第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度(平成27年2月21日から平成28年2月20日まで)におけるわが国経済は、新興国における経済成長の減速や地政学的リスクの発生等、海外経済の不安定さから景気動向への影響が見られるものの、企業収益の改善や設備投資の緩やかな増加、雇用・所得の着実な改善により、緩やかな回復傾向で推移いたしました。

当小売業界におきましては、業種や業態を越えた競合激化の継続や採用難による人員不足、原材料の高騰によるコスト増や一昨年の消費増税前後の反動影響等、経営環境は依然厳しい状況で推移いたしました。

このような状況の下、当社グループの中核企業である「株式会社平和堂」は、地域に根ざした企業として、新規出店や積極的な改装、生活者のニーズにお応えする売場展開や店舗開発及びサービスの提供に注力し、お客様の満足度を高めてまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の営業収益は4,370億85百万円前年同期比4.2%増)と過去最高収益に、営業利益は158億35百万円前年同期比12.1%増)、経常利益は166億64百万円前年同期比8.5%増)、当期純利益は95億74百万円前年同期比13.3%増)といずれも過去最高益となりました。

セグメント概況は次の通りであります。

[小売事業]

「株式会社平和堂」は、スーパーマーケット業態の店舗として、フレンドマート宇治菟道店(直営面積1,488㎡  京都府宇治市  3月)、フレンドマート宇治田原店(直営面積816㎡  京都府綴喜郡  5月)、平和堂春日井宮町店(直営面積1,818㎡  愛知県春日井市  5月)、アルプラフーズマーケット大河端(直営面積2,788㎡  石川県金沢市  7月)を上期に開設いたしました。下期には、フレンドマート土山店(直営面積965㎡  滋賀県甲賀市  10月)、平和堂春日井庄名店(直営面積1,955㎡  愛知県春日井市  11月)、平和堂ビバモール名古屋南店(直営面積1,940㎡  愛知県名古屋市南区  12月)を開設し、お客様の利便性を高めるとともに、店舗網の拡充によるドミナント強化に取り組んでまいりました。

既存店では、アル・プラザ草津、アル・プラザ京田辺、アル・プラザ加賀、うぬま店、フレンドマート長浜祇園店、フレンドマート唐崎店、アル・プラザ敦賀、和邇店、フレンドマート彩都店の9店舗で食料品売場を中心に大規模改装を実施し、商圏ニーズに合わせた品揃えの変更や売場配置の見直し等、店舗の活性化に注力してまいりました。

商品面においては、衣料品ではターゲット層の年代を明確にした売場展開や日本製など上質な商品の品揃えとEDLP商品の拡大に取り組みました。住居関連品では女性向け生活雑貨ショップの展開やビジネス雑貨の衣料品売場での合同販売に取り組みました。しかしながら、衣料品、住居関連品は消費増税後の消費低迷や天候不順により、売上高は前年を下回る結果となりました。一方、生鮮食料品では鮮度やライブ感を高めた売場づくり、こだわり商品や名物商品の開発等を、日配品・グロサリー商品では品質や価値を高めた自社開発商品の拡大や均一価格でのお値打ち商品の販売に取り組んだ結果、食料品全体は堅調に推移いたしました。

買物代行及び暮らしのお手伝い事業の“平和堂ホーム・サポートサービス”を新たに9店舗にて開始し、滋賀県内23店舗での運営体制として、さらなる地域貢献に努めております。

以上の結果、商品別売上高は衣料品364億76百万円(前年同期比3.9%減)、住居関連品396億91百万円(前年同期比1.1%減)、食料品2,472億66百万円(前年同期比6.7%増)となりました。

中国湖南省で小売事業を展開する「平和堂(中国)有限公司」は、堅調な業績に加え為替の影響により、増収・増益となりました。

滋賀県でスーパーマーケットを展開する「株式会社丸善」は、主力店舗の改装効果による売上高増と商品管理の向上により、増収・増益となりました。

書籍販売業やCD・DVDレンタル業を展開する「株式会社ダイレクト・ショップ」は、レンタル部門など主力販売商品の縮小が継続し減収となりました。経常利益は、経費削減効果により若干の増益となりましたが、8店舗での減損損失計上により当期利益は赤字決算となりました。

