文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「すべてのお客さまに楽しい食事のひとときを心と技術でつくる」を基本理念として、郷土料理の「長崎ちゃんぽん」と「とんかつ」を中心に、親しみやすい「飲食の専門店」を展開してまいりました。素材や味にこだわり、安全・安心・健康で楽しい食事の空間を提供し続けることにより、長期的かつ安定的に企業価値を高める経営を行ってまいります。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、日常の営業活動に加え、財務活動を含めた企業のトータルの収益性を重視する観点から売上高経常利益率を重視するとともに、安定した経営基盤の確立を図るためフリーキャッシュ・フローの増大を目標に活動しております。売上高経常利益率10%以上という目標を掲げております。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループでは「すべてのお客さまに楽しい食事のひとときを心と技術でつくる」という基本理念のもと、「全員参加で更なる成長を目指そう」を経営方針のスローガンに掲げております。
その基本戦略は以下のとおりであります。
① 成長戦略 ~ 主力外食事業2業態を中心に次期主力業態開発も視野に入れ国内外への出店を継続する。
a.「長崎ちゃんぽんリンガーハット」は、「長崎の郷土料理ちゃんぽん・皿うどん」の独自性を活かして全国各地へ展開する。
b.「とんかつ濵かつ」は、ブランドの知名度向上を進める。
c.主力2業態ともに、国内市場は直営店とフランチャイズ店の展開を進める。
d.海外市場は、東アジア・東南アジア地域及びアメリカ合衆国に直営及び現地企業とのアライアンス(提携)で長崎ちゃんぽんを主力にした長崎発のレストラン事業を確立する。
e.将来の予測される経営環境の変化に対応すべく、次世代に向けた業態開発に注力する。
② 高収益化 ~ 売上高FLコスト(売上原価+人件費)比率60%以下の実現
a.店舖
・店舗配置の見直し、メニュー政策及びオペレーション改善等により、1店舗当りの売上高を上げ、人件費率を抑制する。
b.自社工場生産及び物流体制
・関東、関西及び九州の3工場体制により、万一の災害等による生産や物流リスクに備え、トータルの生産性を上げる。
・「製造直売業」志向を強化し、自社工場の内製化率を上げ、品質向上とトータル原価の低減を実現する。
c.本部組織の少数精鋭化
・ITと業務標準化、アウトソーシングを活用し、間接業務の改善を図る。
③ 財務強化 ~ 国内フランチャイズ及び海外アライアンス(提携)の拡大による投資抑制
a.直営店の新規出店は、お客さまの利用形態に合わせ、郊外型、ビルイン型、フードコート型をバランス良く出店する。
b.国内におけるフランチャイズ展開を全店舗数の30%を目処に進め、自己投資を抑えることにより財務強化を図る。
④ 組織改革と人財育成 ~ 成長を支える人づくりと働き甲斐のあるキャリアプラン
a.定期的な新卒者採用を実施し、社員の若返りを図る。
b.管理職定員制、能力主義の強化、本部組織の少数精鋭化等の組織改革・人事制度改革を行い、働き甲斐のあるキャリアプランを明示する。
c.階層別教育の充実を図り、次世代の経営者育成、海外勤務者育成、店長育成を継続的に行うとともに、店舗調理・店舖接客のスキルアップを図るトレーニングプログラムを充実させる。
d.業務に必要となる知識や技能を短時間で習得できるように業務の「見える化」(標準化)を推進する。また、常に最善の見直しができるような仕組みを作り、店舗サービスレベルの向上のみならず、各部門の実行力向上に寄与できる体制づくりをおこなう。
e.女性活躍推進及び女性採用を強化し、女性が個々の能力を発揮して長く活躍できるよう環境を整備する。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 特定事業への依存と売上高の季節変動について
当社グループは創業以来、飲食店の経営を事業としており、当社グループの主だった事業はこの外食事業であります。したがって、当社グループの業績は、外食産業に対する消費者のニーズの変化、当該業界での競争激化の影響を大きく受ける傾向にあります。
また、当社グループの売上高は1年を通して一定ということはなく、季節によって変動する傾向があります。特に5月のゴールデンウィーク、夏休み及び年末年始の売上高が高くなるため、いわゆる「稼ぎ時」に台風、酷暑、厳寒などの天候の悪影響が及んだ場合、目論見の売上高・利益を達成できなくなる恐れがあります。
(2) 食の安全と衛生管理について
