第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

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 当社グループは、「地域のお客様の日々の暮らしを“より”豊かにする。なくてはならない存在として地域を支える。」という社会的使命を果たし、その為に力を合わせる流通事業連合体を目指します。私たちは、共通の理念、同じ志をもった企業同士、お取引先様と地域を越えて手をたずさえ、地域に暮らす皆様に心地よい一日をお届けし、「普段の消費生活」をサポートしてまいります。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、スーパーマーケットを主業とする会社の連合を形成し、それぞれがより強いローカルスーパーマーケットとしての成長と、企業価値の向上を目指します。また、長期的に目指す姿として、「地域の多様なニーズにお応えし、お客様、お取引先様、従業員の幸せを創出するローカル流通グループ」といったビジョンを掲げております。

 長期ビジョン達成に向けた経営基盤の強化のため、当社は、2022年2月期を初年度とし2024年2月期を最終年度とする第2次中期経営計画を策定しております。「持続的な企業価値向上のために組織と経営をスピーディーに改革し、収益体質強化とグループ一体経営を推進する」をスローガンとして、8つの基本戦略を定めております。

 第2次中期経営計画の骨子は以下のとおりです。

 

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 8つの基本戦略のうち、「成長戦略」「収益力の強化」「グループ連携の強化」「デジタルトランスフォーメーション(DX)の促進」「ESG経営」の5つの項目を重点戦略として定めております。

 

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(3) 経営環境

① 企業構造

 当社グループは、当社を持株会社として、スーパーマーケット事業、ディスカウントストア事業及びその他の事業を営む連結子会社11社、関連会社3社により構成されております。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る主な位置付けは、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しております。

 当社は、当社グループの経営方針の策定や各事業会社への経営指導等を行っており、各事業会社の財政状態及び経営成績について逐次報告を受けるものとしておりますが、各事業会社の自主性を一定程度尊重することで、対処すべき課題の把握とその対応への機動性を高めております。

 

② 主要な商品・サービスの内容及び競合他社との競争優位性

 当社グループでは、食品スーパーマーケットの運営を主業として、中国地方西部から九州地方全域にかけて、食料品・日用品等の販売を行っております。

 食料品・日用品の需要は、地域の特性(主に年齢構成や所得分布、その他地域固有の文化、嗜好)に基づくため地域ごとに大きく異なり、その地域のニーズに合わせた商品及びサービスを展開することが重要であると考えております。

 当社グループは地域に根ざしたローカルスーパーマーケットとして、創業以来長きにわたり、地域のお客様から親しまれ、支持を受けてまいりました。大手ナショナルチェーンには得がたいローカル企業ならではの地域密着性と、ドラッグストア、コンビニエンスストアにない品揃えの豊富さにより、企業としての競争優位性を保っているものと認識しております。

 

③ 顧客基盤及び販売網

 当社グループの主要な顧客は、主に当社グループの営む店舗に来店されるお客様であります。店舗の商圏は店舗規模に応じて設定しており、店舗を中心として半径およそ500mから2km程度の範囲であります。

 また、連結会計年度末現在における当社グループの地域別店舗数とその推移は以下のとおりであります。

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(注) スーパーマーケット事業及びディスカウントストア事業における店舗数の合計であります。

 

④ 事業を行う市場の状況

 当社グループは、中国地方西部から九州地方全域にわたる地域を中心とした国内市場において事業を営んでおります。国内経済の状況といたしまして、新型コロナウイルス感染症による社会経済活動への影響は弱まりつつある一方、原材料・エネルギー価格の上昇や円安による物価の高騰が企業活動や個人消費へもたらす影響は当面継続するものと予測され、先行き不透明な状況が続いております。

 当社グループが主に事業を展開する食品小売業界は、人口動態の変化、お客様のライフスタイルの変化・多様化、業態を超えた企業間の競合の激化、経営・組織改革を目指したデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の動きなど、目まぐるしい変化に直面しております。とりわけ、スーパーマーケット及びディスカウントストアの経営においては、新型コロナウイルス感染症拡大防止を目的とした行動制限が緩和されることによる内食需要の減少、物価高に伴う消費マインドの落ち込み、電力料や物流費の増加、最低賃金の引上げによる人件費の増加など様々な問題が懸念され、当社グループにとっても厳しい経営環境が続くものと推測されます。また、少子高齢化に伴い労働人口が減少するなか、就労者の価値観や生活様式、働き方の多様化に対応し、安定的な雇用を確保することも重要な課題となっております。

 当社グループは、地域に根差したローカルスーパーマーケットとして地域の特性に基づく商品・サービスを提供することで競合他社との競争優位性を堅持しているものと認識しておりますが、地域に暮らす人々の価値観や生活様式が多様化する一方、ECの購買の普及などにより消費者にとっての選択肢は大幅に増加しており、享受できるサービスの種類や利便性に関しても地域間の差は薄まりつつあります。

