文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成27年3月1日~平成27年8月31日)の連結営業収益は、4兆748億89百万円(対前年同期比118.7%)となり、上期として過去最高となりました。また、連結営業利益は722億66百万円(同166.6%)、連結経常利益は728億52百万円(同149.9%)、四半期純利益は21億29百万円(同105.4%)とすべての項目において増益となりました。
当第2四半期連結累計期間は、好調な企業業績や消費回復への期待等を背景に、国内大手企業の景況感が製造業、非製造業ともに好転したほか、ガソリン価格の値下がりや雇用環境の改善、訪日観光客の消費による下支え等もあり、国内景気は緩やかな回復基調となりました。個人消費については、持ち直しの動きが見られた一方、所得水準の伸び悩み、原材料の高騰に伴う物価上昇への懸念等から、節約志向とともに選別消費の傾向が一層強まる状況となりました。このような経営環境の中、当社は、免税カウンターの設置や無料Wi-Fiサービス導入等のインバウンド需要獲得に向けた施策の推進に加え、グループの小売事業を中心に、イオンのブランド「トップバリュ」商品の販売促進や地域特性に合わせた商品・サービスの拡充を図る等、お客さまの価値志向の広がり及び多様化するライフスタイルへの対応を強化しました。また、イオングループのさらなる成長に向け、グループ共通戦略として掲げる「アジア」「都市」「シニア」「デジタル」の「4シフトの加速」及び「商品本位の改革」の推進を図るとともに、これら成長戦略を支える事業及び組織の再編を実施しました。
<グループ共通戦略の推進>
・イオングループアセアン本社(AEON ASIA SDN.BHD.)は、東南アジアを重要プロモーション先として、インバウンド観光振興に取り組む関西広域連合との間で、関西及びアセアンそれぞれの魅力発信や認知度の向上を図る「包括連携協定」を7月に締結しました。双方が有するネットワークや事業ノウハウ等を通じ、両地域の魅力ある産品や観光を紹介する取り組みを推し進め、相互誘客の拡大を図ります。
・当社及びイオントップバリュ㈱は価値ある商品の提供を目指し、「トップバリュ セレクト とっておきRESERVE 五島塩ローストビーフ/ローストポーク」及び「トップバリュ グリーンアイ 奄美うまれ生本まぐろ」の販売を6月より開始しました。いずれも内食志向に対応したこだわりの逸品として好評を博し、中でもローストビーフは発売から3カ月で当初計画を大幅に上回る40万個超を販売しました。
<事業・組織の再編>
・当社は、多様化する消費者ニーズへの迅速な対応及び従来以上に地域に密着した商品調達や品質向上を実現するため、連結子会社であるイオン商品調達㈱の機能を6月1日付でイオンリテール㈱に移管しました。
・当社連結子会社で書店事業を運営する㈱未来屋書店と㈱ダイエーの完全子会社で同じく書店事業を運営する㈱アシーネは、両社臨時取締役会において㈱未来屋書店を存続会社とする合併を行うことを決議し、7月8日に合併契約を締結しました。9月1日付で実施する本合併により、重複事業及び店舗の最適化による経営の効率化とともに、合わせて340店舗超のネットワークを活かす圧倒的な事業競争力の獲得と成長の加速を目指します。
セグメントの業績は次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当第2四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
① GMS事業
GMS(総合スーパー)事業は、営業収益1兆3,709億29百万円(対前年同期比102.0%)、営業損失87億12百万円(前年同期より43億55百万円の減益)となりました。
イオンリテール㈱では、各地域カンパニーへの権限委譲により現場力が一層強化された新たな組織体制のもと、革新性ある商品の開発、商品価値を訴求する販促企画の展開、及び新業態「イオンスタイル」を中心とした既存店舗の活性化を推し進め、事業競争力を強化しました。とりわけ、商品面では、毎月15日開催の地域密着イベント「じものの日」やお盆商戦において、地場生鮮の旬食材、地元加工品の品揃えを一層充実する等、地域をより重視した売場づくりに努め、集客を図りました。これら取り組みが奏功し、7月度の売上高は100.6%、8月度は100.5%と順調に推移しました。結果、当第2四半期連結累計期間における既存店売上高は対前年同期比98.6%(内訳は衣料97.3%、食品99.5%、住居余暇97.3%)となりました。直営荒利益率は、食品を中心に建値消化率の向上や在庫削減に取り組んだ結果、前年同期並みで推移しました。また、既存店販管費は、店舗オペレーションの効率化等の経費コントロールに努め、対前年同期比99.0%となりました。