近年、食品を取り巻く環境においては、野菜の残留農薬問題、BSE問題、異物混入問題、アレルギー物質の表示、輸入食材の安全性の問題などが発生しております。当社グループでは、各原材料メーカーから「食品衛生法」「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(通称、JAS法)」「不当景品類及び不当表示防止法(通称、景品表示法)」などの関連諸法規に違反しないことを保証する書面を受領するなど、品質管理については万全の体制で臨んでおります。
また、当社グループにおいては、ご来店いただくすべてのお客さまに安全な商品を提供するため、保健所の指導で行っている衛生検査に加えて、当社グループ内に独自に食品衛生チェックのできる体制を強化すべく「品質保証チーム」を設置し、策定したクリンリネスマニュアル、指導書に基づき、店舗及び工場内での衛生状態が基準どおり保たれているかどうかを定期的に確認しております。
衛生面については今後においても十分留意していく方針でありますが、食中毒の発生や食品表示法に関する誤表記など、当社固有の食の安全・安心に関わる問題にのみならず、消費者の食品の安全性に対する関心が高まっていることにより、仕入先における無認可添加物の使用などによる食品製造工程に対する不信、同業他社の衛生管理問題などによる連鎖的風評及び口蹄疫や鳥インフルエンザなどの社会全般的な問題など、各種の衛生上の問題や食の安全に関する問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 原材料の仕入について
当社グループが、お客さまに提供する商品の食材等は多種多様にわたるため、疫病の発生や天候不順等により、必要量の原材料確保が困難な状況が生じたり、仕入価格が高騰したりする可能性があります。また、お客さまに提供する商品の食材を外部から調達しており、その一部は海外から輸入しております。したがいまして、万が一、輸入制限措置などにより、海外からの食材が輸入できないというような問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、「おいしさ」「安全・安心・健康」を達成するため、平成21年4月に国産米粉を使用したぎょうざの販売、平成21年10月より野菜の全量国産化、平成22年1月よりちゃんぽん麺の小麦国産化、平成25年10月よりぎょうざの主要材料の国産化を開始しております。食材の仕入に当っては、国内農家等との長期契約の締結等により仕入価格及び仕入量の安定化を図っておりますが、災害、天候不順、疫病の発生等により、必要量の原材料確保が困難な状況が生じる、又は仕入価格が高騰する等の事態に発展した場合、当社グループの事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 敷金・保証金及び建設協力金について
当社グループでは多店舗展開を念頭に置いていることから、出店に際しては主に、店舗の土地及び建物を賃借する方式で出店しており、出店時に土地建物所有者に対して、敷金・保証金及び建設協力金などとして資金の差入を行っております。
新規出店の際には対象物件の権利関係などの確認を十分に行ってはおりますが、土地建物所有者である法人、個人が破綻などの状態に陥り、土地などの継続的使用や債権の回収が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 自然災害や停電等による影響について
当社グループは製造ラインの中断による潜在的なマイナスの影響を最小化するために、すべての設備における定期的な災害防止検査と設備点検を行っております。しかしながら、生産施設で発生する災害、停電又はその他の中断事項による影響を完全に防止又は軽減できる保証はありません。
また当社グループで使用される食材は、現在静岡、佐賀及び京都地区の工場で加工・製造され、営業店舗へ毎日配送しております。したがいまして、静岡、佐賀及び京都地区で大規模な地震やその他の操業を中断する事象が発生した場合、当社グループで使用される食材の生産能力が著しく低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 個人情報の取り扱いについて
当社グループでは営業目的の会員情報のほか、株主及び従業員などの個人情報を取り扱っております。
このような個人情報の保護をはじめ、企業の社会的責任に前向きに対応していくため「CSRチーム」を設置するなど環境の整備を行っておりますが、個人が特定できるすべての情報が含まれるため、今後さらなる情報の洗い出しや、漏洩しない仕組みづくり、漏洩させない風土づくりに相当のコストがかかることが予想されます。
