文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国の経済は、好調な企業業績を背景に雇用環境の改善、設備投資の増加等、総じて緩やかな回復基調であったものの、国際的な通商問題や政策動向の影響が懸念される等、景気の先行きが不透明感を増す状況で推移しました。
小売業界におきましては、富裕層による高額品消費やインバウンド消費が引き続き好調に推移するなど、消費全体は緩やかな持ち直しの動きが見られましたが、海外経済の不確実性や将来不安を背景とした節約志向により、個人消費は底堅くも力強さに欠ける状況が続いております。
このような事業環境のなか、当社グループは、収益力のある「Direct Marketing Conglomerate(DMC)複合通販企業」の完成に向け中期経営計画を「新みらい2020」と刷新し、「グループ収益基盤の強化」を初年度の方針に掲げ、「通販事業の安定的な収益基盤の確立」及び「グループ各事業における事業環境にあわせた販促投資とコスト管理の徹底」にグループ一丸となって取り組んでおります。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高55,127百万円(前年同四半期比18.2%増)となりました。利益面におきましては、営業利益2,165百万円(同11.2%増)、経常利益2,182百万円(同6.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,447百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失478百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
当社は、中期経営計画「新みらい2020」の完遂を目指すなかで、「総合通販企業」から「DMC複合通販企業」へ変革を遂げております。複合通販の今後のさらなる進化を目指し、収益力のあるDMC複合通販企業の完成へ向けて、M&Aの推進による事業ポートフォリオの拡充や海外事業への取組みを強化していくなかで、当社グループの事業分野、収益構造を明確にするため、セグメント区分を変更いたしました。これに伴い、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントを変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
なお、セグメント別の売上高は連結相殺消去後の数値を、セグメント利益又は損失は、連結相殺消去前の数値を記載しております。
① 通販事業
通販事業におきましては、組織会員向け販売において、お客様のニーズの変化に柔軟に対応するため、お求めやすい価格帯の商品や多サイズで展開するアパレル商材の品揃えを増やすとともに、オーガニックコットン素材の商品を取り揃えた新ラインを展開させるなど商品企画力の向上に取り組み、新規顧客の開拓に努めてまいりました。このほか、ライフスタイルの提案企画を強化し、それに伴う商材の拡大を推進してまいりました。
以上の結果、売上高は27,002百万円(前年同四半期比1.7%増)となり、セグメント利益は2,024百万円(同27.8%増)となりました。
② eコマース事業
eコマース事業におきましては、EC業界での競争が激化するなか、受注の拡大に向け、外部モールへの新規出店による販売面積の拡大や魅力ある商品の品揃え拡充により売り場を強化するとともに、ブログやSNSを活用した積極的な情報発信や外部モールのシーズンイベントの活用など集客力の向上に努めてまいりました。また、アウトドア・フィッシング用品のECサイト『ナチュラム』を中心に、他社との差別化を実現すべく、自社オリジナル商品の企画開発に注力してまいりました。
以上の結果、売上高は14,251百万円(同49.2%増)となり、セグメント利益は248百万円(同76.0%増)となりました。
③ 健粧品事業
健粧品事業におきましては、グループ全体の事業ポートフォリオの観点から、投資育成事業として位置付け、事業基盤づくりに向けた先行投資を行ってまいりました。オリジナルブランド化粧品において、自然派化粧品『草花木果』のインフラの刷新やブランドリファインといった事業基盤の地固めを行う一方で、当社グループのシナジーを生かした販売チャネルの拡大や新規商材の開発を推進してまいりました。また、オーガニックコスメブランド『24hコスメ』及び『TV&MOVIE』においては、ブランド認知の拡大に向けたプロモーション活動を展開してまいりました。このほか、海外販売において、主力商品『豆乳よーぐるとぱっく玉の輿』に加え新たな商材シリーズを中国で展開するための環境の整備や、台湾でのマーケティングの強化にも取り組んでおります。
以上の結果、売上高は3,728百万円(同0.8%増)となり、セグメント損失は323百万円(前年同四半期はセグメント損失74百万円)となりました。
④ ソリューション事業
ソリューション事業におきましては、決済代行サービス『後払い.com』の取扱高拡大に向け営業活動を強化したほか、日本初、全国一律の配送料金のコンビニ受取サービス『コトリ』の提供を通信販売事業者向けに開始いたしました。また、ドロップシッピングサービスやアフィリエイトサービスを行う株式会社もしもの株式を取得し、当社グループ内でのシナジーの創出に努めてまいりました。このほか、茨城県つくばみらい市への物流センター新設プロジェクトの開始や関西物流拠点の拡充など、全国を網羅する物流ネットワークの構築に向けた拠点の強化を推進してまいりました。
