当連結会計年度(平成29年2月21日から平成30年2月20日まで)におけるわが国経済は、緩やかな景気回復基調が続くものの、社会保障の仕組み変更に伴う負担増や、一部食品の値上など家計圧迫を背景とした生活防衛意識の高まりから個人消費の持ち直しは限定的で、景気の先行きは不透明な状況で推移いたしました。
当小売業界におきましては、拡大するネット事業も含めてドラッグ、ディスカウントストアなど業態の垣根を超えた競争の激化に加え、賃金や社会保険料の上昇による人件費の増加や人材確保が困難な状況にあるなど経営環境は厳しい状態で推移いたしました。
このような状況の下、「株式会社平和堂」は創業60周年を迎え、より一層地域に密着した企業として、既存店の活性化を積極的に進め、お客様のご期待にお応えする商品や売場展開、サービスの向上に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業収益4,381億32百万円(前年同期比0.1%増)、営業利益139億19百万円(前年同期比9.3%減)、経常利益148億円(前年同期比5.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益94億38百万円(前年同期比2.4%増)の結果となりました。
セグメント概況は次のとおりであります。
[小売事業]
グループ中核企業である「株式会社平和堂」は、前年の閏年影響や在庫評価見直しによる影響、外形標準課税増等もあり、増収・経常減益となりました。
既存店の活性化として改装投資を計画的に進めフレンドマート湖北店(滋賀県長浜市)、アル・プラザ金沢(石川県金沢市)など計17店舗(大規模14店舗、小規模3店舗)において食料品売場の改装を実施、商圏の特性に合わせた品揃えや売場展開の変更、老朽化した什器の入れ替え等、ストア・ロイヤルティの向上に努めてまいりました。また、9月にはフレンドマート大津なかまち店(滋賀県大津市 店舗面積1,298㎡)を開設いたしました。
商品面では、消費の二極化が継続する中、生鮮食料品では鮮度や味、素材にこだわった商品や名物商品の開発等を、日配品・グロサリー商品では品質や価値を高めた自社開発商品“E-WA!”の拡大を進める一方で、EDLP商品の販売期間の長期化やカード会員様向けのセール、60周年記念商品の販売等に注力いたしました。
販促面では、自社ポイントカードに電子マネー機能を追加したカードに完全移行し、お客様の利便性を高めるとともに特定日にポイントを付与するサービスを実施してまいりました。
また、買物代行や暮らしのお手伝い事業の“平和堂ホーム・サポートサービス”は、サービス拠点を増やし、29拠点で滋賀県内にあるすべての市町(19市町)にサービス区域を設置、地域貢献に努めてまいりました。
以上の結果、商品別売上高は衣料品341億82百万円(前年同期比3.4%減)、住居関連品386億9百万円(前年同期比1.6%減)、食料品2,626億71百万円(前年同期比0.9%増)となりました。
中国湖南省で小売事業を展開する「平和堂(中国)有限公司」は、主力店舗の改装効果やテナント空きスペースの減少もあり増収・経常増益となりました。
滋賀県でスーパーマーケットを展開する「株式会社丸善」は、競合影響等により減収・経常減益となりました。
書籍、CD・DVD販売やCD・DVD、コミックのレンタル業を展開する「株式会社ダイレクト・ショップ」は、主力販売品目の低下傾向が継続し減収・経常減益の赤字決算となりました。
以上の結果、小売事業の営業収益は4,171億14百万円(前年同期比0.2%増)、経常利益は136億16百万円(前年同期比7.7%減)となりました。
[小売周辺事業]
惣菜・米飯および生鮮品の製造加工を営む「株式会社ベストーネ」は、食品センターの設備の有効活用による製造数の増加により増収・経常増益となりました。
ビル管理事業を営む「株式会社ナショナルメンテナンス」は、新規外部物件の受注獲得により増収となりましたが、業務委託人件費等の経費増により経常減益となりました。
以上の結果、小売周辺事業の営業収益は60億51百万円(前年同期比2.5%増)、経常利益は18億56百万円(前年同期比5.6%増)となりました。
[その他事業]
外食事業を展開する「株式会社ファイブスター」は、客数減少や営業時間短縮により減収となり、販促強化や人材確保の推進による経費増により経常減益となりました。
以上の結果、その他事業の営業収益は149億66百万円(前年同期比2.2%減)、経常利益は2億77百万円(前年同期比39.8%減)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して29億55百万円増加し、191億13百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
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項目 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
18,254 |
23,652 |
5,397 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△12,352 |
△7,366 |
4,986 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
△3,925 |
△13,467 |
△9,542 |
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現金及び現金同等物の増減額 |
1,611 |
2,955 |
1,343 |
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現金及び現金同等物の期首残高 |
14,546 |
16,157 |
1,611 |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
16,157 |
19,113 |
2,955 |
主な内容
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
