第2 【事業の状況】

 

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2019年3月1日~11月30日)の連結業績は、営業収益が6兆3,870億5百万円(対前年同期比0.8%増)となりました。営業利益は1,030億81百万円(同5.4%減)、経常利益は933億73百万円(同15.3%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は、63億43百万円(前年同期より69億73百万円の減益)となりました。これは、当社連結子会社のイオンディライト㈱の子会社である㈱カジタクで判明した過年度の不正会計処理及び誤謬の修正額を、第1四半期連結会計期間(2019年3月1日~5月31日)に一括計上したことが主たる要因であり、その影響を除いた場合の当第3四半期連結累計期間の営業利益並びに親会社株主に帰属する四半期純利益は増益となり、営業収益、営業利益は過去最高となりました。

当第3四半期連結累計期間のセグメント別営業利益につきましては、利益の柱となっているヘルス&ウエルネス事業、ディベロッパー事業、業績回復が続く国際事業が第2四半期連結累計期間に引き続き増益となった他、前述の一括計上影響を除けばサービス・専門店事業も同様に増益が続きました。加えて、GMS(総合スーパー)事業が損益改善に転じました。

なお、㈱カジタクの会計処理問題の詳細につきましては、イオンディライト㈱のウェブサイトに掲載しております(https://www.aeondelight.co.jp/ir/)。

 

<グループ共通戦略>

・   2018年10月に締結した国内6地域におけるSM(スーパーマーケット)事業の経営統合に関する基本合意に基づき、各地域で統合を推進しました。3月、中国・四国地域においてはマックスバリュ西日本㈱が㈱マルナカと㈱山陽マルナカを子会社化し新体制がスタートしました。9月、東海・中部地域ではマックスバリュ東海㈱とマックスバリュ中部㈱が合併しました。北海道ではイオン北海道㈱とマックスバリュ北海道㈱が4月に合併契約を締結し、2020年3月に合併することを決定しました。また12月には、東北地域において2020年3月にマックスバリュ東北㈱をイオン㈱の完全子会社とした上で、イオンリテール㈱東北カンパニーと経営統合し、新社名となるイオン東北㈱としてスタートすることを決定しました。近畿、九州の各地域においても、基本合意に基づき経営統合の準備を進めています。各地域の統合会社は、低価格志向、健康志向、ローカル志向等の食の多様化や時短ニーズの高まり、ボーダーレス化した食の市場を巡る競争の激化、労働環境の変化等に対応し、最も地域に貢献する企業を目指します。

・  7月、内閣府と災害対応に関する連携協定を締結しました。本協定の締結により、当社の店舗駐車場等のスペースを応援部隊の進出拠点として活用していただくことが可能になりました。また、各地域の電力会社と「災害時における相互支援に関する協定」を締結したことにより、大規模災害発生時、イオンは各電力会社に対して支援物資の提供及び復旧拠点設営用のスペースを貸与し、また、各電力会社は自治体からの要請に基づき、イオンが店舗の敷地内に設けた一時避難場所に電力を供給することを可能にしました。9月の台風15号においては、イオンモール木更津とイオンモール成田の駐車場を電力の復旧拠点設営用として提供する等、復旧活動を支援しました。

・  イオン㈱とウエルシアホールディングス㈱は、フランスのボタニカルビューティケアブランド、YVES ROCHER(以下、イヴ・ロシェ)の独占販売を行う共同出資会社としてイオンレーヴコスメ㈱を8月に設立しました。1959年フランスに創業、60年の歴史を持つイヴ・ロシェは、 約90カ国に6,700以上の店舗を展開する、天然由来の原料にこだわった高品質で毎日使える手ごろな価格帯のブランドです。11月からの首都圏の「ウエルシア」や総合スーパー「イオン」等、約100店舗での販売開始を皮切りに、イオンの店舗網を活かし、2025年度までに全国約2,000店舗での展開を目指します。