また、万が一、情報が漏洩し、社会問題になった場合には、行政処分はもとより、顧客の信用を失い、企業イメージが失墜し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 法的規制について
当社グループが属する外食産業においては、主な法的規制としては「食品衛生法」、「浄化槽法」、「消防法」、「食品リサイクル法」、「改正パートタイム労働法」などがあり、さまざまな法的規制のなかで事業が運営されております。また、当社グループのフランチャイズ・チェーン展開においては、「中小小売商業振興法」及び「独占禁止法」などの規制を受けております。
パートタイマーの社会保険適用拡大やパートタイム・有期雇用労働法の施行など、法的規制が変更・強化された場合には、新たな費用が発生することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 有利子負債について
当社グループは、店舗建築費用及び差入保証金等の出店資金を主に金融機関からの借入れにより調達しております。今後、有利子負債残高の圧縮等を含め、事業継続の安全性確保を目的とした保守的な財務方針で経営に当る方針でありますが、金利に急激な変動が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 出店について
当社グループにおいては、今後も必要に応じて当社グループの出店基準に基づき国内外において新規出店を行う方針であります。新規出店計画については基準に合致する出店地確保が困難な場合がある他、出店後において立地環境等の多大な変化や計画された店舗収益が確保できない等の事態が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 減損損失及び退店損失について
当社グループは、平成17年2月期より固定資産の減損に係る会計基準を適用しておりますが、当社グループの店舗において、外部環境の著しい変化等により収益性が著しく低下した場合、減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループにおきましては、当社グループの退店基準に基づき不採算店舗等の退店を実施しております。退店に際し、固定資産除却損及び賃借物件の違約金・転貸費用等が発生する場合、また当該退店に係る損失が見込まれた場合に引当金の計上を行うなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) フランチャイズ・チェーン展開について
当社グループでは直営店の営業展開の他、フランチャイズ契約に基づくフランチャイズ・チェーン展開を行っております。これらの契約により、当社はフランチャイズ店舗からのロイヤリティ収入等を収受しております。当該フランチャイズ加盟企業の減少や業績の悪化が生じた場合、フランチャイズ・チェーン展開が計画通りに実現できないこと及びロイヤリティ収入が減少すること等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは、フランチャイズ加盟企業に対して衛生管理等の店舗運営指導を実施しております。しかし、フランチャイズ加盟企業において当社グループの指導に従ったサービスの提供が行われない場合や衛生管理面の問題が生じた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループではタイ、米国及びその他の海外地域においてフランチャイズ・チェーン展開を図っていく方針でありますが、当社グループの想定どおりに推移する保証はありません。
(12) 人財確保等について
当社グループでは、新規出店等の業容の拡大に伴い、社員及びパート・アルバイトの採用数の増加及びパート店長制度の充実を図っておりますが、雇用情勢の逼迫、若年層の減少等により、人財の確保及び育成が計画通りに進捗しなかった場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(13) インターネット等による風評被害について
インターネット上において、当社グループ及びその関係者に関連した不適切な書き込みや画像等の公開によって風評被害が発生した場合、その内容の真偽に関わらず、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの競合他社等に対する風評被害であっても、外食市場全体の社会的評価や評判が下落するものであれば、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用にも影響を及ぼす可能性があります。
