第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、「すべてのお客さまに楽しい食事のひとときを心と技術でつくる」を基本理念として、郷土料理の「長崎ちゃんぽん」と「とんかつ」を中心に、親しみやすい「飲食の専門店」を展開してまいりました。素材や味にこだわり、安全・安心・健康で楽しい食事の空間を提供し続けることにより、長期的かつ安定的に企業価値を高める経営を行ってまいります。

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループでは、日常の営業活動に加え、財務活動を含めた企業のトータルの収益性を重視する観点から売上高経常利益率を重視するとともに、安定した経営基盤の確立を図るためフリーキャッシュ・フローの増大を目標に活動しております。売上高経常利益率10%以上という目標を掲げております。

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当社グループでは「すべてのお客さまに楽しい食事のひとときを心と技術でつくる」という基本理念のもと、「全員参加で、永続する企業体質をつくろう」を経営方針のスローガンに掲げております。

  その基本戦略は以下のとおりであります。

 ① 成長戦略 ~ 主力外食事業2業態を中心に次期主力業態開発も視野に入れ国内外への出店を継続する。

   a.「長崎ちゃんぽんリンガーハット」は、「長崎の郷土料理ちゃんぽん・皿うどん」の独自性を活かして全国各地へ展開する。

   b.「とんかつ濵かつ」は、ブランドの知名度向上を進める。

   c.主力2業態ともに、国内市場は直営店とフランチャイズ店の展開を進める。

   d.海外市場は、東南アジア地域及びアメリカ合衆国に直営及び現地企業とのアライアンス(提携)で長崎ちゃんぽんを主力にした長崎発のレストラン事業を確立する。

   e.将来予測される経営環境の変化に対応すべく、次世代に向けた業態開発に注力する。

 ② 高収益化 ~ 売上高FLコスト(売上原価+人件費)比率60%以下の実現

   a.店舖

    ・店舗配置の見直し、メニュー政策及びオペレーション改善等により、1店舗当りの売上高を上げ、人件費率を抑制する。

   b.自社工場生産及び物流体制

    ・関東、関西及び九州の3工場体制により、万一の災害等による生産や物流リスクに備え、トータルの生産性を上げる。

    ・「製造直売業」志向を強化し、自社工場の内製化率を上げ、品質向上とトータル原価の低減を実現する。

   c.本部組織の少数精鋭化

    ・業務標準化とDXを推進し、間接業務の改善を図る。

 ③ 財務強化 ~ 国内フランチャイズ及び海外アライアンス(提携)の拡大による投資抑制

   a.直営店の新規出店は、お客さまの利用形態に合わせ、郊外型、ビルイン型、フードコート型をバランス良く出店する。

   b.国内におけるフランチャイズ展開を全店舗数の30%を目処に進め、自己投資を抑えることにより財務強化を図る。

 ④ 組織改革と人財育成 ~ 成長を支える人づくりと働き甲斐のあるキャリアプラン

   a.定期的な新卒者採用を実施し、社員の若返りを図る。

   b.管理職定員制、能力主義の強化、本部組織の少数精鋭化等の組織改革・人事制度改革を行い、働き甲斐のあるキャリアプランを明示する。

   c.階層別教育の充実を図り、次世代の経営者育成、海外勤務者育成、店長育成を継続的に行うとともに、店舗調理・店舖接客のスキルアップを図るトレーニングプログラムを充実させる。

   d.業務に必要となる知識や技能を短時間で習得できるように業務の「見える化」(標準化)を推進する。また、常に最善の見直しができるような仕組みを作り、店舗サービスレベルの向上のみならず、各部門の実行力向上に寄与できる体制づくりをおこなう。

   e.ダイバーシティ推進を図り、個々の能力を発揮して長く活躍できる環境を整備する。

 ⑤ TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿った情報開示

 TCFD提言は「ガバナンス」・「戦略」・「リスク管理」・「指標と目標」の4つの項目に基づいて

開示することを推奨しており、当社グループは、TCFD提言の開示項目に沿って、外食事業・設備メンテ

ナンス事業における気候変動関連情報を開示します。

<ガバナンス>

 気候変動への対応に係る事案は、代表取締役社長兼CEOが委員長を務めるRHGサスティナビリティ

委員会で審議されます。RHGサスティナビリティ委員会では、気候変動が事業に与える影響について、

リスク・機会を抽出し、対応策を評価・審議の上、常勤役員会へ上程・報告します。常勤役員会では、

リスク・機会及び対応策に対する議論が行われた後、取締役会に上程・報告します。その結果承認された

事項について、RHGサスティナビリティ委員会を通じて事務局・関係会社・各部門に伝達されます。

関係会社・各部門のサスティナビリティ推進委員はリーダーとして対応策を実行し、状況についてRHG

サスティナビリティ委員会・事務局へ報告します。また、RHGサスティナビリティ委員会で選別・評価

した気候変動関連リスクについては、CSRチームへ報告され、CSRチームは全社リスクとしての統合

管理を行います。

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<戦略>

 現在、カーボンニュートラルに向けた施策促進は多くの企業にとって大きな課題となっています。当社

グループでは、工場・店舗における省エネ化・脱炭素化の取り組みを進めており、2050年までにグループの

カーボンニュートラルの実現を目指しています。将来の気候変動が当社へもたらす影響について、TCFD

が提唱するフレームワークに則り、シナリオ分析の手法を用いて、2030年時点の外部環境変化を予測の上、

分析を行いました。

a.シナリオ分析の前提

 シナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)や、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が

