当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用情勢の改善など景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、中国経済の減速に加え、英国のEU離脱問題や米国の新政権移行に伴う世界経済の不確実性により、国内景気の先行きは不透明な状況にあります。
また、個人消費に関しましても、個人所得に対する先行きの不透明感により、引き続き厳しい経営環境が続いております。
特に外食産業におきましては、野菜価格等の高騰による原材料価格の上昇、人手不足による人件費の増加に直面しており、経営を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。
このような状況の中、当社グループにおきましては、堅実な店舗運営と着実な収益構造の確立を図ってまいりました。
店舗状況といたしまして、当連結会計年度末における当社グループの店舗数は、「旬鮮酒場天狗」20店舗、「和食れすとらん天狗(「旬鮮だいにんぐ天狗」含む)」37店舗、「テング酒場(「蔵BAR BECO2」含む)」63店舗の合計120店舗となっております(内フランチャイズ2店舗)。
もっとも、このような取り組みに際し、あくまで当社グループは愚直なまでにお客様への四つの誓い「良いものを安く、早く、清潔に、最高の雰囲気で」を実現することを、当社グループ一丸となって邁進することを徹底しております。こうした観点から、従来から継続して取り組んでおります店舗営業に係る内部監査や衛生監査について、更に内容の充実に取り組み、理念の徹底を図っております。
以上の取り組みの結果として、当連結会計年度における連結売上高は、155億59百万円で前年同期比100.2%となっております。
他方、利益面につきましては、セントラルキッチン移転による製造原価の増加に加え、野菜価格等の高騰により一時的に原価率が悪化したものの、オペレーション効率化のための諸施策の実施によりコストが減少し、売上高の改善とあわせて営業利益は83百万円(前年同期は営業利益41百万円)、経常利益62百万円(前年同期は経常利益28百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は減損損失1億41百万円の発生等により2億70百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失3億55百万円)となり、収益率は改善しておりますが、黒字化には至っておりません。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7億42百万円
減少し、当連結会計年度末には16億46百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況については下記のとおり
であります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、3億22百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純損失による支出に対し、減価償却費及び減損損失によって得られた資金によるものであります。得られた資金は前連結会計年度に比べ、18百万円(5.4%)の減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、5億23百万円となりました。これは主に有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出、並びに敷金及び保証金の回収による収入によるものであります。使用した資金は前連結会計年度に比べ10億1百万円(65.7%)の減少であります。
財務活動の結果使用した資金は5億42百万円となりました。これは主に長期借入金の返済及びリース債務の返済による支出によるものであります。前連結会計年度は長期借入金の借入による収入等による6億69百万円の資金の調達でありました。
当連結会計年度における生産実績を品目別ごとに示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
数量単位 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比 |
||
|
数量 |
金額(千円) |
数量 |
金額(千円) |
% |
||
|
生そば |
(P/C) |
575,149 |
36,276 |
573,538 |
36,883 |
101.7 |
|
うどん |
(P/C) |
― |
― |
54,720 |
8,489 |
― |
|
豆乳 |
(リットル) |
379,339 |
51,345 |
346,019 |
44,391 |
86.5 |
|
ぎょうざ |
― |
― |
47,983 |
― |
37,104 |
77.3 |
|
各種アイスクリーム |
― |
― |
24,055 |
― |
21,838 |
90.8 |
|
各種ドレッシング・ソース |
― |
― |
26,618 |
― |
24,504 |
92.1 |
|
各種ソーセージ |
(本) |
446,086 |
12,803 |
316,119 |
9,384 |
73.3 |
|
各種一夜干し |
(枚) |
365,105 |
70,375 |
246,450 |
46,353 |
65.9 |
|
その他 |
― |
― |
827,207 |
― |
684,947 |
82.8 |
|
合計 |
─ |
― |
1,096,666 |
― |
913,896 |
83.3 |
(注) 1 金額は、当社の製造原価によっております。
2 上記は当社の生産実績であります。子会社1社は生産活動を行っておりません。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績を品目別ごとに示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比 |
|
金額(千円) |
金額(千円) |
% |
|
|
料理類 |
9,099,897 |
8,913,749 |
98.0 |
|
飲物類 |
6,421,994 |
6,645,611 |
103.5 |
|
合計 |
15,521,891 |
15,559,361 |
100.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社の企業価値は、ご来店いただいたお客様が感じる「楽しかった、美味しかった」という満足感によって決まるものと考えており、それが当社の行動指針を決定する価値基準になると認識しております。そのため常に日々の行いを自問自答し、謙虚にお客様の声にお応えすべく「お客様への四つの誓い」を立てております。
「良いものを安く、早く、清潔に、最高の雰囲気で」
この誓いは当社の行動指針であり、基本理念であります。
社会のグローバル化やネット環境の進化により、外食産業のサービスや業態も多様化を極め、お客様の選択の目もより厳しさを増しており、「自ら挑み続けた本物」のみが生き残ることができると考えております。
当社は常にこの「お客様への四つの誓い」に立ち返り、「自ら挑み続けた本物」に挑み続けてまいります。
当社の目標とする経営指標としましては、株主に対する利益配当を経営の重要課題としており、第一に1株当たりの当期純利益と株主資本利益率の増加を、第二にキャッシュ・フローの増加を目指しております。
外食産業界におきましては、店舗競合の激化、及び長引く個人消費の冷え込みにより、企業間の競争は益々厳しさを増しております。このような環境下にあって、店舗の収益構造の抜本的な見直しを図ると同時に、新規業態の立ち上げ、及び海外進出も含めた出店体制を構築してまいります。
当面の経済情勢を鑑みると、個人消費の回復にはまだ時間がかかるものと思われ、異業種を含めた企業間競争は更に熾烈になるものと考えております。
このような状況の中、当社グループといたしましては、「旬鮮酒場 天狗」「和食れすとらん 天狗」「テング酒場」の三業態のコンセプトの徹底を図り、それぞれお客様の要求にこたえ得る業態として確立し、来店客数・既存店売上高の増加を図ってまいります。