・  9月、世界各地の小売企業等とともに食品廃棄物削減を目指す「10×20×30食品廃棄物削減イニシアティブ」にアジアから唯一の企業として参画することを発表しました。本イニシアティブは、地球環境と開発に関する政策研究・技術開発を行う米国のシンクタンクであるWorld Resources Institute(以下、WRI)の呼びかけのもと、サプライチェーン全体で食品廃棄物の半減を目指すものです。本イニシアティブへの参画を通じ、WRIが提示する「目標設定・算定・行動」の取り組み手法を活用し、サプライヤー21社とともに食品廃棄物半減という目標の実現に貢献していきます。

・ 11月、英国ネットスーパー業界で最も早い成長スピードを誇るOcado Group plcの子会社であるOcado Solutionsと日本国内における独占パートナーシップ契約を締結しました。本提携に基づき、イオンは2023年に中央集約型倉庫を設立することで高度に効率化されたオペレーションを構築するとともに、優れたアプリのインターフェースを介してお客さまの「いつでも、どこでも、何でも」というニーズに応えることができる「次世代ネットスーパー」を目指します。

 

セグメントの経営成績は次のとおりであります。 

なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当第3四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。

 

① GMS事業

GMS事業は、営業収益2兆2,766億38百万円(対前年同期比100.2%)、営業損失は181億26百万円(前年同期より6億88百万円の増益)となりました。

イオンリテール㈱は、当第3四半期連結累計期間において地域のお客さまの多様化するニーズに対応し、33店舗の既存店活性化と9店舗の新規出店を実施しました。11月にリニューアルオープンしたイオン与野店(埼玉県)では、銘店コーナーを2倍に拡張することで地元の菓子メーカーを含む18ショップを新規出店し、スイーツを充実させました。また、家族や友人と一緒に食事をしてくつろげる場所、買って、食べて帰るイオンの新しい食のスタイルである「ここdeデリ」を新たに導入し、イートインの席数を62席追加しました。また、お支払いをセルフサービス化した新型レジを導入したことで、精算時間の短縮を実現しています。新型レジについては、順次全国展開をすすめていきます。7月にオープンしたイオンスタイル岡山青江(岡山県)は、「ワンストップ」「ショートタイム」をキーワードに、共働きで忙しいファミリーや単身者の日々の生活をサポートすべく、こだわりの惣菜を対面形式で提供する「リワードキッチン」、中国・四国初出店のインナーカジュアルストア「iC(アイシー)」、気軽に肌と健康状態を確認できる「サルーステーション」を併設した美と健康の専門ショップ「グラムビューティーク」等多彩な専門店を展開しています。
 また、10月の消費税増税に対応し、9月には家具、家電、リフォーム等の高額商品や家庭用消耗品、ビューティケア関連商品等、増税前のお客さまニーズの高い商品を拡販し既存店売上高が前年同期比111.9%と大きく伸長しました。10月は増税の影響を受けたものの、11月はイオンが国内において先鞭をつけたブラックフライデーにおいて、衣料の半額企画やホームファッション商品の冬物値下げ、タイムサービス等の特別企画が好評を博したこともあり、消費税増税の翌月にもかかわらず既存店売上高が前年同期比100.9%と伸長しました。これらの取り組みの結果、当第3四半期連結会計期間の既存店売上高は前年同期比101.6%となり、営業損益も改善しました。

イオン北海道㈱は、当第3四半期連結累計期間において30件の既存店活性化を行いました。道東最大規模のイオン釧路店(釧路町)では、館全体のレイアウト変更を含めた今年度最大の活性化投資を行いました。ヘルス&ビューティや花売場等の専門店化や地場商品の品揃え拡大をはかったこと等により、活性化後の売上高は前年同期比113.4%となりました。消費税増税に対応した取り組みでは、9月の駆け込み需要、10月の反動減の対策として、冬物衣料や暮らしの品等のシーズン商品を中心にお値打ち価格のセール、ポイント還元キャンペーン等の生活応援企画を行い、その結果、当第3四半期連結会計期間の全店売上高は442億96百万円(前年同期比101.2%)と過去最高となりました。

 

