当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用情勢の改善など景気や緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、中国をはじめとした新興国経済の減速に加え、年明けから円高が急速に進むなど企業業績の悪化懸念が強まり、景気の先行きは不透明な状況にあります。
また、個人消費に関しましても、一部で高価格帯の商品の需要が増加傾向にあるといわれますが、消費税率のアップ等による個人所得に対する先行きの不透明感などにより、引き続き厳しい経営環境が続いております。
特に外食産業におきましては、原材料価格の上昇に加え、人手不足による人件費の高騰に直面しており、経営を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。
このような状況の中、当社グループにおきましては、堅実な店舗運営と着実な収益構造の確立を図ってまいりました。
店舗状況といたしまして、当連結会計年度末における当社グループの店舗数は、「旬鮮酒場天狗」25店舗、「和食れすとらん天狗(「旬鮮だいにんぐ天狗」「ステーキ大作戦」含む)」43店舗、「テング酒場(「蔵BAR BECO2」含む)」56店舗の合計124店舗となっております(内フランチャイズ2店舗)。
このような取り組みに際し、あくまで当社グループは愚直なまでにお客様への四つの誓い「良いものを安く、早く、清潔に、最高の雰囲気で」を実現することを、当社グループ一丸となって邁進することを徹底しております。こうした観点から、従来から継続して取り組んでおります店舗営業に係る内部監査や衛生監査について、更に内容の充実に取り組み、理念の徹底を図っております。
以上のような取り組みの結果として、当連結会計年度における連結売上高は、155億21百万円で前年同期比100.2%となっております。
他方、利益面につきましては、効率化のための諸施策を実施したものの、主に人件費が増加したことにより、若干売上高の改善はありましたが営業利益は41百万円(前年同期は営業損失1億9百万円)、経常利益28百万円(前年同期は経常損失1億5百万円)となりました。もっとも、減損損失2億29百万円の発生等により、親会社株主に帰属する当期純損失は3億55百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失15億68百万円)となり、収益は改善しておりますが、黒字化には至っておりません。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5億13百万円減少し、当連結会計年度末には23億88百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況については下記のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、3億41百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純損失を計上しましたが、減価償却費及び減損損失といった非資金項目の計上によるものであります。得られた資金は前連結会計年度に比べ、5億35百万円(61.1%)の減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、15億24百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出、並びに敷金及び保証金の差入による支出によるものであります。使用した資金は前連結会計年度に比べ8億79百万円(136.2%)の増加であります。
財務活動の結果増加した資金は、6億69百万円となりました。これは主に長期借入金の返済及びリース債務の返済による支出4億74百万円に対し、長期借入金の借入れによる収入5億円及びセール・アンド・リースバックによる収入6億44百万円によるものであります。調達した資金は前連結会計年度に比べ3億65百万円(120.0%)の増加であります。
当連結会計年度における生産実績を品目別ごとに示すと、次のとおりであります。
品目 | 数量単位 | 前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | 前年同期比 | ||
数量 | 金額(千円) | 数量 | 金額(千円) | % | ||
生そば | (人前) | 545,381 | 32,043 | 575,149 | 36,276 | 113.2 |
豆乳 | (リットル) | 330,228 | 38,638 | 379,339 | 51,345 | 132.9 |
ぎょうざ | ― | ― | 41,239 | ― | 47,983 | 116.4 |
各種アイスクリーム | ― | ― | 27,302 | ― | 24,055 | 88.1 |
各種ドレッシング・ソース | ― | ― | 30,820 | ― | 26,618 | 86.4 |
各種ソーセージ | (本) | 677,297 | 19,267 | 446,086 | 12,803 | 66.5 |
各種一夜干し | ― | ― | 74,276 | ― | 70,375 | 94.8 |
その他 | ― | ― | 922,522 | ― | 827,207 | 89.7 |
合計 | ─ | ― | 1,186,110 | ― | 1,096,666 | 92.5 |
(注) 1 金額は、当社の製造原価によっております。
2 上記は当社の生産実績であります。子会社1社は生産活動を行っておりません。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績を品目別ごとに示すと、次のとおりであります。
品目 | 前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | 前年同期比 |
金額(千円) | 金額(千円) | % | |
料理類 | 9,277,077 | 9,099,897 | 98.1 |
飲物類 | 6,221,330 | 6,421,994 | 103.2 |
合計 | 15,498,407 | 15,521,891 | 100.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当面の経済情勢を鑑みると、個人消費の回復にはまだ時間がかかるものと思われ、異業種を含めた企業間競争は更に熾烈になるものと考えております。
このような状況の中、当社グループといたしましては、「旬鮮酒場 天狗」「和食れすとらん 天狗」「テング酒場」の三業態のコンセプトの徹底を図り、それぞれお客様の要求にこたえ得る業態として確立し、来店客数・既存店売上高の増加を図ってまいります。
また、外食産業界を取巻く環境として、食材の確保、価格の乱高下、安全性の確保といったことへの対応が極めて重要となっております。こうした観点から、常日頃から生産者・取引業者とのコミュニケーションを一層緊密にして取組んでまいります。
商品(飲物・料理)につきましては、他社との差別化を図るべく、蔵元やメーカーとの一層の連携強化を図り、プライベートブランド商品拡大を進める一方、自社セントラルキッチン製造によるオリジナル商品の開発・提供を図ってまいります。
更に、人材確保と教育の継続した仕組みの確立、店舗の作業システムの改善、さらなるコスト削減、投資効率の良い新規出店、食品リサイクル法等の法律遵守、飲酒運転の根絶、夏場の電力節約の徹底に向けた諸施策に取組んでまいります。
なお、来年度は埼玉県日高市に新たに設置したセントラルキッチンへの生産のスムーズな移行と効率化についても取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 売上の変動について
