エネルギー業界におきましては、本年4月1日に電力小売りが全面自由化され、異業種からの参入や異業種とのセット割料金メニューによる、厳しい顧客獲得競争が既に開始されております。
また、来年4月には都市ガスの全面自由化が予定されており、業種の垣根を越えた競争が一層激化し、エネルギー業界の再編が加速するものと思われます。
このような状況を踏まえ、当社は、安全と安定供給を担保しつつ、お客様にエネルギーサービスの新たな利便性を提供することが極めて重要と考え、2015年10月5日付で東京電力株式会社と電力・ガスのセット販売に関する業務提携契約を締結いたしました。現在、本契約に基づくセット販売でのお客様獲得に当社グループの総力を挙げて取り組んでおります。
また、急速に変化する事業環境の中で勝ち抜くために、財務基盤の強化と顧客基盤の拡充、及びガス事業における業務効率の向上が急務と考え、2015年12月に海外募集による自己株式の処分により194億円の資金調達を行いました。
新たなお客様サービスといたしまして、東京海上日動火災保険株式会社と共同で、全てのガス機器の10年保証と駆けつけサービス(水まわり等のトラブルに無料で対応する。)を組合せたニチガス・プロテクトメンバー・サービス「大きなお世話」を開発し、ご契約頂いたお客様の毎日の生活を幅広くサポートさせて頂くサービスメニューがスタートし、ご契約件数は現時点で14千件を超えております。
今後は、お客様に選ばれる総合エネルギー企業への成長を目指し、ブランディング戦略を進めると共に、エネルギー小売自由化が進み厳しい市場環境にある米国及び豪州の投資先から得られる知見を活かし、魅力的な料金メニューや付加価値サービスの開発に注力して参ります。
当社で既に稼働し、検針・配送・保安サービス等の高質化とオペレーションコストの削減に大きく寄与している、クラウドとモバイルディバイスの連携システムについては、他社との効率的な業務連携において最も重要なシナジーツールと位置付け、今後、多様化が予想される料金メニュー等への対応が可能となるようリニューアル投資を積極的に進めて参ります。
さらに今後の事業展開においてコスト削減とお客様に新たな利便性を提供するための重要なツールとなるICT、IoT、フィンテック等の領域への先行投資を積極的に展開して参ります。
なお、当連結会計年度末の当社グループのお客様数は、前連結会計年度末に比べ45千戸増の1,153千戸と順調に増加しております。
当連結会計年度の売上高につきましては、お客様数は順調に増加いたしましたが、ガス販売量が暖冬の影響等により前年同期に比べ減少したことに加え、原料価格の値下がりに伴う販売単価の低下等があり、1,146億9千1百万円(前年同期比8.8%減)となりました。
利益面につきましては、業績の向上に貢献した社員にインセンティブを与え、働き甲斐のある職場とすることを目的とした新人事制度の導入に伴う人件費の増加等がありましたものの、原料価格が前年同期に比べ低く推移し売上原価が減少したこと等により、営業利益は118億1千万円(前年同期比17.9%増)、経常利益は113億3千1百万円(同20.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は70億9千万円(同28.3%増)といずれも増益となり、営業利益、経常利益は、5期連続で過去最高益を更新いたしました。
[LPガス事業]
LPガス事業におきましては、家庭用ガス販売量はお客様数の順調な伸びに伴い若干の増加となりましたが、業務用ガス販売量が暖冬の影響等により前年同期に比べ減少したことに加え、販売単価が低下いたしましたため、当連結会計年度の売上高は670億9千9百万円と前年同期に比べ50億7千9百万円(前年同期比7.0%減)の減収となりましたが、セグメント利益(営業利益)は、原料価格が低く推移したこと等により80億3千1百万円と前年同期に比べ17億9千1百万円(前年同期比28.7%増)の増益となりました。
[都市ガス事業]
