第2 【事業の状況】

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。 

 

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

 

(1) 業績の状況

当第1四半期連結累計期間(平成29年3月1日~平成29年5月31日)の連結業績は、営業収益が第1四半期として6期連続で過去最高となる2兆681億14百万円(対前年同期比1.1%増)、営業利益が平成27年度第1四半期以来の過去最高益となる366億34百万円(同11.4%増)となりました。経常利益は374億43百万円(同8.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、GMS(総合スーパー)事業の損益改善等による営業利益の改善と特別利益の増加等により、前年同期より99億34百万円増益の36億79百万円と黒字転換しました。また、セグメント別利益につきましては、6事業(GMS事業、ドラッグ・ファーマシー事業、総合金融事業、ディベロッパー事業、サービス・専門店事業、国際事業)が増益となり、連結業績に寄与しました。

 

<グループ共通戦略>

・  当社は、平成30年2月期を初年度とする「イオングループ中期経営計画(2017年度~2019年度)」を発表しました。お客さまの価値観やライフスタイルの多様化、社会のデジタル化が急速に進むなか、今後も持続的な成長を続けるためには、グループの各事業・企業がそれぞれの業界・地域においてNo.1の地位を確立することが重要であるとの認識のもと、本3カ年において「既存事業の収益構造改革(イオンリテール㈱、㈱ダイエーの収益構造改革)」並びに「新たな成長に向けたグループ構造改革(グループ事業構造の改革、事業基盤の刷新)」の2つの改革に取り組みます。

・ 当社は、農産物、畜産物、水産物、紙・パルプ・木材、パーム油について「イオン持続可能な調達方針」及び「持続可能な調達2020年目標」を発表しました。これらの取り組みは、平成27年に国際連合が採択した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に掲げられた「持続可能な開発目標(SDGs)」に適うものであり、これまで進めてきた当社の取り組みを一層進化させたものです。グローバル基準に基づいて生産された商品の調達を推進することにより、真に「安全・安心」な商品をお客さまにご提供し続けるとともに、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

・  平成19年4月に誕生したイオンの電子マネー「WAON」は、今年で10周年を迎えました。小銭の出し入れが不要な利便性や、ポイントが貯まるお得さ等を評価いただき、平成29年3月末日時点で、累計発行枚数は約6,450万枚、年間利用金額は2兆円を超えて、お客さまのくらしに根付いた電子マネーへと成長しました。生活インフラとしての役割を果たすべく、イオングループ内のみならず加盟店開発を継続し、利用可能箇所は28万7,000箇所まで拡大しました。

・ イオンのブランド「トップバリュ」では、“ヘルス&ウエルネス”や“エコ”に対するお客さまの関心が高まるなか、「商品本位の改革」の一環として、添加物と原材料に配慮して企画・開発した肌にも環境にもやさしいシャンプーや衣料用液体洗剤14品目を、「トップバリュ グリーンアイフリーフロム」として、3月に発売しました。また、5月には、資源枯渇が問題となるうなぎに代わって、環境にやさしく、持続可能な方法で養殖されたASC(Aquaculture Stewardship Council:水産養殖管理協議会)認証のパンガシウス(なまずの一種)を使用した「トップバリュ 白身魚のふっくら蒲焼」を発売しました。

・ イオングループでは、4月以降、15品目の「トップバリュ」商品の値下げを実施するとともに(平成28年11月からの値下げ商品と合わせて約150品目)、ナショナルブランド商品も値下げする等、グループ各社で購買頻度の高い商品を中心に値下げを実施しました。電気代の値上げやガソリン価格の高騰等、相次ぐお客さまの生活環境変化に対応するため、お客さまが必要とされる商品やサービスをお客さまに代わって調達し、お値打ち価格でご提供することが小売業の使命であるとの考えに基づき、物流の効率化や国内外のベストソースからの原料調達等、さまざまな施策を通じて合理的にコストを削減することにより実現したものです。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
 