以上の結果、売上高は9,675百万円(前年同四半期比41.6%増)となり、セグメント利益は434百万円(同30.0%増)となりました。
⑤ 旅行事業
旅行事業におきましては、平成30年1月に子会社化した株式会社トラベックスツアーズにおいて、首都圏近郊からの日帰りバスツアーの企画販売を行っております。主力であるバスツアーの販売や訪日ツアーの取扱いの拡大に向け、当社グループや提携先などを活用した販路の新規開拓に取り組んでまいりました。
以上の結果、売上高は454百万円となり、セグメント損失は140百万円となりました。なお、当事業は第1四半期連結会計期間より報告セグメントとしているため、前年同四半期比は記載しておりません。
⑥ 海外事業
海外事業におきましては、当社グループのノウハウや実績を生かした、中国やASEAN市場における、日本製商品の販売や訪日外国人旅行者向けのサービスの提供といった、海外での新規ビジネスモデルの構築をめざし、現地での市場調査や営業活動を進めてまいりました。
以上の結果、売上高は8百万円となり、セグメント損失は114百万円となりました。なお、当事業は第1四半期連結会計期間より報告セグメントとしているため、前年同四半期比は記載しておりません。
⑦ グループ管轄事業
グループ管轄事業におきましては、当社グループの物流オペレーションや自社保有物流施設等の不動産賃貸を行っております。
以上の結果、売上高は5百万円(同0.5%減)となり、セグメント利益は49百万円(同44.7%減)となりました。
財政状態の分析は、次のとおりであります。
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の総資産は44,330百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,011百万円増加いたしました。この主な要因は、売上高の増加に伴う売掛金の増加及びたな卸資産の増加によるものであります。
(負債)
負債は22,326百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,102百万円増加いたしました。この主な要因は、長期借入金の増加によるものであります。
(純資産)
純資産は22,004百万円となり、前連結会計年度末に比べ909百万円増加し、自己資本比率は49.6%(前連結会計年度末は52.3%)となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
当社は、平成29年5月30日開催の第76期定時株主総会において、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続の件」について、その有効期間を3年間として承認され、会社の事業方針等の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりであります。
① 基本方針の内容(会社の事業の方針等の決定を支配する者のあり方)
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的に確保・向上していくことを最大の目標として掲げ、かつその実現が可能な者であるべきものと考えます。
② 基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、通販ビジネスを主たる事業として、企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させることを最優先の課題としています。この価値はお客様への提供価値を最大化することによって実現できるものであり、お客様への提供価値を高めるためには、お客様ニーズの探求、お客様との密接な関係づくり、新しい商品・サービスの開発、ローコストオペレーション、安全かつ適切なる情報の活用・管理等が欠かせません。
当社グループは創業以来、「安心」と「信頼」に基づいた通信販売事業を通じ、時代の歩みとともに一歩先をゆくビジネスにチャレンジしてまいりました。
カタログ通販からECへの変革、ファッションから化粧品や健康食品等の商材拡充、スマートシニアや海外のお客様に向けた「お客様起点」のサービス向上、国内市場からアジアを中心としたグローバル市場への挑戦など、当社はグループの多様な商材・サービスを駆使して、「Direct Marketing Conglomerate(DMC)複合通販企業」へと脱皮してまいります。
それは、スクロールグループの新しい時代「みらい」を築くための成長戦略です。
③ 不適切な者によって事業方針等の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、不適切な者によって大規模買付行為が行われることを防止するため、その買付ルールを設けるとともに、その対抗措置を定めています。
ⅰ) 大規模買付ルールの概要
(a)意向表明書の提出
大規模買付を行おうとする場合には、大規模買付行為の概要を明示し、買付ルールに従う旨の表明のある意向表明書を提出していただきます。
(b)大規模買付者による情報提供