② SM事業 

SM事業は、営業収益2兆4,035億76百万円(対前年同期比98.9%)、営業利益は45億31百万円(同34.4%)となりました。

マックスバリュ北海道㈱は、当第3四半期連結累計期間において4店舗の大型改装を実施しました。また、新店としては7月のマックスバリュ深堀店(函館市)に続き、9月には同市駅前地区へマックスバリュ若松店(函館市)の2店舗を出店しました。地元で採れる鮮度にこだわった商品やお土産品、即食商品、健康志向商品の品揃えを拡充し、訪日外国人観光客向けに免税販売や外貨両替機を設置しました。商品面では、地元で朝採れた野菜を「今朝採れ野菜」として販売し、多くのお客さまからご支持が得られました。また、マックスバリュ店舗で実施しているデジタル販促企画の割引クーポン配布を今年度から全店舖に拡大し、チラシに代わる販促企画として取り組みました。これらの結果、当第3四半期連結会計期間、同累計期間の両方において増収かつ営業増益となりました。

マックスバリュ東海㈱は、9月1日のマックスバリュ中部㈱との経営統合により、店舗展開エリアが静岡県、愛知県を中心に7県に拡大しました。これを記念した統合記念セールでは、統合会社として開発したオリジナルの統合記念商品、増量商品、特価商品等を集中展開するとともに、平日の均一価格セールである火・水曜市や毎月10日のスーパーマックスデー等、かつて両社それぞれが実施していた企画の対象店舗を拡大する等、消費税増税後の消費動向の変化も見据え、経営統合による規模の拡大を活かした商品提供並びに販促強化に努めました。これらの結果、当第3四半期連結会計期間における国内の既存店売上高は前年同期比100.9%と堅調に推移いたしました。また、新店としては11月にマックスバリュ四日市泊店(三重県)、マックスバリュ大津京店(滋賀県)を出店しました。マックスバリュ四日市泊店では、こだわり商品の品揃えや対面販売コーナーの充実に加え、統合後初の新店舗として両社の特徴的な品揃えを融合した売場を展開する等、新たな取り組みを行っております。マックスバリュ大津京店では、子育て世代をはじめ、幅広い世代に対応した品揃えをはかるとともに、「おいしい」情報発信の充実を通じた楽しいお買物空間をご提供するファン・トゥ・ショップモデルの構築を目指しております。これらの結果、当第3四半期連結会計期間は増収増益となりました。

 

③ ヘルス&ウエルネス事業

ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益6,521億38百万円(対前年同期比110.5%)、営業利益222億67百万円(同128.6%)となりました。

ウエルシアホールディングス㈱及び同社連結子会社は、既存店の改装と、「調剤併設」、「カウンセリング」、「深夜営業」及び「介護」を4つの軸とするウエルシアモデルの積極的な推進、また、調剤併設店舗の増加(11月末現在1,393店舗)による調剤売上の伸長により既存店の売上高が堅調に推移しました。また、超高齢化社会における健康寿命延伸に向けた健康への意識、社会課題や環境への関心の高まりに対応し、健康をキーワードにした商品開発、レジ袋削減に向けた活動等を推進しました。

加えて、都市部における事業基盤を強固なものとするため、同社の連結子会社であるウエルシア薬局㈱は3月に㈱一本堂を、9月に㈱B.B.ONを合併する組織再編を行いました。店舗展開については、東北・近畿を重点エリアとし、同社グループ全体で105店舗の出店を実施し、6月に子会社化した金光薬品㈱の31店舗を加えたこと等により、当第3四半期末の店舗数は1,998店舗となりました。

 

④ 総合金融事業 

総合金融事業は、営業収益3,528億69百万円(対前年同期比110.1%)、営業利益396億63百万円(同83.6%)となりました。

イオンフィナンシャルサービス㈱(以下、AFS)の国内事業では、9月よりイオングループのスーパーマーケット「マルエツ」において初の提携クレジットカードとなるイオンカード(マルエツカード)を発行しました。また、11月より「イオンカード(欅坂46)」の募集を開始する等、中長期的な取扱高拡大に向けて、首都圏並びに若年層の会員獲得等、顧客基盤の拡大をはかりました。加えて、10月より、デビットカード、銀行キャッシュカード、電子マネーWAONの機能が一体となった「イオン銀行CASH+DEBITカード(ディズニー・デザイン)」の募集を開始し、銀行口座数及び預金残高の更なる拡大をはかりました。また、イオンカードの請求書発行において、11月引き落とし分よりイオンカードの公式アプリ「イオンウォレット」やウェブサイト「暮らしのマネーサイト」上でご確認いただくWeb明細へ完全に移行しました。これにより、クレジットカードのご利用情報やクーポン情報をお客さまにタイムリーに発信できる等の利便性向上に加え、CO2の削減による環境負荷の軽減をはかります。