なお、直近では、新型コロナウイルス感染症拡大による経済への影響が長期化することが懸念されており、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概況
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言の発出や外出自粛要請により、国内の個人消費は一気に冷え込み、極めて厳しい状況となりました。令和2年5月25日の緊急事態宣言解除を機に個人消費は緩やかに回復しつつあったものの、令和3年1月8日に2度目の緊急事態宣言の発出がなされ、予断を許さない状況が続いております。
外食産業におきましても、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、多くの店舗が休業や営業時間短縮を余儀なくされました。ライフスタイルや消費行動も店内飲食からテイクアウトやデリバリーサービスなどの中食へとシフトするなど、急激な変化への対応が求められることで、競合他社との顧客獲得競争は一層厳しさを増す状況となりました。
このような状況の中、当社グループは野菜をはじめとする食材の国産化などにより、食の「安全・安心・健康」に継続して取り組んでまいりました。また、『全員参加で更なる成長を目指そう』をスローガンに、企業価値向上に努めてまいりました。
◆『月例会を徹底し、お客さまを増やす』
店舗・工場が抱えている問題点や改善点について話し合う月例会の開催を徹底し、店舗・工場で働いている社員及びパート・アルバイト従業員全員で「お客さまに喜ばれる施策」を考えることで、お客さま満足度向上に取り組んでまいりました。この取り組みの結果として、公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会が実施する2020年度「JCSI(日本版顧客満足度指数)」第4回調査の飲食部門ファストフード店カテゴリーで、リンガーハットが4年連続で顧客満足度第1位に選ばれました。
◆『現地・現物・現実で改善のスピードを上げる』
問題に直面した時に、机上だけでいくら理論や理屈を議論しても早急な問題解決には至りません。「現地」に足を運び、「現物」を手に取り、「現実」を確認することで、スピード感を持って問題解決が図られます。単独部門だけではなく、部門間での連携を強化しながら業務改善を行い、相乗効果を生むことで企業活動体制の効率化に取り組んでまいりました。
◆『自ら考え行動する人財を育成しよう』
社員及びパート・アルバイト従業員の一人ひとりが会社を支えていることから、よりよい職場にするために必要なことや改善すべき点などを一人ひとりが考え、行動することを身に付ける必要があります。お客さま満足度向上や売上高・利益向上などにつながることから、適切なコミュニケーションを取りながら自ら考え行動する人財の育成に取り組んでまいりました。
人財育成に関しましては、女性活躍推進にも全社で取り組んでまいりました。当連結会計年度では、人事チームを主管として女性活躍オンライン会議を14回開催し、役職などにとらわれない活発な議論や女性目線での改善提案が行われ、労働環境の改善やモチベーションの向上につながりました。女性店長の人数は78名となり、全店舗数の27%を占めております。今後も様々な取り組みを行い、女性活躍推進を図ってまいります。
また、従業員満足度調査を継続実施し、従業員の安定的な雇用確保やモチベーションの向上を図るとともに、当社グループ内におけるダイバーシティ(多様な人財の活躍)推進に役立てております。さらに、特定のエリアから始めていた「ストアサポート制度」は、対象エリアを拡大し、より一層、人員不足や労働環境の改善に取り組んでまいりました。引続き店舗で働く従業員の残業時間低減や休日取得促進を図ってまいります。
出店政策におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けましたが、長崎ちゃんぽんや長崎皿うどんだけでなく、定食メニューやとんかつ濵かつのメニューも楽しんでいただくことのできる店舗づくりにも取り組んだ結果、17店舗(うち海外ではタイに1店舗)を新規出店いたしました。
一方で、128店舗を退店した結果、当連結会計年度末では国内で692店舗、海外で12店舗、合計704店舗(うちフランチャイズ店舗207店舗)となり、前連結会計年度末比で111店舗の減少となりました。