 このような市場環境のなか、当社グループは地域、お客様、お取引先様、従業員全ての方々にとって「選ばれる企業」であるために、当社グループ固有の価値創造を目指していくことが重要になるものと認識しております。様々な社会的状況の変化にも対応しながら、引き続き店舗運営体制の強化による安定的な収益基盤の確立に努めるとともに、魅力的な商品、サービスの提供や経営体制の構築によりさらなる価値創造を目指してまいります。

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループでは、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題を次のとおり認識しております。

① 競争力の強化

 企業間の競合が激化しており、当社グループがドミナントを形成している地域においても、シェアの維持・拡大は重要な課題となります。当社グループでは、盤石な店舗体制を維持し、お客様に選ばれる店舗開発・商品開発を通じて、競争力を強化してまいります。

② 人材力の強化

 少子高齢化、人口減少など人口動態の変化により、人材の確保が困難な状況となるなか、当社グループの持続的な成長のためには、優秀な人材の育成が重要な課題となります。当社グループでは、人事制度を改革するとともに、多様性のある人材活用を促進し、人材力を強化してまいります。

③ 資本政策

 当社グループの掲げる事業戦略の実現のためには、安定的な資金調達及び財務基盤の強化が重要な課題となります。当社グループでは、資金調達の多様化や機動的な自己株式取得を検討するとともに、充実した株主還元を継続してまいります。

 

(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、成長性、収益性などの経営指標を重視しており、売上高経常利益率、自己資本当期純利益率(ROE)などの経営指標を目標設定することで、持続的な企業価値の向上を目指しております。また、第2次中期経営計画の策定にあたっては、国際的な企業価値評価にも注目し、EBITDAの数値目標を定めました。

 2022年2月期を初年度とし、2024年2月期を最終年度とする第2次中期経営計画におきましては、これらの指標について次のとおり目標を設定しております。

 

第2次中期経営計画の数値目標(連結)

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(注) EBITDAの数値は、営業利益に減価償却費を加えて算出しております。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 法的規制について(当該リスクの重要性:低)

背景

当社グループでは会社法をはじめ、食品安全基本法、食品衛生法、農林物資の規格化等に関する法律(JAS法)、独占禁止法、不正競争防止法、大規模小売店舗立地法、容器包装リサイクル法、製造物責任法(PL法)など様々な法的規制の適用を受けております。

リスクの内容及び顕在化した場合の影響

法的規制により、当社グループの事業活動にも一定の制限が生じております。また、将来にわたって営業を継続するためには、関連法令の改正等へ柔軟かつ迅速に対応する必要があり、相応の対応コストが発生する可能性があります。万が一、監督官庁等から、当社グループの事業活動に違法性の指摘があった場合には、当該事業会社、店舗及び事業所の営業に影響を受けることも考えられます。この場合には、お客様並びにお取引先様からの社会的信用を失い、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度

現状においては、営業活動に重大な影響をもたらす法令改正等は公表されておらず、また、将来において当社の事業活動が法令等に抵触する可能性を疑わせる事象は発生しておりません。したがって、当該リスクが顕在化する可能性は低いものと考えておりますが、当該リスクは絶えず一定程度存在するものと認識しております。

当該リスクへの対応策

当社グループにおいては、事業活動に関わる法令等の遵守を促進し、万全を期しております。関係諸法令に関する講習の受講や、業界団体を通じた情報収集に努めるほか、社内ではグループ総務部が中心となってリスク管理を行い、各事業会社においてマニュアルの作成及び従業員への教育を行っております。また、顧問弁護士とも連携を深め、法務リスクへの対応に努めております。リスクマネジメントなどのガバナンス体制の強化については、当社の第2次中期経営計画(2022年2月期から2024年2月期まで)の中で取り組んでおります。

 

(2) 競争激化について(当該リスクの重要性:高)

背景

当社グループが事業を行っている地域では、食品スーパーマーケットを展開する大手チェーン、リージョナルチェーン、地元有力企業に加え、ディスカウントストア、ドラッグストア、コンビニエンスストア、EC事業者など業態を超えた競合が激化しております。

リスクの内容及び顕在化した場合の影響

当社グループの商圏内に競合する店舗が出店した場合には、既存店の収益減少など、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度

今後も商圏内に競合店の出店が多数計画されており、当該リスクは将来にかけて断続的に発現するものと考えられます。一部では、現在も影響が表れているものと見られ、今後も顕在化する可能性は極めて高いものと考えられます。