AFSグループではこれまで、税制優遇が適用されるNISA、つみたてNISAの取扱いや長期的な資産形成制度のiDeCo、また外貨預金等のご案内によりお客さまの豊かな将来に向けた資産形成をサポートして参りましたが、9月よりグループの銀行店舗全店で資産運用シミュレーションツール「ポートナビ」を導入しました。60パターンを超えるモデルポートフォリオを用意する等、お客さまのご要望に寄り添った最適なご提案が可能なサービスの提供を開始しています。

これらの結果、国内における有効会員数は2,878 万人(前年同期差56万人増)、カードショッピング取扱高は4兆3,329億円(前年同期比110.3%)となりました。

AFSの国際事業においては、タイ、マレーシアを中心として中・高所得者向けのクレジットカード発行やローンのご提供を強化し、ロイヤリティ向上をはかる等お客さまのニーズに対応したサービス展開により業容が拡大しました。タイにおいては、9月より、スポーツジム等の利用特典が付いた「東京オリンピックカード(VISA Olympic Themed Card Issued by AEON)」を発行し、健康志向の高い新たな顧客層の獲得をはかる等、堅調にカード会員並びに取扱高が拡大しました。また、現地法人Aeon Thana Sinsap (Thailand) plc.子会社各社の財務経理部門をシェアードサービスセンターへ集約し、後方部門の人時生産性の向上を推進しました。マレーシアにおいても審査システムの刷新により審査プロセスの自動化を進める等、デジタル化による生産性の改善に取り組みました。なお、国際事業における有効会員数は、1,601万人(前年同期差230万人増)となりました。

これらの取り組みにより、新規会員獲得に伴う取扱高が伸長し増収となりました。一方、国内事業におけるキャッシュレス推進施策に伴う広告宣伝費の増加に加え、海外事業においても米中貿易摩擦や香港のデモ活動等に起因する経済環境悪化、IFRS第9号「金融商品」を導入したマレーシアにおける正常債権の積み上がりに伴う貸倒引当金繰入額の増加、さらにフィリピンの連結子会社Aeon Credit Service(Philippines)Inc.で判明した過年度における不適切会計の影響等により減益となりました。

 

⑤ ディベロッパー事業

ディベロッパー事業は、営業収益2,758億92百万円(対前年同期比103.6%)、営業利益437億84百万円(同118.2%)となりました。

イオンモール㈱は、国内事業においては、商業施設の淘汰が急速に進展する中、エリアで最も支持される地域No.1モールを増やすことにより、国内モール市場における競争優位性を高めています。当第3四半期連結累計期間において、4モールの増床、11モールのリニューアルを実施しました。イオンモール高岡(富山県)は、9月に増床し全体の約50%をリニューアルしたことにより、北陸最大級のモールへと生まれ変わりました。増床棟には、大型ファッション専門店の集積、最新の体験型アミューズメント施設の導入に加え、約900席から成るフードコートを新設し、既存棟と合わせた約1,400席のフードコートとして北陸最大級の規模となりました。イオンモール福岡(福岡県)では、昨年の第1期リニューアルに続き、10月に第2期リニューアルとしてライフスタイル型専門店や大型ファッション専門店の導入等、100店舗を刷新しました。また、デジタルサイネージや4カ国語対応のタッチパネル式フロアマップを館内各所に設置する等、顧客利便性向上に向けたデジタル技術の活用を推進しました。新規モールとしては、9月にイオン藤井寺ショッピングセンター(大阪府)をオープンしました。1973年に開業した当モールは2014年に閉店し建て替えを行ったもので、生鮮三品やスイーツ、惣菜等の食物販専門店とフードコートから成るグルメゾーンを中心に、デイリーニーズに特化した専門店65店舗にて再オープンしました。また、図書館の返却ポストや市政インフォメーションを設置する等、地域行政との連携による取り組みも推進しています。