② SM・DS事業
SM(スーパーマーケット)・DS(ディスカウントストア)事業は、営業収益1兆5,569億66百万円(対前年同期比128.0%)、営業利益61億5百万円(前年同期より147億24百万円の増益)となりました。
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス㈱は、同社連結子会社である㈱マルエツ、㈱カスミ及びマックスバリュ関東㈱3社による共同調達の対象品目を拡大し、原価低減を進めるとともに、物流や情報システム等に係るプロジェクトチームを組成し、シナジー効果の創出に努めました。
マックスバリュ北海道㈱は、継続的に推進する既存店舗の活性化や「WAON」の会員拡大キャンペーン等により集客力が向上しました。また、曜日市での販売強化や、圧倒的低価格でご提供する販促企画「安い値!」の対象品目数の増加等の施策が奏功し、売上高は堅調に推移しました。
マックスバリュ東北㈱は、旬の生鮮食材を充実し、曜日市での販売を強化するほか、購買頻度の高い商品のリニューアルや夕刻の販売強化に向けたデリカ商品を拡販し、収益を順調に拡大しました。加えて、店舗オペレーションの効率化やコスト構造改革等へ継続的に取り組んだ結果、大幅な増益となりました。
③ 小型店事業
小型店事業は、営業収益1,781億39百万円(対前年同期比116.6%)、営業利益21億63百万円(同148.3%)となりました。
ミニストップ㈱は、強みとする店内加工ファストフード部門において、過去最高の販売数を記録した「ハロハロ」を中心にコールドスイーツ商品が好調に推移したほか、ホットスナック商品では「クランキーチキン うま塩味」や「焦がし醤油チキン串」等の新商品が売上を伸ばし、同部門の既存店日販は前年同期比107.3%と大きく伸長しました。海外では、ベトナムでのさらなる成長を推進するべく、ミニストップベトナム社とエリアフランチャイズ契約を締結し、新たに連結子会社としました。その他出店国を含む当第2四半期連結会計期間末の海外店舗数は2,657店舗となりました。
④ ドラッグ・ファーマシー事業
ドラッグ・ファーマシー事業は、営業収益2,944億29百万円(対前年同期比367.4%)、営業利益82億11百万円(同631.8%)となりました。
ウエルシアホールディングス㈱では、社会構造の変化に伴い需要が高まる調剤部門の好調な推移により、既存店売上高が大きく伸長しました。同社は、事業基盤の強化と一層の拡大に向け、「ドラッグストア&調剤」、「深夜営業」、「カウンセリング営業」及び「介護」を推進する店舗への改装を進めたほか、当期首より連結子会社化したタキヤ㈱及びシミズ薬品㈱と、商品政策、物流、POSシステム、及び販促施策等の統合を6月より開始しました。同時に、9月に完全子会社化する㈱CFSコーポレーションと「日本一のドラッグストアチェーン」の構築に向けた準備を進めました。
⑤ 総合金融事業
総合金融事業は、営業収益1,752億91百万円(対前年同期比114.6%)、営業利益272億89百万円(同129.7%)となりました。
イオンフィナンシャルサービス㈱では、クレジット事業において、携帯電話や公共料金を中心にカード決済利用を推進したこと等により、ショッピング取扱高が順調に拡大しました。銀行業では、特別金利キャンペーンの継続とともに、グループ店舗に設置されたデジタルサイネージ等、広告媒体を活用した告知強化が奏功し、住宅ローン取扱高は昨年を大幅に上回りました。電子マネー事業では、お客さまの利便性を高めるため、高速道路のサービスエリアや空港等の交通施設に加え、クリーニング店や美容室等の日々の生活に密着し、利用頻度が高い企業への加盟店開拓を進めました。結果、当第2四半期連結会計期間末における「WAON」の累計発行枚数は約5,210万枚、取扱高は1兆103億円(対前年同期比107.5%)と順調に増加しました。海外事業では、香港、タイ、マレーシアそれぞれで上場する主要3社を中心に業容の拡大に努めました。とりわけ、タイにおいては、高架鉄道会社BTSグループとのIC乗車券一体型カードの発行に続き、政府系銀行との提携によるATMネットワークの構築を図り、同国における事業基盤を一層強化しました。
⑥ ディベロッパー事業
ディベロッパー事業は、営業収益1,326億32百万円(対前年同期比112.8%)、営業利益208億77百万円(同114.6%)となりました。
イオンモール㈱は、当第2四半期連結累計期間において、国内3カ所のSC(ショッピングセンター)を開設、6カ所の既存SCをリニューアルしました。
