(1)業績
当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に、総じて個人消費の持ち直しが見受けられ、緩やかな景気回復基調で推移しました。一方、異常気象による影響や欧米経済の不安定な動向などの経済的リスクが依然として払拭できない状況が続いております。
外食産業におきましても、原材料価格の高騰や継続的な採用難・人財コストの上昇に加え、食の安全・安心を含めた品質を重視する選別消費の傾向が強まるなど、食の多様化による業種間の競合は一層厳しさを増しております。
このような状況の中、当社グループは野菜をはじめとする食材の国産化や新業態店舗の出店などにより、食の「安全・安心・健康」に継続して取り組んでまいりました。また、『全員参加で企業体質を改革しよう』をスローガンに、強固な企業体質づくりとともに、企業価値向上に努めてまいりました。
◆『5Sを磨きこみお客さまを増やす』
店舗のQSC(Q=クオリティ・S=サービス・C=クリンリネス)の原点である「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾」を意識した店舗運営をすることで、お客さま満足度向上に取り組んでまいりました。この取り組みの結果として、公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会が実施する2017年度「JCSI(日本版顧客満足度指数)」第1回調査の飲食部門にて、リンガーハットが顧客満足度1位に選ばれました。
◆『改善のスピードを上げてA+B+Cを実現する』
「あらゆる無駄を排除することによって経営効率の向上を図る」という基本的な考え方のもと、A部門(営業・外販)、B部門(生産・購買)、C部門(物流)の各部門が改善を重ね、単独部門での効率化を目指すだけではなく、部門間での連携を強化しながら業務の流れを短縮し、相乗効果を生むことで企業活動体制の効率化に取り組んでまいりました。
◆『人財を育成し時間当り採算を向上する』
「売上最大、経費最小、時間最短」という経営原則を基本とした、小集団(チーム)の独立採算制経営管理システムでは、「時間」もコストであるという考え方のもと、「時間当り採算」という重要指標を構成する最大の要素としての「人財」の育成に注力してまいりました。
人財育成とフィロソフィー理念の浸透共有を図るため、「フィロソフィー勉強会」を年24回開催し、全社員及びパート・アルバイトリーダーが受講しております。これにより、個々人のフィロソフィーを体現することで、社員個人の生活の充実とともに、当社グループのさらなる成長を目指すというモチベーションの向上にもつながっております。
また、当事業年度中には通算3回目となる従業員満足度調査を実施し、従業員の安定的な雇用確保やモチベーションの向上を図るとともに、当社グループ内におけるダイバーシティ(多様な人財の活躍)推進に役立てております。さらに、引き続き優秀なパート・アルバイト社員の店長登用制度を進めるとともに、女性が安心して職場で能力を発揮できる環境を整え、公私ともに充実した人生を支援するため、「リンガーハット ライフワークバランスBOOK」を作成、配布しています。
出店政策におきましては、積極的にスクラップアンドビルドを行うとともに、新業態開発にも取り組んでおります。
こだわりのおかずと定食が楽しめる「Ringer Deli」や自分好みでデリとヌードルを選べる「EVERY BOWL」、ショッピングセンターフードコート内のとんかつ業態であり、商品温度とおいしさにこだわった「とんかつ大學」など、これら新業態店舗の出店を含み、計46店舗(内、海外では台湾に1店舗、タイに2店舗、カンボジアに1店舗、インドネシアに1店舗、ハワイに1店舗)を新規出店いたしました。
一方で、35店舗を退店した結果、当連結会計年度末では国内で751店舗、海外で15店舗、合計766店舗(内、フランチャイズ店舗222店舗)となり、前連結会計年度比で11店舗の増加となりました。
売上高につきましては、西日本エリアでの価格改定を行いましたが、純既存店客数は前連結会計年度比で99.4%となり、純既存店売上高は前連結会計年度比101.5%となりました。しかしながら、原材料価格の高騰や運賃の上昇に加え、継続的な採用難による人財コストの上昇が続き、作業改善などの改善施策に取り組んでまいりましたが、高騰するコストを売上高の増加で吸収することができませんでした。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は456億82百万円(前連結会計年度比4.2%増)、営業利益は28億25百万円(同14.0%減)、経常利益は27億82百万円(同11.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億33百万円(同17.7%減)となりました。