当該リスクへの対応策

当社グループでは、競合激化に伴うリスクを優先的に対処すべき課題として認識しており、当社の第2次中期経営計画(2022年2月期から2024年2月期まで)においても、成長戦略として新規出店及び既存店の計画的改装によるシェア拡大等、収益力強化のための方針を策定し、取り組んでおります。また、競合店に対抗する差別化戦略として、店舗サービスの充実やこだわりの商品の導入等を計画、実施しております。

 

(3) 地震、台風などの災害について(当該リスクの重要性:中)

背景

近年、日本全国において自然災害が頻発し、その被害はますます激甚化しております。とりわけ、当社グループの主な出店エリアである九州地方は、全国的にも台風や集中豪雨の多い地域であるといわれ、河川の氾濫、高潮被害、土砂災害等の自然災害の多発する地域でもあります。当社グループは過去に何度も台風・集中豪雨の被害に遭い、商品の滅失、店舗・施設の破損が生じました。また、地震により被害を受けた際には、広域にわたり複数の店舗が営業できない状態がありました。

リスクの内容及び顕在化した場合の影響

地震や台風などの大きな災害が発生した場合には、店舗設備の破損、停電等のシステムダウンにより、営業を継続できなくなる可能性があります。また、物流網の遮断等により仕入計画に支障をきたす恐れがあります。この場合、被災店舗の収益の減少、復旧費用の発生等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度

台風や豪雨は初夏から晩秋にかけて発生しやすいことから、例年この時期には一層の警戒を強めております。しかしながら、これらを含む自然災害の発生の時期や発生地域、被害の程度を予測することは極めて困難であります。ただし、当社グループの出店エリアにおいて過去に被災の前例もあることから、当該リスクは相当程度起こりうるものと認識し、有事の際に備えた対策は常時必要であると考えております。

当該リスクへの対応策

当社グループでは、災害発生時には各事業会社の総務部、店舗運営部を中心に、被害状況の把握や店舗への対応指示を行っております。今後とも、より一層具体的な事業継続計画の策定を図り、想定される様々なシナリオを基に、対応策を精緻に構築してまいります。

 

(4) 金利変動及び金融市場の変化について(当該リスクの重要性:中)

背景

当社グループの資金の一部は、銀行借入れ等の有利子負債によるものであり、当社グループの有利子負債残高は2023年2月28日現在で156億90百万円、連結総資産に占める有利子負債依存度は13.4%であります。これらは金利等の変動リスクに晒されております。

リスクの内容及び顕在化した場合の影響

今後、景気後退や市況並びに当社グループの事業見通しの悪化、信用力の低下等が生じた場合、資金調達において困難が生じる可能性があります。また、今後金利が上昇する場合には、借入コストが当社グループの経営を圧迫し、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度

不安定な社会情勢のなか、景気後退や金融市場への影響が懸念され、長期的な見通しは不透明であります。当該リスクがただちに当社グループの財政状態へ重大な影響をもたらすことは現状想定しておりませんが、当該リスクは絶えず一定程度存在するものと認識しております。

当該リスクへの対応策

当社グループは、銀行借入金等の削減に向け様々な取り組みを行ってまいりました。また、第2次中期経営計画(2022年2月期から2024年2月期まで)において、財務基盤の強化を図るとともに、今後の業容拡大を見据え、資金調達の多様化についても検討を進めてまいります。

 

(5) 食品の安全性について(当該リスクの重要性:低)

背景

当社グループでは、店舗及びプロセスセンターにおいて、食品の製造・加工・販売を行っており、食品衛生法の規制を受けております。また、改正食品衛生法に基づき、HACCPに沿った衛生管理の実施が義務付けられるなど、食品の安全性確保については、これまでに加えますますの食品事業者の努力が求められております。

リスクの内容及び顕在化した場合の影響

万が一、食中毒の発生や異物混入など、当社グループの提供する食品の安全性や品質に対する消費者の信頼が何らかの理由で低下した場合、生鮮食品をはじめ食品部門の売上が低下する可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度

食品の安全管理体制の維持・向上に最大限努めておりますが、当該リスクは絶えず一定程度存在するものと認識しております。

当該リスクへの対応策

当社グループでは、商品部において、衛生管理マニュアルを作成し、従業員への教育を行っております。また、改正食品衛生法への対応においては、HACCP導入プロジェクトチームを組成し、店舗衛生管理計画及び作業マニュアルの作成を行ったほか、従業員への周知を図りました。2020年10月より稼働しております㈱丸久のプロセスセンターにおいては、最新の設備を導入し、原料の入荷から商品の加工、センターから各店舗への輸送に至る全ての工程において温度・衛生管理を一元的に行うことで、より安全で安心な商品をお届けできる体制を構築しております。

 

(6) 個人情報の取り扱いについて(当該リスクの重要性:中)

