当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態の状況
資本効率を重視している当社は、堅調な業績を背景に成長投資と株主還元を両立させながら、総資産及び自己資本比率をコントロールしております。
当第2四半期連結会計期間末の資産の部は、配当及び自己株取得、並びに借入の返済を行ったことにより現預金が減少、季節的要因により営業債権が減少したことにより8,594百万円(6.1%減)減少し、132,673百万円となりました。
また、負債の部は、借入の返済及び季節的要因によって営業債務が減少したことにより6,519百万円(9.0%減)減少し、65,683百万円となりました。
純資産の部は、親株主に帰属する四半期純利益の計上により2,013百万円増加いたしましたが、自己株式の取得及び配当の支払いにより2,074百万円(3.0%減)減少し、66,990百万円となりました。その結果、自己資本比率は50.5%となり概ね計画通りに安定した財務体質を維持しております。
(2)経営成績の状況
世界的に第四次産業革命といわれる中で、エネルギー業界はビッグデータ、IoT、AIという、ITを駆使したDX(デジタルトランスフォーメーション)のユースケースの山と言われています。ICTの破壊的進化を背景に経済のバーチャル化が進み、サブスクリプションやECなど新たなサービスの概念が多様化する日本の地域社会に次々と組み込まれ、事業競争の中心が単なる価格競争から利便性や受益者ストレスの解消に移行しています。また、ICTの進化は、規制の存在意義にまで影響を及ぼし、国家の規制によるコストのかかる監視から、ブロックチェーンや暗号化技術、自動認証システムなどに代表される、新たなイノベーションによる、コストのかからない、公正で改ざんのできないモニタリング体制に移行する過渡期とも言われています。エネルギーの自由化は、まさにこのことの試金石とも言われ、地域社会の発展と存立に欠かせないエネルギーが、公正な競争による新たなイノベーションの創出により、これまでの硬直的で画一的な商品ではなく、安価で、安全で、利便性が高く、受益者ストレスのないサービスとして提供されはじめています。
当社グループは、このような現状認識を踏まえ、知的無形資産であるシステム開発に投資のプライオリティをおいています。そのICTへの積極的な投資から生み出されたサービスの一つが、本年7月に製品化を発表したオンライン化されたガスメーター「スペース蛍」です。
スペース蛍は、電池交換を10年間不要としながら、これまで“人”により行われていたガス使用量の確認作業(検針)を、遠隔で、自動的に1時間に1回、リアルタイムに行うことを可能にします。また、緊急時の遠隔によるガス栓の遮断、ガスの微小漏洩警告等の保安情報もリアルタイム監視が可能になるなど、安全面からもお客様に利便性の向上を提供するサービスです。当社グループは、まず「スペース蛍」を当社グループのLPガスをお使いのお客様(約86万世帯)に導入し、次いで、当社グループの導管で都市ガスを供給しているお客様(約42万世帯)に導入する予定です。合わせて、一般のガス事業者の皆様にも、スペース蛍を、IoTを活用したデータサービスと統合する形で、サブスクリプションサービスにより提供を進めてまいります。
また、スペース蛍を、株式会社ソラコムと共同開発したビッグデータ収集基盤システム「ニチガスストリーム」と連携させ、様々な規格データを世界標準のフォーマットに統一し、さらにIT先進国エストニアの暗号化認証技術X-ROADやブロックチェーンを実装することにより、取得したデータを改ざんから守り、匿名性や整合性の担保を実現させます。このことは、協業、競合、異業にかかわらず連携可能なシェアリングエコノミーの統合基盤の確立につながり、当社と東京電力エナジーパートナー株式会社のJVである東京エナジーアライアンス社のプラットフォームに提供することによって、ガス自由化市場の活性化に貢献します。
2020年完成予定の世界最大級のハブ充填基地「夢の絆・川崎」においても、貯蔵タンクのガス残量・ボンベ在庫本数・ガス充填機の稼働状況をリアルタイムに把握する技術や、ガスボンベにRFIDを貼付し、ガスボンベの配送経路や位置情報をリアルタイムに把握する技術を構築しております。これらLPG物流におけるすべての拠点をリアルタイムにコネクトすることで、「予測」に基づいてきたLPG物流の概念を、リアルタイムの「実績」に基づく姿に進化させ、「生産」と「消費」をリアルタイムで管理するLPGデジタルトランスフォーメーションを構築いたします。