セグメント別の概況は次のとおりであります。
<長崎ちゃんぽん事業>
「長崎ちゃんぽんリンガーハット」では、北海道での台風被害のため安定供給確保が困難となり使用を中止していた国産コーンの使用を2017年10月から再開いたしました。また、岡山県・鳥取県以西(沖縄除く)の西日本エリア店舗にて価格改定を行いました。
商品施策としては、ご好評いただいている「まぜめんシリーズ」の新作である「牛・がっつりまぜめん」や、季節商品としては、夏にはアイドルグループとのコラボ商品「冷やしちゃんぽん エビ」を含む3種の「冷やしちゃんぽん」を、秋には定番の牡蠣「かきちゃんぽんみそ」と、えびとパクチーが香るスープを使用した「えびちゃんぽんトムヤム」を、冬には300gの国産白菜などを使用した「白菜ちゃんぽん 豆乳仕立て」を発売するなど、四季を通じて、お客さまにより喜んでいただける訴求力のある商品提供に努めてまいりました。
また、こだわりのおかずと定食が楽しめる「Ringer Deli」や自分好みでデリとヌードルを選べる「EVERY BOWL」など、お客さまに楽しんでいただけるような新業態の開発に努めてまいりました。
さらに、お客さまの利便性向上だけでなく、オペレーションの効率化と、サービスの向上の実効性を高めるため、電子機器メーカーと共同開発しコールベルと連動する画期的なセルフPOSレジの導入を開始いたしました。
新規出店では、国内ではショッピングセンターを中心に39店舗*1、海外ではカンボジアに初進出するなど6店舗*2を出店し、リロケートを含む31店舗を退店した結果、当連結会計年度末の店舗数は、国内で645店舗、海外で13店舗の計658店舗(うちフランチャイズ店舗204店舗)となりました。(*1新業態のEVERY BOWLを含む) (*2新業態のSobaya(米国ハワイ州)を含む)
以上の結果、売上高は347億62百万円(前連結会計年度比4.9%増)、営業利益は20億1百万円(同24.7%減)となりました。
<とんかつ事業>
「とんかつ濵かつ」では、とんかつはシンプルな料理であるからこそ、厳選した「安全・安心」な食材にこだわり、そして「より多くのお客さまにお食事の楽しさを味わっていただくため、おいしいとんかつ料理を、いつでもおなかいっぱい召し上がっていただく」ことに努めてまいりました。
商品施策としては、春には「桜香るミルフィーユかつ」を、夏には「さっぱりとしたとんかつ」をコンセプトにした「梅しそ巻」と「わさびおろしロースかつ」を、秋冬には広島産牡蠣を使用した「かきふらい」など、四季折々を楽しめる季節商品の販売に努めてまいりました。
また、お盆提供実施店舗の拡大やタブレットを用いたセルフオーダーシステムの導入、自動ごはんおかわり機によるおかわりコーナーの設置など、提供時間の短縮とサービスの向上にも取り組んでまいりました。2017年4月には長崎の郷土料理「卓袱」を楽しめる「長崎卓袱浜勝」の内装を和洋折衷にし、観光客だけでなく地元のお客さまにも気軽にご利用いただける雰囲気の店舗へと全面的にリニューアルいたしました。
さらに、中食志向にも対応すべく、より保温性に優れる弁当容器を芝浦工業大学と共同研究し、ご自宅でも温かい状態のとんかつを楽しむことができるよう、お客さま満足度向上に取り組んでまいりました。
新規出店では、国内に新業態のとんかつ大學1店舗を出店し、4店舗を退店した結果、当連結会計年度末における店舗数は国内で106店舗*、海外で2店舗、合計108店舗(うちフランチャイズ店舗18店舗)となりました。(*和食業態の長崎卓袱浜勝を含む)
以上の結果、売上高は106億88百万円(前連結会計年度比2.2%増)、営業利益は6億32百万円(同22.4%増)となりました。
<設備メンテナンス事業>