背景

当社グループには、カード会員の個人情報を有している事業会社があります。このほか、当社グループには、不動産業や保険代理業、商品の受注業務等を行う事業会社があり、多くの顧客の個人情報を取り扱っておりますが、これらの個人情報の取り扱いについては、個人情報保護法をはじめとした関連法令の規制を受けております。2022年4月より全面施行となった改正個人情報保護法により、漏洩が発生した際の個人情報保護委員会への報告及び本人への通知や、安全管理のために講じた措置の公表等が義務化されるなど、個人情報を取り扱う事業者に対する法的規制は昨今ますます強化されております。

リスクの内容及び顕在化した場合の影響

改正個人情報保護法のもと、個人情報を取り扱う事業者に求められる責務が強化・拡大するとともに、措置命令違反等があった法人に対する罰則が重罰化されました。当社グループ内部の管理上の問題や、外部からのサイバー攻撃や不正アクセス等により情報漏洩が発生した場合には、対応コストが発生するほか、当社グループの社会的信用や企業イメージを著しく損なう恐れがあります。また、これを起因とする収益の減少や、損害賠償の発生により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度

国内外において情報セキュリティに関する事件・事故が多数発生していることから当社グループにおいても、当該リスクは相当程度存在するものと認識し、警戒意識を高め、対策に努めております。

当該リスクへの対応策

当社及び当該事業会社では、個人情報を保護するため、個人情報保護委員会を設置しております。また、個人情報保護規程や個人情報漏洩時対応マニュアルなどの情報管理規程を体系的に整備しており、改正個人情報保護法への対応としては、社内の個人情報保護規程やカード会員の個人情報の取り扱いに関するプライバシーポリシーの見直しを図りました。当社グループではこれらに基づいて慎重かつ適切な個人情報の管理に努めてまいります。

 

(7) 保有資産の減損等について(当該リスクの重要性:中)

背景

当社グループは、店舗・土地等の有形固定資産やのれん・有価証券等多くの資産を保有しており、減損会計を適用しております。

リスクの内容及び顕在化した場合の影響

店舗の収益性が悪化した場合や保有資産の市場価格等が著しく下落した場合は減損損失を計上する可能性があり、この場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度

当連結会計年度において、当社グループでは有形固定資産に係る減損損失14億68百万円、有価証券の減損として投資有価証券評価損1百万円、関係会社株式評価損19百万円を計上しております。今後も当社グループにおける収益性の悪化や、保有する有価証券の発行会社等の財政状態の悪化、不動産・金融市場の変化等により、これら減損損失の計上の可能性は相当程度あるものと考えられます。

当該リスクへの対応策

当社グループでは、保有する有形固定資産や有価証券等の資産価値を定期的に確認し、減損の兆候を把握することとしております。また、営業店舗の損益を細かく確認し、収益性の低下が見られる店舗には、収益改善のため個別の対策を計画・実施しております。

 

(8) 新型コロナウイルス感染症について(当該リスクの重要性:中)

背景

新型コロナウイルス感染症につきましては、その世界的なパンデミックにより、グローバルな生産活動及び経済活動に大きな影響を及ぼしました。

リスクの内容及び顕在化した場合の影響

店内での混雑、対面での接客、従業員同士の接触などが、密閉・密集・密接の「三密」の状況を生み、感染症拡大の要因となる恐れがあります。万が一、従業員の集団感染が発生した場合には、店舗の休業による収益の減少が起こる可能性があります。

また、当社グループが要する店舗・事業所のうち、当社、子会社の管理本部並びに営業本部、プロセスセンターは、当社グループの事業において極めて重要な拠点として機能しており、これらが機能不全に陥った場合には、指示命令系統の混乱、商品供給の停止など、当社グループの事業に及ぼす影響は極めて重大なものとなる見込みであります。

このほか、当社グループを取り巻く事業環境において、感染症拡大に起因する社会経済活動上の制限がかかる場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度

当社グループにおいては、通常の営業体制の継続が困難になる程度の危機的状況は発生しておりませんが、これらのリスクは一定程度存在するものと考えられます。

当該リスクへの対応策

当社グループでは、当感染症に関する各店舗の状況把握や対策の考案、管理の徹底を目的として、新型コロナウイルス感染症対策本部を設置し、コロナ禍における対応・対策の検討、マニュアルの作成や各店舗・各部署への指示を行っております。当社グループでは、今後も状況を注視しながら事業活動を展開するとともに、引き続き適切な対応を実施してまいります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下、「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。比較対象となる会計処理方法が異なるため、営業収益の対前期増減率は記載しておりませんが、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は当該会計基準等適用による影響が軽微であるため、対前期増減率を記載しております。

 