公表する複数の既存シナリオを参照の上、気温上昇を工業化以前と比べて2℃未満に抑えることを目指す

想定である「2℃シナリオ」と、現時点を超える政策的な緩和策を取らない想定である「4℃シナリオ」の

2つの世界を想定し、分析を行いました。

b.気候変動に関するリスク・機会の識別

 シナリオ分析に基づき、外食事業・設備メンテナンス事業毎に、事業及び財務へのリスク・機会について

定性分析結果を整理しました。なお、事業及び財務へのリスク・機会については、影響の定量化に向け、

継続的な分析・検討を進めて参ります。

c.シナリオ分析に基づく対応策の検討

 気候変動によるリスク・機会に対し、外食事業5件、設備メンテナンス事業2件の施策を策定しました。

[外食事業]

 ・サプライヤーと協業し、原材料調達に係るCO2を削減。

 ・再エネ調達方式(自社設備保有・再エネ事業者との契約等)を検討し、切替。

 ・低炭素社会実現に向けた施策(業界標準レベル)の実績の取り纏め、外部発信。

 ・コストが増加した原材料を使用しない若しくは量を削減(代替の原材料を使用)したメニューに変更。

 ・気候変動に関しての基本方針を作成し、重要な業務特定、事前対策を検討の上、既存のBCPを更新。

[設備メンテナンス事業]

 ・炭素税に対応し、原材料・製造工程でCO2を低減した調達先を再選定。

 ・機器使用時の消費エネルギーが少ない製品を再選定。

<リスク管理>

 気候変動関連リスクについては、RHGサスティナビリティ委員会を中心に以下4つのプロセスを実行し

ながら、常勤役員会への上程・報告、更には取締役会からの承認・助言を受け、全社を通じたリスク

マネジメントを行っています。

・短期・中期・長期の気候関連リスク及び機会の特定と重要度評価

・特定された重要な気候関連のリスク及び機会に対する取り組み方針

・気候関連のリスク及び機会への具体的対応策の検討・提案

・気候関連のリスク及び機会に対し、実行対応策の進捗管理

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 特定事業への依存と売上高の季節変動について

 当社グループは創業以来、飲食店の経営を事業としており、当社グループの主だった事業はこの外食事業であります。したがって、当社グループの業績は、外食産業に対する消費者のニーズの変化、当該業界での競争激化の影響を大きく受ける傾向にあります。

 また、当社グループの売上高は1年を通して一定ということはなく、季節によって変動する傾向があります。特に5月のゴールデンウィーク、夏休み及び年末年始の売上高が高くなるため、いわゆる「稼ぎ時」に台風、酷暑、厳寒などの天候の悪影響が及んだ場合、目論見の売上高・利益を達成できなくなる恐れがあります。

(2) 食の安全と衛生管理について

 近年、食品を取り巻く環境においては、野菜の残留農薬問題、BSE問題、異物混入問題、アレルギー物質の表示、輸入食材の安全性の問題などが発生しております。当社グループでは、各原材料メーカーから「食品衛生法」「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(通称、JAS法)」「不当景品類及び不当表示防止法(通称、景品表示法)」などの関連諸法規に違反しないことを保証する書面を受領するなど、品質管理については万全の体制で臨んでおります。

 また、当社グループにおいては、ご来店いただくすべてのお客さまに安全な商品を提供するため、保健所の指導で行っている衛生検査に加えて、当社グループ内に独自に食品衛生チェックのできる体制を強化すべく「品質保証チーム」を設置し、策定したクリンリネスマニュアル、指導書に基づき、店舗及び工場内での衛生状態が基準どおり保たれているかどうかを定期的に確認しております。

 衛生面については今後においても十分留意していく方針でありますが、食中毒の発生や食品表示法に関する誤表記など、当社固有の食の安全・安心に関わる問題にのみならず、消費者の食品の安全性に対する関心が高まっていることにより、仕入先における無認可添加物の使用などによる食品製造工程に対する不信、同業他社の衛生管理問題などによる連鎖的風評及び口蹄疫や鳥インフルエンザなどの社会全般的な問題など、各種の衛生上の問題や食の安全に関する問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 原材料の仕入について