当社グループは最先端テクノロジーへの取り組みこそが、今後の労働生産性向上によるトップラインの拡大、企業価値の持続的成長を決定づけるという確信のもと、ICT技術によるイノベーションの創出に取り組み続けております。当社グループのこうした取り組みが評価され、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「攻めのIT経営銘柄2019」に4年連続で選ばれております。
一方で、ガス事業においては、選択と集中を進めました。主力事業であるLPガスにエネルギーを集中、この取組は、顧客純増数の増加という形で、その成果が表れ始めております。また、自由化後の都市ガス事業においては、自由化後の進捗を踏まえ、ビジネスドメインを再定義し、具体的な戦略を組み上げ、一層の成長に向けて邁進しております。
定量面に関しましては、当社グループの重要な経営指標でありますお客様数を、当第2四半期末に前年同期末に比べ139千世帯増の1,548千世帯と大きく増加させました。
当第2四半期連結累計期間の売上総利益につきましては、LPガス事業を最優先とした顧客獲得に加え、前年より寒い気候を背景としたガス販売量の増加、LPガス原料価格の低下によるマージンの良化、電気事業及びプラットフォーム事業の貢献等により28,290百万円(前年同期比12.0%増)となりました。
また、販管費を適切にコントロールし、営業利益は3,210百万円(前年同期比155.0%増)、経常利益は2,917百万円(同242.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,013百万円(同425.8%増)となり、大幅な増収増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①LPガス事業
今年度は営業の人的リソースをLPガス事業に最優先に配分した結果、お客様数を前年同期末に比べ31千件純増させ、ガス販売量が増加いたしました。また、LPガス原料価格も前期に比べ低く推移したためマージンが良化し、売上総利益は18,814百万円と前年同期に比べ2,050百万円(前年同期比12.2%増)増加しております。
②都市ガス事業
都市ガス事業におきましては、自由化市場でお客様数を107千件純増させ、また前年より寒い気候を追い風にガス販売量を伸ばした一方、お客様への新規加入割引の中止をする等をした結果、売上総利益は9,475百万円と前年同期に比べ970百万円(前年同期比11.4%増)増加しております。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ6,423
百万円減少し、11,769百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュフローは、前年同四半期に比べ4,735百万円収入が増加し、4,412
百万円の収入となりました。
当社の営業活動によるキャッシュフローは、事業業績の影響が概ね直接反映されます。
当第2四半期の増加要因は、税金等調整前四半期純利益の増加(前年同四半期に比べ1,942百万
円増加)に加え、売上債権の1,771百万円減少(前年同四半期末は期末日が休日であったこと
等)によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期に比べ708百万円支出が減少し、5,109
百万円の支出となりました。
当第2四半期は、パイプラインの拡張及び入替等の有形固定資産投資に6割(前年同四半期に比べ
1,938百万円支出が減少)、IT投資及びM&A等の無形固定資産投資に3割(前年同四半期に比べ820
百万円支出が増加)支出しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュフローは、前年同四半期に比べ404百万円支出が増加し、5,753
百万円の支出となりました。
当社は、堅調な業績により獲得した資金を、持続的な企業価値向上のために必要な投資へ振り
向け、資本効率の見地から、安定した財務基盤を確保の上、株主に還元をしております。
当第2四半期は、借入金の返済に1,382百万円、株主還元に3,897百万円支出しております。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。