以上の結果、小売事業の営業収益は4,291億84百万円(前年同期比4.4%増)、営業利益は136億59百万円(前年同期比13.9%増)となりました。

 

 

[小売周辺事業]

惣菜・弁当、生鮮品の製造加工業を展開する「株式会社ベストーネ」は、新食品センターの稼働による販売拡大により、増収・増益となりました。

ビル管理事業を展開する「株式会社ナショナルメンテナンス」は、契約物件増や省エネ関連工事及び防犯カメラ更新の受注により、増収・増益となりました。

以上の結果、小売周辺事業の営業収益は356億78百万円(前年同期比8.4%増)、営業利益は16億90百万円(前年同期比7.9%増)となりました。

 

[その他事業]

外食事業を展開する「株式会社ファイブスター」は、新規出店の効果により増収となりましたが、人件費増等により減益となりました。

以上の結果、その他事業の営業収益は154億51百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益は6億26百万円(前年同期比5.4%減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末と比較して10億40百万円増加し、145億46百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

項目

前連結会計年度
(百万円)

当連結会計年度
(百万円)

増減
(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

22,872

23,153

281

投資活動によるキャッシュ・フロー

△12,552

△11,665

886

財務活動によるキャッシュ・フロー

△9,879

△10,219

△339

現金及び現金同等物の増減額

870

1,040

169

現金及び現金同等物の期首残高

12,636

13,506

870

現金及び現金同等物の期末残高

13,506

14,546

1,040

 

 

主な内容

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

税金等調整前当期純利益

160億55百万円

(前年同期比 10億79百万円増)

減価償却費

117億94百万円

(前年同期比  2億84百万円増)

法人税等の支払額

59億24百万円

(前年同期比  6億90百万円減)

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

 

有形及び無形固定資産の取得による支出

121億54百万円

(前年同期比 47億82百万円減)

敷金及び保証金の差入による支出

6億60百万円

(前年同期比     66百万円減)

敷金及び保証金の回収による収入

9億95百万円

(前年同期比 11億63百万円減)

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

長期借入れによる収入

128億円

(前年同期比  4億円増)

長期借入金の返済による支出

137億46百万円

(前年同期比 56億25百万円減)

配当金の支払額

14億55百万円

(前年同期比     91百万円減)

 

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 販売実績

当連結会計年度における営業収益の内訳は、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自  平成27年2月21日  至  平成28年2月20日)

金額(百万円)

構成比(%)

前年同期比(%)

小売事業

416,083

95.2

104.4

小売周辺事業

5,677

1.3

101.6

その他事業
(外食事業)

15,324

(14,931)

3.5

(3.4)

101.2

(101.1)

合計

437,085

100.0

104.2

 

(注) 1  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2  セグメント間の取引については、相殺消去しております。

3  外食事業の金額については、その他事業の内数であります。

 

(2) 仕入実績

当連結会計年度における仕入高の内訳は、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自  平成27年2月21日  至  平成28年2月20日)

金額(百万円)

構成比(%)

前年同期比(%)

小売事業

268,075

92.1

104.1

小売周辺事業

17,754

6.1

113.7

その他事業
(外食事業)

5,105

(5,029)

1.8

(1.7)

99.8

(99.8)

合計

290,935

100.0

104.6

 

(注) 1  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2  セグメント間の取引については、相殺消去しております。

3  外食事業の金額については、その他事業の内数であります。

 

 

3 【対処すべき課題】

次期におきましては、新興国や資源国の経済成長の鈍化や足下では個人消費の弱さがみられるなど、先行きは不透明な状況で推移するものと懸念されます。

このような状況の下、「株式会社平和堂」は、年度スローガン“1+1=3にしよう  情報の共有  マルチスキルの向上  チームワークの発揮”の下、全社員一丸となりお客様目線に立ったおもてなしを提供してまいります。

新設店舗につきましては、4月にフレンドマートくずは店(大阪府枚方市)、フレンドマートニトリモール枚方店(大阪府枚方市)、その他2店舗程度を開設する予定です。既存店におきましても、大規模改装を13店舗、小規模改装を8店舗計画するなど、引き続き積極的な店舗の活性化を推進してまいります。