 当社グループが、お客さまに提供する商品の食材等は多種多様にわたるため、疫病の発生や天候不順、世界情勢等により、必要量の原材料確保が困難な状況が生じたり、仕入価格が高騰したりする可能性があります。また、お客さまに提供する商品の食材を外部から調達しており、その一部は海外から輸入しております。したがいまして、万が一、輸入制限措置などにより、海外からの食材が輸入できないというような問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、「おいしさ」「安全・安心・健康」を達成するため、2009年4月に国産米粉を使用したぎょうざの販売、2009年10月より野菜の全量国産化、2010年1月よりちゃんぽん麺の小麦国産化、2013年10月よりぎょうざの主要材料の国産化を開始しております。食材の仕入に当っては、国内農家等との長期契約の締結等により仕入価格及び仕入量の安定化を図っておりますが、災害、天候不順、疫病の発生等により、必要量の原材料確保が困難な状況が生じる、又は仕入価格が高騰する等の事態に発展した場合、当社グループの事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 敷金・保証金及び建設協力金について

 当社グループでは多店舗展開を念頭に置いていることから、出店に際しては主に、店舗の土地及び建物を賃借する方式で出店しており、出店時に土地建物所有者に対して、敷金・保証金及び建設協力金などとして資金の差入を行っております。

 新規出店の際には対象物件の権利関係などの確認を十分に行ってはおりますが、土地建物所有者である法人、個人が破綻などの状態に陥り、土地などの継続的使用や債権の回収が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 自然災害や停電等による影響について

 当社グループは製造ラインの中断による潜在的なマイナスの影響を最小化するために、すべての設備における定期的な災害防止検査と設備点検を行っております。しかしながら、生産施設で発生する災害、停電又はその他の中断事項による影響を完全に防止又は軽減できる保証はありません。

 また当社グループで使用される食材は、現在静岡、佐賀及び京都地区の工場で加工・製造され、営業店舗へ毎日配送しております。したがいまして、静岡、佐賀及び京都地区で大規模な地震やその他の操業を中断する事象が発生した場合、当社グループで使用される食材の生産能力が著しく低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 個人情報の取り扱いについて

 当社グループでは営業目的の会員情報のほか、株主及び従業員などの個人情報を取り扱っております。

 このような個人情報の保護をはじめ、企業の社会的責任に前向きに対応していくため「CSRチーム」を設置するなど環境の整備を行っておりますが、個人が特定できるすべての情報が含まれるため、今後さらなる情報の洗い出しや、漏洩しない仕組みづくり、漏洩させない風土づくりに相当のコストがかかることが予想されます。

 また、万が一、情報が漏洩し、社会問題になった場合には、行政処分はもとより、顧客の信用を失い、企業イメージが失墜し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 法的規制について

 当社グループが属する外食産業においては、主な法的規制としては「食品衛生法」、「浄化槽法」、「消防法」、「食品リサイクル法」、「改正パートタイム労働法」などがあり、さまざまな法的規制のなかで事業が運営されております。また、当社グループのフランチャイズ・チェーン展開においては、「中小小売商業振興法」及び「独占禁止法」などの規制を受けております。

 パートタイマーの社会保険適用拡大やパートタイム・有期雇用労働法の施行など、法的規制が変更・強化された場合には、新たな費用が発生することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 有利子負債について

 当社グループは、店舗建築費用及び差入保証金等の出店資金を主に金融機関からの借入れにより調達しております。今後、有利子負債残高の圧縮等を含め、事業継続の安全性確保を目的とした保守的な財務方針で経営に当る方針でありますが、金利に急激な変動が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 出店について

 当社グループにおいては、今後も必要に応じて当社グループの出店基準に基づき国内外において新規出店を行う方針であります。新規出店計画については基準に合致する出店地確保が困難な場合がある他、出店後において立地環境等の多大な変化や計画された店舗収益が確保できない等の事態が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(10) 減損損失及び退店損失について

 当社グループは、2005年2月期より固定資産の減損に係る会計基準を適用しておりますが、当社グループの店舗において、外部環境の著しい変化等により収益性が著しく低下した場合、減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループにおきましては、当社グループの退店基準に基づき不採算店舗等の退店を実施しております。退店に際し、固定資産除却損及び賃借物件の違約金・転貸費用等が発生する場合、また当該退店に係る損失が見込まれた場合に引当金の計上を行うなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(11) フランチャイズ・チェーン展開について