都市ガス事業におきましては、家庭用ガス販売量が暖冬の影響等により前年同期に比べ減少したことに加え、天然ガスの販売単価が原料費調整制度により低く推移いたしましたため、当連結会計年度の売上高は475億9千2百万円と前年同期に比べ59億6千2百万円(前年同期比11.1%減)の減収となりましたが、セグメント利益(営業利益)は、LPガス事業と同様に原料価格が低く推移いたしましたため、37億6千1百万円と前年同期に比べ3百万円(前年同期比0.1%増)の増益となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、171億6千5百万円増加し342億3千3百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前連結会計年度に比べ、30億1千7百万円収入が増加し、207億1千7百万円となりました。主な要因は、前連結会計年度に比べ税金等調整前当期純利益が増加したことと、売上債権の減少による収入が増加したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ、1億5千6百万円支出が減少し、110億7千3百万円となりました。主な要因は、前連結会計年度に比べ、無形固定資産の取得による支出は増加いたしましたが、有形固定資産の取得による支出が減少したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、75億6千8百万円(前連結会計年度は38億5千6百万円の支出)となりました。これは主に、借入金の減少額と自己株式の売却による収入を反映したものです。
当社グループは販売を主として行っており、セグメントごとに生産規模及び受注実績を金額あるいは数量で示すことは行っておりません。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度 |
LPガス事業(百万円) | 67,099 | 72,178 |
都市ガス事業(百万円) | 47,592 | 53,554 |
合計(百万円) | 114,691 | 125,733 |
1) LPガス事業の販売実績
区分 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度 |
ガス(百万円) | 51,270 | 57,415 |
機器、受注工事他(百万円) | 15,828 | 14,762 |
合計(百万円) | 67,099 | 72,178 |
2) 都市ガス事業の販売実績
区分 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度 |
ガス(百万円) | 39,116 | 45,598 |
機器、受注工事他(百万円) | 8,476 | 7,956 |
合計(百万円) | 47,592 | 53,554 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
エネルギー業界を取り巻く環境は、電力自由化とともに大きく変化をして参りました。石油元売り大手の事業統合、電力・ガスの垣根を越えた大手事業者間のアライアンス等が次々と発表され、来年4月には都市ガスの自由化も始まり、いよいよエネルギーの全面自由化がスタート致します。
当社は、エネルギー業界の大競争時代の到来を早くから想定し、自由化領域であるLPガス事業において積極的な構造改革や営業力強化により大幅な顧客増の実績をあげると共に、2011年から自由化先進国のアメリカ・オーストラリアでエネルギーの小売事業に取り組むなど、その備えを着実に進めて参りました。エネルギー全面自由化の市場で厳しい消費者の皆様のご支持をいただき、その結果として企業価値の持続的な向上を目指します。本年度は、都市ガス全面自由化に向けた最終年度となります。ステークホルダーズの皆様からの付託に応えるべく、長年に亘る自由化への準備の総仕上げとして次の対処すべき課題に取り組んで参ります。
1.顧客基盤拡大への取り組み
当社はこれからも一般家庭用を中心として顧客基盤を拡大して参ります。電力と都市ガスの全面自由化は当社に大きな追い風となり、本年以降、これまで以上に大きくお客様数を増加させる好機であると認識しております。そのために当社は、東京電力エナジーパートナー株式会社と提携し、来年度の都市ガス自由化を目指し、既存のガスに加えて電力をセット販売することによりお客様との接点をさらに拡大させて参ります。また、競争市場の激化は、効率的な事業運営を行っている当社にとってシナジーのあるM&Aの好機であるととらえ、M&Aを積極的に進め2015年12月に自己株式の処分により株主の皆様からお預かりした資金を、これらの顧客基盤の拡大に大きく投資させていただく計画です。
2.ICTの更なる進化