設備メンテナンス事業は、当社グループ内直営店舗及びフランチャイズ店舗の設備維持メンテナンスに係る工事受注や機器類の保全などが主な事業であり、売上高は19億73百万円(前連結会計年度比11.7%増)、営業利益は1億94百万円(同21.4%増)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ29億31百万円減少し、59億75百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は35億60百万円(前連結会計年度比0.4%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益21億49百万円があったこと及び減価償却費15億19百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は30億72百万円(同90.4%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出30億円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は34億61百万円(前連結会計年度は52億76百万円の資金収入)となりました。これは主に、短期借入金の減少14億5百万円及び長期借入金の返済による支出12億6百万円があったことによるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
長崎ちゃんぽん事業 |
7,221,616 |
103.8 |
|
とんかつ事業 |
1,479,867 |
97.4 |
|
合計 |
8,701,484 |
102.7 |
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.「設備メンテナンス事業」は、生産設備を有しないため、生産実績はありません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)店舗材料及び商品仕入実績
当連結会計年度の店舗材料及び商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
長崎ちゃんぽん事業 |
2,204,257 |
120.2 |
|
とんかつ事業 |
1,371,212 |
105.8 |
|
設備メンテナンス事業 |
126,601 |
92.1 |
|
合計 |
3,702,071 |
113.3 |
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注状況
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
設備メンテナンス事業 |
157,337 |
93.4 |
- |
- |
|
合計 |
157,337 |
93.4 |
- |
- |
(注)1.「設備メンテナンス事業」を除く事業については、店舗の販売予測に基づく生産を行っておりますので、該当事項はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
長崎ちゃんぽん事業 |
34,762,024 |
104.9 |
|
とんかつ事業 |
10,688,765 |
102.2 |
|
設備メンテナンス事業 |
231,904 |
96.8 |
|
合計 |
45,682,694 |
104.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「すべてのお客さまに楽しい食事のひとときを心と技術でつくる」を基本理念として、郷土料理の「長崎ちゃんぽん」と「とんかつ」を中心に、親しみやすい「飲食の専門店」を展開してまいりました。素材や味にこだわり、安全・安心で楽しい食事の空間を提供し続けることにより、長期的かつ安定的に企業価値を高める経営を行ってまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループでは、日常の営業活動に加え、財務活動を含めた企業のトータルの収益性を重視する観点から売上高経常利益率を重視するとともに、安定した経営基盤の確立を図るためフリーキャッシュフローの増大を目標に活動しております。売上高経常利益率10%以上という目標を掲げております。
(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
当社グループでは「すべてのお客さまに楽しい食事のひとときを心と技術でつくる」という基本理念のもと、「全員参加で企業体質を改革しよう」を経営方針のスローガンに掲げております。
その基本戦略は以下のとおりであります。
① 成長戦略 ~ 主力外食事業2業態を中心に次期主力業態開発も視野に入れ国内外の積極的な出店により事業規模を拡大する
ⅰ 「長崎ちゃんぽんリンガーハット」は、「長崎の郷土料理ちゃんぽん・皿うどん」の独自性を活かして全国各地へ展開する。