 当社グループでは直営店の営業展開の他、フランチャイズ契約に基づくフランチャイズ・チェーン展開を行っております。これらの契約により、当社はフランチャイズ店舗からのロイヤリティ収入等を収受しております。当該フランチャイズ加盟企業の減少や業績の悪化が生じた場合、フランチャイズ・チェーン展開が計画通りに実現できないこと及びロイヤリティ収入が減少すること等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループでは、フランチャイズ加盟企業に対して衛生管理等の店舗運営指導を実施しております。しかし、フランチャイズ加盟企業において当社グループの指導に従ったサービスの提供が行われない場合や衛生管理面の問題が生じた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社グループではタイ、米国及びその他の海外地域においてフランチャイズ・チェーン展開を図っていく方針でありますが、当社グループの想定どおりに推移する保証はありません。

(12) 人財確保等について

 当社グループでは、新規出店等の業容の拡大に伴い、社員及びパート・アルバイトの採用数の増加及びパート店長制度の充実を図っておりますが、雇用情勢の逼迫、若年層の減少等により、人財の確保及び育成が計画通りに進捗しなかった場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(13) インターネット等による風評被害について

 インターネット上において、当社グループ及びその関係者に関連した不適切な書き込みや画像等の公開によって風評被害が発生した場合、その内容の真偽に関わらず、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの競合他社等に対する風評被害であっても、外食市場全体の社会的評価や評判が下落するものであれば、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用にも影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 (1)経営成績等の状況の概況

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 ①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、2022年3月22日のまん延防止等重点措置の全面解除以降、徐々に制限が緩和されたことにより、ようやく経済活動の正常化と回復の兆しが見られはじめました。一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による世界的な資源価格の高騰や為替相場の大幅な変動による影響など、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

外食産業におきましては、行動制限の緩和による外食機会の増加やテイクアウトやデリバリーサービスの拡充などに伴い、消費者の購買活動はコロナ禍以前の状態に戻りつつあるものの、原材料費や光熱費の高騰や継続的な採用難など事業を取り巻く環境は依然として厳しいものとなっております。

このような状況の中、当社グループは国産野菜の使用など、食の「安全・安心・健康」に継続して取り組むとともに、『全員参加で、永続する企業体質をつくろう』をスローガンに、企業価値向上に努めてまいりました。

また、経営戦略方針として次の3つを掲げ、社員とパート・アルバイト従業員が一丸となって、全員参加型経営に取り組んでまいりました。

◆『月例会を徹底し、お客さまを増やす』

店舗・工場が抱えている問題点や改善点について話し合う月例会の開催を徹底し、店舗・工場で働いている社員及びパート・アルバイト従業員が積極的に意見を交わし、「お客さまに喜ばれる施策」を全員で考えることで、お客さま満足度向上に取り組んでまいりました。

◆『現地・現物・現実で改善のスピードを上げる』

問題に直面した時に、机上でいくら理論や理屈を議論しても的確な問題解決には至りません。「現地」に足を運び、「現物」を手に取り、「現実」を確認することで、スピード感を持って問題解決が図られます。単独部門だけではなく、部門間での連携を強化しながら業務改善を行い、相乗効果を生む活動に取り組んでまいりました。この取り組みの結果として、社員だけでなくパート・アルバイト従業員一人ひとりが普段の業務で見つけた改善点を会社に対して提案できる「提案制度」を通じて、当連結会計年度では、1,481件の提案があり、作業効率向上や作業負担減少につながっています。

◆『自ら考え、新たなチャンスに向けて行動する』

会社を支えている社員及びパート・アルバイト従業員の一人ひとりが、直面している問題を解決するために必要なことや改善すべき点を考え、考え抜いた先にある新たなチャンスに向けて行動することができるようになる必要があります。適切なコミュニケーションを取りながら、お客さま満足度向上や売上高・利益向上などにつながる施策に取り組んでまいりました。

この取り組みの結果として、お客さまにリンガーハットの味を楽しんでいただく機会を少しでも提供したいという思いから始めた冷凍食品自動販売機の設置は、お客さまからもご好評いただき、当連結会計年度末現在、87か所95台まで拡大することができました。今後も大幅な設置拡大と冷凍かつサンドなどの新商品展開を計画しております。また、佐賀・富士小山・京都の3工場では、工場直売所を設けて、生産品や契約農家より直送された新鮮な国産野菜、自社工場生産のもやしなどを販売し、お客さまよりご好評いただいております。

人財育成に関しましては、ダイバーシティ推進を継続して取り組み、性別や年齢、国籍、役職などにとらわれずに意見交換を行い、全社員の繋がりを強くする「ダイバーシティみらい座談会」を当連結会計年度では39回開催し、参加対象社員444名のうち88.1%に当たる391名が参加いたしました。これらの取り組みにより女性管理職人数は5名で、その比率は9.6%、女性店長人数は77名で、その比率は38.8%となっております。また、外国人店長も2名となっており、今後も様々な取り組みを行い、ダイバーシティ推進を図ってまいります。