売上高につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、テイクアウトやデリバリーサービスへのシフトに注力してまいりましたが、政府及び自治体からの各種要請等を受けて行った店舗の臨時休業及び営業時間短縮並びに外出自粛要請の影響が大きく、純既存店客数は前連結会計年度比で72.2%となり、純既存店売上高は同71.7%となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は340億49百万円(前年同期比28.0%減)、営業損失54億3百万円(前年同期は営業利益15億54百万円)、経常損失は55億61百万円(前年同期は経常利益14億60百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失87億46百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失2億10百万円)となりました。
セグメント別の概況は次のとおりであります。
<長崎ちゃんぽん事業>
|
「長崎ちゃんぽんリンガーハット」では、毎月各店舗にて、パート・アルバイト従業員も参加する月例会を開催し、店舗の問題点を洗い出し、全員で改善作業を行うことで、お客さまにおいしい料理を快適な雰囲気の中で、気持ちよく召し上がっていただけるよう努めてまいりました。 商品施策としては、春にはあさりとあおさをふんだんに使用した「あさりたっぷりちゃんぽん」を、夏には国産野菜と中華クラゲの食感を楽しめる「冷やしちゃんぽん」と、エスニックな酸味と辛みに加え、国産パクチーを使用した「トムヤムクンちゃんぽん」を、秋冬には大粒のかきを使用した「かきちゃんぽん」など、四季を感じていただける商品を販売いたしました。 |
また、厳選した素材を使用した「とくちゃんぽん グリーンアスパラ」、「とくちゃんぽん 北海道コーンバター」、「とくちゃんぽん 背油とんこつ醤油」、「とくちゃんぽん 麻婆茄子」の4種類を「とくちゃんぽんシリーズ」として展開し、ご好評をいただきました。
9月には、長崎ちゃんぽんや長崎皿うどんなどの主要商品に使用している国産青ネギを国産インゲンに変更、また国産きくらげを有機JAS認証を取得したものに統一いたしました。さらに、ランチタイム限定で販売していたセットメニューの全時間帯での販売を開始するなどお客さまにより喜んでいただける訴求力のある商品提供に努めてまいりました。
新型コロナウイルス感染症拡大に係る施策としては、長崎皿うどんが購入後2時間経過しても60℃以上を保ち、ご自宅でもおいしくお召し上がりいただける保温性の高いテイクアウト用容器の使用や、通常の麺よりものびにくいテイクアウト専用のちゃんぽん麺の開発、スマートフォンなどのモバイル端末による事前注文・事前決済で待たずに出来たての商品をお受け取りいただけるモバイルオーダーの導入などに取り組んでまいりました。
新規出店では、国内ではショッピングセンターを中心に16店舗、海外では1店舗を出店し、リロケートを含む106店舗を退店した結果、当連結会計年度末の店舗数は、国内で605店舗、海外で10店舗の計615店舗(うちフランチャイズ店舗190店舗)となりました。
以上の結果、売上高は265億17百万円(前年同期比28.1%減)、営業損失は47億34百万円(前年同期は営業利益10億62百万円)となりました。
<とんかつ事業>
「とんかつ濵かつ」でも、毎月各店舗にて、パート・アルバイト従業員も参加する月例会を開催し、より多くのお客さまにお食事の楽しさを味わっていただくため、おいしいとんかつ料理を、いつでもおなかいっぱい召し上がっていただけるよう努めてまいりました。
商品施策としては、春には「明太子と大葉」、「二種のチーズと黒こしょう」の2種類の「重ねかつ」と「海鮮ふらい」を、夏には紀州南高梅と国産大葉を使用した「重ねかつ」と「梅しそ巻」を、秋冬には定番である「牡蠣ふらい」など、四季折々を楽しめる季節商品を販売いたしました。
新型コロナウイルス感染症拡大に係る施策としては、テイクアウト専用新メニューとして「かつ丼」や「エビフライ丼」など6種類の丼メニューや、取り分けが不要で、お一人でも食べやすいサイズで詰め合わせた「お一人さま重」を販売いたしました。また、モバイルオーダーの導入やテイクアウト専用コーナーを設けた店舗の拡充にも取り組んでまいりました。
国内で22店舗を退店した結果、当連結会計年度末における店舗数は、国内で87店舗*、海外で2店舗、合計89店舗(うちフランチャイズ店舗17店舗)となりました。(*和食業態の長崎卓袱浜勝、とんかつ大學を含む)
以上の結果、売上高は73億58百万円(前年同期比27.8%減)、営業損失は7億57百万円(前年同期は営業利益2億72百万円)となりました。
<設備メンテナンス事業>