ⅱ 「とんかつ濵勝」は、関東地区を中心に出店を進め、ブランドの知名度を上げる。
ⅲ 主力2業態ともに、国内市場は直営店とフランチャイズ店の展開を進める。
ⅳ 海外市場は、東アジア・東南アジア地域及びアメリカ合衆国に直営及び現地企業とのアライアンス(提携)で長崎ちゃんぽんを主力にした長崎発のレストラン事業を確立する。
ⅴ 将来の予測される経営環境の変化に対応すべく、次世代に向けた業態開発に注力する。
② 高収益化 ~ 売上高FLコスト(売上原価+人件費)比率60%以下の実現
ⅰ 店舖
・店舗配置の見直し、メニュー政策及びオペレーション改善等により、1店舗当りの売上高を上げ、人件費率を抑制する。
ⅱ 自社工場生産及び物流体制
・東西2ヶ所の自社工場と共に、万一の災害等による生産や物流リスクに備え第三工場拠点を整備・稼働しトータルの生産性を上げる。
・「製造直売業」志向を強化し、自社工場の内製化率を上げ、品質向上とトータル原価の低減を実現する。
ⅲ 本部組織の少数精鋭化
・ITと業務標準化、アウトソーシングを活用し、間接業務の改善を図る。
③ 財務強化 ~ 国内フランチャイズ及び海外アライアンス(提携)の拡大による投資抑制
ⅰ 直営店の新規出店は、リンガーハットの低投資で出店できるフードコート型を主体とし、投資コストを抑える。
ⅱ 国内におけるフランチャイズ展開を全店舗数の30%を目処に進め、自己投資を抑えることにより財務強化を図る。
④ 組織改革と人財育成 ~ 成長を支える人づくりと働き甲斐のあるキャリアプラン
ⅰ 定期的な新卒者採用を実施し、社員の若返りを図る。
ⅱ 管理職定員制、能力主義の強化、本部組織の少数精鋭化等の組織改革・人事制度改革を行い、働き甲斐のあるキャリアプランを明示する。
ⅲ 階層別教育の充実を図り、次世代の経営者育成、海外勤務者育成、店長育成を継続的に行うとともに、店舗調理・店舖接客のスキルアップを図るトレーニングプログラムを充実させる。
ⅳ 業務に必要となる知識や技能を短時間で習得できるように業務の「見える化」(標準化)を推進する。また、常に最善の見直しができるような仕組みを作り、店舗サービスレベルの向上のみならず、各部門の実行力向上に寄与できる体制づくりをおこなう。
ⅴ 女性活躍推進及び女性採用を強化し、女性が個々の能力を発揮して長く活躍できるよう環境を整備する。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 特定事業への依存と売上高の季節変動について
当社グループは創業以来、飲食店の経営を事業としており、当社グループの主だった事業はこの外食事業であります。したがって、当社グループの業績は、外食産業に対する消費者のニーズの変化、当該業界での競争激化の影響を大きく受ける傾向にあります。
また、当社グループの売上高は1年を通して一定ということはなく、季節によって変動する傾向があります。特に5月のゴールデンウィーク、夏休み及び年末年始の売上高が高くなるため、いわゆる「稼ぎ時」に台風、酷暑、厳寒などの天候の悪影響が及んだ場合、目論見の売上高・利益を達成できなくなる恐れがあります。
(2) 食の安全と衛生管理について
近年、食品を取り巻く環境においては、野菜の残留農薬問題、BSE問題、異物混入問題、アレルギー物質の表示、輸入食材の安全性の問題などが発生しております。当社グループでは、各原材料メーカーから「食品衛生法」「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(通称、JAS法)」「不当景品類及び不当表示防止法(通称、景品表示法)」などの関連諸法規に違反しないことを保証する書面を受領するなど、品質管理については万全の体制で臨んでおります。
また、当社グループにおいては、ご来店いただくすべてのお客さまに安全な商品を提供するため、保健所の指導で行っている衛生検査に加えて、当社グループ内に独自に食品衛生チェックのできる体制を強化すべく「品質保証チーム」を設置し、策定したクリンリネスマニュアル、指導書に基づき、店舗及び工場内での衛生状態が基準どおり保たれているかどうかを定期的に確認しております。
衛生面については今後においても十分留意していく方針でありますが、食中毒の発生や食品表示法に関する誤表記など、当社固有の食の安全・安心に関わる問題にのみならず、消費者の食品の安全性に対する関心が高まっていることにより、仕入先における無認可添加物の使用などによる食品製造工程に対する不信、同業他社の衛生管理問題などによる連鎖的風評及び口蹄疫や鳥インフルエンザなどの社会全般的な問題など、各種の衛生上の問題や食の安全に関する問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 原材料の仕入について
