第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度(平成28年2月21日から平成29年2月20日まで)におけるわが国経済は、企業収益の回復や雇用環境に改善が見られるなど緩やかな回復基調で推移しましたが、中国を始めとする新興国の景気下振れや英国のEU離脱問題など海外経済の影響もあり、不確実な状況で推移いたしました。

当小売業界におきましては、コンビニエンスストアや食料品の構成比を高めたドラッグストア、ディスカウントストアの出店増による競合の激化や採用難による人手不足、お客様の節約志向が継続するなど経営環境は厳しい状況で推移いたしました。

このような状況の下、「株式会社平和堂」は重点地区である大阪エリアに3店舗、滋賀県に1店舗を新規出店いたしました。さらに、既存店の魅力向上のための売場改革と計画的な改装に取り組み、地域に密着した企業としてお客様のご期待にお応えする商品や売場展開、サービスの向上に努めてまいりました。販売動向は改装店舗での伸長に加え、未改装店でも前年を超えるなど堅調に推移し、既存店全体で3年連続の前年超えとなりました。これら積極的な投資を進めた結果、費用面においては想定通りではありますが前年を上回りました。

以上の結果、当連結会計年度の営業収益は4,375億87百万円前年同期比0.1%増)と、営業利益は153億44百万円前年同期比3.1%減)、経常利益は156億43百万円前年同期比6.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は92億16百万円前年同期比3.7%減)の結果となりました。

セグメント概況は次の通りであります。

[小売事業]

「株式会社平和堂」の今期出店は、フレンドマートくずは店(直営面積996㎡  大阪府枚方市  4月)、商業施設ニトリモール枚方内に出店したフレンドマートニトリモール枚方店(直営面積1,950㎡  大阪府枚方市  4月)、商業施設かみしんプラザ内に出店したフレンドマートかみしんプラザ店(直営面積1,818㎡  大阪府大阪市  6月)に続き、フレンドマート長浜平方店(直営面積1,453㎡  滋賀県長浜市  11月)の4店舗を開設いたしました。いずれもスーパーマーケットタイプの店舗で、ドミナントエリアを強化するとともに、お客様の利便性を高めております。

既存店の改装では、食料品売場の改装を12店舗実施、衣料品・住居関連品売場では3店舗を改装し、商圏の特性に合わせた品揃えの強化や老朽化した什器の入れ替え等店舗の活性化に注力してまいりました。

商品面においては、消費の二極化が鮮明となる中、鮮度感や味の向上、素材や機能性を重視した商品を提案する一方で、競合対策としてEDLPの拡大や自社カード会員様向けの割引商品の販売に注力いたしました。また、子供関連売場の集積やファミリー、旅行、健康等ターゲットを明確にした売場提案を実施してまいりました。販促面では、自社カードに電子マネー機能を追加したサービスを開始し、お客様の利便性を高めるとともに特定日にポイントを付与するサービスを実施しております。

買物代行や暮らしのお手伝い事業の“平和堂ホーム・サポートサービス”は、サービス拠点を3店舗増やし、現在26拠点で地域貢献に努めております。

以上の結果、商品別売上高は衣料品353億80百万円(前年同期比3.0%減)、住居関連品392億33百万円(前年同期比1.2%減)、食料品2,603億31百万円(前年同期比5.3%増)となりました。

中国湖南省で小売事業を展開する「平和堂(中国)有限公司」は、為替による押し下げ影響や中国経済の成長減速により減収・減益となりました。

滋賀県でスーパーマーケットを展開する「株式会社丸善」は、店舗の改装効果による売上高増と管理ロスの削減による粗利益率の改善により増収・増益となりました。

書籍、CD・DVD、ゲーム販売やCD・DVD、コミックのレンタル業を展開する「株式会社ダイレクト・ショップ」は、TSUTAYA3店舗の営業譲渡を実施し損益の改善を図りましたが、主力販売品目の低下に歯止めが掛けられず減収・減益の赤字決算となりました。

