態勢の強化と法令遵守を推進し、健全な経営体制を整え、広くステークホルダーの期待に応え、地域社会に貢献できる企業を目指してまいります。
以上に記載している将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1.災害リスク
当社グループは、川崎、横須賀、藤沢、町田というほぼ同一地域内において店舗展開していることから、自然災害や事故等により、店舗運営に大きな影響が及ぶ可能性があります。
特に火災や地震等により災害が発生した場合には、被害者への損害賠償や建物および保管商品・保有資産等への甚大な被害が生じ、これらが当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼすことが考えられます。
2.環境リスク
当社グループは、百貨店業を展開しておりますが、気候状況、景気動向や消費者動向等の経済状況、疾病や騒乱等の社会状況、又、同一商圏内における同業・異業種参入による競争状況等により、当社グループの業績や財務状況に大きな影響が及ぶことが考えられます。
3.製品リスク
当社グループは、百貨店業において衣料品、身回品、雑貨、食料品をはじめとした各種商品、サービスの販売を行っております。これらの事業展開をする上で、欠陥商品の販売や食中毒が発生した場合には、製造物責任による損害賠償の発生、公的規制による営業停止、社会的信用の失墜による売上高の減少等、当社グループの業績や財務状況に悪影響が及ぶことが考えられます。
4.公的規制リスク
当社グループは、事業展開する上で、大規模小売店舗立地法や独占禁止法、下請法、労働法等各種法規制や省エネ法等の環境・リサイクル関連などに関する法令等に十分留意した営業活動を行っておりますが、違反行為が発生した場合には、公的な営業規制を受けるだけでなく、関連費用の増加、社会的信用の失墜による売上高の減少等、当社グループの業績や財務状況に悪影響が及ぶことが考えられます。
5.顧客情報流出リスク
当社グループは、顧客等の数多くの個人情報を保有していることから、社内管理規程の策定や管理組織の編成、情報管理責任者の設置、社内研修による個人情報の利用・管理方法の徹底を行っております。しかしながら、犯罪や事故により個人情報が外部に漏洩した場合には、損害賠償や付帯費用負担の発生、社会的信用の失墜による売上高の減少等、当社グループの業績や財務状況に悪影響が及ぶことが考えられます。
6.システムリスク
当社グループが事業展開するための各種コンピューターシステムは、外部委託先のデータセンターで集中管理しております。当該データセンターでは、耐震設計、通信回線の二重化、自家発電装置、不正侵入防止等の各種安全対策を講じております。しかしながら、想定を超える自然災害や事故により、設備の損壊やシステムの停止、通信回線の遮断などが発生した場合には、これらが当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼすことが考えられます。
7.株式の希薄化リスク
当社は、平成22年3月31日に、株式会社横浜銀行を割当て先とする総数1,483,036株のA種優先株式を発行しており、当該A種優先株式には平成26年3月1日以降普通株式への転換請求権が付与されております。将来において、A種優先株式の普通株式への転換が行われた場合には、当社普通株式の既存持分の希薄化、また株価形成に悪影響が及ぶ可能性があります。
8.契約の変更・解約によるリスク
当社グループは、一部の不動産を賃借することにより事業展開している他、テナント運営管理業務を受託しております。これらの賃貸借契約や業務受託契約について、変更や解約等が行われた場合には、当社グループの業績や財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
以上に記載している将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は当連結会計年度末における貸借対照表を構成する数値、及び当連結会計年度における損益計算書を構成する数値、並びに連結財務諸表の表示等に影響を与える会計方針の選択や見積り等に対して可能な限り正確な見積りと合理的かつ適正な評価を行っております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 概要
当連結会計年度の経営成績の概要として、売上高は198億5千5百万円と前連結会計年度に比べ12億4百万円の減収となりました。営業損失は1千3百万円(前連結会計年度は1億4百万円の営業損失)、経常損失は1億2千4百万円(前連結会計年度は2億2百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は1億3千3百万円(前連結会計年度は2億1百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
② 売上高の状況
当社グループの連結売上高は198億5千5百万円(前連結会計年度比94.3%)となりました。当連結会計年度は、百貨店ゾーンの見直しによる藤沢店フロアの一部賃貸化により安定的な賃料収入の確保がはかられました。しかしながら、近隣商圏における業種、業態を超えた販売競争の激化などにより、紳士・婦人衣料品をはじめとした主力商材の売上高が回復に至らず、一部賃貸化による百貨店ゾーンの減少と併せ売上高は前連結会計年度に比べ12億4百万円の減収となりました。
③ 販売費及び一般管理費の状況
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、ローコストオペレーションをさらに推進するため、各種経費の削減に努めるとともに、効果的な経費運用に取り組んだ結果、3億3千4百万円減少し42億3千5百万円(前連結会計年度比92.7%)となりました。
④ 営業外損益の状況
営業外収益の主なものは、受取利息・受取配当等であり、営業外費用の主なものは、支払利息1億1千9百万円等であります。
⑤ 特別損益の状況
特別利益は固定資産売却益2百万円であり、特別損失の主なものは、固定資産除却損2百万円等であります。
(3) 財政状態に関する分析
当連結会計年度の財政状態は、資産合計が119億4千万円(前連結会計年度比93.0%)となり、前連結会計年度に比べ8億9千8百万円の減少となりました。当連結会計年度は、既存設備の減価償却が進む一方で、藤沢店フロアの一部賃貸化に伴うリモデル投資を行いました。リモデル投資の資金は差入保証金の返還等により調達したものであります。
負債合計は102億7千4百万円(前連結会計年度比93.6%)となり、前連結会計年度に比べ6億9千9百万円の減少となりました。減少の主な要因としましては、借入金の返済等に伴う長期借入金の減少等によるものであります。
純資産合計は16億6千5百万円(前連結会計年度比89.3%)となり、前連結会計年度に比べ1億9千9百万円の減少となりました。
(4) キャッシュ・フローに関する分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7千百万円増加し6億5千5百万円となりました。これは営業活動によるキャッシュ・フロー3億3千6百万円の収入及び、投資活動によるキャッシュ・フロー1億3千3百万円の収入並びに、長期借入金の返済等による財務活動によるキャッシュ・フロー4億円の支出等によるものであります。