当社グループが、お客さまに提供する商品の食材等は多種多様にわたるため、疫病の発生や天候不順等により、必要量の原材料確保が困難な状況が生じたり、仕入価格が高騰したりする可能性があります。また、お客さまに提供する商品の食材を外部から調達しており、その一部は海外から輸入しております。したがいまして、万が一、輸入制限措置などにより、海外からの食材が輸入できないというような問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、「おいしさ」「安全・安心・健康」を達成するため、平成21年4月に国産米粉を使用したぎょうざの販売、平成21年10月より野菜の全量国産化、平成22年1月よりちゃんぽん麺の小麦国産化、平成25年10月よりぎょうざの主要材料の国産化を開始しております。食材の仕入に当っては、国内農家等との長期契約の締結等により仕入価格及び仕入量の安定化を図っておりますが、災害、天候不順、疫病の発生等により、必要量の原材料確保が困難な状況が生じる、又は仕入価格が高騰する等の事態に発展した場合、当社グループの事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 敷金・保証金及び建設協力金について
当社グループでは多店舗展開を念頭に置いていることから、出店に際しては主に、店舗の土地及び建物を賃借する方式で出店しており、出店時に土地建物所有者に対して、敷金・保証金及び建設協力金などとして資金の差入を行っております。
新規出店の際には対象物件の権利関係などの確認を十分に行ってはおりますが、土地建物所有者である法人、個人が破綻などの状態に陥り、土地などの継続的使用や債権の回収が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 自然災害や停電等による影響について
当社グループは製造ラインの中断による潜在的なマイナスの影響を最小化するために、すべての設備における定期的な災害防止検査と設備点検を行っております。しかしながら、生産施設で発生する災害、停電又はその他の中断事項による影響を完全に防止又は軽減できる保証はありません。
また当社グループで使用される食材は、現在静岡及び佐賀地区の工場で加工・製造され、営業店舗へ毎日配送しております。したがいまして、静岡及び佐賀地区で大規模な地震やその他の操業を中断する事象が発生した場合、当社グループで使用される食材の生産能力が著しく低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 個人情報の取り扱いについて
当社グループでは営業目的の会員情報のほか、株主及び従業員などの個人情報を取り扱っております。
このような個人情報の保護をはじめ、企業の社会的責任に前向きに対応していくため「CSRチーム」を設置するなど環境の整備を行っておりますが、個人が特定できるすべての情報が含まれるため、今後さらなる情報の洗い出しや、漏洩しない仕組みづくり、漏洩させない風土づくりに相当のコストがかかることが予想されます。
また、万が一、情報が漏洩し、社会問題になった場合には、行政処分はもとより、顧客の信用を失い、企業イメージが失墜し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 法的規制について
当社グループが属する外食産業においては、主な法的規制としては「食品衛生法」、「浄化槽法」、「消防法」、「食品リサイクル法」、「改正パートタイム労働法」などがあり、さまざまな法的規制のなかで事業が運営されております。また、当社グループのフランチャイズ・チェーン展開においては、「中小小売商業振興法」及び「独占禁止法」などの規制を受けております。
パートタイマーの厚生年金適用拡大など、法的規制が変更・強化された場合には、新たな費用が発生することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 有利子負債について
当社グループは、店舗建築費用及び差入保証金等の出店資金を主に金融機関からの借入れにより調達しております。今後、有利子負債残高の圧縮等を含め保守的な財務方針で経営に当る方針でありますが、金利に急激な変動が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 出店について