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税金等調整前当期純利益 |
146億76百万円 |
(前年同期比 1億91百万円増) |
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減価償却費 |
119億94百万円 |
(前年同期比 2億67百万円増) |
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法人税等の支払額 |
44億81百万円 |
(前年同期比 12億2百万円減) |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
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有形及び無形固定資産の取得による支出 |
96億88百万円 |
(前年同期比 43億48百万円減) |
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有形及び無形固定資産の売却による収入 |
20億27百万円 |
(前年同期比 14億75百万円増) |
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敷金及び保証金の回収による収入 |
8億21百万円 |
(前年同期比 82百万円減) |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
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短期借入金の純増減額 |
49億円 |
(前年同期比 100億円減) |
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長期借入れによる収入 |
62億円 |
(前年同期比 101億円減) |
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長期借入金の返済による支出 |
128億18百万円 |
(前年同期比 103億87百万円減) |
当連結会計年度における営業収益の内訳は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 |
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金額(百万円) |
構成比(%) |
前年同期比(%) |
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小売事業 |
417,114 |
95.2 |
100.2 |
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小売周辺事業 |
6,051 |
1.4 |
102.5 |
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その他事業 |
14,966 (14,596) |
3.4 (3.3) |
97.8 (97.8) |
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合計 |
438,132 |
100.0 |
100.1 |
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
3 外食事業の金額については、その他事業の内数であります。
当連結会計年度における仕入高の内訳は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 |
||
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金額(百万円) |
構成比(%) |
前年同期比(%) |
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小売事業 |
265,533 |
91.5 |
99.9 |
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小売周辺事業 |
19,682 |
6.8 |
105.0 |
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その他事業 |
4,972 (4,905) |
1.7 (1.7) |
97.0 (97.0) |
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合計 |
290,189 |
100.0 |
100.2 |
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
3 外食事業の金額については、その他事業の内数であります。
当社グループは、小売および小売周辺業務を主な事業内容とし、更に外食事業等の事業活動を展開いたしております。経営の重要な基本的な考え方および方針は、以下の3点とし事業活動を進めております。
① お客様満足度の高い会社
絶えずお客様の目線で考え、行動することを基本に、生活向上や楽しさを実現する商品の開発や、売り場づくりの充実をはかります。
② 社員満足度の高い会社の実現
一人ひとりの社員の個性や創造性が発揮でき、生きがい・働きがいを感じる職場風土の実現を目指します。
③ 地域社会や環境との共生をはかる会社の実現
住みよい、暮らしに優しいまちづくりへの貢献を行い、環境の保全や高齢者・社会的弱者等に十分な配慮をした施設や商品提供・売場づくりに力を入れてまいります。
「お客様に最高のご満足を提供させていただく」ため、SM(フレンドマート)タイプを中心とした出店・統廃合と関連施設の充実により、滋賀県を主として、京阪神・北陸・東海地区でリージョナルチェーンとしての基盤をより強固にしてまいります。また、キャッシュ・フロー経営を重視した投資・財務戦略を推進してまいります。
営業戦略については、商品開発・商品管理と顧客管理等競争優位性の発揮、収益向上のためのマーチャンダイジング改革、受発注精度の向上や物流システムの整備に取り組むと共に業務改革を推進、作業改善、事務改善により生産性向上を計ってまいります。また顧客の固定化をはかるためにHOPカード会員様への各種優遇策等を推進してまいります。