 当連結会計年度におけるわが国経済は、「ウィズコロナ」の下、行動制限の緩和などによる社会経済活動の正常化が進みつつありますが、その一方で長期化するウクライナ情勢や急激な円安の進行による物価の高騰などの影響により、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 食品小売業界におきましても、不安定な社会情勢のなか、消費者の生活防衛意識はさらに高まる一方で、食品・原材料の仕入価格の高騰、エネルギー価格の高騰による光熱費や物流費等の運営コストの増加など、当社グループを取り巻く事業環境は引き続き厳しい状況で推移いたしました。

 このような環境のなか、当社グループは、2022年2月期から2024年2月期までの3ヶ年にわたる第2次中期経営計画の2年目にあたる当連結会計年度において、以下の取り組みを進めてまいりました。

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 これらの結果、当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりとなりました。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

a.財政状態

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 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ28億63百万円増加し、1,172億40百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べ18億19百万円増加し、420億82百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ10億43百万円増加し、751億58百万円となりました。

 

b.経営成績

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(注)当連結会計年度の数値は、収益認識会計基準適用後のものであります。従前の計上方法による営業収益を「(ご参考)収益認識会計基準適用前ベースの営業収益」として記載しております。

 

 当連結会計年度の経営成績は、営業収益が2,347億93百万円、営業利益が52億83百万円(前年同期比1.7%減)、経常利益が61億81百万円(前年同期比0.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が29億17百万円(前年同期比13.4%減)となりました。なお、収益認識会計基準を適用しなかった場合の営業収益は2,440億35百万円(前年同期比1.9%増)となりました。

 

c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況は次のとおりです。

 

(a) スーパーマーケット事業

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(注)当連結会計年度の数値は、収益認識会計基準適用後のものであります。従前の計上方法による営業収益を「(ご参考)収益認識会計基準適用前ベースの営業収益」として記載しております。

 

(営業政策)

 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う行動制限が緩和されたことに伴い、消費者の購買行動も以前の状況に戻りつつあるなか、当連結会計年度においては、相次ぐ食料品の値上がりにより一品単価が上昇し、客単価を押し上げる形となりました。行動制限の緩和による内食需要の低迷と、物価高による消費者の節約志向の高まりが予見されるなか、当社グループでは、客数と買上点数の増加のため様々な販促を展開いたしました。

 株式会社丸久は、価値訴求、生活提案、生鮮3品及び惣菜強化型店舗の展開を商品販売戦略として定め、売上の向上を目指すとともに、店舗運営においても、生産性の向上、コストの見える化を図り、利益の改善を図りました。

 株式会社マルミヤストアは、地方市場を活用したお買得商品の販売や、パンの88円均一商品による販売点数の増加を柱とする様々な販売施策を実行いたしました。また、株式会社新鮮マーケットは、生鮮特化型スーパーマーケットとしてお客様にお買い物を楽しんでいただくため、生鮮3品と惣菜を軸とした固定日販促のにぎわい感の強化に取り組んでまいりました。

 株式会社マルキョウは、生鮮部門においてオリジナル商品の開発を強化いたしました。一般食品及び日用雑貨部門においては「カテゴリー割引」を実施し、曜日別に定番商品をお手頃価格で提供いたしました。

 

(店舗展開)

 当社の中期経営計画の基本戦略の一つである「成長戦略」の方針に基づき、新規出店並びに既存店の計画的改装を実施いたしました。スーパーマーケット事業における当連結会計年度の店舗展開の状況は以下のとおりであります。

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(注)1 ㈱丸久の店舗のうち、アルク防府店(山口県防府市)は、店舗の建替えのため、前連結会計年度末時点において休業しておりましたが、2022年7月に開店したため「当連結会計年度における店舗数の増減」において店舗数の増加に含めております。

2 上表に示す改装店舗は投資額1億円以上の改装店舗のみを記載しており、少額の改装店舗については記載を省略しております。

 当連結会計年度に実施した出店・改装のうち、店舗の建替えにあたっては、店舗屋上に太陽光発電設備を設置し、自家発電自家消費を開始しております。また、店舗設備においては、照明のLED化、冷凍・冷蔵設備の入替えを順次進めており、既存店の改装においては、これらの設備を最新のものへ入れ替えることにより、電力使用量並びにCO排出量の削減に取り組みました。

 

 以上の結果、スーパーマーケット事業における当連結会計年度の経営成績は営業収益2,163億84百万円、営業利益51億40百万円(前年同期比4.4%減)となりました。なお、収益認識会計基準を適用しなかった場合の営業収益は2,223億92百万円(前年同期比1.6%増)となりました。

 また、当連結会計年度末におけるセグメント資産は、1,054億55百万円(前年同期比2.8%増)となりました。

 

(b) ディスカウントストア事業

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(注)当連結会計年度の数値は、収益認識会計基準適用後のものであります。従前の計上方法による営業収益を「(ご参考)収益認識基準適用前ベースの営業収益」として記載しております。