当社グループにおいては、今後も必要に応じて当社グループの出店基準に基づき国内外において新規出店を行う方針であります。新規出店計画については基準に合致する用地確保が困難な場合がある他、出店後において立地環境等の多大な変化や計画された店舗収益が確保できない等の事態が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 減損損失及び退店損失について
当社グループは、平成17年2月期より固定資産の減損に係る会計基準を適用しておりますが、当社グループの店舗において、外部環境の著しい変化等により収益性が著しく低下した場合、減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループにおきましては、当社グループの退店基準に基づき不採算店舗等の退店を実施しております。退店に際し、固定資産除却損及び賃借物件の違約金・転貸費用等が発生する場合、また当該退店に係る損失が見込まれた場合に引当金の計上を行うなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) フランチャイズ・チェーン展開について
当社グループでは直営店の営業展開の他、フランチャイズ契約に基づくフランチャイズ・チェーン展開を行っております。これらの契約により、当社はフランチャイズ店舗からのロイヤリティ収入等を収受しております。当該フランチャイズ加盟企業の減少や業績の悪化が生じた場合、フランチャイズ・チェーン展開が計画通りに実現できないこと及びロイヤリティ収入が減少すること等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは、フランチャイズ加盟企業に対して衛生管理等の店舗運営指導を実施しております。しかし、フランチャイズ加盟企業において当社グループの指導に従ったサービスの提供が行われない場合や衛生管理面の問題が生じた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループではタイ、米国、台湾及びその他の海外地域においてフランチャイズ・チェーン展開を図っていく方針でありますが、当社グループの想定どおりに推移する保証はありません。
該当事項はありません。
(1) 研究開発活動の体制
当社グループにおける研究開発活動は「生産技術研究所」、「モデル店舗開発チーム」を設け、それぞれ専任担当者を置いて各チームごとに研究開発活動にあたっております。
また、店舗のメニュー開発は「リンガーハット商品開発チーム」と、「浜勝商品開発チーム」が担当しております。
「生産技術研究所」においては店舗、工場の設備・機器・システムの研究開発と機器の内製化を推進することにより品質の向上とコストダウン及びノウハウの蓄積を担うべく活動しております。
「モデル店舗開発チーム」においては経営目標達成のために、お客さまのニーズにあった「競争力の高い」モデル店舗をつくりあげる企画開発を各業態、関連組織と連携して活動しております。
「商品開発チーム」においては商品戦略を業態別にロードサイド、フードコート、都心ビルインに分け年間商品開発カレンダーに落とし込み、商品コンセプト策定、消費者ニーズ等の調査、試作、役員試食、消費者試食、オペレーション検証と機器開発、自社工場製造ラインテスト、品質保証チームによる食品衛生チェックを経て、販売を決定する体制をとっております。
ちゃんぽん麺、皿うどん用フライ麺、ぎょうざ、チャーハンをはじめ多くの材料を自社工場で生産するシステムをとり「他社との絶対的な商品の差別化」を図っている当社グループでは、「商品開発チーム」は、素材調達を担当する「購買チーム」及び生産・加工を担当する「生産チーム」と連携して商品開発活動を行っております。
また、販売に際しては、店舗オペレーションマニュアルの作成と周知、店舗責任者への教育・訓練を「トレーニングチーム」と連携して行っております。
(2) 研究開発活動の方針
「すべてのお客さまに楽しい食事のひとときを心と技術でつくる」という企業ミッションを達成するために、研究開発におきましては「お客さまに喜んで頂ける研究開発活動を推進する」こと、商品開発におきましては「健康的で高品質な商品を手頃な価格で提供する」ことをその活動基本方針としております。国内にせまる少子高齢化対応、国内外の多様化する消費者ニーズ等、時代の変化、販売拠点の変化に対応、あるいは企業側からの積極的新提案ができるよう、業界動向、消費者調査、来店客調査から得られる情報を活動方針に反映させております。