設備メンテナンス事業は、当社グループ内直営店舗及びフランチャイズ店舗の設備維持メンテナンスに係る工事受注や機器類の保全などが主な事業であり、売上高は19億36百万円(前年同期比7.5%減)、営業利益は1億27百万円(同44.5%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ61億39百万円増加し、83億48百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は34億5百万円(前年同期は26億76百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は8億46百万円(前年同期比71.3%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出21億88百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は104億49百万円(同925.8%増)となりました。これは主に、長期借入による収入137億41百万円があったことによるものであります。
当連結会計年度中における、新型コロナウイルス感染症拡大による純損失の計上、ならびに財務基盤を棄損したことを受け、手元資金の拡充及び中長期的な財務基盤の速やかな安定性確保を目的として、資本性劣後ローンによる50億円の資金調達を実施いたしました。
また、金融機関との間に総額50億円の貸出コミットメント契約を締結しており、当連結会計年度末時点において全額未使用であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
長崎ちゃんぽん事業 |
6,424,818 |
80.9 |
|
とんかつ事業 |
973,671 |
77.3 |
|
合計 |
7,398,489 |
80.4 |
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.「設備メンテナンス事業」は、生産設備を有しないため、生産実績はありません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.店舗材料及び商品仕入実績
当連結会計年度の店舗材料及び商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
長崎ちゃんぽん事業 |
1,592,016 |
74.7 |
|
とんかつ事業 |
1,065,220 |
78.1 |
|
設備メンテナンス事業 |
91,343 |
103.8 |
|
合計 |
2,748,580 |
76.7 |
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
設備メンテナンス事業 |
116,065 |
100.3 |
- |
- |
|
合計 |
116,065 |
100.3 |
- |
- |
(注)1.「設備メンテナンス事業」を除く事業については、店舗の販売予測に基づく生産を行っておりますので、
該当事項はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
長崎ちゃんぽん事業 |
26,517,449 |
71.9 |
|
とんかつ事業 |
7,358,249 |
72.2 |
|
設備メンテナンス事業 |
173,357 |
93.6 |
|
合計 |
34,049,056 |
72.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
なお、この連結財務諸表の作成に当たりましては、退職給付に係る負債、繰延税金資産及び減損損失の計上など一部将来見積りに基づくものがありますが、これらの見積りは、当社グループにおける過去の実績や現時点での将来計画に基づき、「退職給付に係る会計基準」「税効果会計に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準」等に準拠して実施しております。
②当連結会計年度の財政状態の分析・検討内容
a.資産
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ20億68百万円増加し、357億86百万円となりました。これは主に新型コロナウイルス感染症拡大の影響下で、128店舗の退店を行い、固定資産が33億57百万円減少したものの、今後の成長戦略の実現に向けた盤石な財務基盤を構築するため、金融機関の資産査定上は自己資本とみなすことができる資本性劣後ローン50億円を含む長期資金を調達したことにより、現金及び預金が61億39百万円増加したことによるものであります。
b.負債及び純資産