同社の海外事業においては、中国、アセアンともに増収増益となりました。中国では、オープン後3~4年を経過し契約更新や賃料改定のタイミングで旬の専門店への入替を行うリニューアルを迎えるモールが増加しており、当第3四半期連結累計期間においては既存5モールをリニューアルしました。また、北京・天津・山東、江蘇・浙江、湖北、広東の4エリアを中心としたドミナント出店の進展に伴い、「イオンモール」のブランド力が向上し集客力が高まることで、優良専門店の誘致や、より有利なリーシング条件での契約が可能となる等、ブランディングメリットの享受が進みました。新規モールとしては、11月に山東省2号店、青島市初出店となるイオンモール青島西海岸新区(山東省青島市)をオープンしました。当モールでは専門店に顔認証レジシステムを導入する等、最先端のデジタル機能を付加しました。ベトナムでは、6月に1号店イオンモール タンフーセラドン(ホーチミン市)を増床リニューアルオープンしました。総賃貸面積並びに自動車・バイクの駐車台数を大幅に拡大し、ファッション、スポーツ、コスメ、ペットショップ、エンターテインメント等の多種多様な業種の専門店を導入しました。また、1,000席に拡大したフードコートをはじめ各階フロアに飲食ゾーン(フードマーケット)を配置し、店舗数はベトナム初出店を含め80店増加の200店舗となりました。

 

⑥ サービス・専門店事業

サービス・専門店事業は、営業収益5,564億40百万円(対前年同期比96.4%)、営業利益29億72百万円(同22.0%)となりました。

イオンディライト㈱は、更なる成長に向けて、アジアにおいて、安全・安心、人手不足、環境への対応の3つを成長戦略の柱に社会課題を解決する環境価値創造企業を目指しています。安全・安心に対する取り組みでは、平時より防災関連設備の保守・点検や防災訓練の実施支援等、顧客の防災・減災体制の強化に資するサービスの提供に努めています。9月に発生した台風15号、10月に発生した台風19号に際しては、発災直後より、イオングループ各社と連携し被災地の早期復旧に向けた支援活動に取り組みました。また、同社の連結子会社であるイオンディライトセキュリティ㈱は、ラグビーワールドカップ2019日本大会において、大分県及び静岡県の会場で行われた計9試合の交通輸送警備業務の一部を受託し、来場者に安全・安心を提供しました。人手不足に対する取り組みでは、施設管理の省力化等の課題に最適なソリューションを提供するため、オープンネットワークシステムを活用した統合型施設管理サービスを開発し、9月に開業したイオン藤井寺ショッピングセンター(大阪府)にて提供を開始しました。環境に対する取り組みでは、パートナー企業との協業によりブロックチェーン技術を用いた再生可能エネルギーの電力融通の実証事業に参加しています。イオンモール浦和美園(埼玉県)に太陽光発電設備パネルを設置するとともに再生可能エネルギーを識別する端末を同モール、ミニストップ複数店舗や一般家庭に設置し、地域コミュニティの中で電力を融通できる仕組みを構築し、10月より実証を開始しました。

㈱イオンファンタジーは、国内事業において当期の戦略的強化部門と位置付けたメダル部門において、強化施策として取り組んでいる人気ゲーム機の積極的導入や、店舗別価格体系の見直し効果等により、同部門の既存店売上高前年同期比が109.5%と大きく伸長したことに加え、主力部門であるプライズ部門も映画関連商材が堅調に推移し、既存店売上高前年同期比が104.5%と好調に推移しました。また、32店舗の店舗活性化及び増床を実施し、活性化後の売上は前年同期比112.9%となりました。これらの取り組みにより、国内事業における当第3四半期連結累計期間の業績は増収増益となりました。中国事業においては、事業改革として取り組んでいるリデンプション方式(ゲームの結果に応じてポイントを景品と交換ができる)の機械への切り替えを64店舗で実施し、既存店売上高は回復基調となっています。アセアン事業は、当第3四半期連結累計期間において減益とはなりましたが、店舗活性化や不採算店舗の閉店等によりタイ、ベトナムでは損益が改善しました。