(3) 当連結会計年度における研究開発活動
① 長崎ちゃんぽん事業
(イ)ちゃんぽん類の開発
春より「牛・がっつりまぜめん」を販売し、夏には定番商品として認知があがっている「冷やしちゃんぽん」をブラッシュアップして提供いたしました。秋以降は「かきちゃんぽんみそ」と「えびちゃんぽんトムヤム」を展開いたしました。
(ロ)サイドメニューの開発
「鶏てん」の販売については、前期よりリニューアルを行ない、販売増に取り組んでおります。
また、実験として、ぎょうざを大葉で巻いてさっぱり味わう「大葉巻きぎょうざ」を実験店舗で販売し、新たなぎょうざ商品の開発を進めております。
(ハ)モデル店舗の開発
2017年4月より、MYちゃんぽんの3号店である宮崎大塚店を出店いたしました。MYちゃんぽんのしくみをより分かりやすく、お席についてゆっくりご注文できるように、タブレットオーダーシステムを導入しております。
2017年8月には、おかず屋の経験を踏まえ、「RINGER DELI」を併設したアクロスプラザ与次郎店を出店いたしました。量り売り惣菜をお好みでセレクトし、ごはん+お味噌汁をセレクトする利用法で、従来の麺類だけでの集客から、新規顧客を上乗せできる可能性を追求しております。
また、共同開発中のキャラクターピッキングロボットの完成が遅れているため、完成入替設置を機会にキャンペーンを打ち、再度売上規模・市場拡大に取り組んでおります。
(ニ)食の安全・安心・健康について
食の安全・安心・健康を確保する為、今後も店頭及びホームページにて原産地情報及びアレルギー情報等の開示を積極的に行なってまいります。
また、健康志向及びカロリー制限、塩分制限等があるお客様に安心して食べていただける「減塩ちゃんぽん」及び海藻めんを使用し、カロリーを抑えた「海藻めんと豆乳のヘルシーちゃんぽん」等のヘルシーメニューの開発を行なっております。
(ホ)新業態の展開
新たなチャレンジとして平成30年2月より、安全・安心・健康により特化した新ブランド「EVERYBOWL」1号店を東京・広尾にオープンいたしました。
季節の食材に拘ったデリ、ソースをカスタマイズし、ヌードルと合わせて食べるワンボウルスタイルの新ブランドです。今後の柱に成長させていきたいと考えています。
上記の結果、当連結会計年度中に長崎ちゃんぽん事業の研究開発に投資した金額は、154,638千円であります。
② とんかつ事業
(イ)とんかつ類の開発
季節定番のブラッシュアップを行ない、「桜香るミルフィーユかつ」「梅しそ巻とヒレ膳」「かきふらいとヒレ膳」を販売いたしました。また、夏の商品として本わさびを使用した「夏のわさびおろし膳」を販売するとともに、チキンを使用した商品の開発として「チキン南蛮ランチ」「ロースとチキン南蛮膳」を販売いたしました。
(ロ)モデル店舗の開発
フードコートへの出店のため、低価格帯の商品を充実させた「とんかつ大學」をイオンモール春日部にオープンいたしました。
また、客数アップに向けた増席改造及びテイクアウトの販売拡大に向けた弁当用のショーケースを一部店舗に設置いたしました。
(ハ)その他開発
テイクアウトの拡大販売に向けて、さらに温かいまま提供できるようお持ち帰り用の保温材と吸着材の開発を行なうとともに、低価格帯の弁当販売を開始いたしました。
上記の結果、当連結会計年度中にとんかつ事業の研究開発に投資した金額は、41,927千円であります。
③ セグメントに区分できない基礎研究開発活動
生産技術研究チーム
(イ)GYOZA LABO ロボットの3社共同開発(デザイン)・製作
(ロ)京都工場稼働体制構築(躯体改造・生産ライン)
(ハ)佐賀工場 第1種指定工場を視野に入れエネルギー管理システム(DCS)構築検討
(ニ)エネルギー管理や稼働率確保のため新冷凍方式検討(LN2冷凍)液体窒素使った冷凍麺ライン
以上、当連結会計年度中に研究開発活動へ投資した金額の合計は、各セグメントに区分できない費用27,326千円を含め、223,891千円であります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
なお、この連結財務諸表の作成に当たりましては、退職給付に係る負債、繰延税金資産及び減損損失の計上など一部将来見積りに基づくものがありますが、これらの見積りは、当社グループにおける過去の実績や現時点での将来計画に基づき、「退職給付に係る会計基準」「税効果会計に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準」等に準拠して実施しております。