また、外食産業界を取巻く環境として、食材の確保、価格の乱高下、安全性の確保等への対応が極めて重要となっており、常日頃から生産者・取引業者とのコミュニケーションを一層緊密にして取組んでまいります。
商品(飲物・料理)につきましては、他社との差別化を図るべく、蔵元やメーカーとの一層の連携強化を図り、プライベートブランド商品拡大を進める一方、自社セントラルキッチン製造によるオリジナル商品の開発・提供を図ってまいります。
更に、人材確保と教育の継続した仕組みの確立、店舗の作業システムの改善、さらなるコスト削減、投資効率の良い新規出店等の諸施策に取組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 売上の変動について
当社グループの売上は、景気の後退や戦争やテロ等の人為的社会不安、洪水、地震等の自然災害、競合店の出店、当社グループの出店の遅れ等により、計画を下回ることがあり、当社の連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 食材調達について
外食産業における最も重要なことは、食の安全確保であり、お客様に安全で良質の食材を調達して提供することが最大の使命であります。
鳥インフルエンザ等の発生により、食材の調達上のリスクが発生する可能性に加え、冷夏等の天候不順や異常気象による米、野菜及び穀物等の農産物不作の状況や海の汚染等による魚介類への影響等の経済情勢の変化から、これに伴う食材の仕入価格の上昇、ひいては調達自体が困難となるリスクが生じる可能性があり、当社グループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 衛生管理について
当社は食品の安全確保のために「食品衛生法」に基づく必要な規制その他の措置を講じております。日々の食材の検品の強化、店舗・セントラルキッチンの衛生環境の整備、衛生への意識づけのための教育、これらの運用状況等のチェックのため衛生監査・細菌検査の全店実施等を行っております。
しかし、食中毒等の事故が発生した場合は、営業停止や営業許可の取消等を命じられることがあり、当社グループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 人材確保について
外食産業は、人手不足による人件費の高騰に直面しております。当社では人材の枯渇に対応するべく各種対策を実施し、必要数の充足に努めておりますが、必要とする人材が十分に確保できない場合、当社グループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 労務関連について
関連法令や労働環境に変化がある場合、人件費が増加し当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 顧客情報管理について
当社はお客様のアンケート情報や会員情報により、新メニュー・各種フェアー・宴会のご案内のダイレクトメールによる販売促進を活用しております。これらに関する個人情報については個人情報保護法に基づく厳正な管理を行っておりますが、不正行為等の発生により顧客情報が漏洩した場合は、損害賠償の発生や信用低下等により、当社グループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 財務制限条項
一部の借入金について当連結会計年度末において財務制限条項が付されております。確約内容に反した場合には、保有する定期預金に対し、担保権設定の請求を受ける可能性があります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。
該当事項はありません。
(1) 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は24億15百万円で、前連結会計年度末に比べ7億35百万円減少しております。これは現金及び預金7億42百万円の減少が主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は70億26百万円で、前連結会計年度末に比べ1億7百万円減少しております。これは建物及び構築物45百万円及び敷金及び保証金1億48百万円の減少が主な要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は18億9百万円で、前連結会計年度末に比べ1億38百万円減少しております。これは未払法人税等31百万円の増加がありましたが、1年以内返済の長期借入金93百万円や未払金の減少77百万円が主な要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は26億24百万円で、前連結会計年度末に比べ5億6百万円減少しております。これは長期借入金の返済による3億91百万円の減少が主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は50億7百万円で、前連結会計年度末に比べ1億98百万円減少しております。これは、親会社株主に帰属する当期純損失2億70百万円が主な要因であります。
(2) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は155億59百万円(前年同期比0.2%増)となりました。引き続き、厳しい経営環境という状況下での堅実な店舗展開、着実な収益を確保するために、店舗収益構造の見直しに努めております。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、売上高の増加に伴い111億90百万円(前年同期比0.8%減)となりました。セントラルキッチン移転による製造原価の増加に加え、野菜価格等の高騰により一時的に原価率が悪化した中、抜本的な効率化施策の実施により原価率の改善につとめましたが、売上総利益率は前連結会計年度の72.7%から当連結会計年度は71.9%となり、僅かながら改善には至りませんでした。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、111億7百万円(前年同期比1.2%減)となりました。主な要因として、人件費は人手不足により増加したものの、不採算店舗の閉店を実施した事により、前連結会計年度に比べ29百万円減少しております。また、経費は不採算店舗の閉店を実施した事により、当連結会計年度において地代家賃の負担額が減少したこと、また、コスト低減策の一環として水光熱費の減少に努めたこと等によりコストが減少し、前連結会計年度に比べ1億2百万円減少しております。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は83百万円(前年同期比98.8%増)となりました。売上高の大きな変動は有りませんが、前述の抜本的な効率化施策、諸々のコスト低減策の継続実行による販売費及び一般管理費の減少により収益率は改善しております。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は上記営業利益を受け62百万円(前年同期比116.2%増)となりました。営業外損益の主な内容は固定資産受贈益10百万円及び支払利息35百万円であります。
(特別損失)
当連結会計年度における特別損失は2億61百万円(前年同期比17.4%減)となりました。これは主に減損損失の計上1億41百万円によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
税金等調整前当期純損失は1億86百万円(前年同期比31.0%減)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は84百万円(前年同期比1.6%減)となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は2億70百万円(前年同期比23.9%減)となり黒字化には至りませんでした。