DX推進に関しましては、AIを活用したパート・アルバイト従業員の勤務シフトを自動作成する仕組みを開発し、店舗でのテスト運用の段階に入っております。これにより、店長のシフト作成に要する時間を9割削減できる見込みとなっております。また、店舗で使用する食材の履歴を生産者まで遡れる食材トレーサビリティの確立にも取り組んでおります。この仕組みにより、食材の鮮度向上や在庫圧縮につながるだけでなく、生産者により効率的な生産方法のサポートをすることも可能となります。

出店政策におきましては、新型コロナウイルス感染症の長期化の影響を受けましたが、座席でのタブレットオーダーやセルフレジの設置等、安全・安心な環境の中でお食事を楽しんでいただける店舗づくりに取り組んだ結果、6店舗(うち海外ではカンボジアに1店舗)を新規出店いたしました。

一方で、30店舗を退店した結果、当連結会計年度末では国内で655店舗、海外で9店舗、合計664店舗(うちフランチャイズ店舗167店舗)となり、前連結会計年度末比で24店舗の減少となりました。

売上高につきましては、新型コロナウイルス感染症第7波及び第8波による店舗の営業時間短縮や自主的な外出控えの影響はありましたが、まん延防止等重点措置の全面解除以降、個人消費の回復や継続してテイクアウトやデリバリーサービスにも注力したこともあり、純既存店客数は前連結会計年度比で107.2%となり、純既存店売上高は同111.8%となりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は377億34百万円(前年同期比11.2%増)、営業損失2億92百万円(前年同期は営業損失14億64百万円)、経常利益2億63百万円(前年同期比86.6%減)、親会社株主に帰属する当期純損失4億3百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益9億42百万円)となりました。

次期の見通しにつきましては、行動制限の緩和による外食機会の増加やテイクアウトやデリバリーサービスの拡充などに伴い、消費者の購買活動はコロナ禍以前の状態に戻りつつあるものの、原材料費や光熱費の高騰や継続的な採用難など事業を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続くものと予想しております。

そのような状況において、食の「安全・安心・健康」に継続して取り組むとともに、当社グループ全員参加であらゆる知恵を絞りながら企業価値向上に取り組んでまいります。

次期の業績予想につきましては、既存店売上高は新型コロナウイルスの影響がなかった2019年度の水準に対して、長崎ちゃんぽん事業が△4%、とんかつ事業が△4%の影響が残るという前提で予算を設定いたしました。

 

企業集団の事業区分別概況は次のとおりであります。

 

<長崎ちゃんぽん事業>

「長崎ちゃんぽんリンガーハット」では、毎月各店舗にて、パート・アルバイト従業員も参加する月例会を開催し、店舗の問題点を洗い出し、全員で改善作業を行うことで、お客さまにおいしい料理を快適な雰囲気の中で、気持ちよく召し上がっていただけるよう努めてまいりました。

商品施策としては、季節商品として、春には旬のあさりを使用し、地域別に3種類の商品を用意した「あさりちゃんぽんシリーズ」、夏には茄子に麻婆と特製味噌の自家製ソースを絡めた「冷やし麻婆茄子ちゃんぽん」、冬には焦がし醤油の焼きコーンと4種類の特製味噌が絡み合う「北海道コーンみそちゃんぽん」など、四季を感じていただける商品を販売いたしました。

また、創業60周年記念メニューとして、第1弾はカリーノケールが入った「夏野菜と豚しゃぶ冷やしちゃんぽん」、第2弾はリンガーハットで初めて酸辣湯スープを使用した「秋の彩りちゃんぽん」、第3弾は豆乳クリームバターで焼き上げた牡蠣と4種類の特製味噌を使用した「かきちゃんぽん」を販売いたしました。

リンガーハットがおいしい野菜を食べる楽しさを伝えるブランドメッセージとして発信している「モグベジ食堂へようこそ!」を体現するメニューである「彩り野菜のちゃんぽん」、「彩り野菜の皿うどん」は、2022年5月には「カリーノケール」、2023年2月には「わさび菜」といった季節に合わせた国産野菜を使用し、五感でしっかりお客さまに楽しんでいただける商品づくりに取り組んでおります。

その他の取組みとしては、2022年4月からテイクアウト商品で提供しているスプーンをバイオマス素材配合のスプーンに変更することで、プラスチック使用量の削減をしたり、また、一部の店舗では、店舗における食品廃棄を削減するプロジェクトに参加したりするなどして、地球環境保全やSDGsへの貢献に努めております。

新規出店では、国内では5店舗、海外ではカンボジアに1店舗を出店し、リロケートを含む28店舗を退店した結果、当連結会計年度末の店舗数は、国内で570店舗、海外で7店舗の計577店舗(うちフランチャイズ店舗150店舗)となりました。