 

(営業政策)

 ディスカウントストア事業においては、物価高騰を背景とした消費者の節約志向の高まりにお応えすべく、引き続き「お客様に価値ある安さを提供する」を基本方針に、お客様に支持される商品力の強化を図ってまいりました。ディスカウントストア事業を行う株式会社アタックスマートでは、普段の生活に便利な店とすることを目指し、EDLP(エブリデイ・ロープライス)による価格戦略を柱としております。日替わり商品を復活し、値ごろ感のある価格設定と、利益率を確保する経営戦略に取り組んでまいりました。また、類似商品を整理し、新商品や、当社になく他社で売れている商品の導入を進め、変化ある売場づくりを行いました。

 

(店舗展開)

 ディスカウントストア事業における当連結会計年度の店舗展開の状況は以下のとおりであります。

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 アタックス日出店では、お客様の利便性を図り効率的な売場環境を整えるための改装を行ったほか、電力使用量削減や環境保護を目的として最新の冷蔵ケースを導入いたしました。

 

 以上の結果、ディスカウントストア事業における当連結会計年度の経営成績は、営業収益178億19百万円、営業利益4億19百万円(前年同期比46.6%増)となりました。なお、収益認識会計基準を適用しなかった場合の営業収益は210億73百万円(前年同期比4.0%増)となりました。

 また、当連結会計年度末におけるセグメント資産は、47億13百万円(前年同期比7.2%増)となりました。

 

(c) その他事業

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(注)当連結会計年度の数値は、収益認識会計基準適用後のものであります。従前の計上方法による営業収益を「(ご参考)収益認識基準適用前ベースの営業収益」として記載しております。

 

 当社グループでは、その他事業として、保険代理業、スポーツクラブ事業、食品製造業等を展開しております。前連結会計年度において、食品製造業を行う株式会社戸村フーズ、株式会社戸村牧場が新たに連結子会社となったことにより、営業収益、営業利益ともに前年同期に比べ大幅な増加がありました。

 株式会社戸村フーズは、「戸村本店焼肉のたれ」を製造しており、宮崎県を中心とした九州地方のほか、京阪神・関東・東北地方へ販売エリアの展開を進めております。株式会社戸村牧場は、肥育した戸村牧場牛を株式会社戸村精肉本店が営むスーパー4店舗並びにレストランへ提供しており、当社グループのスーパーマーケット事業の収益力強化にも貢献しております。現在、肥育頭数の増加とグループ各社への拡販に向け検討を進めております。

 保険代理業を行う株式会社RPG保険サービスは、顧客満足度の向上と信頼を高めるために、営業力強化とコンプライアンスの徹底に注力いたしました。また、当社グループ内で情報共有を行うとともに、新日本スーパーマーケット同盟による各社保険代理店との情報交換も密に実施することで、経営基盤の強化と業務品質の向上に努めております。

 スポーツクラブ事業を行う株式会社丸久は、アクトスWill_Gマルキュウ錦見(山口県岩国市)、アクトスWill_G黒崎(北九州市八幡西区)の2店舗を展開しており、地域の「体づくり」を支える事業として、会員の皆様の健康と幸せのサポートに努めております。

 

 以上の結果、その他事業における当連結会計年度の経営成績は、営業収益8億42百万円、営業利益1億27百万円(前年同期比31.9%増)となりました。なお、収益認識会計基準を適用しなかった場合の営業収益は8億22百万円(前年同期比45.5%増)となりました。

 また、当連結会計年度末におけるセグメント資産は10億5百万円(前年同期比8.6%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

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 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、期首残高よりも54百万円減少し、158億18百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、81億95百万円(前年同期比63.6%増)となりました。

 これは、主に税金等調整前当期純利益46億23百万円、減価償却費38億93百万円、減損損失14億68百万円、法人税等の支払額13億12百万円などによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、68億55百万円(前年同期比1.1%増)となりました。

 これは、主に店舗の開設と改装に伴う固定資産の取得による支出69億10百万円などによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、13億94百万円(前年同期比0.2%増)となりました。

 これは主に、配当金の支払額9億64百万円、自己株式の取得による支出9億円などによるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

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(注)1 上記の金額は外部顧客に対するもので、セグメント間の内部営業収益又は振替額は含まれておりません。

2 当連結会計年度の期首より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、比較対象となる会計処理方法が異なるため、前年同期比は記載しておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 財政状態に関する分析・検討内容

(資産)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ、28億63百万円増加し、1,172億40百万円となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ、9億12百万円増加し、328億58百万円となりました。これは、主として受取手形及び売掛金が1億48百万円、商品が5億15百万円、未収入金が1億78百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ、19億51百万円増加し、843億81百万円となりました。これは、主として建物及び構築物が16億30百万円、土地が2億28百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ、18億19百万円増加し、420億82百万円となりました。