当社は保安の高質化と事業の効率化を目的としてICTを積極的に事業に取り入れて参りました。クラウドシステム「雲の宇宙船」をベースとして事業を運営することで無駄な中間コストは削減され、競争力あるガスの販売価格と高い事業の収益性を実現しています。当社は、今後更に激化する能率競争を勝ち抜くための鍵はICTにあると考えており、現状に満足することなく、人工知能、フィンテック、ブロックチェーン等に代表される先進的なICTを積極的にオペレーションに取り込み、事業の更なる高質化と効率化を進めて参ります。
3.都市ガス事業における意識改革
当社はLPガスの小売事業者であると同時にグループ会社で都市ガス事業を展開しております。都市ガスの小売事業は2017年4月に全面自由化され、都市ガス事業においても厳しい能率競争が開始されます。当社はこれに向けてグループ都市ガス会社の完全子会社化、グループ業務・経理・管理システムの統一化などの準備を進めて参りました。本年はその総仕上げとして、自由化以降の激しい競争に向けて、社員の意識改革と実務のクラウド化による構造改革を強く推し進めて参ります。
4.コーポレートガバナンスの推進と株主様との対話
当社は公開企業として、株主の皆様からご支持をいただくことが、企業の成長に不可欠であると認識しており、そのために社外取締役の増員、取締役等に対する業績連動報酬の採用、役員退職慰労金の廃止など様々なコーポレートガバナンスの強化を強く推し進めて参りました。今後も現状に満足せず、常に時代の要請に応じたコーポレートガバナンスの構築を目指し改革を進めて参ります。また株主の皆様との深い建設的な対話を重視し、代表取締役も含めて国内外でさらなる積極的なIR活動を行って参ります。
株式会社の支配に関する基本方針
1.基本方針
当社グループが企業価値を維持・向上するためには、当社の供給エリアである関東一円の一般家庭に、安全且つ安定的に、より安価にガス体エネルギーを供給し続けるとともに、その特性である快適性、経済性、省エネ性、環境性などを提供することが不可欠であると考えております。そのためには、消費者の生活を支えるライフライン・社会資本ともいうべき、ガス本支管等の既存設備の経年管理に、積極的且つ創造的な再投資に努めて参るとともに、緊急災害時に対応する基幹設計の更なる充実と、新たな供給システムの開発に積極的に取り組むなど、長期的な観点から財務及び事業の方針を決定し、消費者・地域社会をはじめとするステークホルダーズとの信頼関係を構築していかなければなりません。当社取締役会は、このような長期的な観点から当社の財務及び事業の方針を決定することを嫌い、当社がこれまで築き上げてきた地域社会や使用人、協力会社、金融機関等ステークホルダーズとの信頼関係を破壊し、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのある株式買付行為を行う者について、当社の方針の決定を支配する者として、適切ではないと考えております。
2.基本方針実現のための取組み
当社は、上記基本方針を実現するための取組みとして、平成18年2月9日開催の取締役会により、企業価値向上プランを導入した後、平成18年6月9日、平成19年6月12日、平成21年6月8日に一部改正をし、平成27年6月25日開催の第61回定時株主総会において継続の承認を得ております。その概要は、以下の通りであります。同プランの全文は当社ホームページにおいて閲覧することができます。
(http://www.nichigas.co.jp/ir/pdf/torikumi.pdf)
Ⅰ.「日本瓦斯グループの経営理念~持続的成長を目指して~」の策定
当社は、中長期的観点から持続的成長を可能とするため、当社経営陣により、あらかじめ経営理念(日本瓦斯グループの経営理念~持続的成長を目指して~)を策定・公表した上で経営を行い、株主の皆様に業績評価をして頂くことが、当社経営陣の経営責任の明確化に資すると考え、当社グループの現在の状況を踏まえ、次のとおりグループ経営理念を策定します。
①地域社会に対する貢献
②企業の持続的成長を目指す
③人的資源の尊重
Ⅱ.経営評価委員会の設置
当社は、上記経営理念の公表と合わせて、企業価値及び株主共同の利益の維持・向上に向けた取り組みについて、外部から客観的な意見を求めてガバナンス機能を強化するため、当社取締役会から独立した外部有識者をメンバーとする経営評価委員会を設置しました。現在委員には、井手秀樹慶應義塾大学商学部教授を委員長として、山田剛志成城大学大学院法学研究科教授、能勢元東京フィナンシャル・アドバイザーズ株式会社代表取締役が就任しております。
Ⅲ.企業価値向上プランの導入
1.企業価値向上プラン導入の目的-企業価値・株主共同の利益の維持・向上