負債は前連結会計年度末に比べ109億25百万円増加し、261億71百万円となりました。これは主にコロナ禍における安定資金調達のため、前述の資本性劣後ローンを含む資金調達を実行し、長期借入金が103億53百万円増加したことによるものであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ88億57百万円減少し、96億14百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ27.9ポイント減少し26.8%となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失87億46百万円を計上したことによるものであります。
③当連結会計年度の経営成績の分析・検討内容
a.売上高、売上原価、販売費及び一般管理費及び営業利益
売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況」及び「③生産、受注及び販売の実績」に記載したとおりであります。
売上原価は、前連結会計年度に比べ26億33百万円減少し、127億21百万円となりました。これは主に売上高が前連結会計年度比132億30百万円の減収となったことによるものであります。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ36億39百万円減少し、267億30百万円となりました。これは主に売上高が前連結会計年度比132億30百万円の減収となったことにより、店舗作業時間管理の徹底、オンライン会議の活用、店舗賃借料の低減交渉など、経費を見直したことによるものであります。
以上の結果、営業損失は54億3百万円(前連結会計年度は営業利益15億54百万円)となりました。
b.営業外損益及び経常利益
金融収入(受取利息及び受取配当金)から金融費用(支払利息及び社債利息)を差引いた金融収支は、当連結会計年度は前連結会計年度に比べて50百万円費用が増加し77百万円の費用となりました。これは主に、期中平均有利子負債残高の増加によるものであります。
以上の結果、経常損失は55億61百万円(前連結会計年度は経常利益14億60百万円)となりました。
c.特別損益及び当期純損益
特別利益は、8億34百万円となりました。これは主に固定資産売却益が7億92百万円増加したことによるものであります。
特別損失は、前連結会計年度に比べ12億17百万円増加し、26億22百万円となりました。これは主に減損損失が8億54百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は87億46百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失2億10百万円)となりました。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析・検討内容
当社グループの資金の源泉は、「現金及び現金同等物」と「営業活動によるキャッシュ・フロー」であります。
一方、当社グループの主な運転資金需要は、当社グループ販売商品に係る原材料費、店舗運営に係る人件費及び店舗オーナーへの支払賃借料等であり、主な設備投資需要は、新規出店、店舗改修及び工場設備投資に係る投資資金であります。
したがいまして、運転資金と設備投資資金については、営業キャッシュ・フローで充当することを基本とし、必要に応じて資金調達を実施しております。
なお、当連結会計年度末の「現金及び現金同等物」は、前連結会計年度末に比べ61億39百万円増加し、83億48百万円となりました。
該当事項はありません。
(1) 研究開発活動の体制
当社グループにおける研究開発活動は「生産技術研究所」を設け、専任担当者を置いて研究開発活動にあたっております。
また、店舗のメニュー開発は「リンガーハット商品開発チーム」と、「浜勝商品開発チーム」が担当しております。
「生産技術研究所」においては店舗、工場の設備・機器・システムの研究開発と機器の内製化を推進することにより品質の向上とコストダウン及びノウハウの蓄積を担うべく活動しております。
「商品開発チーム」においては商品戦略を業態別にロードサイド、フードコート、都心ビルインに分け年間商品開発カレンダーに落とし込み、商品コンセプト策定、消費者ニーズ等の調査、試作、役員試食、消費者試食、オペレーション検証と機器開発、自社工場製造ラインテスト及び品質保証チームによる食品衛生チェックを経て、販売を決定する体制をとっております。