 流動負債は、前連結会計年度末に比べ、12億86百万円増加し、296億79百万円となりました。これは、主として未払法人税等が4億48百万円増加したことなどによるものであります。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べ、5億32百万円増加し、124億2百万円となりました。これは、主として長期借入金が6億66百万円増加したことなどによるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ、10億43百万円増加し、751億58百万円となりました。これは、主として利益剰余金が19億42百万円、自己株式が8億89百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。なお、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ、0.7ポイント低下し、64.1%となりました。

 

② 経営成績に関する分析・検討内容

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は、2,267億40百万円となりました。当連結会計年度より収益認識会計基準等を適用しており、従前の会計処理を行った場合に比べ、当連結会計年度の売上高は146億83百万円減少しております。当該会計基準等を適用しなかった場合の売上高は、2,414億23百万円(前年同期比2.0%増)となりました。

 収益認識会計基準等適用前ベースでの比較において売上高が伸長したことの主な要因は、前連結会計年度において株式会社戸村精肉本店、株式会社戸村フーズ及び株式会社戸村牧場が新たに連結子会社となったことに伴う増収があったほか、食料品の相次ぐ値上がりによって一品単価、客単価の上昇があったことなどによるものです。

 

 

(営業費用)

 当連結会計年度の売上原価は、1,720億60百万円となり、売上高に対する売上原価の百分比は、75.9%となりました。当連結会計年度より収益認識会計基準等を適用しており、従前の会計処理を行った場合に比べ、当連結会計年度の売上原価は106億36百万円減少しております。当該会計基準等を適用しなかった場合の売上原価は、1,826億96百万円(前年同期比1.7%増)となりました。

 売上原価の増減は主に売上高の増減等に伴うものですが、当連結会計年度においては食料品、包装資材の値上がりなど、物価上昇に伴う仕入コストの増加がありました。

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、574億49百万円となりました。売上高に対する販売費及び一般管理費の百分比は、25.3%となりました。当連結会計年度より収益認識会計基準等を適用しており、従前の会計処理を行った場合に比べ、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は13億62百万円増加しております。当該会計基準等を適用しなかった場合の販売費及び一般管理費は560億86百万円(前年同期比3.0%増)となりました。

 販売費及び一般管理費の増減は主に営業店舗数の増減等に伴うものですが、当連結会計年度においては、エネルギー価格の高騰による電力料の大幅な増加など、店舗の運営コストの増加がありました。

 

(営業利益)

 営業総利益の増加が29億6百万円に対して、販売費及び一般管理費の増加が29億95百万円であったことから、当連結会計年度の営業利益は前年同期に比べ1.7%減少の52億83百万円となりました。売上高に対する営業利益の百分比は、前年同期に比べ0.1ポイント上昇し2.3%となりました。

 

(経常利益)

 営業外収益が前年同期に比べ4.4%減少の9億93百万円となった一方、営業外費用が前年同期に比べ51.6%減少の94百万円となり、当連結会計年度の経常利益は前年同期に比べ0.5%減少の61億81百万円となりました。売上高に対する経常利益の百分比は、前年同期に比べ0.1ポイント上昇し2.7%となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度においては、受取保険金や固定資産売却益など58百万円を特別利益に計上いたしました。一方、減損損失や固定資産除却損など16億16百万円を特別損失に計上しております。

 これらにより、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べ13.4%減少の29億17百万円となりました。売上高に対する親会社株主に帰属する当期純利益の百分比は、前年同期に比べ0.1ポイント低下し1.3%となりました。

 なお、セグメントごとの経営成績の状況は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

③ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、成長性、収益性などの経営指標を重視し、第2次中期経営計画(2022年2月期から2024年2月期)のもと、売上高経常利益率、自己資本当期純利益率(ROE)などの経営指標について目標設定を行いました。第2次中期経営計画においては、2023年2月期の連結経営成績の目標を営業収益2,395億円、経常利益68億円、EBITDA97億円、売上高経常利益率2.9%、ROE5.6%として設定しておりました。

 これらの経営上の目標について、当連結会計年度における達成状況は以下のとおりとなりました。

 

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(注)1 EBITDAの数値は、営業利益に減価償却費を加えて算出しております。

2 「収益認識に関する会計基準」等を2023年2月期の期首より適用しており、2023年2月期の実績値は当該会計基準等を適用した後の数値となっております。計画値は当該会計基準適用前ベースで策定されたものであり、比較対象となる会計処理方法が異なるため、営業収益及び売上高経常利益率の計画比を記載しておりませんが、その他の指標は当該会計基準等適用による影響が軽微であるため、計画比を記載しております。なお、営業収益及び売上高経常利益率についてはご参考として、当該会計基準適用前ベースの実績値及び計画比を記載しております。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因