① GMS事業

GMS事業は、営業収益7,530億13百万円(対前年同期比99.3%)、営業損失は67億44百万円となりました。イオンリテール㈱並びに㈱ダイエーからの承継店舗の損益が改善したこと等により前年同期より35億39百万円の損益改善と、7事業のなかで最大の改善幅となり、連結業績の改善に寄与しました。
  イオンリテール㈱は、当第1四半期連結累計期間において2店舗を新規出店するとともに、お客さまの多様化するニーズに対応する品揃えやサービスを提供するために、23店舗で活性化を実施しました。既存店売上高は対前年同期比97.3%となりましたが、荒利益率は商品改革・売場改革の浸透により改善トレンドが継続し、前年同期を0.2ポイント上回りました。また、経費コントロールにも努めた結果、既存店販管費は対前年同期比97.8%となり、営業損益は前年同期差で16億93百万円改善しました。
  平成27年9月と平成28年3月に㈱ダイエーからイオンリテール㈱が運営を承継したGMS店舗については、イオンの商品・販売施策の浸透により既存店売上高が対前年同期比103.3%と伸長し、荒利益率も1.6ポイント改善しました。
 イオン北海道㈱は、「お客さまが期待する価値を実現する店づくり」をコンセプトに、19店舗で活性化を実施しました。「イオン札幌桑園店」では中食需要に対応した商品を拡充するため、同社として初めて惣菜の量り売りの対面販売を導入した他、“ヘルス&ウエルネス”をテーマに品揃えの充実と販売強化を図りました。また、平成27年9月に承継したダイエー店舗においては売上高が前年同期比で106.4%と好調に推移しました。

 

② SM事業 

SM(スーパーマーケット)事業は、営業収益8,017億50百万円(対前年同期比100.7%)となりました。営業利益については、19億43百万円(同35.8%)となりましたが、地域と業態を基軸としたグループ内における店舗再編を推進した㈱ダイエーとイオンマーケット㈱では損益が改善しました。
  展開地域を首都圏・京阪神地域に集中し、食品への特化を図る㈱ダイエーは、売場の管理レベル向上による荒利益率や生産性の改善による経費削減を推し進め、当第1四半期連結累計期間で約6億円の営業損益改善となりました。
  マックスバリュ東海㈱は、管理栄養士監修による惣菜メニューの提案や“ヘルス&ウエルネス”コーナーの設置など、健康をキーワードとした売場の実現を推進しました。また、地域毎に選定した地元商品の品揃えや歳時記への対応を強化する等、地域密着経営の推進を強化しました。

 

③ ドラッグ・ファーマシー事業

ドラッグ・ファーマシー事業は、営業収益1,672億71百万円(対前年同期比108.7%)、営業利益60億59百万円(同153.6%)となりました。
  ウエルシアホールディングス㈱及び同社連結子会社は、新規出店と既存店の改装を積極的に推進しました。その結果、調剤併設店舗の増加(5月末現在1,042店舗)による調剤売上の伸長、お客さまへの安心の提供と利便性向上を目的とした24時間営業店舗の拡大(5月末現在102店舗)等により売上が好調に推移しました。

 

④ 総合金融事業

総合金融事業は、営業収益977億96百万円(対前年同期比109.1%)、営業利益148億93百万円(同108.7%)となりました。
  商品・サービスの利便性の向上の一環として、クレジット事業では、イオングループの対象店舗にてイオンカードをご利用の際、ご利用金額に応じて付与する「ときめきポイント」を2倍付与する取り組みを継続的に実施しました。また、お客さまがご利用になられたイオンカードのご利用金額、イオン銀行口座情報を一括して確認可能なスマートフォン向けアプリ「イオンウォレット」の機能を強化しました。銀行業では、首都圏の営業基盤の強化の一環として3月に「イオンスタイル碑文谷」(東京都)に店舗を開設し、銀行店舗数は134店舗となりました。また、イオン銀行の開業10周年に向けた取り組みのひとつとして、「10周年特別金利こども預金」の取り扱いや、「新生活応援口座開設キャンペーン」を実施しました。海外事業では、タイの小売大手ビッグCスーパーセンターとの提携カード発行や、香港でテーマパークへのイベント招待企画を実施する等、イオンカード会員の拡大並びに取扱高増加に向けて提携先と連携したプロモーション活動を推進しました。業務効率の改善に向けたグローバルでのデジタル化の推進の一環として、マレーシアにおいては支店でのタブレット端末受付、加盟店でのウェブサイト受付によるペーパーレス化を推進する等、引き続きお客さまへのサービス向上及びローコストオペレーションによる生産性の向上に取り組みました。また、海外においては融資から物販債権へのシフトによる貸倒コストの削減も推し進めました。