以上の結果、小売事業の営業収益は4,296億36百万円前年同期比0.1%増)、営業利益は133億68百万円前年同期比2.1%減)となりました。

 

 

[小売周辺事業]

惣菜、弁当および生鮮品の製造加工業を展開する「株式会社ベストーネ」は新商品の販売拡大と製造経費の削減により増収・増益となりました。

ビル管理事業を展開する「株式会社ナショナルメンテナンス」は、新規外部物件の受注獲得効果により増収となりましたが、人件費や原価経費の増加により減益となりました。

以上の結果、小売周辺事業の営業収益は370億3百万円前年同期比3.7%増)、営業利益は17億29百万円前年同期比2.3%増)となりました。

 

[その他事業]

外食事業を展開する「株式会社ファイブスター」は、新規出店の効果により増収となりましたが、人件費や広告宣伝費の増加により減益となりました。

以上の結果、その他事業の営業収益は154億8百万円前年同期比0.3%減)、営業利益は4億34百万円前年同期比30.8%減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末と比較して16億11百万円増加し、161億57百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

項目

前連結会計年度
(百万円)

当連結会計年度
(百万円)

増減
(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

23,153

18,254

△4,898

投資活動によるキャッシュ・フロー

△11,665

△12,352

△687

財務活動によるキャッシュ・フロー

△10,219

△3,925

6,293

現金及び現金同等物の増減額

1,040

1,611

571

現金及び現金同等物の期首残高

13,506

14,546

1,040

現金及び現金同等物の期末残高

14,546

16,157

1,611

 

 

主な内容

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

税金等調整前当期純利益

144億85百万円

(前年同期比 15億70百万円減)

減価償却費

117億27百万円

(前年同期比     67百万円減)

法人税等の支払額

56億83百万円

(前年同期比  2億40百万円減)

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

 

定期預金の純増減額

8億53百万円

(前年同期比 11億10百万円減)

有形及び無形固定資産の取得による支出

140億37百万円

(前年同期比 18億82百万円増)

敷金及び保証金の回収による収入

9億 3百万円

(前年同期比     92百万円減)

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

長期借入れによる収入

163億円

(前年同期比 35億円増)

長期借入金の返済による支出

232億 6百万円

(前年同期比 94億59百万円増)

配当金の支払額

18億35百万円

(前年同期比  3億80百万円増)

 

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 販売実績

当連結会計年度における営業収益の内訳は、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自  平成28年2月21日  至  平成29年2月20日)

金額(百万円)

構成比(%)

前年同期比(%)

小売事業

416,384

95.2

100.1

小売周辺事業

5,902

1.3

104.0

その他事業
(外食事業)

15,300

(14,921)

3.5

(3.4)

99.8

(99.9)

合計

437,587

100.0

100.1

 

(注) 1  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2  セグメント間の取引については、相殺消去しております。

3  外食事業の金額については、その他事業の内数であります。

 

(2) 仕入実績

当連結会計年度における仕入高の内訳は、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自  平成28年2月21日  至  平成29年2月20日)

金額(百万円)

構成比(%)

前年同期比(%)

小売事業

265,754

91.7

99.1

小売周辺事業

18,740

6.5

105.6

その他事業
(外食事業)

5,127

(5,057)

1.8

(1.7)

100.4

(100.6)

合計

289,622

100.0

99.5

 

(注) 1  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2  セグメント間の取引については、相殺消去しております。

3  外食事業の金額については、その他事業の内数であります。

 

 

3 【対処すべき課題】

次期におきましては、新興国の経済成長の鈍化や個人消費の弱さがみられるなど、先行きは引き続き不透明な状況で推移するものと懸念しております。

このような状況の下、「株式会社平和堂」は、創業60周年の節目の年を迎えるに当たり、年度スローガンを“60周年を機に  感謝と共に明るい挨拶  周りを巻き込み新たな挑戦!”とし、お客様やお取引先様、地域社会や関係者の皆様に感謝の意を表すとともに、社員一人ひとりがお客様目線に立ったおもてなしや他社との差異化を図った商品、売場の実現に向け努力してまいります。