 

⑦  国際事業(連結対象期間は主として1月から9月)

国際事業は、営業収益3,274億91百万円(対前年同期比99.2%)、営業利益56億15百万円(前年同期より58億12百万円の増益)となりました。

マレーシアでは、中国の旧正月商戦において衣料における低価格商品の積極投入や年初からの均一価格セールが成功し、同商戦における売上高の増加につながりました。また、2018年6月から6%の物品・サービス税が廃止され、同年9月に売上・サービス税が導入されるまでの間に駆け込み需要があったことによる当年度の反動減対策として、イオンマレーシア(AEON CO.(M)BHD.)ではプロモーション開始時期の前倒しやイオンカードメンバー感謝デーの追加等を実施しました。これらの取り組みと効率的な経費運用により同社は当第3四半期連結累計期間において営業増益となりました。

ベトナムでは、1号店であるイオンモール タンフーセラドン(ホーチミン市)を6月に増床リニューアルしました。新たに専門店80店舗を導入、直営売場も拡大しイートインスペースを設けたデリカコーナーを大幅拡大した他、美と健康の専門ショップである「グラムビューティーク」をベトナムに初めて導入しました。また、イオンベトナム(AEON VIETNAM CO.,LTD.)が展開するペットショップ「ペテモ」の2号店をイオンペット㈱の監修の下、開店しました。

カンボジアでは1号店であるイオンモール プノンペン(プノンペン市)が7月、2号店であるイオンモール セン ソック シティ(プノンペン市)が6月にそれぞれ周年祭を実施しました。両店とも多くのお客さまにご来店いただき計画を上回る売上となりました。9月のカンボジアのお盆(プチュンバン)時期である大型連休中においても売上は順調に推移しました。これらの取り組み等により、アセアンにおける国際事業は当第3四半期連結累計期間において増益となりました。

中国においては、1年で最も売上規模の大きい春節において、需要のピークに合わせた販促を実施したことにより、当該期間において北京イオン(BEIJING AEON CO.,LTD.)と青島イオン(QINGDAO AEON DONGTAI CO.,LTD.)の売上が好調に推移しました。また、イオン湖北(AEON (HUBEI) CO.,LTD.)でのデジタルクーポン企画を皮切りに、スマートフォンにクーポンやセール情報を配信するデジタル販促への切り替えを推進しました。7月にはグループ企業共同で日本フェアを開催し、昨年以上に参加日系メーカーを増やした他、日本大使館の協力で5都道府県の観光案内及び名産品案内コーナーを新設したことで大きく売上が伸長しました。8月に開催したBack To School企画は、人気キャラクター商品の集合展開や、電子文具の販売が売上を牽引しました。これらの営業強化策に加え、効率的な経費運用の推進により、中国における国際事業は当第3四半期連結累計期間において損益改善となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、前連結会計年度に係る財政状態については当該会計基準等を遡って適用した後の数値となっております。

 

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末から1兆168億10百万円増加し、11兆621億90百万円(前期末比110.1%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、流動資産では主に金融子会社等を中心に、現金及び預金が1,614億40百万円、受取手形及び売掛金が2,125億73百万円、銀行業における貸出金が1,999億3百万円それぞれ増加したことに加え、固定資産では新規SCのオープンの影響及び在外子会社においてIFRS第16号を適用した影響等により有形固定資産が3,640億98百万円増加したこと等によるものです。

負債は、前連結会計年度末から1兆716億20百万円増加し、9兆2,416億36百万円(同113.1%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、第3四半期末日が銀行休業日であったこと等により支払手形及び買掛金が2,127億32百万円、銀行業における預金が2,327億89百万円それぞれ増加したことに加え、在外子会社においてIFRS第16号を適用したこと等により流動負債その他が1,866億74百万円、固定負債その他が2,503億80百万円それぞれ増加したこと等によるものです。

純資産は、前連結会計年度末から548億10百万円減少し、1兆8,205億53百万円(同97.1%)となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