次期におきましては、米国、アジア等の国際経済の不透明な状況に左右される懸念が大きく、個人消費の低迷、消費者の節約志向・低価格志向が継続し、さらには小売業界での人手不足も深刻な状況となっており、引き続き厳しい経営環境が続くものと思われます。
このような状況の下、「株式会社平和堂」は、年度スローガンを“明るい職場で一致団結 目指せピカいち トンガリ挑戦!”とし、社員全員がお客様目線に立ったおもてなしや他社との差異化を図った商品、売場、サービスの実現に向け努力してまいります。
新設店舗につきましては、4月にフレンドマート大津テラス店(滋賀県大津市)、下期に(仮称)フレンドマート建都店(大阪府吹田市)他SM2店舗、計SM4店舗を開設する予定です。既存店におきましても、食料品売場の改装を20店舗(大規模9店舗、小規模11店舗)、衣料品・住居関連品売場を10店舗(内食料品と合同6店舗)実施するなど、積極的な活性化を図りストア・ロイヤルティを高めてまいります。
当社グループの営業成績、株価及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因について主なものは以下の通りであります。また、当社として必ずしも事業上のリスクと考えていない事項についても、投資家が、当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社はこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び万一発生した場合には適切な対応に努め、事業活動に支障を来たさないよう努力してまいります。
なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)異常気象・災害等
当社における営業は、一般消費者を対象とするものであり、景気や消費動向に加えて冷夏・暖冬等の天候不順により当社の経営成績及び財政状態等が影響を受ける可能性があります。
また、災害等に対しては緊急時の社内体制を整備していますが、大規模な地震、風水害等の自然災害が発生した場合、当社の営業活動に著しい支障が生じ、財政状態及び経営成績等が影響を受ける可能性があります。
(2)法的規制等
当社は、大規模小売店舗立地法や独占禁止法の他、食品の安全管理、環境・リサイクルなどに関する法令等に充分留意した営業活動を行っていますが、万一、これらに違反する事由が生じた場合には、企業活動が制限される可能性があります。また、法令上の規制に対応するため、経営コストが増加する可能性があります。したがって、これらの法令等の規制は当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3)個人情報の保護
当社グループでは小売業・レストラン業を中心に、顧客の個人情報を保有・処理しております。また、自社ポイントカード(HOPカード)制度に基づき、加入されている多くのカード会員様の個人情報も保有しており、データをコンピューター管理しております。
個人情報はもとより、情報の取り扱いについては、情報管理責任者を選任し、情報の利用・保管などには、社内規定等の整備や従業員教育などにより、その徹底を図っていますが、万一、個人情報の流失が発生した場合には、当社の評価を低下させ、財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)海外事業
当社グループでは海外事業を展開していますが、相手国の政策変更、政治社会経済環境の変化により、財政状態及び経営成績等が影響を受ける可能性があります。
特記すべき事項はありません。
特記すべき事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1 当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ40億37百万円減少(前期末比1.4%減)し、2,896億34百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が34億64百万円増加し、有形固定資産が56億67百万円、無形固定資産が5億12百万円、敷金及び保証金が5億12百万円減少したこと等であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ122億82百万円減少(前期末比8.1%減)し、1,395億40百万円となりました。この主な要因は、短期借入金が35億34百万円、未払金及び未払費用が18億91百万円、長期借入金が79億84百万円減少したこと等であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ82億44百万円増加(前期末比5.8%増)し、1,500億93百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が77億60百万円増加したこと等であります。
2 当連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
売上高は、前連結会計年度に比べ4億55百万円減少(前年同期比0.1%減)し、4,111億30百万円となりました。
営業利益は、前連結会計年度に比べ14億24百万円減少(前年同期比9.3%減)し、139億19百万円となりました。また、売上高営業利益率は0.3%下降し、3.4%となりました。
経常利益は、前連結会計年度に比べ8億43百万円減少(前年同期比5.4%減)し、148億円となりました。
法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を合わせた税金費用合計は49億85百万円となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ2億22百万円増加(前年同期比2.4%増)し、94億38百万円となりました。
キャッシュ・フローにつきましては、1「業績等の概要」(2)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。