当社取締役会は、特定の株主グループによる当社発行済株式(当社保有自己株式を除く)の株券等保有割合が20%以上となる買付提案(以下、単に「買付提案」といいます。)又は買付行為が、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損する買収類型に該当するか否かを判断するためのルール(以下、「企業価値向上プラン」といいます。)を策定し、企業価値・株主共同の利益を毀損する買収類型に該当すると判断した場合には、企業価値及び株主共同の利益の維持・向上という目的のために、対抗措置として取得条項付新株予約権の無償割当てを行うことといたしました。
2.当社株式の買付提案及び買付行為への対応方針
(企業価値向上プランの内容)
(1)企業価値向上プランの対象となる買付者
企業価値向上プランの対象となる買付者は、特定の株主グループによる当社発行済株式(当社保有自己株式を除く)の株券等保有割合が20%以上となる買付提案又は買付行為を行おうとする者(以下、「買付者」といいます。)です。
(2)必要情報提供手続
買付者には、当社発行済株式(当社保有自己株式を除く)の株券保有割合が20%以上となる買付行為(以下、「大規模買付行為」といいます。)を行う前に、当社取締役会に対して、買付提案を行っていただきます。当社取締役会は、買付者の買付提案が具体的に当社の企業価値及び株主共同の利益を毀損するものではないかを判断するために、買付者からの買付提案を受けた後、5営業日以内に、必要情報の提供を要請します。買付者から十分な情報提供がなされた場合又は複数回にわたる情報要請にかかわらず買付者から十分な情報提供がなされなかった場合、当社取締役会は受領した情報を、直ちに独立の外部専門家3名により構成され、別に設置される経営評価委員会に上程します。
(3)経営評価委員会及び取締役会による検討手続
当社取締役会から必要情報の上程を受けた経営評価委員会は、外部専門家の助言を受ける等しながら、買付提案の検討・分析を行い、当社取締役会が買付者から受領した必要情報の上程を受けてから60営業日以内(但し、経営評価委員会は、必要がある場合には、この期間を30営業日に限り延長することができるものとします。)に、当社取締役会に対して、対抗措置の発動の要否について勧告します。
(4)経営評価委員会による検討・分析事項
経営評価委員会は、以下の事項の該当性につき検討・分析し、いずれかに該当すると判断した場合には、当社取締役会に対して対抗措置の発動を勧告し、いずれにも該当しないと判断した場合には、対抗措置の不発動を勧告します。
①買付者が当社取締役会より複数回にわたる情報提供の要請を受けたにもかかわらず、株主が当社株式を買付者に譲渡するか、保持し続けるかを判断するために十分な情報を提供しない場合であり、且つ当該時点で対抗措置を発動しない場合には当社の企業価値及び株主共同の利益を毀損するおそれがあると認められる。
②濫用的買収者である(以下のいずれかに該当すること)
(ⅰ)買付者が、真に当社の経営に参加する意思がないにもかかわらず、ただ株価をつり上げて高値で株式を当社又は当社の関係者に引き取らせる目的で、当社株式の買付提案又は買付行為を行っている(いわゆるグリーンメイラーである)ことが客観的かつ合理的に認められる。
(ⅱ)買付者が、当社の経営を一時的に支配して当社の事業経営上必要な知的財産権、ノウハウ、企業秘密情報、主要取引先や顧客等を当該買付者や、そのグループ会社等に移譲させる等、いわゆる焦土化経営を行う目的で、当社株式の買付提案又は買付行為を行っていることが客観的且つ合理的に認められる。
(ⅲ)買付者が、当社の経営を支配した後に、当社の資産を当該買付者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する予定で当社株式の買付提案又は買付行為を行っていることが客観的且つ合理的に認められる。
(ⅳ)買付者が、当社の経営を一時的に支配して当社の事業に当面関係していない不動産、有価証券等、高額資産等を売却等処分させ、その処分利益をもって一時的な高配当をさせるか、あるいは一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って株式の高価売り抜けをする目的で、当社株式の買付提案又は買付行為を行っている場合等、当社を食い物にしようとしていることが客観的且つ合理的に認められる。