会社の支配に関する基本方針

①  基本方針の内容及びその実現に資する取り組みの概要

イオンは、お客さまへの貢献を永遠の使命とし最もお客さま志向に徹する企業集団であり、小売業と関連産業を通してお客さまのより豊かな生活に貢献すべく、事業を展開してまいりました。お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献するという不変の理念を堅持し、お客さま満足の実践と継続的な企業価値の向上に努めてきており、この理念がイオンの企業価値の根幹をなしています。また、イオンの企業価値は、継続的かつ長期的な企業成長や同士・朋友との協力・提携に加え、雇用の確保、生活文化の向上や環境保全・社会貢献等様々な価値を包含し形成されているものです。

これらの正しい商売の実践と社会的責任を全うするためには、長期的視野でイオンの理念を具現化していくことが必要であり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、上記のイオンの企業価値を維持、発展させていく者でなければならないと考えています。

②  不適切な支配の防止のための取り組みの概要

当社株式は、金融商品取引所(証券取引所)に上場され自由な売買が可能ですが、万一短期的な利益を追求するグループ等による買収が開始されて不公正な買収提案がなされると、株主の皆さまに結果として不利益を与えるおそれもあります。買収提案を受け入れるか否かは株主の皆さまの判断によるべきものですが、買収提案のあった際に、株主の皆さまが、十分かつ正確な情報と十分な時間のもとにご判断いただけるように十分な資料提供をするように所定の手順をふむことを求めるとともに、明らかに株主一般の利益を害すると判断される買収行為には対策を講じることができるように、「当社株式の大量取得行為に関わる対応方針(買収防衛策)継続の件」を2018年5月23日開催の第93期定時株主総会に付議し、株主の皆さまのご承認をいただきました。

これは「事前警告型」買収防衛策であり、当社議決権の20%以上の株式取得を行おうとする者に対しては、大量株式取得者らの概要、取得対価の算定根拠、買取方法、買収資金源、買収後の経営方針等につき当社への十分な情報提供を行うこと等の買収ルールの遵守を要請します。

当社取締役会は、大量株式取得者が登場し次第、その事実を開示するとともに、外部の専門家1名以上と社外取締役から成る独立委員会を設置し、提供された情報(追加提供を求める場合にも意向表明書受領日から60日以内の日を最終回答期限とします)をもとに、同委員会に意見を求め、その意見を最大限尊重した上で、所定の評価期間(60日間または90日間)内に、当該買収提案に対する評価結果等を発表します。この取締役会及び独立委員会においては、判断の客観性をさらに高めるため、適宜他の専門家にも意見を求めることができます。また、上記ルールが守られない場合や、株式の高値買戻要求や高値売抜けが目的であると推測される等、株主の皆さまの利益が害されることが明らかである場合には、所定の評価期間の経過を待たずに、当社取締役会が新株発行、新株予約権発行等の対抗策をとり得ることとします。なお、大量株式取得者の権利行使が制限される行使条件差別型新株予約権を発行するときは、株主の皆さまにわずらわしい手続をしていただかなくてもいいように、会社による取得条項付とさせていただきます。また、対抗措置の内容・採否は、取締役としての善管注意義務に従い、原則として取締役会が決定・実施していきますが、例外的には、その内容・効果等に鑑みて株主の皆さまのご判断を仰ぐべきであるとして、当社株主総会にその採否をご決議いただくことがあります。

株主の皆さまには、手続の各段階において、適時に十分に情報開示し、ご判断に供していただけるようにして
いきます。

なお、この買収防衛策の有効期間は2021年5月に開催予定の定時株主総会の終結時までです。

③  上記②の取り組みについての基本方針等との整合性に係る取締役会の判断

大量株式取得者に要請する各種資料は、大量株式取得者らの概要だけでなく、資金面の背景及び資金スキーム、株式取得方法の適法性に関する事項、買収後の経営計画等であり、これらの資料開示を通じて、イオンの理念(上記基本方針)に対する大量株式取得者の具体的な態度が明示されることになるとともに、何よりも、株主の皆さまの判断材料が充実したものになります。

従って、当社取締役会は、上記対応方針は、上記基本方針及び当社の株主の共同の利益に沿うものであり、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。
 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。