ちゃんぽん麺、皿うどん用フライ麺、ぎょうざ、チャーハンをはじめ多くの材料を自社工場で生産するシステムをとり「他社との絶対的な商品の差別化」を図っている当社グループでは、「商品開発チーム」は、素材調達を担当する「購買チーム」及び生産・加工を担当する「生産チーム」と連携して商品開発活動を行っております。
また、販売に際しては、店舗オペレーションマニュアルの作成と周知、店舗責任者への教育・訓練を「トレーニングチーム」と連携して行っております。
(2) 研究開発活動の方針
「すべてのお客さまに楽しい食事のひとときを心と技術でつくる」という企業ミッションを達成するために、研究開発におきましては「お客さまに喜んで頂ける研究開発活動を推進する」こと、商品開発におきましては「健康的で高品質な商品を手頃な価格で提供する」ことをその活動基本方針としております。国内にせまる少子高齢化対応、国内外の多様化する消費者ニーズ等、時代の変化、販売拠点の変化に対応、あるいは企業側からの積極的新提案ができるよう、業界動向、消費者調査、来店客調査から得られる情報を活動方針に反映させております。
(3) 当連結会計年度における研究開発活動
① 長崎ちゃんぽん事業
a.ちゃんぽん類の開発
毎年好評をいただいている季節のグランドメニューの商品をブラッシュアップし、春には「あさりたっぷりちゃんぽん」、夏には「冷やしちゃんぽん」、秋には「トムヤムクンちゃんぽん」、冬には「かきちゃんぽん」を展開しました。
また、今までにない客層のお客さまにアプローチするために「とくちゃんぽん」シリーズとして、とくちゃんぽん「グリーンアスパラ」「北海道コーンバター味噌」「背脂とんこつしょう油「海鮮いか」「麻婆なす」を展開し、立地によるお客さまニーズの違いに店舗が応えられるよう新しい切り口での商品を開発しました。
その他、都心部のつけ麺ニーズに対応するために「鶏白湯つけ麺」を開発しました。
b.定食、丼メニューの開発
新しい客層への対応として「定食メニュー」「丼メニュー」を開発し、丼メニューに関しては「小さいちゃんぽん、小さい皿うどん」とのセットメニューとして「豚丼」「牛丼」を開発しました。定食メニューに関しては味噌汁を「小さいちゃんぽん、小さい皿うどん」を変更できるようにし、魅力付けを行いました。
c.テイクアウト需要への取組み
お客さまニーズに応えるためにシェアリングデリバリーを昨年に続き積極的な展開を実施しました。
また、テイクアウトを拡大するために伸びにくいちゃんぽん用の「テイクアウト専用麺」を開発しました。
d.食の安全・安心・健康について
食の安全・安心・健康を確保するため、今後も店頭及びホームページにて原産地情報及びアレルギー情報等の開示を積極的に行ってまいります。
上記の結果、当連結会計年度中に長崎ちゃんぽん事業の研究開発に投資した金額は、24,544千円であります。
② とんかつ事業
a.とんかつ類の開発
毎年好評をいただいている季節のグランドメニューの商品をブラッシュアップし、春には「重ねかつ(明太子、チーズ)」、夏には「重ねかつ(梅しそ)」、秋と冬にかけては「かきふらいと重ねかつ膳」を展開しました。
また、ボリューム感のある商品をご希望されるお客さまニーズに応えるために「45層の重ねかつ」「特上ヒレかつ膳」を開発し、さらに女性のお客さまや少量多品種の商品を希望されるお客さまニーズに応えるために新たに「濵かつ松花堂膳」を開発しました。
その他、新しいニーズを探るために「エビかつ膳」を開発しました。
b.テイクアウト商品の開発
昨年好評だった三段重のオードブル「浜勝冬のお重」をブラッシュアップし「お一人さま重」を開発し、軽食やお土産のニーズに応えるために「ヒレかつカレーパン」「厚切りロースかつサンド」を開発しました。
さらに低価格帯の客層を開拓するために6種類「丼シリーズ」を開発しました。
c.長崎卓袱銀座本店限定メニューの開発
長崎の食材をお客さまに知っていただく商品として長崎産の天然「クエ」を使用した「クエ鍋」などのクエ料理を開発しました。
また、店舗に来店できないお客さまにもおいしい「クエ」を召し上がっていただくためにお取り寄せ「長崎県産クエ鍋セット」を開発しました。
上記の結果、当連結会計年度中にとんかつ事業の研究開発に投資した金額は、49,535千円であります。
③ セグメントに区分できない基礎研究開発活動
生産技術研究チーム
a.AIを駆使した検査自動化技術(生産ラインへの画像処理判定機能展開~見たままを判定)
b.スマートファクトリー(DX)を視野に入れた、生産設備のIoT化推進(設備稼働状態の可視化)
c.3工場施設管理部門との月例会議を通じた、SDGs(持続可能な開発目標)の対応検討・展開
d.パラレルリンクロボットによる高速箱詰めの実現
以上、当連結会計年度中に研究開発活動へ投資した金額の合計は、各セグメントに区分できない費用14,806千円を含め、