新設店舗につきましては、9月にフレンドマート大津なかまち店(滋賀県大津市)を開設する予定です。既存店におきましても、食料品売場の改装を15店舗、衣料品・住居関連品売場を7店舗実施するなど、積極的な活性化を図りストア・ロイヤルティを高めてまいります。

次期の当社グループの営業収益は4,440億円(前年同期比1.5%増)、営業利益は157億円(前年同期比2.3%増)、経常利益は165億円(前年同期比5.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は97億円(前年同期比5.2%増)を予定いたしております。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの営業成績、株価及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因について主なものは以下の通りであります。また、当社として必ずしも事業上のリスクと考えていない事項についても、投資家が、当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社はこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び万一発生した場合には適切な対応に努め、事業活動に支障を来たさないよう努力してまいります。

なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)異常気象・災害等

当社における営業は、一般消費者を対象とするものであり、景気や消費動向に加えて冷夏・暖冬等の天候不順により当社の経営成績及び財政状態等が影響を受ける可能性があります。

また、災害等に対しては緊急時の社内体制を整備していますが、大規模な地震、風水害等の自然災害が発生した場合、当社の営業活動に著しい支障が生じ、財政状態及び経営成績等が影響を受ける可能性があります。

 

(2)法的規制等

当社は、大規模小売店舗立地法や独占禁止法の他、食品の安全管理、環境・リサイクルなどに関する法令等に充分留意した営業活動を行っていますが、万一、これらに違反する事由が生じた場合には、企業活動が制限される可能性があります。また、法令上の規制に対応するため、経営コストが増加する可能性があります。したがって、これらの法令等の規制は当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)個人情報の保護

当社グループでは小売業・レストラン業を中心に、顧客の個人情報を保有・処理しております。また、自社ポイントカード(HOPカード)制度に基づき、加入されている多くのカード会員様の個人情報も保有しており、データをコンピューター管理しております。

個人情報はもとより、情報の取り扱いについては、情報管理責任者を選任し、情報の利用・保管などには、社内規定等の整備や従業員教育などにより、その徹底を図っていますが、万一、個人情報の流失が発生した場合には、当社の評価を低下させ、財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)海外事業

当社グループでは海外事業を展開していますが、相手国の政策変更、政治社会経済環境の変化により、財政状態及び経営成績等が影響を受ける可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

1  当連結会計年度末の財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ6億15百万円増加(前期末比0.2%増)して、2,936億72百万円となりました。流動資産は1億77百万円減少して530億11百万円となり、固定資産は無形固定資産の増加等により7億92百万円増加して2,406億60百万円となりました。

負債は、前連結会計年度末に比べ64億77百万円減少(前期末比4.1%減)して1,518億22百万円となりました。流動負債は短期借入金の減少等により90億61百万円減少して939億43百万円となり、固定負債は25億84百万円増加して578億78百万円となりました。

純資産は、前連結会計年度末に比べ70億92百万円増加(前期末比5.3%増)して1,418億49百万円となりました。

 

2  当連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 

①売上高

売上高は、前連結会計年度から4億63百万円増加(前年同期比0.1%増)して、4,115億86百万円となりました。

②営業利益

営業利益は、前連結会計年度から4億91百万円減少(前年同期比3.1%減)して153億44百万円となりました。また、売上高営業利益率は0.2%下降して3.7%となりました。

③経常利益

経常利益は、前連結会計年度から10億21百万円減少(前年同期比6.1%減)して156億43百万円となりました。

④親会社株主に帰属する当期純利益

法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を合わせた税金費用合計は50億81百万円となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度から3億57百万円減少(前年同期比3.7%減)して92億16百万円となりました。

 

キャッシュ・フローにつきましては、1「業績等の概要」(2)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。

 

3  経営課題と今後の方針

経営課題と今後の方針につきましては、第一部「企業情報」  第2「事業の状況」  3「対処すべき課題」に記載しております。