(2)当連結会計年度の財政状態の分析
① 資産
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ14億23百万円減少し、317億69百万円となりました。これは主に、現金及び預金が29億31百万円減少したこと及び有形固定資産が11億1百万円増加したことによるものであります。
② 負債及び純資産
負債は前連結会計年度末に比べ23億34百万円減少し、118億52百万円となりました。これは主に、短期借入金が13億50百万円減少したこと、長期借入金が11億71百万円減少したこと及び社債が2億36百万円減少したことによるものであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ9億11百万円増加し199億16百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ5.3ポイント増加し62.6%となりました。これは主に、利益剰余金が8億4百万円増加したことによるものであります。
(3)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高、売上原価、販売費及び一般管理費及び営業利益
売上高につきましては、「1 業績等の概要 (1) 業績」及び「2 生産、受注及び販売の状況」に記載したとおりであります。
売上原価は、前連結会計年度に比べ8億91百万円増加し、147億47百万円となりました。これは主に売上高が前連結会計年度比18億37百万円の増収となったこと、天候不順による原材料価格の上昇及び人手不足による運賃の上昇によるものであります。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ14億4百万円増加し、281億9百万円となりました。これは主にパート・アルバイトの時給上昇に伴う人件費の増加と積極的な宣伝活動に伴う広告宣伝費の増加によるものであります。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ4億58百万円減少し、28億25百万円となりました。
② 営業外損益及び経常利益
金融収入(受取利息及び受取配当金)から金融費用(支払利息及び社債利息)を差引いた金融収支は、当連結会計年度は前連結会計年度に比べて17百万円費用が減少し20百万円の費用となりました。これは主に、期中の有利子負債の減少によるものであり、インタレスト・カバレッジ・レシオ(利払能力:営業キャッシュフロー/利息の支払額)は、99.9倍(前年同期60.3倍)となりました。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ3億76百万円減少し、27億82百万円となりました。
③ 特別損益及び当期純損益
特別利益は、前連結会計年度に比べ1億42百万円減少し、86百万円となりました。
これは主に投資有価証券売却益が1億91百万円減少したこと及び受取補償金が60百万円増加したことによるものであります。
特別損失は、前連結会計年度に比べ15百万円減少し、7億18百万円となりました。
これは主に減損損失が1億93百万円減少したこと及び役員退職慰労金が1億11百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ2億87百万円減少し、13億33百万円となりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金の源泉は、「現金及び現金同等物」と「営業活動によるキャッシュ・フロー」であります。
一方、当社グループの主な運転資金需要は、当社グループ販売商品に係る原材料費、店舗運営に係る人件費及び店舗オーナーへの支払賃借料等であり、主な設備投資需要は、新規出店、店舗改修及び工場設備投資に係る投資資金であります。
したがいまして、運転資金と設備投資資金については、営業キャッシュ・フローで充当することを基本とし、必要に応じて資金調達を実施しております。
なお、営業活動及び投資活動により獲得したキャッシュ・フローを借入金の圧縮に充当しておりますので、当連結会計年度末の「現金及び現金同等物」は、前連結会計年度末に比べ29億31百万円減少し、59億75百万円となりました。