さらに、企業体質の強化のために、経費面では細目までの見直しや作業効率改善の推進に努めてまいります。

次期の当社グループの営業収益は4,470億円(前年同期比2.3%増)、営業利益は162億円(前年同期比2.3%増)、経常利益は167億円(前年同期比0.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は96億円(前年同期比0.3%増)を予定いたしております。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの営業成績、株価及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因について主なものは以下の通りであります。また、当社として必ずしも事業上のリスクと考えていない事項についても、投資家が、当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社はこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び万一発生した場合には適切な対応に努め、事業活動に支障を来たさないよう努力してまいります。

なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)異常気象・災害等

当社における営業は、一般消費者を対象とするものであり、景気や消費動向に加えて冷夏・暖冬等の天候不順により当社の経営成績及び財政状態等が影響を受ける可能性があります。

また、災害等に対しては緊急時の社内体制を整備していますが、大規模な地震、風水害等の自然災害が発生した場合、当社の営業活動に著しい支障が生じ、財政状態及び経営成績等が影響を受ける可能性があります。

 

(2)法的規制等

当社は、大規模小売店舗立地法や独占禁止法の他、食品の安全管理、環境・リサイクルなどに関する法令等に充分留意した営業活動を行っていますが、万一、これらに違反する事由が生じた場合には、企業活動が制限される可能性があります。また、法令上の規制に対応するため、経営コストが増加する可能性があります。したがって、これらの法令等の規制は当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)個人情報の保護

当社グループでは小売業・レストラン業を中心に、顧客の個人情報を保有・処理しております。また、自社ポイントカード(HOPカード)制度に基づき、加入されている多くのカード会員様の個人情報も保有しており、データをコンピューター管理しております。

個人情報はもとより、情報の取り扱いについては、情報管理責任者を選任し、情報の利用・保管などには、社内規定等の整備や従業員教育などにより、その徹底を図っていますが、万一、個人情報の流失が発生した場合には、当社の評価を低下させ、財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)海外事業

当社グループでは海外事業を展開していますが、相手国の政策変更、政治社会経済環境の変化により、財政状態及び経営成績等が影響を受ける可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

1  当連結会計年度末の財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ10億43百万円増加(前期末比0.4%増)して2,930億57百万円となりました。流動資産は現金及び預金の増加等により24億58百万円増加して531億88百万円となり、固定資産は14億14百万円減少して2,398億68百万円となりました。有形固定資産は在外子会社の為替影響等により9百万円減少しており、投資その他の資産は投資有価証券の減少等により20億1百万円減少しております。

負債は、前連結会計年度末に比べ4億16百万円増加(前期末比0.3%増)して1,583億円となりました。流動負債は預り金の増加等により113億43百万円増加して1,030億5百万円となり、固定負債は長期借入金の減少等により109億27百万円減少して552億94百万円となりました。

純資産は、利益剰余金が86億61百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ6億26百万円増加(前期末比0.5%増)して1,347億56百万円となりました。

 

2  当連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

①売上高

売上高は、小売事業において食料品の販売が好調だったことや、為替の影響もあり在外子会社が増収となったこと等により、前連結会計年度から174億86百万円増加(前年同期比4.4%増)して、4,111億23百万円となりました。

②営業利益

営業利益は、前連結会計年度から17億3百万円増加(前年同期比12.1%増)して158億35百万円となりました。また、売上高営業利益率は0.3%上昇して3.9%となりました。

③経常利益

経常利益は、前連結会計年度から13億8百万円増加(前年同期比8.5%増)して166億64百万円となりました。営業利益が増加したことが主な要因です。

④当期純利益

法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を合わせた税金費用合計は62億25百万円となりました。以上の結果、当期純利益は前連結会計年度から11億20百万円増加(前年同期比13.3%増)して95億74百万円となりました。

 

キャッシュ・フローにつきましては、1「業績等の概要」(2)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。

 

3  経営課題と今後の方針

経営課題と今後の方針につきましては、第一部「企業情報」  第2「事業の状況」  3「対処すべき課題」に記載しております。