 

⑤ ディベロッパー事業 

ディベロッパー事業は、営業収益829億6百万円(対前年同期比106.1%)、営業利益125億97百万円(同108.3%)となりました。
  イオンモール㈱は、当第1四半期連結累計期間において国内3箇所のSC(ショッピングセンター)をオープンし、8箇所の既存SCのリニューアルを行った結果、来店客数・専門店売上とも前年同期を上回り、好調に推移しました。今後の成長ドライバーとして位置付けている海外事業では、19モール中14モールが黒字化し、損益改善トレンドが継続しています。
  また、都市型ファッションビルを展開する㈱OPAは、3月に4年ぶりの新店となる「水戸オーパ」(茨城県)をオープンする他、5箇所でリニューアルを実施し、既存店の収益力向上に取り組みました。

 

⑥ サービス・専門店事業 

サービス・専門店事業は、営業収益1,994億68万円(対前年同期比101.3%)、営業利益78億4百万円(同100.0%)となりました。
  イオンディライト㈱は、「戦略的パートナーとしてファシリティの管理運営に関する最適なサービスを提供し顧客の成長に貢献すること」を提供価値とするIFM(インテグレーテッド・ファシリティマネジメント)の提供拡大に取り組み、4月にはIFMのアジア展開拠点として上海市に「永旺永楽(上海)企業管理有限公司」を開業しました。
  ㈱イオンファンタジーは、国内事業において、平成27年9月から好調に推移している遊戯機械売上が引き続き好調に推移しました。また、利便性やサービスを向上させた新会員制度「モーリーフレンズ」や、一定時間定額の遊び放題サービス「よくばりパス」がスタートし集客に寄与しました。また、当第1四半期連結累計期間は3店舗の新規出店のほか、11店舗の店舗活性化を行いました。海外事業においては、中国で6店舗、アセアンで6店舗を新規に出店しました。マレーシアでは既存店売上高が好調に推移し、増収増益となりました。フィリピンとインドネシアではいずれも第1四半期として初めて営業利益の黒字化を達成しました。
 

⑦ 国際事業(連結対象期間は主として1月から3月)

国際事業は、営業収益1,066億91百万円(対前年同期比95.8%)、営業損失13億29百万円(前年同期より18百万円の増益)となりました。
  前期に黒字転換を達成したイオンカンボジア(AEON (CAMBODIA) CO.,LTD.)は、カンボジアにおける生活水準の向上とともに高まる近代的な小売施設を求める消費者のニーズに応えるため、3月に、首都のプノンペン市内にSM1号店となる「イオン マックスバリュエクスプレス ルセイケオ店」をオープンしました。デリカやカットフルーツ商材を充実させ、高まる即食需要に対応し、競合との差別化を図っています。
  イオンベトナム(AEON VIETNAM CO.,LTD.)では、社会行事への対応に継続的に力を入れており、年間最大商戦のひとつである「テト(ベトナム旧正月)」においても、多くのお客さまにご支持いただき、単月度で過去最高の売上を記録し、増収増益となりました。
  中国においては、引き続き事業基盤の強化と収益性の改善に努めた結果、2四半期連続で損益改善となりました。青島イオン(青島永旺東泰商業有限公司)、イオン華東(永旺華東(蘇州)商業有限公司)、北京イオン(永旺商業有限公司)においても損益が着実に改善しました。
 

(2) 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前期末から1,733億42百万円増加し、8兆9,241億98百万円(前期末比102.0%)となりました。前期末からの増加の主な要因は、主に金融子会社等を中心に現金及び預金が534億63百万円、コールローンが250億円それぞれ減少する一方で、銀行業における貸出金が1,446億22百万円、受取手形及び売掛金が1,317億48百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
 負債は、前期末から1,971億53百万円増加し、7兆855億99百万円(同102.9%)となりました。前期末からの増加の主な要因は、支払手形及び買掛金が585億16百万円、銀行業における預金が1,368億9百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
 純資産は、前期末から238億11百万円減少し、1兆8,385億99百万円(同98.7%)となりました。
 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