(ⅴ)買付者が、二段階での強圧的な買付(最初の買付条件を有利に、二段階目の買付条件を不利に(あるいは明確にしないで)設定するような行為のことをいい、最初の買付行為に応じなければ不利益を被るような状況を作り出し、株主の皆様に売り急がせる買付手法のことをいいます。)を予定して、当社株式の買付提案又は買付行為を行っていることが、客観的且つ合理的に認められる。
③買付後の経営計画又は事業計画が著しく不合理であり、買付者による買付後に当社の企業価値及び株主共同の利益が毀損されることが明らかである。
④(現経営陣の経営計画又は事業計画が、経営評価委員会に上程された場合で)買付後の経営計画又は事業計画が、現経営陣の経営計画又は事業計画(買付者による買付提案に対する代替案を含みます。)と比較して、明白に劣っており、買付者による、買付後に当社の企業価値及び株主共同の利益が毀損されることが明らかである。
(5)経営評価委員会による勧告の尊重
当社取締役会は、経営評価委員会の勧告を受け、対抗措置発動の要否を決定します。その判断の際には、経営評価委員会による勧告を最大限尊重いたします。
(6)取締役会の検討内容の開示
当社取締役会は、対抗措置を発動する旨の決議をした場合、速やかに、当該決議をした旨及びその理由を開示いたします。また、対抗措置を発動しない旨の決議をした場合でも、買付提案が当社取締役会の経営計画又は事業計画(買付者による買付提案に対する代替案を含みます。)に劣り、当社の企業価値及び株主共同の利益の維持・向上に反すると判断した場合には、その旨の意見表明を行い、当社取締役会の経営計画又は事業計画(買付者による買付提案に対する代替案を含みます。)を適切な時期に開示し、株主の皆様のご判断を仰ぎます。
3.対抗措置の内容
対抗措置として割当てられる取得条項付新株予約権の概要は、以下の通りです。
(1)新株予約権の割当対象となる株主及びその条件
当社取締役会が対抗措置を発動する旨の決議をした後に開催される取締役会の決議で、決定される割当期日(以下、「割当期日」といいます。)時点における最終の株主名簿又は実質株主名簿に記載又は記録された株主に対し、その保有株式1株につき1個の割合で新株予約権を割当てる。
(2)取得条項
新株予約権の割当てに関する決議を行う取締役会において、決定される取得条項成就日が到来することを条件として、当社はこの新株予約権を取得し、代わりに当社普通株式3株を限度として交付する。
(3)取得条件
買付者及び買付者を含む特定の株主グループに属するものが、新株予約権の割当を受けた場合には、当該新株予約権者である買付者及び買付者を含む特定の株主グループに属する者から、その保有する新株予約権を取得し、代わりに当社普通株式を交付することを行わない。
3.基本方針実現のための取組みについての取締役会の判断及びその理由
上記取組みのうち、「Ⅰ.『日本瓦斯グループの経営理念~持続的成長を目指して~』の策定」及び「Ⅱ.経営評価委員会の設置」については、当社事業の特性に基づいて、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を維持・向上することを直接の目的として行われるものであるから、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社会社役員の地位の維持を目的とするものではございません。また、「Ⅲ.企業価値向上プランの導入」につきましても、以下の理由から、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社会社役員の地位の維持を目的とするものではございません。
(1)買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること
本プランは、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針の定める三原則を充足しており、平成20年6月30日に企業価値研究会が公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」に適合しております。
(2)株主意思を重視するものであること
本ルールは、平成18年6月29日開催の第52回定時株主総会において、定款変更議案及び本プランの継続をご了承いただいたことによって、株主の皆様のご信任を得ております。また、今後も、取締役選任議案(企業価値向上プランの継続を支持する取締役の選任をお諮りします。)として、株主の皆様の意思を反映させていくことを予定しております。