国内では、新規テナント導入や既存テナントの業態変更・移転等の大型活性化に加え、訪日観光客の増加に伴い、免税手続きカウンターや外国語コミュニケーションツールの設置拡大、大手旅行会社との提携による海外団体ツアー受け入れを開始する等、インバウンド対応の強化を図る様々な環境整備や取り組みを推進しました。さらに、お客さま参加型イベントの開催や、「イオンカード」及び「WAON」を活用した販促企画等を展開し、集客の向上を図りました。海外では、中国江蘇省蘇州市における2号店「イオンモール蘇州園区湖東」の来店客数が5月29日のオープンから3カ月で250万人を超えたほか、5月30日に開設したインドネシアにおける1号店「イオンモールBSD CITY」が順調に推移しました。
⑦ サービス・専門店事業
サービス・専門店事業は、営業収益3,747億15百万円(対前年同期比104.1%)、営業利益164億円(同112.7%)となりました。
イオンディライト㈱は、主力事業である総合FMS(ファシリティマネジメントサービス)において、国内の医療関連施設や大学、及びホテル等へ管理サービスの提供を開始するとともに、同事業のさらなる拡大に向け、海外ではベトナムのハノイ支店の新設や中国におけるグループ商業施設へのサービス提供等を進め、売上高を大幅に伸長しました。
㈱ジーフットは、履き易さ等の機能性に重点を置いた「らくらくビューティシリーズ」やPB(プライベートブランド)商品等の好調な推移により、大幅な増益となりました。また、一層の収益拡大を目指し、国内で販売強化を進める米国発の人気ブランド「Keds」商品に加え、同ブランドのプロスポーツ仕様となる「PRO-Keds」の独占販売及び一部モデルの先行販売に向けた準備を進めました。
⑧ 国際事業(連結対象期間は主として1月から6月)
国際事業は、営業収益2,171億10百万円(対前年同期比122.2%)、営業損失9億68百万円(前年同期より22億52百万円の減益)となりました。
マレーシアでは、イオンマレーシア(AEON CO.(M)BHD.)及びイオンビッグマレーシア(AEON BIG(M)SDN.BHD.)が、4月のGST(物品・サービス税)の導入を受け、「イオンカード」会員を対象としたセールスの拡大及び食品・日用品を中心とする最寄品の価格維持と拡充に努め、集客を図りました。インドネシアにおいては、5月、今後の経済発展が期待される首都ジャカルタの南西部に、当社グループ初の同国GMSとなる「イオンBSD CITY ストア」を新設しました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前期末から2,583億81百万円増加し、8兆1,181億84百万円(前期末比103.3%)となりました。前期末からの増加の主な要因は、㈱カスミ及びその子会社を連結子会社化したこと等により有形固定資産が1,220億52百万円、金融子会社の割賦売掛金を中心に受取手形及び売掛金が1,187億97百万円増加したこと等によるものです。
負債は、前期末から2,103億34百万円増加し、6兆2,401億56百万円(同103.5%)となりました。前期末からの増加の主な要因は、短期借入金や長期借入金(1年内返済予定含む)が1,646億42百万円増加したこと等によるものです。
純資産は、前期末から480億47百万円増加し、1兆8,780億27百万円(同102.6%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間において、現金及び現金同等物(以下「資金」という)の四半期末残高は1,138億11百万円減少し、6,643億39百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による結果、減少した資金は792億2百万円(前年同四半期は1,033億96百万円の増加)となりました。前第2四半期連結累計期間に比べ1,825億99百万円減少した主な要因は、銀行業における預金の増減額が1,379億79百万円増加した一方で、仕入債務の増減額が2,033億52百万円、その他資産及び負債の増減額が1,542億9百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による結果、減少した資金は2,542億91百万円(前年同四半期比158.0%)となりました。前第2四半期連結累計期間に比べ933億36百万円支出が増加した主な要因は、固定資産の取得による支出が554億38百万円、銀行業における有価証券の取得による支出が316億34百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による結果、増加した資金は2,034億80百万円(前年同四半期比319.4%)となりました。前第2四半期連結累計期間に比べ1,397億66百万円収入が増加した主な要因は、社債の発行による収入が545億84百万円減少した一方で、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの増減額が1,261億4百万円、長期借入れによる収入が661億77百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