会社の支配に関する基本方針

①  基本方針の内容及びその実現に資する取り組みの概要

イオンは、お客さまへの貢献を永遠の使命とし最もお客さま志向に徹する企業集団であり、小売業と関連産業を通してお客さまのより豊かな生活に貢献すべく、事業を展開してまいりました。お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献するという不変の理念を堅持し、お客さま満足の実践と継続的な企業価値の向上に努めてきており、この理念がイオンの企業価値の根幹をなしています。また、イオンの企業価値は、継続的かつ長期的な企業成長や同士・朋友との協力・提携に加え、雇用の確保、生活文化の向上や環境保全・社会貢献など様々な価値を包含し形成されているものです。

これらの正しい商売の実践と社会的責任を全うするためには、長期的視野でイオンの理念を具現化していくことが必要であり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、上記のイオンの企業価値を維持、発展させていく者でなければならないと考えています。

②  不適切な支配の防止のための取り組みの概要

当社株式は、金融商品取引所(証券取引所)に上場され自由な売買が可能ですが、万一短期的な利益を追求するグループ等による買収が開始されて不公正な買収提案がなされると、株主の皆さまに結果として不利益を与えるおそれもあります。買収提案を受け入れるか否かは株主の皆さまの判断によるべきものですが、買収提案のあった際に、株主の皆さまが、十分かつ正確な情報と十分な時間のもとにご判断いただけるように十分な資料提供をするように所定の手順をふむことを求めるとともに、明らかに株主一般の利益を害すると判断される買収行為には対策を講じることができるように、「当社株式の大量取得行為に関わる対応方針(買収防衛策)継続の件」を平成27年5月27日開催の第90期定時株主総会に付議し、株主の皆さまのご承認をいただきました。

これは「事前警告型」買収防衛策であり、当社議決権の20%以上の株式取得を行おうとする者に対しては、大量株式取得者らの概要、取得対価の算定根拠、買取方法、買収資金源、買収後の経営方針等につき当社への十分な情報提供を行うことなどの買収ルールの遵守を要請します。 

当社取締役会は、大量株式取得者が登場し次第、その事実を開示するとともに、外部の専門家1名以上と社外取締役から成る独立委員会を設置し、提供された情報(追加提供を求める場合にも意向表明書受領日から60日以内の日を最終回答期限とします)をもとに、同委員会に意見を求め、その意見を最大限尊重した上で、所定の評価期間(60日間または90日間)内に、当該買収提案に対する評価結果等を発表します。この取締役会及び独立委員会においては、判断の客観性をさらに高めるため、適宜他の専門家にも意見を求めることができます。また、上記ルールが守られない場合や、株式の高値買戻要求や高値売抜けが目的であると推測されるなど、株主の皆さまの利益が害されることが明らかである場合には、所定の評価期間の経過を待たずに、当社取締役会が新株発行、新株予約権発行などの対抗策をとり得ることとします。なお、大量株式取得者の権利行使が制限される行使条件差別型新株予約権を発行するときは、株主の皆さまにわずらわしい手続をしていただかなくてもいいように、会社による取得条項付とさせていただきます。また、対抗措置の内容・採否は、取締役としての善管注意義務に従い、原則として取締役会が決定・実施していきますが、例外的には、その内容・効果等に鑑みて株主の皆さまのご判断を仰ぐべきであるとして、当社株主総会にその採否をご決議いただくことがあります。

株主の皆さまには、手続の各段階において、適時に十分に情報開示し、ご判断に供していただけるようにして
いきます。

なお、この買収防衛策の有効期間は平成30年5月に開催予定の定時株主総会の終結時までです。

 

③  上記②の取り組みについての基本方針等との整合性に係る取締役会の判断

大量株式取得者に要請する各種資料は、大量株式取得者らの概要だけでなく、資金面の背景及び資金スキーム、株式取得方法の適法性に関する事項、買収後の経営計画等であり、これらの資料開示を通じて、イオンの理念(上記基本方針)に対する大量株式取得者の具体的な態度が明示されることになるとともに、何よりも、株主の皆さまの判断材料が充実したものになります。

従って、当社取締役会は、上記対応方針は、上記基本方針及び当社の株主の共同の利益に沿うものであり、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。

 

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。