 食品小売業界におきましては、EC事業者やドラッグストアをはじめとして様々な業種・業態による食料品の取扱いが拡大し、企業間の競合は年々激化しております。当社グループが店舗展開する地域においても、少子高齢化や人口減少によりシェアの維持及び拡大は一層大きな課題となっており、競合する店舗の出店及び退店の状況が当社グループの収益に大きく影響を与えております。

 また、新型コロナウイルス感染症拡大による影響については、行動制限の緩和などにより次第に低減するものと見られますが、円安の為替相場の推移、地政学的リスクの高まりなど、不安定な社会情勢が国内経済へ与える影響は依然として当社グループの事業活動に波及しており、今後も商品の仕入価格の上昇や物流費、電力料の増加による利益圧迫が懸念されます。

 これらの状況は消費者の購買行動にも影響を及ぼすものと見られ、企業収益や雇用環境の悪化、物価上昇による消費マインドの落ち込みが危惧されます。消費者の価値観や生活様式も絶えず変化をしており、これらの変化を迅速に捉え、対応していくことが今後ますます重要になるものと考えられます。

 これらの事業環境の変化、社会的状況の推移は、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼしているものと判断しております。なお、このほか経営成績に影響を与える要因となる事項については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑤ キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性

 キャッシュ・フローの状況及びキャッシュ・フロー指標の推移は次のとおりであります。

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(注)1 各指標の算出方法は以下のとおりです。

自己資本比率

:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率

:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ

:営業キャッシュ・フロー/利払い

2 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

3 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。

4 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

5 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象にしております。

6 利払いは連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。また、今後の資金需要の動向についても、概ねこれまでと同様の状況が続くと考えております。

 当社グループは、事業活動に必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入により、設備資金等は自己資金、金融機関からの長期借入及びリースにより調達しております。今後は、資金調達方法の多様化についても、随時検討を進めてまいります。

 資金調達の状況について、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は156億90百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は158億18百万円となっております。

 このほか、キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

 連結財務諸表の作成においては、過去の実績や現在の状況を勘案して、合理的な基準に基づいて会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

資本業務提携契約

契約会社名

相手方の名称

契約締結日

契約内容

契約期間

株式会社リテールパートナーズ

(当社)

株式会社アークス、株式会社バローホールディングス

2018年

12月25日

資本提携

 株式の相互保有

業務提携

(1) 既存領域の強化

 ①地場商品や産地情報、取引先情報の相互共有

 ②資材・備品・什器などの共同購入

 ③店舗開発、店舗運営などのノウハウの共有

 ④物流やセンター運営のノウハウの共有

 ⑤スポーツクラブ事業などの小売周辺事業の共同展開

 ⑥人材採用や人材教育に関するノウハウの共有 他

(2) 次世代に向けた取組み

 ①カード事業の共同研究、及び統合に向けた検討

 ②バックオフィス業務の統合も含めた共同研究

 ③金融、決済事業に係る共同運営の検討

 ④スマートストア(次世代型店舗)など新たなテクノロジー対応への共同研究 他

期間の定め

なし

 

フランチャイズ加盟契約

契約会社名

相手方の名称

加盟店の名称

契約締結日

契約内容

契約期間

株式会社丸久

(連結子会社)

株式会社

アクトス

スポーツクラブ

アクトスWill_G

マルキュウ錦見

2019年

7月31日

フランチャイズ権の付与、商標の使用許諾、経営指導等

店舗開業日から5年間、契約満了の6か月前までに両当事者のいずれかから解約の申し出がない場合、5年間自動更新

株式会社丸久

(連結子会社)

株式会社

アクトス

スポーツクラブ

アクトスWill_G

黒崎

2020年

11月30日

フランチャイズ権の付与、商標の使用許諾、経営指導等

店舗開業日から5年間、契約満了の6か月前までに両当事者のいずれかから解約の申し出がない場合、5年間自動更新

(注)上記のフランチャイズ加盟契約においては、加盟金、ロイヤリティー、共同販売促進費を支払うことになっております。

 

連結子会社間の合併契約

 当社は、2022年10月13日開催の取締役会において、2023年3月1日を効力発生日として、当社の連結子会社である株式マルミヤストアを存続会社、同じく当社の連結子会社(孫会社)である株式会社アタックスマート、株式会社新鮮マーケット及び株式会社マルミヤ水産を消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、2022年10月14日付で株式会社マルミヤストアは株式会社アタックスマート、株式会社新鮮マーケット及び株式会社マルミヤ水産との間で合併契約を締結いたしました。

 本合併契約につきましては、2023年3月1日付で連結子会社4社は合併いたしました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。