(3)独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示
経営評価委員会は、有事にも当社取締役会の恣意的行動を厳しく監視するとともに、その判断の概要については、当社ホームページにおいて株主の皆様に情報開示されており、本プランの透明な運営が行われる仕組みが確保されています。
(4)合理的な客観的要件の設定
本ルールは、合理的且つ客観的な要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しているものといえます。
(5)デットハンド型やスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、今後も株主総会において、取締役選任議案を通じて株主の皆様の意思を反映させていくことを予定しておりますので、株主総会決議により廃止できない又は時間を要する、いわゆるデットハンド型・スローハンド型の買収防衛策ではございません。
当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの基幹事業であるガス事業の収益性は、主として次の要因により左右されます。
①気温・水温の変動によるガス需要への影響
当社グループの売上高の大半を占めている「ガス事業」の性質上、気温・水温の変動がガス需要に影響を及ぼす可能性があります。但し、当社グループは積極的な顧客基盤の拡充政策や、GHPを代表とする空調機器や小型コージェネ機器(エコウィル)、床暖房などの拡販により、これらの影響を最小限にするよう努力をしております。
②自然災害のリスク
当社グループは、地中に埋設された導管網により多くのお客様にガスを供給しております。地震など大規模自然災害が発生した場合に備え、耐震性にすぐれたポリエチレン管による施工を開発当初より積極的に導入してまいりました。更に阪神・淡路大震災の復旧支援時での教訓や新潟中越地震、釧路沖地震、新潟中越沖地震でポリエチレン管への被害事例が見当たらなかった実績により、すべての白ガス管からの入替を地震対策の最大のテーマと定め、入替促進による普及率の向上に邁進しております。また、地震対策マニュアルの作成、毎年実施しております防災訓練により社員の防災意識の高揚やグループ各社間の広域支援体制等の確立などを図り、災害による影響を最小限にとどめるよう対策を講じております。
③ガス原料価格と為替相場の予想以上の大幅な変動
LPガス原料は中近東からの輸入に依存し、政情悪化で原料が高騰したり、為替レートが円安にふれた場合に業績に悪影響を及ぼす可能性があります。都市ガス及び簡易ガスの原料価格・為替相場変動による影響については、原料費調整制度の適用によりガス販売価格に反映して転嫁することが可能ですが、上限バンドによる制約や反映までのタイムラグにより決算期を越えて影響が発生する可能性があります。
④個人情報の管理について
当社グループが事業を行うために取得・管理しているお客さまの個人情報については適正な保護を重大な責務と認識しております。個人情報保護法その他の関係法令の遵守は従業員及び保安、配送等業務委託先も含め徹底した教育をし、情報管理には万全を期しております。しかし、万が一、外部へ情報漏洩などの事態が発生した場合には、当社グループの信用の失墜や損害賠償責任等の生じる可能性があります。
⑤お客様対応リスク
お客様に対し不適切な対応が発生した場合には、社会的な責任や企業競争力の低下などの損害が発生する場合があります。当社ではお客様相談窓口を設置し、その対応のスピードとお客様の満足内容について全てチェックし、毎月の幹部社員の会議でもさらに確認し、更なるCS(顧客満足)の向上をめざしています。
役員報酬BIP信託に関する契約
契約内容 | 役員報酬BIP信託 |
契約期間 | 平成27年9月10日から平成32年8月31日 |
相手先の名称 | 三菱UFJ信託銀行株式会社 |
当社は、LPガス事業のエアゾール及びカセットガス充填において研究開発活動を行っております。取手工場内の研究施設に専任の開発スタッフを配し、医薬部外品・化粧品から自動車及び化学工業への専用製品の開発をはじめ、近年は家庭用、業務用の消臭除菌製品などの生活雑貨消耗品やパソコンのサプライ製品などの文具用品など、より生活に密着した製品テーマに対して付加価値のある製品開発を行ってきております。