当社グループの売上は、景気の後退や人為的社会不安、洪水、地震等の自然災害、あるいは社会的イベント開催に伴う需要の縮小、競合店の出店、当社グループの出店の遅れ等により、計画を下回ることがあり、当社の連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 食材調達について
外食産業における最も重要なことは、食の安全確保ということであります。そうした中でお客様に安全で良質の食材を調達し、提供していくことが最大の使命であります。
鳥インフルエンザ等の発生により、食材の調達上のリスクが発生する可能性に加え、冷夏等の天候不順や異常気象による米、野菜及び穀物等の農産物不作の状況や海の汚染等による魚介類への影響等の経済情勢の変化から、これに伴う食材の仕入価格の上昇、ひいては調達自体が困難となるリスクが生じる可能性があり、当社グループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 衛生管理について
食の安全確保の観点から、これを維持していくために、当社は飲食業を営むにあたって「食品衛生法」による規制を受けております。この法律では、食品の安全確保のために公衆衛生の見地から必要な規制その他の措置を講じることにより、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、国民の健康の保護を目的とするもので、当社グループとしましては日々の食材の検品の強化、店舗・セントラルキッチンの衛生環境の整備、衛生への意識づけのための教育、これらの運用状況等のチェックのための衛生監査・細菌検査の全店実施等を行っております。
しかし、万が一食中毒等の事故を起こした場合は、この法的規制により営業停止や営業許可の取消等を命じられることがあり、当社グループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 人材確保について
外食産業におきましては、人手不足による人件費の高騰に直面しております。当社ではパート等人材の枯渇に対応するべく各種パート雇用対策を実施し、必要数の充足に努めておりますが、採用環境の変化等により当社が必要とする人材が十分に確保できない場合、当社グループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 労務関連について
当社グループにおいては多くのパート等の従業員が業務に従事しておりますが、今後社会保険、労働条件などに係る諸制度に変更がある場合、人件費の増加となり当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また同様にその他の従業員等につきましても、関連法令や労働環境に変化がある場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 顧客情報管理について
当社はお客様のアンケート情報や会員情報により、新メニュー・各種フェアー・宴会のご案内のダイレクトメールによる販売促進を活用しております。これらに関する個人情報については個人情報保護法に基づく厳正な管理を行っておりますが、万が一不正行為等の発生により顧客情報が漏洩した場合は、損害賠償問題の発生や信用の低下等により、当社グループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 財務制限条項
一部の借入金について当連結会計年度末において財務制限条項に抵触しております。なお、取引金融機関に対して当社グループの財政状態・資金計画等の説明を行った結果、期限の利益喪失の権利行使をしない旨の同意を得ております。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。
該当事項はありません。
(1) 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は31億50百万円で、前連結会計年度末に比べ5億9百万円減少しております。これは現金及び預金の減少5億13百万円が主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は71億33百万円で、前連結会計年度末に比べ9億49百万円増加しております。これは建物及び構築物4億92百万円及び敷金及び保証金3億54百万円の増加が主な要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は19億47百万円で、前連結会計年度末に比べ94百万円増加しております。これは未払金の増加72百万円が主な要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は31億30百万円で、前連結会計年度末に比べ7億80百万円増加しております。これはリース債務の増加6億20百万円が主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は52億6百万円で、前連結会計年度末に比べ4億33百万円減少しております。これは、親会社株主に帰属する当期純損失等3億55百万円が主な要因であります。
(2) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は155億21百万円(前年同期比0.2%増)となりました。引き続き、厳しい経営環境という状況下での堅実な店舗展開、着実な収益を確保するために、店舗収益構造の見直しに努めております。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、売上高の増加に伴い前年同期比0.4%増の112億81百万円となりました。売上総利益率については、抜本的な効率化施策を実施する事により、円安の進行に伴い仕入れ単価は上昇傾向にありますが原価率の改善により前連結会計年度の72.4%から当連結会計年度は72.7%に僅かながら改善しております。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、112億39百万円と前連結会計年度に比べ98百万円減少(0.9%減)しております。主な要因として、人件費関連では人件費の上昇により、前連結会計年度に比べ1億18百万円増加しております。また、経費関連では前連結会計年度に不採算店舗の固定資産について減損を実施した事により、当連結会計年度において減価償却費の負担額が減少したこと、また、コスト低減策の一環として水光熱費の減少に努めたこと等により、前連結会計年度に比べ2億17百万円減少しております。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は41百万円(前連結会計年度は営業損失1億9百万円)となりました。売上高の大きな変動は有りませんが、前述の抜本的な効率化施策、諸々のコスト低減策の継続実行による販売費及び一般管理費の減少によるものです。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は上記営業利益を受け28百万円(前連結会計年度は経常損失1億5百万円)となりました。営業外損益の主な内容は固定資産受贈益16百万円及び支払利息24百万円であります。
(特別損失)
当連結会計年度において特別損失3億16百万円(前連結会計年度は14億10百万円)を計上しております。これは主に減損損失の計上2億29百万円によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
税金等調整前当期純損失は2億69百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失15億円)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は85百万円(前連結会計年度67百万円に比べ18百万円増加)となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は3億55百万円(前連結会計年度は15億68百万円)となりました。