以上の結果、売上高は301億44百万円(前年同期比12.0%増)、営業損失は4億6百万円(前年同期は営業損失13億88百万円)となりました。

<とんかつ事業>

「とんかつ濵かつ」でも、毎月各店舗にて、パート・アルバイト従業員も参加する月例会を開催し、より多くのお客さまにお食事の楽しさを味わっていただくため、おいしいとんかつ料理を、いつでもおなかいっぱい召し上がっていただけるよう努めてまいりました。

商品施策としては、春には「明太重ねかつ」と「アスパラ巻かつ」を、夏には創業60周年記念メニュー第1弾として、染めおろしでさっぱりと楽しめる紀州南高梅と国産大葉を使用した「節目の夏御膳(梅しそ巻)」を、秋冬には創業60周年記念メニュー第2弾として、広島産牡蠣を使用した「牡蠣ふらい」など、季節を感じながらお食事を楽しんでいただける商品を販売いたしました。

また、ご来店いただくすべてのお客さまに濵かつの味を最高の品質でお届けし、ご満足いただける時間を過ごしていただくため、「もっと、おもてなし。」をブランドメッセージとして掲げました。社員、パート・アルバイト従業員全員で、もっとお客さまに愛される濵かつを目指すとともにお客さま満足度の向上にも取り組みました。

国内で2店舗を退店した結果、当連結会計年度末における店舗数は、国内で85店舗、海外で2店舗、合計87店舗(うちフランチャイズ店舗17店舗)となりました。(和食業態の長崎卓袱浜勝、とんかつ大學を含む)

以上の結果、売上高は74億47百万円(前年同期比8.4%増)、営業利益は76百万円(前年同期は営業損失1億80百万円)となりました。

<設備メンテナンス事業>

設備メンテナンス事業は、当社グループ内直営店舗及びフランチャイズ店舗の設備維持メンテナンスに係る工事受注や機器類の保全などが主な事業であり、売上高は15億96百万円(前年同期比1.3%減)、営業利益は1億47百万円(同2.5%減)となりました。

 ②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ55億23百万円減少し、23億73百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は13億65百万円(前年同期比44.4%減)となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための店舗の臨時休業及び営業時間短縮に係る補助金受取額の減少によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果支出した資金は20億76百万円(前年同期比39.4%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出18億84百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果支出した資金は48億32百万円(前年同期比242.1%増)となりました。これは主に、前連結会計年度において新株予約権の行使による自己株式の処分による収入19億39百万円があったこと及び当連結会計年度において資本性劣後ローンの一部返済20億円を含む長期借入金の返済による支出49億60百万円があったことによるものであります。

 また、金融機関との間に総額50億円の貸出コミットメント契約を締結しており、当連結会計年度末時点において全額未使用であります。

 

③生産、受注及び販売の実績

 a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

長崎ちゃんぽん事業

6,934,773

112.1

とんかつ事業

1,019,266

112.3

合計

7,954,039

112.1

 (注)1.金額は、製造原価によっております。

2.「設備メンテナンス事業」は、生産設備を有しないため、生産実績はありません。

 

 b.店舗材料及び商品仕入実績

  当連結会計年度の店舗材料及び商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

長崎ちゃんぽん事業

1,661,045

103.4

とんかつ事業

1,125,504

111.2

設備メンテナンス事業

80,344

105.2

合計

2,866,894

106.3

 (注)金額は、仕入価格によっております。

 

 c.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

設備メンテナンス事業

94,799

104.6

合計

94,799

104.6

 (注)「設備メンテナンス事業」を除く事業については、店舗の販売予測に基づく生産を行っておりますので、

該当事項はありません。

 

 d.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

長崎ちゃんぽん事業

30,142,600

とんかつ事業

7,447,085

設備メンテナンス事業

142,873

合計

37,732,559

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から

適用しており、当連結会計年度に係る販売実績は、当該会計基準等を適用した後の金額となっております。

そのため、当連結会計年度と比較対象となる前連結会計年度の収益認識基準が異なるため、

前年同期比(%)は記載しておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下の通りです。

a.固定資産の減損

当社グループは、減損の兆候が見られる資産グループについて減損損失の認識を判定し、当該資産グループから得られる将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を計上しております。

将来キャッシュ・フローの見積りには事業計画を基礎としておりますが、経営環境の変化や地価の変動等により仮定に変更が生じた場合、追加の減損損失が発生する可能性があります。

b.繰延税金資産の回収可能性

当社グループは、将来減算一時差異に対して、将来の収益力に基づく課税所得の見積りにより繰延税金資産の回収可能性を判断しております。

将来の収益力に基づく課税所得の見積りには事業計画を基礎としておりますが、外部環境の変化等により仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