会社の支配に関する基本方針
イオンは、お客さまへの貢献を永遠の使命とし最もお客さま志向に徹する企業集団であり、小売業と関連産業を通してお客さまのより豊かな生活に貢献すべく、事業を展開してまいりました。お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献するという不変の理念を堅持し、お客さま満足の実践と継続的な企業価値の向上に努めてきており、この理念がイオンの企業価値の根幹をなしています。また、イオンの企業価値は、継続的かつ長期的な企業成長や同士・朋友との協力・提携に加え、雇用の確保、生活文化の向上や環境保全・社会貢献など様々な価値を包含し形成されているものです。
これらの正しい商売の実践と社会的責任を全うするためには、長期的視野でイオンの理念を具現化していくことが必要であり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、上記のイオンの企業価値を維持、発展させていく者でなければならないと考えています。
当社株式は、金融商品取引所(証券取引所)に上場され自由な売買が可能ですが、万一短期的な利益を追求するグループ等による買収が開始されて不公正な買収提案がなされると、株主の皆さまに結果として不利益を与えるおそれもあります。買収提案を受け入れるか否かは株主の皆さまの判断によるべきものですが、買収提案のあった際に、株主の皆さまが、十分かつ正確な情報と十分な時間のもとにご判断いただけるように十分な資料提供をするように所定の手順をふむことを求めるとともに、明らかに株主一般の利益を害すると判断される買収行為には対策を講じることができるように、「当社株式の大量取得行為に関わる対応方針(買収防衛策)継続の件」を平成27年5月27日開催の第90期定時株主総会に付議し、株主の皆さまのご承認をいただきました。
これは「事前警告型」買収防衛策であり、当社議決権の20%以上の株式取得を行おうとする者に対しては、大量株式取得者らの概要、取得対価の算定根拠、買取方法、買収資金源、買収後の経営方針等につき当社への十分な情報提供を行うことなどの買収ルールの遵守を要請します。
当社取締役会は、大量株式取得者が登場し次第、その事実を開示するとともに、外部の専門家1名以上と社外取締役から成る独立委員会を設置し、提供された情報(追加提供を求める場合にも意向表明書受領日から60日以内の日を最終回答期限とします)をもとに、同委員会に意見を求め、その意見を最大限尊重した上で、所定の評価期間(60日間または90日間)内に、当該買収提案に対する評価結果等を発表します。この取締役会及び独立委員会においては、判断の客観性をさらに高めるため、適宜他の専門家にも意見を求めることができます。また、上記ルールが守られない場合や、株式の高値買戻要求や高値売抜けが目的であると推測されるなど、株主の皆さまの利益が害されることが明らかである場合には、所定の評価期間の経過を待たずに、当社取締役会が新株発行、新株予約権発行などの対抗策をとり得ることとします。なお、大量株式取得者の権利行使が制限される行使条件差別型新株予約権を発行するときは、株主の皆さまにわずらわしい手続をしていただかなくてもいいように、会社による取得条項付とさせていただきます。また、対抗措置の内容・採否は、取締役としての善管注意義務に従い、原則として取締役会が決定・実施していきますが、例外的には、その内容・効果等に鑑みて株主の皆さまのご判断を仰ぐべきであるとして、当社株主総会にその採否をご決議いただくことがあります。
株主の皆さまには、手続の各段階において、適時に十分に情報開示し、ご判断に供していただけるようにして
いきます。
なお、この買収防衛策の有効期間は平成30年5月に開催予定の定時株主総会の終結時までです。
大量株式取得者に要請する各種資料は、大量株式取得者らの概要だけでなく、資金面の背景及び資金スキーム、株式取得方法の適法性に関する事項、買収後の経営計画等であり、これらの資料開示を通じて、イオンの理念(上記基本方針)に対する大量株式取得者の具体的な態度が明示されることになるとともに、何よりも、株主の皆さまの判断材料が充実したものになります。
従って、当社取締役会は、上記対応方針は、上記基本方針及び当社の株主の共同の利益に沿うものであり、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。