次に、大規模買付者には、株主の皆様の判断及び取締役会としての意見形成のために、大規模買付者の概要、買付の目的、買付後の経営方針等の情報を提供していただきます。
(c)取締役会による評価
次に、当社取締役会は、情報提供を受けたのち60日間又は90日間のあいだに評価、検討、買付条件の交渉・協議、意見形成、代替案の提出などを検討し、実施します。なお、30日間を限度として検討期間を延長することがあります。
(d)独立委員会への情報提供と勧告
当社は、当社取締役会が公正中立な判断をするために、取締役会から独立した機関として独立委員会を設置しています。当社取締役会は、上記(a)~(c)に掲げる事項を行うときは、独立委員会に情報提供するとともに、独立委員会から提出される勧告を最大限尊重します。
ⅱ) 大規模買付行為がなされた場合の対応方針
(a)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守する場合
当社取締役会は、原則として大規模買付行為に対する対抗措置はとりません。ただし、大規模買付行為が当社株主全体の利益を著しく損なうと認められる場合(濫用的買付者の場合)には、対抗措置をとることもあります。
(b)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合
当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重した上で株主割当てによる新株予約権を発行するなどの対抗措置を決定することとします。
(c)対抗措置を発動する手続き
当社取締役会が大規模買付行為の開始に対抗する具体的措置の発動を決議するには、独立委員会に対しその発動の是非を諮問するものとします。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限に尊重します。
また、当社取締役会は、自らの判断により、又は独立委員会の勧告により、株主意思確認総会を開催することがあります。
④ 本買収防衛策が基本方針に沿い、当社の企業価値・株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことの説明
本買収防衛策(以下「本プラン」といいます。)が基本方針に沿い、企業価値・株主共同の利益に合致し、役員の地位の維持を目的とするものではないことの理由は以下に掲げるとおりです。
ⅰ) 経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に公表した「買収防衛策に関する指針」の三原則を充足し、また経済産業省の企業価値研究会が公表した平成20年6月30日付報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の趣旨を踏まえた内容になっており、合理性を有しています。
ⅱ) 本プランは、企業価値・株主共同の利益の確保、向上を目的としています。
ⅲ) 継続的な情報開示を行い、透明性を確保しています。
ⅳ) 本プランは、株主総会決議により導入されたもので、株主の皆様のご意思を反映したものです。また、対抗措置発動時にも株主総会を開催し株主の皆様の意思を確認する場合があります。
ⅴ) 取締役会の判断の客観性、合理性が確保されています。対抗措置発動の手続きを定め、独立委員会の勧告を最大限尊重し、そして適宜情報開示を取締役会に義務づけております。
ⅵ) 本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社は、監査等委員会設置会社に係る会社法の取締役の任期規制に従い、取締役(監査等委員であるものを除く。)の任期を1年、監査等委員である取締役の任期を2年としており、期差任期制を採用していないため、本プランは、スローハンド型買収防衛策(当社取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
なお、当社買収防衛策の概要につきましては、当社ホームページ(https://www.scroll.jp/ir/governance/)において開示しております。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の金額は、71百万円であります。
これは、ソリューション事業における通販システムパッケージのリニューアルに伴う研究開発によるものです。
(5)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等のうち、当第3四半期連結累計期間に完了したものは次のとおりであります。
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会社名 |
セグメントの名称 |
設備の内容 |
完了 |
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提出会社 |
ソリューション事業 |
物流拠点 開設用地 |
平成30年4月 |
(6)経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当第3四半期連結会計期間末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は4,711百万円となっております。また、当第3四半期連結会計期間末における現金及び預金の残高は4,588百万円となっております。