また、今般の国内の低価格、短納期への要望に対応するため、国内外の低コスト資材の調達と部材共通化を推進し、多品種、小ロット、短納期、低コストを可能とする無地缶に印刷フィルムを加熱収縮させる生産方法を確立させ、特許(登録第15165516号及び第1516738号)を取得いたしました。この新製法によるエアゾール生産数は全生産数量の60%まで進捗しております。
なお、当連結会計年度における、当事業の研究開発費は1千5百万円であります。
(1) 当連結会計年度の経営成績の分析
①売上高の状況
顧客基盤は順調に拡大いたしましたが、暖冬の影響等によりガス販売量が減少したことに加え、原料価格の値下がりに伴う販売単価の低下があり、売上高は、前連結会計年度に比べ110億4千1百万円減収の1,146億9千1百万円(前年同期比8.8%減)となりました。
②営業利益の状況
新人事制度の導入に伴う人件費等の増加がありましたが、LPガス・都市ガスともに原料価格が前年同期に比べ低く推移し売上原価が減少いたしましたため、営業利益は前連結会計年度に比べ17億9千5百万円増益の118億1千万円(前年同期比17.9%増)となりました。
③経常利益の状況
営業利益の増加により、経常利益は前連結会計年度に比べ19億4百万円増益の113億3千1百万円(前年同期比20.2%増)となりました。
④親会社株主に帰属する当期純利益の状況
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増加に加え、法定実効税率の低下等があり、前連結会計年度に比べ15億6千2百万円増益の70億9千万円(前年同期比28.3%増)となり、1株当たり当期純利益は190円71銭となりました。
(2) 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ171億6千5百万円増加し、342億3千3百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ30億1千7百万円収入が増加し、207億1千7百万円の収入となりました。主な要因は、前連結会計年度に比べ、増益となったことに加え、売上債権の減少等により収入要因が増加したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1億5千6百万円支出が減少し、110億7千3百万円の支出となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が前連結会計年度に比べ減少したこと等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、75億6千8百万円(前連結会計年度は38億5千6百万円の支出)の収入となりました。これは主に、借入金の減少額と自己株式の売却による収入を反映したものです。
(3) 当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ151億8千6百万円(12.3%増)増加し、1,390億9千7百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ136億6百万円(40.7%増)増加し、470億2千万円となりました。主な要因は、海外募集による自己株式の処分により現金及び預金が増加したこと等によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ15億9千4百万円(1.8%増)増加し、920億7千3百万円となりました。主な要因は、新社屋の購入等により有形固定資産が増加したことと、ソフトウェア開発への投資により無形固定資産が増加したこと等によるものです。
当連結会計年度末における負債の合計は、前連結会計年度末に比べ101億6千万円(11.4%減)減少し、787億8千1百万円となりました。主な要因は、返済が進んだことにより借入金が減少したことと、原料価格の低下により支払手形及び買掛金が減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ253億4千6百万円(72.5%増)増加し、603億1千6百万円となりました。これは主に、自己株式の処分による資本剰余金の増加及び自己株式の減少(株主資本の増加)と、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加を反映したものです。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ15.2ポイント向上し、43.4%となりました。