②当連結会計年度の財政状態の分析・検討内容

a.資産

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ53億88百万円減少し、287億30百万円となりました。これは主に、資本性劣後ローンを含む長期借入金の返済等により現金及び預金が55億34百万円減少したことによるものであります。2021年1月に実施した資本性劣後ローンによる50億円の調達のうち、20億円を返済いたしました。

b.負債及び純資産

負債は前連結会計年度末に比べ47億32百万円減少し、168億64百万円となりました。これは主に長期借入金が48億90百万円減少したことによるものであります。

純資産は前連結会計年度末に比べ6億55百万円減少し、118億66百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ4.7ポイント増加し41.3%となりました。これは主に、利益剰余金が5億33百万円減少したことによるものであります。

 

③当連結会計年度の経営成績の分析・検討内容

a.売上高、売上原価、販売費及び一般管理費及び営業利益

売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況」及び「③生産、受注及び販売の実績」に記載したとおりであります。

売上原価は、前連結会計年度に比べ10億18百万円増加し、132億49百万円となりました。これは主に売上高が前連結会計年度比38億13百万円の増収となったことによるものであります。

販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ16億23百万円増加し、247億77百万円となりました。これは主に、売上高増収によるパート・アルバイトの作業時間の増加と時給上昇に伴う人件費の増加及びエネルギー価格高騰による水道光熱費の増加によるものであります。

以上の結果、営業損失は前連結会計年度に比べ11億71百万円減少し、2億92百万円となりました。

b.営業外損益及び経常利益

金融収入(受取利息及び受取配当金)から金融費用(支払利息及び社債利息)を差引いた金融収支は、当連結会計年度は前連結会計年度に比べて70百万円費用が減少し1億90百万円の費用となりました。これは主に、期中の有利子負債残高の減少によるものであります。一方で、営業外収益として新型コロナウイルス感染症拡大防止のための時短要請に伴う協力金や雇用調整助成金収入を6億86百万円計上しております。

以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ17億2百万円減少し、2億63百万円となりました。

 

c.特別損益及び当期純損益

特別損失は、前連結会計年度に比べ4億17百万円減少し、3億59百万円となりました。これは主に減損損失が3億86百万円減少したことによるものであります。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は4億3百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益9億42百万円)となりました。

 

④資本の財源及び資金の流動性についての分析・検討内容

当社グループの資金の源泉は、「現金及び現金同等物」と「営業活動によるキャッシュ・フロー」であります。

一方、当社グループの主な運転資金需要は、当社グループ販売商品に係る原材料費、店舗運営に係る人件費及び店舗オーナーへの支払賃借料等であり、主な設備投資需要は、新規出店、店舗改修及び工場設備投資に係る投資資金であります。

したがいまして、運転資金と設備投資資金については、営業キャッシュ・フローで充当することを基本とし、必要に応じて資金調達を実施しております。

なお、当連結会計年度末の「現金及び現金同等物」は、前連結会計年度末に比べ55億23百万円減少し、23億73百万円となりました。

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

(1) 研究開発活動の体制

当社グループにおける研究開発活動は「生産技術研究所」を設け、専任担当者を置いて研究開発活動にあたっております。

また、店舗のメニュー開発は「リンガーハット商品開発チーム」と、「浜勝商品開発チーム」が担当しております。

「生産技術研究所」においては店舗、工場の設備・機器・システムの研究開発と機器の内製化を推進することにより品質の向上とコストダウン及びノウハウの蓄積を担うべく活動しております。

「商品開発チーム」においては商品戦略を業態別にロードサイド、フードコート、都心ビルインに分け年間商品開発カレンダーに落とし込み、商品コンセプト策定、消費者ニーズ等の調査、試作、役員試食、消費者試食、オペレーション検証と機器開発、自社工場製造ラインテスト及び品質保証チームによる食品衛生チェックを経て、販売を決定する体制をとっております。

ちゃんぽん麺、皿うどん用フライ麺、ぎょうざ、チャーハンをはじめ多くの材料を自社工場で生産するシステムをとり「他社との絶対的な商品の差別化」を図っている当社グループでは、「商品開発チーム」は、素材調達を担当する「購買チーム」及び生産・加工を担当する「生産チーム」と連携して商品開発活動を行っております。

また、販売に際しては、店舗オペレーションマニュアルの作成と周知、店舗責任者への教育・訓練を「トレーニング開発チーム」と連携して行っております。

 

(2) 研究開発活動の方針

「すべてのお客さまに楽しい食事のひとときを心と技術でつくる」という企業ミッションを達成するために、研究開発におきましては「お客さまに喜んで頂ける研究開発活動を推進する」こと、商品開発におきましては「健康的で高品質な商品を手頃な価格で提供する」ことをその活動基本方針としております。国内にせまる少子高齢化対応、国内外の多様化する消費者ニーズ等、時代の変化、販売拠点の変化に対応、あるいは企業側からの積極的新提案ができるよう、業界動向、消費者調査、来店客調査から得られる情報を活動方針に反映させております。

 

(3) 当連結会計年度における研究開発活動

① 長崎ちゃんぽん事業

 a.ちゃんぽん類の開発

 毎年好評をいただいている季節のグランドメニューの商品をブラッシュアップし、春には地域別に

「あさりとほたての旨ダシちゃんぽん」「あさりといかのちゃんぽん」「あさりの旨ダシちゃんぽん」

夏には「冷やし麻婆茄子ちゃんぽん」「梅肉と鶏むね肉の冷やしまぜめん」「夏野菜と豚しゃぶ冷やしちゃんぽん」、秋には酸辣湯スープを使用した「彩りちゃんぽん」「彩り皿うどん」「彩り月見ちゃんぽん」「彩り月見皿うどん」、冬には「かきちゃんぽん」「北海道コーン味噌ちゃんぽん」を展開しました。

 また、新たな客層の開拓を目標にテスト商品として「トマトの冷やしまぜめん」「呉冷麺」を販売しました。

 b.ぎょうざメニューの開発

 新たな客層の開拓のため、「にんにくぎょうざ」を開発し、販売しました。

 c.デザートの開発

フードコートの活性化のため「長崎ミルクセーキ」を開発しテスト販売しました。

 d.食の安全・安心・健康について

食の安全・安心・健康を確保するため、今後も店頭及びホームページにて原産地情報及びアレルギー情報等の開示を積極的に行ってまいります。

上記の結果、当連結会計年度中に長崎ちゃんぽん事業の研究開発に投資した金額は、38,320千円であります。

 

 

② とんかつ事業

 a.とんかつ類の開発

 毎年好評をいただいている季節のグランドメニューについて、春には「重ねかつ(明太子)」「重ねかつとアスパラ巻」、夏には「重ねかつ(梅しそ)」「パプリカ巻」「梅しそ巻」、秋と冬にかけては「かきふらい」を、盛り合わせの変更とブラッシュアップを行い販売しました。

 b.新規顧客獲得に向けた商品の開発

 とんかつ以外のニーズを探るために豚肉を100%使用した濵かつ特製「ハンバーグ」、「ロース味噌漬け」を開発し販売をしました。

 その他テスト商品として人気の漬物であるぶらぶら漬を巻いた「ぶらぶら巻」、希少な国産きくらげを巻いた「きくらげ巻」を開発しました。

 c.テイクアウト商品の開発

人気のかつ尽くしに季節の商品を組み合わせた「季節のかつ尽くし」、年末年始の集いにあわせて「濵かつ三段重」を開発し、販売しました。

上記の結果、当連結会計年度中にとんかつ事業の研究開発に投資した金額は、34,925千円であります。

 

③ セグメントに区分できない基礎研究開発活動

 生産技術研究チーム

 a.画像処理技術を駆使した検査設備の開発と外部への販売

 自社開発した画像処理検査装置については、工場への導入実績を基に、外部販売可能な一体型モデルを新規開発しました。賞味期限印字の照合検査装置(OCR)とAI判定機能による異品種混入や部品入れ忘れを検出でき、ユーザー様の使用環境やライン構成に応じて柔軟にカスタマイズできる仕様としています。

 このモデルは、食品加工を主とした工場向けに特化しており、展示会出展における見学者の関心も高く、少子高齢化に伴う熟練検査作業員不足の課題解決に役立てたいと考えています。

 装置開発コンセプトとして操作を簡素化し、機械に明るくないユーザー様にも気軽に導入しやすい設備を目指し、日々バージョンアップを進めています。

 新たな検査機能としては、麺帯異物検査を富士小山工場の冷凍麺製造ラインに導入し、有用性を実証実験中です。微細な異物も瞬時に捉えることができるため、製品の品質向上に繋がり、新機能として外部販売にも発展させていきたいと考えています。

 更なる商品力向上の開発目標として、ユーザー様の多様化するライン設備に対応できる、カメラ・制御盤・検査モニター分離型モデルを開発中です。制御盤は、一体型モデルの1/3程度にまで小型化し、既存ラインの隙間に追加可能として、設置場所に困っているユーザー様の掘り起こしを図っていきます。

 b.スマートファクトリー(DX)を視野に入れた、生産設備のIoT化推進

 対話型プログラムによるIoT化モジュールを用いて、生産設備稼働状況が監視できるシステムを展開中です。生産ラインでの実証実験を経てモデルを確立し、順次展開・構築していきます。

 c.内製技術力の向上

 アルミ構造材を用いた、工程改善のための治工具・設備の内製開発を3工場で展開中です。図面作成による標準化も進め、横展開による改善力の向上について工場を支援していきます。

 d.パラレルリンクロボットによる自動箱詰めシステムの実現

 工場の人員不足に備えるべく、ロボットによる箱詰め作業の自動化を佐賀工場から導入予定です。

 

以上、当連結会計年度中に研究開発活動へ投資した金額の合計は、各セグメントに区分できない費用24,789千円を含め、98,036千円であります。